JP3722609B2 - 廃棄物の熱分解溶融燃焼装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ごみ等の廃棄物の溶融燃焼処理に利用される廃棄物の熱分解溶融燃焼装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の廃棄物の熱分解溶融燃焼装置の概略系統図を示すものであり、図4に於いて、50は廃棄物供給装置、51は熱分解ドラム、52は加熱ガス加熱器、53は分離器、54は熱分解ガス導管、55は燃焼溶融炉、56はスラグ冷却槽、57は二重ダンパー、58は冷却振動コンベヤ、59は冷却水配管、60は冷却水循環ポンプ、61は熱交換器、62は窒素ガス供給管、63はバケットコンベヤ、64は熱分解残渣選別装置、65は粉砕機、66はサイロ、67は送風機である。
【0003】
而して、供給装置50により熱分解ドラム51へ供給された廃棄物Aは、ここで加熱ガス加熱器52からの加熱ガスBにより空気の遮断下に於いて300℃〜600℃の温度に加熱され、熱分解ガスCと熱分解残渣Dに分解される。この熱分解ガスCは、水分、CO、CO2 、H2 及び炭化水素を主成分とし、又、熱分解残渣Dは、カーボン残渣、鉄、アルミニウム、ガラス等の混合物である。
【0004】
熱分解ドラム51内で生成された熱分解ガスC及び熱分解残渣Dは、熱分解ドラム51に隣接する分離器53に導入され、ここで重力により熱分解ガスCと熱分解残渣Dとに分離される。
【0005】
前記熱分解ガスCは、熱分解ガス導管54を経て直接燃焼溶融炉55へ導入され、又、熱分解残渣Dは、鉄やアルミニウム等の有価物の回収及び有価物回収後のカーボン残渣等の粉砕・燃料化の為、二重ダンパー57、冷却振動コンベヤ58及びバケットコンベヤ63を経て熱分解残渣選別装置64(篩、磁選機及びアルミ選別機等から成る)へ導入される。
【0006】
即ち、熱分解残渣Dは、分離器53から二重ダンパー57へ落下し、二重ダンパー57により分離器53内と冷却振動コンベヤ58内の雰囲気を遮断しつつ冷却振動コンベヤ58へ送られる。尚、分離器53内と冷却振動コンベヤ58内を遮断するのは、冷却振動コンベヤ58内の低温の雰囲気ガス(窒素ガス等)が分離器53及び熱分解ガス導管54へ吸引されると、熱分解ガスC中に含まれているタールが固化し、熱分解ガス導管54を閉塞する虞れがあるからである。
【0007】
冷却振動コンベヤ58へ送られた熱分解残渣Dは、冷却振動コンベヤ58内に於いて低酸素又は無酸素状態で冷却水により間接的に冷却され、約450℃の温度から約80℃の温度にまで下げられた後、バケットコンベヤ63により上方へ搬送されて熱分解残渣選別装置64へ送られる。尚、熱分解残渣Dを低酸素又は無酸素状態で冷却するのは、熱分解残渣Dの燃焼・爆発等を防止する為である。又、冷却振動コンベヤ58内を低酸素又は無酸素状態にする為に、冷却振動コンベヤ58内へは窒素ガス供給管62から窒素ガスが供給されている。
【0008】
そして、熱分解残渣選別装置64へ送られた熱分解残渣Dは、ここで鉄やアルミニウム等の有価物が回収される。又、残ったカーボン残渣D′は、引き続き粉砕機65により粒径が1mm以下の細粒に粉砕され、燃料化される。
【0009】
前記粉砕されたカーボン残渣D′は、サイロ66に貯留された後、空気輸送によって燃焼溶融炉55へ送られ、ここで熱分解ガスCと共に燃焼・溶融されて溶融スラグFとなる。この溶融スラグFは、スラグ冷却層56内へ落下排出されて水砕スラグとなる。
