JP5949636B2 - 物品収納棚 - Google Patents
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Description
そして、このような物品収納棚の従来例として、免震構造の収納部を、物品支持体と、その物品支持体を吊り下げ支持する吊り下げ支持体と、を備えて構成し、吊り下げ支持体が、物品支持体が移動した場合に物品支持体の載置支持面が水平となる姿勢を維持する状態で物品支持体を支持するように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
前記免震構造の収納部が、前記物品支持体と、前記物品支持体を吊り下げ支持する吊り下げ支持体と、を備え、前記吊り下げ支持体が、支持対象の前記物品支持体が収納されている物品の重心より上方に位置する揺動支点を中心に揺動するように且つ前記物品支持体の揺動により前記物品支持体における揺動方向の端部がその揺動方向の中心部に対して持ち上がるように揺動する状態で前記物品支持体を支持し、前記免震構造の収納部が、前記物品支持体の揺動を規制する規制位置と前記物品支持体の揺動を許容する許容位置とに移動する規制体と、物品収納棚が揺れるに伴って前記規制体を前記規制位置から前記許容位置に移動させる操作体と、を備えている点にある。
また、物品収納棚が揺れていな状態では、免震構造の収納部は規制体により物品支持体の揺動が規制されている。そのため、収納部に対して物品の収納や取り出しを行うときに、物品支持体が揺動しないので作業性がよい。また、重心が偏っている物品を収納部に収納しても物品支持体が揺動しないので、物品を安定した姿勢で収納できる。また、地震により物品収納棚が揺れた場合は、その揺れに伴って自動的に操作体が規制体を規制位置から許容位置に移動させる。これにより、免震構造の収納部は物品支持体が揺動できる状態となり、物品収納棚の揺れに伴って物品支持体が揺動できる状態となる。
図1に示すように、自動倉庫には、物品収納棚1と、その物品収納棚1の前方を棚横幅方向に沿って走行移動するスタッカークレーン2と、が設けられている。
物品収納棚1は、物品出し入れ方向が互いに対向するように間隔を隔てた状態で一対設置されており、スタッカークレーン2は、一対の物品収納棚1の間を棚横幅方向に沿って走行移動するように設けられている。
そして、スタッカークレーン2は、走行台車6の走行作動、昇降台8の昇降作動、及び、フォーク装置9の移載作動により、物品収納棚1に隣接する状態で設けられた搬入出用の荷受台10と収納部3との間で物品Wを搬送するように構成されている。
具体的には、上下方向に並ぶ複数の収納部3のうちの上から2段目の収納部3と上から3段目の収納部3との間に設定高さHが設定されており、この設定高さHより高い上から1段目の収納部3と上から2段目の収納部3が、免震構造に構成されている。このようにして、複数の収納部3のうちの設定高さHより高い収納部3のみが、免震構造に構成されている。
支持枠13は、棚横幅方向に隣接する支柱12に亘って架設された一対の横枠部13aと、その一対の横枠部13aに亘って架設された前後枠部13bとで、平面視での形状がH字状に形成されている。尚、横枠部13aや前後枠部13bは、中実の枠材にて構成してもよく、また、中空の枠材にて構成してもよい。
このように通常の収納部3では、腕木17が前後一対の支柱12に固定されており、一対の腕木17が水平方向に移動できない固定状態で設けられている。
図3に示すように、免震構造の収納部3には、物品支持体15としての物品支持枠18と、物品支持枠18を吊り下げ支持する吊り下げ支持体19と、が備えられている。そして、免震構造の収納部3は、物品支持枠18における一対の支持部18aにて物品Wの棚横幅方向の両端部を載置支持する状態で、物品Wを収納するように構成されている。
そして、物品支持枠18は、直接には物品収納棚1の棚構成部材14には連結されておらず、吊り下げ支持体19を介して棚構成部材14(支持枠13の前後枠部13b)に連結されている。
吊り下げ支持体19は、棚構成部材14における支持枠13の前後枠部13bに連結される棚用連結部19aと、物品支持枠18の上部18bに連結される支持枠用連結部19bと、を備えて構成されている。
そして、棚用連結部19aは、前後枠部13bに棚横幅方向に沿う第1軸心X周りに揺動できるように枢支連結されており、支持枠用連結部19bは、棚用連結部19aに棚前後方向に沿う第2軸心Y周りに揺動できるように枢支連結されている。
また同様に、物品支持枠18が棚横幅方向に揺動するときは、第2軸心Y周りでのみ揺動して、物品支持枠18の揺動により、物品支持枠18における揺動方向の端部がその揺動方向の中心部に対して持ち上がるように揺動する。
物品支持枠18の上部18bには、規制体21が挿抜される挿抜孔23が形成されており、図3に示すように、棒状の規制体21が挿抜孔23に挿入されている状態では、規制体21は規制位置に位置しており、図4及び図5に示すように、規制体21が挿抜孔23から抜出されている状態では、規制体21は許容位置に位置している。
そして、免震構造の収納部3は、地震が発生する前は規制体21が規制位置に位置しており、物品支持枠18の揺動が規制されている。地震が発生した後は、規制体21が許容位置に移動することで物品支持枠18の揺動が許容される。
