JP3730038B2 - 画像表示用磁気光学素子及びカード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像表示用磁気光学素子及びカードに関し、特に高精細なカラー画像を表示する磁気光学素子をICカードや磁気カード等のカードの全体又は一部に設け、磁気ヘッドアレイを自身で保有して受信した情報等を表示素子により表示する新規なカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気カードとか、ICカードなるものが多く利用されるようになっている。磁気カードは一般に磁気テープを張付けて、カードリーダライタと呼ばれるもので例えば金額などの情報を記録したり、読み出したりしている。しかし、この情報は目で読めないために、更に感熱式表示部をカード上に張付けて設けて、使用の都度カードリーダライタの感熱ヘッドを介して繰り返し表示している。または、黒色磁性粒子と白色非磁性粒子をマイクロカプセルに混合して入れ、磁気ヘッドで黒色磁性粒子を表示部表面に引き付けて画像表示するタイプの磁気式表示部を設けたものもある。ICカードでも使用の都度カードリードライタを使用し、データを表示させて確認することは同様であった。最近では液晶ディスプレイを用いた携帯用表示器にカードを差し入れて見取るものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、次のような問題点があった。先ず感熱式表示部については、一般的に100℃以上に加熱しないと画像が表示されない。また、高温による熱反応のため反応が遅く、高速度の画像記録には適用不可能であった。更に、カラー画像を得ることは不可能であった。磁気式表示部については、粒子の分離を明瞭に行うことが困難なために、画像コントラストは低い。また、分離に時間がかかるために、高速度の画像記録には適用不可能であった。更に、カラー画像を得ることは不可能であった。次に、液晶ディスプレイについては、ガラス板やプラスチックフィルムで液晶を挟むため、薄く製作することが困難で、従ってカードに張付けて使用することはできない。現在は別途液晶ディスプレイを携帯しなくてはならなかった。
【0004】
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、従来より高いコントラストの画像を高速度で表示可能な画像表示用磁気光学素子及びカードを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
記問題点を解決するために、本発明の画像表示用磁気光学素子は、低屈折率誘電体及び高屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第1の誘電体多層膜と、膜面に対して垂直な方向に磁気異方性を有する透明磁性層と、高屈折率誘電体及び低屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第2の誘電体多層膜とを順に積層した構造体を、支持体上に、反射像を形成する反射層、構造体、偏光子層の順に積層した構成を有し、構造体外側端部のいずれかにカラーフィルタを設けたことに特徴がある。よって、このような構成を有する本発明によれば、従来より高いコントラストの画像を高速度で表示可能な画像表示用磁気光学素子を提供できる。また、反射層と偏光子層との間に、構造体を複数積層することにより、ファラデー効果が増大してより一層高いコントラストの画像を表示できる。
【0006】
また、本発明の画像表示用磁気光学素子は、低屈折率誘電体及び高屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第1の誘電体多層膜と、膜面に対して垂直な方向に磁気異方性を有する透明磁性層と、高屈折率誘電体及び低屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第2の誘電体多層膜とを順に積層した構造体を、支持体上に、反射像を形成する反射層、第1の偏光子層、構造体、第2の偏光子層を順に積層した構成を有し、構造体外側端部のいずれかにカラーフィルタを設けたことにも特徴がある。よって、このような構成を有する本発明によれば、ファラデー回転角が小さくても高いコントラストの画像を表示できる。また、第1の偏光子層と第2の偏光子層との間に、構造体を複数積層することにより、ファラデー効果が増大してより一層高いコントラストの画像を表示できる。
【0007】
