JP3726616B2 - 換気扇スイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室などに設置される換気扇スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、浴室などに設置される換気扇や照明器具をオン/オフするためのスイッチが提供されていた。このスイッチは、細長で長手方向に3組の器具取付部を有する開口窓を備えた取付枠に対応し、開口窓の長手方向に対応する外形寸法が開口窓の長手方向寸法と略同じ寸法(この寸法を3個モジュール寸法という)に形成された器体を有し、器体の前面には、換気扇及び照明器具をそれぞれオン/オフするための操作スイッチや、換気扇の動作(例えば運転時間など)を切り換えるための動作切換スイッチや、換気扇の風量を強弱に切り換えるための強弱切換スイッチが配置されていた。また、照明器具をオン/オフするための操作スイッチを備えておらず、換気扇のみをオン/オフするための換気扇スイッチも提供されているが、照明器具をオン/オフするための操作スイッチを有するスイッチと同一の器体を使用しているため、その器体の大きさは3個モジュール寸法に形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の換気扇スイッチでは、器体の大きさが3個モジュール寸法に形成されているため、取付枠に他の配線器具と並設することができないという問題があった。そこで、換気扇スイッチを他の配線器具と共に取付枠に並設できるようにするため、取付枠の有する開口窓の長手方向に沿った器体の寸法を開口窓の長手方向寸法の略3分の1(この寸法を「1個モジュール寸法」という。)に形成した換気扇スイッチも提供されているが、器体の前面が狭いため、強弱切換スイッチを器体に設けることができず、また動作切換スイッチの操作摘みを大きくすることができないため、操作しづらいという問題もあった。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、操作性を向上させ、取付枠に他の配線器具と共に並設することのできる換気扇スイッチを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、細長で長手方向に3組の器具取付部を有する開口窓を備えた取付枠の器具取付部と係止離脱自在に係止する取付手段を具備し、開口窓から前面を露出させた状態で取付枠に取り付けられる器体を備え、開口窓の短幅方向に沿った器体の寸法を開口窓の短幅方向寸法と略同じ寸法に形成すると共に、開口窓の長手方向に沿った器体の寸法を開口窓の長手方向寸法の略3分の2に形成し、器体の前面に換気扇をオン/オフするための操作スイッチを配置するとともに、取付枠の前面に取着される化粧プレートに開口窓と連通して設けられた窓孔の短幅方向に沿う方向の寸法が窓孔の短幅方向寸法と略同じ寸法に形成され、且つ、窓孔の長手方向に沿う方向の寸法が窓孔の長手方向寸法の略3分の1に形成されたハンドルを操作スイッチに取り付け、操作スイッチの操作時から所定の動作保持時間を限時するタイマ回路と、操作スイッチの操作時からタイマ回路の限時動作が終了するまでの間換気扇をオン動作させる負荷制御回路とを器体の内部に収納し、動作保持時間を予め設定された複数の設定時間の中から選択的に切り換える動作保持時間切換スイッチを、器体の前面においてハンドルで覆われていない部位に配置したことを特徴とし、開口窓の短幅方向に沿った器体の寸法は開口窓の短幅方向寸法と略同じ寸法に形成され、開口窓の長手方向に沿った器体の寸法は開口窓の長手方向寸法の略3分の2に形成されているので、この換気扇スイッチを、開口窓の長手方向に沿った寸法が開口窓の長手方向寸法の略3分の1に形成された器体を有する他の配線器具と共に取付枠に並設することができ、且つ開口窓の長手方向に沿った器体の寸法を開口窓の長手方向寸法の略3分の1に形成した場合に比べて器体前面の面積を広くできるから、操作スイッチや動作保持時間切換スイッチの大きさを大きくして、換気扇スイッチの操作性を向上させることができる。
