JP3736042B2 - サーマルヘッドの駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、1ラインのドット数分の発熱抵抗素子を駆動電源に並列に接続して成るサーマルヘッドの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テープ印字装置等の印字用に使用されるサーマルヘッドは、通常1ラインのドット数に相当する数の発熱抵抗素子が基板上に配列されて駆動電源に並列接続されて構成され、印字データが入力される発熱抵抗素子が選択的に通電されることにより発熱抵抗素子が発熱し、発熱抵抗素子の熱によって印字用テープの感熱層が破壊されてテープの下地の黒色が現れ、所定の文字や記号等が印字されるようになっている。
【0003】
このようなサーマルヘッドの駆動回路は、例えば図5に示すように構成されている。
【0004】
図5において、R1、R2、R3、…、Rnは発熱抵抗素子であり、1ラインのドット数(例えば96ドット)に相当する数(n=96)が図示しない基板上に配列されている。1は駆動電源であり、各発熱抵抗素子R1〜Rnがこの駆動電源1に並列に接続されている。2はテープ印字装置の制御部であり、例えばマイクロコンピュータにより構成され、装置各部の制御を行うのは勿論のこと、キーボードの操作により入力された文字、記号、図形などのキャラクタデータを印字するためのドットデータである印字データを作成し、これら印字データを各発熱抵抗素子R1〜Rnに選択的に入力すべく、ヘッドドライバ3にシリアル送信する。
【0005】
さらに図5において、4はストローブ発生部であり、制御部2の制御により一定の印字周期毎に所定パルス幅のストローブ信号を出力する。G1、G2、G3、…、Gnはゲートであり、それぞれ一方の入力端にはストローブ発生部4からのストローブ信号が入力されると共に他方の入力端には制御部2からの印字データが入力されるようになっており、ストローブ信号と印字データの双方が入力されたときに、これらゲートG1〜Gnの出力が例えばハイレベルからローレベルに反転して各発熱抵抗素子R1〜Rnに駆動電源1からの電流が流れる。
【0006】
このようにして、各発熱抵抗素子R1〜Rnのうち制御部2からの印字データが入力されたものだけが選択的に通電されるが、図6に示すように印字周期Tの間にパルス幅tのストローブ信号Stが出力され、印字データの入力された発熱抵抗素子に選択的に通電が行われると、同図に示すように、駆動電源1の端子電圧Vdが電圧降下によって変動する。
【0007】
このとき、駆動電源1の電圧変動は印字パターンによって異なり、これについて説明する。いま図7に示すように、1ラインの総ドット数を上記したように96ドットとして、四角の枠内に“H”の文字を太く印字する場合に、図7中のラインLa、Lb、Lcを例にとると、ラインLaでは全ドットに相当する全ての発熱抵抗素子R1〜Rn(n=96)に通電し、ラインLbでは枠の上辺、下辺の例えば2ドットずつの計4ドット分の発熱抵抗素子に通電し、ラインLcでは上辺、下辺の4ドットと“H”の文字の例えば56ドットとの計60ドット分の発熱抵抗素子に通電する必要がある。
【0008】
このような場合、図6に示すようにストローブ信号のパルス幅tは一定であるため、ドット数の多いほど即ち通電すべき発熱抵抗素子の数が多いほど一度に多くの電流が流れるため、駆動電源1の電圧変動は大きくなり、図7の各ラインLa、Lb、Lcでは、Lb<Lc<Laの順で電圧変動が大きくなる。
【0009】
従って、ラインLbでは電圧変動が少なく印字に要するエネルギは比較的安定しているため、印字の際にかすれが生じることはない。一方、ラインLaでは電圧変動は大きくても、印字ドットが連続しているため、互いに隣接する発熱抵抗素子の熱の影響により感熱破壊が十分に進み、連続する印字ドットにおいてほとんど印字かすれが生じないのである。
【0010】
