JPH08312539A - 内接歯車ポンプ - Google Patents

内接歯車ポンプ

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Publication number
JPH08312539A
JPH08312539A JP11590795A JP11590795A JPH08312539A JP H08312539 A JPH08312539 A JP H08312539A JP 11590795 A JP11590795 A JP 11590795A JP 11590795 A JP11590795 A JP 11590795A JP H08312539 A JPH08312539 A JP H08312539A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
internal gear
gear pump
teeth
suction
Prior art date
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Pending
Application number
JP11590795A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Yamamoto
敏彦 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Original Assignee
Toyo Advanced Technologies Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Advanced Technologies Co Ltd filed Critical Toyo Advanced Technologies Co Ltd
Priority to JP11590795A priority Critical patent/JPH08312539A/ja
Publication of JPH08312539A publication Critical patent/JPH08312539A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/02Rotary-piston machines or pumps of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)
  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 脈動抑制と吐出量アップとを両立させ、また
容積効率を向上させる。さらに、内接歯車ポンプであり
ながら吐出量可変のものを提供する。 【構成】 インナロータ40の外歯42の総数と、アウ
タロータ50の内歯52の総数とを等しくする。外歯4
2は、その歯先がインナロータ40の回転方向前進側に
突出する形状とし、内歯52は、その歯先がアウタロー
タ50の回転方向後退側に突出する形状に設定する。さ
らに、両ロータ40,50の回転中心が合致した状態で
上記インナロータ40の外周面に対するアウタロータ5
0の内周面の法線方向距離が全周にわたって一定となる
ように両ロータの周面形状を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の変速機等に設け
られる内接歯車ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は、従来の内接歯車ポンプ(図例
ではトロコイドポンプ)の一例を示したものである。
【0003】図示の内接歯車ポンプは、ポンプハウジン
グ90及び図略のポンプカバーを備え、ポンプハウジン
グ90に形成されたロータ作動室内に、互いに噛合され
るインナロータ91及びアウタロータ92が収容されて
いる。アウタロータ92は、ポンプハウジング90側に
回転可能に保持され、インナロータ91は図略のポンプ
駆動軸の周囲に固定されており、インナロータ91の回
転中心軸O1とアウタロータ92の回転中心軸O2とは所
定偏心量eだけずれている。ポンプハウジング90の内
側側面には、吸入溝93及び吐出溝94が形成されてお
り、吸入溝93は吸入路95を介して図略のポンプ吸入
口に連通され、吐出溝94は吐出路96を介して図略の
ポンプ吐出口に連通されている。
【0004】上記インナロータ91の外周面上には、複
数のトロコイド状外歯91aが周方向に並設される一
方、アウタロータ92の内周面上には、上記トロコイド
状外歯91aよりも一つ多いトロコイド状内歯92aが
形成されている。そして、上記トロコイド外歯91aの
少なくとも一部がアウタロータ92内周面のどこかと必
ずほぼ接触する(実際には微小すき間を挟んで離間す
る)ように上記偏心量eが設定されている。
【0005】この内接歯車ポンプにおいて、インナロー
タ91が回転中心軸O1回りに回転駆動されると、この
インナロータ91と噛み合うアウタロータ92は同方向
に回転中心軸O2回りに回転し、両ロータ91,92同
士の間には複数の圧縮室C1,C2,…が形成される。
図の状態では、圧縮室C1に吸入溝93からオイルが吸
入された後、この圧縮室C1の容積がロータ回転に伴っ
て図示の圧縮室C2,C3,C4の容積と同等の容積に
順次減少し、これにより、圧縮室C1内に閉じ込められ
たオイルは昇圧されながら吐出溝94から吐出路96を
通じて図略の吐出口から吐出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記内接歯車ポンプに
は、次のような解決すべき課題がある。
【0007】a)上記内接歯車ポンプにおいて、脈動を
小さくするには、歯数をなるべく多く設定すればよい。
しかし、図例のようなトロコイド歯形をはじめとする一
般的な歯形を持つ内接歯車ポンプでは、歯数を多くする
ほど歯高を小さくしなければならず、その分吐出量が小
さくなってしまう。従って、脈動抑制と吐出量アップと
を両立させるのは事実上不可能とされている。
【0008】b)上記内接歯車ポンプでは、両ロータ9
1,92同士が全周にわたって噛み合うと回転不良を起
こすため、このような全周にわたる噛み合いを防ぐべ
く、インナロータ91の外周面とアウタロータ92の内
周面との間には微小すき間が確保されている。このた
め、上記圧縮室C1,C2,…は厳密には密閉されてお
らず、その両端点H1,H2,H3,H4,…からオイ
ルが漏れやすく、この漏えい分だけ容積効率が低下する
不都合がある。逆に吸入側では、吸入効率を高めるため
になるべく両ロータ91,92の歯面同士を離間させた
いという要望があるが、従来の内接歯車ポンプでは両ロ
ータ91,92同士を大きく離間させることは困難であ
る。
【0009】c)上記内接歯車ポンプの吐出量を変える
