JP3732083B2 - 洗濯機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に微生物の繁殖を抑えた衛生的な洗浄ができる洗濯機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、家庭用の洗濯機は、洗濯物を洗濯槽に投入するとともに、所要量の洗剤と洗濯水(通常は水道水)を供給し、これらを撹拌して洗濯することにより、洗濯物の一般的な汚れに対し充分な洗浄性能を確保している。
ところが、この洗濯中に水道水中のカルシウム分と洗剤中の界面活性剤とが反応して不溶性の金属石鹸が生成され、その一部が洗濯槽の周壁(特に裏側)に付着し易く、このような傾向は、洗剤が特に高級脂肪酸ナトリウムからなる粉末洗剤などを使用する場合に、より顕著に発生していた。
【0003】
更に、このように発生した金属石鹸の付着物には、洗濯物から分離した繊維屑や汚れ等が付着し易く、この汚れや付着物は水分を吸収して微生物(菌)を繁殖させる要因となり、そして腐敗を起こしフロックを発生し、延いては黴の発生を招くことになる。この黴は、その代謝物により臭気発生の要因となったり、更に発達すると以後の洗濯運転で、それらが水中に剥離浮遊して洗濯物に付着する不具合を生じ、一般的な洗濯物の汚れとは別に衛生的な洗浄性能を得るには不充分であった。
【0004】
また、一般に脱水兼用洗濯機においては、基本的に二重槽構造をなしていて、外側に水受槽を配し、その内部に脱水槽を兼用した洗濯槽を設けるとともに、この洗濯槽内底部に撹拌体を設けた構成にある。そして、周知のように洗濯槽内に投入された洗濯物は、撹拌体を回転駆動させることにより洗濯およびすすぎ洗いが行われ、また洗濯槽を高速回転駆動することにより遠心脱水が行われる。従って、この種洗濯機にあっては洗濯槽と水受槽との間では洗濯物による摩擦接触がないため、この洗濯槽の裏側とする部分(洗濯槽の外周壁および水受槽の内周壁)には金属石鹸や繊維屑等が付着し易い。しかも、斯かる洗濯槽の裏側は、一般使用者では分解清掃することが困難なことに加え、洗濯槽や水受槽には強度向上のために補強リブなどを主にした凹凸形状をなした構成にあることから、金属石鹸や汚れが付着蓄積し易い構成にあって、一層黴が発生し易い条件下にある。
【0005】
更にまた、洗濯物(衣類)は、着用することで人体や外気等から多くの菌が付着し易く、例えば一般的には黄色ブドウ球菌、セレウス菌や、非定型抗酸性菌などの多くの菌が付着していると言われ、且つ付着した菌は洗濯しても洗濯物に残留し、殊に洗濯物の乾きが悪い状態では、その残留した菌が再び繁殖して、臭いや黄ばみを発生させる要因となる。また、病人や病原菌に弱い乳幼児がいる家庭では、衣類に付着した菌で皮膚に感染し易いなど、洗濯物に対し一層清潔で衛生的な洗浄効果が求められている。
【0006】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、微生物(菌)の繁殖を抑制して、黴や、臭気や、黄ばみ等の発生を抑制できて清潔で衛生的な洗浄性能が得られるとともに、使い勝手が良い実用に好適する洗濯機を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の洗濯機は、水源からの水を洗濯槽に供給する給水機構には、水と接触して次亜ハロゲン酸を放出するハロゲン化ヒダントイン化合物からなる固体を具え、この次亜ハロゲン酸を含んだ水を生成して前記洗濯槽に投入するようにしたものにあって、前記固体は収納容器に収納されて水源からの水が給水され貯留可能な貯水槽内に収容されるとともに、この貯水槽内には貯留した水を排出する排水手段と、溢流排水可能な所定高さの溢水口とを設け、前記排水手段による排水量は給水量より少量として前記溢水口より溢流排水されるまでの間で貯水し、この貯留した水と前記固体とが接触するように前記収納容器の底部に、少なくとも前記溢水口より下方に位置して水の出入口を形成したことを特徴とする(請求項1の発明)。
【0008】
斯かる構成によれば、固体から放出された次亜ハロゲン酸を含む殺菌水により、洗濯物や洗濯槽における菌の繁殖が抑制できて黴や、臭い、黄ばみ等の発生を効果的に抑制することができるとともに、病人や病原菌に弱い幼児がいる家庭にも好適する衛生的な洗浄効果が期待できる。しかも、固体は貯水槽内に貯留された水との所謂浸漬された状態で水との接触が行われ、固体には急激な水の衝撃を受けることなく接触できて、固体が崩壊したり磨耗により粉末化するのを抑えることができる。これに伴い、固体の早期消耗を防いで長期間効率良く使用できる。この場合、収納容器の底部に水の出入口を形成したので、水の出入口が下位にあるほど少ない貯留水位でも固体と水との接触が確実に行われ、且つ固体の下方部分から溶解消耗することで順次上部から自重により補給され、長期使用するに際して安定した次亜ハロゲン酸濃度が得られ取扱い性も良い。そして特には、固体と水との接触時間によって次亜ハロゲン酸の濃度が制御されるが、貯水槽内には給水が継続される間貯水可能なので、この給水時間の設定に基づき水との接触時間を制御でき、従って所望の抗菌濃度が容易に且つ確実に得られる。
【0017】
また、請求項1記載のものにおいて、収納容器の底部には、メッシュ状のフイルターを設けて水の出入口としたことを特徴とする(請求項2の発明)。
【0018】
斯かる構成によれば、固体が磨耗等により粉末が生じても、フィルターにより漏出を防止することが可能で、該粉末により衣類が脱色等による変色する事態も確実に回避できる。しかも、一般にメッシュ部分には目詰まりを起し易いが、このフィルターは水の出入口として交互に通水されるので、長期にわたり目詰まりすることがない。
【0019】
また、請求項2記載のものにおいて、収納容器は、熱可塑性樹脂にて形成するとともに、フィルターを熱融着により接合したことを特徴とする(請求項3の発明)。
【0020】
斯かる構成によれば、フィルターを固着する手段として容易で且つ確実に取付けることができるばかりか、熱可塑性樹脂として例えばポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン等を用いれば、これらは耐塩素性にも優れ次亜ハロゲン酸を放出する固体の収納容器として好適である。
【0021】
また、請求項1記載のものにおいて、給水温度検知手段を設け、この検知結果に基づき貯水槽への給水時間を設定し、以って固体と水との接触時間を制御するようにしたことを特徴とする(請求項4の発明)。
【0022】
斯かる構成によれば、水温に応じた殺菌濃度の殺菌水が生成されるので、例えば冬季のように低水温時に固体の溶解速度が遅く次亜ハロゲン酸が溶出しにくい場合にも安定した一定濃度の殺菌水が得られ、従って冬季,夏季などの水温変化に伴い殺菌濃度に過不足が生じることなく、常に有効な抗菌機能を発揮することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を脱水兼用洗濯機に適用した第1実施例につき、図1ないし図10を参照して説明する。
