JP5419250B2 - 有機物のガス化方法及びガス化設備 - Google Patents

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Description

本発明は、下水汚泥などの有機物を、熱分解してガス化する方法及び設備に関するものである。
近年、資源の有効利用という観点から、下水汚泥などの有機物を熱分解して、ガスタービン、ガスエンジンやガス発電装置などの熱分解ガス利用装置で利用可能な熱分解ガスを得る、有機物のガス化が行われている。
一般に有機物をガス化し、得た、熱分解ガスにはタールが含有されており、このタールを十分に除去しなかった場合には、ガスエンジン内部やダクト等に、かかるタールが固着・堆積するなどの不具合が生じることが知られている。そこで、従来、このガス化に際しては、流動層炉において有機物を熱分解ガス及びチャーなどを含む熱分解残渣に熱分解し、サイクロンなどの除塵手段において熱分解残渣を熱分解ガスから分離除去した後、熱分解ガス中のタールを熱分解する、などの対応をしていた。また、単にガス化するだけでなく、強熱減量の低下(熱分解残渣の量を減らすこと)などを目的として、除塵手段で捕捉した熱分解残渣を熱分解炉に返送するとともに有機物と酸素などのガス化剤との接触効率を高めるため、熱分解炉に流動層炉を適用した改良発明(例えば、特許文献1参照。)や、熱効率の向上などを目的として、除塵手段とこれに次いで設けるタール分解炉とを一体化する改良発明などもある(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、除塵手段における熱分解残渣の分離除去や、分離除去した熱分解残渣の流動層炉への返送は、熱効率の低下につながる。また流動層炉により、強熱減量の低下やタールの分解率向上を図ると、熱分解ガス中の可燃性ガスの燃焼反応も同時に進んでしまうため、冷ガス効率(有機物から可燃性ガスへの熱量転換率)が低下する。また、流動層炉は、電力消費量が高いとの問題も有する。
特開2004−51745号公報 特開2006−104281号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、熱効率、強熱減量及び冷ガス効率の全てに優れ、しかも熱分解ガス中のタールは十分に除去することができる有機物のガス化方法及びガス化設備を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
有機物を熱分解ガス及び熱分解残渣に熱分解する有機物分解炉と、前記熱分解ガス中のタールを熱分解するタール分解炉と、前記熱分解残渣を燃焼する燃焼炉と、を有する有機物のガス化設備を使用し、
前記有機物分解炉は、間接加熱型炉で、熱分解ガスが前記有機物分解炉の上流側ジャケットに送られ、有機物熱分解初期の加熱に利用され、燃焼による燃焼ガスが前記有機物分解炉の下流側ジャケットに送られ、有機物熱分解終期の加熱に利用される構成とされ、
前記燃焼前の熱分解残渣を堆積させ、この堆積層中に前記タールを熱分解した後の熱分解ガスを通し、
前記堆積層中に通した熱分解ガスを、前記有機物熱分解初期の加熱に利用し、前記燃焼による燃焼ガスを、前記有機物熱分解終期の加熱に利用する、
ことを特徴とする有機物のガス化方法。
(主な作用効果)
本発明によれば、燃焼前の熱分解残渣を堆積させ、この堆積層中にタールを含んだ熱分解した後の熱分解ガス、つまり可燃性ガスや未分解のタールを含む熱分解ガスを通すことで、未分解のタールは熱分解残渣に接触し、あるいは捕捉(吸着)されるため、熱分解ガス中のタールは熱分解残渣の触媒作用により可燃ガスに分解される。したがって、熱分解ガスを利用するについて、ガスタービンやガス発電装置などの熱分解ガス利用装置やこれらに到るダクト設備などにおいて、タールが固着し、運転を妨げるおそれがない。また、タールは熱分解残渣の触媒作用により可燃ガスに分解されるため、エネルギーとして有効利用することができ、冷ガス効率が低下するおそれもない。さらに、熱分解残渣は、タールの捕捉に利用したとしても、燃焼して減溶化などするに影響がなく、むしろ、捕捉されたタールが可燃ガスに分解されず残存する場合においては、その熱量が利用されるため、燃焼効率が向上する。この他、有機物の熱分解からタールの熱分解に移行するについて、熱分解残渣を熱分解ガスから分離除去する必要がないため、熱効率を向上させることができる。
