JPH1054210A - ガスタービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備 - Google Patents

ガスタービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備

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JPH1054210A
JPH1054210A JP21233696A JP21233696A JPH1054210A JP H1054210 A JPH1054210 A JP H1054210A JP 21233696 A JP21233696 A JP 21233696A JP 21233696 A JP21233696 A JP 21233696A JP H1054210 A JPH1054210 A JP H1054210A
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gas
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pyrolysis
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彰 田口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶
融燃焼装置との組み合せに係る複合設備に於いて、総合
的な発電効率(熱利用率)をより一層高めると共に、排
ガスの総排出量を押えて環境汚損の防止を図る。 【解決手段】 ガスタービン発電装置と、廃棄物乾留熱
分解溶融燃焼装置との複合設備に於いて、廃棄物の乾留
熱分解反応器で必要とする廃棄物の乾留熱分解用熱量の
全部又は大部分を前記ガスタービン発電装置からのター
ビン排ガスの保有熱量によって供給すると共に、廃棄物
を加熱した後のタービン排ガスを溶融燃焼装置へ燃焼用
空気として供給し、更に溶融燃焼装置からの排ガスは廃
熱ボイラによって回収し、廃熱ボイラからの蒸気により
蒸気タービン発電装置を駆動する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物の乾留熱分
解溶融燃焼装置とガスタービン発電装置との組み合せに
係る複合設備の改良に関するものであり、設備の総合的
な熱効率の大幅な向上と環境汚染の減少を可能にした複
合設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置とガス
タービン発電装置とを組み合せた複合設備としては、図
3に示すような複合設備が先きに開示されている(特開
平8−49822号)。図3に於いて40は熱分解反応
器、40aは廃棄物供給口、40bは搬送装置、41は
溶融燃焼装置、42は分離装置、43は廃熱ボイラ、4
4は集塵装置、45は排ガス処理装置、46は誘引通風
機、47は煙突、49はガスタービン発電装置、49a
は燃焼器、49bはガスタービン、49cはガスタービ
ン発電機、50は蒸気タービン発電装置であり、廃棄物
供給口40aから熱分解反応器40内へ供給された都市
ごみ等の廃棄物Cは、ここで空気の遮断下に於いてガス
タービン発電装置49からのタービン排ガスAによって
加熱され、乾留ガスGと熱分解残渣Dに変換される。
【0003】前記乾留熱分解反応器40内で形成された
熱分解生成物は、搬送装置40bに於いて乾留ガスGと
熱分解残渣Dに分離され、前者の乾留ガスGは溶融燃焼
装置41内で燃焼される。また、後者の熱分解残渣Dは
分離装置42へ送られ、この中から比較的粗い不燃性固
形物が除去されると共に、残った可燃性の固形物Iは微
粉砕されたあと溶融燃焼装置41へ供給され、ここで溶
融燃焼される。更に、前記溶融燃焼装置41内の溶融ス
ラグFは水砕スラグとして順次取り出されて行く。
【0004】ところで、乾留熱分解反応器40内の廃棄
物Cを加熱するためのエネルギー源としては、溶融燃焼
装置41からの高温排ガスを用いるのが熱経済上最も好
ましい方策である。しかし、前記溶融燃焼装置41から
の高温排ガス内には、廃棄物Cに含まれている塩化ビニ
ル等の主として有機塩素化合物の燃焼によって生成する
塩化水素(HCl)ガスが多量に含有されており、その
高温に於ける激しい腐食性のため、これを乾留熱分解反
応器40の加熱用熱源としてもちいることは一般に忌避
されている。
【0005】そのため、図3の複合設備に於いては、前
述のようにガスタービン発電装置49からのタービン排
ガスAを熱分解反応器40の加熱管内へ供給し、当該タ
ービン排ガスAの熱により廃棄物Cを加熱する構成とし
ている。何故なら、ガスタービン発電装置49の燃焼器
49aで形成される燃焼ガスは一般に所謂クリーンなガ
スであり、腐食性物質を殆んど含有しないうえ廃棄物C
の加熱に必要な温度(約500℃)を保持しているから
である。
【0006】前記図3の複合設備は、ガスタービン発電
装置49からのタービン排ガスAの熱の有効利用が図
れ、熱効率の改善の点では優れた効用を奏するものであ
