JP3720052B2 - 弾性的な身体適合部分を有する生理用ナプキン - Google Patents

Description

発明の分野
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナ及び失禁用パッドのような吸収材製品に関する。
さらに詳細には、本発明は、適合感と着け心地を向上するように連続的に調整することができる弾性身体適合部分及び部材を有する生理用ナプキンに関する。
発明の背景
生理用ナプキン、パンティライナ及び失禁用パッドのような吸収材製品は、通常、下着のクロッチ領域に着用される。これらの装置は、身体からの液体または他の排泄物を吸収し、それを保持するように構成されている。生理用ナプキンは、婦人が、身体の会陰領域に隣接するように脚部に間に配置されるパンティに着用するタイプの吸収材製品である。
着用者の身体に緊密に接近して吸収材製品を保持することが望ましいことが分かっている。会陰領域にこのような製品を密接に接触するように維持することを以後身体接触と称する。身体接触は、その役割において吸収材製品が身体からの排泄物をその源で吸収することができるという点で重要であることが知られている。良好な身体接触を達成することによって身体の排泄物が吸収材製品から流れ出る機会を制限する。
生理用ナプキンの技術分野において、使用中に生理用ナプキンの歪みに抵抗し着用者の身体への接触を保持する機構を有する生理用ナプキンの種々の例を含む。例えば、弾性部材を有する種々のタイプの吸収材製品は、特許文献に示されており、従って公知である。それらは３つのクラスに分類される。インサートを有する吸収材製品の第１のクラスは、１９８６年６月２５日にフェニモールの名称で付与された“弾性インサートを有する生理用タオル”と題された英国特許出願第２，１６８，６１２号及び１９８０年４月１日にデサルボ等に付与された“弾性固定装置を備えた生理用ナプキン”と題された米国特許第４，１９５，６３４号に示されるような吸収材製品のゆがみに抵抗する平坦なインサートを含んでいる。
吸収材製品の第２のクラスは、１９８９年１２月１２日にメイソンＪｒ，等に付与された“変形に抵抗する補強部材を備えた吸収パッド”と題された米国特許第４，８８６，５１３号に示されている。他の例は１９９１年４月４日にリンドクイストの名称で公開されたＰＣＴ国際公開第ＷＯ９１／０３９９９号に示されている。これらのインサートは、それらが婦人の身体の形状に緊密に似せることはできない形状に制限されるため、身体とは快適に連続的に接触することはできない。
これらの方法は婦人の身体の形状に対して連続的に調整し接触することができない欠点を有する。身体の接触を保持するようになっている前述した接触は、婦人の身体の寸法の広い範囲にわたって適用するときに調整可能ではない。
第３のクラスは、生理用ナプキンを身体に自己適合を促進する構造を介して適合及び快適さを向上させる生理用ナプキン及び他の吸収材製品である。このクラスの吸収材製品は、１９９２年１２月１５日にブエルに付与された米国特許第５，１７１，３０２号及び米国特許第５，１９７，９５９号に示されている。この連続的な自己適合に関する身体との協働は、可撓性のある抵抗性の変形部材によって行われ、この変形部材は、生理用ナプキンの身体に面する面を身体に接触させたままにする。着用者の側方に圧縮する力は、生理用ナプキンを上方に突出した形状にするために使用される。好ましい実施例において、変形部材は“Ｗ”形状の断面を有し、生理用ナプキンの中心は着用者の身体に対して上方に突出するように湾曲している。
ブエルの特許に示された技術は快適な身体的な接触を行うが、他の吸収材製品の改良に関する研究も連続して行われている。特に、種々の形状、寸法、厚さを有する生理用ナプキンにおいて超薄型（すなわち、約３ｍｍ未満の厚さ）の吸収材製品においてさらに快適な方法で上述したような身体との良好な接触を行うことが望ましい。
従って、快適性を増大しながら着用者との接触を保持する改良された機構を備えた吸収材製品の存在が必要になる。
従って、本発明の目的は、生理用ナプキンを着用者の身体に保持する改良された機構を備えた生理用ナプキンのような吸収材製品を提供することである。
この改良された機構は、着用者、特に超薄型の吸収材の着用者に最大限の快適性を与えながら、着用者の種々の範囲の動きを通して吸収材が最大限の身体の接触を維持することができるように弾性部材を有する吸収材の中央領域を上昇させることによって身体が接触する機会を増大することを目的とする。
本発明のこれら及び他の目的は、次の説明を参照して考慮して添付図面と関連するときさらに容易になる。
発明の概要
本発明は、生理用ナプキンのような吸収材製品を提供する。生理用ナプキンは、液体透過性トップシートと、前記トップシートに結合された液体不透過性バックシートと、前記トップシートとバックシートとの間に配置された吸収コアとを有する。この生理用ナプキンは使用中の複数の弧状部分を有する弾性身体適合部分または部材を備えている。
１つの好ましい実施例において、生理用ナプキンの身体適合部分は弾性インサートである。このインサートは中心の側方のサイドバリヤにおいて着用者の身体と接触する最大領域を形成し、生理用ナプキンの特定の領域においてインサートの弾性を最小限にすることによって改良された着心地を有する。複数の弧状部分は、インサートに予備成形することができる。またインサートは、使用中に弧状部分に形成される異なる堅さの領域を備えている比較的に平坦なインサートである。この弾性インサートは、インサートが薄い可撓性生理用ナプキンで使用される場合には、生理用ナプキンの端部領域が高度に可撓性のままであるように生理用ナプキンの中央部分に配置されることが好ましい。弾性インサートは、吸収材コアの上、吸収コアの下に配置されることができ、また吸収コアの一部分から成る。インサートが吸収コアの一部分から形成され、吸収コア上に配置される場合には、それは液体透過性及び吸収材であることが好ましい。もしインサートが、吸収コアの下に配置される場合には、不透過性である。
特に好ましい実施例において、インサート（または本体適合特徴部）は、中央部分と、一対の側方サイド部分と、一対の長手方向側縁と、一対の端縁部分とを有する“蝶形”の平面形状を有する。インサートの形状は、前記端縁部分の少なくとも１つが中央本体と側壁部分の最大限の変位点との間に空隙を有する。この形状は、着用者の形状の適合において生理用ナプキンの端部を補助し、生理用ナプキンの中央領域から端部領域までの間に円滑な遷移領域を保証する。またこのインサートは弧状部分及び／または堅さ及び圧縮ラインの新しい組み合わせを有し、この組み合わせは、イントロイタス（膣口）との接触を最大限にしてよりが形成されないように生理用ナプキンが弧形状になって身体に適合し接触するように中央が上昇できるようにする。このインサートは、使用中にインサート及び生理用ナプキンの双方の縁部が側方に曲がって側方の障壁を形成するように弧状の側方の障壁を有する。これらの弧形状は、陰核及び肛門を受け入れるために身体によって設定される寸法の周りで弧状の変形を可能にするように特定のパラメータに設計される。これは、着用者に対して改良された着心地によって身体的な接触を可能にする。前述した技術に対するさらなる改良は、インサートを超薄型の製品と共に使用することができるように厚さが薄い熱結合可能な合成材料からインサートを形成することを含む。
別の案として本発明の好ましい実施例は、堅さと弾性（すなわち、選択的こわさ）の水準の変化を通して達成することができ、このこわさ及び弾性は、（１つまたは複数層の）異なる材料を使用する生理用ナプキンの領域の処理すなわち加熱によって、及び／またはコア／インサートの統合及び固定具（ファスナー）パターンの加熱によって得ることができる。
【図面の簡単な説明】
本明細書は、本発明を形成することに関して主題を明確に指摘し権利の請求をする請求の範囲で終結しているが、本発明は添付図面と関連した次の説明からさらによく理解できるであろう。
第１図は、本発明の生理用ナプキンの好ましい実施例の平面図である。
第２図は、第１図に示す生理用ナプキンの側面図である。
第３図は、第１図に示す生理用ナプキンの端面図である。
第４図は、使用前に第１図に示す生理用ナプキンの線４−４に沿って切った断面図である。
第５図は、使用前に第１図に示す生理用ナプキンの線５−５に沿って切った断面図である。
第６図は、好ましい弧状のインサートの実施例の斜視図である。
第６Ａ図は、１つの端縁に沿ってスリットを有する他のインサートの平面図である。
第７図は、平坦なインサートの平面図である。
第８図は、使用形態における第４図に示す生理用ナプキンのインサートの断面図である。
第９図は、従来技術のインサートの平面図である。
第１０図は、適合する中央部及び可撓性端部を有する使用中の形状で第１図に示す生理用ナプキンの長手方向の図面である。
第１１図は、本発明の生理用ナプキンが着用者の恥丘領域に隣接している形状を示す断面図である。
第１２図は、生理用ナプキンが着用者の尻（尻の溝）の間の割れ目に隣接している形状を示す断面図である。
第１３図は、湾曲したインサートを形成するため使用される真空生成装置の斜視図である。
第１４図は、インサートを形成する真空用に使用されたワイヤスクリーンの斜視図である。
第１５図乃至第２１図は、いくつかのインサート形状を示しており、文字Ａを有する図面の参照符号は、生理用ナプキンの斜視図であり、参照符号Ｂは、各断面形状を備えている。