なお、熱分解残渣の触媒作用とは、熱分解残渣中に含まれる金属が触媒として働き、熱分解ガス中のタール分解反応を促進するものである。
堆積層中に通した熱分解ガス及び燃焼による燃焼ガスは熱量を有するため、この熱量を有機物熱分解の加熱に利用すると、熱効率が向上する。また、熱量の使用が制限されない燃焼ガスを有機物熱分解終期に利用することで燃焼ガスの保有熱量を最大限有効活用するとともに、熱量の使用が制限される熱分解ガスの保有熱量を効果的利用が可能となる。
〔請求項2記載の発明〕
前記有機物熱分解初期の加熱に利用した後、650℃以上となった前記熱分解ガスを、ガス利用装置に供給することを特徴とする請求項1記載の有機物のガス化方法。
〔請求項3記載の発明〕
有機物を熱分解ガス及び熱分解残渣に熱分解する有機物分解炉と、前記熱分解ガス中のタールを熱分解するタール分解炉と、前記熱分解残渣を燃焼する燃焼炉と、を有する有機物のガス化設備であって、
前記有機物分解炉が間接加熱型炉で、この間接加熱型炉の排出口が前記タール分解炉の天面部又は側面部の供給口に連通され、この供給口から前記熱分解ガスとともに前記熱分解残渣が供給されて、この供給された熱分解残渣が前記タール分解炉内で堆積し、この堆積層中を通って前記タール分解炉内の熱分解ガスが排出される構成とされており、
前記堆積層中に通した熱分解ガスが間接加熱型有機物分解炉の上流側ジャケットに送られ、前記有機物熱分解初期の加熱に利用され、前記燃焼による燃焼ガスが間接加熱型有機物分解炉の下流側ジャケットに送られ、前記有機物熱分解終期の加熱に利用される構成とされている、
ことを特徴とする有機物のガス化設備。
(主な作用効果)
本設備によると、請求項1記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
また、有機物分解炉として横型ロータリーキルン等の間接加熱型炉を使用し、有機物の熱分解後に、別途燃焼炉で熱分解残渣を燃焼することにより、冷ガス効率の低下を招くことなく、強熱減量も低下させることができる。本発明者らの試験したところによると、有機物分解炉で強熱減量を20〜30%に、燃焼炉で強熱減量を10%にすることができた。
さらに、間接加熱型炉の排出口がタール分解炉の天面部又は側面部の供給口に連通され、この供給口から熱分解ガスとともに熱分解残渣が供給されるように構成されていると、供給された熱分解残渣がタール分解炉内で堆積し、もって堆積層が形成されることになるため、新たに熱分解残渣を供給するための供給設備が不要となり、設備をコンパクト化することが可能となる。
〔請求項4記載の発明〕
前記タール分解炉の天面部及び側面部の少なくとも一方に酸素供給口が備えられて、この酸素供給口から前記堆積層の上方に酸素が供給される構成とされている、請求項3記載の有機物のガス化設備。
(主な作用効果)
堆積層中に酸素を供給すると、堆積層内で局所的に高温となる箇所が生じ、クリンカーが発生するおそれがある。しかしながら、タール分解炉の天面部及び側面部の少なくとも一方に酸素供給口が備えられて、この酸素供給口から堆積層の上方に酸素が供給される構成とされていると、堆積層内部温度はクリンカーが発生する程の温度まで上昇しないため局所的なクリンカーの発生が抑えられる。
本発明によると、熱効率、強熱減量及び冷ガス効率の全てに優れ、しかも熱分解ガス中のタールは十分に除去することができる有機物のガス化方法及びガス化設備となる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
〔用途〕
本形態において、処理することができる有機物の種類は、特に限定されない。例えば、下水汚泥、塵芥、生ごみ、し尿、畜糞などの有機物を、処理することができる。
〔ガス化方法及びガス化設備〕
図1に、本実施の形態の有機物Dのガス化設備1を示した。
