JP2000146149A - 廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置 - Google Patents

廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置

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JP2000146149A
JP2000146149A JP10313834A JP31383498A JP2000146149A JP 2000146149 A JP2000146149 A JP 2000146149A JP 10313834 A JP10313834 A JP 10313834A JP 31383498 A JP31383498 A JP 31383498A JP 2000146149 A JP2000146149 A JP 2000146149A
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pyrolysis
waste
gas
melting
thermal decomposition
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JP10313834A
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English (en)
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Daisuke Ayukawa
大祐 鮎川
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Takuma Co Ltd
Original Assignee
Takuma Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置に於いて、
停電時に熱分解ドラム内に滞留した廃棄物の熱分解によ
り発生する熱分解ガスを、完全燃焼させることにより、
未燃物や臭気の放散による環境汚損を防止する。 【解決手段】 廃棄物Cを乾留熱分解して熱分解ガスG
と熱分解残渣Dにする回転駆動装置付の乾留熱分解ドラ
ム2と、熱分解ガスGと熱分解残渣D内の可燃物を溶融
燃焼させる溶融燃焼装置4とを備えた乾留熱分解溶融燃
焼装置に於いて、廃熱ボイラ7の出口側と煙突10の内
部とをバイパスダクト35により連結し、受電設備31
への入力電力の喪失時には、非常用発電機32から切換
開閉装置33を介して所要電力を供給すると共に、バイ
パスダクト35のバイパスダンパー36を開放して溶融
燃焼装置4と煙突10の内部とを連通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は都市ごみ等の廃棄物
の熱分解溶融燃焼処理に利用されるものであり、停電等
による主電源の喪失時に於いても、より少ない非常用電
力でもって乾留熱分解ドラムで生じた熱分解ガスを溶融
燃焼装置内で効率よく燃焼させ、未燃焼ガスや悪臭の外
部への放出によるトラブルを皆無に出来るようにした廃
棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は従前の廃棄物の乾留熱分解溶融燃
焼装置の一例を示すものであり、供給装置1により乾留
熱分解ドラム2内へ供給された廃棄物Cは、加熱ガスK
により空気の遮断下で300℃〜600℃の温度に一定
時間加熱され、熱分解ガスGと熱分解残渣Dに変換され
たあと、搬出装置3に於いて熱分解ガスGと熱分解残渣
Dとに分離される。
【0003】分離された熱分解ガスGは、搬出装置3か
らガスダクト25を通して溶融燃焼装置4へ送られ、押
込送風機26から燃焼空気を供給されることにより高温
燃焼される。又、熱分解残渣Dの方は選別装置5へ送ら
れ、比較的粗い不燃性固形物と細かい可燃性固形物Iと
に分離される。更に、分離された可燃性固形物Iは粉砕
装置6で微粉砕されたあと、溶融燃焼装置4へ供給さ
れ、前記熱分解ガスGと共に1200℃以上の温度下で
溶融燃焼される。
【0004】前記乾留熱分解ドラム2及び溶融燃焼装置
4の内部は誘引通風機16により適宜の負圧に保持され
ており、これによって熱分解ガスGが乾留熱分解ドラム
2から溶融燃焼装置4へ送られると共に、溶融燃焼装置
4からの燃焼排ガスGO が廃熱ボイラ7、集塵器8、ガ
ス浄化装置9、煙突10を通して大気中へ排出されて行
く。また、溶融燃焼装置4内で形成された溶融スラグF