る。しかし乍ら、当該図3の複合設備にも改善すべき多
くの問題が残されている。先ず第1の問題は、熱効率の
改善の度合が比較的低いうえ、大気への排ガス放出量が
増加して環境汚染を生じ易いと云う問題である。即ち、
図3の複合設備ではガスタービン発電装置49からのガ
スタービン排ガスAの一部を廃熱回収ボイラの入口側へ
放出すると共に、熱分解反応器40内の廃棄物Cの加熱
に利用した後のガスタービン排ガスAをそのまま煙道へ
排出し、排ガス処理装置45を通して大気中へ排出する
構成としている。その結果、廃熱ボイラ43の出口側の
酸素濃度が上昇して熱効率の低下を来たすと共に、約3
00℃の温度と約15%の酸素濃度を有する熱分解反応
器40からのタービン排ガスAが煙道へ直接排出される
ことによって所謂排ガスロスが増加し、総合的な熱効率
の一層の向上が図れないと云う点である。また、溶融燃
焼装置41へ燃焼用空気として新鮮空気が供給されるた
め、煙突から大気中へ排出される排ガス量が増大するこ
とになり、大気温度の上昇等の環境汚染を生ずることに
なる。
【0007】第2の問題点は熱分解反応器40の熱負荷
変動に関する点である。図3の複合設備ではガスタービ
ン発電装置49からのタービン排ガスAを熱分解反応器
40と溶融燃焼装置41と廃熱ボイラ43の入口側の3
個所へ夫々供給しつつ、熱分解反応器40や溶融燃焼装
置41等を運転する構成となっている。
【0008】ところが、現実に熱分解反応器40内へ供
給されてくる都市ごみ等の廃棄物Cはその品質が一定で
なく、低水分の廃棄物(単位重量当りの発熱量が大)か
ら高水分の廃棄物(単位重量当りの発熱量が小)まで様
々である。その結果、熱分解反応器40で必要とする乾
留加熱用熱量も相当の幅に亘って変動することになり、
所要熱量の変動に応じてタービン排ガスAの供給量を調
整することが必要となってくる。
【0009】しかし、タービン排ガスAの供給量を燃焼
器49aの出力を調整することにより制御することは、
ガスタービン発電装置の運用上効率低下を招く。従っ
て、現実には相当大容量のガスタービン発電装置49を
設置しておき、発生した余剰のタービン排ガスAは廃熱
ボイラ43の入口側へ放出する手段が取られているもの
と思われる。尚、特開平8−49822号にはガスター
ビン発電装置49の容量と熱分解反応器40の容量(熱
負荷)の関係については一切開示されていないのでその
詳細は不明であるが、上述のような方法が取られている
ものと想定される。
【0010】ところが、大容量のガスタービン発電装置
を設置しておき、熱分解反応器の負荷変動に応じてター
ビン排ガスAの供給量を調整する方法では、熱分解反応
器40の軽負荷時に大気中へ放散するタービン排ガス量
が必然的に増加することになり、総合的な熱効率の向上
が一層困難になるうえ、廃棄物Cの単位重量当りのガス
タービン発電装置49の設備容量が増加することにな
り、設備費の高騰を招くことになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従前のガス
タービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との
複合設備に於ける上述の如き問題、即ち熱分解反応器
40から導出した約300℃の温度を有するタービン排
ガスAが大気中へ放出されること等により、熱効率の一
層の向上を図り難いこと、及び廃棄物の処理量に比較
して設置すべきガスタービン発電装置の容量が相対的に
大となり、設備費の引き下げが困難なこと、及び大気
へ放出する排ガス量が増えること等の問題を解決せんと
するものであり、総合的な熱効率の一層の向上が図れる
と共に、ガスタービン発電装置の単位容量に対する廃棄
物処理量が大きく、単位排ガス量当りの発電量が大で大
気中への排ガスの放出量を減少することができ、そのう
えガスタービン発電装置と熱分解反応器の両方をより安
定に運転できるようにした複合設備を提供せんとするも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に記載の発
明は、ガスタービン発電装置と、廃棄物の乾留熱分解反
応器と溶融燃焼装置と廃熱ボイラと蒸気タービン発電装
置とを備えた廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設
備に於いて、廃棄物の乾留熱分解反応器で必要とする廃
棄物の乾留熱分解用熱量の全部又は大部分を前記ガスタ
ービン発電装置からのタービン排ガスの保有熱量によっ
て供給すると共に、廃棄物を加熱した後のタービン排ガ
スを溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給し、更に溶融
燃焼装置からの排ガスは廃熱ボイラによって回収し、廃
熱ボイラからの蒸気により蒸気タービン発電装置を駆動
することを発明の基本構成とするものである。
【0013】また、請求項2に記載の発明は、ガスター
ビン発電装置と、廃棄物の乾留熱分解反応器と溶融燃焼
装置と廃熱ボイラと蒸気タービン発電装置とを備えた廃
棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備に於いて、廃
棄物の乾留熱分解反応器で必要とする廃棄物の乾留熱分
解用の熱量を前記ガスタービン発電装置からのタービン
排ガスの保有熱量によって供給すると共に、廃棄物の乾
留熱分解用熱量の不足分を乾留熱分解反応器で生成した
熱分解残渣の可燃性細粒を燃料とする熱風炉からの高温
加熱ガスによって補給し、更に廃棄物を加熱した後のタ
ービン排ガスを溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給す
ると共に溶融燃焼装置からの排ガスは廃熱ボイラによっ
て回収し、廃熱ボイラからの蒸気により蒸気タービン発
電装置を駆動することを発明の基本構成とするものであ
る。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明に於いて、蒸気タービン発電装置を
定格状態で運転し、一定量のタービン排ガスを乾留熱分
解反応器へ供給するようにしたことを発明の基本構成と
するものである。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項2又は請
求項3に記載の発明に於いて、乾留熱分解反応器から溶
融燃焼装置へ供給する燃焼用空気量を一定量に制御する
と共に、乾留熱分解反応器の出口側に反応器内加熱ガス
流を送出するブロワを設け、更に、乾留熱分解反応器へ
供給する乾留熱分解反応用熱量の不足による反応器出口
加熱ガス流の温度低下を検知し、該検知信号により前記
ブロワの送出ガス量を増加すると共に熱風炉を作動さ
せ、前記増加したガス量を熱風炉内へ導入して加熱した
あと、乾留熱分解反応器の入口側のタービン排ガス内へ
混入するようにしたことを発明の基本構成とするもので
ある。
【0016】請求項1に記載の発明によれば、乾留熱分
解反応器7で廃棄物Cを加熱したあとのタービン排ガス
の全量が溶融燃焼装置10へ燃焼用空気として供給さ
れ、しかも、燃焼用空気として供給されるタービン排ガ
ス内の残留酸素量が、溶融燃焼装置で燃焼させねばなら
ない被燃物の燃焼に必要とする酸素量にほぼ近い値とな
るため、新鮮空気の供給が通常は不要となる。その結
果、総合的な発電効率が上昇すると共に、単位排ガス量
当りの発電量が増加し、外部へ放出する排ガス量が従前
の複合設備に比較してほぼ半減することになり、環境汚
染を減ずることが可能となる。
【0017】また、請求項2の発明に於いては、タービ
ン排ガスによる加熱用熱量の不足分を熱風炉により迅速
に補給されることになる。そのため、従前の複合設備の
ように、予かじめ廃棄物Cの質や処理量の変動を見込し
て大容量のガスタービン発電装置を設けると共に、余剰
のタービン排ガスを廃熱ボイラの入口側へ放出するよう
な必要性が全く無くなり、ガスタービン発電装置の設備
容量を減らすことができると共にガスタービン発電装置
を安定した状態下で運転することができ、総合的な発電
効率(熱利用率)もより一層高めることができる。
【0018】請求項3の発明に於いては、ガスタービン
発電装置を常に定格状態で運転するため、その運転がよ
り安定したものとなる。また、請求項4の発明に於いて
は、乾留熱分解反応器7への加熱用熱量の供給が廃棄物
Cの質や量の変化に応じて自動的に調整されると共に、
溶融燃焼装置10へは常に一定量の反応器7から導出さ
れたタービン排ガスが供給されるため、その燃焼がより
安定したものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に図面に基づいて本発明の実
施の態様を説明する。図1は本発明の第1実施形態を示
すものであり、図1に於いて、1は廃棄物ピット、2は
シュレッダー、3はクレーン、4は下水汚泥タンク、5
はホッパー、6はフィーダ、7は乾留熱分解反応器、8
は加熱管、8aは入口ケーシング、8bは出口ケーシン
グ、9は搬出装置、10は溶融燃焼装置、11は冷却コ
ンベア、12は分離器、13はクラッシャー、14はサ
イロ、15は熱風炉、15aはパイロットバーナ、16
は廃熱ボイラ、17は蒸気タービン発電装置、18は集
塵装置、19は排ガス処理装置、20は誘引通風機、2
1はダイオキシン除去装置、22は煙突、23はスラグ
冷却槽、24はガスタービン発電装置、24aは空気圧
縮機、24bは燃焼器、24cはガスタービン、24d
はタービン発電機、24eはガス燃料、25a、25
b、25c、25dは送風機、26a、26bはロータ
リバルブ、27a、27b、28は制御弁、29は流量
検出器、30はダンパー、31a、31b、31cは温
度検出器、32、33a、33b、33cは流量コント
ローラ、34は酸素濃度検出器である。
【0020】前記乾留熱分解反応器7は水平に対して約
1.5度の傾斜角度で入口側を上方に、出口側を下方に
位置せしめた状態で回転自在に軸支されており、運転中
は約1〜3RPMの回転速度で回転駆動される。また、
反応器7の内部には複数本の加熱管8がドラムの軸芯方
向に平行に配設されており、且つ各加熱管8は、両端部
