JP3681228B2 - ガスタービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備 - Google Patents

ガスタービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置とガスタービン発電装置との組み合せに係る複合設備の改良に関するものであり、設備の総合的な熱効率の大幅な向上と環境汚染の減少を可能にした複合設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置とガスタービン発電装置とを組み合せた複合設備としては、図3に示すような複合設備が先きに開示されている(特開平8−49822号)。
図3に於いて40は熱分解反応器、40aは廃棄物供給口、40bは搬送装置、41は溶融燃焼装置、42は分離装置、43は廃熱ボイラ、44は集塵装置、45は排ガス処理装置、46は誘引通風機、47は煙突、49はガスタービン発電装置、49aは燃焼器、49bはガスタービン、49cはガスタービン発電機、50は蒸気タービン発電装置であり、廃棄物供給口40aから熱分解反応器40内へ供給された都市ごみ等の廃棄物Cは、ここで空気の遮断下に於いてガスタービン発電装置49からのタービン排ガスAによって加熱され、乾留ガスGと熱分解残渣Dに変換される。
【0003】
前記乾留熱分解反応器40内で形成された熱分解生成物は、搬送装置40bに於いて乾留ガスGと熱分解残渣Dに分離され、前者の乾留ガスGは溶融燃焼装置41内で燃焼される。また、後者の熱分解残渣Dは分離装置42へ送られ、この中から比較的粗い不燃性固形物が除去されると共に、残った可燃性の固形物Iは微粉砕されたあと溶融燃焼装置41へ供給され、ここで溶融燃焼される。
更に、前記溶融燃焼装置41内の溶融スラグFは水砕スラグとして順次取り出されて行く。
【0004】
ところで、乾留熱分解反応器40内の廃棄物Cを加熱するためのエネルギー源としては、溶融燃焼装置41からの高温排ガスを用いるのが熱経済上最も好ましい方策である。
しかし、前記溶融燃焼装置41からの高温排ガス内には、廃棄物Cに含まれている塩化ビニル等の主として有機塩素化合物の燃焼によって生成する塩化水素(HCl)ガスが多量に含有されており、その高温に於ける激しい腐食性のため、これを乾留熱分解反応器40の加熱用熱源としてもちいることは一般に忌避されている。
【0005】
そのため、図3の複合設備に於いては、前述のようにガスタービン発電装置49からのタービン排ガスAを熱分解反応器40の加熱管内へ供給し、当該タービン排ガスAの熱により廃棄物Cを加熱する構成としている。何故なら、ガスタービン発電装置49の燃焼器49aで形成される燃焼ガスは一般に所謂クリーンなガスであり、腐食性物質を殆んど含有しないうえ廃棄物Cの加熱に必要な温度(約500℃)を保持しているからである。
【0006】
前記図3の複合設備は、ガスタービン発電装置49からのタービン排ガスAの熱の有効利用が図れ、熱効率の改善の点では優れた効用を奏するものである。
しかし乍ら、当該図3の複合設備にも改善すべき多くの問題が残されている。先ず第1の問題は、熱効率の改善の度合が比較的低いうえ、大気への排ガス放出量が増加して環境汚染を生じ易いと云う問題である。
即ち、図3の複合設備ではガスタービン発電装置49からのガスタービン排ガスAの一部を廃熱回収ボイラの入口側へ放出すると共に、熱分解反応器40内の廃棄物Cの加熱に利用した後のガスタービン排ガスAをそのまま煙道へ排出し、排ガス処理装置45を通して大気中へ排出する構成としている。
その結果、廃熱ボイラ43の出口側の酸素濃度が上昇して熱効率の低下を来たすと共に、約300℃の温度と約15%の酸素濃度を有する熱分解反応器40からのタービン排ガスAが煙道へ直接排出されることによって所謂排ガスロスが増加し、総合的な熱効率の一層の向上が図れないと云う点である。
また、溶融燃焼装置41へ燃焼用空気として新鮮空気が供給されるため、煙突から大気中へ排出される排ガス量が増大することになり、大気温度の上昇等の環境汚染を生ずることになる。
【0007】
第2の問題点は熱分解反応器40の熱負荷変動に関する点である。
図3の複合設備ではガスタービン発電装置49からのタービン排ガスAを熱分解反応器40と溶融燃焼装置41と廃熱ボイラ43の入口側の3個所へ夫々供給しつつ、熱分解反応器40や溶融燃焼装置41等を運転する構成となっている。
【0008】
ところが、現実に熱分解反応器40内へ供給されてくる都市ごみ等の廃棄物Cはその品質が一定でなく、低水分の廃棄物(単位重量当りの発熱量が大)から高水分の廃棄物(単位重量当りの発熱量が小)まで様々である。
その結果、熱分解反応器40で必要とする乾留加熱用熱量も相当の幅に亘って変動することになり、所要熱量の変動に応じてタービン排ガスAの供給量を調整することが必要となってくる。
【0009】
