JP3731153B2 - 耐摩耗部品の接合層保護構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、耐摩耗部品の接合層保護構造に関し、更に詳細には、刃物工具等の耐摩耗部品において、耐摩耗部材である刃部と本体部たる台金とを接着剤で接合した部位の耐水性や耐薬品性の向上を図ることで、在来のろう付け接合に成り代わって充分実用に供し得る接合層の保護構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば図11に示す如く、製本機や紙工機械に用いられる包丁状の裁断刃10は、高速度工具鋼等を材質とする刃部12を普通鋼からなる台金14に接合することで構成されている。また図12に示す如く、構造物を摺動自在に支持するスライドレール16や、図13に示す如く、例えばセンターレス研削盤に用いられて各種ワークを支持するワークレスト18は、何れも超硬合金等を材質とする耐摩耗性に富むブレード20をレール状部材22に接合した構造を採用している。そして前記刃部12やブレード20(以下「耐摩耗部材24」という)と、前記台金14やレール状部材22(以下「本体部26」という)とは、銀ろうや銅ろう等を用いてろう付け接合されるのが一般的である。なお、先に例示した裁断刃10やスライドレール16その他ワークレスト18は、刃部等の耐摩耗部材24を台金等の本体部26に接合した耐摩耗性に富む刃物工具等であるので、以下これらを総括して「耐摩耗部品28」とも称する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前記刃部等の耐摩耗部材24を台金等の本体部26にろう付け接合してなる刃物工具等の耐摩耗部品28は、低温の銀ろうを使用した際であってもろう付け時に800℃程度に加熱される。しかるに被接合材たる耐摩耗部材24と本体部26とは、夫々に固有の熱膨張係数が異なっているので、前記加熱により全体として熱歪みを生じたり、該耐摩耗部材24に割れが発生する等の問題がある。従って前記耐摩耗部品28において、耐摩耗部材24を本体部26にろう付け接合する際は、熱歪みの発生を極力抑制すると共に、割れが生ずることのないよう慎重な温度管理が要求され、このため作業者には永年の経験と熟練とが求められている。
【0004】
そこで図14に示すように、例えば耐摩耗部品たる刃物工具28に関しては、刃部24を台金26に接着剤30で接合して実用に供する試みもなされている。この接着剤による接合の場合は、前記ろう付け接合と異なり200℃を越える加熱処理を伴わず、基本的に常温から200℃以下で行われるために、前述した熱歪みや割れを生ずる問題は有していない。但し、ろう付け接合に比較して、前記刃部24と台金26との間の接着強度が充分でなかったため、未だ広く実用化されるに至っていないのが現状である。しかし最近では接着剤の改良が進んでいるので、接着剤の種類を選ぶと共に前記刃部24と台金26との接合面積を或る程度大きく確保することで、該刃部24と台金26とを充分な強度で接合することが可能になっている。
【0005】
しかし刃部24を台金26に接着剤30で接合した刃物工具28であっても、当該刃部24が使用により経時的に摩耗した場合は、その度に裁断機等から取り外されて反復的な研磨修理に供される。しかるに刃部24と台金26との接合部位には前記接着剤30の層が部分的に露出しているので、研磨修理に際して使用される研削液により該接着剤30の露出部が侵蝕されて劣化が徐々に進行する。すなわち金属材料同士を接着する力に優れた接着剤であっても、耐水性や耐薬品性は一般に充分とは云えないのが実情である。このため耐水性や耐薬品性に乏しい接着剤30が露出している前記刃部24と台金26との接合層では、研磨修理に際して前記研削液に晒される結果として、周辺の接着強度は不可避的に低くならざるを得ない。このように長期使用時の耐久性の点で接着剤は信頼性が低いため、刃部等の耐摩耗部材24を台金等の本体部26に接合した刃物工具等の耐摩耗部品28に接着剤接合は殆ど実用化されていない。
【0006】