は、水砕スラグとして順次外部へ取り出されて行く。
【0005】一方、停電事故等により廃棄物乾留熱分解
溶融燃焼装置への電力供給が止まると、一般的には廃棄
物乾留熱分解溶融燃焼装置の誘引通風機16や押込送風
機26等の運転は停止される。また、これに伴なって溶
融燃焼装置4内の燃焼は、酸素不足によって停止する。
これに対して、熱分解ドラム2内の廃棄物Cは、加熱ガ
スKの供給が停止されても余熱によって引き続き熱分解
され、発生した熱分解ガスGは搬出装置3内の圧力上昇
により溶融燃焼装置4内へ供給されて行く。
【0006】尚、停電時等に於ける前記熱分解ガスGの
発生量を少なくするため、熱分解ドラム2の回転数は大
幅に低減されるが、現実には熱分解ドラム2の熱収縮の
点から熱分解ドラム2を完全な停止状態にすることは無
く、非常用電源の電力により極低速で回転される。
【0007】而して、停電等により燃焼停止の状態にあ
る溶融燃焼装置4内へ熱分解ドラム2から熱分解ガスG
が供給され続けると、押込送風機26の停止による燃焼
空気の不足により熱分解ガスGは未燃焼のまま外部へ放
散されることになり、悪臭や有害物質による環境汚染を
生ずることになる。
【0008】そのため、従前の乾留熱分解溶融燃焼装置
に於いては、搬出装置3と溶融燃焼装置4間を連通する
ガスダクト26に三方切換型の開閉装置27を設けると
共に、当該開閉装置27に緊急燃焼排気筒28を連結
し、停電時には、非常用電源の電力により開閉装置27
を切換えて搬出装置3からの可燃性の熱分解ガスGを緊
急燃焼排気筒28内へ導入し、ここでガスバーナ29に
より可燃性の熱分解ガスGを燃焼させるようにしてい
る。
【0009】しかし、図2の如き緊急燃焼排気筒28を
設ける方式は、緊急燃焼排気筒28そのものが耐熱構造
を必要とするうえ、熱分解ガスGを完全燃焼させるため
に多数のガスバーナ29を設ける必要がある。その結
果、緊急燃焼排気筒28が著しく大形となり、設備費の
高騰を招くと云う問題がある。また、緊急燃焼排気筒2
8に付設したガスバーナ29は、停電等の発生に備えて
常時点火状態に保持する必要があり、ガスバーナ29の
数が多いこととも相俟って、消費燃料量が増大すると云
う問題がある。
【0010】尚、前述の如き緊急燃焼排気筒28を用い
た場合の難点を解決するものとして、図3に示すよう
に、押込送風機26と溶融燃焼装置4とを連通する溶融
燃焼用空気Aの供給ダクトにダンパー装置30を設け、
停電時には非常用電源の電力により前記ダンパー装置3
0を作動させ、当該ダンパー装置30を介して補助燃焼
用空気fを吸引すると共に、吸引した補助燃焼空気fを
溶融燃焼装置4内へ供給するようにした技術が開発され
ている(特開平9−250727号等)。
【0011】しかし、前記特開平9−250727号の
技術に於いては、停電時に押込送風機26と誘引通風機
16の運転が停止されると、溶融燃焼装置4内の内圧が
短時間内に大気圧近傍にまで上昇することになり、結果
として、溶融燃焼装置4内へ必要且つ十分な量の補助燃
焼用空気fを吸引することが出来なくなると云う問題が
ある。
【0012】尚、前記図2及び図3に於いて、11は加
熱管、12は熱風発生炉、13は蒸気過熱器、14は蒸
気タービン発電装置、15は送風機、16は誘引通風
機、17は冷却コンベア、18は可燃性微粉貯留槽、1
9は加熱ガス流路、20は循環ファン、21は熱交換
器、22はバーナ、23は廃棄物ピット、24は廃棄物
供給用クレーン、25はガスダクト、26は押込送風
機、27は開閉装置、28は緊急燃焼排気筒、29はガ
スバーナ、30はダンパー装置、Aは溶融燃焼用空気、
fは補助燃焼用空気である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従前の廃棄
物の乾留熱分解溶融燃焼装置に於ける「停電時に発生し
た熱分解ガス」の処理に係る上述の如き問題、即ち緊
急燃焼排気筒28を用いる場合には、緊急燃焼排気筒2
8が大形となり、設備費が嵩むと共にガスバーナ29の
消費ガス量が増加してランニングコストが上昇するこ
と、及びダンパー装置30を介して補助燃焼用空気f
を溶融燃焼装置4内へ吸引する場合には、十分な量の補
助燃焼用空気fの吸引が困難となり、熱分解ガスGの不
完全燃焼を生じ易いこと等の問題を解決せんとするもの
であり、より小容量の非常用電力設備でもって、停電時
に発生する熱分解ガスGを溶融燃焼装置4内に於いて完
全燃焼させることにより、有害物質や悪臭の放散による
環境汚損を経済的に停止できるようにした廃棄物の乾留