更に、別の発明としてのカードは、反射層が設けられた支持体の面に対して反対の面に2次元の磁気ヘッドアレイを固定して設けた上記の画像表示用磁気光学素子を、ICカードや磁気カード等のカードの表面の少なくとも一部に設けることに特徴がある。よって、従来より高いコントラストの画像を高速度で表示可能な表示部を有するカードを提供できる。
【0010】
本発明の画像表示用磁気光学素子は、低屈折率誘電体及び高屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第1の誘電体多層膜と、膜面に対して垂直な方向に磁気異方性を有する透明磁性層と、高屈折率誘電体及び低屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第2の誘電体多層膜とを順に積層した構造体を、支持体上に、反射像を形成する反射層、構造体、偏光子層の順に積層した構成を有し、構造体外側端部のいずれかにカラーフィルタを設けた。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
はじめに、本発明の第1の実施例における磁気光学素子の基本的な構成について同素子の基本的な構成を示す図1に従って説明する。同図において、本発明の第1の実施例における磁気光学素子1は、反射像を可能とする反射層12と、低屈折率及び高屈折率の誘電体を交互に積層した、一対の誘電体多層膜13,15と、この一対の誘電体多層膜で挟んだ透明磁性層14とからなる構造体と、磁化像を可視化するための偏光子層16とが順に、支持体11の片面に積層されて設けられた構成を有している。この基本的構成において、反射膜12は誘電体多層膜13と支持体11の間にのみ設けられる。なお、透明支持体を用いて偏光子/誘電体多層膜/透明磁性膜/誘電体多層膜/透明支持体/反射膜の構成も可能であるが、カードに接着するので本発明の基本構成が好ましい。特に磁気ヘッドアレイを支持体の片面(反射層の無い面)に固定して設ける場合は本発明の基本構成が好ましい。
【0012】
このような基本構成を有する本発明における磁気光学素子に対する記録は、図1に示すような光入射側からしかできない。なぜならば、支持体の厚みは規格で決められていることが多く、0.8mm程度と厚いため、磁気ヘッドの磁界が届かないからである。そのために、本発明においては次のような方策をとる。
【0013】
▲1▼偏光子層厚は、100μm以下が好ましい。なお、画像分解能が小さい場合は100μm以上でもよい。
【0014】
▲2▼磁気ヘッドアレイを支持体裏(磁性層の無い側)に固定して設ける。
【0015】
▲3▼支持体厚みは30μm以下が好ましい。
【0016】
▲4▼面積は85.72×54.03mm(ICカード規格)以下とすることが必要である。
【0017】
以上のような構成を有する画像表示用磁気光学素子を用いると従来の欠点のない、即ちコントラストの高い画像を高速度で表示することが可能になる。また、カラー画像も得ることが可能となる。
【0018】
また、透明磁性膜の厚みはファラデー回転角を増大させたい波長λの1/2n(nは透明磁性層の屈折率)にする。これで波長λに関して大きな回転角が得られる。可視光の広い波長範囲で均一に大きな回転角を得る場合は図1の誘電体多層膜13/透明磁性層14/誘電体多層膜15の構成を繰り返して積層したり、低屈折率及び高屈折率の誘電体の厚みや各々の層数を変化させたりする。
【0019】
更に、ファラデー回転角が絶対的な大きさにおいて不十分な場合が生ずる。この場合上述したような対策をとることによって解決することができる。また、図1の透明磁性層14の厚みを整数倍にすることもファラデー回転角を増大することに有効である。
【0020】
このような構成によれば、ファラデー回転角が増大するので、有効な磁気記録メモリとして利用することができる。例えば、レーザ光の吸収熱と、弱いバイアス磁界を用いて磁気記録した後、偏光面の回転角度を検出して読み出すような記録再生方式が考えられる。いずれにしても磁気記録方式においては、外部磁界に対する反応は速く、ナノ秒のオーダーで記録(磁化)可能である。また、従来の感熱材料や液晶材料に比較して1万倍以上の高速度記録が可能である。
【0021】
また、本発明の第1の実施例における基本的な構成において図1の偏光子層16を用いるのは、図1の誘電体多層膜13/透明磁性層14/誘電体多層膜15の構成において透明磁性体の磁化された部位で得られた大きなファラデー回転角を、画像として可視化するためである。即ち、透明磁性体の磁化された部位に対応して、大きなファラデー回転角が得られ、磁化していない部位に対しては光の偏光面は回転しない。更に、2枚の偏光子の偏光軸(吸収又は透過軸)を、上記偏光面回転部位と非回転部位でコントラストが最も大きくなるように回転させておくと、偏光面回転部位では透過光のため白く、非回転部位では両偏光子を通過できないために黒く見えることになる。当然ながら磁化の方向を逆(+と−)にして、同様な原理で明暗を出せばコントラストは2倍となり効果が増大する。