を入口ケーシング8a及び出口ケーシング8bへ夫々連
通せしめた状態で支持固定されており、反応器7と一体
となって回転する。
【0021】前記加熱管8には加熱用熱媒体としてガス
タービン24cから排出されたタービン排ガスA又はタ
ービン排ガスAと熱風炉15からの高温加熱ガスA′と
の混合ガスCGが流通され、これによって反応器7内の
廃棄物Cを間接的に加熱する。即ち、タービン排ガスA
は入口ケーシング8a、加熱管8、出口ケーシング8
b、ブロワー25aを通して流通し、約400〜600
℃の温度を有するタービン排ガスAは、反応器7内の加
熱管8を通過する間に廃棄物Cに熱エネルギーを供給
し、自らは約250〜350℃(通常300℃)の温度
となって出口ケーシング8bへ入り、その後後述する如
く溶融燃焼装置10へその燃焼用空気として供給されて
行く。
【0022】前記ガスタービン発電装置24は公知の空
気圧縮機24a、燃焼器24b、ガスタービン24c、
タービン発電機24d等から形成されており、ガス発生
用燃焼器24bの燃料24eには石油や天然ガス等の化
石燃料が使用される。従って、タービン排ガスAはHC
lガス等の腐蝕性物を含有しないクリーンなガス体であ
って且つガスタービン24cの出口に於いて400°〜
600℃の温度を有しているので、乾留熱分解反応器7
の加熱用熱媒体として最適である。また、当該タービン
排ガスAの内部には13.5〜15Vol%の酸素が残
留しており、しかもこの酸素量が後述するように溶融燃
焼装置10で必要とする燃焼用酸素量にほぼ近い値とな
っているため、乾留熱分解反応器7から排出されたター
ビン排ガスAの全量をそのまま、溶融燃焼装置10の燃
焼用空気として利用することが可能となる。
【0023】前記ガスタービン発電装置24としては、
その排出するタービン排ガスAによって乾留熱分解反応
器7に於ける廃棄物Cの乾留熱分解に必要な熱量を供給
し得るだけの容量を備えたものであることが望ましい。
本実施態様に於いては、後述するように、ガスタービン
発電装置24は、その排出するタービン排ガスAでもっ
て約2400Mcal/tonの発熱量を有する所定量
の廃棄物を乾留熱分解するのに必要な熱量を供給するこ
とができるようにその容量が選定されており、廃棄物C
の水分含有量が増加した場合の乾留熱分解用熱の不足分
は、熱分解残渣の可燃物を燃料とする熱風炉15の活用
により補なうようにしている。
【0024】次に、本発明に係る複合設備の作動につい
て説明する。図1を参照して、トラック等により搬入さ
れて来た廃棄物Cは先ず廃棄物ピット1に貯わえられ
る。この廃棄物ピット1は廃棄物Cの搬入が数日間途絶
えても、溶融燃焼処理プラントの正常な運転を維持でき
るだけの容量をもっている。ピット1内の廃棄物Cはシ
ュレッダー2により約150mm以下の大きさに破砕さ
れたあと、クレーン3を介して乾留熱分解反応器7のホ
ッパー5へ移送され、フィーダ6によって順次反応器7
内へ供給されて行く。尚、このとき、必要に応じて、下
水汚泥タンク4内に貯えられた下水汚泥もホッパー5内
へ供給されて行く。乾留熱分解反応器7内へ供給された
廃棄物C等は、ほぼ酸素が遮断された状態の下で常温か
ら300℃〜600℃、好ましくは400℃〜500℃
の温度に加熱され、約1時間程度反応器7内に回転によ
る攪拌混合を受け乍ら滞留する。その結果、乾留熱分解
反応器7内の廃棄物Cはこの間に熱分解されることにな
り、乾留ガスGと固形の熱分解残渣Dが反応器7内に生
成される。
【0025】尚、乾留熱分解反応器7内に於ける廃棄物
Cの熱分解は通常約1時間程度で完了し、概ね75wt
%の乾留ガスGと25wt%の熱分解残渣Dとが生成さ
れる。
【0026】前記乾留熱分解反応器7内に発生した乾留
ガスGは水分、CO、CO2 、H2及び炭化水素を主成
分とするものであり、ダスト及びタールが若干含まれて
いる。その低位発熱量は約1500〜2000kcal
/kgである。また、発生した熱分解残渣Dは炭素と灰
分がその主体を成すものであるが、炭素含有量は熱分解
残渣Dの粒径によって変化し、粒径が小さいものほど炭
素の含有量が増加する。例えば、熱分解残渣Dの粒径が
5mm以下の場合には、炭素の含有量は概ね35wt%
となる。
【0027】乾留熱分解反応器7内の乾留ガスGと熱分
解残渣Dは、反応器7に隣接する搬出装置9内へ排出さ
れ、ここで分離された乾留ガスGは、溶融燃焼装置10
へ供給され、所謂溶融燃焼が行なわれる。また、熱分解
残渣Dの方は、冷却コンベア11上で約400℃〜50
0℃の温度から約100℃の温度にまで冷却されたあ
と、分離機12において細粒D1 と粗大粒D2 に分級さ
れる。尚、前記分級された粗大粒D2 には砂、ガラス、
金属等の不燃物が多く含まれ、これ等はリサイクルでき
るように分離される(図示省略)。また、前記分離器1
2には通常5mmサイズの篩が使用されており、この篩
を通過した細粒D1 はローラクラッシャー13で微粒化
されたあと、サイロ14へ貯えられる。
【0028】前記サイロ14に貯えられた細粒D1 は、
廃熱ボイラ16や集塵装置18等からのダストEと共に
