JP3720612B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などの各種基板(以下、単に「基板」という)に対してエッチング処理を施す基板処理装置および基板処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の基板処理装置としては、フッ酸(HF)などの処理液を貯留する処理槽を有し、この処理槽に基板を浸漬させることで、基板表面に形成されたシリコン酸化膜(SiO2膜)などを所定の厚み(例えば数十nm程度)だけ均一にエッチングする装置が知られている。このようにしてエッチング処理を行う際に、基板表面に有機物が付着していると、エッチング処理を均一に行うことができず、製品歩留りを低下させてしまうことがある。
【0003】
この問題を解消するためには、エッチング処理を行う前に有機物を除去しておけばよく、上記基板処理装置に基板を搬入する前に基板表面に付着した有機物を除去しておくことが有効な対策と考えられる。具体的には、アンモニアと過酸化水素水との混合溶液(APM)や、硫酸と過酸化水素水との混合溶液(SPM)などを貯留する処理槽に基板を浸漬させて有機物を除去した後、この有機物除去処理が施された基板を基板保管用ボックスに保管しておき、必要に応じて基板処理装置に搬入して基板に対してエッチング処理を施す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、後の実施例で詳述するように、種々の実験を行った結果、今回はじめて次のようなことがわかった。すなわち、一旦、有機物を除去したとしても、その除去処理から時間が経過すると、クリーンルームや基板保管用ボックスに保管していたとしても、エッチング均一性に悪影響を及ぼしてしまう。この主要因としては、保管中に雰囲気ガスからの有機物が基板に付着してしまうことが考えられる。
【0005】
したがって、有機物除去からエッチング処理までの時間を短縮するために次のような基板処理装置が提案されるであろう。すなわち、この提案にかかる基板処理装置は、エッチング処理を行うエッチング処理部の他に、APMやSPMなどの有機物除去用の溶液を基板に供給して有機物を除去する有機物除去処理部を備えるものであり、有機物除去処理後、この処理が施された基板をエッチング処理部に搬送し、エッチング処理するようにすれば、優れた均一性でエッチング処理を実行することができる。
【0006】
しかしながら、この提案例のように溶液を基板に供給して有機物除去をした場合、有機物除去処理の後、必ず純水などのリンス液で基板を洗浄する必要があり、装置構成およびプロセスの複雑化などを招いて基板処理装置が高価なものとなってしまう。また、有機物除去のために硫酸、アンモニア水、過酸化水素水などの薬液を取り扱うため、ランニングコストが増大するという問題や、排気対策が必要となる個所が多くなるという問題などがある。
【0007】
この発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、低コストで、しかも良好なエッチング処理を行うことができる小型の基板処理装置、および低コストで、しかも良好なエッチング処理を行うことができる基板処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は基板処理装置に関するものであり、上記目的を達成するため、処理液を貯留可能な処理槽と、前記処理槽に処理液を供給して前記処理槽に処理液を貯留させる供給手段と、基板を保持した状態で前記処理槽に対して基板を搬入出するハンドリング手段と、前記処理槽の上方位置に配置されて前記ハンドリング手段によって保持されている基板に向けて紫外線を照射する紫外線照射手段と、前記処理槽から処理液を排液する排液手段と、前記排液手段により前記処理槽内の処理液を排液して前記処理槽内を空にしつつ、この排液手段による排液の進行中に、前記ハンドリング手段による前記処理槽への基板搬入を開始し、このハンドリング手段によって前記処理槽に搬入されている基板に向けて前記紫外線照射手段から紫外線を照射して当該基板表面の有機物を除去した後、前記供給手段により前記処理槽に処理液を供給して当該基板を処理液に浸漬させて当該基板に対してエッチング処理を行うように、前記供給手段、前記排液手段、前記ハンドリング手段および紫外線照射手段を制御する制御手段とを備える。