しかし、タービン排ガスAの供給量を燃焼器49aの出力を調整することにより制御することは、ガスタービン発電装置の運用上効率低下を招く。
従って、現実には相当大容量のガスタービン発電装置49を設置しておき、発生した余剰のタービン排ガスAは廃熱ボイラ43の入口側へ放出する手段が取られているものと思われる。
尚、特開平8−49822号にはガスタービン発電装置49の容量と熱分解反応器40の容量(熱負荷)の関係については一切開示されていないのでその詳細は不明であるが、上述のような方法が取られているものと想定される。
【0010】
ところが、大容量のガスタービン発電装置を設置しておき、熱分解反応器の負荷変動に応じてタービン排ガスAの供給量を調整する方法では、熱分解反応器40の軽負荷時に大気中へ放散するタービン排ガス量が必然的に増加することになり、総合的な熱効率の向上が一層困難になるうえ、廃棄物Cの単位重量当りのガスタービン発電装置49の設備容量が増加することになり、設備費の高騰を招くことになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従前のガスタービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備に於ける上述の如き問題、即ち▲1▼熱分解反応器40から導出した約300℃の温度を有するタービン排ガスAが大気中へ放出されること等により、熱効率の一層の向上を図り難いこと、及び▲2▼廃棄物の処理量に比較して設置すべきガスタービン発電装置の容量が相対的に大となり、設備費の引き下げが困難なこと、及び▲3▼大気へ放出する排ガス量が増えること等の問題を解決せんとするものであり、総合的な熱効率の一層の向上が図れると共に、ガスタービン発電装置の単位容量に対する廃棄物処理量が大きく、単位排ガス量当りの発電量が大で大気中への排ガスの放出量を減少することができ、そのうえガスタービン発電装置と熱分解反応器の両方をより安定に運転できるようにした複合設備を提供せんとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願請求項1に記載の発明は、常時定格又は定格に近い状態下で運転されるガスタービン発電装置と、廃棄物の乾留熱分解反応器と溶融燃焼装置と廃熱ボイラと蒸気タービン発電装置とを備えた廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備に於いて、前記乾留熱分解反応器を複数の加熱管を備えた間接加熱型の乾留熱分解反応器とすると共に、ガスタービン発電装置からのタービン排ガスの全量を前記乾留熱分解反応器の加熱管内へ供給し、乾留熱分解反応器で必要とする廃棄物の乾留熱分解用熱量の全部又は大部分を前記ガスタービン発電装置からのタービン排ガスの保有熱量によって供給すると共に、前記乾留熱分解反応器から導出した廃棄物を加熱した後のタービン排ガスを送風機により溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給し、更に、溶融燃焼装置からの排ガスの熱を廃熱ボイラによって回収し、当該廃熱ボイラの蒸気により前記蒸気タービン発電装置を駆動する構成としたことを発明の基本構成とするものである。
【0013】
請求項2に記載の発明は、常時定格又は定格に近い状態下で運転されるガスタービン発電装置と、廃棄物の乾留熱分解反応器と溶融燃焼装置と廃熱ボイラと蒸気タービン発電装置とを備えた廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備に於いて、前記乾留熱分解反応器を複数の加熱管を備えた間接加熱型の乾留熱分解反応器とすると共に、ガスタービン発電装置からのタービン排ガスの全量を前記乾留熱分解反応器の加熱管内へ供給し、廃棄物の乾留熱分解反応器で必要とする廃棄物の乾留熱分解用熱量を前記ガスタービン発電装置からのタービン排ガスの保有熱量によって供給すると共に、前記乾留熱分解反応器から導出した廃棄物を加熱した後のタービン排ガスを送風機により溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給し、また、廃棄物の乾留熱分解用熱量の不足分を、前記乾留熱分解反応器で生成した熱分解残渣の可燃性細粒を燃料とする熱風炉からの高温加熱ガスにより前記送風機により導出したタービン排ガスの一部を間接加熱すると共に、当該加熱したガスをガスタービン発電装置からのタービン排ガス内へ戻すことによって補給し、更に、溶融燃焼装置からの排ガスの熱を廃熱ボイラによって回収し、当該廃熱ボイラの蒸気により蒸気タービン発電装置を駆動する構成としたことを発明の基本構成とするものである。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、送風機により乾留熱分解反応器から導出して溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給するタービン排ガスの量を一定量に制御すると共に、乾留熱分解反応器の入口側に設けた加熱用のタービン排ガスの温度検出器により乾留熱分解反応用熱量の不足による反応器内加熱ガス流の温度低下を検知し、該検知信号により前記熱風炉を作動させると共に送風機により熱分解反応器から導出したタービン排ガスの一部を熱風炉内へ導入して加熱し、当該加熱したガスを乾留熱分解反応器入口側のタービン排ガス内へ混入するようにしたものである。
