JP3721829B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に関し、さらに詳しくは、転写ロールに付着するトナーによる記録シートの汚れを防止する技術の改良に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来から、このような電子写真方式の画像形成装置では、像担持体上に保持されたトナー像を記録シートに転写し、定着することにより記録シート上にトナー像の永久像を得ることが行われている。ここで、像担持体上のトナー像を記録シートに転写する際には、像担持体と当接する転写ロールにより転写電界を発生させ、像担持体上のトナー像を記録シートへと転写させている。
【0003】
ところで、像担持体の表面には、トナー像が保持される画像領域とそれ以外の非画像領域とが存在する。ここで、通常、トナー像は画像領域に保持され、そのトナー像は記録シートへと転写されるため、転写ロールにトナーが付着することはない。しかし、トナー像が画像領域に保持される場合でも、搬送ジャムが発生し、記録シートが搬送されない場合には、そのトナー像は記録シートに転写されることなく、そのまま転写ロール表面に付着してしまう。また、トナーが非画像領域に保持される場合、例えば、画像欠陥としてかぶりが生じている場合、濃度制御のためのパッチを非画像領域に形成する場合等にも、その非画像領域のトナーはそのまま転写ロール表面に付着してしまう。そして、これら転写ロール表面に付着したトナーは、次の画像形成時に、記録シートの画像形成面とは異なる面、つまり記録シートの裏面を汚してしまう。
【0004】
このような問題に対して、従来から様々な技術が提案されてきた。例えば、特開平8−328401号公報には、通紙時以外の所定タイミングで転写ロール(転写部材)に印加するバイアスを制御することにより、トナーが像担持体から転写ロール側へ転移しないようにする技術が提案されている。また、特開平9−218623号公報には、転写ロールにブレード状のクリーナを圧接させ、転写ロールの表面に付着したトナーを除去する技術が提案されている。さらに、特開平8−314297号公報において本出願人は、転写ロールが像担持体と離間しているタイミングで転写ロールにロール状のクリーナを当接させ、転写ロールの表面に付着したトナーを除去する技術を既に提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの技術により、記録シートの裏面汚れをある程度防止することはできるが、必ずしも十分であるとは言えない。すなわち、特開平8−328401号公報に提案されている技術を適用しても、バイアスによる電界の作用のみで完全に転写ロールに付着するトナーを像担持体へ転移させることは困難である。特に、大量のトナーが転写ロールに付着する搬送ジャム時、電界の作用が相対的に弱くなってしまう多湿時には不利である。
【0006】
また、特開平9−218623号公報に提案されている技術を適用しても、初期状態においては効率よく転写ロールのトナーを除去することができるが、経時的にそのクリーニング性能が低下してしまう。特に、一般的に転写ロールの表面にはある程度の凹凸があり、しかもその硬度は低いため、長期間にわたり高いクリーニング性能を維持することは困難である。しかも、ブレード状のクリーナを転写ロールに圧接させることで、転写ロールの表面を劣化させ、転写ロールの製品寿命を縮めてしまうという問題もある。
【0007】
さらに、特開平8−314297号公報に提案されている技術では、比較的長期間にわたり安定して転写ロールのトナーをクリーニングすることが可能であるが、像担持体と転写ロールとが当接した状態ではクリーニングを行わないため、例えば、像担持体と転写ロールとが当接した状態で非画像領域に濃度制御用のパッチが形成されるタイプの画像形成装置では、そのパッチのクリーニングができない。
【0008】
本発明はこれらの問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、あらゆる状態においても転写ロールに付着したトナーを除去して記録シートの裏面汚れを長期間にわたり安定して防止し、しかも転写ロールの寿命を縮めることがない画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電子写真プロセスにより形成されるトナー像を保持する像担持体と、当該像担持体と所定の当接部分で当接され、像担持体に保持されているトナー像を搬送される記録シート上に当該当接部分で転写する転写ロールとを備える画像形成装置において、当該転写ロールと当接し、転写ロール上に付着するトナーを転移させる転移回転体を有するものである(本発明の第1要旨)。
【0010】
