JP3724924B2 - ベーンポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,動力舵取装置等に用いられるベーンポンプに関し,特に,膨張領域(吸入区間)でのベーン姿勢の不具合を自動的に修正するように改良されたベーンポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のベーンポンプを,図4から図6に従って説明する。
40は,フロントハウジング10に装着されたカムリングであり,内周は楕円曲面のカム面410になっている。50は,カムリング40に同軸的に収納されたロータであり,このロータ50には,放射方向に出没可能な複数のベーン60が設けられている。これらベーン60が,ロータ50の回転に伴い,その先端をカム面410に当接させ,カムリング40とロータ50との間に複数のポンプ室P1,P2,P3を形成している。そして,ベーンが突出する膨張領域のポンプ室P1に後述する吸入ポート310が,ベーンが後退する圧縮領域のポンプ室P3に同じく後述する吐出ポート350がそれぞれ開口している。これら領域P1,P3の間は,いずれのポート310,350にも通じない予圧縮領域のポンプ室P2となっている。
【0003】
20,30は,前記カムリング40,ロータ50,ベーン60の両側面に,微小な隙間(一般に両側面合わせて20ミクロン〜30ミクロン)をもって対向するように設けられた側壁部材であるリヤハウジングとサイドプレートである。これらリヤハウジング20,サイドプレート30には,前記吸入ポート310と吐出ポート350が,それぞれ一対,直径方向の対称位置に凹設されている。
【0004】
そして,ロータ50の回転により前記ポンプ室の容積が変化し,吸入ポート310から作動油を吸入し,吐出ポート350から吐出するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のベーンポンプにおいて,吸入ポート310がポンプ室P1に開口している。この吸入ポート310の,開口部分の半径方向の幅は,カム面410の楕円形状に従って,ロータ50の回転方向の先端縁部330で最小を示しており,後端縁部340へ向けて漸増し,後端縁部340に至って最大となる。また,吸入ポート310の内周縁部320はロータ50の外周に,後端縁部340はロータ50の半径方向にそれぞれほぼ一致している。
【0006】
ベーン60が吸入ポート310を通過する際,作動油吸入に伴うポンプ室P1内の圧力変化等により,ベーン60に振動が生じることがある。その際,ロータ50の軸方向にベーン60が傾くと,吸入ポート310の中途にてベーン60の先端が吸入ポート310内に倒れ込み(図4のD部),そのままの姿勢で吸入ポート310の後端縁部340を通過する。すると,ベーン60の先端によって,リヤハウジング20またはサイドプレート30の表面に,吸入ポート310の後端縁部340に連続した溝状の傷Fが付けられる(図5)。この傷Fがロータ50の回転方向へ一定長さ以上になると,予圧縮領域のポンプ室P2が,吸入ポート310と吐出ポート350とに同時に通じることとなる。すなわち,膨張領域P1と圧縮領域P3とが意図せず連通してしまい,ポンプ効率が著しく悪化するという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、ハウジングに装着されたカムリングに回転可能に収納されたロータと、このロータに、放射方向へ出没自在に設けられた複数のベーンと、前記カムリングの側部を閉塞する側壁部材とを有し、この側壁部材に、カムリング内の膨張領域に開口する吸入ポートと、圧縮領域に開口する吐出ポートとが形成されているベーンポンプにおいて、吸入ポートの開口部を、ロータ回転方向での中途から、遠心方向へ徐々に狭まるような形状とするよう、吸入ポートの内周縁部を形成する構成を採用した。
【0008】
具体的には、吸入ポートの内周縁部を、ロータの回転方向での吸入ポート先端側から所定範囲でロータ外周とほぼ一致する円弧部分とし、その後、徐々にロータ外周から外方へ離れる直線状の徐変部分とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1から図3に基づいて説明する。
1はフロントハウジングであり,このフロントハウジング1には凹部11が形成されており,リヤハウジング2がこの凹部11を閉塞している。
前記凹部11にはサイドプレート3とカムリング4が収納されており,カムリング4の一側面にサイドプレート3が,他側面にはリヤハウジング2がそれぞれ対接している。カムリング4の内周は,カム曲線の周期が180度の楕円曲面であるカム面41になっており,このカムリング4内に,ロータ5が回転可能に収納されている。このロータ5には,前記カム面41に先端が摺接する複数のベーン6が,放射方向に出没自在に設けられている。これらロータ5とベーン6は,一側面がサイドプレート3に,他側面がリヤハウジング2にそれぞれ摺接しており,これらサイドプレート3とリヤハウジング2とが,カムリング4の側部を閉塞する側壁部材として機能する。これにより,カムリング4のカム面41とロータ5との間に,隣合うベーン6によって複数のポンプ室P1,P2,P3が形成され,これらポンプ室はロータ5の回転により容積変化を生じる。
【0010】
前記リヤハウジング2とサイドプレート3の,ロータ5との摺接面には,ベーン6が突出する膨張領域のポンプ室P1に対応して一対の吸入ポート31が,ベーン6が後退する圧縮領域のポンプ室P3に対応して一対の吐出ポート35が,それぞれ直径方向の対称位置に形成されている。加えて,同じ面に,ロータ5の背圧室51に通じる背圧溝36が,ロータ5と同軸的に凹設され,この背圧溝33は,図示しない連通路によって吐出ポート35と連通している。