【0015】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、熱風炉からの排ガスを溶融燃焼装置へ供給すると共に、溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給するタービン排ガス量が過剰な際にはその一部を廃熱ボイラの入口側へ供給するようにしたものである。
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、乾留熱分解反応器7で廃棄物Cを加熱したあとのタービン排ガスの全量が溶融燃焼装置10へ燃焼用空気として供給され、しかも、燃焼用空気として供給されるタービン排ガス内の残留酸素量が、溶融燃焼装置で燃焼させねばならない被燃物の燃焼に必要とする酸素量にほぼ近い値となるため、新鮮空気の供給が通常は不要となる。また、ガスタービン発電装置を常に定格状態で運転するため、その運転がより安定したものとなると共に、乾留熱分解反応器7への供給熱量も安定したものになる
その結果、総合的な発電効率が上昇すると共に、単位排ガス量当りの発電量が増加し、外部へ放出する排ガス量が従前の複合設備に比較してほぼ半減することになり、環境汚染を減ずることが可能となる。
【0017】
請求項2の発明に於いては、ガスタービン発電装置を常に定格状態で運転するため、その運転がより安定したものになると共に、乾留熱分解反応器7への供給熱量も安定したものになる。また、タービン排ガスによる加熱用熱量の不足分を熱風炉により迅速に補給されることになる。
そのため、従前の複合設備のように、予かじめ廃棄物Cの質や処理量の変動を見越して大容量のガスタービン発電装置を設けると共に、余剰のタービン排ガスを廃熱ボイラの入口側へ放出するような必要性が殆ど無くなり、ガスタービン発電装置の設備容量を減らすことができると共にガスタービン発電装置を安定した状態下で運転することができ、総合的な発電効率(熱利用率)もより一層高めることができる。
更に、乾留熱分解反応器7への加熱用熱量の供給が廃棄物Cの質や量の変化に応じて自動的に調整されると共に、溶融燃焼装置10へは常に一定量の反応器7から導出されたタービン排ガスが供給されるため、その燃焼がより安定したものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に図面に基づいて本発明の実施の態様を説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示すものであり、図1に於いて、1は廃棄物ピット、2はシュレッダー、3はクレーン、4は下水汚泥タンク、5はホッパー、6はフィーダ、7は乾留熱分解反応器、8は加熱管、8aは入口ケーシング、8bは出口ケーシング、9は搬出装置、10は溶融燃焼装置、11は冷却コンベア、12は分離器、13はクラッシャー、14はサイロ、15は熱風炉、15aはパイロットバーナ、16は廃熱ボイラ、17は蒸気タービン発電装置、18は集塵装置、19は排ガス処理装置、20は誘引通風機、21はダイオキシン除去装置、22は煙突、23はスラグ冷却槽、24はガスタービン発電装置、24aは空気圧縮機、24bは燃焼器、24cはガスタービン、24dはタービン発電機、24eはガス燃料、25a、25b、25c、25dは送風機、26a、26bはロータリバルブ、27a、27b、28は制御弁、29は流量検出器、30はダンパー、31a、31b、31cは温度検出器、32、33a、33b、33cは流量コントローラ、34は酸素濃度検出器である。
【0020】
前記乾留熱分解反応器7は水平に対して約1.5度の傾斜角度で入口側を上方に、出口側を下方に位置せしめた状態で回転自在に軸支されており、運転中は約1〜3RPMの回転速度で回転駆動される。また、反応器7の内部には複数本の加熱管8がドラムの軸芯方向に平行に配設されており、且つ各加熱管8は、両端部を入口ケーシング8a及び出口ケーシング8bへ夫々連通せしめた状態で支持固定されており、反応器7と一体となって回転する。
【0021】
前記加熱管8には加熱用熱媒体としてガスタービン24cから排出されたタービン排ガスA又はタービン排ガスAと熱風炉15からの高温加熱ガスA′との混合ガスCGが流通され、これによって反応器7内の廃棄物Cを間接的に加熱する。
即ち、タービン排ガスAは入口ケーシング8a、加熱管8、出口ケーシング8b、ブロワー25aを通して流通し、約400〜600℃の温度を有するタービン排ガスAは、反応器7内の加熱管8を通過する間に廃棄物Cに熱エネルギーを供給し、自らは約250〜350℃(通常300℃)の温度となって出口ケーシング8bへ入り、その後後述する如く溶融燃焼装置10へその燃焼用空気として供給されて行く。