第２２図は、選択的なスティッフナを具備している他の生理用ナプキンの部品の平面図である。
第２３図は、好ましい固定具パターンを示す本発明による生理用ナプキンの下着に面する側の平面図である。
第２４図は、弱化線を画定する中央の結合パターンを具備している生理用ナプキンの身体に面する側の平面図である。
第２５図は、インサートに切り出されたウインドウを備えた弧状のインサートを有する他の生理用ナプキンの平面図である。
第２６図は、下着に面する側に底摩擦係数を有する伸張性の小さいインサートを有する伸張可能な生理用ナプキンの斜視図である。
第２７図は、生理用パッドの圧縮力及び弾性を測定する器具の斜視図である。
第２８図は、生理用パッドの圧縮力及び弾性を測定する際に使用する圧縮プレート組立体の平面図である。
第２９図は、第２８図に示す圧縮プレート組立体の側面図である。
第３０図は、第２８図及び第２９図に示す圧縮力プレート組立体の上方圧縮プレートの平面図である。
第３１図は、第２８図に示す上方圧縮プレート組立体の側面図である。
発明の詳細な説明
１．吸収材製品の一般的な特徴
まず、本発明の吸収材製品の特徴を全体的に説明する。第１図乃至第５図は、本発明の使い捨て吸収材製品の好ましい実施例を示す。本発明は、適合感とつけ心地を向上させるために連続的に調整することができる弾性身体適合部分または部材を有する吸収材製品に関する。
ここに使用する用語の“吸収材製品”は、身体の排泄物を吸収し、それを収容する製品を言う。さらに詳細には、この用語は、身体から排泄された種々の排泄物を吸収し収容するために着用者の身体に対して、その近傍に配置される製品を言う。用語の“吸収材製品”は、生理用ナプキン、パンティライナ及び失禁パッド（及び下着のクロッチ領域に着用された他の製品）を含む。用語の“使い捨て可能な”は、一回使用した後に廃棄され、再生されまたは環境的に矛盾のない方法で廃棄される製品を言う。（すなわち、それらは、吸収材製品として洗濯され、復元されまたは再使用されることが意図されていない。）説明した好ましい実施例において、吸収材製品は参照符号２０で指示される生理用ナプキンである。
ここに使用する用語の“生理用ナプキン”は、身体から排出される種々の排泄物（例えば、血液、おりもの及び尿）を吸収し収容するようになっている女性外陰部に隣接するように婦人によって着用される製品を言う。生理用ナプキンの形で本発明を示し説明したが、本発明はパンティライナのような婦人用衛生生理用パッドまたは失禁用パッド等のような他の吸収材製品にも適用可能である。
生理用ナプキン２０は、２つの面、すなわち、液体透過性身体接触面または身体面２０Ａと液体透過性下着面２０Ｂとを有する。生理用ナプキン２０は、第１図に身体面２０Ａから見るように示されている。身体面２０Ａは、着用者の身体に隣接して着用されるようになっている。（第２図に示す）生理用ナプキンの下着面２０Ｂは反対側にあり、生理用ナプキンを着用したとき、着用者の下着に隣接するように配置される。
生理用ナプキン２０は、長手方向の中心線Ｌと、横断方向の中心線Ｔとの２つの中心線を有する。ここに使用する用語の“長手方向”は生理用ナプキン２０を着用したときに直立した着用者を左と右の身体に半分に分割する垂直平面と整合（例えば、ほぼそれと平行な）する生理用ナプキン２０の平面内のライン、軸線または方向を言う。ここに使用する用語の“横断方向”及び“側方”は、相互に互換性を有し、長手方向にほぼ垂直な生理用ナプキン２０の平面内にあるライン、軸線または方向を言う。
第１図は、２つの間隔を置いた長手方向の縁部２２と、周縁２６を一緒に形成する２つの間隔を置いた横断方向または端縁２４と、生理用ナプキン２０の４つのコーナーとを有する生理用ナプキン２０を示す。また生理用ナプキン２０は、第１の端部領域２８と第２の端部領域３０とで指定される２つの端部領域を有する。中央領域３２が端部領域２８と３０との間に配置されている。端部領域２８及び３０は、中央領域の縁部から生理用ナプキン２０の長さの約１／８乃至１／３だけ外側に伸びている。中央領域３２の詳細な説明及び２つの端部領域２８及び３０の詳細は、１９８７年１２月１日にヒギンズに発行された米国特許第４，６９０，６８０号に含まれる。
生理用ナプキン２０は、比較的厚い、比較的薄いまたは非常に薄い厚さのものがある。図面の第１図乃至第５図に示す生理用ナプキン２０の実施例は、例えば比較的に薄い生理用ナプキン、好ましくは、“超薄型”の生理用ナプキンを意図している。しかしながら、これらの図面を見るとき、図面に示した多数の材料層は、生理用ナプキン２０が実際のものよりさらに厚く見えることを理解しなければならない。オズボーンに付与された米国特許第４，９５０，２６４号及び５，００９，６５３号に示されるような超薄型の生理用ナプキン２０は、約３ミリメートル未満の厚さを有する。図示したこの薄い生理用ナプキン２０は、それが着用者に快適なように比較的に可撓性を有しなければならない。
第４図は、本発明の生理用ナプキン２０の１つの実施例の部品を別に示したものである。第４図に示す生理用ナプキンは、４つの主な部品から成る。これらは、液体透過性トップシート３８と、液体不透過性バックシート（またはバリヤ装置）４０と、トップシート３８とバックシート４０との間に配置された吸収コア４２と、弧形状のインサート４４のような弾性インサートとを有する。他の実施例において、インサートの機能は、生理用ナプキンの他の部品の１つを変形するか、生理用ナプキンの構造からインサートを削除することによって行われる。
２．生理用ナプキンの個々の部品とその組み立て
本発明の生理用ナプキン２０の種々の実施例に適した個々の部品は、第１図乃至第５図を参照してさらに詳細に説明する。
Ａ．トップシート
トップシート３８は、第１の液体透過性部品である。生理用ナプキン２０が使用中であるときに、トップシート３８はユーザの皮膚の近傍に接近している。トップシート３８は、可能な限り柔軟で柔らかい感じの刺激のないものが好ましい。トップシート３８はさらに良好なストライクスルーと低減された濡れる傾向とを有し、液体排泄物を迅速に浸透させ、コア４２に向かって流れるが、トップシート３８を通って着用者の皮膚に逆流しないようにする。
トップシート３８は、身体に面する側３８Ａと、下着に面する側（すなわち、コアに面する側）３８Ｂとを含む２つの側（または面または表面）を有する。トップシート３８の身体に面する側３８Ａは、生理用ナプキン２０の身体に面する面（身体面）２０Ａの少なくとも一部を形成する。トップシート３８は、２つの長手方向の縁部３８Ｃ及び２つの端縁３８Ｄを有する。
（同様の参照符号が生理用ナプキンの他の部品につけられる。すなわち、着用者の身体に面する部品の側は、部品の参照符号及びＡの数によって指定される。着用者の下着に面する側は、部品の参照符号及び文字Ｂによって指定される。側縁及び端縁は、部品の参照符号及び文字Ｃ及びＤによって指定される。）
適当なトップシート３８は、織物及び不織布、有孔熱可塑性フィルム、有孔プラスティックフィルム、ヒドロ成形フィルム、多孔性発泡体、レチキュレート発泡体、レチキュレート熱可塑性フィルム、熱可塑性スクリムを含むが、それには制限されない。適当な織物及び不織材料は、天然繊維（例えば、木または木綿繊維）、合成繊維または変形された天然繊維（例えば、ポリエステル、ポリプロピレン繊維、ポリエチレンまたはポリビニルアルコール、スターチベースの樹脂、ポリウレタン、セルロースエステル、ナイロン及びレーヨン繊維のようなポリマー繊維）または天然及び合成繊維の組み合わせから製造することができる。トップシート３８が不織布から製造される場合には、ウエブはスパンボンド、カード処理、ウエットレイド、メルトブローヒドロエンタングル加工、上述した組み合わせ等の処理がなされる。
トップシート３８として開口フィルムが好ましい。なぜならば、そえらは液体透過性であり、もし適当に開口しているならば、着用者の皮膚を通って液体が通過して着用者の皮膚を再び濡らす傾向を低減する。適当に開口したフィルムは、１９７５年１２月３０日にトンプソンに付与された米国特許第３，９２９，１３５号、１９８２年４月１３日にムレン等に付与された米国特許第４，３２４，４２６号、１９８２年８月３日にラデル等に付与された米国特許第４，３４２，３１４号、１９８４年７月３１日にアール等に付与された米国特許第４，４６３，０４５号、１９９１年４月９日にバードに発行された米国特許第５，００６，３９６号に示されている。特に適当なトップシート３８は、ラデルに付与された米国特許第４，３４２，３１４号、及びアール等に付与された米国特許第４，４６３，０４５号によって形成される。インディアナ州のテレホーテのトレデルガ社によって販売されるモデルＸ−３２６５またはモデルＰ１５５２から形成されるトップシート３８はよく作用することが分かっている。
好ましい実施例において、トップシート３８は、液体がトップシート３８を迅速に通過するように親水性にされる。これは、身体からの排泄物がトップシートを通って引かれ吸収コアによって吸収されることがない可能性を低減する。トップシートは、表面活性剤でそれを親水性にすることができる。表面活性剤を適用する適当な方法は、オズボーンに発行された米国特許第４，９５０，２５４号及び米国特許第５，００９，６５３号に示されている。
