JPH11201424A - 廃棄物の熱分解溶融燃焼装置 - Google Patents

廃棄物の熱分解溶融燃焼装置

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JPH11201424A
JPH11201424A JP10004141A JP414198A JPH11201424A JP H11201424 A JPH11201424 A JP H11201424A JP 10004141 A JP10004141 A JP 10004141A JP 414198 A JP414198 A JP 414198A JP H11201424 A JPH11201424 A JP H11201424A
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drum
gas
cooling
residue
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物の熱分解溶融燃焼装置に於いて、地下
室が不要になって設置スペース及び設置コストの大幅な
低減を図れるようにする。 【解決手段】 廃棄物Aを乾留熱分解して熱分解ガスC
と熱分解残渣Dにする回転式の熱分解ドラム2と、熱分
解ドラム2の軸線上に配置され、熱分解ドラム2に連通
状態で接続される熱分解ガスC及び熱分解残渣Dの排出
用パイプ7と、熱分解ドラム2の軸線上に配置され、排
出用パイプ7の先端部が挿入されると共に排出用パイプ
7から送り込まれた熱分解残渣Dを間接的に冷却する回
転式の冷却ドラム8と、冷却ドラム8に排出用パイプ7
の先端部外側に形成したガス通路36を介して連通接続
され、冷却ドラム8内で分離された熱分解ガスCをガス
通路36により導いて熱分解ガスC中の細かい熱分解残
渣Dを分離する分離器9と、冷却ドラム8内の熱分解残
渣D及び分離器9内の細かい熱分解残渣Dを熱分解残渣
選別装置11へ搬送する搬送装置10とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ等の廃棄
物の溶融燃焼処理に利用される廃棄物の熱分解溶融燃焼
装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の廃棄物の熱分解溶融燃焼装
置の概略系統図を示すものであり、図4に於いて、50
は廃棄物供給装置、51は熱分解ドラム、52は加熱ガ
ス加熱器、53は分離器、54は熱分解ガス導管、55
は燃焼溶融炉、56はスラグ冷却槽、57は二重ダンパ
ー、58は冷却振動コンベヤ、59は冷却水配管、60
は冷却水循環ポンプ、61は熱交換器、62は窒素ガス
供給管、63はバケットコンベヤ、64は熱分解残渣選
別装置、65は粉砕機、66はサイロ、67は送風機で
ある。
【0003】而して、供給装置50により熱分解ドラム
51へ供給された廃棄物Aは、ここで加熱ガス加熱器5
2からの加熱ガスBにより空気の遮断下に於いて300
℃〜600℃の温度に加熱され、熱分解ガスCと熱分解
残渣Dに分解される。この熱分解ガスCは、水分、C
O、CO2 、H2 及び炭化水素を主成分とし、又、熱分
解残渣Dは、カーボン残渣、鉄、アルミニウム、ガラス
等の混合物である。
【0004】熱分解ドラム51内で生成された熱分解ガ
スC及び熱分解残渣Dは、熱分解ドラム51に隣接する
分離器53に導入され、ここで重力により熱分解ガスC
と熱分解残渣Dとに分離される。
【0005】前記熱分解ガスCは、熱分解ガス導管54
を経て直接燃焼溶融炉55へ導入され、又、熱分解残渣
Dは、鉄やアルミニウム等の有価物の回収及び有価物回
収後のカーボン残渣等の粉砕・燃料化の為、二重ダンパ