【0022】
前記ガスタービン発電装置24は公知の空気圧縮機24a、燃焼器24b、ガスタービン24c、タービン発電機24d等から形成されており、ガス発生用燃焼器24bの燃料24eには石油や天然ガス等の化石燃料が使用される。従って、タービン排ガスAはHClガス等の腐蝕性物を含有しないクリーンなガス体であって且つガスタービン24cの出口に於いて400°〜600℃の温度を有しているので、乾留熱分解反応器7の加熱用熱媒体として最適である。
また、当該タービン排ガスAの内部には13.5〜15Vol%の酸素が残留しており、しかもこの酸素量が後述するように溶融燃焼装置10で必要とする燃焼用酸素量にほぼ近い値となっているため、乾留熱分解反応器7から排出されたタービン排ガスAの全量をそのまま、溶融燃焼装置10の燃焼用空気として利用することが可能となる。
【0023】
前記ガスタービン発電装置24としては、その排出するタービン排ガスAによって乾留熱分解反応器7に於ける廃棄物Cの乾留熱分解に必要な熱量を供給し得るだけの容量を備えたものであることが望ましい。
本実施態様に於いては、後述するように、ガスタービン発電装置24は、その排出するタービン排ガスAでもって約2400Mcal/tonの発熱量を有する所定量の廃棄物を乾留熱分解するのに必要な熱量を供給することができるようにその容量が選定されており、廃棄物Cの水分含有量が増加した場合の乾留熱分解用熱の不足分は、熱分解残渣の可燃物を燃料とする熱風炉15の活用により補なうようにしている。
【0024】
次に、本発明に係る複合設備の作動について説明する。
図1を参照して、トラック等により搬入されて来た廃棄物Cは先ず廃棄物ピット1に貯わえられる。この廃棄物ピット1は廃棄物Cの搬入が数日間途絶えても、溶融燃焼処理プラントの正常な運転を維持できるだけの容量をもっている。
ピット1内の廃棄物Cはシュレッダー2により約150mm以下の大きさに破砕されたあと、クレーン3を介して乾留熱分解反応器7のホッパー5へ移送され、フィーダ6によって順次反応器7内へ供給されて行く。尚、このとき、必要に応じて、下水汚泥タンク4内に貯えられた下水汚泥もホッパー5内へ供給されて行く。
乾留熱分解反応器7内へ供給された廃棄物C等は、ほぼ酸素が遮断された状態の下で常温から300℃〜600℃、好ましくは400℃〜500℃の温度に加熱され、約1時間程度反応器7内に回転による攪拌混合を受け乍ら滞留する。
その結果、乾留熱分解反応器7内の廃棄物Cはこの間に熱分解されることになり、乾留ガスGと固形の熱分解残渣Dが反応器7内に生成される。
【0025】
尚、乾留熱分解反応器7内に於ける廃棄物Cの熱分解は通常約1時間程度で完了し、概ね75wt%の乾留ガスGと25wt%の熱分解残渣Dとが生成される。
【0026】
前記乾留熱分解反応器7内に発生した乾留ガスGは水分、CO、CO2 、H2 及び炭化水素を主成分とするものであり、ダスト及びタールが若干含まれている。その低位発熱量は約1500〜2000kcal/kgである。
また、発生した熱分解残渣Dは炭素と灰分がその主体を成すものであるが、炭素含有量は熱分解残渣Dの粒径によって変化し、粒径が小さいものほど炭素の含有量が増加する。例えば、熱分解残渣Dの粒径が5mm以下の場合には、炭素の含有量は概ね35wt%となる。
【0027】
乾留熱分解反応器7内の乾留ガスGと熱分解残渣Dは、反応器7に隣接する搬出装置9内へ排出され、ここで分離された乾留ガスGは、溶融燃焼装置10へ供給され、所謂溶融燃焼が行なわれる。
また、熱分解残渣Dの方は、冷却コンベア11上で約400℃〜500℃の温度から約100℃の温度にまで冷却されたあと、分離機12において細粒D1 と粗大粒D2 に分級される。
尚、前記分級された粗大粒D2 には砂、ガラス、金属等の不燃物が多く含まれ、これ等はリサイクルできるように分離される(図示省略)。
また、前記分離器12には通常5mmサイズの篩が使用されており、この篩を通過した細粒D1 はローラクラッシャー13で微粒化されたあと、サイロ14へ貯えられる。
【0028】
前記サイロ14に貯えられた細粒D1 は、廃熱ボイラ16や集塵装置18等からのダストEと共に空気輸送によって溶融燃焼装置10へ送られ、ここで乾留ガスGと共に燃焼される。
また、サイロ14に貯えられた細粒D1 は後述する如く熱風炉15へ供給され、細粒D1 の燃焼熱により乾留熱分解反応器7から導出されたタービン排ガスの一部A′が加熱される。
【0029】
溶融燃焼装置10内へ供給された炭素含有量の高かい細粒D1 は、乾留ガスGと共に溶融燃焼装置10内で約1400℃の高温燃焼をされる。
尚、前記燃焼温度(約1400℃)は灰の溶融温度より100〜150℃ほど高いので、細粒D1 中の灰分は溶融状態となり、スラグ冷却槽23内へ排出されることによって所謂水砕スラグHとなる。