には、両回転中心軸O1,O2の偏心量eを変化させれば
よいが、図示の内接歯車ポンプでは両ロータ91,92
の径方向の相対変位はほぼ不可能であり、よって、吐出
量を可変にすることは極めて困難とされている。
【0010】なお、従来、ベーンポンプでは可変容量型
のものが既に提供されているが、内接歯車ポンプはベー
ンポンプに比べて部品点数が少なく、構造が簡単で組み
上げが容易であり、小型・軽量化できるという利点を有
しているので、この内接歯車ポンプを可変容量型にする
ことが要望されている。
【0011】本発明は、上記のような課題を解決するこ
とができる内接歯車ポンプを提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、内側側面に吸
入溝及び吐出溝を有するハウジングと、このハウジング
内に回転可能に収容され、内周面に複数の内歯が周方向
に並設されたアウタロータと、このアウタロータに内側
から噛み合う外歯が外周面に並設され、アウタロータの
内側にこのアウタロータの回転中心と異なる点を中心に
回転可能に収容されたインナロータとを備え、上記内歯
と外歯とが噛み合う状態で両ロータが同期回転すること
により上記内歯と外歯との間に順次圧縮室が形成されて
この圧縮室内に上記吸入溝から流体が吸入されてこの圧
縮室から上記吐出溝に流体が排出されるように構成され
た内接歯車ポンプにおいて、上記外歯の総数と内歯の総
数とを等しくし、上記インナロータの外歯の形状をその
歯先がアウタロータの回転方向前進側に突出する形状に
設定する一方、上記アウタロータの内歯の形状をその歯
先がアウタロータの回転方向後退側に突出する形状に設
定し、かつ、両ロータの回転中心が合致した状態で上記
インナロータの外周面に対するアウタロータの内周面の
法線方向距離が全周にわたって一定となるようにインナ
ロータの外周面及びアウタロータの内周面の形状を設定
したものである(請求項1)。
【0013】上記外歯の歯先は円弧状が好ましい(請求
項2)。
【0014】この場合、上記円弧部分のロータ径方向内
側の端点とインナロータの回転中心とを結ぶ直線に対し
て上記端点における接線のなす角度が略90°となるよ
うに上記円弧部分の長さを設定したり(請求項3)、上
記歯先円弧の曲率半径をこの円弧部分のロータ径方向内
側の端点とロータ径方向外側の端点との直線距離の1/
2よりも大きく設定したりする(請求項4)ことによ
り、さらに好ましいものとなる。
【0015】また、上記内歯の歯先も円弧状が好ましい
(請求項5)。
【0016】この場合も、上記円弧部分のロータ径方向
外側の端点とアウタロータの回転中心とを結ぶ直線に対
して上記端点における接線のなす角度が略90°となる
ように上記円弧部分の長さを設定したり(請求項6)、
上記歯先円弧の曲率半径をこの円弧部分のロータ径方向
内側の端点とロータ径方向外側の端点との直線距離の1
/2よりも大きく設定したりする(請求項7)ことによ
り、さらに好ましいものとなる。
【0017】上記内接歯車ポンプでは、上記アウタロー
タに、その内歯の周面からロータ径方向外側に延び、こ
の内歯と外歯との間に形成されて両ロータの回転に伴い
容積が増大する膨張室と上記吸入溝とを連通するロータ
吸入路を形成するのが、より好ましい(請求項8)。
【0018】上記ロータ吸入路としては、上記アウタロ
ータの側面にロータ吸入溝を形成したものが好適である
(請求項9)。
【0019】さらに、上記ハウジングにおいて上記アウ
タロータの径方向外側に位置する内周面に上記吸入溝に
通ずる連通路を形成する一方、上記ロータ吸入路をアウ
タロータ外周面にまで至らせて上記連通路と上記膨張室
とを連通する形状とすることにより、後述のようなより
優れた効果が得られる(請求項10)。
【0020】また、上記インナロータに、その外歯の周
面からロータ径方向内側に延び、この外歯と内歯との間
に形成されて両ロータの回転に伴い容積が増大する膨張
室と上記吸入溝とを連通するロータ吸入路を形成するよ
うにしてもよい(請求項11)。
【0021】この場合も、上記ロータ吸入路としては、
上記インナロータの側面にロータ吸入溝を形成したもの
が好適である(請求項12)。
【0022】さらに、上記ハウジングにおいて上記吸入
溝を上記インナロータの外歯よりも径方向内側の領域で
周方向に延長し、この延長部と上記膨張室とを連通する
ように上記ロータ吸入溝を形成することにより、後述の
ようなより優れた効果が得られる(請求項13)。
【0023】上記内接歯車ポンプでは、上記インナロー
タの回転中心とアウタロータの回転中心との偏心量が可
変となるように上記ハウジングを構成することが、可能
である(請求項14)。
【0024】具体的には、上記ハウジングをハウジング
本体とこのハウジング本体の内側に上記両ロータの回転
中心から外れた点を中心に揺動可能に設けられたカムリ
ングとで構成し、このカムリングの内側に上記アウタロ
ータを回転可能に保持する一方、上記インナロータをポ
ンプ駆動軸に連結し、上記カムリングの揺動に伴って上
記インナロータの回転駆動中心と上記アウタロータの回
転中心とが相対変位するように構成したものが、好適で
ある(請求項15)。
【0025】
【作用】請求項1記載の内接歯車ポンプは、歯先が回転
方向前進側に突出するインナロータの外歯と回転方向後
退側に突出するアウタロータの内歯とが噛み合う状態で
両ロータが同期回転するものであり、内歯と外歯とが同
数であって両ロータの回転中心を合致させた状態で両ロ
ータの内歯と外歯の周面同士の法線方向の離間距離が一
定となるものであるため、トロコイド歯形等の従来歯形
と異なり、歯高を小さくせずに歯数のみを増やすことが
可能である。従って、歯数を増やしながら吐出量も増や
すことができる。また、吸入域では内歯と外歯との間に
従来の内接歯車ポンプよりも大きなすき間を確保でき、
その分吸入効率を高めることができる一方、吐出域では
外歯と内歯とを密接させることが可能であり、その分容
積効率を向上させることができる。
【0026】より具体的に、請求項2記載の内接歯車ポ
ンプでは、外歯歯先の円弧面が内歯と接触して円滑に摺
動しながら両歯同士の間に圧縮室が形成され、同様に、
請求項5記載の内接歯車ポンプでは、内歯歯先の円弧面
が外歯と接触して円滑に摺動しながら両歯同士の間に圧
縮室が形成される。
【0027】ここで、上記外歯歯先の円弧部分のロータ
径方向内側の端点とインナロータの回転中心とを結ぶ直
線に対して上記端点における接線のなす角度は、上記外
歯歯先が回転方向前進側に突出する形状となる範囲で自
由に設定可能であるが、この角度が大きくなるほど(す
なわち円弧領域をより大きく確保するほど)、歯先が回
転方向前進側に突出する度合いが大きくなり、その分最
大圧縮室容積が増えて吐出量も増える。従って、請求項
3記載のように上記角度を略90°とすることによりほ
ぼ最大の吐出量を得ることができる。