【0022】
以上の説明は、光が図1の誘電体多層膜13/透明磁性層14/誘電体多層膜15を通過する場合であるが、図1の誘電体多層膜13/透明磁性層14/誘電体多層膜15の構成の一方の端部に反射膜を設けて他方の端部に偏光子層を設ければ、偏光面の回転した光は元に戻れず暗くなり、回転しない光は入射したもとの1枚の偏光子を通過して明るくなり、コントラストが得られる。図1に示すように、本発明の第1の実施例では透明磁性層14を誘電体多層膜13,15で挟む構造を有するので、共振器構造となり、光の局在化が生じて、大きなファラデー回転角が得られる。従って、従来の欠点の一つであったコントラストが大幅に改善され、大きな画像コントラストが得られる。
【0023】
以上説明した内容は白黒画像の場合であるが、図1の基本構成にカラーフィルタ(液晶ディスプレイに用いられるもの)を積層してカラー画像を実現している。付加する積層位置は図1の誘電体多層膜13/透明磁性層14/誘電体多層膜15(又はこの構造の繰り返し)のどちらかの誘電体多層膜の外側でも良い。透明磁性層のファラデー回転角の波長依存性は一般的に大きく、可視光域でフラットな波長依存性の場合は少ない。従って、透明磁性層にカラーフィルタを付加用するのみでは、忠実な色再現は困難である。本発明の第1の実施例は誘電体多層膜で挟むことにより、上記したように可視光域でのファラデー回転角と光透過率の双方の波長依存性をほとんどカラー画像として問題無い程度に平坦化することができる。カラー画像は200dpi以上、できれば400dpiの解像度が要求される。カラー写真などに利用する場合は特に解像度は重要である。400dpiの白黒画像の場合、1画素のピッチは約63.5μmとなる。しかし、400dpiのカラー画像を得るためには、1画素のピッチは約20μmと小さくなる。通常この磁性層の面積を高速度に磁化するには、上記した熱磁気方式では膨大な熱エネルギーが必要となって実用的ではない。また、電磁コイルでも高速度に磁化するには、従来のような1個の磁気ヘッドを移動させる方式では時間がかかりすぎて実用的ではない。最も適しているのは、20μmのピッチの電磁コイルアレイを用いることである。
【0024】
また、図1の透明磁性膜14には、垂直磁化膜と言われる、膜面に垂直な方向に磁気異方性を有する膜が用いられる。光は膜面に垂直なスピンと相互作用してファラデー回転角を得るからである。従って、磁気ヘッドには垂直方向に大きな強度分布を有する、いわゆる垂直磁気ヘッドが用いられる。
更に、図1の誘電体磁気層13,15には、図2に示す材料が用いられる。これらの材料の中から適宜選択しても良いし、またこれ以外の例えば有機物であっても構わない。多層膜の各膜厚は50nmから200nm程度が好ましい。特定波長(λ)の磁気光学効果増大を目的とする場合、誘電体の膜厚はλ/4n(nはλにおける誘電体の屈折率である)とする。また、低屈折率及び高屈折率の誘電体を積層したものを1ペアとすると、ペア数に制限はないが、2〜20の層が性能上又はコスト上好ましい。透明磁性体と接する2つの誘電体多層膜はまったく同一の構成を有することが好ましいが必ずしもこれに限定するものではない。ただし、透明磁性体に直接に接する膜の種類は同じ誘電体を用いるので、積層順序は逆になる。
【0025】
また、図1の支持体11には、石英ガラス、サファイア、結晶化透明ガラス、パイレックスガラス、Al23 、MgO、BeO、ZrO2 、Y23 、ThO2 ・CaO、GGG(ガドリニウム・ガリウム・ガーネット)などの無機材料や、MMA、PMMA、ポリカーボネート、ポリプロピレン、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ABS樹脂、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、エポキシ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1、フッ素化ポリイミド、フッ素樹脂、フェノキシ樹脂、ポリオレフェイン系樹脂、ナイロン樹脂等の透明プラスチックフィルムが用いられる。支持体の厚みは上述したように30μm以下、好ましくは5〜20μmが柔軟性や磁気光学素子の全厚みにとって望ましい。また、カード使用時には多少変形するため、Y23 を8モル%以下含有するZrO2 や金属箔、又はポリイミドのようなプラスチックフィルムを用いると、軽くて曲げやすい等の利点があるので利用しやすい。
