JP3729316B2 - 物品収納棚 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可搬式の物品支持具を載置支持部材にて載置支持するように構成された物品収納棚に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような物品収納棚としては、例えば、可搬式の物品支持具としてのパレット上に物品を載置して、その物品を載置したパレットを載置支持部材としての左右一対の腕木レール上に載置して支持させる形式の物品収納棚が知られている。
【0003】
このような物品収納棚では、地震などが発生すると、載置支持部材上に載置した物品が落下したり、物品がパレットごと落下する虞があるため、従来、地震発生時における物品の落下を防止するために、物品収納棚とその物品収納棚を設置する床面との間に免震装置を介装して、物品収納棚全体を免震構造にしたものが提案された(例えば、特開平10−139117号公報参照)。
【0004】
また、物品を載置支持する腕木レールと、その腕木レールを支持する収納棚の本体側である腕木との間にクッションゴムを介装して、前記腕木レールをクッションゴムを介して腕木によって支持するように構成した物品収納棚も知られている(例えば、特開平10−129814号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の従来技術では、物品収納棚全体を免震構造にする必要があるため、物品収納棚の設置作業が相当大掛かりなものとなり、設置作業に長時間を要するばかりか、費用の面でも相当高価なものとなる欠点がある。
【0006】
また、後者の従来技術では、腕木レール上に載置する物品の重量が、クッションゴムに作用してクッションゴムを変形させるため、クッションゴムの初期変形量が、載置される物品の重量に応じて変化し、初期変形量が一定しなくなる虞がある。
このようにクッションゴムの初期変形量が一定しないと、クッションゴムによる免震効果、つまり、地震によって収納棚の本体側である腕木が揺れても、その揺れをクッションゴム自体の一定した変形作用によって常に効果的に吸収することができず、載置される物品の重量による影響で、免震効果にバラツキを生じるという欠点がある。
【0007】
本発明は、このような従来の欠点を解消するもので、その目的は、比較的簡単な構成で実施も容易であり、しかも、費用の面でも有利で、かつ、常に安定した免震効果を得ることのできる物品収納棚の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1に記載の発明によれば、可搬式の物品支持具を前後方向に長尺状に構成された左右一対の腕木レールにて載置支持するように構成された物品収納棚であって、前記腕木レールの夫々が、上腕木レールと下腕木レールとに上下方向に2つに分割され、前記下腕木レールが、前後に位置する支柱間にわたって固定状態に取付けられ、前記上腕木レールが、前記下腕木レールに対して転動体を介して水平方向に往復自由移動自在に支持されて、前記可搬式の物品支持具を載置支持するように構成されている
【0009】
すなわち、物品収納棚全体を免震構造にするのではなく、パレットや容器などの可搬式の物品支持具を支持する上腕木レールを、下腕木レールに対して転動体を介して支持させるだけの構成なので、物品収納棚全体を免震構造にするのと比較して、構造が簡単で、実施も容易であり、費用的にも安価なものとなる。そして、地震などの発生で下腕木レールが揺れても、上腕木レールは、転動体の介在によって下腕木レールに対して水平方向に相対移動することになり、上腕木レール上に載置支持されたパレットなどの物品支持具やその物品支持具により支持された物品の落下が防止される。
しかも、前記上腕木レールは、転動体の転動作用によって下腕木レールに対して水平方向に相対移動するように構成されているので、上腕木レール上の物品の重量差によって転動作用にバラツキが生じることも少なく、したがって、物品の重量に関係なく、常に安定した免震効果が期待できる。
【0010】
また、地震などの発生で物品収納棚が揺れても、その下腕木レールに対して、上腕木レールやその上腕木レールにより支持される物品支持具ならびに物品が相対移動するため、下腕木レールの揺れは少なくなる。
したがって、下腕木レールそのものに作用する応力が小さくなり、物品収納棚の地震などに対する抵抗力が強くなって安全性が向上するとともに、揺れに対する抵抗力が強くなるので、例えば、下腕木レールを構成する部材の強度を若干低くすることも可能で、それによるコストダウンを図ることもできる。