【0006】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、換気扇の風量を段階的に切り換えるための風量切換スイッチを器体の前面に配置したことを特徴とし、風量切換スイッチの操作によって換気扇の風量を段階的に切り換えることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0008】
(実施形態1)
図1乃至図7を参照して本発明の実施形態1を説明する。この換気扇スイッチAの器体1は、合成樹脂成型品からなるボディ2及びカバー3から構成され、器体1の大きさは、細長で長手方向に3組の器具取付部を有する開口窓を備えた取付枠Cに対応し、開口窓の短幅方向に対応する器体1の外形寸法は開口窓の短幅方向寸法と略同じ寸法に形成され、開口窓の長手方向に対応する器体1の外形寸法は開口窓の長手方向寸法の略3分の2に形成されている。すなわち、器体1は、取付枠Cの開口窓の長手方向に対応する外形寸法が開口窓の長手方向寸法の略3分の1の寸法に形成された1個モジュール寸法の配線器具を短幅方向に2個並べた寸法と略等しくなっており、このような寸法を2個モジュール寸法という。
【0009】
ボディ2は前面が開口した略箱状のものであり、図4(b)に示すようにボディ2の内部は隔壁4によって仕切られ、長手方向における一側には、回路部品を収納する回路部品収納部5aが設けられている。またボディ2の長手方向における他側には、外部の電線に接続される接続端子を収納するための端子収納部5b,5cが左右両側に設けてある。一方の端子収納部5bには、一対の端子板11と、各端子板11との間に電線の芯線を弾性挟持する一対の鎖錠ばね13と、一対の鎖錠ばね13を押圧して電線の係止状態を解除する方向に各鎖錠ばね13を同時に撓ませる解除釦14とで構成される接続端子が収納される。また他方の端子収納部5cには、端子板12と、端子板12との間に電線の芯線をそれぞれ弾性挟持する一対の鎖錠ばね13と、一対の鎖錠ばね13を押圧して電線の係止状態を解除する方向に各鎖錠ばね13を同時に撓ませる解除釦14とで構成される接続端子が収納される。そして、各端子収納部5b,5cの底部には電線を挿入するための電線挿入孔6を各接続端子に対応して開口するとともに、解除釦14を押し動かすためにマイナスドライバ等の治具の先端を挿入するための治具挿入孔7を解除釦14に対応して開口してある。
【0010】
一方、カバー3は背面が開口した略箱状であって、カバー3の周縁四隅からは矩形の組立孔8aが穿設された組立脚8がボディ2側に突設してあり、ボディ2の両側面に突設された組立突起9に組立脚8の組立孔8aを係止することで、ボディ2とカバー3とを一体に組み立てるようになっている。なお、ボディ2及びカバー3の結合時には組立脚8の弾性と、組立突起9の上端の傾斜面とを利用して簡単に係止できるようになっている。また、カバー3の短幅方向において対向する両側面には、側方に突出する係止爪片10が一対づつ突設されている。一方、取付枠Cの両側片61の長手方向に沿った外側縁からは背面側に突出する垂下片63が延設されており、各垂下片63にそれぞれ3対の係止孔64を設けて器具取付部を構成している。カバー3の両側面に設けた係止爪片10の内、一方の側面に設けた係止爪片10の背部には空所25を形成してあり、係止爪片10を背方へ撓みやすくしているので、既製の配線器具用の取付枠Cが具備する係止孔64,64に係止爪片10,10を係止させて換気扇スイッチAを着脱自在に取り付けることができ、既製の埋込型の配線器具と同様にして壁面などの造営面に埋設できるようにしてある。ここに、係止爪片10から取付枠Cの器具取付部と係止離脱自在に係止する取付手段が構成される。
【0011】
而して、上述のように構成され組み立てられた本実施形態の換気扇スイッチAは金属製の取付枠Cに装着されることにより建物の壁等に設けられた埋め込み孔やスイッチボックス(図示せず)へ取り付けられ、例えば浴室などに設置された換気扇が先行配線された電線により器体1裏面の電線挿入孔6を用いて接続されるのである。