又、燃焼溶融炉55内で発生した高温(1200℃〜1400℃)の燃焼排ガスGは、廃熱ボイラ(図示省略)へ流入してここで熱回収された後、排ガス処理装置(図示省略)を経てクリーンガスとなって大気中へ排出されて行く。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の廃棄物の熱分解溶融燃焼装置に於いては、熱分解ドラム51を出た熱分解残渣Dを重力により順次下方へ移動させるようにしている為、熱分解ドラム51を床面上に設置していることとも相俟って、二重ダンパー57、冷却振動コンベヤ58及びバケットコンベヤ63等(図4の一点鎖線で囲んだ部分)をどうしても地下室に設置しなければならなかった。
特に、規模の大きい熱分解溶融燃焼装置では、最下部に設置される装置が地下10m近くになる場合があった。
このように、従来の熱分解溶融燃焼装置は、設置するのに大きな地下室が必要になり、設置スペースが大きくなると共に、設置コストが大幅に高騰すると云う問題があった。
【0011】
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は地下室が不要になって設置スペース及び設置コストの大幅な低減を図れるようにした廃棄物の熱分解溶融燃焼装置を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する為に、本発明の請求項1に記載の発明は、廃棄物を乾留熱分解して熱分解ガスと熱分解残渣にする回転式の熱分解ドラムと、熱分解ドラムの軸線上に配置され、熱分解ドラムに連通状態で接続される熱分解ガス及び熱分解残渣の排出用パイプと、熱分解ドラムの軸線上に配置され、排出用パイプの先端部が挿入されると共に排出用パイプから送り込まれた熱分解残渣を間接的に冷却する回転式の冷却ドラムと、冷却ドラムに排出用パイプの先端部外側に形成したガス通路を介して連通接続され、冷却ドラム内で分離された熱分解ガスを前記ガス通路により導いて熱分解ガス中の細かい熱分解残渣を分離する分離器と、冷却ドラム内の熱分解残渣及び分離器内の細かい熱分解残渣を熱分解残渣選別装置へ搬送する搬送装置とを具備したことに特徴がある。
【0013】
又、本発明の請求項2に記載の発明は、排出用パイプの外周面に、ガス通路内に落下した細かい熱分解残渣を分離器内へ搬送するスクリュー羽根を設けたことに特徴がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る廃棄物の熱分解溶融燃焼装置の概略系統図を示すものであり、図1に於いて、1は廃棄物Aの供給スクリューフィーダー、2は熱分解ドラム、3は加熱ガス入口側ケーシング、4は加熱ガス出口側ケーシング、5は加熱ガス加熱器、6は加熱ガス循環ファン、7は排出用パイプ、8は冷却ドラム、9は分離器、10はバケットコンベヤ10′及び熱分解残渣コンベヤ10″から成る搬送装置、11は熱分解残渣選別装置、12は粉砕機、13はサイロ、14は燃焼溶融炉、15はスラグ冷却槽、16は廃熱ボイラ、17は集塵装置、18は排ガス処理装置、19は誘引通風機、20は煙突である。
【0015】
前記熱分解ドラム2は、図2に示す如く、両端部に加熱ガス入口21a及び加熱ガス出口(図示省略)を形成したドラム本体21と、ドラム本体21内の両端部位置に気密状に配設された一対の管板22と、両端部が両管板22に気密状に挿通支持され、ドラム本体21の軸芯方向に沿う複数本の加熱管23と、ドラム本体21内に配設された熱分解残渣Dの掻き上げ板24とから構成されて居り、加熱ガスBを加熱ガス入口21a、加熱管23及び加熱ガス出口を通過させ、ドラム本体21の胴部分と両管板22とにより囲まれた空間(以下乾留熱分解用の空間と云う)内で廃棄物Aの乾留熱分解を行うようになっている。
【0016】
又、熱分解ドラム2の加熱ガス出口側の管板22(図示省略)には、供給スクリューフィーダー1により送られて来た廃棄物Aを乾留熱分解用の空間へ供給する廃棄物供給口(図示省略)が、熱分解ドラム2の加熱ガス入口21a側の管板22(図2の右側)には、乾留熱分解用の空間で生成された熱分解ガスC及び熱分解残渣Dを排出する排出口25が夫々形成されている。
