JP4743509B2 - 物品収納棚 - Google Patents
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Description
そして、このような物品収納棚において、従来では、複数の物品収納部の全てを、載置支持する物品が水平方向に移動するのを許容する免震構造に構成することによって、地震等により物品収納棚が揺れた際に物品収納部に収納されている物品の姿勢の崩れや落下が抑制されていた(例えば、特許文献1参照。)。
つまり、上記特許文献1の物品収納棚では、前後一対の支柱からなる支柱組が棚横幅方向に並置され、物品収納部が、隣接する支柱組の間に、上下方向に並ぶ状態で設けられ、その複数の物品収納部の全てが、棚前後幅方向に延びる左右一対の物品支持枠を、隣接する支柱組の夫々に対して各別に水平方向に移動可能に支持して、免振構造に構成されていた。
つまり、物品収納棚の物品収納部を免震構造に構成するには、例えば、上記した従来例の如く、棚前後方向に延びる左右一対の物品支持枠を隣接する支柱組の夫々に対して各別に水平方向に移動可能に支持する等、物品を載置支持する支持体を水平方向に移動可能に支持する必要があり、そのために物品収納部の構造が複雑なものとなって、物品収納棚の全体構造が複雑なものとなり製作費用の高騰化を招くものとなる。
前記複数の物品収納部のうちの上方側の物品収納部が、載置支持する物品が水平方向に移動するのを許容する免震構造に構成され、且つ、前記複数の物品収納部のうちの下方側の物品収納部が、載置支持する物品を水平方向への移動不能に支持する非免震構造に構成され、前後一対の支柱からなる支柱組が棚横幅方向に並置され、前記物品収納部が、隣接する支柱組の間に、上下方向に並ぶ状態で設けられ、前記上方側の物品収納部が、棚前後幅方向に延びる左右一対の物品載置支持部を備える状態に一体形成し且つその左右一対の物品載置支持部の間にフォーク挿入空間を備えた物品載置枠を、隣接する前記支柱組に対して水平方向に移動可能に支持し、且つ、前記物品載置枠の上端より下方に位置するように形成された吊り下げ手段にて、前記物品載置枠を隣接する前記支柱組に対して水平方向に移動可能に吊下げ支持して、免震構造に構成されている点にある。
そして、大きく揺れる上方側の物品収納部のみを免震構造に構成することにより、上下方向に並ぶ物品収納部の全てを免震構造に構成するものに比べて、物品収納棚の全体構造を簡素にして、物品収納棚の製作費用の低廉化を図ることができる。
もって、物品の姿勢の崩れや落下を抑制しながらも全体構造が簡素で製作費用の低廉化を図ることができる物品収納棚を提供することができるに至った。
また、吊り下げ手段が物品載置枠の上端よりも下方に位置するように形成されているので、物品載置枠の上端にて物品を載置支持するように構成することによって、その物品を吊り下げ手段と上下方向に重複するように載置支持することができ、このように物品載置枠に載置支持される物品とその物品載置枠を吊り下げ支持する吊り下げ手段とを上下方向に重複させることによって、隣接する支柱組の間に物品と吊り下げ手段とを棚横幅方向に重複するように並べる必要がなくなり、隣接する支柱組の間に形成される空間を有効に利用することができるので、支柱組同士の棚横幅方向での間隔を狭くすることができ、もって、横幅を小さくすることができる物品収納棚を提供することができるに至った。
図1に示すように、自動倉庫には、物品出し入れ方向が互いに対向するように間隔を隔てて設置した一対の物品収納棚1と、その一対の物品収納棚1の間を自動走行するスタッカークレーン2とが設けられている。
物品収納棚1には、物品Wを載置支持する複数の物品収納部11が上下方向並びに棚横幅方向に並ぶ状態に設けられている。
また、スタッカークレーン2は、床面上に設けられた走行レール3に沿って走行自在な走行台車4と、物品収納部11との間で物品Wを移載するフォーク装置5を備えた昇降台6と、走行台車4に立設されて昇降台6を昇降自在に案内支持する一対の昇降マスト7とを備えて構成されている。
そして、物品収納棚1の横側方には物品搬入出用の物品支持台9が設けられており、スタッカークレーン2にて物品収納部11と物品支持台9との間で物品Wを搬送するように構成されている。
尚、物品Wは、搬送物とこれを載置支持するパレットとで構成されている。
また、物品収納棚1には、前後一対の支柱12からなる支柱組13が棚横幅方向に並置されており、前記物品収納部11が、隣接する支柱組13の間に、上下方向に並ぶ状態で設けられている。
そして、上下方向に並ぶ複数の物品収納部11として8つの物品収納部11が設けられており、上方側3つの物品収納部11が上方側の物品収納部11bとして免震構造に構成され、下方側5つの物品収納部11が下方側の物品収納部11aとして非免震構造に構成されている。
図3に示すように、下方側の物品収納部11aは、棚前後方向に伸びる左右一対の物品支持用枠14を、隣接する支柱組13の夫々に対して各別に水平方向へ移動不能に支持して、非免震構造に構成されている。
つまり、下方側の物品収納部11bは、支柱組13における前側の支柱12に連結された腕木15と、支柱組13における後側の支柱12に連結された腕木15と、これら前後一対の腕木15に亘って架設された物品支持用枠14としての腕木レール16との夫々を左右一対備えて構成されている。