ところが、ラインLcでは、“H”の文字の一部である印字ドットの連続部分における印字かすれは生じないが、枠の上辺、下辺の相当するドットが文字部分から離れているために、電圧変動の影響により枠の上辺、下辺のドットに対応する発熱抵抗素子が発熱不足となり、枠全体の印字結果を見たときにこのラインLcの部分だけ枠が細くなってしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の駆動方法では、上記したようにストローブ信号のパルス幅tが一定であるため、上記したラインLcのような印字かすれを防止するには、駆動電源1に容量の大きなものを当初から使用することが考えられるが、この場合上記したラインLbのように印字ドット数が少ないところにおいて、逆に過熱状態となって印字の際ににじみが生じ、更にコスト的にも電源が高価になるといった問題が発生する。
【0012】
また、コスト面を考慮して駆動電源1に容量の小さいものを使用すると、過熱による印字の際のにじみが生じることは防止できても、電圧変動による印字かすれを防止することはできず、容量の小さい電源を使用しても印字かすれが生じないようにするには、例えば上記したラインLcにおける印字ドットが連続する部分のドット数を制限して、電圧変動をできる限り抑制することが考えられるが、複雑な処理が必要で印字かすれを確実に防止することは困難である。
【0013】
ところで、特開平2−196668号公報に記載のように、印字により駆動電源の電圧が所定値以下に低下したときに、電源電圧が回復するまで次の印字タイミングを遅延させることも提案されているが、このように印字タイミングを遅延させると、印字周期が延びて印字終了までの時間が長くなるという問題がある。この発明が解決しようとする課題は、印字ドットを制限せず、印字周期を変えることもなく、駆動電源の電圧変動による印字かすれを未然に防止できるようにすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、1ラインのドット数分の発熱抵抗素子を駆動電源に並列に接続して成るサーマルヘッドであって、前記各発熱抵抗素子に選択的に印字データを入力し、印字データを入力した前記発熱抵抗素子に前記駆動電源により通電して1ライン分を印字し、これを所定の印字周期で繰り返すサーマルヘッドの駆動方法において、前記印字周期毎に、前記各発熱抵抗素子を所定数ずつのブロックに分割し、これら各ブロックのうち、ブロック内の全発熱抵抗素子数に対する前記印字データが入力される発熱抵抗素子数の比が予め定めた規定値以下になるブロックを導出すると共に、前記各発熱抵抗素子のうち印字データが入力される前記発熱抵抗素子の総数が予め定めた設定値以上であるかどうかを判断し、設定値以上であるときに、前記印字データを入力した前記発熱抵抗素子への前記駆動電源による第1の通電に先立って前記導出したブロックにおける前記印字データが入力された前記発熱抵抗素子のみに前加熱するための前記駆動電源による第2の通電を行い、且つ前記第2の通電に連続して前記第1の通電を行うことを特徴としている。
【0015】
このような構成によれば、各発熱抵抗素子のうち印字データが入力される発熱抵抗素子の総数が予め定めた設定値以上であり、各ブロックのうち、ブロック内の全発熱抵抗素子数に対する印字データが入力される発熱抵抗素子数の比が予め定めた規定値以下になるブロックでは、駆動電源の電圧変動による印字かすれが生じると予測される。そして、これら印字かすれが生じると予測されるブロックの発熱抵抗素子に対して、他の発熱抵抗素子よりも先に前加熱としての第2の通電が開始されて印字かすれが生じない程度のエネルギがこれらの発熱抵抗素子に与えられ、続いてこれらの発熱抵抗素子に第1の通電が行われ、駆動電源の電圧変動による印字かすれが防止される。
【0016】
このとき、従来のように印字ドットを制限したり、印字周期を変えたりすることがなく、複雑な処理が不要で、印字終了までの時間が長くなることもなく、印字かすれを確実に防止することが可能になる。
【0017】
また、請求項2に記載のように、前記印字周期における前記駆動電源の初期電圧が予め定めた所定電圧以下であるかどうかを判断し、所定電圧以下であるときに、前記印字データを入力した前記発熱抵抗素子への前記駆動電源による第1の通電に先立って前記導出したブロックにおける前記印字データが入力された前記発熱抵抗素子のみに前加熱するための前記駆動電源による第2の通電を行い、且つ前記第2の通電に連続して前記第1の通電を行うようにしてもよい。
【0018】
このようにすると、駆動電源に容量の小さいものを使用しても、電圧変動による印字かすれを防止することができるため、駆動電源の容量を小さくしてコストの低減を図ることが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