【0012】
取付枠Cは、両側片61の両端部間を連結する連結片62に設けられた長孔65に挿通する取付ねじ(図示せず)によりスイッチボックスに取り付け固定できるのは勿論のこと、壁パネル等には連結片62に設けた取付孔66に挿通させた木ねじ等で直接的に固定することができ、また壁パネルを挟むことにより固定する挟み金具を用いることができるように挟み金具を取り付けるための孔67を連結片62に設けてある。
【0013】
この取付枠Cの前面側にはプレート枠Dがプレート枠固定ねじ(図示せず)をねじ孔68に締結することにより固定されるようになっている。このプレート枠Dの前面側には化粧プレートEが装着され、化粧プレートEの中央部に設けられた窓孔70から換気扇スイッチAの前面に取り付けられた化粧カバー19及びピアノハンドル20が室内側に露出される。なお、化粧プレートEの裏面には、プレート枠Dに形成した係止孔(図示せず)に係止する係止爪(図示せず)が突設してあり、この係止爪を係止孔に係止させることによって化粧プレートEをプレート枠Dの前面側に装着するのである。
【0014】
ところで、ボディ2の開口部には、図4(a)に示すように後述する電子タイマ回路の電子部品を実装した第1のプリント基板15が固定ねじ(図示せず)を用いてねじ止めされる。ここで、プリント基板15をボディ2の開口部に載置すると、プリント基板15の裏面に実装した大型の電子部品がボディ2の回路部品収納部5a内に収納される。また、端子収納部5b,5cの開口部に臨むプリント基板15の一端両側には上記端子板11,12を半田付けしてあり、プリント基板15を回路部品収納部5aの開口部上に載置すると、予め端子収納部5b,5c内に収納しておいた鎖錠ばね13及び解除釦14を内包するように、端子板11,12が端子収納部5b,5c内に垂下配置されるようになっている。ここに、各端子板11,12の端縁からボディ2の開口側へ突出してある突片11a,12aがプリント基板15の孔15aに裏面側から挿入され、プリント基板15に半田付けされる片である。
【0015】
プリント基板15の回路は、図示しないケーブルを介して、電子タイマ回路の入り切り操作のためのタクトスイッチからなる押釦スイッチSW1、負荷を所定時間動作させる際の動作保持時間、すなわちタイマ時間を例えば2時間、4時間、又は連続運転に切り換えるためのスライドスイッチからなる動作切換スイッチ(動作保持時間切換スイッチ)SW2、及び動作表示用の発光ダイオードLEDなどを実装した第2のプリント基板16の回路に電気的に接続されている。プリント基板16は、表面側に実装されている押釦スイッチSW1、動作切換スイッチSW2及び発光ダイオードLEDを、カバー3内に収めるようにしてカバー3の開口部にねじ18を用いてねじ止めされる。而して、ボディ2とカバー3とを結合すると、プリント基板16はプリント基板15の上方に配置される。
【0016】
カバー3の前面には、図1(a)に示すように、前面が略矩形状に形成された化粧カバー19とピアノハンドル20とが上下に並べて取り付けられており、化粧カバー19及びピアノハンドル20の長手方向寸法は、化粧プレートEの窓孔70の短幅方向寸法と略等しい寸法にそれぞれ形成され、化粧カバー19及びピアノハンドル20の短幅方向寸法は、窓孔70の長手方向寸法の略3分の1の寸法にそれぞれ形成されている。
【0017】
ここで、プリント基板16の前面に実装された動作切換スイッチSW2の摘みはカバー3の前面に形成された窓孔(図示せず)に対向しており、この窓孔を介してカバー3の前面側からスライダ操作摘み部22が動作切換スイッチSW2の摘みに被せられ、スライダ操作摘み部22は化粧カバー19に設けた開口21から前面側に露出している。
【0018】