【0026】
更に、図1の偏光子層16には、各種の市販の偏光フィルムや、ビームスプリッターを用いた高透過率偏光子などが用いられる。偏光フィルムには大別して多ハロゲン偏光フィルム、染料偏光フィルム、金属偏光フィルムなどがある。多ハロゲン偏光フィルムは2色性物質にヨウ素を用いているために、可視領域全般についてフラットな特性を有するが、湿度、高温等に弱いという欠点を有する。また、染料偏光フィルムは偏光性能においてヨウ素より劣るものの、熱、光、そして湿度に対して耐性が大きいという特徴を有している。偏光子層の露出面には傷が付きやすいので保護膜を設けることが好ましい。次のような各種の偏光子も利用できるがこれらに制限されるものではない。
【0027】
(1)強磁性体微粒子からなる多数の棒状素子を含む偏光層を基板表面に一定方向に配列して固着形成することにより光学的特性の優れた偏光板がある(特開平1−93702号公報)。
【0028】
(2)2.5μmより長い波長の光に対する偏光子は、透明基板(臭化銀、ポリエチレン等)に微小な間隔で金やアルミニウムの線を引いたものがある(東京農工大学 佐藤勝昭教授著「現代人の物理1−光と磁気」1988年出版第103頁に記載)。この偏光子はワイヤグリッド偏光子とよばれ、線の間隔をd、波長をλとすると、λ≫dの波長の光に対して、透過光は当該線に垂直な振動面を持つほぼ完全な直線偏光になることを利用しているものである。中赤外用(2.5μmから25μm)としては臭化銀基板にd=0.3μm間隔で金線を引いたものが、遠赤外用(16μmから100μm)としてはポリエリレン板にd=0.7μmでアルミニウムを引いたものが用いられる。偏光度は97%程度といわれている。
【0029】
(3)長く延伸させた金属銀をガラス自身の中に一方向に配列させることにより、偏光特性をもたせたガラスで、従来の有機物偏光素子と異なり、耐熱性、耐湿性、耐化学薬品性、レーザに対する耐性において非常に優れている。赤外線用が主であるが、特殊仕様として可視光用がある。
【0030】
(4)東北大学のグループによって報告されているもので、赤外線用にアルミニウムの表面を陽極酸化させてアルミナとし、微細な穴を開けてこの中にNiやCuなどの金属を入れた偏光子があり、マイクロワイヤアレイと呼ばれている。
【0031】
(5)東北大学電気通信研究所の川上彰二郎教授が1991頃に発表されたもので、可視光用にRFスパッタリング法で60〜80Åの厚みのGe(ゲルマニウム)と、1μmの厚みのSiO2 を交互に60μmの厚みになるまで積層して作製したものがある。これは積層型偏光子と呼ばれている。0.6μmの波長で測定した性能指数αTE/αTM(この比はTE波とTM波に対する減衰定数の比である)は400近くであり、0.8μmの波長で測定した消光比は35dB、挿入損出は0.18dBであり、可視光に対して十分なものである。
【0032】
(6)薄膜を何層も重ねて作製した反射タイプ(SとPの偏光のうち一方を反射して、他方を通過させる)の偏光子があり、反射型偏光子と呼ばれているものがある。
【0033】
また、図1の透明磁性層14には、従来一般に用いられている磁気光学効果を示す透明磁性材料で良いが、ファラデー効果が大きくて、透明性の大きい所謂性能指数の大きい磁性材料が好ましい。例えば50nm以上の粒子径を有する、鉄、コバルト、Ni等の強磁性金属は、大きな磁気光学効果を示すが、光の吸収も大きいためにそのままの薄膜では用いられなかったが、超微粒子膜とすると大きな性能指数を有するようになる。また、粒子径の制御によって、適当な保磁力を得ることができる。他に希土類鉄ガーネットやコバルトフェライト、Baフェライト等の酸化物、FeBO3 、FeF3 、YFeO3 、NdFeO3 などの複屈折が大きな材料、MnBi、MnCuBi、PtCoなどがある。磁気光学効果は、光の進行方向とスピンの方向とが平行の場合に最も大きな効果が得られるので、これらの材料は膜面に対して垂直に磁気異方性を有する膜が好ましい。これらの透明磁性材料には、一般的なスパッタ、真空蒸着、MBE、などのPVD法やCVD法、メッキ法等が用いられる。
【0034】
更に、図1の反射層12には、金属又は金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物などと金属との混合物、例えばAl、Cu、Ag、Au、Pt、Rh、Zr、Cr、Ta、Mo、Si、Pd、Hf等の金属やこれらの合金、これらとZr酸化物、Si酸化物、Si窒化物、Al、Hf、Pdの合金などは膜の形成が容易であり、好ましい。膜厚は10〜300nmの範囲で、好ましくは50〜150nmの範囲とするのが良い。膜は各種のPVD、CVD法を用いて作製される。