本形態においては、有機物Dを、有機物分解炉10に供給する。この有機物分解炉10において、有機物Dを、熱分解ガスG及び熱分解残渣Cに熱分解する。
ここで、有機物分解炉10としては、流動層炉等の直接加熱型炉ではなく、横型ロータリーキルン、横型スクリュー搬送式炉、竪型多層回転盤式炉、等の間接加熱型炉を用いるのが好ましく、横型ロータリーキルン、横型スクリュー搬送式炉を用いるのがより好ましい。直接加熱型炉によると、熱分解ガスG中の可燃性ガスの燃焼反応も同時に進んでしまい、冷ガス効率が低下する。また、直接加熱型炉は、電力消費量が高いとの問題も有する。しかしながら、有機物分解炉10として間接加熱型炉を使用し、後述するように、有機物Dの熱分解後に、別途燃焼炉30で熱分解残渣Cを燃焼するようにすれば、冷ガス効率の低下を招くことなく、強熱減量も低下させることができる。また、横型ロータリーキルンは、汎用的であるため、比較的安価で、かつメンテナンス性に優れるとの利点を有する。さらに、横型スクリュー搬送式炉は、後述するタール分解炉20と接続するについて、横型ロータリーキルンよりもシール性がよいとの利点を有する。ただし、横型スクリュー搬送式炉は、スクリューが必要であるため、高温下で摩擦が生じやすく、この点では、横型ロータリーキルンの方が優れる。
有機物分解炉10で得た熱分解ガスG及び熱分解残渣Cは、タール分解炉20に供給する。このタール分解炉20において、熱分解ガスG中のタールを熱分解し、また、熱分解残渣Cを堆積させる。そして、この熱分解残渣Cが堆積して形成された堆積層22中に、タールを含む熱分解した後の熱分解ガスGを通す。この熱分解ガスGを通すことによる効果は、次のとおりである。
本形態のように、堆積層22中にタールを含む熱分解した後の熱分解ガスG、つまり可燃性ガスや未分解のタールを含む熱分解ガスGを通すと、未分解のタールは熱分解残渣Cに接触し、あるいは捕捉(吸着)されるとともに堆積層22中において熱分解残渣Cの触媒作用によりタールが熱分解される。その結果、熱分解ガスG中のタールは可燃ガスに分解される。さらに、熱分解残渣Cは、タールの捕捉に利用したとしても、後述する燃焼炉30において燃焼には影響がなく、むしろ、捕捉されたタールが可燃ガスに分解されず残存する場合においては、その熱量が利用されるため、燃焼効率が向上する。この他、有機物Dの熱分解(有機物分解炉10における処理)からタールの熱分解(タール分解炉20における処理)に移行するについて、熱分解残渣Cを熱分解ガスGから分離除去する必要がないため、設備の小型化、コストダウンを図ることが可能となり、また、熱効率が向上する。
ここで、本形態では、有機物分解炉10の排出口10Aが図1の通り、タール分解炉20の側面部20aの供給口に連通され、この供給口から熱分解ガスGとともに熱分解残渣Cが供給されるように構成されている。なお、タール分解炉20への連通箇所は、側面部20aに限らず、天面部20b又は側面部20a,20dの供給口のいずれか、または複数箇所に連通可能である。この構成によると、供給された熱分解残渣Cがタール分解炉内21で自由落下して、炉中央部等の適宜の場所に、図1では底面部20c上たる底部に堆積し、もって堆積層22が形成される。したがって、本形態によると、別途供給設備が不要となるばかりでなく、有機物分解炉からタール分解炉における炉外への放熱を少なくすることが可能となる。
また、本形態では、タール分解炉20の天面部20b及び側面部20a,20dの少なくとも一方に、図1では側面部20dに、酸素供給口が備えられて、この酸素供給口から堆積層22の上方に酸素Aが供給される構成とされている。この点、本形態において、堆積層22中に直接酸素Aを供給すると、クリンカーが発生するおそれがある。しかしながら、堆積層22の上方に酸素Aが供給される構成とされていると、堆積層22中で局所的に高温となる箇所が生じないため比較的高温となるため、クリンカーの発生が抑えられる。