【0028】また、上記外歯の歯先円弧の曲率半径は、
この円弧部分のロータ径方向内側の端点とロータ径方向
外側の端点との直線距離の1/2に設定してもよいが、
請求項4記載のように、上記直線距離の1/2よりも大
きく設定することにより、上記円弧部分と内歯との接触
点近傍のすき間が小さくなり、その分圧縮室からの流体
の漏えいがより生じにくくなる。
【0029】同様に、上記請求項5における内歯歯先の
円弧部分のロータ径方向内側の端点とアウタロータの回
転中心とを結ぶ直線に対して上記端点における接線のな
す角度は、上記内歯歯先が回転方向後退側に突出する形
状となる範囲で自由に設定可能であるが、この角度が大
きくなるほど(すなわち円弧領域をより大きく確保する
ほど)、歯先が回転方向前進側に突出する度合いが大き
くなり、その分最大圧縮室容積が増えて吐出量も増え、
請求項6記載のように上記角度を略90°とすることに
よりほぼ最大の吐出量を得ることができる。
【0030】また、上記内歯の歯先円弧の曲率半径も、
この円弧部分のロータ径方向内側の端点とロータ径方向
外側の端点との直線距離の1/2に設定してもよいが、
請求項7記載のように、上記直線距離の1/2よりも大
きく設定することにより、上記円弧部分と内歯との接触
点近傍のすき間が小さくなり、その分圧縮室からの流体
の漏えいがより生じにくくなる。
【0031】上記内接歯車ポンプでは、外歯と内歯との
間に圧縮室が形成されると同時に、この圧縮室と隣接し
て外歯と内歯との間にロータ回転に伴って容積が拡大す
る膨張室が形成される。この膨張室が密閉されている
と、その容積の拡大に伴って膨張室内圧力が急減し、ロ
ータ回転抵抗となって動力を浪費させるおそれがある。
しかし、請求項8記載の内接歯車ポンプでは、上記アウ
タロータに、その内歯からロータ径方向外側に延びるロ
ータ吸入路が形成されており、上記膨張室の拡大に伴っ
てこの膨張室内に上記ロータ吸入路を通じて流体が吸入
されるため、上記膨張室内圧力が十分に保たれる。しか
も、圧縮室が圧縮を開始する直前までこの圧縮室にロー
タ吸入路を通って作動流体が流入するので、吸入効率も
高くなる。また、ロータ吸入路の形成分だけアウタロー
タの重量が減り、その分回転動力が節減される。
【0032】ここで、請求項9記載の内接歯車ポンプで
は、上記ロータ吸入路として、上記アウタロータの側面
にロータ吸入溝が形成されているので、このロータ吸入
溝の形成分だけアウタロータ側面での剪断抵抗が減り、
回転動力が節減される。
【0033】また、請求項10記載の内接歯車ポンプで
は、上記ハウジングにおいて上記アウタロータの径方向
外側に位置する内周面に上記吸入溝に通ずる連通路が形
成され、この連通路と上記膨張室とを連通すべく上記ロ
ータ吸入路がアウタロータ外周面に至っているので、よ
り広い回転領域にわたって上記ロータ吸入路による吸入
を行わせることができ、吸入効率はさらに高くなる。
【0034】請求項11記載の内接歯車ポンプでは、上
記インナロータに形成されたロータ吸入路によって膨張
室と吸入溝とが連通されているため、請求項8と同様、
上記膨張室内圧力が十分に保たれるとともに、圧縮室が
圧縮を開始する直前までこの圧縮室にロータ吸入路を通
って作動流体が流入して吸入効率も高まる。また、ロー
タ吸入路の形成分だけアウタロータの重量が減り、その
分回転動力が節減される。
【0035】そして、請求項12記載の内接歯車ポンプ
では、上記ロータ吸入路として、上記インナロータの側
面にロータ吸入溝が形成されているため、前記請求項9
記載の内接歯車ポンプと同様、ロータ吸入溝の形成分だ
けアウタロータ側面での作動流体の剪断抵抗が減り、回
転動力が節減される。
【0036】また、請求項13記載の内接歯車ポンプで
は、上記ハウジングにおいて上記吸入溝が周方向に延長
され、この延長部と上記膨張室とを連通するように上記
ロータ吸入溝が形成されているので、より広い回転領域
にわたって上記ロータ吸入路による吸入を行わせること
ができ、吸入効率はさらに高くなる。しかも、上記延長
部はインナロータの外歯よりも径方向内側の領域に形成
されているので、吐出溝を通じての吐出に悪影響を及ぼ
さない。
【0037】上述のように、本発明の内接歯車ポンプで
は、インナロータの回転中心とアウタロータの回転中心
とを合致させた状態で両ロータの間に全周にわたり一定
のすき間が形成されるように両ロータの歯形状が設定さ
れているので、上記すき間分だけ両ロータの回転中心を
相対変位させることが可能である。従って、請求項14
記載のように、上記インナロータの回転中心とアウタロ
ータの回転中心との偏心量が可変となるように上記ハウ
ジングを構成することにより、ポンプ吐出量の調節が可
能になる。
【0038】より具体的に、請求項15記載の内接歯車
ポンプでは、インナロータがポンプ駆動軸に連結された
状態で、カムリングをハウジング本体に対して揺動させ
ることにより、このカムリングに保持されているアウタ
ロータの回転中心を上記インナロータの回転中心に対し
て相対変位させる(すなわち偏心量を変化させる)こと
ができる。
【0039】
【実施例】本発明の第1実施例を図1〜図13に基づい
て説明する。なお、この実施例ではオイルポンプについ
て説明するが、本発明の内接歯車ポンプはオイル以外の
各種作動流体の圧縮に使用できるものである。
【0040】ここに示す内接歯車ポンプは、ハウジング
本体20を備えている。このハウジング本体20は、ポ
ンプハウジング21とポンプカバー22とで構成され、
両者が図外のボルト等で互いに接合されている。ポンプ
カバー22の中央にはこれを軸方向(図3では左右方
向)に貫通する貫通穴22aが設けられ、この貫通穴2
2a内にポンプカバー22の外側(図3では左側)から
駆動軸23が挿入されている。この駆動軸23の端部は
ポンプハウジング21の収容室26内に収容されてお
り、その断面は異形断面(図例では直線と円弧の組み合
わせで囲まれた断面)とされている。
【0041】図4に示すように、ポンプハウジング21
において上記収容室26に臨む側面(内側側面)には、
吸入溝28及び吐出溝29が形成され、これらは図略の
油路を介してポンプ吸入口及びポンプ吐出口にそれぞれ
連通されている。
【0042】上記収容室26内には、図5にも示すよう
なカムリング30が設けられている。このカムリング3
0の外周面の特定個所には略半円状の嵌合突出部34が
形成される一方、上記収容室26の内周面の特定個所に
は同じく略半円状の嵌合凹部24が形成されており、こ
の嵌合凹部24に上記嵌合突出部34が嵌合された状態
で、カムリング30全体が上記嵌合突出部34の略中央
の揺動中心軸Ocを中心として揺動可能に収容室26内
に収容されている。
【0043】図4に示すように、上記収容室26の内周
面の2か所にはストッパ38,39が設けられ、図1に
示すように上記カムリング30がストッパ39に当接し