さらに、好ましい実施例において、トップシート３８の内面３８Ｂは、下の吸収層と接触するように維持される。この接触関係は、液体がトップシート３８を迅速に通過するようにする。トップシート３８は、下の吸収部材と接触するように維持することができる。これは、適当な取付装置によって、トップシートと下の部材との間に接着材を保持することによって、下の層の繊維をトップシートに関してエンタングル加工することによって、別々の個別の熱結合によって、または従来公知の装置によってトップシートを吸収部材に対してきちんと保持することによって製造することができる。例えば、トップシート３８は、接着材の一様で連続的な層、接着材のパターン化された層、または分離ラインの配列、螺旋または点の配列によって下の吸収部材に固定することもできる。十分に満足のゆく接着材は、ＨＬ−１２５８またはＨ−２０３１の元にミネソタ州のセントポールのＨ．Ｂ．フューラ社によって製造される。取付装置は、１９８６年３月４日にミネトラに付与された米国特許第４，５７３，９８６号に示されるような開放されたパターンネットワークを有する。フィラメントの開放パターンのネットワークを有する例示的な取付装置は、１９７５年１０月７日にスプラーゲに付与される米国特許第３，９１１，１７３号、１９７８年１１月２２日にジーカ等に付与された米国特許第４，７８５，９９６号、１９８９年６月２７日にウエレニックに付与された米国特許第４，８４２，６６６号に示された装置及び方法によって示されている。
Ｂ．吸収コア
吸収コア４２は、トップシート３８とバックシート４０との間に配置されている。
吸収コア４２は、吸収すべき予想される身体の液体の全体量より著しく多い吸収性能を有する必要はない。吸収コア４２は、全体が圧縮可能で、快適で使用者の皮膚に対して刺激のないものである。このような目的においてこの技術分野で使用される天然材料及び合成材料を含む材料を有する。このような材料の非制限的な例は、（エアフェルトと称される）細かくされた木のパルプ、クリープセルロースワッディング、ヒドロゲル形成ポリマーゲル材、（１９９３年６月８日にヤング等に付与された米国特許第５，２１７，４４５号に説明されているような）変形されたクロスリンクセルロース繊維、（１９９３年４月６日にトンプソン等に付与された米国特許第５，２００，２４８号に示されたもののような繊維内側通路を有する）毛管通路繊維、吸収フォーム、吸収材スポンジ、合成ステープル繊維、ポリマー繊維、ピートモス、等価材料または材料の組み合わせを含む。
また、上述したポリマーゲル材料は、“吸収ゲル材料”または超吸収材材料”と称される。ポリマーゲル材料は、水または他の体液のような液体と接触するとき、このような液体を吸収し、それによってヒドロゲルを形成する。このように、吸収コア４２に排出された液体は、ポリマーゲル材料によって獲得されて保持され、それによって向上した吸収性能及び／または改良された液体保持性能を有する吸収材製品を提供する。吸収材コア４２に使用されるポリマーゲル材は、ほぼ水溶性のわずかに架橋結合し、部分的に中性化されたヒドロゲル形成ポリマー材料を有する。ポリマーゲル材料は、粒子、フレークまたは繊維の形で含む多くの形である。
１つの好ましい実施例において、吸収材コア４２は薄層である。薄層は２つのエアレイド組織と第２の組織層との間に粒子の形で配置された超吸収ポリマー材料の層から成る。第１及び第２の組織層は、超吸収ポリマー材料を含み、吸収コア４２を通る吸収材の横もれを改良し、ある程度の吸収性を有する。組織層は、同じ（または異なる）層の分離シートの間で超吸収材料の粒子によって折り曲げられる１つの組織ウエブから形成される。
適当な薄層は、アイオワ州のマスカチンのグレイン社から市販されているＷＡＴＥＲ−ＬＯＣＫＬ−５３５として知られている超吸収薄層である（グレイン処理社によってＷＡＴＥＲ−ＬＯＣＫとして登録されたＴＭ）。このような超吸収材薄層は、１９８４年８月２１日にペデルセン等に付与された米国特許第４，４６７，０１２号、１９８１年４月７日にリンドセイ等に発行された米国特許第４，２６０，４４３号及び１９８６年３月２５日にクレイマー等に付与された米国特許第４，５７８，０６８号に示されている。
本発明の生理用ナプキンに使用する特に好ましい吸収コアは、熱結合層を有し、この熱結合層は、各層における熱可塑性繊維を熱結合し密度を高くする親水性セルロース繊維及び熱可塑性材料の混合物から形成される。いくつかの好ましい熱結合材料は、弾性インサートの説明と関連して以下に詳細に説明する。さらに、このような材料から製造される吸収コアは、１９９３年１０月２１日にリチャード等の名で出願された“改良された生理液体の取り扱いを行う熱的に結合された層を有する生理用吸収材構造及び改良された適合性及び着け心地を有する生理用パッドに使用する方法”と題された米国特許出願第０８／１４１，１５６号である。
Ｃ．バックシート
バックシート４０は、吸収材コア４２に吸収され及び収容された排泄物がパンツ、パジャマ、下着のような生理用ナプキン２０に接触する製品を濡らすことを防止する。バックシート４０は、液体（例えば、おりもの及び／または尿）に対して不透過性である。バックシート４０は、薄いプラスティックフィルムから製造されることが好ましいが他の可撓性液体等価材料を使用することも可能である。
バックシート４０は、ポリエチレンまたはポリプロピレンの熱可塑性フィルムのような織物または不織材料、ポリマーフィルムまたはフィルムコートされた不織材料を有する。適当な複合バックシート材料は、１９９１年４月１６日にオズボーンに発行された米国特許第５，００７，９０６号に示されている不織フィルム薄層である。好ましくは、バックシート４０は、約０．０１２ｍｍ（０．５ミル）から約０．０５１ｍｍ（２．０ミル）の厚さを有するポリエチレンフィルムである。例示としてのポリエチレンフィルムは、ＸＰ−３９３８５で指定されるインディアナ州のテレホーテのトレデルガーフィルム製品のＰ１８−０４１０としてオハイオ州シンシナチのクロペイ社によって生産されている。
好ましくは、バックシート４０は、さらに布状の外観を提供するためにエンボスまたはマット仕上げのいずれかを行うことが好ましい。さらに、バックシート４０は、吸収コア４２から蒸気が逃げることができる（すなわち、バックシート４０はブリーザブル）ようにしてあり、廃棄物がバックシート４０を通過することを防止する。例えば、流すことができるかまたは生物分解的なバックシートを、例えばここに説明するパンティライナと共に使用することもできる。
Ｄ．弾性身体適合部品
弾性身体適合部品は、着用者が移動するときに着用者の身体の形状に適応し、生理用ナプキンと下の吸収材料の身体に面する面を着用者に接近させて保持するように作用する連続的に調整可能な部材である。弾性身体適合部材は、上述したように分離インサートの機能を果たすように変形される生理用ナプキンの他の部品と分離インサートを含む種々の形をとることができる。次の説明はこのような部品のいくつかの非制限的な変形例を示すものである。
（１）湾曲インサート
第１図乃至第５図に示す生理用ナプキン２０は、１つの好ましい構成を有する湾曲した弾性インサート４４を備えている。弾性インサート４４の全体的な平面形状は蝶の形に似た形状である。平面図（第１図）において、インサート４４は、一対の凹形状の内側を向いた長手方向の側縁４４Ｃと一対の湾曲したＷ形状の端縁４４Ｄとを有する。蝶の形状のインサート４４は、中央の本体４６と一対のウイング（または側方の側部部分）４８とを有する。中央本体４６は、ウイング４８の各々に隣接した長手方向縁部５８と一対の端部５６とによって画定される。ウイング４８は、各々が中央本体４６の長手方向の縁部５８の近位縁６０と、中央本体から間隔を置いた遠位縁部６２と、一対の端部６４とを有する。インサート４４の端縁４４Ｄは、蝶型インサートの中央本体４６の端部とウイング４８の端部との双方を有する。
インサート４４の形状、特にインサートの端縁４４Ｄの形状は、インサートが機能する作用にとって重要である。第１図に示すように、インサートの端縁４４Ｄは、（Ｗ形状の端部のベースで一点鎖線の形で示す）ベースを画定し、ベースラインを越えて３つの突出部を画定する。これらの３つの突出部は、中央の突出部（Ｗのこぶ部分）及び２つのウイング端部突出部（またはウイング端部部分）６８を有する。インサートの端縁４４Ｄは、端縁４４Ｄのベースが生理用ナプキンの横断方向の中央線Ｔに最も近くに配置されている点になり、中央部分、またはこぶ部分の部分が長手方向の中央線Ｌに沿って配置されるように配置されることが好ましい。第１図は、インサート４４の端部６４がＷ形状の脚部を有することを示している。この脚部は、Ｗ形状のベースからウイング（ウイング先端部）７０の先端部に延びている。ウイング４８のこれらの脚部または端部６４は、第１図に示す実施例でわずかに湾曲している。
第４図は、断面において、インサート４４が３つの弧状部分を有することを示している。これらは、中央の弧状部分５０及び２つの側方の側部弧状部分５２及び５４を有する。インサート４４の全体の断面形状は、正弦曲線に似ている。この正弦曲線は、比較的に大きな波長と大きな曲率半径とを有する１つの湾曲部分と、小さい波長及び曲率の小さい半径を有する２つの湾曲部分（大きな曲面の各側に１つづづ）とを有する。