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記処理液は薬液及び純水を含み、前記制御手段は、前記基板に対するエッチング処理の後、前記供給手段により純水のみを供給して基板に対して洗浄処理を行わせるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す平面図である。
この図に示す基板処理装置は、基板として半導体ウエハに対して紫外線を直接照射して基板表面の有機物を除去したり、基板を複数種類の処理液(薬液および純水)に一括して浸漬させてエッチング処理を施したり、純水によって水洗したりする装置であって、基板の投入部2と、投入部2によって投入された複数の半導体ウエハに有機物除去処理、エッチング処理や水洗処理などの一連の各種処理を施す処理ユニット1と、処理ユニット1による各種処理後の基板を取出す基板の取出部3とを備えている。
【0011】
基板の投入部2には、基板を収納した基板収納キャリアを受け入れて載置する受入部分4が設けられており、図外の搬送装置によりこの受入部分4に基板を収納した基板収納キャリアが搬入されるようになっている。なお、本実施形態では、1つの基板収納キャリアに25枚の基板を収納するようになっており、各基板は、基板収納キャリア内にその面を対向させた状態で一列に並べられて収納されている。
【0012】
また、受入部分4の後側(同図では上側)には、処理ユニット1に基板を搬入するまでの間基板収納キャリアを待機させる待機部分(基板待機部)5が並べて設けられ、これら受入部分4及び待機部分5の側方(同図では左側)に移送ロボット6が配設されている。
【0013】
移送ロボット6は、同図に破線で示すように、受入部分4に対向するポジションPaと待機部分5に対向するポジションPbとにわたって移動可能となっており、受入部分4に搬入された基板収納キャリアを待機部分5へと移載するように構成されている。
【0014】
投入部2と処理ユニット1との間には、待機部分5に対向して基板取出機構部12が配設され、これら待機部分5と基板取出機構部12との間に移送ロボット14が移動可能に配設されている。移送ロボット14は、待機部分5と基板取出機構部12との間に介在するポジションPdとシャトルロボット17の投入部2側の移動端に対応するポジションPcとにわたって移動可能となっており、待機部分5から基板取出機構部12へ、また、基板取出機構部12からシャトルロボット17へと基板収納キャリアを受け渡すように構成されている。
【0015】
基板取出機構部12は、基板収納キャリアを載置する二つの載置部を有し、これら載置部に、上端に基板の支持部を具備したアーム部材をそれぞれ昇降可能に備えている。そして、処理前の基板が収納された基板収納キャリアが各載置部にセットされると、アーム部材が基板収納キャリア底部に形成された開口部分を介して上昇端位置まで変位し、これにより基板を一括支持してケース上方に持ち上げるようになっている。
【0016】
処理ユニット1には、複数の半導体ウエハを搬送する搬送ロボット16aのチャックを純水で洗浄した後でチャックを乾燥させるためのチャック水洗部10Aと、基板に対して有機物除去処理、エッチング処理および水洗処理の一連の処理を施すための処理部10B〜10Eと、基板を乾燥させる乾燥部10Fとが投入部2側の端部から順に並べて設けられるとともに、これら処理部10A等の側方(同図では下方)に、基板取出機構部12および処理部10A〜10Dにアクセス可能な搬送ロボット16aと、処理部10D〜10Fにアクセス可能な搬送ロボット16bと、処理部10Fおよび基板収納機構部13にアクセス可能な搬送ロボット16cとが配置されている。なお、この実施形態では、処理部10B〜10Eを以下のように構成している。
【0017】
処理部10B:有機物除去処理部