ー57、冷却振動コンベヤ58及びバケットコンベヤ6
3を経て熱分解残渣選別装置64(篩、磁選機及びアル
ミ選別機等から成る)へ導入される。
【0006】即ち、熱分解残渣Dは、分離器53から二
重ダンパー57へ落下し、二重ダンパー57により分離
器53内と冷却振動コンベヤ58内の雰囲気を遮断しつ
つ冷却振動コンベヤ58へ送られる。尚、分離器53内
と冷却振動コンベヤ58内を遮断するのは、冷却振動コ
ンベヤ58内の低温の雰囲気ガス(窒素ガス等)が分離
器53及び熱分解ガス導管54へ吸引されると、熱分解
ガスC中に含まれているタールが固化し、熱分解ガス導
管54を閉塞する虞れがあるからである。
【0007】冷却振動コンベヤ58へ送られた熱分解残
渣Dは、冷却振動コンベヤ58内に於いて低酸素又は無
酸素状態で冷却水により間接的に冷却され、約450℃
の温度から約80℃の温度にまで下げられた後、バケッ
トコンベヤ63により上方へ搬送されて熱分解残渣選別
装置64へ送られる。尚、熱分解残渣Dを低酸素又は無
酸素状態で冷却するのは、熱分解残渣Dの燃焼・爆発等
を防止する為である。又、冷却振動コンベヤ58内を低
酸素又は無酸素状態にする為に、冷却振動コンベヤ58
内へは窒素ガス供給管62から窒素ガスが供給されてい
る。
【0008】そして、熱分解残渣選別装置64へ送られ
た熱分解残渣Dは、ここで鉄やアルミニウム等の有価物
が回収される。又、残ったカーボン残渣D′は、引き続
き粉砕機65により粒径が1mm以下の細粒に粉砕さ
れ、燃料化される。
【0009】前記粉砕されたカーボン残渣D′は、サイ
ロ66に貯留された後、空気輸送によって燃焼溶融炉5
5へ送られ、ここで熱分解ガスCと共に燃焼・溶融され
て溶融スラグFとなる。この溶融スラグFは、スラグ冷
却層56内へ落下排出されて水砕スラグとなる。又、燃
焼溶融炉55内で発生した高温(1200℃〜1400
℃)の燃焼排ガスGは、廃熱ボイラ(図示省略)へ流入
してここで熱回収された後、排ガス処理装置(図示省
略)を経てクリーンガスとなって大気中へ排出されて行
く。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の廃棄
物の熱分解溶融燃焼装置に於いては、熱分解ドラム51
を出た熱分解残渣Dを重力により順次下方へ移動させる
ようにしている為、熱分解ドラム51を床面上に設置し
ていることとも相俟って、二重ダンパー57、冷却振動
コンベヤ58及びバケットコンベヤ63等(図4の一点
鎖線で囲んだ部分)をどうしても地下室に設置しなけれ
ばならなかった。特に、規模の大きい熱分解溶融燃焼装
置では、最下部に設置される装置が地下10m近くにな
る場合があった。このように、従来の熱分解溶融燃焼装
置は、設置するのに大きな地下室が必要になり、設置ス
ペースが大きくなると共に、設置コストが大幅に高騰す
ると云う問題があった。
【0011】本発明は、このような問題点に鑑みて為さ
れたものであり、その目的は地下室が不要になって設置
スペース及び設置コストの大幅な低減を図れるようにし
た廃棄物の熱分解溶融燃焼装置を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の請求項1に記載の発明は、廃棄物を乾留熱
分解して熱分解ガスと熱分解残渣にする回転式の熱分解
ドラムと、熱分解ドラムの軸線上に配置され、熱分解ド
ラムに連通状態で接続される熱分解ガス及び熱分解残渣
の排出用パイプと、熱分解ドラムの軸線上に配置され、
排出用パイプの先端部が挿入されると共に排出用パイプ
から送り込まれた熱分解残渣を間接的に冷却する回転式
の冷却ドラムと、冷却ドラムに排出用パイプの先端部外
側に形成したガス通路を介して連通接続され、冷却ドラ