た状態でカムリング30が最下端位置に保持され、図2
に示すようにカムリング30がストッパ38に当接した
状態でカムリング30が最上端位置に保持されるように
なっている。さらに、カムリング30の外周面及び上記
収容室26の内周面において互いに対向する位置にはス
プリング座32,27がそれぞれ形成され、これらスプ
リング座32,27同士の間にスプリング37が設けら
れており、このスプリング37の弾発力でカムリング3
0全体が下方に付勢されている。
【0044】そして、このカムリング30の内側にアウ
タロータ50が回転可能に保持される一方、このアウタ
ロータ50のさらに内側で上記ポンプ駆動軸23の端部
にインナロータ40が固定されている。
【0045】インナロータ40は、図6にも示すよう
に、上記ポンプ駆動軸23と嵌合可能な形状の貫通孔4
4を有し、この貫通孔44とポンプ駆動軸23とが嵌合
されて、インナロータ40全体がポンプ駆動軸23に相
対回転不能に固定されている。このインナロータ40の
外周面上には、複数の外歯42が周方向に並設され、各
外歯42は、その歯先がインナロータ回転方向(図6で
は時計回り方向)前進側に突出する形状とされている。
【0046】これに対し、上記アウタロータ50は、図
7にも示すようなリング状をなし、その内周面上には上
記外歯42と同数の内歯52が周方向に並設されてい
る。各内歯52は、その歯先がアウタロータ回転方向
(図7では時計回り方向)後退側に突出する形状とされ
ている。
【0047】上記外歯42及び内歯52の形状の詳細を
図8に示す。外歯42の外周面は、インナロータ40の
最大外径の1/2と等しい曲率半径をもつ円弧面42a
と、この円弧面42aの終点P1とこの終点P1からさ
らにロータ径方向内側に離れた点P2とを結ぶ凸型の円
弧面42bと、この円弧面42bの終点P2とインナロ
ータ40の最小外径に位置する点P3とを結ぶ凹型の円
弧面42cとからなり、上記円弧面42bが歯先面とな
っている。
【0048】これに対し、アウタロータ50の内周面形
状は、図9に示すように両ロータ40,50の回転中心
1,O2同士を合致させた状態で、上記インナロータ4
0の外周面に対する法線方向距離が全周にわたって一定
距離δとなる形状に設定されている。従って、アウタロ
ータ50の内歯52の内周面形状は、図8に示すよう
に、上記外歯42の円弧面42bに対向する凹型の円弧
面52bと、上記外歯42の円弧面42cに対向する凸
型の円弧面52cと、上記インナロータ40の最小外径
の外周面に対向する円弧面52dとで構成され、上記円
弧面52cが歯先面を構成し、円弧面52dはアウタロ
ータ50の最小内径と等しい曲率半径を有している。
【0049】この実施例では、上記円弧面42bの曲率
半径がその端点P1,P2の直線距離の1/2と等しく
設定され、かつ中心角が180°に設定されている。す
なわち、円弧面42bは半円面とされている。同様に、
円弧面52cの曲率半径もその端点Q2,Q3の直線距
離の1/2と等しく設定され、中心角が180°である
半円面とされている。すなわち、この実施例では、両ロ
ータ40,50の回転中心軸O1,O2を合致させた状態
で、これら回転中心軸O1,O2、円弧面42b,42c
の各端点P1,P2,P3、及び円弧面52b,52c
の各端点Q1,Q2,Q3が全て同一直線L上にほぼ並
ぶように外歯42及び内歯52の形状が設定され、円弧
面42bのロータ径方向内側端点P2における接線L4
と上記直線Lとのなす角θ4、及び円弧面52cのロー
タ径方向外側端点Q2における接線L5と上記直線Lと
のなす角θ5は、ともに略90°となっている。
【0050】上述のように、アウタロータ50はカムリ
ング30の内側に保持されているため、このカムリング
30の揺動によって両ロータ40,50の偏心量eが変
化し、吐出量も変化することになるが、さらにこの実施
例では、図1及び図2に示すように、上記吐出量を一定
に保つべく自動的に上記偏心量eを調節する偏心調節装
置60が備えられている。
【0051】この偏心調節装置60は、スリーブ61
と、このスリーブ61内に収容されたスプール62とを
備えている。スリーブ61は、その内外を連通する油路
として、吐出油導入路63A、吐出油排出路63B、偏
心調節油路64A、及びドレン排出路64Bを有してお
り、上記吐出油導入路63Aがポンプ吐出路に接続さ
れ、偏心調節油路64Aが収容室26においてスプリン
グ27が設けられている側と反対側の位置に形成された
背圧室26aに接続されている。スプール62は、その
中心部に軸方向に延びる吐出油路62aを有し、この吐
出油路62aの下流側には絞り油路62bが形成されて
おり、スプール62の外周面上には全周にわたる周溝6
2cが形成されている。また、スプール収容室内にはス
プリング66が収容され、このスプリング66の弾発力
でスプール62全体が図1及び図2の左側(吐出油導入
路63A側)に付勢されている。
【0052】次に、この内接歯車ポンプの作用を説明す
る。まず、ポンプが作動していない状態では、スプリン
グ37の弾発力でカムリング30が図1の最下端位置に
保持され、両ロータ40,50の回転中心軸O1,O2
偏心量eは最大とされる。この状態でポンプ駆動軸23
が図1及び図2の時計回り方向に回転駆動されると、こ
れに固定されているインナロータ40も同方向に回転駆
動される。さらに、このインナロータ40の外歯42と
アウタロータ50の内歯52とが噛み合いながらアウタ
ロータ50も同方向に回転する。
【0053】この時、図10に示すように、吸入領域
(吸入溝28が形成されている領域;図10では右側領
域)では、外歯42の歯先がアウタロータ50の内周面
から大きく離間している。従って、両歯42,52同士
の間に吸入溝28から作動油が入り易く、その分吸入効
率は向上する。
【0054】これに対し、吐出領域(吐出溝29が形成
されている領域;図10では左側領域)に移行すると、
外歯42の歯先が内歯52に対してその歯先よりもロー
タ径方向外側の位置で接触し始め、両ロータ40,50
同士の間に圧縮室C1,C2,C3,C4…が形成され
る。ここで、両歯42,52同士の接触開始時に形成さ
れた圧縮室C1は、最大容積を有しており、その後、こ
の圧縮室C1の容積が図示の圧縮室C2,C3,C4と
同等の容積に減少することにより、圧縮室内の作動油が
昇圧されながら吐出溝29から吐出される。
【0055】ここで、ロータ回転速度が低く吐出量が少
ない間は、偏心調節装置60において吐出油導入路63
Aからスプール62の吐出油路62aに導入される作動
油流量も少ないため、絞り油路62Bでの流れ抵抗も低
く、よってスプール62はスプリング66の弾発力によ
って図1の位置に保持される。この状態では、スプール
62の周溝62cが偏心調節油路64Aに完全に対向し
てこの偏心調節油路64Aが遮断されており、専らスプ