図2は、処理部10Bを搬送ロボット16a側の上方位置から見下ろした図であり、また図3は処理部10Bの全体構成を示す概略断面図である。これらの図に示すように、この処理部10Bの内部には、複数の基板Wを3本のアーム部材21で保持可能に構成されたハンドリング機構20が設けられており、基板取出機構部12によって基板収納キャリアから一括して持ち上げられた基板Wを、搬送ロボット16aが受け取り、処理部10Bのハンドリング機構20に収容することができるようになっている。
【0018】
また、処理部10Bの上方開口部41の左右両端側に基板Wの配列方向(図2の前後方向;図3の紙面に対して垂直な方向)と平行に延びる紫外線ランプ31が配設されており、この処理部10Bの全体を制御する制御部32からの制御指令に応じて点灯回路33が紫外線ランプ31の点灯/消灯をコントロールする。すなわち、点灯回路33から電力が電線34を介して紫外線ランプ31に供給されると、紫外線ランプ31が点灯する一方、電力供給が停止されると、紫外線ランプ31は消灯する。
【0019】
また、処理部10Bの上方部には、カバー42が開閉自在に取り付けられており、制御部32からモータドライバ35に対して開指令が与えられると、モータ36が駆動し、図2に示すようにカバー42が開いてハンドリング機構20による処理部10Bへの基板Wの搬入出が可能となる。逆に、制御部32からモータドライバ35に対して閉指令が与えられると、モータ36が逆方向に駆動し、図3に示すようにカバー42が閉じて紫外線ランプ31から射出した紫外線が処理部10Bの外に漏れるのを防止している。
【0020】
このように構成された処理部10Bでは、ハンドリング機構20が搬送ロボット16aから未処理の基板Wを受け取ると、すでにカバー42が開いて開放状態となっている上方開口部41を介してハンドリング機構20が処理部10Bの内部に降下して基板Wを処理部10B内に収納する。そして、制御部32からモータドライバ35に対して閉指令が与えられ、モータドライバ35によってモータ36が駆動してカバー42が閉じられる。こうして、紫外線照射準備が完了すると、制御部32から点灯回路33に対して点灯指令が与えられ、点灯回路33によって紫外線ランプ31が所定時間だけ点灯して基板Wに対して紫外線が直接照射されて基板表面に付着している有機物が除去される。
【0021】
処理部10C:エッチング処理部
この処理部10Cには、薬液としてのフッ酸(HF)を貯留する処理槽(図示省略)が設けられており、搬送ロボット16aが有機物除去処理部10Bから有機物除去処理された複数の基板を搬出した後、この処理槽のハンドリング機構(図示省略)に搬入すると、フッ酸によって複数の基板に対するエッチング処理が一括して行われる。
【0022】
処理部10D:オーバーフロー方式水洗処理部
この処理部10Dでは、純水を貯留するための処理槽が設けられるとともに、処理槽の底部側からその内部に向けて純水が供給されて、処理槽の上部開口部のオーバーフロー面を介してオーバーフローするようになっている。そして、搬送ロボット16aがエッチング処理部10Cからフッ酸によるエッチング処理が行われた複数の基板を搬出した後、この処理槽のハンドリング機構(図示省略)に搬送すると、基板表面上の付着物(フッ酸およびフッ酸による薬液処理によって発生した物質(パーティクル)など)が水洗除去される。
【0023】
処理部10E:オーバーフロー方式の最終水洗処理部
処理部10Eは、水洗処理部10Dと同様に、オーバーフロー方式の水洗処理部となっており、水洗処理部10Dでの水洗処理を受けた基板を別の搬送ロボット16bが水洗処理部10Dから搬出した後、この処理槽のハンドリング機構(図示省略)に搬送すると、処理部10Dでの水洗処理によっても水洗除去できずに残っていた付着物が水洗除去されて基板の精密水洗処理が行われる。
【0024】
そして、上記のようにして一連の有機物除去処理、エッチング処理および水洗処理が完了すると、複数の基板は搬送ロボット16bによって最終水洗処理部10Eから搬出され、乾燥部10Fに搬入されて乾燥された後、さらに別の搬送ロボット16cによって乾燥部10Fから取出され、基板収納機構部13上方にまで搬送される。
【0025】