空気輸送によって溶融燃焼装置10へ送られ、ここで乾
留ガスGと共に燃焼される。また、サイロ14に貯えら
れた細粒D1 は後述する如く熱風炉15へ供給され、細
粒D1 の燃焼熱により乾留熱分解反応器7から導出され
たタービン排ガスの一部A′が加熱される。
【0029】溶融燃焼装置10内へ供給された炭素含有
量の高かい細粒D1 は、乾留ガスGと共に溶融燃焼装置
10内で約1400℃の高温燃焼をされる。尚、前記燃
焼温度(約1400℃)は灰の溶融温度より100〜1
50℃ほど高いので、細粒D1 中の灰分は溶融状態とな
り、スラグ冷却槽23内へ排出されることによって所謂
水砕スラグHとなる。また、形成された水砕スラグHは
不活性なものであって、このままの状態で安全に埋立処
分をしたり、或いは有価物として利用することができ
る。
【0030】一方、溶融燃焼装置10から排出される排
ガスV1 中の熱エネルギーは、廃熱ボイラ16で回収さ
れ、発電設備17による発電や地域暖房用に供せられ
る。また、廃熱ボイラ16による熱回収によって約20
0℃位にまで冷却された排ガスV1 は、電気集塵器等の
集塵装置18によってダストEが除去されたあと、更に
公知の排ガス処理装置19例えばスクラバーなどで洗滌
され、HClやSOxなどの有害物質が除去される。そ
の後排ガスはダイオキシン除去装置21を通してダイオ
キシン除去が行なわれ、煙突22より排出されて行く。
【0031】尚、ダイオキシン類を吸着した後の使用済
み活性炭X2 は溶融燃焼装置10へ送り、ここで完全溶
融燃焼させる。
【0032】前記熱風炉15はサイロ14に貯えられた
乾留熱分解残渣の細粒D1 を燃焼させる燃焼炉である。
本実施態様に於いては、熱風炉15をサイクロン燃焼式
の微粉炭燃焼を原理とする燃焼装置としているが、その
他の方式、例えば流動炉方式等の燃焼装置であっても良
い。尚15aはLNGらを燃料とするパイロットバーナ
である。また、プラントの始動時や、細粒D1 の不足時
にそなえ、化石燃料を用いる助燃焼装置を設備している
が、これを常時使用することはない。
【0033】而して、前記廃棄物C中に含有されている
塩素成分の大部分は、通常ポリ塩化ビニル等に代表され
る有機塩素化合物に由来するものであるが、これ等の物
質は乾留熱分解により殆ど完全にガス側に移行してしま
うため、熱分解残渣D側に残留する塩素成分は、廃棄物
C中に含有されていた少量の無機塩素化合物、代表的に
は塩化ナトリウム(NaCl)のみとなっている。一
方、塩化ナトリウムは高温下に於いてその極く一部がH
Clに転換することが知られているが、熱風炉15の燃
焼排ガスV2 中のHCl濃度は極めて微量であるので、
熱風炉15内の腐蝕は低く抑えられる。このように、本
発明に係る装置では、HClによる腐蝕の危険を回避し
つつ装置内で発生した熱分解残渣Dを熱源として利用す
ることができ、化石燃料等の外部からの燃料を全く必要
としない。
【0034】前記熱風炉15内の燃焼温度は通常800
℃又はそれ以上に達しており、この燃焼ガスV2 の有す
る熱エネルギーがガスA′へ供給される。また、当該燃
焼排ガスV2 はガスA′へ熱を供給した後でもなお60
0℃前後の温度を保持しており、且つ当該燃焼ガスV2
には、ダイオキシン類等の未燃有害物質が残存している
可能性があるので、これを直接に大気中へ放散させずに
溶融燃焼装置10の高温部に送入する。
【0035】当該熱風炉15は、廃棄物Cの質(特に水
分含有量)及び量が基準点(設計点)の近傍にある場合
には、通常運転されることがない。何故なら、ガスター
ビン24cからのタービン排ガスAを全量乾留熱分解反
応器7へ加熱ガス流CGとして通すことにより、廃棄物
Cの乾留熱分解を十分に行なえるからである。尚、この
運転状態に於けるタービン排ガスAの反応器入口に於け
る温度は約500℃であり、また反応器出口に於ける温
度は約300℃となる。
【0036】一方、廃棄物Cの質が変化し、その水分含
有量が設計点(基準点)より増加(発熱量低下)した場
合には、ガスタービン24cからのタービン排ガスAが
一定流量であるのに対して廃棄物の受熱量が増えるた
め、反応器出口に於ける加熱ガス流CGの温度が低下す
る。前記反応器内加熱ガス流CGの反応器出口に於ける
温度が低下すると、温度検知器31aの検出信号により
コントローラ33aを介してブロワ25aの回転数が上
昇され、加熱ガス流CGの循環量が増加する。
【0037】一方溶融燃焼装置10へ供給される燃焼ガ
ス量A″は流量検出器29の検出信号によりコントロー
ラ32を介して制御弁28により一定流量(タービン排
ガスAの流量)に制御されているため、加熱用ガス流C
Gの循環流量の増加分は熱風炉15へ流入する。熱風炉
15へ低温度の加熱用ガス流CGの一部A′が流入する
と、反応器入口に於ける加熱用ガス流CGの温度が低下
し、温度検出器31bの検出信号によりコントローラ3
3bを介してブロワ25c及びロータリバルブ26aが
作動されると共に熱風炉15が起動され、加熱ガス流
A′の加熱により加熱用ガス流CGが昇温される。
【0038】尚、温度検知器31bの信号により、ガス