この発明をテープ印字装置に適用した一実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。尚、本実施形態において、サーマルヘッド及びその駆動回路の基本的な構成は図5に示すものと同じであるため、以下において重複した説明は省略し、相違点について図5も参照しつつ説明する。
【0020】
まず、キーボードの操作により入力された文字、記号、図形などのキャラクタを印字するためのドットデータである1ライン分(例えば96ドット)の印字データ(以下これをメイン印字データと称する)がテープ印字装置の制御部2(図5参照)により作成される。
【0021】
続いて、各発熱抵抗素子R1〜Rn(図5参照)が例えば4個ずつのブロックに分割され、作成されたメイン印字データに基づき、これら各ブロック内の全発熱抵抗素子の数(ここでは、“4”)に対するメイン印字データが入力される発熱抵抗素子数の比(以下これをデューティと称する)が予め定めた規定値(例えば2/4)以下になるブロックが制御部2により導出され、導出されたブロックにおいてメイン印字データが入力される発熱抵抗素子を前加熱するためのサブ印字データが制御部2により作成される。
【0022】
つぎに、各発熱抵抗素子R1〜Rnのうち作成されたメイン印字データが入力される発熱抵抗素子の総数が、予め定めた設定値(例えば“60”)以上であるかどうかの判断が制御部2により行われ、設定値以上であるときに、前加熱すべく導出されたブロックの発熱抵抗素子のうち、メイン印字データが入力される発熱抵抗素子への駆動電源1による通電開始を他のブロックよりも早めるために、制御部2によりストローブ発生部4が駆動されてサブストローブ信号され、このサブストローブ信号が各ゲートG1〜Gnに供給される。尚、駆動電源1の電圧が所定値以下であるときに、サブストローブ信号が発生されるようになっている。
【0023】
そして、各ゲートG1〜Gnのうち、上記したように制御部2によって作成されたサブ印字データ及びサブストローブ信号の双方が入力されるゲートを介して、駆動電源1の電圧変動により印字かすれを生じると予測されるドットに対応する発熱抵抗素子が通電(第2の通電)されて前加熱が行われ、この前加熱によって駆動電源1の電圧変動によるエネルギ不足が補われる。
【0024】
さらにサブストローブ信号に続いて、ストローブ発生部4から従来のストローブ信号と同様のメインストローブ信号が発生されて各ゲートG1〜Gnに供給されると共に、制御部2からメイン印字データが供給され、各ゲートG1〜Gnのうちこれらメイン印字データ及びメインストローブ信号の双方が入力されるゲートを介して発熱抵抗素子の通電(第1の通電)が行われ、1ライン分の印字が行われるのである。尚、実際にはサブストローブ信号とメインストローブ信号との区別はなく、制御プログラムによる処理上、サブとメインとに分けられているのである。
【0025】
つぎに、印字の動作手順について図1ないし図3のフローチャートを参照して説明する。
【0026】
まず図1に示すように、キーボードの操作により入力された文字、記号等のキャラクタを印字するための1ライン(96ドット)分のメイン印字データが作成され(ステップS1)、続いて次データつまり次の1ライン分のメイン印字データの作成要求があるか否かの判定がなされ(ステップS2)、この判定結果がNOであれば次データの作成要求があるまでこの判定が繰り返され、判定結果がYESになれば、ステップS1において作成されたメイン印字データに基づいてサブ印字データが作成される(ステップS3)。
【0027】
このとき、上記したように、全発熱抵抗素子R1〜Rn(図5参照)が例えば4個ずつのブロックに分割され、これらのブロックのうちデューティが規定値である例えば2/4以下になるブロックが導出され、導出されたブロックにおいてメイン印字データが入力される発熱抵抗素子を前加熱すべく、メイン印字データと同様のサブ印字データが作成されるのである。
【0028】
さらに図1に示すように、印字すべきドット数、即ち全発熱抵抗素子R1〜Rnのうち作成されたメイン印字データが入力される発熱抵抗素子の総数がカウントされ(ステップS4)、ステップS3の処理により作成されたサブ印字データが制御部2からヘッドドライバ3にシリアル送信され(ステップS5)、その後動作は終了する。