熱分解溶融燃焼装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、廃棄
物を乾留熱分解して熱分解ガスと熱分解残渣にする乾留
熱分解ドラムと、熱分解ガスと熱分解残渣内の可燃物を
溶融燃焼させる溶融燃焼装置と、溶融燃焼装置へ溶融燃
焼用空気を供給する押込送風機と、溶融燃焼装置の下流
側に設けられ、溶融燃焼装置からの燃焼排ガスの熱を回
収する廃熱ボイラと、廃熱ボイラからの燃焼排ガスを浄
化するガス浄化装置と、ガス浄化装置の下流側に設けた
誘引通風機と、誘引通風機からの燃焼排ガスを大気中へ
放出する煙突と、前記廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置
の各部へ所要電力を供給する受電設備とを備えた廃棄物
の乾留熱分解溶融燃焼装置に於いて、前記廃熱ボイラの
出口側と煙突内部とをバイパスダンパーを介設したバイ
パスダクトにより連結し、更に、前記受電設備と並列状
に非常用発電機を設けると共に受電設備と非常用発電機
の負荷側に切換開閉装置を設け、前記受電設備への入力
電力の喪失時には、前記非常用発電機から切換開閉装置
を介して押込送風機とボイラ給水ポンプと熱分解ドラム
の回転駆動装置へ所要電力を供給すると共に、前記バイ
パスダクトのバイパスダンパーを開放して溶融燃焼装置
と煙突内部とを連通させる構成としたことを発明の基本
構成とするものである。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明に於い
て、非常用発電機からの電力により、押込送風機を定格
送風量の70%以下の送風量で作動させると共に、熱分
解ドラムを極低速度で回転させるようにしたものであ
る。
【0016】請求項3の発明は、請求項1の発明に於い
て押込送風機のインペラの回転慣性を大とし、入力電力
の遮断から10秒後の押込風量が、定格押込風量の約7
0%以上となる押込送風機を設けるようにしたものであ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の実施態様に係る廃
棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置の全体系統図であり、図
1の中で前記図2及び図3の場合と同じ部位・部材に
は、これと同じ参照番号が使用されている。図1に於い
て、1は供給装置、2は乾留熱分解ドラム、3は搬出装
置、4は溶融燃焼装置、5は選別装置、6は粉砕装置、
7は廃熱ボイラ、8は集塵器、9はガス浄化装置、10
は煙突、11は加熱管、12は熱風発生炉、13は蒸気
過熱器、14は蒸気タービン発電装置、15は送風機、
16は誘引通風機、17は冷却コンベア、18は可燃性
微粉貯留槽、19は加熱ガス通路、20は循環ファン、
21は熱交換器、22はバーナ、23は廃棄物ピット、
24は廃棄物供給用クレーン、25はガスダクト、26
は押込送風機、31は受電設備、32は非常用発電機、
33は切換開閉装置、34は押込送風機制御装置、35
はバイパスダクト、36はバイパスダンパーであって、
受電設備31、非常用発電機32、切換開閉装置33、
押込送風機制御装置34、バイパスダクト35及びバイ
パスダンパー36の部分を除くその他の部分は前記図2
及び図3の場合と同一の構成のものである。
【0018】図1を参照して、受電設備31へは外部か
らの引込み電力及び又は所内の蒸気タービン発電装置1
4からの電力が供給されており、切換開閉装置33を介
して押込送風機26の押込送風機制御装置34や誘引通
風機16の制御装置(図示省略)、熱分解ドラム2の回
転駆動装置(図示省略)、送風機15の制御装置(図示
省略)等へ夫々所要の電力が供給されている。
【0019】前記非常用発電機32には所謂ディーゼル
発電機が用いられており、本実施形態に於いては、プラ
ントの安全停止を確保する上で必要な最低限度の電力、
例えば押込送風機26、ボイラ給水ポンプ(図示省略)
及び熱分解ドラム2の回転駆動装置(最低回転数)等で
必要とする電力を供給し得る容量の非常用発電機32が
設けられている。
【0020】また、前記押込送風機26の押込送風機制
御装置34には所謂インバーター制御装置が用いられて
おり、押込送風機26は通常30%〜100%の範囲に
亘って適宜に風量制御される。
【0021】前記バイパスダクト35は、廃熱ボイラ7
の出口側の内部と煙突10の内部とを連通するように設
けられており、当該バイパスダクト35の中間にはバイ
パスダンパー36が介設されている。即ち、当該バイパ
スダクト35は集塵器8、ガス浄化装置9及び誘引通風