まず、図2および図3は、洗濯機の全体構成を示す夫々縦断側面図および外観平面図で、これら図面に基づき全体構成につき述べるに、矩形箱状の筐体1は外箱2と、その上面に被着されたトップカバー3とから構成され、この筐体1内部には、水受槽4が弾性吊持機構5により弾性支持されるとともに、その内部に脱水槽を兼ね上部に脱水孔6aを有する洗濯槽6が回転可能に配設され、所謂二重槽構造をなしている。
【0026】
このうち、洗濯槽6の上端部には例えば液体を封入したバランスリング7を設けており、また内底部には撹拌体8を回転可能に配設している。そして、前記水受槽4の外底面には、駆動源たるダイレクトドライブ方式のモータ9を主体とし図示しないクラッチ機構やブレーキ機構等をからなる駆動機構部10を設けていて、前記撹拌体8と洗濯槽6とをトップカバー3内に設けた制御装置11等により選択的に回転制御し、即ち、洗濯行程および脱水行程等を予め記憶された運転プログラムに基づき実行されるようにしている。また、水受槽4の底部に形成した排水口12には、これに連通して排水弁13が設けられ、更に排水ホース14が接続され機外に導出されている。尚、この排水口12近傍に連通して図示しないエアトラップや水位センサ等からなる周知の水位検知手段を備えている。
【0027】
一方、前記トップカバー3の上面部には、特に図3に示すように、開閉蓋15を設けている。この開閉蓋15は、前記洗濯槽6に対して図示しない洗濯物を出し入れするためにトップカバー3に形成した投入口3aを開閉するもので、開放時には前蓋部15aと後蓋部15bとの二つ折り可能な構成としている。
そして、トップカバー3の最前部には操作パネル16が設けられ、この操作パネル16には、洗濯機の運転コースに係る各種設定操作をするための多数の操作部や表示部を有している。そのうち図示する操作部16a,16bは、詳細は後述する殺菌機能の「あり」、「なし」コースを選択して設定するためのもので、今操作部16aが「あり」とする殺菌機能付コースで、操作部16bが「なし」とする通常のコースに選択設定がなされるようになっている。
【0028】
また、斯かる操作パネル16の内部には前記した制御装置11(図2参照)が配設されているが、この制御装置11はマイクロコンピュータ等を有する回路を主体として構成され、上記操作パネル16からの入力等に基づき予め記憶されたプログラムに沿って選択設定された洗濯運転コースを自動的に実行する。
そしてまた、トップカバー3の後方内部には、前記した洗濯槽6への給水するための給水機構17を設けている。この給水機構17に関し、まず図3に基づき全体の概略構成につき説明すると、水源が例えば水道水とした場合、トップカバー3の内部に図示しない水道の蛇口と接続されるホース接続口18aを突出してなる電磁式の給水切換弁18を設け、この給水切換弁18からは第1の給水路19および第2の給水路20に分岐されている。
【0029】
このうちの一方の第1の給水路19は、トップカバー3の前記投入口3aを臨む注水口21に直接連通接続しており、従って第1の給水路19側に流入した水道水は、そのまま洗濯槽6内に供給される。他方、前記第2の給水路20は、図4に示すように途中に詳細は後述する殺菌水生成機構22を経由して前記注水口21に至る管路20aおよび管路20bを介在して連通接続された構成にあり、従って第2の給水路20側に流入した水道水は、殺菌水生成機構22にて殺菌水として生成され洗濯槽6内に供給される。
しかして、このような給水機構17の第1および第2の給水路19および20の切換選択は、前記した操作部16a,16bの夫々殺菌機能付コースの「あり」,「なし」の選択設定に基づき決定されるとともに、前記制御装置11による給水切換弁18の流路切換えにより制御される。
【0030】
そして、図1および図4には、上記した給水機構17のうち特には殺菌水生成機構22の具体構成につき開示している。
即ち、まず図4は、洗濯機のコーナー部を拡大してトップカバー3の上壁面を除去して示す拡大平面図で、前記した給水切換弁18と前記第2の給水路20中に介在された殺菌水生成機構22とが並設された配置構成を示している。従って、斯かる殺菌水生成機構22に対しては、流入側となる管路20aが側部に接続され、また流出側となる管路20bが底部に接続されている。
【0031】
次いで、図1は上記殺菌水生成機構22の具体構成につき開示した縦断側面図である。図中、23は例えば矩形の有底容器状をなす貯水槽で、内部を仕切壁23aを介して小空間の給水室24と大きな空間をなす収容室25とに区分されているが、その仕切壁23aの下部には水の出入口とする縦溝状の連通口23bが形成されていて両室24と25とは連通した構成にある。しかるに、前記した管路20aは貯水槽23の上記給水室24に対応する下部寄りの側壁23cに連通接続されていて、該管路20aを介して流入された水は、給水室24および連通口23bを経て収容室25にも流出入可能な構成となしている。
【0032】
斯くして、上記給水室24内には、排水手段として例えばサイホン現象を利用して排水可能とした所定高さで開口するサイホン管26と、これに隣接して設けられ且つこれより若干高い溢水口27aを有する半円筒状の溢水管27を底部23dを貫通して一体的に形成している。これらサイホン管26および溢水管27は、図4の平面図から理解できるように該溢水管27の直径相当分の範囲内に配設されており、更に具体的にはサイホン管26および溢水管27の底部23dを貫通した以下の部位は、両者を内方に含めた円筒状の流出管20cにより一本化され、本構成では上記した溢水管27の直径相当分とした流出管20cが底部23dより下方に突出した構成としている。しかるに、この流出管20cには継ぎ手20dを介して前記した管路20bが接続され、その先端は前記注水口21に連通接続されている。従って、このように構成された第2の給水路20も、その流出側の先端部は前記第1の給水路19と同じく共通の注水口21を経て洗濯槽6内を臨んで設けられている。
【0033】
一方、前記した殺菌水生成機構22は、貯水槽23内の収容室25に詳細は後述するが水と接触して殺菌機能を発揮する固体28が収容設置され、且つこの収容された固体28はその下部において水と接触可能な構成からなっている。例えば、本構成では上記固体28は、略直径10数mmのタブレット状の形状にあって、これが多数個ランダムに収納された収納容器29を備えていて、該収納容器29の少なくとも下部たる底部29aは水の出入可能な通水性がある構成としている。更にこの収納容器29については、図1にも示すように周壁部29bの上部には直径3mm程度の適当数の空気抜き孔29cを形成しているが、該空気抜き孔29cを有する以外は上部は閉ざされた構成にあるとともに、その天板部29cには把持用の把手29dを設けている。