中央の弧状部分５０は、平面図で示されているインサートの中央部分４６の少なくとも一部分を有する。中央の弧状部分５０は、平面図で示す中央本体４６の少なくとも一部を有する。なぜならば、中央の弧状部分５０及び側方の弧状部分５２及び５４の曲率は、中央本体４６の長手方向縁部５８で正確に終了し、始まる必要はないからである。中央の弧状部分５０と側方のサイド弧状部分５２及び５４と間に次第に遷移する部分を有し、この遷移部分は、中央の弧状部分５０の中間点Ｐと中央本体４６の長手方向縁部５８との間に配置される遷移領域５９で生じる。従って、側方のサイド弧状部分５２及び５４は、平面図で示すときに蝶型部分のウイング４８とインサートの中央本体４６の一部とを有する。平面図で示されるインサート４４の弧状部分とインサートの部分との間の関係は、第６図の斜視図に詳細に示されている。
インサート４４の中央の弧状部分５０及び側方の弧状部分５２及び５４は、生理用ナプキン２０を着用したときに異なる機能を果たす。中央の弧状部分５０は、上昇した中央部分を形成する。中央の弧状部分５０は、使用中に着用者の身体に向かって凸形状である弧を画定する。中央の弧状部分５０は、身体的な接触を最大限に行うために会陰領域に隣接した着用者のイントロイタス（膣口）に向かって湾曲している。
側方の弧状部分（左側の弧状部分５２及び右側の弧状部分５４）は、中央の弧状部分の各側に配置されている。側方の弧状部分５２及び５４は、使用中に着用者の身体に向かって凹形状である。側方の弧状部分５２及び５４は、横方向への身体の排泄物の流れに対して障壁を形成する。この横方向への身体の排泄物の流れは、サイドソイリングと称される着用者のパンティの汚れを生じるタイプの排泄物の動きである。インサート４４の横方向の弧状部分５２及び５４は、インサート４４が使用中に分離した“Ｗ”形状の断面形状を形成するように形成される（第８図参照）。
インサート４４は長手方向の中心線Ｌの周りに対称的になるように第１図に示されている。インサート４４は、生理用ナプキンが着用者のももによって圧縮されるときに生理用ナプキン２０の長手方向の縁部２２の双方で同様に作用するように長手方向の中心線の周りで対称的であることが好ましい。インサート４４の長手方向の縁部４４Ｃは、第１図に示すように凹形状であることが好ましいが、インサートの長手方向の縁部４４Ｃが直線であること、または他の適当な平面形状を有することも本発明の範囲である。
またインサート４４は、横の中心線Ｔの周りで対称的であることが好ましが、必ずしもそうである必要はない。
例えば、インサート４４は、第１図に示す好ましいＷ形状を備えるように一方にのみ端縁４４Ｄを有していてもよい。他方の端縁４４Ｄは、直線、曲線等であってもよい。しかしながらインサート４４の端縁４４Ｄの少なくとも一方は、上述したような一点鎖線のベースラインＢを越えて突出していることが好ましい。
インサート４４の端縁４４Ｄの形状を説明する他の方法は、３つの突出部の間の空隙またはスペースに関して端縁４４Ｄを見ることである。例えば、第１図に示すように、ベースラインＢを使用する代わりに、基準線、仮想の直線Ｎは、横方向の中心線Ｔから最も長手方向に離れたインサート４４の端縁４４Ｄの点の間に引くことができる。ラインＮは横方向の中心線に平行である。ラインＮがインサート４４の端部にあるとして見る場合には、インサート４４の端縁４４Ｄは、インサート４４の端部のラインＮに沿って少なくとも２つの空隙（切り抜きまたは凹部部分）７２を有すると考慮される。またこれらの空隙７２は、いかなる適当な形状に形成することができる。適当な形状は、（第６Ａ図に示すような）スリット、３角形状の切り欠きを含むノッチ及び第１図に示す好ましい湾曲した形状を含むがそれには制限されない。
第１図は、インサートＮの端部ラインがインサートのウイングの先端７０の間に走る１つの好ましい形状を示す。これは好ましい形状であるが、他の形状も可能であることを理解すべきである。例えば、他の実施例において、端縁４４Ｄのこぶ部分６６はウイング先端部７０より横方向の中心線からさらに外側に突出している。このような場合において、端部ラインＮは、こぶ部分の部分６６の頂点を通って走行する。
インサート４４の端部ラインに沿った空隙７２は、インサートの中央本体４６とウイング４８との間に配置されている（要するに、空隙７２は、中央本体４６の長手方向縁部５８の領域に配置されている）。従って、空隙７２は、インサート４４が上部に突出した湾曲面から上方が凹形状の湾曲面に変化する領域に配置されている。しかしながら、空隙７２の場所は、インサート４４の中央本体４６の長手方向縁部５８に閉じ込められる。この空隙７２は、これらの領域並びに遷移領域５９を含むがそれには制限されない包囲領域に配置することができる。空隙７２の場所の重要性は、（インサートの使用中の動的な特性の議論に関連して）以下に詳細に説明する。
第１図は、インサート４４が生理用ナプキンの中央領域に配置されていることが好ましい。インサート４４は、吸収コア４２上で、（第４図に示すような）コアの下に、または生理用ナプキン２０のコア内（及びコアの部分と考慮される）に配置されている。弾性インサート４４は、液体透過性、半透過性、または（もし吸収コア４２の下にある場合には）液体不透過性、吸収材または非吸収材であるが、好ましい実施例は吸収材である。好ましい実施例において、インサートが吸収材であるときインサート４４は最も必要な場合に生理用ナプキン２０の中央領域に吸収性能を追加することができる。さらに、生理用ナプキンの長さの一部である長さを有するインサート４４を示すが、他の実施例において、インサート４４は、生理用ナプキンの長さ全体まで製造され、実際にインサート４４が生理用ナプキン２０の吸収コアとして作用するように生理用ナプキンの吸収材料の全部から成るようにすることもできる。
弾性インサート４４は、いかなる厚みを有していてもよい。しかしながらインサート４４の厚みは、生理用ナプキン２０の全体の厚さが約３ｍｍ以上にはならないように、約１．２５ｍｍ、さらに好ましくは、約１ｍｍ未満になるようにすることが好ましい。しかしながら、さらに厚いインサート及びさらに厚い生理用ナプキンは本発明の範囲内である。また、ここに言う種々の厚みは、第８図に示すように製品または部材の一方の表面の１点から製品または部材の反対側の表面の最も近い点までを測定したものであることは理解できよう（すなわち、インサートの最上部分を通過する平面とインサートの最下部分を通過する平面との間ではない）。第８図はインサートの厚みＣを測定する適当な方法を示す。
インサート４４の中央開口部分５０（または中央本体４６）は、長手方向の中心線に沿って測定して約２５ｍｍから約１２５ｍｍまでの範囲の長さが好ましい。特に好ましい実施例において、中央の弧状部分５０は、約８５ｍｍの長さである。インサート４４の全体の幅は、８０ｍｍまたはそれ以上である。インサート４４の全体幅は、最も狭い部分で約２．２５インチ（約５．７ｍｍ）が好ましい。中央の弧状部分５０は、約５ｍｍ乃至約８０ｍｍの範囲が好ましい。特に好ましい実施例においては約４０ｍｍの幅である。中央の弧状部分５０は、高さが約２０ｍｍまでであり、特に好ましい実施例において、中央の弧状部分５０は約１／２インチ（約１０ｍｍ乃至約１３ｍｍ）の高さを有する。これらの幅及び高さの値は、中央弧状部分５０の曲率半径に関する範囲を確立する。さらに、中央の弧状部分５０の曲率半径は、中央の弧状部分の高さより大きい（その結果、中央の弧状部分は平たい曲面を画定する）。１つの好ましい実施例において、例えば、中央の弧状部分５０は、約２４ｍｍの曲率半径を有する。
その中央本体４６及び側方部分４８はいかなる弧状の構造をも形成しないように身体に適合する部品をも平坦になるような構成をしている。これらの部品のこれらの部分の最初の高さは、基本的にはゼロである。生理用ナプキンが圧縮されるときには、本体に適合する部品の異なる部分は、上述した範囲の寸法を有する弧形状に曲げることができることが好ましい。さらに身体適合部材は、使用中、着用者の身体に適合するように動的に調整することができるので、身体適合部材は、着用者の身体の動きと共に特定の範囲内を変化することが好ましいことを理解すべきである。
側方の弧状部分５２及び５４は、長さが約２５ｍｍ乃至約２７０ｍｍの範囲が好ましい。特に好ましい実施例において、側方の弧状部分５２及び５４は約１２５ｍｍの長さである。側方の弧状部分５２及び５４は、約５ｍｍと約４０ｍｍとの間の幅を有する。側方の弧状部分５２及び５４の曲率半径は、約１ｍｍ乃至約５ｍｍの範囲が好ましく、約３ｍｍが好ましい。
上述したように弾性インサート４４は、使用中に丸い断面形状を形成するようになっている。このインサート４４は、第４図の着用者のももによって圧縮される前の断面形状から、着用者のももによって圧縮されたとき、第８図に示すさらに明確なＷ形状の断面形状に変化することが好ましい。インサートの中央の弧状部分５０がさらに狭い（すなわち、小さい曲率半径の）上方に突出した形状であるとき、及び側方の弧状部分５２及び５４がさらに狭い凹形状の上方を向いた形状をとるときに第８図に示すインサート４４の断面が形成される。
インサート４４の複数の弧状の断面形状は、いくつかの利点を有する。これらの利点の多くは、生理用ナプキンの快適性及び適合性を有する。インサート４４がヒンジラインのない円滑な曲線を有すると言う事実は、着用者にさらに快適な生理用ナプキンを提供すると考えられる。
ヒンジラインではない弧状断面を使用することは、種々の寸法の着用者に適応する大きな能力を提供し、生理用ナプキンが最初に着用者に適性には配置されず、適用されない場合には、さらに快適な自己調整を行うはずである。