また、形成された水砕スラグHは不活性なものであって、このままの状態で安全に埋立処分をしたり、或いは有価物として利用することができる。
【0030】
一方、溶融燃焼装置10から排出される排ガスV1 中の熱エネルギーは、廃熱ボイラ16で回収され、発電設備17による発電や地域暖房用に供せられる。
また、廃熱ボイラ16による熱回収によって約200℃位にまで冷却された排ガスV1 は、電気集塵器等の集塵装置18によってダストEが除去されたあと、更に公知の排ガス処理装置19例えばスクラバーなどで洗滌され、HClやSOxなどの有害物質が除去される。
その後排ガスはダイオキシン除去装置21を通してダイオキシン除去が行なわれ、煙突22より排出されて行く。
【0031】
尚、ダイオキシン類を吸着した後の使用済み活性炭X2 は溶融燃焼装置10へ送り、ここで完全溶融燃焼させる。
【0032】
前記熱風炉15はサイロ14に貯えられた乾留熱分解残渣の細粒D1 を燃焼させる燃焼炉である。本実施態様に於いては、熱風炉15をサイクロン燃焼式の微粉炭燃焼を原理とする燃焼装置としているが、その他の方式、例えば流動炉方式等の燃焼装置であっても良い。尚15aはLNGらを燃料とするパイロットバーナである。
また、プラントの始動時や、細粒D1 の不足時にそなえ、化石燃料を用いる助燃焼装置を設備しているが、これを常時使用することはない。
【0033】
而して、前記廃棄物C中に含有されている塩素成分の大部分は、通常ポリ塩化ビニル等に代表される有機塩素化合物に由来するものであるが、これ等の物質は乾留熱分解により殆ど完全にガス側に移行してしまうため、熱分解残渣D側に残留する塩素成分は、廃棄物C中に含有されていた少量の無機塩素化合物、代表的には塩化ナトリウム(NaCl)のみとなっている。
一方、塩化ナトリウムは高温下に於いてその極く一部がHClに転換することが知られているが、熱風炉15の燃焼排ガスV2 中のHCl濃度は極めて微量であるので、熱風炉15内の腐蝕は低く抑えられる。このように、本発明に係る装置では、HClによる腐蝕の危険を回避しつつ装置内で発生した熱分解残渣Dを熱源として利用することができ、化石燃料等の外部からの燃料を全く必要としない。
【0034】
前記熱風炉15内の燃焼温度は通常800℃又はそれ以上に達しており、この燃焼ガスV2 の有する熱エネルギーがガスA′へ供給される。また、当該燃焼排ガスV2 はガスA′へ熱を供給した後でもなお600℃前後の温度を保持しており、且つ当該燃焼ガスV2 には、ダイオキシン類等の未燃有害物質が残存している可能性があるので、これを直接に大気中へ放散させずに溶融燃焼装置10の高温部に送入する。
【0035】
当該熱風炉15は、廃棄物Cの質(特に水分含有量)及び量が基準点(設計点)の近傍にある場合には、通常運転されることがない。何故なら、ガスタービン24cからのタービン排ガスAを全量乾留熱分解反応器7へ加熱ガス流CGとして通すことにより、廃棄物Cの乾留熱分解を十分に行なえるからである。
尚、この運転状態に於けるタービン排ガスAの反応器入口に於ける温度は約500℃であり、また反応器出口に於ける温度は約300℃となる。
【0036】
一方、廃棄物Cの質が変化し、その水分含有量が設計点(基準点)より増加(発熱量低下)した場合には、ガスタービン24cからのタービン排ガスAが一定流量であるのに対して廃棄物の受熱量が増えるため、反応器出口に於ける加熱ガス流CGの温度が低下する。
前記反応器内加熱ガス流CGの反応器出口に於ける温度が低下すると、温度検知器31aの検出信号によりコントローラ33aを介してブロワ25aの回転数が上昇され、加熱ガス流CGの循環量が増加する。
【0037】
一方溶融燃焼装置10へ供給される燃焼ガス量A″は流量検出器29の検出信号によりコントローラ32を介して制御弁28により一定流量(タービン排ガスAの流量)に制御されているため、加熱用ガス流CGの循環流量の増加分は熱風炉15へ流入する。
熱風炉15へ低温度の加熱用ガス流CGの一部A′が流入すると、反応器入口に於ける加熱用ガス流CGの温度が低下し、温度検出器31bの検出信号によりコントローラ33bを介してブロワ25c及びロータリバルブ26aが作動されると共に熱風炉15が起動され、加熱ガス流A′の加熱により加熱用ガス流CGが昇温される。
【0038】
尚、温度検知器31bの信号により、ガス流CGの反応器入口に於ける温度が廃棄物Cの水分含有量に応じた設定値に制御されることは勿論である。
又、溶融燃焼装置10へは、反応器加熱用ガス流CGの一部A″や熱風炉15の排ガスV2 、ブロワ25bからの新鮮空気(これは通常は供給されない)等が燃焼用空気として供給されてくるが、溶融燃焼装置10内に設けた温度検出器31cの検出信号によってコントローラ33cを介して制御弁27a、27bが開閉制御されており、溶融燃焼装置10への空気供給量が過剰な場合には、ガスA″の一部が廃熱ボイラ16の入口側へ導出される。
【0039】