リング37の弾発力によってカムリング30は図1の最
下端位置(すなわち偏心量e及び吐出量が最も多くなる
位置)に保持される。
【0056】その後、ロータの回転速度が高くなってポ
ンプ吐出量が上昇すると、偏心調節装置60において吐
出油導入路63Aからスプール62の吐出油路62aに
導入される作動油流量も多くなるため、絞り油路62B
での流れ抵抗が上昇し、スプール62はスプリング66
の弾発力に抗して図2の位置へ(すなわち右側へ)変位
する。この状態では、偏心調節油路64Aが上記吐出油
導入路63Aに連通されるため、吐出油の一部が上記偏
心調節油路64Aを通じて背圧室26aに導入される。
これにより、背圧室26a内の圧力が高まり、カムリン
グ30がスプリング37の弾発力に抗して上側に変位す
る。従って、両ロータ40,50の回転中心軸O1,O2
の偏心量eは減少し、吐出量が下げられる。
【0057】この内接歯車ポンプによれば、従来の内接
歯車ポンプと比べ、次のような優れた効果を得ることが
できる。
【0058】(a) 従来の内接歯車ポンプでは、歯数を増
やすほど吐出量が下がる傾向があり、よって、脈動抑制
と吐出量増加とを両立させることができなかったが、上
記実施例の内接歯車ポンプでは、歯高を小さくせずに歯
数のみを増やすことができるので、歯数を増やして脈動
を避けながら吐出量も増やすことができる。実際、上記
と同様の歯形設定で図11(a)(b)(c)(d)に
示すように歯数Zを8,9,10,11とした内接歯車
ポンプについて圧縮室面積から1回転当たりの吐出量を
割り出した結果、Z=8では吐出量が 15.0cc/rev、Z
=9では吐出量が 15.8cc/rev、Z=10では吐出量が 1
6.7cc/rev、Z=11では吐出量が 17.5cc/revとなり、歯
数Zを増やすほど吐出量も増大することを確認できた。
【0059】(b) 従来の内接歯車ポンプでは、吸入領域
で極端に歯同士のすき間を広げたり、逆に吐出領域で歯
同士を密接させたりすることができなかったが、上記実
施例の内接歯車ポンプでは、図10に示すように吸入領
域では外歯42と内歯52との間に大きなすき間を確保
でき、その分吸入効率を高めることができる一方、吐出
領域では外歯42と内歯52とを密接させて圧縮室から
の作動油の漏えいを抑えることが可能であり、その分容
積効率を向上させることができる。
【0060】(c) 従来の内接歯車ポンプでは、全周に亘
って歯同士がほぼ密接した状態にあるため、両ロータの
偏心量を変えることはほとんど不可能だったが、上記実
施例の内接歯車ポンプでは、図8及び図9に示したすき
間δ分だけ偏心量eを変化させることができるため、こ
れによって内接歯車ポンプでありながら可変容量型のも
のを構成できる。ただし、本発明の内接歯車ポンプが定
容量ポンプとしても使用できることはいうまでもない。
【0061】(d) 外歯42や内歯52の歯先が円弧面と
されているので、これらの歯先は相手方の周面上を滑ら
かに摺動でき、その分回転抵抗が減る。
【0062】なお、この実施例の内接歯車ポンプでは、
図10に示すように外歯42の歯先が内歯52の周面に
接触することで圧縮室C1,C2,…が形成されると同
時に、この圧縮室と隣接して、内歯52の歯先が外歯4
2の周面に接触することによりロータ回転に伴って容積
が拡大する膨張室E1,E2,E3,E4…が形成され
る。この膨張室が密閉されていると、その容積の拡大に
伴って膨張室内圧力が急減し、ロータ回転抵抗となって
動力を浪費させるおそれがある。
【0063】しかし、前記図1,2,3,5,7,10
に示されるように、上記アウタロータ50に、その内歯
52からアウタロータ50の外周面にまで至るロータ吸
入溝51を形成する一方、上記カムリング30の内周面
に連通溝36を形成し、この連通溝36と上記膨張室E
1,E2,…とを各ロータ吸入溝51を通じて連通する
ようにすれば、上記膨張室E1,E2の拡大に伴ってこ
の膨張室E1,E2,…内に上記ロータ吸入溝51を通
じて作動油を吸入できる。このため、上記膨張室内圧力
を十分に保てるばかりでなく、圧縮室C1,C2…が圧
縮を開始する直前までこの圧縮室C1,C2にロータ吸
入溝51を通じて作動油を流入させることができ、その
分吸入効率も高めることができる。また、ロータ吸入溝
51の形成分だけアウタロータ50の重量を削減でき、
またロータ側面での作動油の剪断抵抗が減少し、その分
回転動力も節減できる。さらに、図3及び図4に示すよ
うに、ポンプハウジング21及びポンプカバー22に上
記吸入溝28と連通溝36とを直接連通する補助溝25
A,25Bをそれぞれ形成すれば、上記吸入効果はより
著しくなる。
【0064】ここで、上記ロータ吸入溝51を形成して
も各圧縮室の密閉は確保するのが好ましく、そのために
は、図12に示すようにロータ吸入溝51の出口位置を
設定するのがよい。すなわち、ロータ吸入溝51出口の
ロータ径方向内側エッジX1及び径方向外側エッジX2
の位置を次のように設定すればよい。
【0065】a)外歯42と接触を開始した内歯52で
は、その接触点T1よりもロータ吸入溝51の両出口エ
ッジX1,X2がロータ径方向外側に外れ、もしくは径
方向内側エッジX1が上記接触点T1と合致するように
する。
【0066】b)接触を開始した外歯42と内歯52よ
り、ロータ回転方向に1歯先行した外歯42と内歯後の
ロータ径方向外側の接触点をT2とすると、ロータ吸入
溝51の出口エッジX1,X2は双方とも上記接触点T
2よりロータ径方向内側もしくは径方向外側エッジX2
がT2と合致するようにする。
【0067】なお、アウタロータ50に形成するロータ
吸入路としては、上記ロータ吸入溝51に限らず、例え
ばアウタロータ50の厚み方向中心部に上記内歯52か
らアウタロータ50外周面にまで至るロータ吸入孔を穿
設してもよい。ただし、図示のようにアウタロータ50
の側面にロータ吸入溝51を形成すれば、製作が容易と
なるばかりでなく、ロータ吸入溝51の形成分だけアウ
タロータ側面での剪断抵抗が減り、回転動力をさらに節
減できる利点がある。
【0068】また、この実施例では、前記図8におい
て、円弧面42bの内側端点P2における接線L4とロ
ータ径方向の直線Lとのなす角度θ4、及び、円弧面5
2cの外側端点Q2における接線L5とロータ径方向の
直線Lとのなす角度θ5をそれぞれ略90°に設定して
いるが、これらの角度は0°よりも大きい範囲(すなわ
ち歯先が回転方向に突出する範囲)で自由に設定が可能
である。図8中、二点鎖線で示した歯形は、θ4を90
°より小さく設定した時のものであり、円弧面42bの
内側端点P2´における接線L4´と、この端点P2´と
ロータ中心を通る直線L´とがなす角度はθ4´に設定
されている。ただし、上記角度θ4,θ5を90°に近づ
けるほど歯先がロータ回転方向へ突出する度合いが大き
くなり、その分吐出量が多くなる。実際に、図13