【0035】
更に、上述したカラー画像を実現するためのカラーフィルタには、液晶ディスプレイに一般的に利用されるものが適用できる。このカラーフィルタは、有機、無機顔料及び染料である着色剤を、印刷法、染色法、電着法、蒸着法などを用いて、厚さ10μm以下で作製され、R(赤)、G(緑)、B(青)の画素を並べて作製される。
【0036】
次に、以下のように作製した磁気ヘッドアレイについて説明する。
【0037】
磁気ヘッドアレイと磁気光学素子を相対的に移動させて記録する場合は、電磁コイルを1列に並べて作製する。このような構造では、記録する際消費電力が少なくて済む。また、磁気光学素子の支持体の片側に磁気ヘッドアレイを2次元に設ける場合では、磁気ヘッドアレイを磁気光学素子の支持体に対して共通に設けることが全体の厚みを低減することからも好ましい。更に、電磁コイルの形状は、円形、矩形等問わないが、コイルの中心に軟磁性体のコアを設けて磁束を集中させた方が磁化の効率の面で良いし、また磁束分布がシャープになるために画像が明瞭になる。また、カラー画像を得るためには、1画素のピッチは白黒の3分の1例えば約20μmと小さくなる。この微小な電磁コイルの作製法は、FPC(フレキシブル プリン基板)作製に用いられる方法など各種あるが、メッキ法を主として用いる方法が性能やコスト上好ましい。この場合のマスク作製方法には、軟X線やUVを利用する、5μmピッチ程度の微細加工方法がある。更に、このような方法により作製した磁気ヘッドアレイに画像信号を送る方法として、非接触タイプのICカードに用いられるようなアンテナコイルや無線通信回路を設ける方法があり、非接触で画像を表示することができる。また、接触端子を設けた接触型ICカードに本発明の磁気光学素子を貼り付ければ、端子接触時に画像を形成できる。磁気ヘッドアレイを支持体に固定して設けるのはこのような利用が可能になるという利点のためである。
【0038】
なお、本発明の磁気光学素子を張付ける対象となるカードは、サイズ、厚み、材質などに制限が無く、一般にポケットに入る程度の従来型磁気カード、ICカードなどが適する。
【0039】
次に、本発明の実施例について詳細に説明する。先ず、20μm厚みで30×30mmの面積のジルコニア(Y23 を3モル%混合)板上に、真空蒸着法を用いて200nm厚のAl膜を設けた。次いで、このAl膜の上に、イオンプレーティング法を用いて、SiO2 (低屈折率層、屈折率n=1.47)を88.4nm、Ta25 (高屈折率層、n=2.05)を60.5nmとして交互に2層積層した。基板温度は300℃、酸素ガス圧力はSiO2 の場合1.0×10-4Torr、Ta25 の場合は1.1×10-4Torrであった。製膜レイトはSiO2 の場合、2nm/秒、Ta25 の場合0.5nm/秒であった。各誘電体膜の膜厚分布は、最も厚いところと薄いところの差異が全膜厚の3%であった。そして、上記誘電体多層膜の上に、イオンビームスパッタ法を用いてCe置換希土類鉄ガーネット膜(膜組成:Ce12 Fe512)を、平均膜厚が280nmとなるように作製した。基板温度は500℃とした。VSMで磁界を膜面に対して垂直に印加して測定した保磁力は585エルステットであった。次いで、このCe置換希土類鉄ガーネット膜上にイオンプレーティング法を用いて、上記と全く同様に、SiO2 とTa25 の2層を作製した。Ce置換希土類鉄ガーネット膜に接している膜はTa23 であり、最表面側はSiO2 である。そして、このSiO2 の膜上に、同様にしてスパッタ法を用いてCe置換希土類鉄ガーネット膜を作製した。このガーネット膜の上に上記と全く同様に、SiO2 とTa25 の2層を作製し、その上にCe置換希土類鉄ガーネット膜を作製した。最後に、同様にSiO2 とTa25 の2層を作製した。最終的に最表面はSiO2膜である。即ち、STCTSCSTCTS/基板(ここでS:SiO2 ,T:Ta25 ,C:Ce12 Fe512)の構成を有する11層膜を石英基板上に作製したことになる。
【0040】
このようにして作製した11層膜(石英基板上に同時に製膜)のファラデー回転角の波長依存性は図3からわかるように可視光域でほぼフラットであった。なお、磁気光学効果測定装置には日本分光株式会社製K250を用いて、ビーム径2mm角で測定した。
【0041】