ム内で分離された熱分解ガスを前記ガス通路により導い
て熱分解ガス中の細かい熱分解残渣を分離する分離器
と、冷却ドラム内の熱分解残渣及び分離器内の細かい熱
分解残渣を熱分解残渣選別装置へ搬送する搬送装置とを
具備したことに特徴がある。
【0013】又、本発明の請求項2に記載の発明は、排
出用パイプの外周面に、ガス通路内に落下した細かい熱
分解残渣を分離器内へ搬送するスクリュー羽根を設けた
ことに特徴がある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態
に係る廃棄物の熱分解溶融燃焼装置の概略系統図を示す
ものであり、図1に於いて、1は廃棄物Aの供給スクリ
ューフィーダー、2は熱分解ドラム、3は加熱ガス入口
側ケーシング、4は加熱ガス出口側ケーシング、5は加
熱ガス加熱器、6は加熱ガス循環ファン、7は排出用パ
イプ、8は冷却ドラム、9は分離器、10はバケットコ
ンベヤ10′及び熱分解残渣コンベヤ10″から成る搬
送装置、11は熱分解残渣選別装置、12は粉砕機、1
3はサイロ、14は燃焼溶融炉、15はスラグ冷却槽、
16は廃熱ボイラ、17は集塵装置、18は排ガス処理
装置、19は誘引通風機、20は煙突である。
【0015】前記熱分解ドラム2は、図2に示す如く、
両端部に加熱ガス入口21a及び加熱ガス出口(図示省
略)を形成したドラム本体21と、ドラム本体21内の
両端部位置に気密状に配設された一対の管板22と、両
端部が両管板22に気密状に挿通支持され、ドラム本体
21の軸芯方向に沿う複数本の加熱管23と、ドラム本
体21内に配設された熱分解残渣Dの掻き上げ板24と
から構成されて居り、加熱ガスBを加熱ガス入口21
a、加熱管23及び加熱ガス出口を通過させ、ドラム本
体21の胴部分と両管板22とにより囲まれた空間(以
下乾留熱分解用の空間と云う)内で廃棄物Aの乾留熱分
解を行うようになっている。
【0016】又、熱分解ドラム2の加熱ガス出口側の管
板22(図示省略)には、供給スクリューフィーダー1
により送られて来た廃棄物Aを乾留熱分解用の空間へ供
給する廃棄物供給口(図示省略)が、熱分解ドラム2の
加熱ガス入口21a側の管板22(図2の右側)には、
乾留熱分解用の空間で生成された熱分解ガスC及び熱分
解残渣Dを排出する排出口25が夫々形成されている。
【0017】更に、熱分解ドラム2の加熱ガス入口21
a及び加熱ガス出口には、加熱ガス入口側ケーシング3
及び加熱ガス出口側ケーシング4が夫々連通状態で接続
されている。この加熱ガス入口側ケーシング3及び加熱
ガス出口側ケーシング4は、熱分解ドラム2の加熱ガス
入口21a及び加熱ガス出口にシールされた状態で且つ
熱分解ドラム2が両ケーシング3,4に対して回転でき
るように夫々接続されている。従って、加熱ガス加熱器
5から加熱ガス入口側ケーシング3へ供給された加熱ガ
スBは、加熱ガス入口21a、加熱管23及び加熱ガス
出口を通って加熱ガス出口側ケーシング4から排出され
る。
【0018】そして、前記熱分解ドラム2は、床面に設
置した支持台(図示省略)上の支持ローラ26に、廃棄
物供給口が排出口25側よりも上方に位置する傾斜姿勢
(水平に対して約1.5度の傾斜角度)でもって回転自
在に支持されて居り、モータ及び歯車式の伝動機構から
成る回転駆動装置(図示省略)によって、約1〜3rp
mの回転速度で回転駆動されるようになっている。尚、
熱分解ドラム2のドラム本体21外周面には、回転用の
リング27が設けられて居り、この部分が支持ローラ2
6に支持されている。
【0019】前記ガス加熱器5は、石油や天然ガス等の
化石燃料を燃料とするオイルバーナ若しくはガスバーナ
を備えて居り、加熱ガス入口側ケーシング3及び加熱ガ