つまり、転写ロールに転移回転体を常に物理的に当接させてトナーを除去するため、湿度等の環境、トナーの多少、像担持体と転写ロールとが離間しているか否かにに係わらず確実にトナーを除去することができる。また、例えば転写ロールに圧接されるブレードのエッジ部分などに比べると、転写ロールと転移回転体との当接部分の形状、当接圧等は安定しているため、長期間にわたり安定したトナー除去性能を発揮することができる。しかも、例えば転写ロールに圧接されるブレードのエッジ部分と比べると、その転写ロールと転移回転体との当接圧は低いものであるため、転写ロールの表面を傷つけ、その寿命を縮めてしまうおそれがない。
【0011】
ここで、転移回転体に転移したトナーが再び転写ロールに転移し、記録シートの裏面を汚してしまうのを防止するために、本発明は、転写ロール上に付着したトナーを転移回転体に付着させるような電界を与える電圧印加手段を有するものでも(本発明の第2要旨)、当該転移回転体に付着するトナーを拡散させる拡散手段を有するものでも(本発明の第3要旨)、当該転移回転体に当接し、転移回転体に付着するトナーをクリーニングするクリーニング手段を有するものでもよい(本発明の第4要旨)。
【0012】
つまり、本発明の第2要旨に記載の発明では、電界の作用により転写ロール上のトナーは転移回転体により転移しやすく、転移回転体上のトナーは転写ロールにより転移しにくくしている。本発明の第3要旨に記載の発明では、転移回転体上のトナーを拡散させることによりぼやかし、例え転写ロールに再び転移して記録シートに転写されても、人間の目には汚れとして認識できないような状態とするものである。また、このようにすればクリーニングのしたトナーを回収する必要もない。本発明の第4要旨に記載の発明では、転移回転体に付着するトナーをクリーニングして転写ロールに再び転移するトナーを除去するものである。
【0013】
また、転移回転体に付着するトナーを拡散させたり(本発明の第3要旨)、転移回転体に当接し、転移回転体に付着するトナーをクリーニングする場合には(本発明の第4要旨)、それぞれの効果を十分に発揮させるために転移回転体の表面粗さは小さい方が、表面硬さはより硬い方が好ましい。そこで、本発明において、当該転移回転体の表面粗さは、転写ロールの表面粗さよりも小さいものである(本発明の第5要旨)。また、本発明において、当該転移回転体の表面は、転写ロールの表面よりも硬いものである(本発明の第6要旨)。
【0014】
ところで、本発明において像担持体は電子写真プロセスにより形成されるトナー像を保持するものであれば公知のものを適宜選択することができる。したがって、例えば、像担持体として図1(a)に示すような中間転写ベルト、図1(b)に示すような感光体ドラムを使用することができる。なお、これら中間転写ベルトや感光体ドラム等の像担持体の表面には電子写真プロセスによりトナー像Tが形成され、転写ロールとの当接部分で転写バイアスが印加されることにより、そのタイミングで搬送される記録シートPにそのトナー像Tが転写される。
【0015】
また転移回転体としては、転写ロール上に付着するトナーを転移させることができればどのようなものを使用してもよいが、図1(a)(b)に示したようなロール状のもの(転移ロール)により構成することもできるし、図2(a)に示すような無端ベルト状のもの(転移ベルト)により構成することもできるし、図2(b)に示すようなウェブ状のもの(転移ウェブ)により構成することもできる。ここで、転移ロールの材質としては、例えば、ステンレス等の金属製のロールを使用するとができる。また、転移ベルトの材質としては、例えば、ポリイミド又は各種半導電性材料を使用することができる。さらに、転移ウェブの材質としては、例えば、ポリアミドを使用することができる。
【0016】
なお、転移回転体を転移ベルトで構成する場合には、図2(a)に示すようにその転移ベルトを所定の張力で張架する張架ロールと、張架された転移ベルトに回転駆動力を伝達する駆動ロールとを備える。また、転移回転体を転移ウェブで構成する場合には、図2(b)に示すように転移ウェブの一端を保持して回転駆動する駆動ロール軸、駆動ロールと所定の間隔をもって設けられ転移ウェブの他端を保持し、転移ウェブが引っ張られることにより所定の抵抗をもって従動して回転する従動ロール軸、駆動ロール軸と従動ロール軸との間に設けられ、所定の当接圧で転移ウェブを転写ロールに当接する押圧ロールとを備える。
【0017】
また、拡散手段としては転移回転体に付着するトナーが記録シートに再転写されても認識不可能な程度に拡散させるものであれば、どのようなものを使用してもよい。例えば、回転ブラシを使用するもの、空気流を利用するもの、イオン流を利用するものでもよい。
【0018】