また、逆に廃棄物Cの質が変化してその水分含有量が設計点(基準点)より低下(発熱量増加)した場合には、ガスタービン24cからのタービン排ガスAの流量が一定であるのに対して廃棄物の受熱量が減少するため、反応器出口における加熱用ガス流CGの温度が上昇する。
【0040】
尚、加熱用ガス流CGの温度が上昇しても、ブロワ25aが耐熱性であれば特に問題を生じることなく、約300℃以上の高温の加熱用ガス流CG(即ち、ガスタービン焼ガスA)の全量が溶融燃焼装置10へ燃焼用空気A″として送られる。この場合、溶融燃焼装置10への必要燃焼用空気が不足するのでV1 流中の酸素濃度が低下し、酸素濃度検出器34により信号が制御器33cに送られ新鮮空気取入ダンパー27aが開く。
【0041】
【実施例】
次に、廃棄物Cを約2,400Mcal/tonの発熱量を持つ都市ごみとした場合の、複合設備を形成するガスタービン発電装置24や乾留熱分解反応器7、溶融燃焼装置10等の設計具体例について説明をする。
図2を参照して、約2,400Mcal/tonの発熱量を持つ都市ごみCが乾留熱分解反応器7へ送入され、ここで常温から450℃に加熱され乍ら酸素遮断の下で乾留される。乾留に必要な熱量QD は約370Mcal/tonである。 この乾留に必要な熱量QD は、ガスタービン24cからの排ガスAの排熱によってまかなわれる。ガスタービン24cからの排ガスAの温度が530℃のとき、これが300℃になる迄の熱量が反応器7内の廃棄物Cの加熱に利用されるとすると、ガスタービン24cからの排ガスAの必要量G1 は、
1 =(370,000/0.3×(530−300))=5,363Nm3 /ton廃棄物となる。ここで0.3はタービン排ガスAの比熱である。
従って、このガスタービンからの排ガスAの総保有熱量Q1 は、
1 =5,363×0.3×530=852,816kcal/ton廃棄物となる。
【0042】
また、このようなガスタービンからの排ガスAを反応器7の加熱用ガスとして供給しうるガスタービン24cの燃料容量foは、ガスタービンの発電効率30%、燃料発熱量9,940kcal/kgとして、
fo=852,816×(1/0.7)×(1/9,940)=122.6kg/ton廃棄物。
燃料のもつ総熱量Qoは、
Qo=852,816×(1/0.7)=1,218,300kcal/ton廃棄物である。
従って、このガスタービン発電装置24の発電量P1 は、
1 =1,218,300×0.3×(1/860)=425kw/ton廃棄物である。
すなわち、2,400Mcal/tonの廃棄物を乾留するために、少くとも425kw/ton廃棄物の発電容量を持つガスタービン発電装置24を廃棄物乾留熱分解溶融燃焼に併設する。
【0043】
尚、廃棄物Cの水分が低くて発熱量が更に高い例えば3,100Mcal/tonの場合には、乾留のために必要とする熱量は290Mcal/tonであるので、上記と同様の計算手順に従えば、少くとも333kw/ton廃棄物の発電容量を持つガスタービン発電装置24を設ければ良い。
また逆に、廃棄物Cの水分が多くて発熱量が低い例えば1,700Mcal/tonしかない場合には、乾留のために必要とする熱量は460Mcal/tonであるので、少くとも528kw/ton廃棄物の発電容量を持つガスタービン発電装置24が必要である。
何れにせよ、処理すべき廃棄物の発熱量に応じてそれの乾留に必要な熱量を供給しうるだけのタービン排ガスAを生成しうるガスタービン発電装置24を設けることが、本発明の要点である。
【0044】
前記425kw/ton廃棄物の発電容量を持つガスタービン発電装置24から排出した530℃、5,363Nm3 /ton廃棄物のタービン排ガスAは反応器7にて廃棄物Cへ授熱して300℃となる。
そして、その燃焼ガスA中には、ガスタービンの燃焼器24b内で空気過剰率3.9で燃焼した結果として、15.6%の酸素残存し、その酸素量G1 2 は、 G1 2 =5,363×0.156=837Nm3 /ton廃棄物である。このような性状を有するガスタービンからの排ガスAは、溶融燃焼装置10の燃焼用空気として利用することができる。
【0045】
溶融燃焼装置10に於いて、乾留ガスGと固形残渣細粒D1 を燃焼させるために必要とする酸素量は、空気比1.3で燃焼する場合754Nm3 /tonとなる。
すなわち、ガスタービンからの排ガス中に残存する酸素量837Nm3 /ton廃棄物にて、溶融燃焼装置10で必要とする酸素量のすべてをまかなうことができる。
【0046】
溶融燃焼装置10内にて、完全に溶融燃焼させるために必要な温度T3 は、少くとも1,400℃が必要である。
上記のガスタービンからの排ガスAを燃焼用空気として使用した場合、温度T3 は、
3 =(2,400×1000+0.3×530×5,363)/0.35×5,743)=1,618℃となり、1,400℃を越えるので、溶融燃焼を維持することが可能となる。
ここで、5,743Nm3 /ton廃棄物は、溶融燃焼装置10に於ける廃棄物1ton当りの燃焼排ガス量であり、0.35kcal/Nm3 ・℃は約1,400℃の排ガスの比熱である。