ス出口側ケーシング4に夫々接続され、熱分解ドラム2
の加熱管23へ廃棄物Aの加熱用熱媒体として高温の加
熱ガスBを供給できるようになっている。
【0020】即ち、加熱ガス加熱器5により500℃〜
600℃に加熱された加熱ガスBは、加熱ガス導管2
8、加熱ガス入口側ケーシング3、加熱管23、加熱ガ
ス出口側ケーシング4、加熱ガス導管28及び加熱ガス
循環ファン6等から成るループ管路内を循環流通して居
り、加熱管23を通過する間に廃棄物Aに熱エネルギー
を供給し、自らは250℃〜300℃の温度となって加
熱ガス出口側ケーシング4から流出するようになってい
る。尚、加熱ガス加熱器5からの高温の加熱ガスBは、
石油や天然ガス等の化石燃料を燃料としている為、HC
l等の腐食性物質を含有しないクリーンなガス体であ
る。
【0021】前記排出用パイプ7は、図2に示す如く、
熱分解ドラム2の軸線上に配置されて熱分解ドラム2の
排出口25に連通接続されて居り、熱分解ドラム2の加
熱ガス入口21a、加熱ガス入口側ケーシング3及び分
離器9に夫々挿通されて熱分解ドラム2と一緒に回転す
るようになっている。
【0022】又、排出用パイプ7の先端部(図2の右端
部分)は、冷却ドラム8内に挿入されて居り、熱分解ド
ラム2内の熱分解ガスCと熱分解残渣Dを冷却ドラム8
内へ導けるようになっている。
【0023】前記冷却ドラム8は、熱分解ドラム2の軸
線上に回転自在に配置されて居り、排出用パイプ7から
送り込まれた熱分解残渣Dを間接的に冷却してバケット
コンベヤ10′へ排出すると共に、冷却ドラム8内の熱
分解ガスCを分離器9へ導けるようになっている。
【0024】即ち、冷却ドラム8は、図2及び図3に示
す如く、複数本の冷却パイプ29aを円形状に配列し、
隣接する冷却パイプ29a同士を気密状に連結して成る
円筒状の胴体29と、冷却パイプ29aの両端部に連通
接続された環状で且つパイプ状の入口側ヘッダー30及
び出口側ヘッダー31と、入口側ヘッダー30及び出口
側ヘッダー31に夫々接続された冷却水供給管32及び
冷却水排出管33と、胴体29内の両端部に気密状に配
設された一対の鏡板34と、一方の鏡板34(図2及び
図3の右側)に胴体29内へ連通するように接続され、
胴体29内の熱分解残渣Dをバケットコンベヤ10′へ
排出する熱分解残渣パイプ35と、他方の鏡板34(図
2及び図3の左側)に胴体29内へ連通するように接続
され、排出用パイプ7との間にガス通路36を形成する
熱分解ガスパイプ37と、胴体29内に配設された熱分
解残渣Dの掻き上げ板38等から構成されて居り、胴体
29内の熱分解残渣Dを冷却パイプ29aにより冷却し
て熱分解残渣パイプ35からバケットコンベヤ10′内
へ排出すると共に、熱分解ガスCを胴体29内で反転さ
せてガス通路36から分離器9内へ導けるようになって
いる。
【0025】前記冷却水供給管32及び冷却水排出管3
3は、図3に示す如く、バケットコンベヤ10′のケー
シング10aを貫通した状態で且つ胴体29と一緒に回
転できるように配設されて居り、バケットコンベヤ1
0′のケーシング10a外に設けたロータリージョイン
ト39(冷却ドラム8の軸線上に配置されている)に夫
々接続されている。従って、冷却水Eは、ロータリージ
ョイント39、冷却水供給管32及び入口側ヘッダー3
0を経て冷却パイプ29aへ供給され、冷却ドラム8内
の熱分解残渣Dを冷却した後、出口側ヘッダー31、冷
却水排出管33及びロータリージョイント39を経て排
出されるようになっている。
【0026】又、冷却水供給管32及び冷却水排出管3
3のバケットコンベヤ10′のケーシング10aを貫通
する部分は、冷却水供給管32の一部分が冷却水排出管