インサート４４がヒンジラインによって妨げられない弧状部分の連続的な組立体から成ると言う事実によって、側方の圧縮力を受けたときにインサートに大きな弾性を与える。弧状の構造は、ヒンジは適用された圧縮力の大部分を消散するのでヒンジがないことによってヒンジ構造の場合よりも側方の圧縮力に対してさらに抵抗を有し、さらに弾性的になる。この特徴によって、薄い材料及びヒンジ構造より小さい固有の弾性を有する材料から弾性構造を形成することを可能にする。
弾性インサート４４の蝶形平面形状は、少なくとも２つの主な目的を果たす。蝶形形状は、生理用ナプキン２０の中央領域３２に所望のＷ形状の断面を容易に形成することができる。これが起こる理由は、インサート４４が所望のＷ形状の断面形状に形成されるインサートの能力に抵抗する傾向がある拘束材料を弧状部分の間に有しないからである。これは第９図に示すインサートと比較することができる。第９図は、インサートの形の従来技術のたわみに抵抗する変形部材の一例であり、可撓性ヒンジ２３のような可撓性手段と、隆起部７１と、使用中に異なる方向に曲げることができるようにインサートの断面の間の拘束材料４５とを有する。この拘束材料４５は、第９図に斜線で示されている。本発明の蝶形インサート４４は、異なる方向に曲がる部分の間に拘束材料を有しない点でこのインサートとは異なる。これは、一方の方向（上部が凸形状）に曲がるように（中央本体のような）インサートの１つの部分と、非常に容易に（上部が凹形状）に曲がる（ウイングのような）他の部分とを有することができる。
また蝶形状は、使用中に所望の形状をとる場合に生理用ナプキンの端部領域２８及び３０を補助する。第８図及び第１０図乃至第１２図は、着用するときに、生理用ナプキン２０が生理用ナプキン２０の長さに沿った所定の場所に依存して種々の異なる断面形状をとることを示している。生理用ナプキン２０は、着用者の身体の３つの非常に明確な形状に適用することが好ましい。着用者の身体の前面から、３つの領域の第１の部分は、湾曲した凸形状を有する第１１図に示す恥丘領域Ｍと考えられる。第２の領域は、大陰唇によって画定されＷ形状の輪郭に似ている。第３の領域は、着用者の尻（または尻の溝Ｇ）との間の割れ目によって決定され、ほぼ尖った形状であり、２つの凸形状及び外側に広がるラインによって画定される。
第１１図は、本発明の生理用ナプキンの第１の端部領域２８が着用者の恥丘領域Ｍに隣接して適合する方法を示す断面図である。生理用ナプキンの中央領域３２の断面形状は、第８図に示すインサートのＷ形状の断面形状と似ていることが好ましい。第１２図は、本発明の生理用ナプキンの第２の端部領域３０が着用者の尻（尻の溝）Ｇの間の割れ目に適合する様子を示す断面図である。中央の弧状部分５０は、このような形状を形成する際に生理用ナプキンの第２の端部領域３０を補助する。これが生じる理由は、中央の弧状部分５０によって反転したＵ形状または反転したＶ形状の断面形状に曲がっている生理用ナプキンが着用者の尻の溝の形状によってナプキンの第２の端部領域３０まで延び、これが第２の端部領域３０に保持されるためである。
インサート４４のＷ形状の平面図の中央突出部（またはこぶ部分状部分）６６は、いくつかの特別の目的を果たす延長部を提供する。上述したような中央の突出部６６は、インサートの端縁４４Ｄによって画定されたＷ形状のベースから延び、蝶形状の中央部分４６の端部を形成するインサート４４の中央本体４６の部分である。これらの中央の突出部分６６は、こぶ部分を形成する中央の弧状部分５０にインサートの部分よりも下に容易に曲がるように構成されている。これらの特徴は、重要である。なぜならば、中央の突出部６６は、一端が着用者のクリトリスに最も接近し、他端が着用者の肛門に最も接近する部分である。中央突出部６６が容易に曲がり圧縮されることによって着用者の身体のこれらの敏感な領域を刺激する弾性インサートの傾向を小さくすることができる。
インサート４４の中央本体４６が端部延長部に傾斜することによって生理用ナプキンの中央領域３２と端部領域２８及び３０との間で可撓性に関してさらに暫時的に遷移が行われる生理用ナプキンが提供される。（以下に詳細に説明するような）生理用ナプキン２０は、高度に可撓性を有する端部領域を有する。この可撓性に関する暫時的な遷移は、多数の従来のタイプのインサートによって提供される可撓性の遷移タイプとは異なる。例えば、第９図は、“スクエアオフ”型の端縁３３を有するインサートを示す。もし第９図に示すインサートが比較的に堅い場合には、生理用ナプキンはインサートの端部３３で生理用ナプキンにわたって横方向に走る曲げ軸を形成する傾向がある。これは生理用ナプキンの長さに沿って比較的に急激な可撓性における遷移領域を生理用ナプキンに与える。他方、本発明のインサート４４の端部の形状は、生理用ナプキンの異なる領域の間で可撓性においてさらに円滑な遷移領域を生理用ナプキンに与える。なぜならば、インサート４４の端縁４４Ｄはナプキンの端部領域に接近するにつれて傾斜するからである。
全体の弾性インサート４４は比較的に大きい可撓性を有しなければならない。インサート４４の可撓性に制限がないわけではない。なぜならば、インサート４４は、ナプキンの着用に関連した力でつぶれることなく使用中に所望の形状に生理用ナプキンを維持するのに十分な可撓性に抵抗しなければならないからである。好ましくは、このインサート４４は対可撓性で、再形成可能であり、湿気に対して安定性がある。これらの用語は、ブエルに発行された米国特許第５，１７１，３０２号に定義されている。またこのインサート４４及び生理用ナプキンは、前述した特許に説明された多数の断面形状をとるように製造される。しかしながら、本発明のインサート４４はブエルの特許に説明されたインサートに関して改良された形状を有することを理解すべきである。さらに詳細には、ここに説明したインサートは、薄さの点でさらに有効であり、蝶形の平面図の形状及び複数の弧状の断面形状によってさらに消費者に優しく構成することができる。
インサート４４は生理用ナプキンが着用者に快適であるように比較的に小さい力で側方に圧縮可能である。着用したとき、生理用ナプキン及び他の関連する生理用品は側方の圧縮力を受ける。このインサート４４は、これらの圧縮力が解放されたときに、圧縮されない状態に戻るように十分な弾性を有しなければならない。これは、使用中に着用者のパンティの大部分をカバーして生理用ナプキンの側面の周りで排泄物が側方に周り、（サイドソイリングと称される）着用者のパンティの汚れを生じることを最小限にする。生理用ナプキンがこれらの圧縮力に作用する方法では重要である。なぜならば、使用後に生理用ナプキンの外観に影響を与えるからである。
圧縮力は、乾燥及び濡れた状態の双方で横断（幅）方法に圧縮された状態で生理用ナプキンの中央部分を保持するために必要な力の量として測定されることが好ましい。生理用ナプキンの弾性は、それが横方向に圧縮を受けた後、生理用ナプキンの中央部分に受けられた生理用ナプキンの初期幅及び絶対幅の双方の百分率として測定される。圧縮後に回復される絶対幅は、生理用ナプキンを汚れから保護するためにパンティを十分にカバーする生理用ナプキンの能力に関連する。圧縮後の生理用ナプキンの百分率の回復は使用後の製品の外観に関連する。例えば、後者の場合、生理用ナプキンは、ひだを形成する傾向がある好ましくない形で実施されているので（着用前の生理用ナプキンに関して）取り外す時にかなり狭い幅を有する評価された生理用ナプキンを有する。
乾燥及び濡れた状態の双方で圧縮力及び回復力を測定するが、着け心地に関する着用者の感触の多くは、生理用ナプキンを最初に着用したときに明らかになる。これは、乾燥した状態の圧縮力及び回復力が、濡れた状態のものよりも着用者に着心地のよい感じを得ることを意味している。約３００ｇまたはそれ未満、好ましくは２００ｇまたはそれ未満の圧縮力を有する薄い生理用ナプキンは、乾燥した状態におい着用したときに快適であると考慮されている。好ましくは、本発明による生理用ナプキンは乾燥状態で約５０乃至約３００ｇ、さらに好ましくは、約１００ｇ乃至約２００ｇの範囲の圧縮力の値を有する。
大部分の生理用ナプキンは、濡れたときに回復特性においてロスを生じる。これは、生理用ナプキンの濡れた状態が、乾燥状態よりもパンティの保持された領域のカバーに対してさらに重要であることを示す。濡れた圧縮の後に少なくとも約４８ｍｍの絶対的な幅を有する生理用ナプキンは、パンティの汚れを防止するようにパンティの領域を十分にカバーする。好ましくは、本発明による生理用ナプキンは、濡れた圧縮力の後に約４８乃至約７０ｍｍの範囲、さらに好ましくは、約５５乃至約６５ｍｍの範囲で中央の所定の幅（または圧縮回復値）を有する。
同様に、所定時間にわたって着用した後に（すなわち、生理用ナプキンをチェックし除去した後に）多数の生理用ナプキンのユーザは生理用ナプキンの目による評価を行うので、生理用ナプキンは液体の身体の排泄物の量よりもさらに吸収量が大きいことが好ましい。従って、濡れた状態は、使用後に製品の外観にとって重要である。それらの最初の幅の少なくとも約６５％（好ましくは、少なくとも約７５％）で圧縮された状態で（中央で）回復する生理用ナプキンは、使用後にその外観が生理用品のユーザに見られる。本発明による生理用ナプキンは、濡れた後に最初の生理用ナプキンの幅の約５５％乃至約９０％（通常、約７５乃至約８５％）の回復を行うことが望ましい。
乾燥状態の吸収材製品の圧縮力を測定する手順及び濡れた状態の圧縮力（すなわち、弾性）からの絶対及び相対回復力は、この明細書の試験方法の章に述べられている。