【0047】
溶融燃焼装置10で発生した燃焼排ガスは、排熱ボイラ16で熱回収され、発生した蒸気によって蒸気タービン発電装置17にて発電をする。この場合の発電量P2 は発電効率を24%として、
発電量P2 =(2,400×1,000+852,816)×0.24×(1/860)=907kw/ton廃棄物となる。
従って、上述のガスタービン発電装置24による発電量P1 を加えると、複合設備に於ける発電総量P3 は、
3 =P1 +P2 =425+907=1,332kw/ton廃棄物となる。
また、この場合の発電効率は、
η=(860×1,332×100)/(2,400×1,000+122.6×9,940)=31.7%となる。
【0048】
この発電効率η=31.7%は、在来方式の発電効率(ごみ焼却炉+蒸気タービン+ガスタービンのとき約28%)と比べ高いものとなるうえ、乾留溶融燃焼による単独発電(約24%)の場合や、ガスタービンによる単独発電(約30%)の場合に比しても、高い発電効率となる。
【0049】
又、ガスタービンの排気を溶融燃焼装置10の燃焼用空気として使用するため、本実施例に於いては単位排ガス量当りの発電量は下記のようになる。
排ガス量 6,270Nm3 /ton
発電量 1,332kw/ton
排ガス1,000Nm当りの発電量 212kw/1,000Nm3
これに対して、従来の下記▲1▼、▲2▼、▲3▼の方式にあっては、何れも排ガス1,000Nm3 当りの発電量が本発明の場合よりも小さい。
▲1▼ 焼却炉+蒸気タービン
空気比1.9の場合、排ガス量約6,200Nm3 /ton、発電効率20%とすると、発電量550kw/ton、排ガス1,000Nm3 当りの発電量89kw/1,000Nm3
▲2▼ 焼却炉+蒸気タービン+ガスタービン
同上条件、ガスタービン効率30%、空気比4.0とすると、排ガス量10,250Nm3 /ton、発電量1,050kw/ton、排ガス1,000Nm3 当りの発電量102kw/1,000Nm3
▲3▼ 乾留燃焼+蒸気タービン
空気比1.3の場合、排ガス量4,500Nm3 /ton、発電効率24%とすると、発電量670kw/ton、排ガス1,000Nm3 当りの発電量150kw/1,000Nm3
上述のように排ガス量当りの発電量は従来のガスタービン併設の場合と比べ約2倍となり、地球温暖化防止上も好ましいものとなる。
【0050】
【発明の効果】
本発明に於いては、標準的な発熱量(又は水分含有量)を有する所定量の廃棄物Cを乾留熱分解するに必要な加熱用熱量をガスタービン発電装置からのタービン排ガスAの排熱によってまかなうと共に、廃棄物Cを加熱した後のタービン排ガスAを溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給する構成としている。
また、前記標準的な発熱量を有する所定量の廃棄物Cの乾留熱分解に要するガスタービン排ガスAの量は、溶融燃焼装置に必要とする燃焼用空気量(酸素量)を供給するのに丁度適した値となっている。
その結果、従前の廃棄物Cを加熱した後のガスタービン排ガスを大気へ直接放出するようにした複合設備に比較して、単位燃焼排ガス量当りの発電量が大幅に増加し、高い総合的な発電効率(熱利用効率)が得られると共に、同じ発電量の場合には大気中への排出ガスが減少し、大気汚染や環境保全の点で極めて有利となる。
【0051】
また、本発明では、ガスタービン発電装置を常に定格出力状態で運転し、万一廃棄物の品質や量が変動してガスタービン排ガスによる廃棄物の乾留用加熱熱量が不足した場合には、熱分解残渣の細粒D1 を燃料とする熱風炉を作動させると共に反応器内加熱ガス流CGを増大させ、該熱風炉による加熱ガスA′を反応器7へ供給するようにしている。
その結果、ガスタービン発電装置は、廃棄物Cの品質の変動と無関係に安定した運転が出来ると共に、廃棄物Cの乾留加熱も不足なく行なえ、しかも熱風炉や反応器7に腐蝕性ガスによる損傷を生ずることもない。
【0052】
本発明は上述の通り、高い発電効率(又は熱利用率)が得られると共にプラントの安定した運転が可能になり、そのうえ環境保全にも寄与することができると云う優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガスタービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備の系統図である。
【図2】廃棄物Cを標準的な都市ごみとした場合の複合設備の各部に於けるエネルギバランスを示す一例である。
【図3】従前の複合設備の系統図である。
【符号の説明】