33内へ挿入された二重管構造となっている。
【0027】更に、熱分解残渣パイプ35及び冷却水排
出管33には、バケットコンベヤ10′のケーシング1
0aに摺動回転自在に接触する密封板40が設けられて
居り、熱分解残渣パイプ35のケーシング10a内へ挿
入された部分及び冷却水排出管33のケーシング10a
を貫通する部分を夫々シールするようになっている。
【0028】そして、前記冷却ドラム8は、熱分解ドラ
ム2の軸線上に配置され、且つ床面に設置した支持台
(図示省略)上の支持ローラ41に、入口側(熱分解ガ
スパイプ37側)が出口側(熱分解残渣パイプ35側)
よりも上方に位置する傾斜姿勢(水平に対して約1.5
度の傾斜角度)でもって回転自在に支持されて居り、モ
ータ及び歯車式の伝動機構から成る回転駆動装置(図示
省略)によって、適宜の回転速度で回転駆動されるよう
になっている。尚、冷却ドラム8の胴体29外周面に
は、回転用のリング42が設けられて居り、この部分が
支持ローラ41に支持されている。
【0029】前記分離器9は、図2に示す如く、排出用
パイプ7の一部分(加熱ガス入口側ケーシング3と冷却
ドラム8の間に位置部分)を囲繞する状態で配設されて
居り、冷却ドラム8の熱分解ガスパイプ37にシールさ
れた状態で且つ冷却ドラム8が回転できるように接続さ
れている。従って、冷却ドラム8内の熱分解ガスCは、
冷却ドラム8内からガス通路36を通って分離器9内へ
導かれ、ここで熱分解ガスC中の細かい熱分解残渣Dが
重力により分離されるようになっている。
【0030】又、分離器9の上端部には熱分解ガスCを
燃焼溶融炉14へ導く熱分解ガス導管43が、分離器9
の下端部には分離された細かい熱分解残渣Dをバケット
コンベヤ10′へ搬送するロータリーバルブ44及び熱
分解残渣コンベヤ10″が夫々接続されている。
【0031】そして、前記分離器9内と冷却ドラム8内
を連通するガス通路36内には、ガス通路36内へ落下
した細かい熱分解残渣Dを分離器9内へ搬送するスクリ
ュー羽根45が配設されている。このスクリュー羽根4
5は、排出用パイプ7の外周面に設けられている。
【0032】尚、図2に於いて、46は分離器9と加熱
ガス入口側ケーシング3との間に設けた仕切板である。
この仕切板46は、排出用パイプ7の外周面に固着され
て排出用パイプ7と一緒に回転するようになって居り、
分離器9及び加熱ガス入口側ケーシング3に摺動回転自
在に接触し、分離器9と加熱ガス入口側ケーシング3と
の間をシールするようになっている。
【0033】次に、上記構成の廃棄物の熱分解溶融燃焼
装置の作動について説明する。供給スクリューフィーダ
ー1により熱分解ドラム2内へ供給された都市ごみ等の
廃棄物Aは、略酸素が遮断された状態の下で加熱管23
内を流通する加熱ガスBによって、常温から300℃〜
600℃、好ましくは400℃〜500℃の温度に加熱
され、約1時間程度熱分解ドラム2内に回転による攪拌
混合を受け乍ら滞留する。この間に熱分解ドラム2内の
廃棄物Aが熱分解されることにより、熱分解ガスCと固
形の熱分解残渣Dが熱分解ドラム2内に生成される。
【0034】尚、熱分解ドラム2内での廃棄物Aの熱分
解は通常約1時間程度で完了し、概ね75wt%の熱分
解ガスCと25wt%の熱分解残渣Dとが生成される。
この生成された熱分解ガスCは、水分、CO、CO2
2 及び炭化水素を主成分とするものであり、ダスト及
びタールが若干含まれている。又、生成された熱分解残
渣Dは、熱分解ドラム2内で攪拌・混合されることによ
り均一化され、一様な大きさの粒子となり、主成分が炭
素と灰分で構成されるチャーと、鉄やアルミニウム、ガ
ラス等の不燃物との混合物である。
【0035】そして、熱分解ドラム2内の熱分解ガスC