(a)(b)(c)(d)に示すように上記角度θ4
θ5を90°,60°,30°,0°にそれぞれ設定した内接
歯車ポンプについて最大圧縮室Cmax(図の網目部分)
の容積を演算したところ、θ4=θ5=90°の場合に最も
容積が大きくなることを確認できた。
【0069】次に、第2実施例を説明する。この実施例
の内接歯車ポンプが前記第1実施例の内接歯車ポンプと
異なる点は次の通りである。
【0070】A)前記第1実施例では、歯先面を構成す
る円弧面42b,52cの曲率半径が端点同士の直線距
離の1/2と等しく設定されている(すなわち半円とさ
れている)が、この実施例では、図15に示すように、
上記円弧面42b,52cに代え、曲率半径Rが端点同
士の直線距離の1/2よりも十分大きい円弧面42b
´,52c´が歯先面として設定されており、円弧面4
2b´,52c´の両端は、非常に小さい曲率半径rを
もつ円弧で構成されている。また、上記円弧面42b
´,52c´に対応して、これらに対向する凹型円弧面
52b´,42c´の曲率半径も端点同士の直線距離の
1/2よりも大きなものとされている。
【0071】このような構成によれば、円弧面42b,
52cの曲率半径が小さい第1実施例に比べ、円弧面4
2b´,52c´と相手方の歯の面との接触点近傍にお
けるすき間が小さくなるため、その分圧縮室からの作動
油の漏えいが抑制され、容積効率がさらに向上すること
となる。
【0072】B)前記第1実施例では、図14に示すよ
うに、アウタロータ50側にロータ吸入溝51が形成さ
れているが、この第2実施例では、インナロータ40の
側面に、その外歯42の歯先近傍からロータ径方向内側
に延びるロータ吸入溝41が形成されている。さらに、
外歯42よりもロータ径方向内側の領域で吸入溝28が
周方向に延長され、この延長部28aと各膨張室E1,
E2,E3とを連通するように上記ロータ吸入溝41の
形状が設定されており、吐出溝29は外歯42よりもロ
ータ径方向外側の領域に形成されている。
【0073】このような構造によっても、前記第1実施
例と同様、延長部28aからロータ吸入溝41を通じて
膨張室E1,…に作動油を吸入することにより、膨張室
内圧力を十分に保てるばかりでなく、圧縮室C1,C2
…が圧縮を開始する直前までこの圧縮室C1,C2にロ
ータ吸入溝41を通じて作動油を流入させて吸入効率も
高め、また、ロータ吸入溝41の形成分だけインナロー
タ40の重量を削減し、またロータ側面での作動油の剪
断抵抗が減少し、その分回転動力も節減できる。
【0074】特に、この実施例では、上記吸入溝28を
周方向に延長する分、上記ロータ吸入溝41を通じて膨
張室E1,…に吸入できる領域を拡大でき、より顕著な
効果が得られるようになっている。しかも、延長部28
aは外歯42よりもロータ径方向内側の領域に形成され
ているので、延長部28aが吐出溝29への作動油吐出
に悪影響を及ぼすこともない。
【0075】この実施例でも、上記ロータ吸入溝41を
形成しながら各圧縮室の密閉は確保するのが好ましく、
そのためには、図16に示すようにロータ吸入溝41の
出口位置を設定するのがよい。すなわち、ロータ吸入溝
41出口のロータ径方向内側エッジY1及び径方向外側
エッジY2の位置を次のように設定すればよい。
【0076】a)内歯52と接触を開始した外歯42
(ロータ吸入溝41が吸入溝28との連通を絶する瞬間
の外歯42)ではその接触点T1よりもロータ吸入溝4
1の出口エッジY1,Y2が双方ともロータ径方向内側
に外れ、もしくは径方向外側エッジY2が上記接触点T
1と合致するようにする。
【0077】b)次の外歯42(ロータ吸入溝41が吸
入溝28にも吐出溝29にも面していない外歯42)で
は、この外歯42と内歯52との接触点T2を径方向内
側エッジY1と径方向外側エッジY2が挟むようにす
る。
【0078】c)さらに次の外歯42(形成する圧縮室
C2が既に吐出溝29に面しており、ロータ吸入溝41
が吸入溝28に連通する瞬間での外歯42)では、この
外歯42と内歯52との接触点T3よりも両エッジY
1,Y2がロータ径方向外側に外れ、もしくは径方向内
側エッジY1が上記接触点T3と合致するようにする。
【0079】なお、この実施例でも、インナロータ40
に形成するロータ吸入路としては上記ロータ吸入溝41
に限らず、例えばインナロータ40の内部に上記外歯4
2からインナロータ40の側面にまで至るロータ吸入孔
を穿設してもよい。ただし、図示のようにインナロータ
40の側面にロータ吸入溝41を形成すれば、製作が容
易となるばかりでなく、ロータ吸入溝41の形成分だけ
アウタロータ側面での作動油の剪断抵抗が減り、回転動
力をさらに節減できる利点がある。
【0080】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば次の効果
を得ることができる。
【0081】請求項1記載の内接歯車ポンプは、歯先が
回転方向前進側に突出するインナロータの外歯と回転方
向後退側に突出するアウタロータの内歯とが噛み合う状
態で両ロータが同期回転するものであり、内歯と外歯と
が同数であって両ロータの回転中心を合致させた状態で
両ロータの周面同士の法線方向の離間距離が一定となる
ようにしたものであるので、歯数を増やして脈動を抑え
ながら吐出量も増やすことができる効果がある。また、
従来の歯車ポンプと異なり、吸入領域では内歯と外歯と
の間に大きなすき間を確保して吸入効率を高める一方、
吐出領域では外歯と内歯とを密接させて容積効率を向上
させることができる。
【0082】より具体的に、請求項2,5記載の内接歯
車ポンプでは、外歯歯先や内歯歯先が円弧面で構成され
ているので、これら歯先と相手型の歯の周面との摺動を
円滑にして回転抵抗を削減し、動力を節減できる効果が
ある。
【0083】ここで、請求項3,6記載の内接歯車ポン
プでは、上記円弧部分のロータ径方向内側の端点とイン
ナロータの回転中心とを結ぶ直線に対して上記端点にお
ける接線のなす角度や、上記円弧部分のロータ径方向外
側の端点とアウタロータの回転中心とを結ぶ直線に対し
て上記端点における接線のなす角度を略90°としてい
るので、歯先が回転方向に突出する度合いを大きくする
ことで最大圧縮室容積を増やし、ほぼ最大の吐出量を得
ることができる効果がある。
【0084】また、請求項4,7記載の内接歯車ポンプ
では、上記歯先円弧の曲率半径をロータ径方向内側の端
点とロータ径方向外側の端点との直線距離の1/2より
も大きくしたものであるので、上記円弧部分と内歯との
接触点近傍のすき間を小さくして圧縮室からの流体の漏
えいをより確実に抑制し、容積効率をさらに向上できる
効果がある。
【0085】請求項8,11記載の内接歯車ポンプで
は、上記アウタロータもしくはインナロータに形成した
ロータ吸入路を通じて膨張室に作動流体を吸入するよう