機16をバイパスして溶融燃焼装置4の内部と煙突10
の内部を連通するものであり、バイパスダンパー36を
開放することにより、後述するように溶融燃焼装置4の
内部は、煙突10のドラフト効果によってほぼ±0mm
2 O前後の内圧となる。また、前記バイパスダンパー
36は、前記非常用発電機32からの電力によって開閉
制御が出来るように構成されており、停電時には非常用
発電機32からの電力により自動開放されることにな
る。
【0022】次に、本発明の廃棄物の乾留熱分解溶融燃
焼装置の作動について説明する。プラントの定常運転時
には、各機器等の運転に必要な電力は、全て外部受電及
び又は蒸気タービン発電装置14からの電力によりまか
なわれている。廃棄物ピット23内に貯えられた廃棄物
Cは、供給装置1によって順次乾留熱分解ドラム2内へ
供給され、略酸素が遮断された状態の下で、加熱管11
内を流通する加熱ガスKにより常温から300℃〜60
0℃、好ましくは400℃〜500℃の温度に加熱され
る。この状態で約1時間程度攪拌混合されることによ
り、乾留熱分解ドラム2内の廃棄物Cは熱分解され、熱
分解ガスGと固形の熱分解残渣Dが生成される。
【0023】前記廃棄物Cの熱分解は通常約1時間程度
で完了し、概ね75w%の熱分解ガスGと25w%の熱
分解残渣Dとが生成される。尚、生成された熱分解残渣
Dは、乾留熱分解ドラム2内で攪拌・混合されることに
より均一化され、一様な大きさの粒子となる。また、発
生した熱分解ガスGは、水分、CO、CO2 、H2 及び
炭化水素を主成分とするものであり、ダスト及びタール
も若干含まれている。その低位発熱量は約1500〜2
000kcal/kgである。更に、熱分解残渣Dは炭
素と灰分がその主体を成すものであるが、炭素含有量は
熱分解残渣Dの粒径によって変化し、粒径が小さいもの
ほど炭素の含有量が増加する。例えば、熱分解残渣Dの
粒径が5mm以下の場合には、炭素の含有量は概ね35
wt%となる。
【0024】乾留熱分解ドラム2内の熱分解ガスGと熱
分解残渣Dは隣接する搬出装置3内へ排出され、ここで
熱分解ガスGと熱分解残渣Dとに分離される。分離され
た熱分解ガスGは、ダクト装置25を通して溶融燃焼装
置4へ供給され、後述するカーボン残渣IO や集塵灰E
と共に所謂溶融燃焼される。また、熱分解残渣Dの方
は、冷却コンベア17上で約400℃〜500℃の温度
から約80℃の温度にまで冷却され、選別装置5に於い
て有価物である鉄、アルミや不燃物である砂、ガラス等
が選別されることにより、可燃物を主体とする可燃性固
形物Iが分離される。更に、分離された可燃性固形物I
は、粉砕装置6で微粉化されたあとカーボン残渣I0
して可燃性微粉貯留槽18に貯えられ、前述の如く廃熱
ボイラ7や集塵器8等からの集塵灰Eと共に空気輸送に
よって溶融燃焼装置4へ送られ、ここで熱分解ガスGと
共に燃焼される。即ち、溶融燃焼装置4内へ供給された
炭素含有量の高いカーボン残渣IO は、集塵灰E及び熱
分解ガスGと共に溶融燃焼装置4内で、灰の溶融温度よ
り100〜150℃ほど高い約1300℃の高温で燃焼
され、溶融スラグFとなって傾斜状の底面4bに沿って
流下し、スラグ排出口4dからスラグ水冷コンベア(図
示省略)へ排出されることにより、所謂水砕スラグとな
る。
【0025】溶融燃焼装置4内で発生した約1100〜
1200℃の高温の燃焼排ガスGOは廃熱ボイラ7へ送
られ、廃熱ボイラ7での熱回収により約200℃位にま
で冷却された燃焼排ガスGO は、集塵器8によってダス
トが除去された後、ガス浄化装置9で洗浄され、HCl
やSOx、NOxなどの有害物質を除去した後、煙突1
0より大気中へ排出されて行く。
【0026】今、万一何等かの事故等により外部からの
受電や蒸気タービン発電装置14からの受電が不能にな
った場合には、切換開閉装置33が非常用発電機32側
へ自動的に切換えられると共に非常用発電機32が自動
起動される。尚、非常用発電機32を自動起動する場
合、通常その出力が定格出力に到達するまでには通常約
10秒間の時間を必要とする。
【0027】停電時に前記切換開閉装置33が非常用発
電機32側へ切換わると、プラントの安全性を確保する
上で運転を必要とする機器(例えばボイラ給水ポンプ、
押込送風機26、熱分解ドラム2の回転駆動装置等)以
外への電力供給は全て遮断されることになる。
【0028】一方、前記非常用発電機32が起動される
と、熱分解ドラム2の回転駆動装置へは前述の如く非常
用発電機32から電力が供給され、熱分解ドラム2はド
ラム自体の大幅な伸縮を防止する必要上、約0.1〜