ここで、拡散手段として回転ブラシを利用する場合には、図3(a)に示すようなブラシが転移回転体の表面を摺擦して転移回転体表面のトナーを拡散させることができる。また、空気流を利用する場合には、図3(b)に示すように空気流発生装置の排出口を転移回転体表面に向けることで、空気流を転移回転体表面に噴出し、転移回転体表面のトナーを拡散させることができる。なお、この空気発生装置は、回転モータ、ファン等により構成することができ、さらに拡散手段として独自のものを有するものでもよいし、例えば、転写後の記録シートを定着装置へと搬送するベルト搬送装置内に、記録シートをベルトに吸着させるために設置される空気流発生装置を利用することもできる。
【0019】
さらに、拡散手段としてイオン流を利用する場合には、図3(c)に示すように図3(b)で示した空気流発生装置に加えて、その内部にイオン発生装置としてコロトロンワイヤ等を設け、空気流発生装置の排出口を転移回転体表面に向けることで、イオン流を転移回転体表面に噴出し、転移回転体表面のトナーを拡散させることができる。この際、発生させるイオンの極性を、転移回転体表面に付着しているトナーの極性と逆極性とすることで、トナーの転移回転体に対する静電吸着力を弱めることができ、より効果的に拡散を行うことができる。例えば、点に回転体に付着しているトナーの極性が−(マイナス)である場合には、イオン発生装置から+(プラス)のイオンを発生させる。
【0020】
さて、クリーニング手段としては、転移回転体に当接し、転移回転体に付着するトナーをクリーニングするものであればどのようなものを使用してもよい。例えば、図4(a)に示すようなクリーニングブレード、図4(b)に示すようなクリーニングパッド、図4(c)に示すようなクリーニグブラシ、図4(d)に示すようなクリーニングウェブを利用するもの等を使用することができる。ここで、クリーニングブレードの材質としては例えばウレタンを、クリーニングパッドの材質としては例えばポリウレタンフォームを、クリーニングブラシの材質としては、例えばポリプロピレンの繊維をロールに植毛したものを、クリーニングウェブの材質としては例えばポリアミドをそれぞれ使用することができる。
【0021】
なお、上述の拡散手段とクリーニング手段とを両方備える場合には、、転写ロールと転移回転体との当接部分を基準として、拡散手段はクリーニング手段よりも転移回転体の回転方向上流側に設ける構成が好ましい。これは、残トナーを拡散手段により転移回転体より浮き上がらせてからクリーニング手段により除去する方が、より確実にクリーニングすることができるためである。
【0022】
【発明の実施による形態】
次に、実施例に基づいて本発明の好適な実施の形態を説明する。
◎実施例1
図1は、本実施例にかかる画像形成用装置(複写機)の全体構成を示したものであり、大きく分けて画像形成部1、中間転写部2、搬送部5、定着装置6からなる。
【0023】
画像形成部は感光体ドラム10、帯電器11、露光器12、現像器13、感光体クリーニング装置14等からなる。なお、現像器13はブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色毎の現像器13Bk,Y,C,Mを備えたものである。中間転写部2は中間転写ベルト(像担持体)20、駆動ロール22c、張架ロール(複数のロール)21、22a,b、一次転写装置(転写コロトロン)23、二次転写装置(転写ロール)24、ベルトクリーニング装置25等からなり、二次転写装置は転写ロール24、バックアップロール(張架ロール22b)等からなる。
【0024】
定着装置6は、内部に熱源を有する加熱ロール60と加圧ロール61とからなる。搬送部5は、記録シートトレイ50a,b、ピックアップロール51a,b、搬送ロール対52a,b,c、レジロール対(図示せず)、搬送ベルト装置53等からなる。なお、中間転写ベルト20は、アクリル、塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボ、ポリアミド等の樹脂、又は各種のゴムにカーボンブラック等の帯電防止材を適当量含有させ、例えば厚さ0.1mmに形成されており、その体積抵抗率は106 〜1014Ω・cmに調整されている。また、中間転写ベルト20には基準マークが印刷又は反射テープとして取り付けられており、その基準マークをセンサが読み取ることにより色合わせのためのタイミングを取っている。
【0025】
このような画像形成装置によってフルカラーの画像を形成する動作について説明する。帯電器11によって感光体ドラム10の表面は一様な所定の電圧に帯電される。次に、例えばブラック成分の画像に対応して露光器12からレーザ光が感光体ドラム10表面に照射され、感光体ドラム10表面には電位差による静電潜像が形成される。その静電潜像はブラックの現像器13(Bk)によってトナーにより現像され、黒トナーの顕像となる。この黒トナー像は感光体ドラム10の回転に従って、中間転写ベルト20と接する一次転写位置へと移動する。この際、一次転写装置23によって電界の作用により黒トナーは中間転写ベルト20へと一次転写される。なお、一次転写されず感光体ドラム10表面に僅かに残った残留黒トナーは下流の感光体クリーニング装置14によりクリーニングされる。このような画像形成プロセスがイエロー、マゼンタ、シアンの各色について行なわれる。