【0034】
ところで前記した通水可能な構成とする底部29aは、該底部29aの略全面にわたって設けられた通水性のあるフィルター30で構成されている。因みに本実施例では、収納容器29並びにフィルター30とも、熱可塑性樹脂で形成されるとともに、図5に示す該フィルター30の外周枠部30aを熱融着手段を用いて収納容器29の底部29aの外周部位に固着しており、以って底部29aの略全面にわたり例えば1mm角のメッシュ部30bが通水可能に張設されている。従って、斯かる収納容器29に収納された固体28は、下部の通水性のある上記フィルター30を水の出入口として該フィルター30を経て水との接触が可能な構成にある。
【0035】
ここで、前記した殺菌機能を有する固体28につき詳細に述べると、この固体28は水と接触することにより次亜ハロゲン酸を放出するハロゲン化ヒダントイン化合物からなり、本実施例ではその固形有機化合物の粉末を型内に充填しプレス成形による圧縮成型にてタブレット状に固化したものである。
このハロゲン化ヒダントイン化合物としては、1,3−ジクロロ5,5−ジメチルヒダントイン、1−ブロモ−3−ジクロロ5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジクロロ5,5−エチルメチルヒダントイン等が挙げられる。これらの化合物は、分子内に窒素−塩素、窒素−臭素、または窒素−沃素などの結合を持ち、これらの所謂窒素−ハロゲン原子結合は、水と接触することで加水分解され、それぞれ次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜沃素酸を生成するとともに、これら所謂次亜ハロゲン酸は、酸化作用を有しており殺菌作用を有するものである。
【0036】
因みに、本実施例では上記のうち1,3−ジクロロ5,5−ジメチルヒダントインを採用したもので、図6にその化学反応機構を示すように、水と接触することで窒素−ハロゲン原子結合が加水分解されて、次亜ハロゲン酸たる次亜塩素酸が生成され、この次亜塩素酸を含んだ水は殺菌水として有効に機能するとともに、斯かる固体28は利用しないときは崩壊することなく固形状態に安定保持できるものである。
【0037】
尚、上記したように固体28は水に触れて次亜塩素酸を放出して強い酸化作用を有するため、殺菌水と触れる可能性のある前記収納容器29やフィルター30はもとより、前記貯水槽23などの周辺の部品は、耐ハロゲン性の優れた例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニリデン、塩化ビニル等のいずれかの材料で成形して、斯かる成形部品の劣化や変色等が生じないようにしている。 このような構成からなる固体28は、前記収納容器29内に収納され下部をフィルター30で覆われた状態で取出し不能な構成にあり、従って収納容器29は把手29dを持って前記貯水槽23から出し入れ可能で持ち運びができる、所謂カセット容器として機能する。
また、本実施例では収納容器29の周壁部29bの内面に沿ってシート状の緩衝部材31が貼付されていて、固体28が振動等により該周壁部29bに当接しても容易に崩壊しないように対処している。
【0038】
斯くして、図1に示す如く多数個の固体28が収納されたカセット容器として機能する収納容器29は、そのまま前記貯水槽23の収容室25内に収容設置される。この場合、貯水槽23の底部23dのうち収容室25の底面相当部位にあって、上方に突出したリブ或はピン形状の複数の突部23eが形成されていて、前記収納容器29は底部23dより離間した状態(図中、空隙Hで示す)に設置支持され、且つこれら各突部23e間は底部23d面に沿って通水可能な構成にある。
【0039】
また、前記収容室25の上面開口部には、これを開閉する蓋開閉装置32が設けられられている。この蓋開閉装置32は、該収容室25を形成する貯水槽23の周壁部23cおよび仕切壁23aの内周上部に、矩形筒状の支持枠33が嵌合固定され、この支持枠33の上面一端部に回動自在に軸支された蓋34とから構成され、この蓋34の反軸支側には開閉操作用の把手34aを設けている。従って、前記収納容器29の上方は上記蓋開閉装置32により覆われ、或は開放されて該収納容器29をカセット容器として収容室25から着脱可能としている。
【0040】
次に、上記構成の脱水兼用洗濯機の作用について、図7ないし図10も適宜参照して述べる。
洗濯作業する場合、まず図2に示す洗濯槽6内に洗濯物を投入し、これに見合った量の洗剤と水が供給されて洗濯運転が開始される。しかるに、この種洗濯機では、洗濯物を投入後に操作パネル16の設定操作に基づき、自動的に或は適宜の手動操作により人為的に洗濯運転が実行されるが、本実施例では、例えば通常に行う標準コースを選択し、制御装置11により所定のプログラムに沿って自動運転されるものとする。この場合、本実施例では特に操作部16a,16bによる殺菌機能「あり」,「なし」のうち、例えば操作部16aの殺菌機能「あり」を選択して運転スタートさせる。しかるに、この標準コースでは、周知のように通常、洗い−1回目すすぎ−中間脱水−2回目すすぎ−最終脱水の行程順に実行される。
【0041】
そのうち、洗い行程については従来と同様に行われるが、その行程の初期における給水動作は、本構成では次のようにして洗濯槽6内に給水される。図3に示すように、まず、水源たる水道の蛇口に連通接続された給水切換弁18が通電駆動され、分岐された一方の第1の給水路19側の水路のみが開放されて、水道水はそのまま先端の注水口21から洗濯槽6(水受槽4)内に供給される。そして、図示しない水位センサ等による水位検知手段により洗濯物量に応じた規定水位まで供給され、この給水動作を終える。
【0042】
そして同時に、この水位検知手段の検知信号を入力として制御装置11によりモータ9等の駆動機構部10が駆動制御され、撹拌体8のみを正逆回転させることにより、洗濯槽6内の水が洗剤及び洗濯物と共に撹拌され、洗濯物の洗浄が行われる。所定時間の洗濯運転を終えると、排水弁13が開放動作することによって、洗濯槽6および水受槽4内の洗濯水が排水ホース14を経て機外に排出され、洗い行程が終了する。
【0043】
次いで、1回目のすすぎ行程に進む。このすすぎ行程では、図7中に矢印にて示した緒動作のタイムチャートを参照して説明すると、やはり給水動作が開始され、上記洗い行程と同じく給水切換弁18が第1の給水路19側のみ開放して、水道水は該給水路19を介して注水口21から洗濯槽6内に直接給水され、給水動作が開始される。ここまでは従来のすすぎ行程における給水動作と実質的に同じである。
【0044】