インサート４４は、（吸収材コア、バックシート、またはその組み合わせに使用されるタイプのような）生理用ナプキンの種々の部材に使用される材料の多くのタイプから形成される。例えば、インサート４４は（吸収材ゲル材料と共に、またはそれなしで）吸収材材料のウエブのような吸収材材料から形成される。適当な吸収材材料の例は、架橋結合されたセルロース繊維のウエブ及びメルトブロー処理されたウエブを含む。別の案としてインサートは種々の材料から製造される。いくつかの適当な吸収材材料の例は、熱可塑性ポリエチレン、ポリプロピレン、ここに説明した材料のタイプの合成フォーム、フィルムまたは適当な混合物を有する。インサートに使用する１つの好ましいフォームは、マサチューセッツ州ロレンスのボルテック社から得られるＶＯＬＡＬＡ２ａとして知られているポリエチレンフォームである。しかしながら、吸収材材料、及びさらに弾性的な（簡単のために“ＴＢＡＬ”と称される）熱結合エアレイドウエブのような材料からインサートを形成することが好ましい。
インサート４４は少なくともいくつかの熱可塑性材料を含むことが好ましい。熱可塑性材料の使用は、溶融時に繊維間の毛管勾配によって熱可塑性材料の少なくとも一部が繊維の交差部まで移動する利点を有する。これらの交差部は、熱可塑性材料の結合場所になる。冷却したとき、この交差部の熱可塑性材料は、硬化して繊維のウエブまたはマトリックスを保持する結合場所を形成する。これらの繊維の交差部での結合によって、全体のマトリックスの圧縮係数と強度が増大する。好ましくは、インサート４４は、約１０％乃至約９０％のセルロース繊維及び約１０乃至約９０％の熱可塑性の繊維材料を含むマトリックスを有する。
好ましい実施例において、弾性インサート４４は、セルロース及び合成繊維の混合物から製造された熱結合吸収材から形成される。インサート４４に関するこのような好ましい材料は、１９９３年１０月２１日にリチャード等の名称で出願された“生理液体の改良された取り扱いのための熱結合層を備えた生理用品吸収構造及び改良された適合及び着け心地を有する生理用ナプキンにそれらを使用する方法”と題された前述した米国特許第０８／１４１，１５６号に説明されている。このような材料は、好ましいものである。なぜならば、多くの発泡材料とは異なり、それは吸収材であり、固有の弾性を有し、（発泡材料によって生じる）工程においてつぶされるセルを有することなく、弾性構造に形成することができる。
このような特に好ましい熱結合材料は、デンマークアーハスのダンウエブから市販されているＤＡＮＷＥＢ材料＃１０７９−２３３８及び１０７９−２３３９として市販されている。ＤＡＮＷＥＢ材料＃１０７９−２３３８は、７０％のフィルムリバーフラフ（セルロース）と、１５％のＤＡＢＡＫＵＲＯＮＥＳ−Ｃ１．７ｄｔｅｘ×６ｍｍのバイコンポーネント繊維、及び約１５％のＮａｌｃｏ１１８０吸収材ゲル材料の粒子の一様な混合物を有する。ＤＡＮＷＥＢ材料＃１０７９−２３３８は、約１５２グラム／平方メートルの基礎重量、０．２ｐｓｉの負荷で測定された１．２ｍｍの厚み、約０．１３ｇ／ｃｃの密度を有するウエブに形成される。ＤＡＮＷＥＢ材料＃１０７９−２３３９は、層が熱結合され密度が高くされる２つの複合層を有する。第２の層は、約８５％のフリントリバーフラフと１５％のＤＡＮＡＫＬＯＮＥＳ−Ｃ１．７ｄｔｓｘ×６ｍｍのバイコンポーネントの繊維から成る。複合ウエブは、約２９０グラム／平方メートルの基礎重量、約２．３ｍｍの厚み、約０．１３ｇ／ｃｃの密度を有する。
また弾性インサート４４は、熱結合吸収材料と他の材料との薄層とを有する。１つの特に好ましい薄層は、ＤＡＮＷＥＢ＃１０７９−２３３８材料の薄層と、ＳＣのシンプソンビルの北アメリカのファイバウエブから市販されており、Ｐ−２としてＰ＆Ｇで内部で称されているＣＥＲＥＳＴＲＡとして知られている１８ｇ／平方ヤード（２１．５ｇ／平方メートル）のスパンボンド加工された不織布の１つまたはそれ以上の層とを有する。Ｐ−９材料の双方の層は、ＤＡＮＷＥＢ材料の後方に溶融されることが好ましい。
熱的に結合するエアレイド材料は、乾燥状態において、繊維及び熱可塑性材料を含む空気流を調量することによって、スクリーンを形成する通常水平方向に移動するワイヤ上に形成することができる。繊維及び熱可塑性材料のエアレイ混合物の適当な装置及び構成は、例えば、１９７９年６月１２日に付与され１９８４年３１，７７５として再発行された米国特許第４，１５７，７２４号（パーソン）、１９８１年７月１４日に付与された米国特許第４，２７８，１１３号（パーソン）、１９８１年４月２８日に付与された米国特許第４，２６４，２８９号、１９８２年１０月５日に付与された米国特許第４，３５２，６４９号（ヤコブセン等）、１９８２年１０月１２日に付与された米国特許第４，３５３，６８７号（ホスラー等）、１９８５年１月２２日に付与された米国特許第４，４９４，２７８号、１９８６年１２月９日に付与された米国特許第４，６２７，８０６号（ジョンソン）、１９８７年３月１７日に付与された米国特許第４，６５０，４０９号（ニストリ等）、１９８８年２月１６日に付与された米国特許第４，７２４，９８０号に示されている。本発明による繊維及び熱可塑性プラスティック用のエアレイ混合の特に望ましい装置は、１９８７年２月３日に付与された米国特許第４，６４０，８１０号に示されている。
弾性インサート４４は、吸収コア４２と同時に形成されるか、または吸収コアとは別に形成することができる。前者の場合、インサート４４は、別の部品として形成されるか、または吸収材コアと一体的に形成することができる。
次に熱結合したエアレイド材料から湾曲した弾性インサートを形成し、第１図乃至第５に図に示すような生理用ナプキンを製造する１つの好ましい非制限的な方法を示し、このようなインサートは吸収コアの下に配置されている。（吸収コアの下に配置されたインサートを通って）以下に説明した生理用ナプキンにおいて、吸収材インサートが使用される。
インサートの部材が得られる。この方法に使用されるコンポーネントは、上述したＰ−９のスパンボンドポリプロピレン材料の２層とデンマーク、アーハスのダンウエブ社から得られる熱結合エアレイド（ＴＢＡＬ）材料製品＃１０７９−２３３８の１つのウエブとから成る。このコンポーネントは、所望のインサートの最終的な寸法より大きな寸法でなければならない。
インサート４４を形成するために必要な装置は、約３００°Ｆまで加熱することができる鉄と、（好ましくは、ワイヤスクリーンの形の）ダイと、テンプレートと、真空成形器とを有する。１つの真空成形器の例は、第１３図に示されている。真空成形器１００は、ＣＡサンタフェスプリングのＱＶａｃから得られるＱＶａｃ機器のようなブリスタパッケージを製造する真空成形器である。真空成形器１００は、ベース１０４と、熱源１０８と、ワイヤスクリーン１１０と、真空源１１２とを有する。真空成形器１００は、一対の湾曲した突出部１１６を有するプランジャ１１４を備えていることが好ましい。
Ｐ−８材料の２つの層は、ＴＢＡＬ材料上に配置される。インサートに所望のこわさを与えるために２つの層が使用される。Ｐ−９材料は、鉄がＰ−９材料に張り付くことを防止するためにＴＥＦＬＯＮのシートでカバーされる。鉄は、Ｐ−９材料をＴＢＡＬウエブに溶融するためにＴＥＦＬＯＮ上を移動する。Ｐ−９材料を溶融することによって、空気不透過性（及び液体不透過性）フィルム、インサートブランク４４′にＰ−９材料をＴＢＡＬウエブに形成する。この空気に対する不透過性は、インサートに対して真空が形成されるようにインサートブランク４４′に対して真空を引くように形成される。
インサートブランク４４′は、ワイヤスクリーン１１０の上部の真空フォーマ１００に配置される。ワイヤスクリーン１１０は、真空をひいてインサートブランク４４′を形成する立体的なダイを有する。ワイヤスクリーン１１０は、凸形状の中央部分１１８が上方に突出するように真空源上に上を向くように配置される。インサートブランク４４′は、ワイヤスクリーン１１０上に配置される。インサートブランクの縁部は、真空フォーマ１００のベース１０４の表面に傾斜される。
真空フォーマー１００は、それが約６５０°Ｆに到達するまで予備加熱される。熱源１０８は、インサートブランク４４′を加熱するためにインサートブランク４４′上に引き下ろされ、さらに真空によってワイヤスクリーンに対して十分に引き下ろすことができる。加熱位相の間に、プランジャ１１４が引き下げられ、湾曲した突出部１１６はインサートブランク４４′及びインサートブランク４４′の部分に、さらにワイヤスクリーン１１０の湾曲した溝領域にわずかに押し下げられる。これによって、インサートブランク４４′がこれらの領域で成形型に密接に適合することを保証する。２５秒の加熱位相の直前に約４秒間、真空が適用される。真空は約１０秒間適用される。真空が適用された後、ファンは、予備成形され、それによって形成されたインサート４４を冷却する。予備成形されたインサート４４′′は、蝶形のテンプレートを使用する所望の寸法に切断される。テンプレートはワイヤスクリーン１１０の隆起部１２２に対応するラインに沿ってまた予備成形されたインサートの端縁でＷ形状のラインに沿って予備成形されたインサート４４′′を切断するような寸法である。こうしてインサート４４の成形は完了する。