このようにして基板が搬送されてきた基板収納機構部13では、基板取出機構部12と同様に、基板収納キャリアを載置する二つの載置部と、これら載置部に設けられる昇降可能なアーム部材とが設けられており、処理後の基板を基板収納キャリア内に収納するように構成されている。具体的には、各載置部に空の基板収納キャリアがセットされた状態で搬送ロボット16cにより処理後の基板が基板収納機構部13上方にセットされると、アーム部材が上昇端位置まで変位して基板を一括支持し、その後、アーム部材が下降端位置まで変位することによって基板を各基板収納キャリアに収納するようになっている。
【0026】
移送ロボット15は、基板収納機構部13に対向するポジションPfとシャトルロボット17の取出部3側の移動端に対応するポジションPeとにわたって移動可能となっており、基板収納機構部13から取出部3へ、また、シャトルロボット17から基板収納機構部13へと基板収納キャリアを受け渡すように構成されている。
【0027】
基板の取出部3には、処理後の基板を収納した基板収納キャリアを載置する送出部分7が設けられており、この送出部分7が基板収納機構部13に対向して配設されている。
【0028】
以上のように、この実施形態にかかる基板処理装置によれば、基板Wに対して紫外線を直接照射して基板表面に付着する有機物を除去した後で、当該基板Wを搬送ロボット16aによってエッチング処理部10Cに搬送し、エッチング処理を施しているため、有機物除去処理の完了からエッチング処理開始までの時間が短く、優れた均一性をエッチング処理を行うことができる。その効果の顕著性については、後の実施例において、具体例を示して詳述する。
【0029】
また、上記基板処理装置に設けられた有機物除去処理部10Bでは、紫外線を直接基板Wに照射するようにしているため、APMやSPMなどの有機物除去用の溶液を基板に供給して有機物を除去する場合に比べて、数々の有利な効果を有している。なんとなれば、有機物除去用溶液を用いた有機物除去処理では、既に述べたように装置構成およびプロセスの複雑化、ランニングコストの増大、並びに排気対策が必要となる個所が多くなるなどの数多くの問題が存在するが、この実施形態にかかる基板処理装置では、これらの問題は一挙に解決されるからである。
【0030】
なお、上記実施形態では、有機物除去処理部を処理ユニット1内に組み込んでいるが、処理部10Bを設ける代わりに、例えば図4に示すように待機部分5の上方位置に有機物除去処理部50を設け、基板待機中に有機物除去処理を実行するようにしてもよい。以下、図4を参照しつつ、この実施形態について説明する。
【0031】
この有機物除去処理部50では、待機部分5、およびこの待機部分5に載置された基板収納キャリアCを覆うことができるケース部材51が回動軸52回りに回動自在に設けられている。また、ケース部材51には、モータ53が連結されており、待機部分5を制御する制御部54からモータドライバ55に対して開指令が与えられると、モータ53が駆動し、ケース部材51が開いて待機部分5へのアクセスを可能とする。逆に、制御部54からモータドライバ55に対して閉指令が与えられると、モータ53が逆方向に駆動し、図4に示すようにケース部材51が閉じて待機部分5に待機している基板収納キャリアCを覆う。
【0032】
また、このケース部材51の天井面には、紫外線ランプ61が取り付けられており、制御部54からの制御指令に応じて点灯回路62によって紫外線ランプ61の点灯/消灯がコントロールされるように構成されている。
【0033】
このように構成された基板処理装置では、待機部分5において待機中の基板に対して紫外線ランプ61から紫外線を照射して基板表面に付着している有機物を除去しておき、基板に対するエッチング処理を開始することができるようになると、直ちに待機部分5に載置されている基板収納キャリアCを基板取出機構部12に移動させ、基板収納キャリアCから有機物除去処理済みの基板を取出した後、搬送ロボット16aによってエッチング処理部10Cに搬送してエッチング処理を行うことができる。したがって、この実施形態にかかる基板処理装置は、先に説明した実施形態が有する効果に加えて、次のような効果を有している。すなわち、この基板処理装置によれば、待機中に有機物除去処理を行うことができ、処理時間を短縮することができる。また、有機物除去処理部を、処理ユニット1内に設ける代わりに基板待機部として機能している待機部分5の上方位置に設けているので、基板処理装置の長手方向(処理部の配列方向)における装置サイズを短くすることができ、装置の占有床面積(フットプリント)を小さくすることができる。