にしているので、上記膨張室内圧力を十分に保つばかり
でなく、圧縮室が圧縮を開始する直前までこの圧縮室に
ロータ吸入路を通って作動流体を吸入することで吸入効
率も向上させることができる効果がある。また、ロータ
吸入路の形成分だけアウタロータの重量を減らすことが
でき、その分回転動力を節減できる副次的効果もある。
【0086】ここで、請求項9,12記載の内接歯車ポ
ンプでは、上記ロータ吸入路として、上記アウタロータ
やインナロータの側面にロータ吸入溝を形成しているの
で、このロータ吸入溝の形成分だけアウタロータ側面で
の作動油の剪断抵抗を削減し、回転動力を節減できる効
果がある。
【0087】また、請求項10記載の内接歯車ポンプ
は、アウタロータに上記ロータ吸入路を形成するものに
おいて、上記ハウジングにおいて上記アウタロータの径
方向外側に位置する内周面に上記吸入溝に通ずる連通路
を形成し、この連通路と上記膨張室とを連通すべく上記
ロータ吸入路をアウタロータ外周面に至らせたものであ
るので、より広い回転領域にわたって上記ロータ吸入路
による吸入を行わせることができ、吸入効率をさらに高
めることができる効果がある。
【0088】また、請求項13記載の内接歯車ポンプ
は、上記ハウジングにおいて上記吸入溝を周方向に延長
し、この延長部と上記膨張室とを連通するように上記ロ
ータ吸入溝を形成したものであるので、より広い回転領
域にわたって上記ロータ吸入路による吸入を行わせるこ
とができ、吸入効率をさらに高めることができる効果が
ある。しかも、上記延長部はインナロータの外歯よりも
径方向内側の領域に形成しているので、吐出溝を通じて
の吐出に悪影響を及ぼすことがない。
【0089】以上の内接歯車ポンプでは、従来のそれと
異なり、両ロータの回転中心を十分に相対変位させるこ
とが可能であり、請求項14記載のように、上記インナ
ロータの回転中心とアウタロータの回転中心との偏心量
が可変となるように上記ハウジングを構成することによ
り、歯車ポンプでありながらポンプ吐出量の調節可能な
ものを提供することができる。
【0090】より具体的に、請求項15記載の内接歯車
ポンプでは、カムリングを揺動させるだけの簡単な構造
でアウタロータとインナロータの回転中心の偏心量を変
化させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における内接歯車ポンプで
偏心量が最大の状態を示す断面正面図であって図3のB
−B線断面図である。
【図2】上記内接歯車ポンプで偏心量が最小の状態を示
す断面正面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】上記内接歯車ポンプを構成するポンプハウジン
グの正面図である。
【図5】上記内接歯車ポンプを構成するカムリングの正
面図である。
【図6】上記内接歯車ポンプを構成するインナロータの
正面図である。
【図7】上記内接歯車ポンプを構成するアウタロータの
正面図である。
【図8】上記インナロータ及びアウタロータにおける外
歯及び内歯の形状を示す拡大断面正面図である。
【図9】上記インナロータの回転中心とアウタロータの
回転中心とを合致させた状態を示す断面正面図である。
【図10】上記インナロータ及びアウタロータの作動状
態を示す断面正面図である。
【図11】(a)は上記外歯の歯数及び内歯の歯数を8
枚に設定したインナロータ及びアウタロータの断面正面
図、(b)は上記外歯の歯数及び内歯の歯数を9枚に設
定したインナロータ及びアウタロータの断面正面図、
(c)は上記外歯の歯数及び内歯の歯数を10枚に設定
したインナロータ及びアウタロータの断面正面図、
(d)は上記外歯の歯数及び内歯の歯数を11枚に設定
したインナロータ及びアウタロータの断面正面図であ
る。
【図12】上記アウタロータに形成されたロータ吸入溝
の形状を示す拡大断面正面図である。
【図13】(a)は上記外歯の円弧状歯先のロータ径方
向内側端点における接線及び上記内歯の円弧状歯先のロ
ータ径方向外側端点における接線が各端点とロータ回転
中心とを結ぶ直線に対してなす角度を90°に設定したイ
ンナロータ及びアウタロータの断面正面図、(b)は上
記外歯の円弧状歯先のロータ径方向内側端点における接
線及び上記内歯の円弧状歯先のロータ径方向外側端点に
おける接線が各端点とロータ回転中心とを結ぶ直線に対
してなす角度を60°に設定したインナロータ及びアウタ
ロータの断面正面図、(c)は上記外歯の円弧状歯先の
ロータ径方向内側端点における接線及び上記内歯の円弧
状歯先のロータ径方向外側端点における接線が各端点と
ロータ回転中心とを結ぶ直線に対してなす角度を30°に
設定したインナロータ及びアウタロータの断面正面図、
(d)は上記外歯の円弧状歯先のロータ径方向内側端点
における接線及び上記内歯の円弧状歯先のロータ径方向
外側端点における接線が各端点とロータ回転中心とを結
ぶ直線に対してなす角度を0°に設定したインナロータ
及びアウタロータの断面正面図である。
【図14】本発明の第2実施例における内接歯車ポンプ
のインナロータ及びアウタロータの断面正面図である。
【図15】上記インナロータ及びアウタロータにおける
外歯及び内歯の形状を示す断面正面図である。
【図16】上記インナロータに形成されたロータ吸入溝
の形状を示す拡大断面正面図である。
【図17】従来の内接歯車ポンプ(トロコイドポンプ)
の一例を示す断面正面図である。
【符号の説明】
20 ハウジング本体 23 ポンプ駆動軸 26 ポンプ収容室 28 吸入溝 28a 吸入溝の延長部 29 吐出部 30 カムリング 36 連通溝 40 インナロータ 41 ロータ吸入溝 42 外歯 42b 円弧面(外歯の歯先面) 50 アウタロータ 51 ロータ吸入溝 52 内歯 52c 円弧面(内歯の歯先面) O1 インナロータの回転中心 O2 アウタロータの回転中心 Oc カムリングの揺動中心 L ロータ回転中心を通る直線 L4 外歯歯先円弧面のロータ径方向内側端点における
接線 L5 内歯歯先円弧面のロータ径方向外側端点における
接線 P1 外歯歯先円弧面のロータ径方向外側端点 P2 外歯歯先円弧面のロータ径方向内側端点 Q2 内歯歯先円弧面のロータ径方向外側端点 Q3 内歯歯先円弧面のロータ径方向内側端点 θ4 外歯歯先円弧面のロータ径方向内側端点における
接線と上記端点及びロータ回転中心を通る直線とがなす
角度 θ5 内歯歯先円弧面のロータ径方向外側端点における
接線と上記端点及びロータ回転中心を通る直線とがなす
角度

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側側面に吸入溝及び吐出溝を有するハ
    ウジングと、このハウジング内に回転可能に収容され、
    内周面に複数の内歯が周方向に並設されたアウタロータ
    と、このアウタロータに内側から噛み合う外歯が外周面
    に並設され、アウタロータの内側にこのアウタロータの