また前述の如く刃部24と台金26との接合面積を大きく確保することで、接着剤30により両部材24,26を刃物工具28に必要な強度で接合し得る場合であっても、前記ろう付け接合に比べれば接合強度は一般的に劣っているのが普通である。このため反復的な研磨修理により該刃部24が減摩した場合に、在来のろう付け接合時と同程度の摩耗状況を基準として刃物の交換を行なうのは極めて危険である。前記接着剤30で刃部24と台金26とを接合した場合は、その接合面積を大きく確保する必要があるが、該刃部24の摩耗は必然的に接合部の損耗を伴なうために、接着剤による接合強度も対応的に低下せざるを得ないからである。従って刃部24と台金26とを接着剤30で接合した刃物工具28では、或る程度の安全を見込んで使用限界を明示する何等かの視標が望まれるが、それを実現した提案は未だなされていない。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、刃部等の耐摩耗部材を台金等の本体部に接着剤で接合した刃物工具等の耐摩耗部品に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するために提案されたものであって、前記接合層における接着剤の露出部位の耐水性や耐薬品性の向上を図ることで、在来のろう付け接合に成り代わって充分実用に供し得る接合層の保護構造を提供することを目的とする。更に本発明の別の目的は、刃部等の耐摩耗部材を台金等の本体部に接着剤で接合した刃物工具等の耐摩耗部品において、該耐摩耗部材の経時的な使用限界を有効に明示する手段を提供することにある。
【0008】
課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本発明に係る耐摩耗部品の接合層保護構造は、刃部等の耐摩耗部材を台金等の本体部に接着剤で接合してなる刃物工具等の耐摩耗部品において、
前記耐摩耗部材と本体部との接合個所における接着層露出部の所要部位を、充填材または被覆材で掩蔽するよう構成したことを特徴とする。この場合に前記充填材として、耐水性および/または耐薬品性を有する接着剤、シリコン系コーキング材等が使用される。また前記被覆材として、耐水性および/または耐薬品性を有する塗布材、金属箔、フッ素樹脂等の塗布皮膜、メッキによる皮膜等が使用される。
【0009】
同じく前記課題を克服し、所期の目的を達成するために本願の別の発明に係る耐摩耗部品の接合層保護構造は、刃部等の耐摩耗部材を台金等の本体部に接着剤で接合してなる刃物工具等の耐摩耗部品において、
前記耐摩耗部材と本体部との接合個所における接着層露出部の所要部位を、貼付け部材で掩蔽するよう構成したことを特徴とする。この場合に前記貼付け部材としては、耐水性および/または耐薬品性を有する板状、棒状、片状の金属部材が使用され、該貼付け部材は前記接着層露出部に接着または埋込みにより貼付けられる。
【0010】
また前記課題を克服し、所期の目的を達成するために本願の更に別の発明に係る耐摩耗部品の接合層保護構造は、頻繁な使用や研磨修理により接着剤による接合面積が減少して充分な接合強度を確保し得なくなるに先立って、或いは耐摩耗部材が薄くなって折損するは前に、使用限界を知らせるマーキングを前記耐摩耗部材の少なくとも一面上に付することを特徴とする。この耐摩耗部品の使用限界を明示するマーキングは、前記充填材、被覆材または貼付け部材それ自体が兼ねているようにしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る耐摩耗部品の接合層保護構造について、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、図11〜図14に関して説明した既出の部材と同一または同等の部材については、同じ参照符号で指示してその説明は省略する。また刃物工具等の耐摩耗部品として、製本機や紙工機械に用いられる包丁状の裁断刃、構造物を摺動自在に支持するスライドレールその他センターレス研削盤に用いられるワークレストを例示するが、本発明がこれに限定されるものでないことは勿論である。
【0012】
【第1実施例について】