以上の多層膜構成物上に、図4の(a),(b)に示すように市販のカラーフィルタ19と市販のヨウ素タイプフィルム偏光子(偏光子層16に相当する)を貼り付けた磁気光学素子とした。全体の厚みが約100μmであった。カラーフィルタのRGBの幅は各約80μmであった。次に、市販のポリカーボネート製磁気カード基板中央に、偏光子を上にして、磁気テープの無い面に接着剤で張付けた。
【0042】
次に、10μm厚のポリイミドフィルム上に磁気ヘッドアレイを作製した。ピッチ80μmで銅線の円形コイルを全長約30mmとなるように、1ラインだけを無電界メッキ法を用いて作製した。電磁コイル用銅線の幅は約10μm、深さ約10μmで3層とし、コイルの巻数は合計で12ターンとした。コイルの間の絶縁層にはポリイミドを用いた。コイルの中心にはパーマロイ(Ni80%)を、円柱状に磁束を集中させるようにして電気メッキ法で作製した。
【0043】
このように作製した磁気ヘッドアレイ上に、偏光子/(誘電体多層膜/透明磁性層/誘電体多層膜)×3/Al反射層/ジルコニア支持体/ポリカーボネート製磁気カードの磁気光学素子を各カラーフィルタと電磁コイルの位置が合うように調整して、かつ偏光子が磁気ヘッドに近くなように配置した。電磁コイル列に1つずつ順に、約200mAの電流を0.1m秒づつ流した。1列の記録に要した時間は約0.04秒であった。次いで磁気光学素子を約150μm、磁気ヘッドアレイと垂直な方向に移動させた後、同様に電磁コイル列に電流を流して磁気光学素子に磁気記録した。RGBに対応する3つの電磁コイルで1画素を構成するようにして、カラー画像を得た。特にファラデー回転角の小さいG(緑)などには、電流値を増大させて流して色調を制御した。画像のコントラストは5.3であった。画像は永久磁石を移動することによって容易に消去でき、また再度記録することができた。
【0044】
ここで、従来の方法である感熱式表示による下記の各比較例と下記の各実施例との比較について説明する。第1の比較例は、30×30mmのTCペーパー(サーモクロミックペーパー)に、感熱ラインヘッドで1ラインを記録するのに要した時間は、上記第1の実施例に比べて約10倍の0.4秒であった。なお、第1の比較例では第1の実施例同様に1ドットづつ順に電流を流す方式で記録、ドットピッチは第1の実施例と同じ80μmとした。画像は繰り返し記録が可能で、コントラストは15と高かったが、白黒画像でカラー画像は得られなかった。
【0045】
次に、本発明の第2の実施例として、図5に示すように、誘電体多層膜13と反射膜12の間に偏光子層17を設けた例であり、当該構造以外上記第1の実施例と全く同様にして表示機能付きカードを作製して画像を表示したものである。2枚の偏光子は画像コントラストが最も大きくなる角度に固定した。画像のコントラストについては、誘電体多層膜/透明磁性膜/誘電体多層膜の構造を1回だけ積層した上記第1の実施例が1.6であったが第2の実施例では6.3と向上した。
【0046】
また、第3の実施例として、1ラインの磁気ヘッドアレイの代わりに、30×30nmの寸法を有する2次元の磁気ヘッドアレイを作製した。電磁コイル上に接着剤を塗布した後、上記第1の実施例で作製した磁気光学素子の支持体側に張付けた。次いで市販の磁気カードの磁気テープの無い面の端部に約30×30×0.15nmの溝を掘った。この溝の中に磁気ヘッドアレイ付き磁気光学素子を偏光子を上にして埋め込んだ。磁気ヘッドアレイの端子は表面にでるようにして設けた。上記第1の実施例と同様な方法で磁気記録して測定したカラー画像濃度は、黒色部で5.8であった。画像の消去は電流の方向を制御することで容易に可能であった。また、表面全面の表示に要した時間は約8秒であった。
【0047】
これに対する第2の比較例として、30×30mmのTCペーパー(サーモクロミックペーパー)ほぼ全面に、感熱ラインヘッドで1ラインづつ移動しながらを記録するのに要した時間は、本実施例に比べて約200倍の1600秒であった。なお、第2の比較例では第1の実施例同様に1ドットづつ順に電流を流す方式で記録、ドットピッチは第1の実施例と同じ80μmとした。画像は繰り返し記録が可能で、コントラストは15と高かったが、白黒画像であってカラー画像は得られなかった。