【0017】
更に、熱分解ドラム2の加熱ガス入口21a及び加熱ガス出口には、加熱ガス入口側ケーシング3及び加熱ガス出口側ケーシング4が夫々連通状態で接続されている。この加熱ガス入口側ケーシング3及び加熱ガス出口側ケーシング4は、熱分解ドラム2の加熱ガス入口21a及び加熱ガス出口にシールされた状態で且つ熱分解ドラム2が両ケーシング3,4に対して回転できるように夫々接続されている。
従って、加熱ガス加熱器5から加熱ガス入口側ケーシング3へ供給された加熱ガスBは、加熱ガス入口21a、加熱管23及び加熱ガス出口を通って加熱ガス出口側ケーシング4から排出される。
【0018】
そして、前記熱分解ドラム2は、床面に設置した支持台(図示省略)上の支持ローラ26に、廃棄物供給口が排出口25側よりも上方に位置する傾斜姿勢(水平に対して約1.5度の傾斜角度)でもって回転自在に支持されて居り、モータ及び歯車式の伝動機構から成る回転駆動装置(図示省略)によって、約1〜3rpmの回転速度で回転駆動されるようになっている。
尚、熱分解ドラム2のドラム本体21外周面には、回転用のリング27が設けられて居り、この部分が支持ローラ26に支持されている。
【0019】
前記ガス加熱器5は、石油や天然ガス等の化石燃料を燃料とするオイルバーナ若しくはガスバーナを備えて居り、加熱ガス入口側ケーシング3及び加熱ガス出口側ケーシング4に夫々接続され、熱分解ドラム2の加熱管23へ廃棄物Aの加熱用熱媒体として高温の加熱ガスBを供給できるようになっている。
【0020】
即ち、加熱ガス加熱器5により500℃〜600℃に加熱された加熱ガスBは、加熱ガス導管28、加熱ガス入口側ケーシング3、加熱管23、加熱ガス出口側ケーシング4、加熱ガス導管28及び加熱ガス循環ファン6等から成るループ管路内を循環流通して居り、加熱管23を通過する間に廃棄物Aに熱エネルギーを供給し、自らは250℃〜300℃の温度となって加熱ガス出口側ケーシング4から流出するようになっている。
尚、加熱ガス加熱器5からの高温の加熱ガスBは、石油や天然ガス等の化石燃料を燃料としている為、HCl等の腐食性物質を含有しないクリーンなガス体である。
【0021】
前記排出用パイプ7は、図2に示す如く、熱分解ドラム2の軸線上に配置されて熱分解ドラム2の排出口25に連通接続されて居り、熱分解ドラム2の加熱ガス入口21a、加熱ガス入口側ケーシング3及び分離器9に夫々挿通されて熱分解ドラム2と一緒に回転するようになっている。
【0022】
又、排出用パイプ7の先端部(図2の右端部分)は、冷却ドラム8内に挿入されて居り、熱分解ドラム2内の熱分解ガスCと熱分解残渣Dを冷却ドラム8内へ導けるようになっている。
【0023】
前記冷却ドラム8は、熱分解ドラム2の軸線上に回転自在に配置されて居り、排出用パイプ7から送り込まれた熱分解残渣Dを間接的に冷却してバケットコンベヤ10′へ排出すると共に、冷却ドラム8内の熱分解ガスCを分離器9へ導けるようになっている。
【0024】
即ち、冷却ドラム8は、図2及び図3に示す如く、複数本の冷却パイプ29aを円形状に配列し、隣接する冷却パイプ29a同士を気密状に連結して成る円筒状の胴体29と、冷却パイプ29aの両端部に連通接続された環状で且つパイプ状の入口側ヘッダー30及び出口側ヘッダー31と、入口側ヘッダー30及び出口側ヘッダー31に夫々接続された冷却水供給管32及び冷却水排出管33と、胴体29内の両端部に気密状に配設された一対の鏡板34と、一方の鏡板34(図2及び図3の右側)に胴体29内へ連通するように接続され、胴体29内の熱分解残渣Dをバケットコンベヤ10′へ排出する熱分解残渣パイプ35と、他方の鏡板34(図2及び図3の左側)に胴体29内へ連通するように接続され、排出用パイプ7との間にガス通路36を形成する熱分解ガスパイプ37と、胴体29内に配設された熱分解残渣Dの掻き上げ板38等から構成されて居り、胴体29内の熱分解残渣Dを冷却パイプ29aにより冷却して熱分解残渣パイプ35からバケットコンベヤ10′内へ排出すると共に、熱分解ガスCを胴体29内で反転させてガス通路36から分離器9内へ導けるようになっている。