0.2rpm程度の低速度の回転状態に切換えられる。
同様に、停電時に非常用発電機32が起動されると、バ
イパスダクト35のバイパスダンパー36は自動開放さ
れ、煙突10の内部と溶融燃焼装置4の内部とが直接連
通される。これにより、溶融燃焼装置4の内部は、前述
の如く煙突10のドラフト効果により約±0mmH2
の圧力状態となる。
【0029】また、停電時に非常用発電機32が起動さ
れると、前記押込送風機26の押込み風量は、押込送風
機制御装置34を介して定常運転時の約70%程度の風
量にまで減少される。停電時には、送風機15による可
燃性固形物I0 の供給が停止されるため、必要とする溶
融燃焼用空気の量が減少するからである。
【0030】上述の如く、停電時には非常用発電機32
からの電力により、押込送風機26を約70%程度の
送風量で運転すると共に熱分解ドラム2を0.1〜
0.2rpm程度の低速回転で運転し、また、廃熱ボ
イラ7の給水ポンプを適宜の給水量の下で運転すると共
に溶融燃焼装置4と煙突10間を直接連通させ、この
ような運転状態下に於いて、熱分解ドラム2内に滞留し
た廃棄物Cが熱分解してしまうまでの約1時間ほどの間
だけ、前記熱分解ドラム2や溶融燃焼装置4等の運転が
行なわれる。
【0031】停電中に前記熱分解ドラム2内で発生した
熱分解ガスGは、溶融燃焼装置4内の内圧が約±0mm
2 O程度の低圧に保持されているため、比較的円滑に
溶融燃焼装置4内へ送り込まれ、溶融燃焼装置4内の蓄
熱によって、押込送風機26からの溶融燃焼用空気Aの
供給とも相俟って、ほぼ完全に燃焼される。
【0032】尚、前記押込送風機26のインペラは、比
較的大重量で回転慣性の大きなインペラとする方が望ま
しい。何故なら、停電時に起動せしめた非常用発電機3
2は、全運転状態に到達するまでに約10秒間ほどの時
間を必要とするため、この約10秒の間押込送風機26
の回転慣性によって、定格風量の約70%程度の風量を
確保する必要があるからである。
【0033】
【発明の効果】本発明に於いては、停電時に非常用発電
機32により熱分解ドラム2を極低速回転させると共
に、押込送風機26を約70%程度の送風出力で運転
し、更にバイパスダクト35を介して溶融燃焼装置4の
内部と煙突10の内部とを直接連通させる構成としてい
る。その結果、熱分解ドラム2内に滞留している廃棄物
Cの熱分解により熱分解ガスGが発生しても、当該熱分
解ガスGは、誘引通風機16の停止にも拘わらず円滑に
溶融燃焼装置4内へ送入され、押込送風機26からの溶
融燃焼用空気Aと溶融燃焼装置4内の蓄熱とにより、ほ
ぼ完全に燃焼されることになる。これにより、未燃物や
悪臭等が外部へ放出されることにより生ずる環境汚損
を、完全に防止することができる。
【0034】また、非常用発電機32は、押込送風機2
6を約70%程度の出力で回転させるための電力と、熱
分解ドラム2を極低速で回転させるための電力と、ボイ
ラ給水ポンプ用の電力等をまかなうだけでよいため、比
較的小容量の発電機でよく、従前の非常用発電設備に比
較して大幅な小形化が可能となる。
【0035】更に、本発明に於いては、停電時に発生し
た熱分解ガスGを溶融燃焼装置4内で完全燃焼させるよ
うにしているため、従前の廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼
装置のように緊急燃焼排気筒等の付属設備を全く必要と
せず、その結果、設備費やランニングコストの大幅な引
下げが可能となる。本発明は上述の如く優れた実用的効
用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様に係る廃棄物の乾留熱分解溶
融燃焼装置の全体系統図である。
【図2】従前の廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置の一例
を示す全体系統図である。
【図3】従前の廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置の他の
例を示す部分系統図である。
【符号の説明】
1は供給装置、2は乾留熱分解ドラム、3は搬出装置、
4は溶融燃焼装置、5は選別装置、6は粉砕装置、7は
廃熱ボイラ、8は集塵器、9はガス浄化装置、10は煙
突、11は加熱管、12は熱風発生炉、13は蒸気過熱
器、14は蒸気タービン発電装置、15は送風機、16
は誘引通風機、17は冷却コンベア、18は可燃性微粉
貯留槽、19は加熱ガス通路、20は循環ファン、21
は熱交換器、22はバーナ、23は廃棄物ピット、24