図1は、前述した耐摩耗部品である裁断刃28の概略斜視図であって、この裁断刃28は耐摩耗部材であるプレート状の刃部24を本体部となる台金26に接着剤30で接合した構造となっている。すなわち刃部24を台金26に接合する直前の状態を示す図2から判明する如く、普通鋼を材質とする台金26の裏面には、高速度工具鋼や超硬合金を材質とする刃部24を受入れ可能な台部32が凹設され、この台部32の深さは前記プレート状刃部24の厚みより僅かに小さくなる寸法に設定してある。そして前記台部32に接着剤30を塗布した後、これに前記刃部24の背面部を押圧的に当接させることで、図3に示すように該刃部24と台金26との接合がなされる。この接着剤30は、金属材料を相互に接着する強度に優れたものであれば各種のものが使用可能であって、例えばエポキシ系の熱硬化型、紫外線硬化型その他2液混合型の接着剤を挙げることができる。また接着剤による接合強度を最大限に引き出すために、該接着剤が塗布される部位となる前記台部32の面積は極力大きくなる寸法に設定してある。
【0013】
また図2に示す如く前記台金26の裏面には、前記台部32に連続しかつ該台部32の深さより浅い第2の台部34が所要幅で凹設されている。また前記刃部24の裏面で、該刃部24を台金26に接合した際に前記第2の台部34と整列する部位に、この第2の台部34と同じ深さに寸法設定した第3の台部36が所要幅で凹設されている。そして図3から判る如く、前記刃部24の垂直な後端縁部と、前記台部32が第2の台部34に移行する垂直な境界端縁部との間に僅かなスリット38が画成され、このスリット38に接着剤30を施した接着層の端部が臨むようになっている。
【0014】
刃部24と台金26とを接着剤30で接合した裁断刃28は、前記の如く該台金26に凹設した第2の台部34と、刃部26に凹設した第3の台部36とが対応的に整列すると共に、両台部34,36の中間に前記スリット38が臨んでいる。そこで図3に示すように、第2および第3の台部34,36に耐水性および/または耐薬品性を有する充填材40を共通的に充填して、前記スリット38に臨んでいる接着層露出部を全面的に掩蔽する。この充填材40としては、耐水性および/または耐薬品性を有する接着剤や、シリコン系コーキング材等が好適に使用される。なお充填材40としての接着剤は、裁断刃28の使用環境に応じて耐水性または耐薬品性の何れかを選択的に備えているか、耐水性および耐薬品性の双方を備えていればよく、接着強度の大きさを一義的に考える必要はない。
【0015】
図3の実施例によれば、前記接着剤30の露出部位であるスリット38は前記第2および第3の台部34,36に充填した充填材40で掩蔽され、しかも該充填材40は耐水性および/または耐薬品性を有している。従って裁断刃28に関して研磨修理(しのぎ面28aを通常研磨する)を反復しても、刃部24と台金26と接合している接着剤30が研削液により侵蝕されることが少なく、接着強度が長期に亘って維持され信頼性の低下を有効に防止することができる。なお、図3において符号Xで示す部位は前記充填材40における前方側の充填ラインを示すもので、長期の刃物使用や頻繁な研磨修理により刃部24が減摩した場合に、前記ラインは該刃部24の使用限界を明示するマーキングとして機能する。すなわち本実施例では、前記充填材40の前方側のラインが刃部24の使用限界を示すマーキングを兼ねていることになる。
【0016】
【第2実施例について】
図4および図5は、耐摩耗部品である裁断刃28の第2実施例を示すものであって、基本的な構成は第1実施例と共通している。すなわち裁断刃28は、プレート状の刃部24を台金26に接着剤30で接合した構造となっている。また台金26には刃部24の受入れを許容する台部32が凹設され、この台部32の深さは該刃部24の厚みより僅かに小さい寸法に設定してある。但し、第1実施例の構成と異なり、第2および第3の台部34,36は凹設されていない。そして図5に示すように、台部32に塗布した接着剤30の上から刃部24を押し当てることで接合が図られる。このとき前記台部24の垂直な前端縁部と刃部24の垂直な後端縁部との間に僅かなスリット38が画成され、このスリット38の開放部に接着層の端部が臨むようになっている。そこで前記スリット38の開放部に、耐水性および/または耐薬品性を有する被覆材42を充填または被覆材42で被覆することで、研磨修理時に研削液が接着剤30に直接触れるのを防止することができる。この場合の被覆材42としては、耐水性および/または耐薬品性を有する塗布材、金属箔材、フッ素樹脂等の塗布皮膜、各種メッキによる皮膜等が好適に使用される。
【0017】