物品支持枠18の揺動が許容されると、揺動が許容された物品支持枠18は、第1軸心X周り及び第2軸心Y周りに揺動する。そのときの物品支持枠18の姿勢は、図5に示すように、物品支持枠18における揺動方向の端部が中央部に対して持ち上がるように揺動し、物品Wに働く慣性力が物品Wを物品支持枠18に押し付ける方向に作用するため、物品Wが物品支持枠18から落下し難くなっている。
(1) 上記実施形態では、棚用連結部19aを、棚構成部材14に枢支連結し、支持枠用連結部19bを、棚用連結部19aに枢支連結し且つ物品支持体15に固着して、吊り下げ支持体19にて、物品支持体15を物品出し入れ方向(棚前後方向)及び棚横幅方向に物品支持体15を揺動できるように吊り下げ支持したが、吊り下げ支持体19を次のように構成してもよい。
つまり、図6に示すように、棚用連結部19aを棚構成部材14に固着し、支持枠用連結部19bを物品支持体15に固着して、これら棚用連結部19aとその下方に位置する支持枠用連結部19bとの間に粘弾性体19cを引張状態で介在させて、粘弾性体19cの弾性変形により、物品支持体15を物品出し入れ方向及び棚横幅方向に物品支持体15を揺動できるように吊り下げ支持してもよい。尚、粘弾性体19cとしては、空気ばね、減衰ゴム、スプリング等が考えられる。
具体的には、図7に示すように、棚用連結部19aを、棚構成部材14に固着し、支持枠用連結部19bを、物品支持枠18に固着して、棚用連結部19aとその下方に位置する第1中継連結部19dとの間に粘弾性体19cを引張状態で介在させ、第2中継連結部eを、第1中継連結部19d及び支持枠用連結部19bに枢支連結するように構成してもよい。
具体的には、図8や図9に示すように、支持枠13における前後枠部13bの上面に棚用連結部19aを固着し、前後枠部13bの上方からその前後枠部13bの下方に位置する物品支持枠18に向けて伸びる支持枠用連結部19bの下端を物品支持枠18に固着して、棚用連結部19aとその上方に位置する支持枠用連結部19bとの間に圧縮状態で粘弾性体19cを介在させてもよい。
支持枠用連結部19bとしては、図8に示すように、支持枠用連結部19bを、棚用連結部19aに対して棚横幅方向の片方に延びる形状に形成してもよく、図9に示すように、支持枠用連結部19bを、棚用連結部19aに対して棚横幅方向の両側に延びる形状に形成してもよい。
具体的には、例えば、吊り下げ支持体19を棚横幅方向に並ぶ一対のリンク体にて構成し、一対のリンク体の上端部夫々を、棚構成部材14に第1軸心X周りに揺動するように枢支連結し、一対のリンク体の下端部夫々を、物品支持体15に固着させて、吊り下げ支持体19にて物品支持体15の2箇所を吊り下げ支持してもよい。
ちなみに、図9に示すように、支持枠用連結部19bを、棚用連結部19aに対して棚横幅方向の両側に延びる形状に形成した場合では、吊り下げ支持体19にて物品支持体15の2箇所を吊り下げ支持することとなる。
また、上記実施形態では、物品収納棚1を自動倉庫に設けたが、物品収納棚1を収納部3に対してフォークリフトや作業者が物品Wを出し入れするような倉庫に設けてもよい。
また、前後枠部13bを棚前後方向に対して傾けた姿勢で設けてもよく、前後枠部13bを複数本組み合わせて平面視でX字状やY字状に形成してもよい。
また、支持枠13に代えて、板状の支持板を設けてもよい。
3 収納部
15 物品支持体
19 吊り下げ支持体
21 規制体
22 操作体
H 設定高さ
W 物品
Claims (4)
- 物品を載置支持する状態で収納する収納部が上下方向に並ぶ状態で複数設けられ、
前記複数の収納部の全部又は一部が、物品を載置支持する物品支持体が水平方向に移動するのを許容する免震構造に構成されている物品収納棚であって、
前記免震構造の収納部が、前記物品支持体と、前記物品支持体を吊り下げ支持する吊り下げ支持体と、を備え、
前記吊り下げ支持体が、支持対象の前記物品支持体が収納されている物品の重心より上方に位置する揺動支点を中心に揺動するように且つ前記物品支持体の揺動により前記物品支持体における揺動方向の端部がその揺動方向の中心部に対して持ち上がるように揺動する状態で前記物品支持体を支持し、
前記免震構造の収納部が、
前記物品支持体の揺動を規制する規制位置と前記物品支持体の揺動を許容する許容位置とに移動する規制体と、
物品収納棚が揺れるに伴って前記規制体を前記規制位置から前記許容位置に移動させる操作体と、を備えている物品収納棚。 - 前記吊り下げ支持体が、前記物品支持体の1か所を支持して前記収納部に対して物品を出し入れする物品出し入れ方向に前記物品支持体を揺動できるように支持する請求項1記載の物品収納棚。
- 前記吊り下げ支持体が、棚横幅方向に前記物品支持体を揺動できるように支持する請求項2記載の物品収納棚。
- 前記複数の収納部のうちの設定高さより高い収納部のみが、前記免震構造に構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品収納棚。
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