また、請求項1に記載の発明によれば、前記上腕木レールを前記下腕木レールに対する設定位置に復帰付勢する付勢手段が設けられている。
したがって、上述したように、地震発生時に、上腕木レールの相対移動によって物品の落下を確実に防止できるのみならず、地震が治まった後においては、上腕木レールが、自動的に設定位置に復帰されることになり、物品支持具やその物品支持具に支持された物品の収納状態を安定良く維持することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、前記上腕木レールが、前記転動体としてのローラにて、上腕木レールの長手方向に沿う水平方向に往復自由移動自在に支持されている。
【0012】
したがって、前記上腕木レール下腕木レールに対してローラを介して支持させるだけの簡単な構造で、そのローラの回転を有効に利用して確実な免震効果を得ることができ、また、例えば、物品の出入口側から見て、長尺状の上腕木レールを前後方向に向けて左右一対設け、その左右一対の上腕木レール上に物品を載置して支持させる形式の収納棚においては、上腕木レールが、水平方向で、かつ、出入口に対する遠近方向に相対移動することになる。したがって、例えば、物品出入口側に位置する通路への物品の落下を確実に防止することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、前記上腕木レールが、前記転動体としてのボールにて、水平方向の全方向に往復自由移動自在に支持されている。
【0014】
したがって、ボールの回転を有効に利用して確実な免震効果を得ることができるとともに、そのボールが、水平方向の全方向に対して回転しながら自由に往復移動するので、揺れに対する方向性もなく、より安定した免震効果を得ることができる。
【0017】
請求項に記載の発明によれば、前記付勢手段が、前記上腕木レールをその自重によって前記下腕木レールに対する設定位置に復帰移動させるように、前記転動体が接触する接触面を傾斜案内面に形成することにより構成されている。
【0018】
したがって、例えば、スプリングなどの弾性体を用いて、弾性的に復帰付勢させる場合のように、スプリングなどの特別な弾性体を必要とせず、上腕木レールやその上腕木レールに作用する物品の重量を有効に利用して、上腕木レールを確実に設定位置に復帰させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明による物品収納棚の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この物品収納棚は、自動倉庫などに用いられるもので、図1に示すように、上下方向および左右方向に複数の物品収納部1を有する物品収納棚2が、物品Aの出入口側を互いに対向する状態で設けられ、その対向する物品収納棚2の間には、物品収納棚2に沿って配設された上レール3と下レール4とに沿って移動するスタッカークレーン5が設けられている。
【0020】
前記スタッカークレーン5は、下レール4上を移動する移動台車6と、その移動台車6上に立設された一対のガイド枠7と、その一対のガイド枠7に沿って上下方向に昇降可能に構成された昇降台8などで構成され、昇降台8には、伸縮可能なフォーク装置9が設けられている。
このような構成のスタッカークレーン5は、移動台車6の往復移動、昇降台8の上下昇降、ならびに、フォーク装置9の伸縮操作によって、各物品収納部1と物品搬出入部10との間で物品AをパレットPごと搬送して移載するように構成されている。
【0021】
すなわち、各物品Aは、搬送可能な可搬式の物品支持具としてのパレットP上に載置されていて、その物品Aが、パレットPごと各物品収納部1に収納可能に構成され、前記スタッカークレーン5が、各物品収納部1に収納された物品Aをフォーク装置9によりパレットPごと掬い取って、物品搬出入部10にまで搬送して移載したり、物品搬出入部10から物品AをパレットPごと掬い取って、各物品収納部1にまで搬送して移載するように構成されている。
【0022】
前記物品収納棚2は、前後ならびに横方向に適当間隔置きに配設された複数本の支柱11と、各支柱11を連結する梁材などで枠組みされて構成され、各物品収納部1は、図2および図3に詳しく示すように、パレットPを載置支持する左右一対の腕木レール12を備えて構成されている。