インサートの真空成形は、インサートを成形する１つの好ましい方法であることを理解すべきである。適当なインサートは、成形、形成によって、またはブエルに付与された米国特許第５，１７１，３０２号及び米国特許第５，１９７，９５９号に示される他の手段によって形成することができる。しかしながら、真空成形が好ましい。なぜならば、それは、インサートに高密度部分を形成しないからである。（プランジャの湾曲した突出部と接触するインサートの部分はわずかに密度が高くされる。）これによってインサートの全体的な弾性を改良する。なぜならば、ひだの等ようなヒンジ点が形成されないからである。またそれは、繊維の中の繊維空隙に影響を与えることのないように吸収材ＴＢＡＬを圧縮することを避ける。このように、ＴＢＡＬ材料の良好な吸収材特性は影響を受けることなく、全体的なインサートにわたって比較的に一様になる。
上述したようなインサートを使用して生理用ナプキンを組み立てることは、次のように行われる。同じタイプのＴＢＡＬ材料のウエブ（＃２３３８）は、吸収コアに使用されるＴＢＡＬのウエブに下側に緊密に糊付けされる。好ましくは、それがインサート４４にコア４２を通って液体が移動することができるように液体透過性になるようにスプレーするか螺旋形状に適用できる。次にポリエチレンフィルムのシートがバックシートの形状まで切断できる。テープがインサート４４の中央本体部分のみの周りに適用される。上方にコア材料が取り付けられるインサート４４は、インサート４４の中央本体部分４６の周縁にテープを使用してバックシートに結合される。これは、インサート４４がその底部面全体にわたってバックシートに結合されないことを保証する。これは、インサート４４とバックシート４０との間である程度結合されない部分があることを意味する。（この結合されない部分に関する概念は１９９１年４月１６にオズボーンに発行された米国特許第５，００７，９０６号にさらに詳細に説明される。）孔が形成されたフィルムのウエブは、トップシートを吸収コア、インサート及びバックシートの複合体に配置するためにトップシートについての所望の形状に切断される。トップシートの面はここに説明した結合方法の１つ（またはそれ以上）によって吸収コアの面に結合される。トップシートは、その周縁が接着、クリンピング等によってバックシートに結合される。パンティファスナがバックシートに適用される。トップシートの身体に面する側は、生理用ナプキンを完成させるために表面活性剤と共にスプレーされる。
この方法は多数の変形例が可能である。例えば、生理用ナプキンの異なる追加的な部品は、上述したように真空によって形成することができる。他の実施例において、生理用ナプキン全体は、その部品を組立体後に、真空形成することができる。この方法の他の方法において、生理用ナプキンの種々の真空成形は真空を半空気透過性部材に対して引くことによって実施される。別の例として、真空形成される生理用ナプキンの部材に適用される真空圧の差が真空形成ダイに対してこのような部材を引くのに十分である限り空気透過性部材を使用することもできる。さらに、生理用ナプキン全体を真空形成する場合において、湾曲した上述したものと同様のスクリーンを使用することができる。スクリーンは、生理用ナプキン及び生理用ナプキン全体が後ろから前に湾曲した形状に他に適当な方法で真空形成される限り使用することができる。
（２）平坦なインサート
別の案として弾性インサート４４は、第７図に示すように比較的に平坦である。このような場合、弧状部分は、インサート４４から削除され、二次元状のインサート４４は、第１図に示す平坦な形状（またはそのいくつかの変形において）に形成される。このようなインサートは、（好ましくは弾性）材料の部分を単に切断することによって所望の形状に形成することができる。平坦なインサートは、特に、超薄型の生理用ナプキン（すなわち、約３ｍｍ未満の厚み）に使用することが好ましい。なぜならば、それらは、ナプキンにさらに厚みを加えることなく生理用ナプキンに所望の使用形状を与えることができるからである。
インサート４４は、使用中に所望の形状をとる際にそれを補助する変形ラインを備えている。平坦で湾曲した立体的なインサートは、使用中に所望の形状を取る際にインサートを補助する変形ライン、変形点（または他の形状を有する変形領域）を備えている。しかしながら、変形線８０（その例は、第１５Ａ図乃至第１８図に示すインサートを備えている）は、インサートにおいて、さらに平坦に形成され、使用中に所望の形状に曲げることができなければならない。好ましくは、この平坦なインサートは、前述した複数の弧状部分を有する湾曲したインサートの形状にできるだけ接近する形状をとることが好ましい。
（３）他のインサートの形状
第１５図Ａ乃至第２１図Ｂは、他のインサート形状及び断面形状を有する生理用ナプキンが使用中にとる形状を示している。
第１５図Ａは、６角形の形状を有する平坦なインサートを有する生理用ナプキンを示す。長手方向を向いている６角形のインサートの２つの側の長さは、他の側より長い。長手方向を向いているインサートの側は他の側の長さの約２倍である。６角形形状のインサートは、その下着に面する側に長手方向を向いた溝７８を備えている。溝７８は、インサートの厚さを通過する方向の一部分に形成される。溝７８は、第１５図Ａの図面では隠れているが、実線によって表されており、それは、以下に続く図面に示されるエンボス加工された変形例を有する実施例とは異なるので実線として示される。第１５図Ｂは、生理用ナプキンが使用中に圧縮されたときにインサートがとる反転したＶ形状の断面を示す。
第１６図Ａは、６角形の形状を有するインサート４４と、インサートの下側に形成された中央の長手方向を向いたエンボスライン（または圧縮ライン）８０Ａとを備えた生理用ナプキンを示す。中央の長手方向を向いた圧縮ライン８０Ａは、圧縮されたときにインサートの中央が上方に突出した形状に折れ曲がることを補助する。この圧縮ラインは、第１６図Ａに破線として示す。この圧縮線は、連続的なラインである。第１６図Ｂは、使用中にインサートがとる丸い頂点の断面形状を有する反転したＶ形状を示す。本発明は連続した圧縮ライン（溝）には制限されず、これらの図面に示した圧縮ライン（または溝）は間断的なものであってもよいことは理解すべきである。またインサートの所定の領域に１つの圧縮ライン（または溝）を備えているここに説明したインサートは、このような領域に複数の圧縮ライン（及び／または溝）を備えることができることは理解できよう。複数の圧縮ライン（溝）は、もしさらに丸い折り曲げ構造を形成する傾向を提供するためには特に有効である。これらの複数の圧縮ライン（または溝）は同じ方向を向いている。もし圧縮ライン（または溝）が同じ方向を向いている場合には、それらは、ほぼ平行であるが、平行でない場合の実施例を形成することも可能である。
第１７図は、小さいウイングを備えた６角形の中心（“中心の身体”）を有する平坦なインサート４４を備えた生理用ナプキンを示す。第１７図Ａに示すインサートは、第１６図Ａに示したインサートと同様のインサートの６角形部分の下側にエンボス加工された中央の長手方向を向いた圧縮ライン８０Ａを備えている。しかしながら、第１７図Ａに示すインサートは、中央本体４６とウイング４８との間に２つの長手方向を向いた圧縮線８０Ｂを備えており、それらは、上方に折れ曲がった際にウイング４８を補助するようにインサートの身体に面する側にエンボス加工されている。第１７図Ｂは、使用中にインサートが形成する形状及びインサートのウイング４８によって形成される形状を示す。
第１８図Ａは、（横断方向に測定された）広いウイングを備えた６角形の中央及び第１７図Ａに示すものと同様の圧縮ラインを有するインサート４４を有する生理用ナプキンを示す。第１８図Ｂは、インサートがさらにはっきりとした（すなわち、長い）脚部を備えたＷ形状を形成することを示している。
第１９図Ａは、第１８図Ａに示したものと同様の６角形の中央部４６を有するインサート４４を備えた生理用ナプキンを示している。しかしながら、第１９図Ａに示す６角形の中心は、弧状の断面を備えている。第１９図Ｂは、使用中にインサートがとる形状を示す。
第２０図Ａ及び第２０図Ｂは、第１図乃至第５図に示す好ましい予備形成されたインサート及び使用中にとる丸いＷ形状を有する好ましい予備形成されたインサートを示す。
第２１図Ａ及び第２１図Ｂは、（例えば約５ｍｍの厚さ以上の）厚い生理用ナプキンに使用することが好ましく、使用中にボート形状の断面を有する“Ｘ”形状（またはＸカット型）の平坦なインサート４４を備えている生理用ナプキンを示す。Ｘカット型インサートは生理用ナプキンが着用者のももによって圧縮されるときに直立する側方を備えている厚い生理用ナプキンを提供する。Ｘカット型インサートの中央部分は、上述したインサートの特徴（例えば、薄さ、弧状の中央本体、中央本体の端部の延長部）を必要とはしない。なぜならば、厚い生理用ナプキンに見られる特別の吸収材材料と共に生理用ナプキンの側方の圧縮力によって、これらの特徴を有するＸ型のインサートを提供することなく生理用ナプキンの一部が長手方向の中心線Ｌに沿って上方にふくれるようにするからである。
第１５図Ａ乃至第２０図Ｂに示すインサートは、最も基本的なインサート（第１５図Ａ）からさらに好ましいインサート（第１９図Ａ及び第２０図Ａ）に次第に展開している状態を示している。展開した図面（第１５図Ａ及び第１６図Ａ）に示すインサートは、隆起した中央部分を形成するように変形することができるが、生理用ナプキンが障壁を形成し、着用者のももの内側で最大限の領域のカバーを行うことができるように所望のＷ形状の断面を使用しない。さらに好ましいインサートの断面形状が丸くなることによって、生理用ナプキンが誤って着けられているときでも、（例えば、生理用ナプキンが着用者の身体の中央線に沿って正確に配置されない場合でも）つけ心地を改良し、生理用ナプキンを着用者の身体に関して所定の位置にさらに容易に調節することができる。