本形態においては、酸素Aを単独で供給(酸素Aのみで供給)することもできるが、通常の空気や酸素を混ぜるなどして酸素濃度を調節した酸素付加空気などの酸素含有気体として供給することもできる(つまり、酸素が供給されればよい。)。通常の空気などの酸素含有気体を供給することとすれば、運用(運転)費が低く抑えられる。また、酸素付加空気などの酸素含有気体を供給することとすれば、炉中に供給される窒素量が相対的に減るため、比較的熱量を高く維持することができる。
タール分解炉内21に堆積した熱分解残渣Cは、堆積層22の高さを保持しつつ、例えば、タール分解炉20の底面部20cから排出する。排出した熱分解残渣Cは、例えば、搬送手段を利用して、あるいは図1のように、管などからなる移送路61を通して、固定床炉、流動層炉、横型回転炉等の燃焼炉30に供給する。燃焼炉30においては、熱分解残渣Cを燃焼して、減溶化する。図1では、この燃焼にあたって、管などからなる移送路64を通して、燃焼炉30内に酸素Aを供給する。さらに、本形態では、移送路64が途中で分岐しており、この分岐路64Aを通して、タール分解炉20にも、酸素Aを供給することができる。
以上のように熱分解残渣Cを燃焼する場合においては、この燃焼による燃焼ガスG2及び前述した堆積層22中に通した熱分解ガスGを、有機物Dを熱分解する際の加熱に利用するのが好ましい。堆積層22中に通した熱分解ガスG及び燃焼による燃焼ガスG2は熱量を有するため、この熱量を、有機物Dを熱分解する際の加熱に利用すると、熱効率が向上する。このとき、熱分解ガスG及び燃焼ガスG2の保有する熱量が、有機物分解炉10において、有機物を分解するのに必要な熱量に達しない場合には、燃焼炉30へ汚泥等の有機性廃棄物を発酵させた際に発生する消化ガス、都市ガス、プロパンガス、重油等の補助燃料Fを供給し、燃焼ガスG2の保有熱量を高めることで適切な熱分解が可能となる。
なお、補助燃料の供給量は、熱分解炉で熱交換された後の燃焼ガスG2温度により制御することが好ましい。
また、熱分解ガスG及び燃焼ガスG2の利用に関しては、熱分解ガスGを有機物分解炉10の上流側(供給口側)(すなわち、有機物熱分解初期)の加熱に利用し、燃焼ガスG2を有機物分解炉10の下流側(排出口側)(すなわち、有機物熱分解終期)の加熱に利用すると、より好ましいものとなる。すなわち、有機物分解炉10の下流側における加熱量を燃焼ガスG2で制御し、有機物Dの熱分解を制御することによって、その後のタールの熱分解などの処理効率を向上させることができる。一方、熱分解ガスGや燃焼ガスG2は、前述したように、その有する熱量を、有機物Dの熱分解における加熱に利用することができる。もっとも、熱分解ガスGは、その後、ガスタービンやガス発電装置などの熱分解ガス利用装置において利用されるものであるため、有機物分解炉10で熱交換された後の熱分解ガス温度を650℃以上とすることが好ましい。他方、燃焼ガスG2は、その後、大気中に放出されるものであるため、熱量の使用が制限されない。そこで、制御が必要な有機物熱分解炉10の下流側の加熱には、熱量の使用が制限されない燃焼ガスG2を利用し、他方、たとえ補助的でも有用である有機物熱分解炉10上流側の加熱には、熱量の使用が制限される熱分解ガスGを利用するのが、余熱の効果的利用となる。
なお、熱分解ガスGと燃焼ガスG2の有機物熱分解炉10における加熱範囲比率は加熱面積比3:7〜5:5とすることが好ましい。すなわち、熱量の使用に制限のない燃焼ガスG2による加熱面積を熱分解ガスGによる加熱面積より大きくすることで有機物分解炉10において安定的に熱分解を行うことができる。
以上の熱分解ガスG及び燃焼ガスG2の利用を実現するための形態は、特に限定されない。本形態では、図1に示す形態となっている。
すなわち、まず、有機物分解炉10の上流側(供給口側)周面に、内部を熱媒が流通するジャケット11が備わっており、また、有機物分解炉10の下流側(排出口10A側)周面に、内部を熱媒が流通するジャケット12が備わっている。そして、ジャケット11には、タール分解炉20の底面部20cとつながる管などからなる移送路63が接続されており、また、ジャケット12には、燃焼炉30の側面部とつながる管などからなる移送路62が接続されている。なお、ジャケット11及び12は有機物分解炉10とは摺動面を解して連結されており、ジャケット11及び12自体は固定されている。したがって、熱分解ガスGは、移送路63を通してジャケット11内に供給され、熱媒として有機物Dの初期加熱に利用されることになる。また、燃焼ガスG2は、移送路62を通してジャケット12内に供給され、熱媒として有機物Dの終期加熱に利用されることになる。