【0034】
なお、上記実施形態では、有機物除去処理部を設ける位置については、待機部分5に限定されるものではなく、受入部分4や基板取出機構部12などに配置してもよい。というのも、これら受入部分4や基板取出機構部12などにおいて、基板は一時的に待機状態となるため、これら受入部分4等は基板待機部としても機能するからであり、これらの上方位置に有機物除去処理部を設けることで、図4の実施形態と同様の効果が得られる。
【0035】
また、上記した2つの実施形態は、いずれも各処理部で単一の処理、つまり有機物除去処理、エッチング処理および水洗処理などを行う基板処理装置に関するものであるが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、図5に示すように、単一の処理槽においてエッチング処理および水洗処理が連続的に行われる、いわゆるワンバス方式の基板処理装置にも適用することができる。以下、図5および図6を参照しながら、別の実施形態について説明する。
【0036】
図5は、この発明にかかる基板処理装置の別の実施形態を示す図である。この基板処理装置は、同図に示すように、単一の処理槽70を備えている。この処理槽70は、上部開口を有するとともに、その周囲に液受け部71を備えた断面矩形の箱型に形成されており、その全体は例えばPTFE(ポリテトラフロロエチレン)、PVDF(フッ化ビニリデン)等の耐侵食性に優れた樹脂材料から構成されている。
【0037】
処理槽70には、処理液の給排系を構成する給水管72及び排水管73がそれぞれ接続されている。給水管72は、その上流端側が図外の純水供給源に接続される一方、下流端側が処理槽70の底部に接続されて処理槽70内に連通しており、その途中には、開閉バルブ74、ミキシングバルブ75及び三方弁76がその上流側から順に介設されている。
【0038】
ミキシングバルブ75には、薬液供給管77a〜77dが接続されており、これら薬液供給管77a〜77dの上流端側がそれぞれ異なる種類の薬液の供給源(図示せず)に接続されるとともに、その途中に、それぞれ開閉バルブ78a〜78dが介設されている。
すなわち、給水管72の開閉弁74が開かれた状態で開閉バルブ78a〜78dのうちのいずれかの開閉バルブが開かれることにより、給水管72を通じて供給される純水に一種類の薬液が混合されて処理槽70に供給される一方、全ての開閉バルブ78a〜78dが閉じられることにより、純水のみが処理槽70に供給されるようになっている。これにより給水管72が純水及び各薬液の供給通路として共通化されている。このように、この実施形態では、給水管72、開閉弁74、ミキシングバルブ75、三方弁76、薬液供給管77a〜77dおよび開閉バルブ78a〜78によって処理槽70に処理液を供給して処理槽70に処理液を貯留させる供給手段が構成されている。
【0039】
排水管73は、上流端側が処理槽70の液受け部71に接続される一方、下流端側が図外の廃液タンクに接続されている。また、排水管73には、その途中に分岐管79が設けられ、この分岐管79が給水管72の三方弁76に接続されている。すなわち、処理槽70から液受け部71にオーバーフローした液を排水管73を介して廃液タンクに導入しつつ、例えば、処理槽70内の処理液を全て排出する必要がある場合には、三方弁76を切換えることにより、給水管72、三方弁76、分岐管79及び排水管73を介して処理槽70内の処理液を廃液タンクに導入するようになっており、これらの構成によって処理槽70から処理液を排液する排液手段が構成されている。
【0040】
また、このように処理液を貯留可能な処理槽70に対して複数の基板Wを保持したまま処理槽70内に搬送するハンドリング機構80が設けられている。このハンドリング機構80は、先の実施形態と同様に、処理槽70の上方位置にて、図示を省略する搬送ロボットから複数の基板Wを3本のアーム部材81で受け取り、処理槽70の上方開口を介して処理槽70内に搬入する。また、処理槽70での処理が完了すると、基板Wを処理槽70から引き上げて搬送ロボットに受け渡して次の処理装置に搬送される。