【0026】
一方、中間転写ベルト20(以下、単に「ベルト20」という)は駆動ロ−ル22c及び張架ロール21、22a,bによって所定の張力で引っ張られてた状態で回転駆動している。なお、駆動ロール21や張架ロール21、22a,bの軸方向においてもベルト20に偏りが生じないように所定の張力で引っ張られている。このベルト20上に一次転写されたトナー像はベルト20の回転に伴って移動する。この際、最終色(例えばシアン)の一次転写が終了するまでは、二次転写装置の転写ロール24、ベルトクリーニング装置25はベルト20に対して離間されている。したがって、ベルト20に一次転写された黒トナー像が再び一次転写位置に達した際に次の色のトナー像、例えばイエロートナー像が一次転写され重ねられる。さらに一次転写位置に達した際に、マセンタ、さらにシアンのトナー像が次々に重ねられる。最終色のトナー像が一次転写された後に、二次転写装置の転写ロール24、ベルトクリーニング装置25がベルト20に当接される。
【0027】
また、記録シートトレイ50a,bに収容されている記録シートは、ピックアップロール51a,b、搬送ロール対52a〜cによって二次転写位置近くまで搬送され、全ての色のトナー像がベルト20上に重ねられ、二次転写位置に達するタイミングに合わせてレジロール対(図示せず)のニップが解除され、記録シートが二次転写位置へと搬送される。そこで、バックアップロール(張架ロール22b)と転写ロール24とから供給される電界の作用によって全ての色のトナー像が記録シートへ二次転写され、記録シートは表面にフルカラートナー像を保持する。その記録シートは搬送ベルト53により定着装置6まで搬送され、加熱ロール60と加圧ロール61とのニップ部を通過する際に熱と圧力との作用によりフルカラートナー像が記録シートに定着され、永久像となり画像形成が終了する。
【0028】
ところで、この画像形成装置は、電子写真プロセスにより形成されるトナー像を保持する像担持体(ベルト20)と、当該像担持体と所定の当接部分で当接され、像担持体に保持されているトナー像を搬送される記録シート上に当該当接部分で転写する転写ロール24とを備え、転写ロール24と当接され、転写ロール24上に付着するトナーを転移させる転移ロール(転移回転体)30と、転写ロール24上に付着したトナーを転移ロール30に付着させるような電界を与えるバイアス電源(電圧印加手段)40と、転移ロール30に付着するトナーを拡散させる回転ブラシ(拡散手段)70とを有するものである。
【0029】
図6はこの画像形成装置の転写ロール24周辺の構成をより詳細に説明するものである。ここで、転写ロール24とバックアップロール(張架ロール)22bとはベルト20を挟んで当接している。転写ロール24は接地され、バックアップロール22bは当接される給電ロール220を介して転写バイアス電源221から−(マイナス)バイアスが印加されている。そしてこれら転写ロール24、バックアップロール22b、給電ロール221、転写バイアス電源は二次転写装置を構成している。なお、転移ロール30が接地される構成としてもよいし、給電ロール221を転写ロール24に当接させ、転写ロール24に+(プラス)バイアスを印加する構成でもよい。
【0030】
一方、転写ロール24に当接されている転移ロール30は、ステンレスにより構成され、バイアス電源40により+(プラス)バイアスが印加されている。ここで、転移ロール30の表面粗さは、転写ロール24の表面粗さよりも小さいものである。例えば、転移ロール30の表面粗さは、0.8〜3.2[μmRz]であり、転写ロール24の表面粗さ5〜10[μmRz]よりも小さい。さらに、転移ロール30の表面は、転写ロール24の表面よりも硬いものである。例えば、転移ロール30の表面硬さは、70[アスカーC]以上であり、転写ロール24の表面粗さ20〜30[アスカーC]よりも硬い。
【0031】
そして、回転ブラシ70はその転移ロール30の表面を回転して摺擦できる位置に設けられている。また、転移ロール30は転写ロール24の回転とと共に回転するものであるが、転写ロール24に従動するものでも、独立した駆動モータにより回転されるものでも、転写ロール24や駆動ロール22cの駆動モータから駆動伝達系を介して駆動力を得る構成としてもよい。また、回転ブラシ70も独立した駆動モータにより回転されるものでも、転写ロール24や駆動ロール22cの駆動モータから駆動伝達系を介して駆動力を得る構成としてもよい。