【0025】
前記冷却水供給管32及び冷却水排出管33は、図3に示す如く、バケットコンベヤ10′のケーシング10aを貫通した状態で且つ胴体29と一緒に回転できるように配設されて居り、バケットコンベヤ10′のケーシング10a外に設けたロータリージョイント39(冷却ドラム8の軸線上に配置されている)に夫々接続されている。
従って、冷却水Eは、ロータリージョイント39、冷却水供給管32及び入口側ヘッダー30を経て冷却パイプ29aへ供給され、冷却ドラム8内の熱分解残渣Dを冷却した後、出口側ヘッダー31、冷却水排出管33及びロータリージョイント39を経て排出されるようになっている。
【0026】
又、冷却水供給管32及び冷却水排出管33のバケットコンベヤ10′のケーシング10aを貫通する部分は、冷却水供給管32の一部分が冷却水排出管33内へ挿入された二重管構造となっている。
【0027】
更に、熱分解残渣パイプ35及び冷却水排出管33には、バケットコンベヤ10′のケーシング10aに摺動回転自在に接触する密封板40が設けられて居り、熱分解残渣パイプ35のケーシング10a内へ挿入された部分及び冷却水排出管33のケーシング10aを貫通する部分を夫々シールするようになっている。
【0028】
そして、前記冷却ドラム8は、熱分解ドラム2の軸線上に配置され、且つ床面に設置した支持台(図示省略)上の支持ローラ41に、入口側(熱分解ガスパイプ37側)が出口側(熱分解残渣パイプ35側)よりも上方に位置する傾斜姿勢(水平に対して約1.5度の傾斜角度)でもって回転自在に支持されて居り、モータ及び歯車式の伝動機構から成る回転駆動装置(図示省略)によって、適宜の回転速度で回転駆動されるようになっている。
尚、冷却ドラム8の胴体29外周面には、回転用のリング42が設けられて居り、この部分が支持ローラ41に支持されている。
【0029】
前記分離器9は、図2に示す如く、排出用パイプ7の一部分(加熱ガス入口側ケーシング3と冷却ドラム8の間に位置部分)を囲繞する状態で配設されて居り、冷却ドラム8の熱分解ガスパイプ37にシールされた状態で且つ冷却ドラム8が回転できるように接続されている。
従って、冷却ドラム8内の熱分解ガスCは、冷却ドラム8内からガス通路36を通って分離器9内へ導かれ、ここで熱分解ガスC中の細かい熱分解残渣Dが重力により分離されるようになっている。
【0030】
又、分離器9の上端部には熱分解ガスCを燃焼溶融炉14へ導く熱分解ガス導管43が、分離器9の下端部には分離された細かい熱分解残渣Dをバケットコンベヤ10′へ搬送するロータリーバルブ44及び熱分解残渣コンベヤ10″が夫々接続されている。
【0031】
そして、前記分離器9内と冷却ドラム8内を連通するガス通路36内には、ガス通路36内へ落下した細かい熱分解残渣Dを分離器9内へ搬送するスクリュー羽根45が配設されている。このスクリュー羽根45は、排出用パイプ7の外周面に設けられている。
【0032】
尚、図2に於いて、46は分離器9と加熱ガス入口側ケーシング3との間に設けた仕切板である。この仕切板46は、排出用パイプ7の外周面に固着されて排出用パイプ7と一緒に回転するようになって居り、分離器9及び加熱ガス入口側ケーシング3に摺動回転自在に接触し、分離器9と加熱ガス入口側ケーシング3との間をシールするようになっている。
【0033】
次に、上記構成の廃棄物の熱分解溶融燃焼装置の作動について説明する。