【0041】
さらに、この処理槽70の上方開口の左右両端側に基板Wの配列方向(同図の紙面に対して垂直な方向)と平行に延びる紫外線ランプ(紫外線照射手段)91が配設されており、この基板処理装置の全体を制御する制御部92からの制御指令に応じて点灯回路93が紫外線ランプ91の点灯/消灯をコントロールする。すなわち、点灯回路93から電力が電線94を介して紫外線ランプ91に供給されると、紫外線ランプ91が点灯する一方、電力供給が停止されると、紫外線ランプ91は消灯する。
【0042】
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について、図6を参照しつつ説明する。
【0043】
図6は、図5の基板処理装置の動作を示すタイミングチャートである。この基板処理装置では、次に説明する排液処理、基板搬入処理、紫外線照射による有機物除去処理、エッチング処理および洗浄処理などが繰り返して行われる。すなわち、時刻t1で制御部92からの指令にしたがって、三方弁76が切換えられて、給水管72、三方弁76、分岐管79及び排水管73を介して処理槽70内の処理液が廃液タンクに排液されて処理槽70内が空の状態となる。
【0044】
また、排液開始(時刻t1)から暫くして、処理液が排液されている処理槽70内に向けてハンドリング機構80が降下し始める(時刻t2)。それに続いて、時刻t3にて、制御部92から点灯回路93に対して点灯指令が与えられ、点灯回路93によって紫外線ランプ91が所定時間だけ(時刻t3〜t4)点灯して基板Wに対して紫外線が直接照射されて基板表面に付着している有機物が除去される。
【0045】
こうして有機物除去処理が完了すると、排液処理を完了し、エッチング処理に移る。すなわち、制御部92からの指令にしたがって三方弁76が切換わって処理槽70への純水や薬液の供給が可能となる(時刻t5)。それに続いてエッチング処理に必要な薬液、例えば薬液供給管77aを介して供給される薬液を処理槽70に供給すべく、制御部92から開閉バルブ78aに対して開指令が与えられてこの開閉バルブ78aが開く(時刻t6)。これによって、ミキシングバルブ75内では、給水管72を通じて供給される純水にエッチング用の薬液が混合されて処理槽70に供給され、基板Wに対してエッチング処理が行われる。そして、エッチング処理が完了する(時刻t7)と、制御部92から開閉バルブ78aに対して閉指令が与えられて開閉バルブ78aが閉じて、処理槽70内に純水のみが供給されて基板Wの洗浄処理が実行される。
【0046】
こうした一連の処理が完了すると、ハンドリング機構80は上昇して基板Wを処理槽70から搬出した(時刻t8)後、暫くして制御部92から開閉バルブ74に対して与えられる閉指令に応じて開閉バルブ74を閉じて純水供給を停止する(時刻t9)。
【0047】
以上のように、この実施形態にかかる基板処理装置においても、図1の基板処理装置と同様の効果が得られる。すなわち、この基板処理装置によれば、基板Wに対して紫外線を直接照射して基板表面に付着する有機物を除去した後で、当該基板Wを同一処理槽70内でエッチング処理を施しているため、有機物除去処理の完了からエッチング処理開始までの時間が短く、優れた均一性をエッチング処理を行うことができる。
【0048】
なお、上記実施形態では、処理槽70内で紫外線を照射しているが、処理槽70の上方位置で紫外線を照射して有機物除去処理を行うようにしてもよいことはいうまでもない。
【0049】
【実施例】
次に本発明の実施例を示すが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0050】
この実施例では、シリコン基体の上面に厚さ500nmのシリコン酸化膜(SiO2)を形成した50枚の基板を一群として3組用意し、各基板群に紫外線を照射して有機物除去処理を施したのに続いて、各基板群をそれぞれ異なる時間だけ、つまり、ゼロ、1時間および24時間の3種類でクリーンルーム内で待機させた後、HF0.25%の処理液で10nmだけエッチングする処理した。そして、基板群のうち最初の1枚目(slot#1)、13枚目(slot#13)、中央(slot#25)、38枚目(slot#38)、および最後の基板(slot#50)について、シリコン酸化膜の面内均一性を測定した。その測定結果をまとめたものが、図7および表1である。