また、プリント基板16の前面に実装された押釦スイッチSW1の操作釦28には、一端がカバー3に枢支されるとともに他端がコイルばね23によってカバー3の前面側に付勢された押釦24が対向している。カバー3の前面一端部には横向きとなった軸部26が一体に突設してある。この軸部26は上部が横向きの略円柱形状をしており、軸部26とピアノハンドル20の一側に設けた軸受部(図示せず)とを枢支することによって、ピアノハンドル20がカバー3の前面に回動自在に軸支されている。なお、ピアノハンドル20の他端には背方に向けて抜け止め用の抜け止め片27が突設してあり、抜け止め片27が空所25内に挿入され、ピアノハンドル20が回動しても抜け止め片27の先端が空所25から抜けないようになっている。而して、ピアノハンドル20の他端を押操作すると、ピアノハンドル20が軸部26を中心として回動し、ピアノハンドル20の背面によって押釦24に設けられた突起24aが押圧されて、押釦24により押釦スイッチSW1の操作釦28が押操作される。
【0019】
また、プリント基板16の前面に実装された発光ダイオードLEDはカバー3前面に設けた窓孔(図示せず)に対向するようになっており、発光ダイオードLEDの発する光はカバー3に設けられた開口とピアノハンドル20に設けた透光部30とを介して前方に照射されるようになっている。
【0020】
上述のように、換気扇スイッチAの器体1は2個モジュール寸法に形成されているので、図1及び図5に示すように、例えば照明負荷をオン/オフするスイッチBのような配線器具と共に取付枠Cに並設することができ、様々な配線器具と組み合わせて使用することができる。また、器体1の大きさを2個モジュール寸法に形成しているので、1個モジュール寸法に形成した場合に比べて、器体1前面の面積を広くできるから、ピアノハンドル20や動作切換スイッチSW2のスライダ操作摘み部22の大きさを大きくして、換気扇スイッチAの操作性を向上させることができる。
【0021】
次にこの換気扇スイッチAの回路構成を図6及び図7を参照して説明する。本回路では、浴室などに設置された換気扇RLと交流電源ACとの直列回路を接続する接続端子Ta,Tb間に、ZNRのようなサージ吸収素子Z1、フィルタ用のコンデンサC1を夫々接続するとともに、フィルタ用のインダクタL1を介してトライアックTRCを接続する。トライアックTRCのT2端子とT1端子との間には、ダイオードブリッジからなる整流器DBを介して抵抗R1及びコンデンサC2の並列回路が接続されている。ここで、抵抗R1及びコンデンサC2の並列回路はトライアックTRCのゲートGとT1端子との間に接続してあり、トライアックTRCがターンオンすると、換気扇RLがトライアックTRC及びインダクタL1を介して交流電源ACに接続され、換気扇RLを駆動するようになっている。
【0022】
整流器DBの直流出力端子間には抵抗R2及びツェナダイオードZD1からなる第1の電源回路101が接続されており、ツェナダイオードZD1により得られた直流電圧は、更に3端子レギュレータIC103により例えば3Vに降圧安定化され、この安定化された電圧はタイマ回路としてのタイマIC106等の動作電源電圧として供される。
【0023】
また整流器DBの直流出力端子間には、トライアックTRCをターンオンさせるためのサイリスタSCRが接続され、サイリスタSCRのゲートとカソードとの間には抵抗R3及びコンデンサC3の並列回路が接続される。サイリスタSCRのアノードには、べース・エミッタ間に抵抗R4が接続されたPNP型トランジスタQ1のエミッタが接続されており、トランジスタQ1のコレクタは、ツェナダイオードZD2を介してサイリスタSCRのゲートに接続されるとともに、ダイオードD1を介して3端子レギュレータIC103の電圧入力端子に接続される。また、トランジスタQ1のベースは抵抗R5を介してNPN型トランジスタQ2のコレクタに接続される。トランジスタQ2のエミッタは回路のグランドに接続されており、トランジスタQ2のベースはNPN型トランジスタQ3のコレクタに接続されている。またトランジスタQ3のエミッタは回路のグランドに接続され、トランジスタQ3のベースは抵抗を介してタイマIC106の制御出力端子F1に接続されている。ここに、トランジスタQ1、抵抗R4,R5、ダイオードD1及びツェナダイオードZD2などから第2の電源回路102が構成される。また、トライアックTRCやサイリスタSCRなどから負荷制御回路が構成される。