供給スクリューフィーダー1により熱分解ドラム2内へ供給された都市ごみ等の廃棄物Aは、略酸素が遮断された状態の下で加熱管23内を流通する加熱ガスBによって、常温から300℃〜600℃、好ましくは400℃〜500℃の温度に加熱され、約1時間程度熱分解ドラム2内に回転による攪拌混合を受け乍ら滞留する。この間に熱分解ドラム2内の廃棄物Aが熱分解されることにより、熱分解ガスCと固形の熱分解残渣Dが熱分解ドラム2内に生成される。
【0034】
尚、熱分解ドラム2内での廃棄物Aの熱分解は通常約1時間程度で完了し、概ね75wt%の熱分解ガスCと25wt%の熱分解残渣Dとが生成される。この生成された熱分解ガスCは、水分、CO、CO2 、H2 及び炭化水素を主成分とするものであり、ダスト及びタールが若干含まれている。又、生成された熱分解残渣Dは、熱分解ドラム2内で攪拌・混合されることにより均一化され、一様な大きさの粒子となり、主成分が炭素と灰分で構成されるチャーと、鉄やアルミニウム、ガラス等の不燃物との混合物である。
【0035】
そして、熱分解ドラム2内の熱分解ガスCは、排出用パイプ7内を通って冷却ドラム8内へ送られ、又、熱分解ドラム2内の熱分解残渣Dは、熱分解ドラム2の回転及び掻き上げ板24の掻き上げ作用によって排出用パイプ7内へ送り込まれ、該排出用パイプ7内を通って冷却ドラム8内へ送られる。
【0036】
冷却ドラム8内へ送り込まれた熱分解ガスCは、冷却ドラム8内で反転して排出用パイプ7の外側のガス通路36を通って分離器9へ流入し、ここで熱分解ガスC中に含まれている細かい熱分解残渣Dが重力により分離された後、熱分解ガス導管43を経て燃焼溶融炉14へ導かれる。又、分離器9で分離された細かい熱分解残渣Dは、ロータリーバルブ44及び熱分解残渣コンベヤ10″を経てバケットコンベヤ10′へ送られる。
尚、熱分解ガスCがガス通路36を通過する際に落下した細かい熱分解残渣Dは、排出用パイプ7の外側に設けたスクリュー羽根45により分離器9内へ送り込まれ、分離器9で分離された細かい熱分解残渣Dと一緒にロータリーバルブ44及び熱分解残渣コンベヤ10″を経てバケットコンベヤ10′へ送られる。
【0037】
一方、冷却ドラム8内の熱分解残渣Dは、回転駆動する冷却ドラム8内で冷却パイプ29aにより間接的に冷却され、約80℃の温度にまで冷却された後、出口側の掻き上げ板38で熱分解残渣パイプ35内へ掻き上げられ、該熱分解残渣パイプ35を通ってバケットコンベヤ10′内へ送り込まれる。
尚、冷却ドラム8は、熱分解残渣Dを回転・攪拌するようにしている為、冷却面を有効に利用することができる。
又、バケットコンベヤ10′内には熱分解残渣Dの発火等を防止する為に窒素ガスが封入されている。
【0038】
バケットコンベヤ10′により熱分解残渣選別装置11(篩、磁選機及びアルミ選別機等から成る)へ送られた熱分解残渣Dは、ここで鉄やアルミニウム等の有価物が回収される。又、残った熱分解残渣Dは、引き続き粉砕機12により粒径が1mm以下の細粒に粉砕されて燃料化された後、サイロ13に貯留される。
【0039】
サイロ13に貯留された熱分解残渣Dは、引き続き廃熱ボイラ16や集塵装置17等からのダストと共に空気輸送によって燃焼溶融炉14へ送られ、ここで熱分解ガスCと共に燃焼・溶融されて溶融スラグFとなる。
即ち、溶融燃焼装置4内へ供給された炭素含有量の高い細かい熱分解残渣Dは、熱分解ガスCと共に燃焼溶融炉14内で約1300℃の高温燃焼される。尚、前記燃焼温度(約1300℃)は灰の溶融温度より100〜150℃ほど高いので、熱分解残渣Dは溶融スラグFとなり、スラグ冷却槽15内へ排出されることによって所謂水砕スラグとなる。
【0040】
この燃焼溶融炉14に於いては、極めて高い燃焼温度により、生成されたダイオキシン類は他の有機物と共に略完全に燃焼・分解される。