そして、腕木15の夫々が連結用ブラケット17を介して固定状態に連結され、また、腕木レール16の夫々も腕木15夫々に対して固定状態に連結されて、下方側の物品収納部11bが、非免震構造に構成されている。
図4及び図5に示すように、前記上方側の物品収納部11bは、棚前後幅方向に延びる左右一対の物品載置支持部形成用枠体21を備える状態に一体形成し且つその左右一対の物品載置支持部形成用枠体21の間にフォーク挿入空間を備えた物品載置枠20を、隣接する前記支柱組13に対して水平方向に移動可能に支持して、免震構造に構成されている。
そして、前記物品載置枠20が、前記棚前後幅方向に延びる左右一対の物品載置支持部形成用枠体21と、それら左右一対の物品載置支持部形成用枠体21の前端側と後端側とを載置支持するように棚横幅方向に延びる前後一対の基枠体22とから構成され、前記上方側の物品収納部11bが、前記物品載置枠20における前後一対の基枠体22を隣接する前記支柱組13に対して水平方向に移動可能に支持して、免震構造に構成されている。
また、前記上方側の物品収納部11bが、前記物品載置枠20の上下幅内に位置するように形成された吊り下げ手段23にて、前記物品載置枠20を隣接する前記支柱組13に対して水平方向に移動可能に吊下げ支持して、免震構造に構成されている。
そして、前後一対の基枠体22における前側の基枠体22が、隣接する支柱組13における前側の支柱12に吊り下げ手段23を介して水平方向に移動可能に吊り下げ支持され、前後一対の基枠体22における後側に位置する基枠体22が、隣接する支柱組13における後側の支柱12に吊り下げ手段23を介して吊り下げ支持されており、前後一対の基枠体22は互いに棚前後方向に間隔を隔てる状態に設けられている。
そして、図示は省略するが、基枠体22の下面部に形成される支持用部材25を挿通させる挿通孔が、支持用部材25におけるボルトの頭部の径より小さく且つボルトの軸の径より大きく形成されており、支持用部材25が基枠体22に対して相対的に揺動することを許容するように構成されている。また、支持用ブラケット24の上面部に形成される支持用部材25を挿通させる挿通孔が、支持用部材25におけるナットの径より小さく且つボルトの軸の径より大きく形成されており、支持用部材25が支持用ブラケット24に対して相対的に揺動することを許容するように構成されている。尚、基枠体22の上面には、支持用部材25が基枠体22に対して相対的に揺動することを許容させるための大孔が形成されている。
(1) 上記第1実施の形態では、物品載置枠20を、左右一対の物品載置支持部形成用枠体21と、それら左右一対の物品載置支持部形成用枠体21の前端部と後端部とを載置支持するように棚横幅方向に延びる前後一対の基枠体22とから構成したが、物品載置枠20を、左右一対の物品載置支持部形成用枠体21と、それら左右一対の物品載置支持部形成用枠体21を載置支持する板状に形成された一枚の板状体とから構成してもよい。
また、物品載置枠20を、棚横幅方向に延びる前後一対の基枠体22にて構成し、前後一対の基枠体22にて物品の前端部と後端部とを載置支持するように構成してもよい。
また、上下方向に並ぶ複数の物品収納部11として8つの物品収納部11を設けたが、上下方向に並ぶ複数の物品収納部11は8つに限るものではなく、7つ以下でも9つ以上でもよい。
尚、上記第1並びに第2実施の形態では、上下方向に並ぶ8つの物品収納部11のうち上方側の物品収納部11bを上方側3つの物品収納部11としたが、上方側の物品収納部11bは、上下方向に並ぶ複数の物品収納部11のうちの上方側1/2〜1/3や、それ以外等、上記実施の形態の割合に限定されるものではない。
11 物品収納部
12 支柱
13 支柱組
20 物品載置枠
21 物品載置支持部形成用枠体(物品載置支持部)
22 基枠体
23 吊り下げ手段
28b 物品支持枠
W 物品
Claims (2)
- 物品を載置支持する複数の物品収納部が上下方向に並ぶ状態で設けられている物品収納棚であって、
前記複数の物品収納部のうちの上方側の物品収納部が、載置支持する物品が水平方向に移動するのを許容する免震構造に構成され、且つ、前記複数の物品収納部のうちの下方側の物品収納部が、載置支持する物品を水平方向への移動不能に支持する非免震構造に構成され、
前後一対の支柱からなる支柱組が棚横幅方向に並置され、
前記物品収納部が、隣接する支柱組の間に、上下方向に並ぶ状態で設けられ、
前記上方側の物品収納部が、棚前後幅方向に延びる左右一対の物品載置支持部を備える状態に一体形成し且つその左右一対の物品載置支持部の間にフォーク挿入空間を備えた物品載置枠を、隣接する前記支柱組に対して水平方向に移動可能に支持し、且つ、前記物品載置枠の上端より下方に位置するように形成された吊り下げ手段にて、前記物品載置枠を隣接する前記支柱組に対して水平方向に移動可能に吊下げ支持して、免震構造に構成されている物品収納棚。 - 前記物品載置枠が、前記左右一対の物品載置支持部の夫々を構成する棚前後幅方向に延びる左右一対の物品載置支持部形成用枠体と、それら左右一対の物品載置支持部形成用枠体の前端側と後端側とを載置支持するように棚横幅方向に延びる前後一対の基枠体とから構成され、
前記上方側の物品収納部が、前記物品載置枠における前後一対の基枠体を隣接する前記支柱組に対して水平方向に移動可能に支持して、免震構造に構成されている請求項1記載の物品収納棚。
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