第2実施例に示す裁断刃28には、図5から判明する如く、刃部24の裏面で前記スリット38に近接する部位に所要幅の凹溝44が凹設されている。この凹溝44における前方側(刃先側)のラインXは、刃物の使用や研磨修理により刃部24が減摩した場合に、該刃部24の使用限界を明示するマーキングとして機能する。従って前記凹溝44が凹設される位置は、前記接着剤30により刃部24と台金26との間に必要な接着強度が得られる接合面積に応じて合理的に決定される。なお、凹溝は単なるマーキングであるが、このような凹溝に限定されるものではなく、不連続な溝や単一の孔等であってもよい。
【0018】
【第3実施例について】
図6および図7は、耐摩耗部品である裁断刃28の第3実施例を示すもので、基本的な構成は第1実施例の構成と殆ど共通している。そこで両実施例の構造上の相違点を挙げると、▲1▼第1実施例では第2および第3の台部34,36に充填材40が共通的に充填されていたが、▲2▼第3実施例では、第2および第3の台部34,36に耐水性および/または耐薬品性を有する板状貼付け部材46が接着剤48を介して貼付けられ、これにより前記スリット38に臨む接着層露出部を掩蔽するようになっている。この場合に使用される前記接着剤48は、接着強度を主として考慮した前記の接着剤30とは異なり、耐水性および/または耐薬品性を有するものが望ましく、接着強度は第一義的なものではない。また前記貼付け部材46としては、例えば板状、棒状、片状の金属部材や合成樹脂材が好適に使用される。
【0019】
図7の実施例によれば、前記接着剤30の露出部位であるスリット38は前記接着剤48を介して貼付け部材46により掩蔽される。この貼付け部材46は耐水性および/または耐薬品性を有しているから、裁断刃28の研磨修理を反復しても、刃部24と台金26と接合している接着剤30が研削液により侵蝕されることが少なく、接着強度が長期に亘って維持される。なお、図7に符号Xで指示した部位は、前記貼付け部材46における前方側ラインであって、該ラインは刃部24の使用限界を明示するマーキングとして機能する。従って貼付け部材46の板幅を変更することで、刃部24の使用限界を変化させることができる。なお第3実施例のように、或る程度の引張強度を有する貼付け部材46(例えば、0.1〜1.0mm厚程度の鋼シート片)を貼付けることで、台金26に対する刃部24の接着強度、殊に刃先に作用する矢印A方向の力(図7)による曲げに対する接着強度が補強される事実が、本発明に至るまでの一連の実験により確認されている。この補強は、或る程度以上の幅を有する貼付け部材46を用いる方が更に効果的である。
【0020】
【第4実施例について】
図8は、第4実施例として耐摩耗部品たるスライドレール28を示すもので、レール状部材26の上面に超硬合金等を材質とするブレード24が接着剤30で接合されている。このスライドレール28の接着層露出部分には、例えば金属板からなる貼付け部材46が貼付けられ、これにより該接着層露出部を掩蔽している。従って、貼付け部材46の板幅を調節することで、スライドレール28におけるブレード24の使用限界を示すことが出来る。また図9は、レール状部材26の上面に凹設した凹部50に前記ブレード24を埋め込み、両部材26,24を接着剤30で接合してなるスライドレール28を示している。この場合は、スライドレール28の端部に金属片からなる貼付け部材46を貼付けることで、該接着層露出部を掩蔽することができる。なお、別途所要のマーキング52を施すことで、前記ブレード24の使用限界を示すことが可能である。
【0021】
【第5実施例について】
図10は、第5実施例に係るセンターレス研削盤用のワークレスト28の先端部分を拡大的に示す斜視図であり、例えば普通鋼を材質とするレール状部材26の頂部に、超硬合金等を材質とするブレード24が接着剤30により接合されている。この場合も、ブレード24とレール状部材26における接着層露出部の所要部位を、耐水性および/または耐薬品性を有する接着剤の如き充填材40で掩蔽してある。