ところが、本実施例におけるすすぎ行程では図3に示す操作部16aにより殺菌機能「あり」が選択設定されており、制御装置11により所謂殺菌コースが実行される。以下詳述すると、上記給水開始初期には第1の給水路19を介して予め水道水を例えば所定時間供給した後、この場合約1分後に上記給水切換弁18がもう一方の第2の給水路20側も開放するように切換わり、給水動作は両給水路19,20から同時に洗濯槽6内に給水されるようになる。但し、この第2の給水路20は途中に殺菌水生成機構22を経て給水されるので、該第2の給水路20からは殺菌水として洗濯槽6内に投入される。
【0045】
即ち、水道水は、まず第2の給水路20を構成する管路20aを介して貯水槽23内に流入する。具体的には給水室24の下方側部から流入するのであるが、この給水室24内部のサイホン管26および溢水管27の各開口位置まで水位が達しないうちは、排出されることがなく貯留される。従って、連通口23bにて連通状態にある収容室25内にも流入して貯留され、この状態は水位が上記溢水管27の溢水口27aに達するまで上昇する。
【0046】
そして、まず排水手段としてのサイホン管26の開口位置まで水位が上昇し、且つこのサイホン管26から排水されるに至っても、この排水量より流入する給水量が大きく設定されていることから、猶も水位は上昇し、やがて上記溢水口27aを越える水位に達して、該溢水口27aから溢流排水されるに至る。この状態に至り、水はサイホン管26および溢水管27から併せて排出され、その排水量は貯水槽23への給水量と同等若しくは多くなるように設定してあり、殊に溢水口27aの排水能力は大きくしてある。よって、貯水槽23内に給水貯留される水は、溢水口27aを越えて更に貯留されることはなく、略溢水口27a位置の水位(定水位)に維持されることになる。
【0047】
このことは、収容室25内に収容され固体28を収納した収納容器29に対し、水は同じ水位まで貯留される。具体的には、貯水槽23の底部23dと空隙Hを存する収納容器29の底部29aは、通水性のあるフィルター30が設けられているから、水は該底部29aからのみ内部に流入して、固体28の下方部分を浸漬状態とする。従って、1,3−ジクロロ5,5−ジメチルヒダントイン化合物からなる固体28は、水との接触により図6の化学反応機構にて開示したように加水分解され、殺菌機能を有する次亜塩素酸(次亜ハロゲン酸)を徐々に溶解放出する。このように、固体28に接触し経由した水は、上記次亜塩素酸を含んだ殺菌水として生成されるが、この全てが直ちに溢水管27やサイホン管26から排出されることはない。
【0048】
なぜならば、収納容器29底部29aのフィルター30を通して侵入した水は、他に出入口がなく流入してきた経路を逆流しない限り収納容器29外に流出できないこと、並びに管路20aからの給水が続行されている間、上記したようにサイホン管26と溢水管27から排出される一方、水はこの貯水槽23内の定水位と等しい水位に保つべく収納容器29内に補給されており、しかも多量の排水可能な溢水口27aに対し収納容器29の水の出入口となるフィルター30は底部29aに位置して大きく離間しているため、その間の流路抵抗が大きいからである。
【0049】
特に溢水口27aからは、管路20aから流入した直後の水とか水位の上層部の水が排出され易いのに対し、これとは最も離間して且つ底部29aに出入口たるフィルター30を有する収納容器29内の水は影響を受け難い。従って、給水室24における水の流出入が勢いよく行われても、固体28を内蔵した収納容器29内はもとより、その底部29a付近の水の動きは緩慢となり、サイホン管26や溢水管27から直ちに排水されることはない。そして、固体28から放出される次亜塩素酸も徐々に水中に溶出され、一部はサイホン管26等から排水されるが、大半は上記水の動きに相応して直ちに排出されることはなく、このため収納容器29内およびフイルター30付近の水中での次亜塩素酸濃度は次第に高められた状態になり且つ蓄積される。
【0050】
このような、給水時における貯水槽23の水位変化と次亜塩素酸濃度の変化を測定した結果を、図8(a),(b)に示している。但し、同図(b)に示す次亜塩素酸濃度は、貯水槽23内における濃度でなく、最終的にサイホン管26や一部溢水管27から排出され、管路20bを流出するときの所謂洗濯槽6へ投入されるときの本来必要とする濃度を測定したものである。また、水道水の給水量としては、例えば第1の給水路19を含む全体で10(L/min)で、そのうち第2の給水路20の管路20aから貯水槽23への給水量は3(L/min)に設定してあり、図中横軸の給水時間はこの第2の給水路20を利用した給水動作を実行した時間である。
【0051】
まず、同図(a)にあっては、貯水槽23の内底面位置(“0”水位)を図中A点で示し、サイホン管26の開口高さ位置(10cm)に相当する水位を図中B点で示すと、管路20aから給水された貯水槽23内の水位は、A点からB点まで上記給水量に見合って水位は上昇し、従って収容室25内の収納容器29内の水位も追従して同水位まで上昇する。この場合、貯水槽23内に流入した水道水は未だ管路20bを経て排出されていないので、当然ながら次亜塩素酸濃度は同図(b)に同一符合で示したA点からB点までの間、何ら検出できない。
【0052】
しかるに、貯水槽23への給水が進みサイホン管26の開口高さを越える水位に達すると、給水量のうちの一部がサイホン管26から排出されるようになり、従って貯水槽23の水位の上昇は若干鈍るが更に上昇し続け、図8(a)に示すC点たる溢水管27の高さ位置(3.1cm)である溢水口27a位置の水位に達するまで上昇する。
【0053】
一方、次亜塩素酸濃度は、まずサイホン管26からの排水される水道水中の残留塩素濃度0.25(ppm)を検出し、その後、C点の溢水口27a位置までに至る間、固体28から放出された次亜塩素酸のうちの僅かが貯水槽23内に広がり始め、これがサイホン管26を通して排出される。しかるに、その排出に伴い徐々に濃度が高まるものの0.3〜0.6(ppm)程度で依然として微量の流出に止まり、所謂殺菌水としての濃度は低い。その上、収納容器29内の水がサイホン管26側に移動する流水路は特に生じないことから、上記次亜塩素酸の水中への広がりも更に拡大されるわけでもなく、従って、その濃度もC点に達した以降、特に上昇するほどの傾向は認められない。
【0054】
そして、水位がC点たる溢水口27a位置に達すると、該溢水口27aからの溢流排出する排水性能が高いため、それ以上の水位上昇は見られず図8(a)に示すように、当該C点での水位(定水位)のまま次の段階(後述するD点)まで保たれる。このように、管路20aから貯水槽23に給水された水の多くは、溢水口27aおよびサイホン管26から速やかに排出され、一方固体28から放出された次亜塩素酸は、溢水口27a等への流出が上記したように微量の範囲に止まり、その濃度は図8(b)に示したように水道水の塩素濃度に若干増加した程度の濃度0.6(ppm)のまま、所謂C点以降略一定の状態で推移する。