【0029】
続いて、図2に示すようなサブストローブ信号の発生割込ルーチンが印字周期の立上がりに同期して実行され、図2に示すように、図1のステップS5の処理により送信されたサブ印字データがラッチされ(ステップT1)、更に図1のステップS1の処理により作成されたメイン印字データが制御部2からヘッドドライバ3にシリアル送信される(ステップT2)。
【0030】
そして図2に示すように、図1のステップS4の処理によりカウントされた印字すべきドット数、つまり各発熱抵抗素子R1〜Rnのうち作成されたメイン印字データが入力される発熱抵抗素子の総数が予め定めた設定値である例えば“60”以上であるかどうかの判定がなされ(ステップT3)、この判定結果がYESであれば、電圧検出手段により検出された駆動電源1の電圧値がアナログ/デジタル(A/D)変換される(ステップT4)。
【0031】
続いて図2に示すように、A/D変換された電圧値が9.5V以下であるか否かの判定がなされ(ステップT5)、この判定結果がYESであれば、駆動電源1の電圧変動による印字かすれが生じると予測されるため、ストローブ発生部4からサブストローブ信号が発生され(ステップT6)、その後ステップT3の判定結果がNOである場合及びステップT5の判定結果がNOである場合と共にステップT7に移行し、メインストローブ信号の発生割込ルーチンがセットされ(ステップT7)、サブストローブ信号の発生割込ルーチンは終了する。
【0032】
つぎに、図2のステップT7の処理によりセットされたメインストローブ信号の発生割込ルーチンが実行される。この割込ルーチンでは、まず図3に示すように、メインストローブ信号が出力中か否かの判定がなされ(ステップU1)、この判定結果がNOであればサブストローブ信号及びサブ印字データによる前加熱の状態にあるため、図2のステップT2の処理により送信されたメイン印字データがラッチされる(ステップU2)。
【0033】
続いて図3に示すように、メインストローブ信号の出力が開始されると共に(ステップU3)、制御部2の内蔵タイマ等による250μsec周期で、このメインストローブ信号の発生割込ルーチンが繰り返されるようセットされ(ステップU4)、次データの作成要求がなされ(ステップU5)、その後一旦この割込ルーチンは終了して再びスタートに戻る。
【0034】
そして、再びステップU1の判定が繰り返されるが、2回目以降ではすでにメインストローブ信号が出力されているため、このステップU1の判定結果はYESとなってステップU6に移行し、電圧検出手段により検出された駆動電源1の電圧値がA/D変換され(ステップU6)、A/D変換された電圧値に基づいて発熱抵抗素子に通電されたエネルギ値(通電エネルギ)が導出される(ステップU7)。
【0035】
このとき、駆動電源1の各電圧値に対するエネルギ値の変換テーブルが予め作成されて制御部2の内蔵のメモリ等に格納されており、ステップU6で得られた電圧値に対応するエネルギ値がテーブルから読み取られて導出されるようになっている。
【0036】
その後図3に示すように、ステップU7の処理により導出されたエネルギ値が現在の雰囲気温度におけるエネルギ値に合致するように温度補正され(ステップU8)、このメインストローブ信号の発生割込ルーチンを繰り返す毎にステップU7、U8の処理によって得られたエネルギ値が累積計算されて通電エネルギの積算値が求められ(ステップU9)、この通電エネルギの積算値が予め定められたしきい値に達するか、或いはこのメインストローブ信号の発生割り込みルーチンの繰り返し回数が所定回数に達するという通電終了条件が満たされたか否かの判定がなされる(ステップU10)。
【0037】
ここで、通電終了条件である通電エネルギの判断基準となるしきい値は、発熱抵抗素子により印字用テープの感熱破壊が十分行われるエネルギ値に設定され、このようにしきい値を設定することによって過熱による印字の際のにじみを防止することができる。また、通電終了条件であるメインストローブ信号の発生割込ルーチンの繰り返し回数の判断基準となる所定回数は、この割込ルーチンの繰り返し周期(250μsec)と印字周期Tとの関係で決定され、メインストローブ信号の出力停止が印字周期Tの終端より先になるように決定される。
【0038】