【0011】
前記吸入ポート31は,フロントハウジング1とリヤハウジング2とに形成された吸入通路21,ならびにフロントハウジング1のバイパス通路12を介して図示しないリザーバタンクに,吐出ポート35は,フロントハウジング1の圧力室13を介して図示しないポンプ出口にそれぞれ連通している。なお,バイパス路12と圧力室13との間には,吐出ポート35から送り出される圧油の一部を余剰流としてバイパス路12に戻すため,図示しない流量制御装置が設けられている。
【0012】
以上のような構成において,リヤハウジング2とサイドプレート3の吸入ポート31の形状に本形態の特徴がある。すなわち,吸入ポート31の開口部を,ロータ5の回転方向での中途から,遠心方向へ徐々に狭まるような形状とするよう、吸入ポートの内周縁部を形成したこと,言い換えれば,吸入ポート31の内周縁部32と,ロータ5の回転中心との距離を,ロータ5の回転方向での吸入ポート31の先端側から所定範囲で一定とし,その後,徐々に大きくしたことを特徴としている。
【0013】
この吸入ポート31の形状を,図3に示す。この図3ではサイドプレート3を用いているが,リヤハウジング2の対向位置にも,以下で説明するような吸入ポート31が同形状で形成されている。
内周縁部32は,先端縁部33からT点に至るまで,ロータ5の外周とほぼ一致する円弧部分32aになっている。ついで,T点から後端縁部34にかけては,徐々にロータ5の外周から外方へ離れるような,たとえば直線状の徐変部分32bになっている。ここで,本形態では,内周縁部32の徐変部分32bと後端縁部とのなす角αを50°〜60°程度に設定している。この角αおよび前記T点の位置は,ポンプ装置の大きさ,所望する流量等に基づいて,ポンプ特性を損なわない程度に適宜,決定されるものである。また,後端縁部34は,サイドプレート3の半径方向に沿っており,前記縁部32,33,34間は,適当な大きさのR形状で結ばれている。
【0014】
以上のような構成のベーンポンプは,ロータ5が回転駆動されると,リザーバタンク内の作動油が,バイパス通路12,吸入通路21を通って吸入ポート31からポンプ室内に吸引され,吐出ポート35を介して圧力室13に吐出される。
その際,吸入ポート31に対向する位置にあるベーン6が,圧力変動等によって振動し,ベーン6の先端が吸入ポート31内に倒れ込んだとしても,内周縁部32のT点を通過後,回転中心から徐々に離れる徐変部分32bによってベーン6が徐々に起こされ,後端縁部34に達したときには正規の姿勢をとるに至る。このため,ベーン6の倒れ込みによる吸入ポート31の後端縁部34の損傷,およびこれに伴うポンプ効率悪化を生じる恐れがない。
【0015】
【発明の効果】
以上のように本発明では、カムリングの側部を閉塞する一対の側壁部材に形成する吸入ポートについて、その吸入ポートの内周縁部を、ロータ回転方向での吸入ポート先端側から所定範囲でロータ外周とほぼ一致する円弧部分とし、その後、徐々にロータ外周から外方へ離れる直線状の徐変部分とする構成を採用した。
【0016】
これにより、何らかの理由でベーンの先端が吸入ポート内に倒れ込んでも、吸入ポートの後端縁部に至るまでに、吸入ポートの直線状の徐変部分によってベーンの姿勢が修正され、前記後端縁部を傷付けることがない。このため、従来のベーンポンプに見られるような、吸入ポートの後端縁部に連続して生じた傷が、圧縮領域と膨張領域との間に意図しない連通を生じさせるような不具合を発生することがない。
【0017】
したがって,本発明に係るベーンポンプを用いれば,ベーンの姿勢不良によるポンプ効率悪化を招くことない,信頼性の高いベーンポンプを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るベーンポンプの横断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係り,サイドプレートの平面図である。
【図4】従来のベーンポンプの断面図(一部)である。
【図5】従来のベーンポンプに係り,吸入ポートおよび吐出ポートと,ベーンとの関係を示す平面図である。
【図6】従来のベーンポンプに係り,図5に対しベーンの位置が異なる平面図である。
【符号の説明】
1 フロントハウジング
11 凹部
12 バイパス通路
13 圧力室
2 リヤハウジング
21 吸入通路
3 サイドップレート
31 吸入ポート
32 内周縁部
32a 円弧部分
32b 徐変部分
33 先端縁部
34 後端縁部
35 吐出ポート
36 背圧溝
4 カムリング
41 カム面
5 ロータ
51 背圧室
6 ベーン

Claims (1)

  1. ハウジングに装着されたカムリングに回転可能に収納されたロータと、このロータに、放射方向へ出没自在に設けられた複数のベーンと、前記カムリングの側部を閉塞する側壁部材とを有し、この側壁部材に、カムリング内の膨張領域に開口する吸入ポートと、圧縮領域に開口する吐出ポートとが形成されているベーンポンプにおいて、吸入ポートの内周縁部を、ロータの回転方向での吸入ポート先端側から所定範囲でロータ外周とほぼ一致する円弧部分とし、その後、徐々にロータ外周から外方へ離れる直線状の徐変部分としたことを特徴とするベーンポンプ。
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