【0032】
ここで、転移ロール30に印加される電圧は、例えば300〜500[V]程度の電圧を印加することができる。また、回転ブラシの回転角速度ωB [rad/s]は転移ロール30の回転角速度をωT [rad/s]として、例えば1.5ωT <ωB <2ωT とすることができる。
【0033】
図7は、転移ロール30の周囲をより詳細に説明するものである。ここで、転移ロール30の周長をlS とする。なお、回転ブラシ70により摺擦される転移ロール30の表面位置をP1 、転移ロール70と転写ロール24との当接位置をP2 とする。一方、図8はベルト20の構成をより詳細に説明するものである。ここで、ベルト20の表面にはトナー像が転写される画像領域とトナー像が転写されない非画像領域とが存在する。この図では、当該画像領域を斜線部分で示した。この画像領域間に存在する非画像領域において、濃度制御のためのADCパッチ(以下、「パッチ」という)が形成されることがあり、その回転方向長さをlP とする。本実施例にかかる画像形成装置では、これらlS とlP との関係が、lP <lS となるように構成されている。
【0034】
以下、これら転写ロール24周辺構成の動作を詳細に説明する。
【0035】
まず、通常の二次転写が行われる場合は、ベルト20表面に保持されたトナー像は所定のタイミングで搬送される記録シートPへ転写される。すなわち、ベルトに保持されているトナーはこの実施例では−(マイナス)に帯電しており、給電ロール220を介して印加される転写バイアスにより、転写ロール24とバッックアップロール22bとの当接部分において、転写ロール24側へと静電的に吸引される。そのタイミングに合わせて記録シートが当該当接部分に搬送されるため、結果としてその記録シートPにトナー像が転写される。
【0036】
一方、ベルト20上に保持されたトナー像が記録シートPに転写されない場合、例えば搬送ジャムにより記録シートPが所定のタイミングで搬送されない場合、「かぶり」によりベルト20の非画像領域にまでトナーが保持される場合、ベルト20の非画像領域にパッチが形成される場合等には、そのトナーは転写ロール24に付着してしまう。転写ロール24に付着したトナーは、転写ロール24の回転とともに移動し、転移ロール30との当接位置(図7のP2 )へと達する。この際、転移ロール30には+(プラス)のバイアスが印加されているため、そのトナーは転移ロール30へと転移する。
【0037】
転移ロール30に転移したトナーは、転移ロール30の回転とともに移動し、回転ブラシ70により摺擦される転移ロール30の表面位置(図7のP1 )に達する。すると、そのトナーはブラシにより摺擦され、人が汚れと認識できない程度にまで拡散される。その拡散されたトナーは、転移ロール30の回転とともに再び転移ロール30と転写ロール24との当接位置(図7のP2 )に達し、その一部は転写ロール24へ転移する。転写ロール24に再び転移したトナーは、十分に拡散されているため、次の画像形成時に於いて記録シートPの裏面に転写されても、汚れとは認識されない。
【0038】
また、図7及び図8を用いて説明したように、lP <lS となるように構成されているため、転移ロール30に転移したパッチ先端が再び当接位置P2 に達する際には、パッチの後端が転写ロール24上には存在しないため(転移ロール30に転移されているため)、転写ロール24への再転移が行ないやすい。
【0039】
◎実施例2
この画像形成装置は、電子写真プロセスにより形成されるトナー像を保持する像担持体(ベルト20)と、当該像担持体と所定の当接部分で当接され、像担持体に保持されているトナー像を搬送される記録シート上に当該当接部分で転写する転写ロール24とを備え、転写ロール24と当接され、転写ロール24上に付着するトナーを転移させる転移ロール(転移回転体)30と、転写ロール24上に付着したトナーを転移ロール30に付着させるような電界を与えるバイアス電源(電圧印加手段)40と、転移ロール30に当接し、転移ロール30に付着するトナーをクリーニングするクリーニングブレード8(クリーニング手段)を有するものである。なお、この画像形成装置の全体構成及びその動作は実施例1と同様であるので、その説明は省略する。
【0040】
図9はこの画像形成装置の転写ロール24周辺の構成を詳細に説明するものである。ここで、クリーニングブレード8は所定の当接圧、かつ図7のP1 で示した位置と同一位置で転移ロール30に当接している。また、転移ロール30に印加される電圧は、実施例1に比べて高い、例えば550〜800[V]程度の電圧を印加する。これは、実施例1では拡散したトナーを転写ロール24へ再転移させることを前提としているのに対し、本実施例ではそれを前提としないからである。なお、その他実施例1と同様の構成は同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0041】