そして図3に示すように、ステップU10の判定結果がYESであれば、メインストローブ信号の出力が停止され(ステップU11)、その後この割込ルーチンは終了する一方、ステップU10の判定結果がNOであれば、通電終了条件は満たされていないため継続してメインストローブ信号を出力する必要があると判断されるため、一旦この割込ルーチンは終了して再びスタートに戻り、このステップU10の判定結果がYESになるまでステップU1、U6〜U10の処理が繰り返されるのである。
【0039】
ところで、ある印字周期Tにおける動作タイミングについて図4を参照して説明すると、図4(a)に示すように、印字周期Tの立上がりのタイミングで上記したサブストローブ信号の発生割込ルーチン(図2参照)がスタートし、この割込ルーチンにおけるサブ印字データのラッチ処理(図2のステップT1参照)のためのラッチ信号が図4(c)に示すタイミングで出力され、サブ印字データのラッチが行われる。
【0040】
つぎに、サブストローブ信号の発生割込ルーチンにおけるサブストローブ信号の出力処理(図2のステップT6参照)によるサブストローブ信号が、図4(d)に示すようにストローブ発生部4から各ゲートG1〜Gnにt’時間出力され、各ゲートG1〜Gnのうち、図4(c)のラッチ信号によりラッチされたサブ印字データとサブストローブ信号の双方が入力されるゲートを介して発熱抵抗素子に駆動電源1からの電流が通流され、前過熱が行われる。
【0041】
さらに、サブストローブ信号の発生割込ルーチンにおいてメインストローブ信号の発生割込ルーチンがセットされることにより(図2のステップT7参照)、図4(b)に示すように“0”回目のメインストローブ信号の発生割込ルーチン(図3参照)がスタートし、この割込ルーチンのメイン印字データのラッチ処理(図3のステップU2参照)のラッチ信号が図4(c)に示すタイミングで出力され、メイン印字データのラッチが行われる。
【0042】
続いて、メインストローブ信号の発生割込ルーチンにおけるメインストローブ信号の出力処理(図3のステップU3参照)によるメインストローブ信号が、図4(d)に示すようにストローブ発生部4から各ゲートG1〜Gnに出力され、各ゲートG1〜Gnのうち、図4(c)のラッチ信号によりラッチされたメイン印字データとメインストローブ信号の双方が入力されるゲートを介して発熱抵抗素子に駆動電源1からの電流が通流され、印字が開始される。
【0043】
また、メインストローブ信号の発生割込ルーチンにおけるこの割込ルーチンの250μsecの繰り返し周期のセット(図3のステップU4参照)により、この“0”回目のメインストローブ信号の発生割込ルーチンはスタートから250μsec後に一旦終了し、その後図4(b)に示すように、次の“1”回目のメインストローブ信号の発生割込ルーチンが直ぐにスタートし、この割込ルーチンの通電エネルギの積算処理(図3のステップU9参照)により発熱抵抗素子に通電されたエネルギ値が累積計算され、図4(e)に示すように通電エネルギの積算値が求められ、このエネルギ値の積算値或いはメインストローブ信号の発生割込ルーチンの繰り返し回数から、通電終了条件の成否の判定(図3のステップU10参照)が行われる。
【0044】
そして、この通電終了条件が成立しなければ、図4(b)に示すように“2”回目更には“3”回目、…、“n”回目のメインストローブ信号の発生割込ルーチンが250μsecの周期で繰り返し行われ、通電終了条件が成立すればメインストローブ信号の発生割込ルーチンが終了して図4(d)に示すようにメインストローブ信号の出力が停止され、1ライン分の印字が終了する。
【0045】
このようにして、例えば図7中のラインLcを印字する際に、このラインLcにおける枠の上辺、下辺のドットに対応する発熱抵抗素子がサブストローブ信号により前加熱され、駆動電源1の電圧変動に起因したエネルギ不足が補償され、この部分の印字かすれが未然に防止されるのである。
【0046】
一方、図7中のラインLb或いはラインLaでは印字かすれが生じるおそれはないため、上記したサブストローブ信号の発生割込ルーチンにおけるステップT3の判定結果がNOとなり、サブストローブ信号が出力されることはない(図4(d)中の1点鎖線参照)。
【0047】
従って、上記した実施形態によれば、従来のように印字ドットを制限したり、印字周期を変えたりすることがなく、複雑な処理が不要で、しかも印字終了までの時間が長くなることもなく、駆動電源1の電圧変動による印字かすれを確実に防止することが可能になる。