【0024】
ここで、トランジスタQ3のコレクタは電源電圧にプルアップされており、タイマIC106の制御出力端子F1の信号レベルがハイレベルになると、トランジスタQ3がオンし、トランジスタQ2がオフする。トランジスタQ2がオフすると、トランジスタQ1がオフするので、3端子レギュレータIC103にはツェナダイオードZD1により定電圧化された電源が供給される。この時、トライアックTRCのゲートにはターンオンするのに必要なだけの電流が流れないので、トライアックTRCはオフしており、換気扇RLへの電源供給は遮断される。
【0025】
一方、タイマIC106の制御出力端子F1の信号レベルがローレベルになると、トランジスタQ3がオフし、トランジスタQ2がオンする。トランジスタQ2がオンするとトランジスタQ1がオンし、整流器DBからトランジスタQ1及びダイオードD1を介して3端子レギュレータIC103に電源が供給され、3端子レギュレータIC103がタイマIC106などの動作電源を生成する。ここで、ツェナダイオードZD2のカソードの電位がブレーク・ダウン電圧よりも高くなると、ツェナダイオードZD2に逆方向電流が流れ、ツェナダイオードZD2を介してサイリスタSCRのゲートに電流が流れて、サイリスタSCRが導通する。サイリスタSCRが導通すると、交流電源ACの半サイクル毎にトライアックTRCのゲートにターンオンするのに必要な電流が流れ、トライアックTRCがターンオンして、換気扇RLに電源が供給される。
【0026】
このように、タイマIC106の動作電源を生成する3端子レギュレータIC103には換気扇RLのオフ時とオン時とで異なる電源回路から電源供給されており、換気扇RLのオン時には第2の電源回路102から3端子レギュレータIC103に電子タイマ回路が動作するのに必要なだけの電力を供給し、残りの電力を換気扇RLに供給しているので、換気扇RLに印加される負荷電圧の電圧歪みを低減することができ、換気扇RLのオフ時には第1の電源回路101から、ツェナダイオードにより定電圧化した電圧を3端子レギュレータIC103に供給しているので、押釦スイッチSW1の押し操作によって換気扇RLが短時間でオン/オフされるような場合にも対応できる。
【0027】
タイマIC106は、換気扇RLを所定の動作保持時間動作させるように、サイリスタSCRをターンオンするタイミングを制御する。タイマIC106は例えば2つの時間設定端子S1,S2を備えており、時間設定端子S1,S2の信号レベルに応じて動作保持時間が切り換えられる。すなわち、動作切換スイッチSW2の切換操作によって、時間設定端子S1,S2の何れか一つがローレベルになると、タイマIC106は当該端子に対応する動作保持時間を選定する。例えば、本実施形態では時間設定端子S1,S2の内S1がローレベルになると4時間のタイマ動作、S2がローレベルになると2時間のタイマ動作、S1,S2が共にハイレベルになると連続動作を行うようになっている。
【0028】
タイマIC106のスイッチ入力ポートS3は押釦スイッチSW1を介してグランドに接続されるようになっており、押釦スイッチSW1が押し操作されるとローレベルに立ち下がる。タイマIC106は待機中に押釦スイッチSW1が押し操作され、スイッチ入力ポートS3がローレベルに立ち下がった時点で、動作切換スイッチSW2により設定された動作保持時間(すなわち4時間のタイマ動作、2時間のタイマ動作又は連続動作)で動作を開始し、その後再び押釦スイッチSW1が押し操作されてスイッチ入力ポートS3がローレベルに立ち下がるか、又は設定された動作保持時間が経過すると、その時点で動作を停止する。ここで、タイマIC106は、動作切換スイッチSW2により設定された動作保持時間で動作を開始すると、タイマ動作期間中或いは連続動作期間中に、制御出力端子F1をローレベルとして、トランジスタQ3をオフさせる。