は廃棄物供給用クレーン、25はガスダクト、26は押
込送風機、27は開閉装置、28は緊急燃焼排気筒、2
9はガスバーナ、30はダンパー装置、31は受電設
備、32は非常用発電機、33は切換開閉装置、34は
押込送風機制御装置、35はバイパスダクト、36はバ
イパスダンパー、Cは廃棄物、Dは熱分解残渣、Kは加
熱ガス、Gは熱分解ガス、GO は燃焼排ガス、Iは可燃
性固形物、I0 はカーボン残渣、Fは溶融スラグ、Aは
溶融燃焼用空気。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 5/027 ZAB F23G 5/14 ZABF 4D004 5/14 ZAB 5/46 ZABZ 5/46 ZAB B09B 3/00 302F 303K Fターム(参考) 3G081 BA02 BB00 BC07 3K061 AA07 AB02 AC01 BA07 CA11 DA12 DA19 DB02 FA10 FA14 FA21 3K065 AA07 AB02 AC01 BA06 BA07 JA05 JA15 JA18 3K070 AC01 AC32 DA06 DA21 DA25 DA49 DA64 DA66 DA75 DA87 3K078 AA06 AA07 BA09 BA21 CA04 CA06 CA21 CA24 4D004 AA46 AC05 BA03 CA24 CA29 CB04 CB09 CB50 DA02 DA03 DA06 DA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を乾留熱分解して熱分解ガスと熱
    分解残渣にする乾留熱分解ドラムと、熱分解ガスと熱分
    解残渣内の可燃物を溶融燃焼させる溶融燃焼装置と、溶
    融燃焼装置へ溶融燃焼用空気を供給する押込送風機と、
    溶融燃焼装置の下流側に設けられ、溶融燃焼装置からの
    燃焼排ガスの熱を回収する廃熱ボイラと、廃熱ボイラか
    らの燃焼排ガスを浄化するガス浄化装置と、ガス浄化装
    置の下流側に設けた誘引通風機と、誘引通風機からの燃
    焼排ガスを大気中へ放出する煙突と、廃棄物の乾留熱分
    解溶融燃焼装置の各部へ所要電力を供給する受電設備と
    を備えた廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置に於いて、前
    記廃熱ボイラの出口側と煙突の内部とをバイパスダンパ
    ーを介設したバイパスダクトにより連結し、更に、前記
    受電設備と並列状に非常用発電機を設けると共に受電設
    備と非常用発電機の負荷側に切換開閉装置を設け、前記
    受電設備への入力電力の喪失時には、前記非常用発電機
    から切換開閉装置を介して押込送風機とボイラ給水ポン
    プと熱分解ドラムの回転駆動装置へ所要電力を供給する
    と共に、前記バイパスダクトのバイパスダンパーを開放
    して溶融燃焼装置と煙突内部とを連通させる構成とした
    ことを特徴とする廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置。
  2. 【請求項2】 非常用発電機からの電力により押込送風
    機を定格送風量の70%以下の送風量で作動させると共
    に、熱分解ドラムを極低速度で回転させるようにした請
    求項1に記載の廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装置。
  3. 【請求項3】 押込送風機のインペラの回転慣性を大と
    し、入力電力の遮断から10秒後の押込風量が、定格押
    込風量の約70%以上となる押込送風機を設けるように
    した請求項1に記載の廃棄物の乾留熱分解溶融燃焼装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005089664A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Takuma Co Ltd 熱分解ドラム装置
KR100650911B1 (ko) 2005-12-26 2006-11-28 주식회사 포스코 제철공정 발전 보일러용 비상발전기
CN114381287A (zh) * 2020-10-22 2022-04-22 唐山惠川环保科技有限公司 一种内热式回转干馏装置及方法

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