【0048】
また、駆動電源1の電圧値が所定値(=9.5V)以下のときにサブストローブ信号を出力するようにしているため(図2のステップT5参照)、駆動電源1に容量の小さいものを使用しても電圧変動による印字かすれを防止することが可能になり、駆動電源1の容量を小さくしてコストの低減を図ることができる。
【0049】
なお、上記実施形態では、駆動電源1の電圧値が所定値以下のときにサブストローブ信号を出力するようにした場合について説明したが、このような電圧値の条件は必ずしも設けなくてもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、この発明をテープ印字装置に適用した場合について説明しているが、特にテープ印字装置に限定されるものではなく、サーマルヘッドを使用する装置に対してこの発明を適用することが可能であり、上記実施形態の場合と同等の効果を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、印字かすれが生じると予測されるブロックの発熱抵抗素子に対して、他の発熱抵抗素子よりも先に前加熱としての第2の通電が開始され、続いて第1の通電が行われるため、従来のように印字ドットを制限したり、印字周期を変えたりすることがなく、複雑な処理が不要でしかも印字終了までの時間が長くなることもなく、印字かすれを確実に防止することが可能になり、種々の印字装置におけるサーマルヘッドに対して有効である。
【0052】
また、請求項2に記載の発明によれば、駆動電源に容量の小さいものを使用しても、電圧変動による印字かすれを防止することができるため、駆動電源の容量を小さくすることが可能で、駆動電源に要するコストの低減を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態の動作説明用フローチャートである。
【図2】 一実施形態の動作説明用フローチャートである。
【図3】 一実施形態の動作説明用フローチャートである。
【図4】 一実施形態の動作説明用のタイミングチャートである。
【図5】 従来例の結線図である。
【図6】 従来例の動作説明用の信号波形図である。
【図7】 従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
1 駆動電源
2 制御部
4 ストローブ発生部
R1〜Rn 発熱抵抗素子
G1〜Gn ゲート
Claims (2)
- 1ラインのドット数分の発熱抵抗素子を駆動電源に並列に接続して成るサーマルヘッドであって、前記各発熱抵抗素子に選択的に印字データを入力し、印字データを入力した前記発熱抵抗素子に前記駆動電源により通電して1ライン分を印字し、これを所定の印字周期で繰り返すサーマルヘッドの駆動方法において、
前記印字周期毎に、前記各発熱抵抗素子を所定数ずつのブロックに分割し、これら各ブロックのうち、ブロック内の全発熱抵抗素子数に対する前記印字データが入力される発熱抵抗素子数の比が予め定めた規定値以下になるブロックを導出すると共に、
前記各発熱抵抗素子のうち印字データが入力される前記発熱抵抗素子の総数が予め定めた設定値以上であるかどうかを判断し、
設定値以上であるときに、前記印字データを入力した前記発熱抵抗素子への前記駆動電源による第1の通電に先立って前記導出したブロックにおける前記印字データが入力された前記発熱抵抗素子のみに前加熱するための前記駆動電源による第2の通電を行い、且つ前記第2の通電に連続して前記第1の通電を行うことを特徴とするサーマルヘッドの駆動方法。 - 前記印字周期における前記駆動電源の初期電圧が予め定めた所定電圧以下であるかどうかを判断し、所定電圧以下であるときに、前記印字データを入力した前記発熱抵抗素子への前記駆動電源による第1の通電に先立って前記導出したブロックにおける前記印字データが入力された前記発熱抵抗素子のみに前加熱するための前記駆動電源による第2の通電を行い、且つ前記第2の通電に連続して前記第1の通電を行うことを特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッドの駆動方法。
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