従って、収納容器29内の固体28は、この定水位に浸漬された水との静的な接触状態のもとに常に一定濃度の次亜塩素酸を放出するので、この浸漬による接触時間を制御することで所望濃度の殺菌水を生成することが可能となる。
【0055】
しかして、上記のように給水動作中に生成された殺菌水は第2の給水路20から注水口21を経て洗濯槽6(水受槽4)内に投入されるが、当初の次亜塩素酸濃度は低く酸化漂白作用も低い上に、既に洗濯槽6内には所定量の水が供給されているので当該殺菌水が洗濯物に脱色等を生じるおそれはない。しかも、この第2の給水路20もその流出側の先端部では第1の給水路19と合流して注水口21から供給されるので、ここでも殺菌水は希釈され高濃度の殺菌水による問題は確実に回避できる。
【0056】
その後、上記した第1,第2の給水路19,20からの同時給水が継続して行われ、洗濯槽6(水受槽4)内に所定水量まで供給され、図7に示すように給水開始から約2分経過すると、制御装置11によりモータ9等の駆動機構部10が作動して、撹拌体8のみが回転駆動されて洗濯物の撹拌動作(すすぎ)が開始される。これにより、洗濯槽6内に投入された洗濯物や継続供給されている殺菌水は、撹拌水流とともに撹拌され、殺菌水は洗濯槽6内に投入されるや更に拡散されてむらなく一様に希釈分布された状態を得る。併せて、この状態では濃度は低いものの、少なからずその殺菌作用にて洗い後の洗濯物に付着している雑菌を殺菌する効果を奏する。
【0057】
やがて、洗濯槽6(水受槽4)内の水位が規定水位に達すると、図示しない水位検知手段および制御装置11により給水切換弁18が閉鎖作動し、第1,第2のいずれの給水路19,20への通水も閉じて給水動作が停止するとともに、モータ9等による撹拌動作のみ続行され洗濯物に残留する洗剤分を洗い落とすすすぎが行われる。ところが、給水切換弁18が閉鎖して水道水の供給が断たれると、今まで定水位の溢水口27a高さまで貯留されていた貯水槽23内の水が定水位以下となり、以後は排水手段としてのサイホン管26のみを介して排水され、第2の給水路20たる管路20bを流れ洗濯槽6へと流出するようになる。
【0058】
これにより、収納容器29内の固体28から放出され且つ蓄積された多量の次亜塩素酸を含んだ所謂高濃度の殺菌水も、貯水槽23内全体の排水作用の流れに応じてサイホン管26より排出される。この場合、収納容器29の水の出入口は底面のフィルター30にて構成され、水が固体28と接触するために収納容器29内に侵入する場合と逆に排出される場合とは、同じ出入口たる当該フィルター30を通して行われる。
【0059】
そして、図8(a)に示すD点は、給水切換弁18による給水が止められたときの水位を示し、且つサイホン管26のみによる排水が開始された時点でもあって、以降排水が進み完了するE点まで水位が低下する変化を表わしており、これに応じて同図(b)には、同D点から高濃度の次亜塩素酸を含んだ殺菌水が管路20b側に流出したこと示し、先端の注水口21から洗濯槽6内に投入される。しかるに、洗濯槽6では規定水位の例えば70(L)が給水されており且つ撹拌動作が継続実行されているから、高濃度の殺菌水は直ちに希釈拡散されるとともに洗濯物へ効果的に浸透する。尚、本実施例では、この洗濯槽6内に投入された高濃度の殺菌水たる次亜塩素酸濃度は、最終的にこれらの積分した平均値となることから0.9(ppm)となり、有効な殺菌濃度に達成できて洗い後の洗濯物に付着している雑菌を効果的に殺菌し減少させる。また、抗菌効果に有効な次亜塩素酸濃度については、図9とともに後述する。
【0060】
ここで先に示した図7には、上記すすぎ行程の進行に合わせて菌数の減少状況を実験により検証し、その測定結果をグラフ特性にて示している。
この場合、本実施例におけるすすぎ行程の時間は、殺菌機能「あり」の選択コースにあっては通常のすすぎ行程(殺菌機能「なし」)の時間より長時間に設定してあり、洗濯物全体にむらなく殺菌作用が行き渡るようにしている。
【0061】
具体的には、図中、上段に示した白抜きの矢印が殺菌機能「あり」のすすぎ行程(この場合、給水および撹拌動作)の時間(計10分)で、実線矢印はその内訳を示す各動作状態の時間であり、且つ同最下段の白抜きの矢印は殺菌機能「なし」の所謂通常の水道水による一般的なすすぎの行程時間(計6分)を示したものである。そのうち、殺菌水の供給状態を示す実線矢印に続く終端部の破線矢印は、上記した図8(a),(b)に示すD点からE点に相当し、即ちサイホン管26のみによる貯水槽23内の排水に伴う高濃度の殺菌水が投入される区分を示している。
【0062】
しかして、この図7にも示すように一般に洗い後の洗濯物に含まれた水には、数100〜数1000(CFU/ml)の雑菌が付着しており、因に菌数の変化は、同図によれば殺菌機能「あり」のコースの場合、当初濃度の低い殺菌水の供給が開始され且つ撹拌体8による撹拌動作が開始されて以降減少傾向が認められ、そして洗濯物に染み込んだ洗剤分をすすぐとともに、特には破線矢印で示す高濃度の殺菌水が投入された以後、洗濯物に付着している菌を効果的に殺菌し、且つ洗濯槽6に対する黴の発生等を防ぐ作用をなす。
また、この所要時間として通常のすすぎ時間の6分程度では、かなりの抗菌効果を得るものの未だ数100(CFU/ml)レベルの菌が残存しており、これらの菌を、そのまま湿潤した条件下に放置しておくと、繁殖して臭いの発生の要因となりかねないので、6分以上の好ましくは8分〜10分のすすぎ時間が望ましい。
【0063】
そして、上記1回目のすすぎの撹拌動作が終了すると、排水弁13が開放動作して洗濯槽6や水受槽4内の水を排水ホース14を介して機外に排出する。しかる後、駆動機構部10の図示しないクラッチ機構等の動力切換が行われ、回転伝達は脱水槽兼用の洗濯槽6と共に撹拌体8を同時に回転せしめ、洗濯物から遠心脱水する中間脱水行程が実行される。これによって、洗濯物に残留した洗剤分が抽出除去されると同時に、洗濯物に浸透した次亜ハロゲン酸たる次亜塩素酸も除去される。そして、以降、詳細な説明は省略するが、2回目のすすぎは第1の給水路19のみを利用した周知の通常の水道水を直接洗濯槽6に供給して行われ、最終脱水行程へと進められ、一連の洗濯作業を終了する。
【0064】
尚、長期使用により下部に位置する固体28が溶解して体積が減少すると、自重により随時上部の固体28が下降して、常に略一定量或は一定の体積の固体28による水との接触が可能である。この場合、収納容器29の上部に外部に連通する空気抜き孔29cを設けているから、水の出入りをはじめ固体28の動きもスムースにできる。