以下、転写ロール24周辺構成の動作を詳細に説明する。
【0042】
まず、通常の二次転写が行われる場合は、ベルト20表面に保持されたトナー像は所定のタイミングで搬送される記録シートPへ転写される。すなわち、ベルトに保持されているトナーはこの実施例では−(マイナス)に帯電しており、給電ロール220を介して印加される転写バイアスにより、転写ロール24とバッックアップロール22bとの当接部分において、転写ロール24側へと静電的に吸引される。そのタイミングに合わせて記録シートが当該当接部分に搬送されるため、結果としてその記録シートPにトナー像が転写される。
【0043】
一方、ベルト20上に保持されたトナー像が記録シートPに転写されない場合、例えば搬送ジャムにより記録シートPが所定のタイミングで搬送されない場合、「かぶり」によりベルト20の非画像領域にまでトナーが保持される場合、ベルト20の非画像領域にパッチが形成される場合等には、そのトナーは転写ロール24に付着してしまう。転写ロール24に付着したトナーは、転写ロール24の回転とともに移動し、転移ロール30との当接位置(図7のP2 )へと達する。この際、転移ロール30には+(プラス)のバイアスが印加されているため、そのトナーは転移ロール30へと転移する。
【0044】
転移ロール30に転移したトナーは、転移ロール30の回転とともに移動し、クリーニングブレード8との当接位置(図7のP1 )に達する。そして、そのトナーはクリーニングブレード8により除去される。そのため、次の画像形成時に於いて記録シートPの裏面にトナーが付着することがない。
【0045】
また、転移ロール30の表面粗さは比較的小さく、その表面は比較的硬いため、長期間にわたり安定してクリーニングブレード8によりトナーを除去することができる。また、転写ロール24にクリーニングブレード8を圧接することがないため、転写ロール24の寿命を縮めることがない。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、あらゆる状態においても転写ロールに付着したトナーを除去して記録シートの裏面汚れを長期間にわたり安定して防止し、しかも転写ロールの寿命を縮めることがない画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の基本的構成を説明するものである。
【図2】図2は、本発明の転移回転体の種々の態様を説明するものである。
【図3】図3は、本発明の拡散手段の種々の態様を説明するものである。
【図4】図4は、本発明のクリーニング手段の種々の態様を説明するものである。
【図5】図5は、実施例にかかる画像形成装置の全体の構成を説明するものである。
【図6】図6は、実施例1に係る画像形成装置の二次転写部分周辺の構成をより詳細に説明するものである。
【図7】図7は、転移ロールの周囲をより詳細に説明するものである。
【図8】図8は、中間転写ベルトの非画像領域に形成されるADCパッチを説明するものである。
【図9】図9は、実施例2に係る画像形成装置の二次転写部分周辺の構成をより詳細に説明するものである。
【符号の説明】
20…中間転写ベルト(像担持体)、24…転写ロール、30…転移ロール(転移回転体)、40…バイアス電源(電圧印加手段)、70…回転ブラシ(拡散手段)、8…クリーニングブレード(クリーニング手段)
Claims (4)
- 電子写真プロセスにより形成されるトナー像を保持する像担持体と、当該像担持体と所定の当接部分で当接され、像担持体に保持されているトナー像を搬送される記録シート上に当該当接部分で転写する転写ロールとを備える画像形成装置において、
当該転写ロールと当接され、転写ロール上に付着するトナーを転移させる転移回転体と、当該転移回転体に接する回転ブラシとを有し、前記回転ブラシが転移回転体のトナーを転移回転体上に拡散させる事を特徴とする画像形成装置。 - 前記転写ロールと前記回転ブラシが、同じ方向に回転する事を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記転移回転体と前記回転ブラシが、逆方向に回転する事を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記回転ブラシが、転移回転体のトナーを記録シートに再転写されても認識不可能な程度に拡散させる事を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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