各腕木レール12は、物品Aの出入口側から見て、前後方向に長い長尺状に構成され、その前後方向の両端部に腕木13を備えていて、各腕木13に固着されたブラケット14とボルト15を介して、前後に位置する支柱11間にわたって固定状態に取付けられている。
【0023】
各腕木レール12は、図4および図5に詳しく示すように、上下方向に2つに分割されていて、下方に位置する下腕木レール12aが、前記腕木13に対して固定状態に取付けられている。
上方に位置する上腕木レール12bは、物品AをパレットPごと載置支持するもので、下腕木レール12aに沿って位置され、下腕木レール12aと上腕木レール12bとの間に介装された転動体としての前後一対のローラ16を介して下腕木レール12aにより支持されている。
【0024】
前記ローラ16は、硬質のゴムや金属などのように比較的剛性の高い材料で形成され、その左右両端部には、フランジ16aを一体的に備えている。
各上腕木レール12bは、ローラ16の両端に設けられたフランジ16aによって、下腕木レール12aに対する水平横方向、つまり、腕木レール12の長手方向に直交する方向への水平移動が阻止され、その結果、各上腕木レール12bは、腕木レール12の長手方向に沿う水平方向にのみ往復自由移動自在に構成されている。
そして、各下腕木レール12aと上腕木レール12bとの間には、2本の圧縮コイルスプリング17を有する付勢手段18が設けられていて、各上腕木レール12bが、下腕木レール12aに対して予め設定された設定位置、具体的には、下腕木レール12aの上に上腕木レール12bが完全に重なる位置に弾性的に復帰するように付勢されている。
【0025】
すなわち、下腕木レール12aから横側方に向けて2つの押圧部材19aが突設され、その2つの押圧部材19aの中間に位置するように、上腕木レール12bの横側方から下方に向けてひとつの押圧部材19bが突設されて、これら3つの押圧部材19a,19bにボルト20が貫通され、ボルト20の端部にナット21が螺合されている。
そして、そのボルト20に外嵌する状態で、かつ、下腕木レール12a側の押圧部材19aと上腕木レール12b側の押圧部材19bとの間に位置する状態で、それぞれ圧縮コイルスプリング17が介装され、両圧縮コイルスプリング17の押圧作用で、上腕木レール12bが下腕木レール12aに対する設定位置に弾性復帰するように構成され、このような構成からなる付勢手段18が、各下腕木レール12aと上腕木レール12bとの間に一対ずつ設けられている。
【0026】
以上の構成からなる物品収納棚2においては、各物品収納部1に設けられた左右一対の腕木レール12の上腕木レール12b上にわたってパレットPを載置することにより、パレットP上に載置した物品AをパレットPごと載置収納できるように構成されている。
そして、物品Aを載置収納している状態で地震が発生すると、物品収納棚2の支柱11、腕木13、下腕木レール12aなど、つまり、物品収納棚2の本体が揺れることになる。
しかし、下腕木レール12aに支持された上腕木レール12bは、ローラ16の転動によって、腕木レール12の長手方向に沿う水平方向に往復自由移動自在に構成されているので、下腕木レール12aの前記長手方向への揺れに対しては追従せず、物品AやパレットPが、腕木レール12の長手方向側、つまり、スタッカークレーン5が位置する通路側に落下するのが防止される。
【0027】
また、下腕木レール12aの前記長手方向に直交する方向への揺れに対しては、上腕木レール12bも追従することになるが、物品収納棚2を構成する支柱11や梁材によって物品AやパレットPの落下が阻止されるので、いずれにせよ、物品AやパレットPの落下は防止される。
そして、地震が治まった時点で、上腕木レール12bが、圧縮コイルスプリング17の弾性復帰力によって下腕木レール12aに対する設定位置に弾性的に自動復帰されるので、上腕木レール12b上のパレットPや物品Aも元の位置に復帰される。
【0028】
〔別実施形態〕
(1)先の実施形態では、転動体の一例としてローラ16を用いたものを示したが、ローラ16以外の転動体を用いて実施することもできる。
その実施形態を示したのが図6および図7で、転動体として硬質ゴムや金属のように比較的剛性の高い材料で形成されたボール22が使用され、各上腕木レール12bの長手方向の両端寄りに、前後一対のボール22が多数の小ボール22aを介して転動自在に保持されている。
各ボール22に対応する下腕木レール12a部分には、平面視において円形で、縦断面視において中央部ほど下方に位置し、周部側ほど上方に位置する傾斜案内面23aを備えた金属製の椀状の案内部材23が設けられ、その案内部材23の傾斜案内面23aに各ボール22が接当して、上腕木レール12bが下腕木レール12aに支持されるとともに、各ボール22が傾斜案内面23aに接触して転動するように構成されている。