更に、固体28が消耗し交換しなければならないときには、図1に示したように貯水槽23の蓋34を開放し、内部の収納容器29を把手29aを持って取出せば良い。そして、新規に固体28が収納された収納容器29と取換えて使用すれば良いもので、該収納容器29はカセット容器として利用可能で、しかも固体28に直接手が触れることなく交換でき、手にハロゲン臭などが付着するおそれもなくて取扱い性および使い勝手も良好である。
一方、洗濯物が極デリケートな衣料であって変色し易いおそれがあるとか、特に抗菌効果を必要としない場合などには、操作部16bの殺菌機能「なし」を選択して運転スタートすれば、一般周知のすすぎ行程を有する洗濯運転が何ら支障なく実行できる。
【0065】
このように、本実施例によれば次のような効果を有する。
1回目のすすぎにおいて、給水機構17を通して洗濯槽6内に次亜ハロゲン酸たる次亜塩素酸を含む水(殺菌水)を投入することによって、その殺菌作用により洗濯槽6や洗濯物における菌の繁殖が抑制できるから、これに基づく黴や、臭い、黄ばみの発生を効果的に抑制することができ、特に脱水兼用洗濯機の如く清掃困難な脱水槽を兼ねた洗濯槽6の裏側における菌の繁殖を抑制できる効果は大きく、従って病人や病原菌に弱い幼児がいる家庭にあっては衣類に付着した菌から病に感染するのを防止でき、従来にはみられない清潔で衛生的な洗浄効果が期待できる。
【0066】
因に、図9は洗濯水(すすぎ)中における次亜ハロゲン酸たる次亜塩素酸(殺菌水)の各種濃度に対する殺菌作用の効果(菌数変化)を実験により確認したもので、実験は洗濯槽6内に供給した雑菌水に対する殺菌状態を調査した。これによると、生成した殺菌水を各種濃度に希釈した洗濯水中の残留塩素濃度が、0.5(ppm)程度以上あれば有効な殺菌効果を発揮することが検証できた。
【0067】
そして、殺菌機能「あり」による殺菌コースを1回目のすすぎ行程にて行なうようにしている。これは、洗い行程では汚れとか洗剤等に含まれる有機物のため、次亜塩素酸がそれらを酸化させるのに費やされるなどして充分な殺菌効果が発揮できないことによるもので、該洗い行程では水源たる水道水を直接洗濯槽6に供給することとし、より有効な殺菌機能が期待できるすすぎ行程において殺菌水を供給するようにしたものである。従って、ハロゲン化ヒダントイン化合物の固体28から生成された殺菌水は、有効な抗菌効果を発揮するとともに、固体28を効率良く使用できる。
【0068】
また、本実施例では殺菌水生成機構22を経由した第2の給水路20からの殺菌水と通常の水道水とを、共通の注水口21から洗濯槽6に供給する所謂混合させた後、洗濯槽6内に同時給水するようにしていることから、殺菌水は洗濯槽6に投入される以前から希釈される。特に本実施例では、給水動作の終了時に図7および図8の(b)に示した如く高濃度の殺菌水が投入せられるが、既に洗濯槽6内には規定水位まで給水され、且つ撹拌体8による撹拌動作が継続して行われているので、高濃度の殺菌水は直ちに希釈混合されてむらのない一様な適正な濃度に調整される。従って、洗濯物に高濃度の殺菌水が直接被着して脱色等の変色を起すことを回避できる。
【0069】
また、本実施例の如く殺菌水を排出するサイホン管26によれば、貯水槽23内の固体28やフィルター30から滴下した高濃度の殺菌水が残留したとしても、所定高さのサイホン管26から不用意に排出されることはなく、所謂水切り効果が良い。このことは、残留水が例えば脱水時に洗濯物の上に滴下して、思わぬスポット状の脱色して衣類に変色を生じるのを防ぐのに都合が良い。このように残留する特に高濃度の殺菌水が漏れ出るようなことはないものの、例えば前回使用した殺菌水のうち、管路20b内や注水口21部分に水滴状に残留している場合が想定され、これが給水時に流出することになるが、殺菌水は予め水道水が所定量給水された後にしか投入されないので、斯かる残留水にて上記のような衣類が脱色等の変色を起す事態は生じない。
【0070】
また、規定水位に達しない給水過程の中途段階から撹拌体8による撹拌動作を開始しているので、洗濯物への殺菌水の浸透効果を高めることができ、洗濯物の洗剤分をすすいで除去することと併せて、洗い後の洗濯物に付着している雑菌を効果的に殺菌することができる。しかも、単に撹拌動作が早期に開始されるだけでなく、すすぎ行程の時間として殺菌機能「あり」の選択コースでは、通常のすすぎ行程(殺菌機能「なし」)の時間より長時間に設定してあるので、洗濯物全体にむらなく浸透し充分な殺菌効果が発揮される。
【0071】
そして、特に本実施例によれば、固体28と水との接触が流水圧などの衝撃を何ら受けることなく、貯水槽23内に給水され貯留される水位の上昇に合わせて接触する構成であり、しかも定水位に達した以後は静的に浸漬された状態に保持される。また、固体28を収納した収納容器29には、その周壁部29b内面にシート状の緩衝材31を貼付しているので、脱水運転時の振動等に伴いタブレット状の固体28が収納容器29の内壁面に衝突する衝撃が柔らげられる。
【0072】
更には具体的構成において、ハロゲン化ヒダントイン化合物からなる固体28は、角部を面取りした或は円弧状をなしたタブレット状に圧縮成型してなり、バインディングが弱い角部が崩壊するのを防止するようにしてある。加えて、成形性を高めるべく硼酸や有機酸、或はポリエチレングリコールなどの水溶性の成形助剤を混入してもよい。また、固体28を収納した収納容器29の底面には、例えば1mm角若しくはそれ以下の蜜目のメッシュ部30bを有するフィルター30にて熱融着し覆った構成としている。
【0073】
従って、上記のことから固体28は衝撃や摩耗等から保護されるとともに、仮に摩耗した粉末が生じたとしてもフィルター30から漏れ出るおそれはなく、これが洗濯槽6へ直接流出して洗濯物たる衣類に脱色等の変色を起すおそれはない。或は、粉末等がフィルター30に詰まって通水抵抗を大きくするおそれに対しても、収納容器29内の固体28と接触する水は該フィルター30のメッシュ部30bを常に上下交互に流通するので、この通水性があるメッシュ部30bの目詰まり現象は自動的に回避できる。
【0074】
また、このように固体28の粉末がフィルター30から漏出するおそれがなければ、固体28は不定形の破砕形状のものを採用することも可能となり、それだけ固体28の形態にとらわれないなど、取扱い性の自由度が大きく何かと便宜が図れる。しかも、固体28の消耗などにより交換するに当り、収納容器29をカセット容器として機能することは前述したが、その際、フイルター30の外周枠部30aが収納容器29の底部29aに熱融着により一体化されているので、該収納容器29が機外に持ち出されても内部の固体28が漏出することがなく確実に収納された状態を維持できて、取扱い性の向上と併せて幼児の誤飲等のおそれもない。このように、特殊な殺菌付コースを備えながら特徴ある固体28の取扱いは簡便で、長期使用に際しても煩雑な作業とか格別な注意を要する作業を不要にして、使い勝手が良く清潔で衛生的な洗浄効果が期待できる洗濯機を提供できる。