【0022】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る耐摩耗部品の接合層保護構造によれば、刃部等の耐摩耗部材を台金等の本体部に接着剤で接合した刃物工具等の耐摩耗部品に関して、その接合層における接着剤の露出部位の耐水性・耐薬品性を向上させることができ、従って在来のろう付け接合に代わって充分実用に供し得る接着剤による接合を実用化し得るものである。このため耐摩耗部材に熱歪みや割れを生ずることがなく、低廉なコストで該耐摩耗部材を生産することができる。更に本発明によれば、前述した刃物工具等の耐摩耗部品において、耐摩耗部材の経時的な使用限界を有効に明示し得るので、安全性を充分に見込んで使用に供し得る優れた利点がある。また発明の実施形態によっては、耐摩耗部材の本体部への接着強度を補強的に増大させ得る効果も奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る裁断刃の接合層保護構造の斜視図であって、該裁断刃の刃部を台金に接着剤で接合した状態となっている。
【図2】図1の裁断刃において、刃部を台金に接合する直前の状態を示す側面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】第2実施例に係る裁断刃の接合層保護構造の斜視図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】第3実施例に係る裁断刃の接合層保護構造の斜視図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】第4実施例に係るスライドレールの斜視図であって、ブレードをレール上面に接着剤で接合した状態を示している。
【図9】第4実施例に係るスライドレールの斜視図であって、レールの凹溝に埋め込んだブレードを接着剤で接合した状態を示している。
【図10】第5実施例に係るワークレストにおいて、その先端部分を拡大して示す斜視図である。
【図11】製本機等に用いられる裁断刃の一部省略斜視図であって、刃部を台金にろう付け接合した構造となっている。
【図12】重量物を摺動自在に支持するスライドレールの一部省略斜視図であって、ブレードをレール状部材にろう付け接合した構造となっている。
【図13】センターレス研削盤に用いられるワークレストの一部省略斜視図であって、ブレードをレール状部材にろう付け接合した構造となっている。
【図14】刃部を台金に接着剤で接合してなる裁断刃の一部省略斜視図である。
【符号の説明】
24 耐摩耗部材(刃部)
26 本体部(台金、レール状部材)
28 耐摩耗部品(刃物工具等)
30 接着剤
40 充填材
42 被覆材
46 貼付け部材

Claims (7)

  1. 刃部等の耐摩耗部材(24)を台金等の本体部(26)に接着剤(30)で接合してなる刃物工具等の耐摩耗部品(28)において、
    前記耐摩耗部材(24)と本体部(26)との接合個所における接着層露出部の所要部位を、充填材(40)または被覆材(42)で掩蔽するよう構成した
    ことを特徴とする耐摩耗部品の接合層保護構造。
  2. 前記充填材(40)として、耐水性および/または耐薬品性を有する接着剤、シリコン系コーキング材等が使用される請求項1記載の耐摩耗部品の接合層保護構造。
  3. 前記被覆材(42)として、耐水性および/または耐薬品性を有する塗布材、金属箔、フッ素樹脂等の塗布皮膜、メッキによる皮膜等が使用される請求項1記載の耐摩耗部品の接合層保護構造。
  4. 刃部等の耐摩耗部材(24)を台金等の本体部(26)に接着剤(30)で接合してなる刃物工具等の耐摩耗部品において、
    前記耐摩耗部材(24)と本体部(26)との接合個所における接着層露出部の所要部位を、貼付け部材(46)で掩蔽するよう構成した
    ことを特徴とする耐摩耗部品の接合層保護構造。
  5. 前記貼付け部材(46)として、耐水性および/または耐薬品性を有する板状、棒状、片状の金属部材や合成樹脂材が使用され、該貼付け部材(46)は前記接着層露出部に接着または埋込みにより貼付けられる請求項4記載の耐摩耗部品の接合層保護構造。
  6. 前記耐摩耗部材(24)の少なくとも一面上に、前記耐摩耗部品(28)の使用限界を明示するマーキングが付されている請求項1〜5の何れかに記載の耐摩耗部品の接合層保護構造。
  7. 前記充填材(40)、被覆材(42)または貼付け部材(46)が、前記耐摩耗部品(28)の使用限界を明示するマーキングを兼ねている請求項1〜5の何れかに記載の耐摩耗部品の接合層保護構造。
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