    回転中心と異なる点を中心に回転可能に収容されたイン
    ナロータとを備え、上記内歯と外歯とが噛み合う状態で
    両ロータが同期回転することにより上記内歯と外歯との
    間に順次圧縮室が形成されてこの圧縮室内に上記吸入溝
    から流体が吸入されてこの圧縮室から上記吐出溝に流体
    が排出されるように構成された内接歯車ポンプにおい
    て、上記外歯の総数と内歯の総数とを等しくし、上記イ
    ンナロータの外歯の形状をその歯先がアウタロータの回
    転方向前進側に突出する形状に設定する一方、上記アウ
    タロータの内歯の形状をその歯先がアウタロータの回転
    方向後退側に突出する形状に設定し、かつ、両ロータの
    回転中心が合致した状態で上記インナロータの外周面に
    対するアウタロータの内周面の法線方向距離が全周にわ
    たって一定となるようにインナロータの外周面及びアウ
    タロータの内周面の形状を設定したことを特徴とする内
    接歯車ポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内接歯車ポンプにおい
    て、上記外歯の歯先を円弧状に設定したことを特徴とす
    る内接歯車ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の内接歯車ポンプにおい
    て、上記円弧部分のロータ径方向内側の端点とインナロ
    ータの回転中心とを結ぶ直線に対して上記端点における
    接線のなす角度が略90°となるように上記円弧部分の
    長さを設定したことを特徴とする内接歯車ポンプ。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の内接歯車ポンプ
    において、上記歯先円弧の曲率半径をこの円弧部分のロ
    ータ径方向内側の端点とロータ径方向外側の端点との直
    線距離の1/2よりも大きく設定したことを特徴とする
    内接歯車ポンプ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の内接歯
    車ポンプにおいて、上記内歯の歯先を円弧状に設定した
    ことを特徴とする内接歯車ポンプ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の内接歯車ポンプにおい
    て、上記円弧部分のロータ径方向外側の端点とアウタロ
    ータの回転中心とを結ぶ直線に対して上記端点における
    接線のなす角度が略90°となるように上記円弧部分の
    長さを設定したことを特徴とする内接歯車ポンプ。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の内接歯車ポンプ
    において、上記歯先円弧の曲率半径をこの円弧部分のロ
    ータ径方向内側の端点とロータ径方向外側の端点との直
    線距離の1/2よりも大きく設定したことを特徴とする
    内接歯車ポンプ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の内接歯
    車ポンプにおいて、上記アウタロータに、その内歯の周
    面からロータ径方向外側に延び、この内歯と外歯との間
    に形成されて両ロータの回転に伴い容積が増大する膨張
    室と上記吸入溝とを連通するロータ吸入路を形成したこ
    とを特徴とする内接歯車ポンプ。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の内接歯車ポンプにおい
    て、上記ロータ吸入路として、上記アウタロータの側面
    にロータ吸入溝を形成したことを特徴とする内接歯車ポ
    ンプ。
  10. 【請求項10】 請求項8または9記載の内接歯車ポン
    プにおいて、上記ハウジングにおいて上記アウタロータ
    の径方向外側に位置する内周面に上記吸入溝に通ずる連
    通路を形成する一方、上記ロータ吸入路をアウタロータ
    外周面にまで至らせて上記連通路と上記膨張室とを連通
    する形状としたことを特徴とする内接歯車ポンプ。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7のいずれかに記載の内接
    歯車ポンプにおいて、上記インナロータに、その外歯の
    周面からロータ径方向内側に延び、この外歯と内歯との
    間に形成されて両ロータの回転に伴い容積が増大する膨
    張室と上記吸入溝とを連通するロータ吸入路を形成した
    ことを特徴とする内接歯車ポンプ。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の内接歯車ポンプにお
    いて、上記ロータ吸入路として、上記インナロータの側
    面にロータ吸入溝を形成したことを特徴とする内接歯車
    ポンプ。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の内接歯車ポンプにお
    いて、上記ハウジングにおいて上記吸入溝を上記インナ
    ロータの外歯よりも径方向内側の領域で周方向に延長
    し、この延長部と上記膨張室とを連通するように上記ロ
    ータ吸入溝を形成したことを特徴とする内接歯車ポン
    プ。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の内
    接歯車ポンプにおいて、上記インナロータの回転中心と
    アウタロータの回転中心との偏心量が可変となるように
    上記ハウジングを構成したことを特徴とする内接歯車ポ
    ンプ。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の内接歯車ポンプにお
    いて、上記ハウジングをハウジング本体とこのハウジン
    グ本体の内側に上記両ロータの回転中心から外れた点を
    中心に揺動可能に設けられたカムリングとで構成し、こ
    のカムリングの内側に上記アウタロータを回転可能に保
    持する一方、上記インナロータをポンプ駆動軸に連結
    し、上記カムリングの揺動に伴って上記インナロータの
    回転駆動中心と上記アウタロータの回転中心とが相対変
    位するように構成したことを特徴とする内接歯車ポン
    プ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104364527A (zh) * 2012-06-01 2015-02-18 爱信精机株式会社 内接齿轮泵
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