【0075】
そして、上記したように固体28と水との接触は、貯水槽23の定水位中に浸漬されることによって行われ、この結果、次亜塩素酸の濃度は上記浸漬による接触時間によって決定される。それは、給水切換弁18および管路20a,20b等からなる第2の給水路20を介して給水が行われている時間に比例して決定される。従って、この給水時間を制御することで所望の濃度が設定可能である。因みに、この種洗濯機では洗濯物の量に応じた水位設定がなされ、一般的に洗いおよびすすぎの各給水量は10〜70(L)程度まで調節可能である。そのため、すすぎ水量が多くなる場合は、給水時間が長くなり高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水が得られ、水量が少ない場合には短時間給水となり濃度は低くなる。
【0076】
このような現象を示したのが図10で、上記のような異なる給水量における例えば、図中の実線では本実施例と同じく水量70(L)に伴う給水時間と、その給水時間中に溶出した次亜塩素酸濃度との関係を測定したもので、これは本実施例の前記図8の(b)に相当するもので、また、同様に破線にあっては少水量の15(L)における同関係を測定して示したもので、この横軸の給水時間の長短により所謂殺菌濃度が変化することが明らかであり、この給水時間は上記したように第2の給水路20を利用した貯水槽23への給水時間であり、且つ固体28が貯水槽23内で浸漬により水と接触している時間に対応する。しかるに、最終的に洗濯槽6に投入された次亜塩素酸濃度は、給水時間中に生成された次亜塩素酸濃度の積分平均になることから、上記すすぎの水量の多少に係わらず略一定の殺菌可能な濃度に設定できる。従って、複雑で特殊な濃度制御機構を用いなくても、最終的な洗濯槽6内における殺菌濃度を一定にすることができる。
【0077】
尚、殺菌水を生成供給する第2の給水路20において、その給水量および給水時間などの給水パターンは、種々変更して実施可能であるが、ただ図7に示した本実施例の如く予め水道水(第1の給水路19)を所定水量供給した後に殺菌水を投入することが洗濯物の脱色等による変色を防止する上で望ましい。その他、図7に示したすすぎの終了時に一時的に水道水(第1の給水路19)を給水するようにしてもよく、これによれば殺菌水の一部が共通の注水口21付近に残留付着していたとしてもこれを洗い流すことができるので、やはりこれが不用意に洗濯物に滴下して変色する事態から回避できる。
また、洗濯槽6や水受槽4等の部品にはステンレスや鉄系の鋼材を採用している場合が多く、この場合には固体28に防錆効果を有する材料を含有させることにより、塩素による腐食を防止することも可能である。
【0078】
(第2の実施の形態)
上記に対し、図11は本発明の第2実施例を示すフローチャートで、以下、上記第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成および作用に関して述べる。
まず、上記実施例で述べたように給水切換弁18を介しての第2の給水路20による給水時間を制御することで、固体28と水との接触時間を決定し、該固体28から生成される次亜ハロゲン酸たる次亜塩素酸の濃度を所望濃度に設定できる。ところで、この固体28たるハロゲン化ヒダントイン化合物の溶解速度は、接触する水の温度によって変化する。即ち、冬季などの水温が低い場合には、次亜塩素酸が溶出しにくいため冬季と夏季とでは同じ接触時間であっても抗菌能力に差が発生し、長期使用するに安定性に欠け不具合である。
【0079】
そこで、第2実施例では、図示しない給水温度検知手段を設けて、給水温度の検知結果に応じて上記給水時間を調整するようにしたものである。以下、第2の給水路20に関する制御内容を示す図11のフローチャートに基づき説明すると、ステップS1では、給水切換弁18が管路20a側の水路を開放して給水が開始され、貯水槽23内に流入した水が貯留されていく。
【0080】
そして、ステップS2では図示しない給水温度検知手段たる水温検知センサにて給水温度としての例えば水道水の温度を検知し、その検知結果を入力として制御装置11により給水時間が設定される(ステップS3)。この場合、具体的には給水切換弁18の管路20a側の水路の開放時間が設定されることになる。そして、パターンP1は、当該ステップS3における水温が低いほど給水時間が長くなる設定内容を図解したものである。
【0081】
従って、ステップS4では貯水槽23内にて浸漬された固体28と水との接触時間が決定され、これにより冬季などの低水温時には長めの接触時間を経て、また夏季の高水温時には短めの接触時間を経て、パターンP2に示すように固体28からは常に略一定の濃度の次亜塩素酸が溶出され、所謂殺菌水が生成されて、ステップS5ではこれが洗濯槽6に投入され、有効な殺菌濃度のもとに抗菌機能を発揮する。
【0082】
このように、水温に応じた殺菌濃度の殺菌水が生成され、冬季,夏季などの水温変化に伴い殺菌濃度に過不足が生じることなく一定の所望濃度が得られて、上記第1実施例で述べたと同様の作用効果が期待できる。尚、本実施例によれば、低水温の場合には上記の如く給水時間が長めに設定されるが、この第2の給水路20からの給水量は、第1の給水路19の給水量を含めた全給水量の例えば10(L/min)に対し、そのうちの3(L/min)程度とする所謂1/3以下の少量であるため、洗濯槽6内の水位が僅か上昇する程度に抑えられ、すすぎを実行する上で何ら不具合は生じない。
また、図11に示す本実施例では、第2の給水路20の給水温度を検知するフローとしているが、これに限らず例えば同じ水源とする第1の給水路19の給水温度を予め検知することで、これに伴う給水時間を設定した後に第2の給水路20による給水を開始するようにしても良い。
【0083】
(第3の実施の形態)
次いで、図12は本発明の第3実施例を示すフローチャートで、これはすすぎの汚れ具合の水質に応じて固体28から溶出される次亜ハロゲン酸たる次亜塩素酸の濃度を調整できるようにしたものである。
即ち、次亜塩素酸は前記したように洗剤溶液や風呂水などの汚れが多いほど、これに含まれる有機物の酸化分解に消費されてしまって、求める有効な抗菌作用を得ることができない。そこで、洗濯槽6底部の例えば排水口12部分に、図示しない液体透過度検知手段として、この場合すすぎ水の濁り度を光の透過度で検知する光センサを設ける。そして、この光センサの検知結果に基づき制御装置11により有効な殺菌濃度を得るようにしたもので、以下図12のフローチャートを参照して説明する。
【0084】