【0051】
【表1】
【0052】
これらの結果から明らかなように、有機物除去処理を行った後、エッチング処理を施すまでの時間が長くなると、エッチング処理に対して悪影響を及ぼしており、上記実施形態にかかる基板処理装置の如く有機物除去処理後、直ちにエッチング処理を行う場合には、優れたエッチング処理を行うことができる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、この発明にかかる基板処理装置および基板処理方法によれば、基板に対して紫外線を直接照射して基板表面に付着する有機物を除去した後で、当該基板に対してエッチング処理を施すように構成しているため、有機物除去処理の完了からエッチング処理開始までの時間が短く、優れた均一性をもったエッチング処理を行うことができる。
【0054】
また、有機物除去処理のために紫外線を直接基板に照射するようにしているため、APMやSPMなどの有機物除去用の溶液を基板に供給して有機物を除去する場合に比べて、装置構成およびプロセスの複雑化、ランニングコストの増大、並びに排気対策の必要個所の増大などの数多くの問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】 処理部(有機物除去処理部)を搬送ロボット側の上方位置から見下ろした図である。
【図3】 図2の処理部の全体構成を示す概略断面図である。
【図4】 この発明にかかる基板処理装置の他の実施形態を示す部分斜視図である。
【図5】 この発明にかかる基板処理装置の別の実施形態を示す図である。
【図6】 図5の基板処理装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】 有機物除去処理からエッチング処理までの経過時間がエッチング均一性に及ぼす影響を示すグラフである。
【符号の説明】
1…処理ユニット
2…投入部
3…取出部
4…受入部分(基板待機部)
5…待機部分(基板待機部)
6…移送ロボット
7…送出部分
10B,50…有機物除去処理部
10C…エッチング処理部
12…基板取出機構部
13…基板収納機構部
16a…搬送ロボット(基板搬送手段)
20,80…ハンドリング機構
21…アーム部材
31,61,91…紫外線ランプ
32…制御部
33,62,93…点灯回路
70…処理槽
72…給水管
73…排水管
74,78a〜78…開閉バルブ
75…ミキシングバルブ
76…三方弁
77a〜77d…薬液供給管77
79…分岐管
W…基板
Claims (2)
- 処理液を貯留可能な処理槽と、
前記処理槽に処理液を供給して前記処理槽に処理液を貯留させる供給手段と、
基板を保持した状態で前記処理槽に対して基板を搬入出するハンドリング手段と、
前記処理槽の上方位置に配置されて前記ハンドリング手段によって保持されている基板に向けて紫外線を照射する紫外線照射手段と、
前記処理槽から処理液を排液する排液手段と、
前記排液手段により前記処理槽内の処理液を排液して前記処理槽内を空にしつつ、この排液手段による排液の進行中に、前記ハンドリング手段による前記処理槽への基板搬入を開始し、このハンドリング手段によって前記処理槽に搬入されている基板に向けて前記紫外線照射手段から紫外線を照射して当該基板表面の有機物を除去した後、前記供給手段により前記処理槽に処理液を供給して当該基板を処理液に浸漬させて当該基板に対してエッチング処理を行うように、前記供給手段、前記排液手段、前記ハンドリング手段および紫外線照射手段を制御する制御手段と
を備える基板処理装置。 - 前記処理液は薬液及び純水を含み、
前記制御手段は、前記基板に対するエッチング処理の後、前記供給手段により純水のみを供給して基板に対して洗浄処理を行わせる請求項1に記載の基板処理装置。
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