又、この燃焼溶融炉14に於いては、燃焼用空気の多段階供給方式や排ガス再燃焼法、サイクロン燃焼法等の良好な燃焼を維持する為の各種の公知の手段を単独又は組合せ使用することができることは勿論である。
【0041】
一方、燃焼溶融炉14内で発生した高温(1200℃〜1400℃)の燃焼排ガスGは、廃熱ボイラ16へ流入してここで熱回収された後、集塵装置17及び排ガス処理装置18を経てクリーンガスとなって煙突20から大気中へ排出されて行く。
【0042】
【発明の効果】
上述の通り、本発明の廃棄物の熱分解溶融燃焼装置は、熱分解ドラムの軸線上に回転式の冷却ドラムを設け、熱分解ドラムから排出された熱分解ガス及び熱分解残渣を排出用パイプにより冷却ドラムへ導き、ここで熱分解残渣を冷却するようにしている為、従来の熱分解溶融燃焼装置のように二重ダンパー、冷却振動コンベヤ及びバケットコンベヤ等を地下室に設ける必要もなく、地下室が不要になる。
その結果、本発明の熱分解溶融燃焼装置は、従来の熱分解溶融燃焼装置に比較して設置スペースが大幅に小さくなると共に、設置コストも大幅に低減することができる。
又、冷却ドラムは、内部に供給された熱分解残渣を回転・攪拌させて冷却する回転式のドラムである為、冷却面を有効に利用でき、従来の技術の冷却振動コンベヤよりも全長が短くなり、設置スペースをより少なくすることができる。
更に、排出用パイプの外周面に、冷却ドラム内と分離器内を連通するガス通路内に落下した細かい熱分解残渣を分離器内へ搬送するスクリュー羽根を設けている為、ガス通路内に細かい熱分解残渣が堆積するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る廃棄物の熱分解溶融燃焼装置の概略系統図である。
【図2】熱分解溶融燃焼装置の要部の概略縦断面図である。
【図3】熱分解溶融燃焼装置の冷却ドラムの縦断面図である。
【図4】従来の廃棄物の熱分解溶融燃焼装置の概略系統図である。
【符号の説明】
2は熱分解ドラム、7は排出用パイプ、8は冷却ドラム、9は分離器、10は搬送装置、11は熱分解残渣選別装置、36はガス通路、45はスクリュー羽根、Aは廃棄物、Cは熱分解ガス、Dは熱分解残渣。
Claims (2)
- 廃棄物(A)を乾留熱分解して熱分解ガス(C)と熱分解残渣(D)にする回転式の熱分解ドラム(2)と、熱分解ドラム(2)の軸線上に配置され、熱分解ドラム(2)に連通状態で接続される熱分解ガス(C)及び熱分解残渣(D)の排出用パイプ(7)と、熱分解ドラム(2)の軸線上に配置され、排出用パイプ(7)の先端部が挿入されると共に排出用パイプ(7)から送り込まれた熱分解残渣(D)を間接的に冷却する回転式の冷却ドラム(8)と、冷却ドラム(8)に排出用パイプ(7)の先端部外側に形成したガス通路(36)を介して連通接続され、冷却ドラム(8)内で分離された熱分解ガス(C)を前記ガス通路(36)により導いて熱分解ガス(C)中の細かい熱分解残渣(D)を分離する分離器(9)と、冷却ドラム(8)内の熱分解残渣(D)及び分離器(9)内の細かい熱分解残渣(D)を熱分解残渣選別装置(11)へ搬送する搬送装置(10)とを具備したことを特徴とする廃棄物の熱分解溶融燃焼装置。
- 排出用パイプ(7)の外周面に、ガス通路(36)内に落下した細かい熱分解残渣(D)を分離器(9)内へ搬送するスクリュー羽根(45)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物の熱分解溶融燃焼装置。
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Publications (2)
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