は、排出用パイプ7内を通って冷却ドラム8内へ送ら
れ、又、熱分解ドラム2内の熱分解残渣Dは、熱分解ド
ラム2の回転及び掻き上げ板24の掻き上げ作用によっ
て排出用パイプ7内へ送り込まれ、該排出用パイプ7内
を通って冷却ドラム8内へ送られる。
【0036】冷却ドラム8内へ送り込まれた熱分解ガス
Cは、冷却ドラム8内で反転して排出用パイプ7の外側
のガス通路36を通って分離器9へ流入し、ここで熱分
解ガスC中に含まれている細かい熱分解残渣Dが重力に
より分離された後、熱分解ガス導管43を経て燃焼溶融
炉14へ導かれる。又、分離器9で分離された細かい熱
分解残渣Dは、ロータリーバルブ44及び熱分解残渣コ
ンベヤ10″を経てバケットコンベヤ10′へ送られ
る。尚、熱分解ガスCがガス通路36を通過する際に落
下した細かい熱分解残渣Dは、排出用パイプ7の外側に
設けたスクリュー羽根45により分離器9内へ送り込ま
れ、分離器9で分離された細かい熱分解残渣Dと一緒に
ロータリーバルブ44及び熱分解残渣コンベヤ10″を
経てバケットコンベヤ10′へ送られる。
【0037】一方、冷却ドラム8内の熱分解残渣Dは、
回転駆動する冷却ドラム8内で冷却パイプ29aにより
間接的に冷却され、約80℃の温度にまで冷却された
後、出口側の掻き上げ板38で熱分解残渣パイプ35内
へ掻き上げられ、該熱分解残渣パイプ35を通ってバケ
ットコンベヤ10′内へ送り込まれる。尚、冷却ドラム
8は、熱分解残渣Dを回転・攪拌するようにしている
為、冷却面を有効に利用することができる。又、バケッ
トコンベヤ10′内には熱分解残渣Dの発火等を防止す
る為に窒素ガスが封入されている。
【0038】バケットコンベヤ10′により熱分解残渣
選別装置11(篩、磁選機及びアルミ選別機等から成
る)へ送られた熱分解残渣Dは、ここで鉄やアルミニウ
ム等の有価物が回収される。又、残った熱分解残渣D
は、引き続き粉砕機12により粒径が1mm以下の細粒
に粉砕されて燃料化された後、サイロ13に貯留され
る。
【0039】サイロ13に貯留された熱分解残渣Dは、
引き続き廃熱ボイラ16や集塵装置17等からのダスト
と共に空気輸送によって燃焼溶融炉14へ送られ、ここ
で熱分解ガスCと共に燃焼・溶融されて溶融スラグFと
なる。即ち、溶融燃焼装置4内へ供給された炭素含有量
の高い細かい熱分解残渣Dは、熱分解ガスCと共に燃焼
溶融炉14内で約1300℃の高温燃焼される。尚、前
記燃焼温度(約1300℃)は灰の溶融温度より100
〜150℃ほど高いので、熱分解残渣Dは溶融スラグF
となり、スラグ冷却槽15内へ排出されることによって
所謂水砕スラグとなる。
【0040】この燃焼溶融炉14に於いては、極めて高
い燃焼温度により、生成されたダイオキシン類は他の有
機物と共に略完全に燃焼・分解される。又、この燃焼溶
融炉14に於いては、燃焼用空気の多段階供給方式や排
ガス再燃焼法、サイクロン燃焼法等の良好な燃焼を維持
する為の各種の公知の手段を単独又は組合せ使用するこ
とができることは勿論である。
【0041】一方、燃焼溶融炉14内で発生した高温
(1200℃〜1400℃)の燃焼排ガスGは、廃熱ボ
イラ16へ流入してここで熱回収された後、集塵装置1
7及び排ガス処理装置18を経てクリーンガスとなって
煙突20から大気中へ排出されて行く。
【0042】
【発明の効果】上述の通り、本発明の廃棄物の熱分解溶
融燃焼装置は、熱分解ドラムの軸線上に回転式の冷却ド
ラムを設け、熱分解ドラムから排出された熱分解ガス及
び熱分解残渣を排出用パイプにより冷却ドラムへ導き、
ここで熱分解残渣を冷却するようにしている為、従来の
熱分解溶融燃焼装置のように二重ダンパー、冷却振動コ
ンベヤ及びバケットコンベヤ等を地下室に設ける必要も