1は廃棄物ピット、2はシュレッダー、3はクレーン、4は下水汚泥タンク、5はホッパー、6はフィーダ、7は乾留熱分解反応器(乾留ドラム)、8は加熱管、8aは入口ケーシング、8bは出口ケーシング、9は搬出装置、10は溶融燃焼装置、11は冷却コンベア、12は分離器、13はクラッシャー、14はサイロ、15は熱風炉、15aはパイロトバーナ、16は廃熱ボイラ、17は蒸気タービン発電装置、18は集塵装置、19は排ガス処理装置、20は誘引通風機、21はダイオキシン除去装置、22は煙突、23はスラグ冷却槽、24はガスタービン発電装置、24aは圧縮機、24bは燃焼器、24cはガスタービン、24dはタービン発電機、24eはガス燃料、25a・25b・25c・25dはブロワ、26a・26bはロータリーバルブ、27a・27b、28は制御弁、29は流量検出器、30はダンパー、31a・31b・31cは温度検出器、32、33a・33b・33cは流量コントローラ、34は酸素濃度検出器、Aはガスタービン排ガス、A′は高温加熱ガス、CGは反応器内加熱ガス流、Cは廃棄物、Gは乾留ガス、Dは熱分解残渣、D1 は細粒、D2 は粗大粒、Eはダスト、Fは溶融スラグ、Hは水砕スラグ、V1 は排ガス、V2 は熱風炉の燃焼ガス、Sは蒸気である。

Claims (4)

  1. 常時定格又は定格に近い状態下で運転されるガスタービン発電装置と、廃棄物の乾留熱分解反応器と溶融燃焼装置と廃熱ボイラと蒸気タービン発電装置とを備えた廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備に於いて、前記乾留熱分解反応器を複数の加熱管を備えた間接加熱型の乾留熱分解反応器とすると共に、ガスタービン発電装置からのタービン排ガスの全量を前記乾留熱分解反応器の加熱管内へ供給し、乾留熱分解反応器で必要とする廃棄物の乾留熱分解用熱量の全部又は大部分を前記ガスタービン発電装置からのタービン排ガスの保有熱量によって供給すると共に、前記乾留熱分解反応器から導出した廃棄物を加熱した後のタービン排ガスを送風機により溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給し、更に、溶融燃焼装置からの排ガスの熱を廃熱ボイラによって回収し、当該廃熱ボイラの蒸気により前記蒸気タービン発電装置を駆動する構成としたガスタービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備。
  2. 常時定格又は定格に近い状態下で運転されるガスタービン発電装置と、廃棄物の乾留熱分解反応器と溶融燃焼装置と廃熱ボイラと蒸気タービン発電装置とを備えた廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備に於いて、前記乾留熱分解反応器を複数の加熱管を備えた間接加熱型の乾留熱分解反応器とすると共に、ガスタービン発電装置からのタービン排ガスの全量を前記乾留熱分解反応器の加熱管内へ供給し、廃棄物の乾留熱分解反応器で必要とする廃棄物の乾留熱分解用熱量を前記ガスタービン発電装置からのタービン排ガスの保有熱量によって供給すると共に、前記乾留熱分解反応器から導出した廃棄物を加熱した後のタービン排ガスを送風機により溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給し、また、廃棄物の乾留熱分解用熱量の不足分を、前記乾留熱分解反応器で生成した熱分解残渣の可燃性細粒を燃料とする熱風炉からの高温加熱ガスにより前記送風機により導出したタービン排ガスの一部を間接加熱すると共に、当該加熱したガスをガスタービン発電装置からのタービン排ガス内へ戻すことによって補給し、更に、溶融燃焼装置からの排ガスの熱を廃熱ボイラによって回収し、当該廃熱ボイラの蒸気により蒸気タービン発電装置を駆動する構成としたガスタービン発電装置と廃棄物乾留分解溶融燃焼装置との複合設備。
  3. 送風機により乾留熱分解反応器から導出して溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給するタービン排ガスの量を一定量に制御すると共に、乾留熱分解反応器の入口側に設けた加熱用のタービン排ガスの温度検出器により乾留熱分解反応用熱量の不足による反応器内加熱ガス流の温度低下を検知し、該検知信号により前記熱風炉を作動させると共に送風機により熱分解反応器から導出したタービン排ガスの一部を熱風炉内へ導入して加熱し、当該加熱したガスを乾留熱分解反応器入口側のタービン排ガス内へ混入するようにした請求項1又は請求項2に記載のガスタービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備。
  4. 熱風炉からの排ガスを溶融燃焼装置へ供給すると共に、溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給するタービン排ガス量が過剰な際にはその一部を廃熱ボイラの入口側へ供給するようにした請求項3に記載のガスタービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備。
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