流CGの反応器入口に於ける温度が廃棄物Cの水分含有
量に応じた設定値に制御されることは勿論である。又、
溶融燃焼装置10へは、反応器加熱用ガス流CGの一部
A″や熱風炉15の排ガスV2 、ブロワ25bからの新
鮮空気(これは通常は供給されない)等が燃焼用空気と
して供給されてくるが、溶融燃焼装置10内に設けた温
度検出器31cの検出信号によってコントローラ33c
を介して制御弁27a、27bが開閉制御されており、
溶融燃焼装置10への空気供給量が過剰な場合には、ガ
スA″の一部が廃熱ボイラ16の入口側へ導出される。
【0039】また、逆に廃棄物Cの質が変化してその水
分含有量が設計点(基準点)より低下(発熱量増加)し
た場合には、ガスタービン24cからのタービン排ガス
Aの流量が一定であるのに対して廃棄物の受熱量が減少
するため、反応器出口における加熱用ガス流CGの温度
が上昇する。
【0040】尚、加熱用ガス流CGの温度が上昇して
も、ブロワ25aが耐熱性であれば特に問題を生じるこ
となく、約300℃以上の高温の加熱用ガス流CG(即
ち、ガスタービン焼ガスA)の全量が溶融燃焼装置10
へ燃焼用空気A″として送られる。この場合、溶融燃焼
装置10への必要燃焼用空気が不足するのでV1 流中の
酸素濃度が低下し、酸素濃度検出器34により信号が制
御器33cに送られ新鮮空気取入ダンパー27aが開
く。
【0041】
【実施例】次に、廃棄物Cを約2,400Mcal/t
onの発熱量を持つ都市ごみとした場合の、複合設備を
形成するガスタービン発電装置24や乾留熱分解反応器
7、溶融燃焼装置10等の設計具体例について説明をす
る。図2を参照して、約2,400Mcal/tonの
発熱量を持つ都市ごみCが乾留熱分解反応器7へ送入さ
れ、ここで常温から450℃に加熱され乍ら酸素遮断の
下で乾留される。乾留に必要な熱量QD は約370Mc
al/tonである。 この乾留に必要な熱量QD は、
ガスタービン24cからの排ガスAの排熱によってまか
なわれる。ガスタービン24cからの排ガスAの温度が
530℃のとき、これが300℃になる迄の熱量が反応
器7内の廃棄物Cの加熱に利用されるとすると、ガスタ
ービン24cからの排ガスAの必要量G1 は、 G1 =(370,000/0.3×(530−30
0))=5,363Nm3/ton廃棄物となる。ここ
で0.3はタービン排ガスAの比熱である。従って、こ
のガスタービンからの排ガスAの総保有熱量Q1 は、 Q1 =5,363×0.3×530=852,816k
cal/ton廃棄物となる。
【0042】また、このようなガスタービンからの排ガ
スAを反応器7の加熱用ガスとして供給しうるガスター
ビン24cの燃料容量foは、ガスタービンの発電効率
30%、燃料発熱量9,940kcal/kgとして、 fo=852,816×(1/0.7)×(1/9,9
40)=122.6kg/ton廃棄物。燃料のもつ総
熱量Qoは、 Qo=852,816×(1/0.7)=1,218,
300kcal/ton廃棄物である。従って、このガ
スタービン発電装置24の発電量P1 は、 P1 =1,218,300×0.3×(1/860)=
425kw/ton廃棄物である。すなわち、2,40
0Mcal/tonの廃棄物を乾留するために、少くと
も425kw/ton廃棄物の発電容量を持つガスター
ビン発電装置24を廃棄物乾留熱分解溶融燃焼に併設す
る。
【0043】尚、廃棄物Cの水分が低くて発熱量が更に
高い例えば3,100Mcal/tonの場合には、乾
留のために必要とする熱量は290Mcal/tonで
あるので、上記と同様の計算手順に従えば、少くとも3
33kw/ton廃棄物の発電容量を持つガスタービン
発電装置24を設ければ良い。また逆に、廃棄物Cの水
分が多くて発熱量が低い例えば1,700Mcal/t
onしかない場合には、乾留のために必要とする熱量は
460Mcal/tonであるので、少くとも528k
w/ton廃棄物の発電容量を持つガスタービン発電装
置24が必要である。何れにせよ、処理すべき廃棄物の
発熱量に応じてそれの乾留に必要な熱量を供給しうるだ
けのタービン排ガスAを生成しうるガスタービン発電装
置24を設けることが、本発明の要点である。
【0044】前記425kw/ton廃棄物の発電容量
を持つガスタービン発電装置24から排出した530
℃、5,363Nm3 /ton廃棄物のタービン排ガス
Aは反応器7にて廃棄物Cへ授熱して300℃となる。
そして、その燃焼ガスA中には、ガスタービンの燃焼器
24b内で空気過剰率3.9で燃焼した結果として、1
5.6%の酸素残存し、その酸素量G1 2 は、 G1
2 =5,363×0.156=837Nm3 /ton
廃棄物である。このような性状を有するガスタービンか
らの排ガスAは、溶融燃焼装置10の燃焼用空気として
利用することができる。
【0045】溶融燃焼装置10に於いて、乾留ガスGと
固形残渣細粒D1 を燃焼させるために必要とする酸素量
は、空気比1.3で燃焼する場合754Nm3 /ton
となる。すなわち、ガスタービンからの排ガス中に残存
する酸素量837Nm3 /ton廃棄物にて、溶融燃焼
装置10で必要とする酸素量のすべてをまかなうことが
できる。
【0046】溶融燃焼装置10内にて、完全に溶融燃焼
させるために必要な温度T3 は、少くとも1,400℃
が必要である。上記のガスタービンからの排ガスAを燃
焼用空気として使用した場合、温度T 3 は、 T3 =(2,400×1000+0.3×530×5,
363)/0.35×5,743)=1,618℃とな
り、1,400℃を越えるので、溶融燃焼を維持するこ
とが可能となる。ここで、5,743Nm3 /ton廃
棄物は、溶融燃焼装置10に於ける廃棄物1ton当り
の燃焼排ガス量であり、0.35kcal/Nm3 ・℃
は約1,400℃の排ガスの比熱である。
【0047】溶融燃焼装置10で発生した燃焼排ガス
は、排熱ボイラ16で熱回収され、発生した蒸気によっ
て蒸気タービン発電装置17にて発電をする。この場合
の発電量P2 は発電効率を24%として、 発電量P2 =(2,400×1,000+852,81
6)×0.24×(1/860)=907kw/ton
廃棄物となる。従って、上述のガスタービン発電装置2
4による発電量P1 を加えると、複合設備に於ける発電
総量P3 は、 P3 =P1 +P2 =425+907=1,332kw/
ton廃棄物となる。また、この場合の発電効率は、 η=(860×1,332×100)/(2,400×
1,000+122.6×9,940)=31.7%と
なる。
【0048】この発電効率η=31.7%は、在来方式
の発電効率(ごみ焼却炉+蒸気タービン+ガスタービン
のとき約28%)と比べ高いものとなるうえ、乾留溶融
燃焼による単独発電(約24%)の場合や、ガスタービ
ンによる単独発電(約30%)の場合に比しても、高い
発電効率となる。
【0049】又、ガスタービンの排気を溶融燃焼装置1
0の燃焼用空気として使用するため、本実施例に於いて
は単位排ガス量当りの発電量は下記のようになる。 排ガス量 6,270Nm3 /ton 発電量 1,332kw/ton 排ガス1,000Nm当りの発電量 212kw/1,
000Nm3 これに対して、従来の下記、、の方式にあって
は、何れも排ガス1,000Nm3 当りの発電量が本発
明の場合よりも小さい。 焼却炉+蒸気タービン 空気比1.9の場合、排ガス量約6,200Nm3 /t
on、発電効率20%とすると、発電量550kw/t
on、排ガス1,000Nm3 当りの発電量89kw/
1,000Nm3 焼却炉+蒸気タービン+ガスタービン 同上条件、ガスタービン効率30%、空気比4.0とす
ると、排ガス量10,250Nm3 /ton、発電量
1,050kw/ton、排ガス1,000Nm3 当り
の発電量102kw/1,000Nm3 乾留燃焼+蒸気タービン 空気比1.3の場合、排ガス量4,500Nm3 /to
n、発電効率24%とすると、発電量670kw/to
n、排ガス1,000Nm3 当りの発電量150kw/
1,000Nm3 上述のように排ガス量当りの発電量は従来のガスタービ
ン併設の場合と比べ約2倍となり、地球温暖化防止上も
好ましいものとなる。
【0050】
【発明の効果】本発明に於いては、標準的な発熱量(又
は水分含有量)を有する所定量の廃棄物Cを乾留熱分解
するに必要な加熱用熱量をガスタービン発電装置からの
タービン排ガスAの排熱によってまかなうと共に、廃棄
物Cを加熱した後のタービン排ガスAを溶融燃焼装置へ
燃焼用空気として供給する構成としている。また、前記
標準的な発熱量を有する所定量の廃棄物Cの乾留熱分解
に要するガスタービン排ガスAの量は、溶融燃焼装置に
必要とする燃焼用空気量(酸素量)を供給するのに丁度
適した値となっている。その結果、従前の廃棄物Cを加
熱した後のガスタービン排ガスを大気へ直接放出するよ
うにした複合設備に比較して、単位燃焼排ガス量当りの
発電量が大幅に増加し、高い総合的な発電効率(熱利用
効率)が得られると共に、同じ発電量の場合には大気中
への排出ガスが減少し、大気汚染や環境保全の点で極め
て有利となる。
【0051】また、本発明では、ガスタービン発電装置
を常に定格出力状態で運転し、万一廃棄物の品質や量が
変動してガスタービン排ガスによる廃棄物の乾留用加熱
熱量が不足した場合には、熱分解残渣の細粒D1 を燃料
とする熱風炉を作動させると共に反応器内加熱ガス流C
Gを増大させ、該熱風炉による加熱ガスA′を反応器7
へ供給するようにしている。その結果、ガスタービン発
電装置は、廃棄物Cの品質の変動と無関係に安定した運
転が出来ると共に、廃棄物Cの乾留加熱も不足なく行な
え、しかも熱風炉や反応器7に腐蝕性ガスによる損傷を
生ずることもない。
【0052】本発明は上述の通り、高い発電効率(又は
熱利用率)が得られると共にプラントの安定した運転が
可能になり、そのうえ環境保全にも寄与することができ
ると云う優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガスタービン発電装置と廃棄物乾
留熱分解溶融燃焼装置との複合設備の系統図である。
【図2】廃棄物Cを標準的な都市ごみとした場合の複合