なく、地下室が不要になる。その結果、本発明の熱分解
溶融燃焼装置は、従来の熱分解溶融燃焼装置に比較して
設置スペースが大幅に小さくなると共に、設置コストも
大幅に低減することができる。又、冷却ドラムは、内部
に供給された熱分解残渣を回転・攪拌させて冷却する回
転式のドラムである為、冷却面を有効に利用でき、従来
の技術の冷却振動コンベヤよりも全長が短くなり、設置
スペースをより少なくすることができる。更に、排出用
パイプの外周面に、冷却ドラム内と分離器内を連通する
ガス通路内に落下した細かい熱分解残渣を分離器内へ搬
送するスクリュー羽根を設けている為、ガス通路内に細
かい熱分解残渣が堆積するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る廃棄物の熱分解溶融
燃焼装置の概略系統図である。
【図2】熱分解溶融燃焼装置の要部の概略縦断面図であ
る。
【図3】熱分解溶融燃焼装置の冷却ドラムの縦断面図で
ある。
【図4】従来の廃棄物の熱分解溶融燃焼装置の概略系統
図である。
【符号の説明】
2は熱分解ドラム、7は排出用パイプ、8は冷却ドラ
ム、9は分離器、10は搬送装置、11は熱分解残渣選
別装置、36はガス通路、45はスクリュー羽根、Aは
廃棄物、Cは熱分解ガス、Dは熱分解残渣。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物(A)を乾留熱分解して熱分解ガ
    ス(C)と熱分解残渣(D)にする回転式の熱分解ドラ
    ム(2)と、熱分解ドラム(2)の軸線上に配置され、
    熱分解ドラム(2)に連通状態で接続される熱分解ガス
    (C)及び熱分解残渣(D)の排出用パイプ(7)と、
    熱分解ドラム(2)の軸線上に配置され、排出用パイプ
    (7)の先端部が挿入されると共に排出用パイプ(7)
    から送り込まれた熱分解残渣(D)を間接的に冷却する
    回転式の冷却ドラム(8)と、冷却ドラム(8)に排出
    用パイプ(7)の先端部外側に形成したガス通路(3
    6)を介して連通接続され、冷却ドラム(8)内で分離
    された熱分解ガス(C)を前記ガス通路(36)により
    導いて熱分解ガス(C)中の細かい熱分解残渣(D)を
    分離する分離器(9)と、冷却ドラム(8)内の熱分解
    残渣(D)及び分離器(9)内の細かい熱分解残渣
    (D)を熱分解残渣選別装置(11)へ搬送する搬送装
    置(10)とを具備したことを特徴とする廃棄物の熱分
    解溶融燃焼装置。
  2. 【請求項2】 排出用パイプ(7)の外周面に、ガス通
    路(36)内に落下した細かい熱分解残渣(D)を分離
    器(9)内へ搬送するスクリュー羽根(45)を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物の熱分解溶融
    燃焼装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008174654A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Tsukishima Kikai Co Ltd 有機物のガス化方法及びガス化設備
JP2012130860A (ja) * 2010-12-21 2012-07-12 Hiroshima Gas Techno Kk 有機物熱分解装置
KR101633475B1 (ko) * 2016-01-12 2016-06-24 주세현 연소로의 배기장치

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