まず、予め給水されている水道水(第1の給水路19)による洗濯槽6底部の水の濁り度を光センサにて検出する(ステップP1)。そしてステップP2では、この検知結果に基づき制御装置11による給水時間(第2の給水路20)の設定が行われ、パターンT1は、その設定内容を図解したもので、水の濁り度が大きいほど給水時間が長くなるように設定される。これに伴い、固体28と水との接触時間が決定され(ステップP3)、このときのパターンT2は、水の濁り度が大きいほど殺菌濃度を高める設定内容であることを示している。
【0085】
次いで、ステップP4では第2の給水路20からの給水が開始され、前ステップP2,P3で設定された給水時間に基づき決定される固体28と水との接触時間を経て、所望濃度の次亜塩素酸が放出され殺菌水が生成される。そして、ステップP5では、上記殺菌水が洗濯槽6に投入され、すすぎ水が汚れていても常に有効な抗菌機能を発揮する。
従って、本実施例によれば水の濁り度を検知することで貯水槽23への給水時間を設定し、以って固体28と水との接触時間が制御でき、水の汚れ具合に関係なく上記第1実施例と同様の有効な安定した一定の抗菌効果が得られるとともに、残った風呂水の有効利用ができて節水が図れるなどの実用的効果を有する。
【0086】
尚、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されるものではなく、例えば貯水槽23内の排水手段としてサイホン管26を用いたが、これに代えて貯水槽23底部23dの最低部位に小孔を設けて、給水量に比し常に少量の水が排出する構成としても、貯水槽23内に貯水でき実質的に同様の作用効果が期待できる。また、収納容器29はカセット容器として機能する構成に限らず、貯水槽23に直接収納容器を一体的に設けるとともに、好ましくは少なくとも下部において水の出入口を設け、固体28の下方部が水中に浸漬して接触する構成にすれば上記各実施例で述べた有効な抗菌機能を発揮することができるし、また各実施例を適宜組み合わせて構成することも可能であるなど、実施に際し本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施し得る。
【0087】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通り、水と接触して次亜ハロゲン酸を放出するハロゲン化ヒダントイン化合物からなる固体を具え、この次亜ハロゲン酸を含んだ水を生成して前記洗濯槽に投入する給水機構を洗濯機において、前記固体は収納容器に収納されて水源からの水が給水され貯留可能な貯水槽内に収容されるとともに、この貯水槽内には貯留した水を排出する排水手段と、溢流排水可能な所定高さの溢水口とを設け、前記排水手段による排水量は給水量より少量とすることで前記溢水口より溢流排水されるまでの間で貯水可能とし、この貯留した水と前記固体とが接触するように前記収納容器の底部に、少なくとも前記溢水口より下方に位置して水の出入口を形成したものである。
【0088】
従って、固体から放出された次亜ハロゲン酸を含む殺菌水により、洗濯物や洗濯槽における菌の繁殖が抑制できて黴や、臭い、黄ばみ等の発生を効果的に抑制することができるとともに、病人や病原菌に弱い幼児がいる家庭にも好適する清潔で衛生的な洗浄効果が期待できる。しかも、固体は貯水槽内に貯留された水との所謂浸漬された状態で水との接触が行われるので、固体には急激な水の衝撃を受けることなく静的な接触状態が得られ、固体が崩壊したり磨耗により粉末化するのを抑えることができる。これに伴い、固体の早期消耗を防いで長期間効率良く使用できる。この場合、収納容器の底部に水の出入口を形成したので、水の出入口が下位にあるほど少ない貯留水位でも固体と水との接触が確実に行われ、且つ固体の下方部分から溶解消耗することで順次上部から自重により補給され、長期使用するに際して安定した次亜ハロゲン酸濃度が得られ取扱い性も良い。
そして特には、固体と水との接触時間によって次亜ハロゲン酸の濃度が制御されるが、これは貯水槽内に給水が行われる給水時間の設定に基づき容易に設定でき、以って所望の抗菌濃度が容易に且つ確実に得られるなど、実用に即した洗濯機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す殺菌水生成機構を拡大縦断面図
【図2】洗濯機全体の概略構成を示す縦断側面図
【図3】一部破断して示す全体の平面図
【図4】給水機構部分を拡大して示す平面図
【図5】フィルターの拡大平面図
【図6】固体の加水分解による変化を表した化学反応機構図
【図7】すすぎ時間に対する洗濯水中の菌数変化を表した図
【図8】給水時における貯水槽内の水位変化と次亜塩素酸濃度の変化を測定した図
【図9】次亜塩素酸の濃度と殺菌効果の関係を表した図
【図10】給水時間と次亜塩素酸濃度との関係を測定した図
【図11】本発明の第2実施例を示す要部のフローチャート
【図12】本発明の第3実施例を示す要部のフローチャート
【符号の説明】
3はトップカバー、4は水受槽、6は洗濯槽、11は制御装置、17は給水機構、16a,16bは操作部、18は給水切換弁、19は第1の給水路、20は第2の給水路、21は注水口、22は殺菌水生成機構、23は貯水槽、23bは連通口(出入口)、26はサイホン管(排水手段)、27は溢水管、27aは溢水口、28は固体、29は収納容器、30はフィルター(出入口)、および32は蓋開閉装置を示す。
Claims (4)
- 水源からの水を洗濯槽に供給する給水機構には、水と接触して次亜ハロゲン酸を放出するハロゲン化ヒダントイン化合物からなる固体を具え、この次亜ハロゲン酸を含んだ水を生成して前記洗濯槽に投入するようにしたものにあって、
前記固体は収納容器に収納されて水源からの水が給水され貯留可能な貯水槽内に収容されるとともに、この貯水槽内には貯留した水を排出する排水手段と、溢流排水可能な所定高さの溢水口とを設け、前記排水手段による排水量は給水量より少量として前記溢水口より溢流排水されるまでの間で貯水し、この貯留した水と前記固体とが接触するように前記収納容器の底部に、少なくとも溢水口より下方に位置して水の出入口を形成したことを特徴とする洗濯機。 - 収納容器の底部には、メッシュ状のフイルターを設けて水の出入口としたことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
- 収納容器は、熱可塑性樹脂にて形成するとともに、フィルターを熱融着により接合したことを特徴とする請求項2記載の洗濯機。
- 給水温度検知手段を設け、この検知結果に基づき貯水槽への給水時間を設定し、以って固体と水との接触時間を制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
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