トランジスタQ3がオフすると、トランジスタQ2がオン、トランジスタQ1がオンして、整流器DBからトランジスタQ1及びダイオードD1を介して3端子レギュレータIC103に電源供給される。この時、ツェナダイオードZD2のカソードの電位がブレーク・ダウン電圧よりも高くなると、ツェナダイオードZD2を介してサイリスタSCRのゲートに電流が流れてサイリスタSCRが導通する。サイリスタSCRが導通すると、交流電源ACの半サイクル毎にトライアックTRCのゲートにターンオンするのに必要な電流が流れ、トライアックTRCがターンオンして、換気扇RLに電源が供給される。
【0029】
尚、104は電源投入時にタイマIC106をリセットするためのリセットIC、105はタイマIC106の基準クロック発生回路である。また上述した発光ダイオードLEDは表示出力端子F2〜F4に接続され、タイマIC106がタイマ動作中或いは連続動作中に表示出力端子F2〜F4がローレベルに設定されることにより、発光ダイオードLEDに電流が流れて発光し、タイマ動作中或いは連続動作中であることを表示する。
【0030】
(実施形態2)
図8乃至図10を参照して本発明の実施形態2を説明する。本実施形態では、換気扇RLとして風量を強弱の二段階に切り換えることのできるものを用いており、換気扇スイッチAに換気扇RLの風量を切り換えるためのスライドスイッチからなる強弱切換スイッチ(風量切換スイッチ)SW3を設けている。尚、換気扇スイッチAの基本的な構成は実施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0031】
換気扇RLは共通端子a、強入力端子b、弱入力端子cの3つの端子を備えており、共通端子aと強入力端子bとの間に交流電源ACが接続されると、換気扇RLの風量は強になり、共通端子aと弱入力端子cとの間に交流電源ACが接続されると、換気扇RLの風量は弱になる。
【0032】
図10はこの換気扇スイッチAの回路構成を示しており、本回路では実施形態1で説明した図7に示す回路において、強弱切換スイッチSW3の共通接点をトライアックTRCのT2端子に接続すると共に、強弱切換スイッチSW3の2個の切換接点を換気扇RLの強入力端子b及び弱入力端子cにそれぞれ接続している。強弱切換スイッチSW3はプリント基板16の前面に実装されており、この強弱切換スイッチSW3の摘みはカバー3の前面に形成された窓孔(図示せず)に対向する。そして、この窓孔を介してカバー3の前面側からスライダ操作摘み部31が強弱切換スイッチSW3の摘みに被せられ、スライダ操作摘み部31は化粧カバー19に設けた開口29から前面側に露出している。而して、スライダ操作摘み部31を操作して、強弱切換スイッチSW3の接点状態を反転させることにより、換気扇RLの共通端子aと強入力端子bとの間に交流電源ACが接続される状態と、換気扇RLの共通端子aと弱入力端子cとの間に交流電源ACが接続される状態とを切り換えることができ、換気扇RLの風量を強弱の二段階に切り換えることができる。
【0033】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、細長で長手方向に3組の器具取付部を有する開口窓を備えた取付枠の器具取付部と係止離脱自在に係止する取付手段を具備し、開口窓から前面を露出させた状態で取付枠に取り付けられる器体を備え、開口窓の短幅方向に沿った器体の寸法を開口窓の短幅方向寸法と略同じ寸法に形成すると共に、開口窓の長手方向に沿った器体の寸法を開口窓の長手方向寸法の略3分の2に形成し、器体の前面に換気扇をオン/オフするための操作スイッチを配置するとともに、取付枠の前面に取着される化粧プレートに開口窓と連通して設けられた窓孔の短幅方向に沿う方向の寸法が窓孔の短幅方向寸法と略同じ寸法に形成され、且つ、窓孔の長手方向に沿う方向の寸法が窓孔の長手方向寸法の略3分の1に形成されたハンドルを操作スイッチに取り付け、操作スイッチの操作時から所定の動作保持時間を限時するタイマ回路と、操作スイッチの操作時からタイマ回路の限時動作が終了するまでの間換気扇をオン動作させる負荷制御回路とを器体の内部に収納し、動作保持時間を予め設定された複数の設定時間の中から選択的に切り換える動作保持時間切換スイッチを、器体の前面においてハンドルで覆われていない部位に配置したことを特徴とし、開口窓の短幅方向に沿った器体の寸法は開口窓の短幅方向寸法と略同じ寸法に形成され、開口窓の長手方向に沿った器体の寸法は開口窓の長手方向寸法の略3分の2に形成されているので、この換気扇スイッチを、開口窓の長手方向に沿った寸法が開口窓の長手方向寸法の略3分の1に形成された器体を有する他の配線器具と共に取付枠に並設することができ、且つ開口窓の長手方向に沿った器体の寸法を開口窓の長手方向寸法の略3分の1に形成した場合に比べて器体前面の面積を広くできるから、操作スイッチや動作保持時間切換スイッチの大きさを大きくして、換気扇スイッチの操作性を向上させることができるという効果がある。
【0034】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、換気扇の風量を段階的に切り換えるための風量切換スイッチを器体の前面に配置したことを特徴とし、風量切換スイッチの操作によって換気扇の風量を段階的に切り換えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の換気扇スイッチを取付枠に取り付けた状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
【図2】同上を取付枠に取り付けた状態を示す一部省略した背面図である。
【図3】(a)は同上のボディを外した状態を背面側から見た図であり、(b)はF−F線断面図である。
【図4】(a)は同上のカバーを外した状態を前面側から見た図であり、(b)はカバー及びプリント基板を外した状態を前面側から見た図である。
【図5】同上の施工状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図6】同上の使用状態を説明する配線図である。
【図7】同上の内部回路図である。
【図8】実施形態2の換気扇スイッチを取付枠に取り付けた状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
【図9】同上の使用状態を説明する配線図である。
【図10】同上の内部回路図である。
【符号の説明】
A 換気扇スイッチ
C 取付枠
1 器体
20 操作ハンドル
31 スライド操作摘み部
Claims (2)
- 細長で長手方向に3組の器具取付部を有する開口窓を備えた取付枠の器具取付部と係止離脱自在に係止する取付手段を具備し、開口窓から前面を露出させた状態で取付枠に取り付けられる器体を備え、開口窓の短幅方向に沿った器体の寸法を開口窓の短幅方向寸法と略同じ寸法に形成すると共に、開口窓の長手方向に沿った器体の寸法を開口窓の長手方向寸法の略3分の2に形成し、器体の前面に換気扇をオン/オフするための操作スイッチを配置するとともに、前記取付枠の前面に取着される化粧プレートに前記開口窓と連通して設けられた窓孔の短幅方向に沿う方向の寸法が窓孔の短幅方向寸法と略同じ寸法に形成され、且つ、前記窓孔の長手方向に沿う方向の寸法が窓孔の長手方向寸法の略3分の1に形成されたハンドルを操作スイッチに取り付け、操作スイッチの操作時から所定の動作保持時間を限時するタイマ回路と、操作スイッチの操作時からタイマ回路の限時動作が終了するまでの間換気扇をオン動作させる負荷制御回路とを器体の内部に収納し、動作保持時間を予め設定された複数の設定時間の中から選択的に切り換える動作保持時間切換スイッチを、器体の前面において前記ハンドルで覆われていない部位に配置したことを特徴とする換気扇スイッチ。
- 換気扇の風量を段階的に切り換えるための風量切換スイッチを器体の前面に配置したことを特徴とする請求項1記載の換気扇スイッチ。
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