【0029】
この別の実施形態によれば、上腕木レール12b側のボール22と下腕木レール12a側の案内部材23とによって、上腕木レール12bが、水平方向の全方向に往復自由移動自在に構成されているので、下腕木レール12aの水平方向への揺れに対しては追従せず、物品AやパレットPの落下が防止される。
そして、地震が治まると、各ボール22が案内部材23の傾斜案内面23aに接触して転動しながら案内部材23の中央部へと移動し、上腕木レール12bが、下腕木レール12aに対する設定位置に自動復帰される。
つまり、この別の実施形態では、転動体としてのボール22やボール22の接触する傾斜案内面23aなどが、上腕木レール12bの自重や、上腕木レール12bに作用する荷重によって、上腕木レール12bを下腕木レール12aに対する設定位置に復帰移動させる付勢手段24を構成することになる。
【0030】
なお、この別の実施形態においては、ボール22と案内部材23との上下位置関係を逆にして、ボール22を下腕木レール12aに転動自在に保持させ、案内部材23を上腕木レール12b側に設けて実施することもできる。
【0031】
(2)先の実施形態では、下腕木レール12a側の押圧部材19aと上腕木レール12b側の押圧部材19bとの間に圧縮コイルスプリング17を介装して付勢手段18を構成した例を示したが、この付勢手段18については、種々の変更が可能で、例えば、下腕木レール12aと上腕木レール12bとをコイルスプリングで連結し、そのコイルスプリングの圧縮と伸長作用によって、上腕木レール12bの水平方向での往復移動を可能にするとともに、コイルスプリングの弾性復帰力で設定位置に弾性復帰するように構成することもできる。
また、この先の実施形態において、ローラ16が接触して転動する面を、別の実施形態で示したような傾斜案内面に構成して、上腕木レール12bをその自重によって下腕木レール12aに対する設定位置に復帰移動させるように構成することもできる。
【0034】
)これまでの実施形態では、可搬式物品支持具の一例としてパレットPを示したが、この物品支持具としては、パレットPに代えて各種の容器などを用いることもでき、そのようなものを含めて可搬式の物品支持具と総称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動倉庫の斜視図
【図2】物品収納棚の要部の斜視図
【図3】物品収納棚の要部の平面図
【図4】物品収納棚の要部の側面図
【図5】物品収納棚の要部の断面図
【図6】別の実施形態を示す物品収納棚の要部の断面図
【図7】別の実施形態を示す物品収納棚の要部の平面図
【符号の説明】
2 物品収納棚
12a 下腕木レール
12b 上腕木レール
16 転動体としてのローラ
18,24 付勢手段
22 転動体としてのボール
23a 傾斜案内面
A 物品
P 可搬式の物品支持具

Claims (4)

  1. 可搬式の物品支持具を前後方向に長尺状に構成された左右一対の腕木レールにて載置支持するように構成された物品収納棚であって、
    前記腕木レールの夫々が、上腕木レールと下腕木レールとに上下方向に2つに分割され、前記下腕木レールが、前後に位置する支柱間にわたって固定状態に取付けられ、前記上腕木レールが、前記下腕木レールに対して転動体を介して水平方向に往復自由移動自在に支持されて、前記可搬式の物品支持具を載置支持するように構成され
    前記上腕木レールを前記下腕木レールに対する設定位置に復帰付勢する付勢手段が設けられている物品収納棚。
  2. 前記上腕木レールが、前記転動体としてのローラにて、前記上腕木レールの長手方向に沿う水平方向に往復自由移動自在に支持されている請求項1に記載の物品収納棚。
  3. 前記上腕木レールが、前記転動体としてのボールにて、水平方向の全方向に往復自由移動自在に支持されている請求項1に記載の物品収納棚。
  4. 前記付勢手段が、前記上腕木レールをその自重によって前記下腕木レールに対する設定位置に復帰移動させるように、前記転動体が接触する接触面を傾斜案内面に形成することにより構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品収納棚。
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