【0048】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像表示用磁気光学素子によれば、屈折率誘電体及び高屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第1の誘電体多層膜と、膜面に対して垂直な方向に磁気異方性を有する透明磁性層と、高屈折率誘電体及び低屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第2の誘電体多層膜とを順に積層した構造体を、支持体上に、反射像を形成する反射層、構造体、偏光子層の順に積層した構成を有し、構造体外側端部のいずれかにカラーフィルタを設けたことに特徴がある。よって、従来より高いコントラストの画像を高速度で表示可能な画像表示用磁気光学素子を提供できる。また、反射層と偏光子層との間に、構造体を複数積層することにより、ファラデー効果が増大してより一層高いコントラストの画像を表示できる。
【0050】
また、本発明の画像表示用磁気光学素子は、低屈折率誘電体及び高屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第1の誘電体多層膜と、膜面に対して垂直な方向に磁気異方性を有する透明磁性層と、高屈折率誘電体及び低屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第2の誘電体多層膜とを順に積層した構造体を、支持体上に、反射像を形成する反射層、第1の偏光子層、構造体、第2の偏光子層を順に積層した構成を有し、構造体外側端部のいずれかにカラーフィルタを設けたことにも特徴がある。よって、ファラデー回転角が小さくても高いコントラストの画像を表示できる。また、第1の偏光子層と第2の偏光子層との間に、構造体を複数積層することにより、ファラデー効果が増大してより一層高いコントラストの画像を表示できる。
【0051】
更に、別の発明としてのカードは、反射層が設けられた支持体の面に対して反対の面に2次元の磁気ヘッドアレイを固定して設けた上記の画像表示用磁気光学素子を、ICカードや磁気カード等のカードの表面の少なくとも一部に設けることに特徴がある。よって、従来より高いコントラストの画像を高速度で表示可能な表示部を有するカードを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における磁気光学素子の積層構造を示す概略断面図である。
【図2】本発明における誘電体多層層の誘電体磁気材料を示す図である。
【図3】本発明におけるファラデー回転角の波長依存性特性を示す図である。
【図4】本発明においてカラーフィルタ貼付の磁気光学素子の積層構造の断面及び平面を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例における磁気光学素子の積層構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 磁気光学素子
11 支持体
12 反射層
13,15 誘電体多層膜
14 透明磁性層
16,17 偏光子層
18 カラーフィルタ

Claims (5)

  1. 屈折率誘電体及び高屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第1の誘電体多層膜と、膜面に対して垂直な方向に磁気異方性を有する透明磁性層と、高屈折率誘電体及び低屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第2の誘電体多層膜とを順に積層した構造体を、支持体上に、反射像を形成する反射層、前記構造体、偏光子層の順に積層した構成を有し、前記構造体外側端部のいずれかにカラーフィルタを設けたことを特徴とする画像表示用磁気光学素子
  2. 前記反射層と前記偏光子層との間に、前記構造体を複数積層する請求項1記載の画像表示用磁気光学素子
  3. 低屈折率誘電体及び高屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第1の誘電体多層膜と、膜面に対して垂直な方向に磁気異方性を有する透明磁性層と、高屈折率誘電体及び低屈折率誘電体の順にかつ交互に積層して構成する第2の誘電体多層膜とを順に積層した構造体を、支持体上に、反射像を形成する反射層、第1の偏光子層、前記構造体、第2の偏光子層を順に積層した構成を有し、前記構造体外側端部のいずれかにカラーフィルタを設けたことを特徴とする画像表示用磁気光学素子
  4. 前記第1の偏光子層と前記第2の偏光子層との間に、前記構造体を複数積層する請求項4記載の画像表示用磁気光学素子
  5. 前記反射層が設けられた前記支持体の面に対して反対の面に2次元の磁気ヘッドアレイを固定して設けた請求項1〜4のいずれかに記載の画像表示用磁気光学素子を、ICカードや磁気カード等のカードの表面の少なくとも一部に設けることを特徴とするカード。
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