ジャケット11内において加熱に利用された熱分解ガスGは、その後、管などからなる移送路65を通して、例えば、ガスタービンやガス発電装置、ガスエンジン、などの熱分解ガス利用装置に送られる。他方、ジャケット12内において加熱に利用された燃焼ガスG2は、その後、配管、ダクトなどからなる移送路66を通して、適宜除塵処理などがなされた後、大気中に放出される。ただし、燃焼ガスG2が熱量を有するようであれば、図1のように、大気中に放出するに先立って、熱交換器40を通して、タール分解炉20や燃焼炉30に供給する酸素Aの加熱に利用するのが好ましい。
〔その他〕
以上で説明した有機物ガス化設備1を使用して、下水汚泥をガス化した際の各種データを図2に示した。図2から、本設備1が運用可能であることが明らかである。なお、下水汚泥は、あらかじめ脱水、乾燥してから熱分解することとしている。
本発明は、下水汚泥などの有機物を、熱分解してガス化する方法及び設備として、適用可能である。
有機物ガス化設備のフロー図である。 有機物をガス化した際の、各種データを示す図である。
1…有機物ガス化設備、10…有機物分解炉、10A…排出口、11,12…ジャケット、20…タール分解炉、20a,20d…側面部、20b…天面部、20c…底面部、21…タール分解炉内、22…堆積層、30…燃焼炉、40…熱交換器、61〜66…移送路、A…酸素、C…熱分解残渣、D…有機物、F…補助燃料、G…熱分解ガス、G2…燃焼ガス。

Claims (4)

  1. 有機物を熱分解ガス及び熱分解残渣に熱分解する有機物分解炉と、前記熱分解ガス中のタールを熱分解するタール分解炉と、前記熱分解残渣を燃焼する燃焼炉と、を有する有機物のガス化設備を使用し、
    前記有機物分解炉は、間接加熱型炉で、熱分解ガスが前記有機物分解炉の上流側ジャケットに送られ、有機物熱分解初期の加熱に利用され、燃焼による燃焼ガスが前記有機物分解炉の下流側ジャケットに送られ、有機物熱分解終期の加熱に利用される構成とされ、
    前記燃焼前の熱分解残渣を堆積させ、この堆積層中に前記タールを熱分解した後の熱分解ガスを通し、
    前記堆積層中に通した熱分解ガスを、前記有機物熱分解初期の加熱に利用し、前記燃焼による燃焼ガスを、前記有機物熱分解終期の加熱に利用する、
    ことを特徴とする有機物のガス化方法。
  2. 前記有機物熱分解初期の加熱に利用した後、650℃以上となった前記熱分解ガスを、ガス利用装置に供給することを特徴とする請求項1記載の有機物のガス化方法。
  3. 有機物を熱分解ガス及び熱分解残渣に熱分解する有機物分解炉と、前記熱分解ガス中のタールを熱分解するタール分解炉と、前記熱分解残渣を燃焼する燃焼炉と、を有する有機物のガス化設備であって、
    前記有機物分解炉が間接加熱型炉で、この間接加熱型炉の排出口が前記タール分解炉の天面部又は側面部の供給口に連通され、この供給口から前記熱分解ガスとともに前記熱分解残渣が供給されて、この供給された熱分解残渣が前記タール分解炉内で堆積し、この堆積層中を通って前記タール分解炉内の熱分解ガスが排出される構成とされており、
    前記堆積層中に通した熱分解ガスが間接加熱型有機物分解炉の上流側ジャケットに送られ、前記有機物熱分解初期の加熱に利用され、前記燃焼による燃焼ガスが間接加熱型有機物分解炉の下流側ジャケットに送られ、前記有機物熱分解終期の加熱に利用される構成とされている、
    ことを特徴とする有機物のガス化設備。
  4. 前記タール分解炉の天面部及び側面部の少なくとも一方に酸素供給口が備えられて、この酸素供給口から前記堆積層の上方に酸素が供給される構成とされている、請求項3記載の有機物のガス化設備。
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