設備の各部に於けるエネルギバランスを示す一例であ
る。
【図3】従前の複合設備の系統図である。
【符号の説明】
1は廃棄物ピット、2はシュレッダー、3はクレーン、
4は下水汚泥タンク、5はホッパー、6はフィーダ、7
は乾留熱分解反応器(乾留ドラム)、8は加熱管、8a
は入口ケーシング、8bは出口ケーシング、9は搬出装
置、10は溶融燃焼装置、11は冷却コンベア、12は
分離器、13はクラッシャー、14はサイロ、15は熱
風炉、15aはパイロトバーナ、16は廃熱ボイラ、1
7は蒸気タービン発電装置、18は集塵装置、19は排
ガス処理装置、20は誘引通風機、21はダイオキシン
除去装置、22は煙突、23はスラグ冷却槽、24はガ
スタービン発電装置、24aは圧縮機、24bは燃焼
器、24cはガスタービン、24dはタービン発電機、
24eはガス燃料、25a・25b・25c・25dは
ブロワ、26a・26bはロータリーバルブ、27a・
27b、28は制御弁、29は流量検出器、30はダン
パー、31a・31b・31cは温度検出器、32、3
3a・33b・33cは流量コントローラ、34は酸素
濃度検出器、Aはガスタービン排ガス、A′は高温加熱
ガス、CGは反応器内加熱ガス流、Cは廃棄物、Gは乾
留ガス、Dは熱分解残渣、D1 は細粒、D2 は粗大粒、
Eはダスト、Fは溶融スラグ、Hは水砕スラグ、V1
排ガス、V2 は熱風炉の燃焼ガス、Sは蒸気である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F23G 5/027 F23G 5/46 A 5/46 B09B 3/00 302E 303H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービン発電装置と、廃棄物の乾留
    熱分解反応器と溶融燃焼装置と廃熱ボイラと蒸気タービ
    ン発電装置とを備えた廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置と
    の複合設備に於いて、廃棄物の乾留熱分解反応器で必要
    とする廃棄物の乾留熱分解用熱量の全部又は大部分を前
    記ガスタービン発電装置からのタービン排ガスの保有熱
    量によって供給すると共に、廃棄物を加熱した後のター
    ビン排ガスを溶融燃焼装置へ燃焼用空気として供給し、
    更に溶融燃焼装置からの排ガスは廃熱ボイラによって回
    収し、廃熱ボイラからの蒸気により蒸気タービン発電装
    置を駆動する構成としたガスタービン発電装置と廃棄物
    乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備。
  2. 【請求項2】 ガスタービン発電装置と、廃棄物の乾留
    熱分解反応器と溶融燃焼装置と廃熱ボイラと蒸気タービ
    ン発電装置とを備えた廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置と
    の複合設備に於いて、廃棄物の乾留熱分解反応器で必要
    とする廃棄物の乾留熱分解用熱量を前記ガスタービン発
    電装置からのタービン排ガスの保有熱量によって供給す
    ると共に、廃棄物の乾留熱分解用熱量の不足分を乾留熱
    分解反応器で生成した熱分解残渣の可燃性細粒を燃料と
    する熱風炉からの高温加熱ガスによって補給し、更に廃
    棄物を加熱した後のタービン排ガスを溶融燃焼装置へ燃
    焼用空気として供給すると共に溶融燃焼装置からの排ガ
    スは廃熱ボイラによって回収し、廃熱ボイラからの蒸気
    により蒸気タービン発電装置を駆動する構成としたガス
    タービン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との
    複合設備。
  3. 【請求項3】 ガスタービン発電装置を定格状態で運転
    し、一定量のタービン排ガスを乾留熱分解反応器へ供給
    するようにした請求項1又は請求項2に記載のガスター
    ビン発電装置と廃棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合
    設備。
  4. 【請求項4】 乾留熱分解反応器から溶融燃焼装置へ供
    給する燃焼用空気量を一定量に制御すると共に、乾留熱
    分解反応器の出口側に反応器内加熱ガス流を送出するブ
    ロワを設け、更に、乾留熱分解反応器へ供給する乾留熱
    分解反応用熱量の不足による反応器内加熱ガス流の温度
    低下を検知し、該検知信号により前記ブロワの送出ガス
    量を増加すると共に熱風炉を作動させ、前記増加したガ
    ス量を熱風炉内へ導入して加熱したあと、乾留熱分解反
    応器入口側のタービン排ガス内へ混入するようにした請
    求項2又は請求項3に記載のガスタービン発電装置と廃
    棄物乾留熱分解溶融燃焼装置との複合設備。
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