（４）選択的なスチフナ
本発明の身体適合部分または部材は選択的なスチフナを有することができる。ここに使用する用語の選択的なスチフナは、異なるスチフネスを有する領域を備えた生理用ナプキンの部分または部材を言う。選択的なスチフナは、他の領域（例えば、第２の領域）より堅い少なくとも１つの領域（第１の領域）を有する。これらの領域は、ある所望の形状に曲がる際に部材を補助するように使用される。この部材は、堅さの小さい第２の領域の周りで曲がる。
第２２図は、選択的なスチフナ８２を備えた身体適合部材の一例を示す。この選択的なスチフナ８２は、堅い第１の領域８４と第２の堅くない領域（堅さの小さい）８６とを有する。第２２図に示すこの選択的なスチフナ８２は、前述したインサートの蝶型形状と同様な形状の堅い第１の領域８４のパターンを有する。選択的なスチフナ８２は、さらに大きな可撓性を有する第２の領域８６の周りで曲がり、前述したインサートと同じ形状に変形する。
第２２図に示す選択的なスチフナ８２は多数の方法で形成することができる。好ましくは、これらの方法は熱結合が形成されるベース材料（スタート材料）または他の材料を熱結合するベース材料を使用する。もっとも好ましいのは、このような方法が上述した好ましいＴＢＡＬ材料のような熱結合可能な吸収材料を使用することである。選択的なスチフナ８２は別の部品を有するベース材料から形成することができるか、またはベース材料はトップシートと、バックシートと、吸収コアとを有する。堅い領域を形成する１つの好ましい方法は、材料に圧力を適用することなく熱結合材料の加熱領域の選択によって行う。これは例えば、ベース材料をテンプレートでカバーし、ベース材料を高圧のエアガンで加熱することによって行われる。
硬化領域を形成する他の方法は、堅い材料をベース材料の選択部分に取り付けることによって行われる。この方法の好ましい実施例において、熱可塑性材料は、硬化材料に使用され、熱可塑性硬化材料は、熱可塑性硬化材料を加熱することによってベース材料の一方の側に溶融される。
いくつかの利点は、選択的なスチフナによって提供される。１つの主な利点は、上述した湾曲したインサートのものと同様の使用中の形状をとることができるように非常に薄く形成することができることである。非常に薄い吸収材料は特に重要である。さらに、吸収コアのような生理用ナプキンの部材は、選択的なスチフナに形成することができる。これは、生理用ナプキンに別の部材を付加する必要性を無くし、また関連材料及び処理コストが加わることを回避することができる。選択的なスチフナの他の主な利点は、選択的なスチフナの製造過程中にもし圧力が適用されるないならば、硬化領域は、著しい程度に密度を高くされる必要はない。これは吸収性及び浸透性が硬化領域を製造することによって影響を受けないように吸収材料から選択的なスチフナをつくることが必要ならば特に重要である。従って、選択的なスチフナは、その全体面にわたって一様な吸収材及び浸透性を備える。
Ｅ．トップシート，バックシート及び吸収コアの組み合わせ及びそれらを生理用ナプキンの組み立て
上述した生理用ナプキンの部材（トップシート、バックシート及び吸収コア）は適当な方法で組み立てることができる。
第１図乃至第５図に示す好ましい実施例において、生理用ナプキンの部材は、トップシート３８及びバックシート４０の縁部が吸収コア４２の縁部を越えて外側に伸びるような大きさの部材でサンドイッチ状に組み立てられる。トップシート３８及びバックシート４０は、公知の技術を使用して少なくとも周囲の一部を結合することができる。
ここに使用するような用語の“結合”は、１つの部材を他の部材に直接固定することによって直接固定する構成と、１つの部材を他の部材に固定されている中間部材に固定することによって他の部材に間接的に固定する構成と、１つの部材と他の部材が一体的であり、すなわち、１つの部材が他の部材と一体的である構成とを含む。生理用ナプキン２０の部材は、接着剤、縫合、熱及び／または圧力結合、動的機械的結合、超音波結合、他の部材の上に１つの部材を有する繊維をメルトブロー処理し、１つの部材を他の部材に押出し、または当業者によって知られる他の手段によって生理用ナプキンの部材から成る繊維または他の構造的部材との混合またはエンタングル加工によって一緒に結合することができる。生理用ナプキンの部材を取り付ける適当な手段は、１９９２年９月１４日にクリー等の名称で出願された米国特許第０７／９４４，７６４号及びその継続出願（１９９３年６月２４日にＰＣＴ公開ＷＯ９３／１１７２５号）に示されている。第１図に示すように、トップシート３８は、液体不透過性シーム９０に沿ってバックシート４０に固定されることが好ましい。シーム９０はのりづけ、クリンピング、または熱シーリングのような目的においてこの技術分野で通常使用される手段によって形成することができる。
また、本発明の生理用ナプキン２０は、トップシートと、バックシートと、コア材料との異なる組み合わせから形成することができる。例えば、生理用ナプキン２０は、すべて伸長可能な部材から構成することができる。また生理用ナプキン２０は、オズボーンの名称で１９９２年７月２３日に出願された米国特許第０７／９１５，１３３号に示された伸長性、または非伸長性のトップシート、バックシート及び吸収コアのいかなるタイプまたは組み合わせから成る（ＰＣＴ公開ＷＯ９３／０１７８５）。
生理用ナプキン２０が伸長性部材から成るとき、部材は、生理用ナプキンを伸長することができるように適当な方法で一緒に結合することができる。このような構造の１つの好ましい例において、バックシート４０は、伸長可能な接着剤フィルムを有する。コア４２はトップシート３８とバックシート４０との間に配置されている。コア３８の縁部を越えて外側に伸びるトップシート３８の縁部の部分は、吸収コアの周囲の周りに配置された接着剤バックシートを使用してバックシート４０の対応する部分に固定される。このような構造は、隣接する部材の面を互いに固定することなく、生理用ナプキンの部材を固定することが分かっている。上述したように部材のある部分を両面で固定することが好ましい。
部材を結合する上述した方法は構造を簡単にする上で好ましい。（種々の部材を一体にする他の方法を使用することができる。）例えば、また本発明は、いわゆる“管”製品を含む。これらの製品において、（トップシート材料のような）液体透過性は、吸収コア及びバックシートの周りで完全に包囲され、部材は一緒に固定することができる。他の例において、トップシートは、コアの周りで包囲することができ、包囲されたコアはバックシートに配置されそれに固定することができる。
Ｆ．他の実施例と特徴
生理用ナプキンは、種々の他の実施例及び／または特徴を有する。１つの好ましい実施例は、生理用ナプキンのインサートと追加的な設計の特徴とを組み合わせることであり、第２図に示すような凹形状の部分を備えた下着に面する側の中央のリフトまたは１９９１年４月６日にオズボーンに発行された米国特許第５，００７，９０６号に示されたコアと追加的な構成と生理用ナプキンのインサートとを組み合わせる。
第２３図は、他の実施例において、生理用ナプキン２０がオルセン等の名称で１９９２年７月２３日に出願された米国特許第０７／９１５，２０１号及び１９９３年２月４日に発行された対応する国際特許出願第ＷＯ９３／１０７８３に示されているものに関連するＶ形状のパンティファスナパターンを備えている。このようなパンティファスナはこのような目的のために適している公知の他のタイプのファスナまたは接着剤を有する。このようなファスナパターンは、長手方向の中央線及び横断方向の中央線の双方に沿って生理用ナプキンの一部分が着用者のパンティから離れることができるようにする。これによって、着用者の恥丘領域、イントロイト（ｉｎｔｒｏｉｔｕｓ（膣口））、臀部の溝にさらに用に適応する生理用ナプキンを提供する。
第２４図は、上方に突出した形状に変形されるように予め配置されている吸収コアのような部材を有する生理用ナプキンのインサートを特徴とする他の好ましい実施例を示す。上方に突出した形状に変形されるように予め配置される部材を有する生理用ナプキンは、ハインズ等に１９９３年９月１６日に出願された“上方に突出した形状に予め配置されたコアを有する生理用ナプキン”と題された米国特許第０８／１２２，１１４号に示されている。このような製品の吸収コアは、生理用ナプキンに弱化線を形成しそのような形状に折れ曲がるようにすることによってこのような形状に予め配置される。
第２４図に示すこの実施例において、生理用ナプキンは身体に面する側（すなわち、第１の主な面）４２Ａに形成される第１の弱化線１３０Ａのような少なくとも１つの横方向を向いた弱化線１３０を備えた吸収コア４２を有する。弱化線１３０は横断方向の中心線Ｔに向かってくぼんでいる。また生理用ナプキンは、弱化線１３０Ａに向かってくぼんでいる（及び横方向の中心線Ｔに向かってくぼんでいる）第２の弱化線１３０Ｂを有する。好ましくは、第２４図に示すような第１及び第２の弱化線は、長手方向を向いた好ましくは、平行な中間線によって接続されている。生理用ナプキンは、長手方向の中心線Ｌから離れた凹形状の弱化線のような追加の弱化線を有する。
第１と第２の弱化線１３０Ａ及び１３０Ｂは、膣口及び尻の溝で上方に突出した形状にまた着用者の恥丘の恥骨の周りで上方に凹形状に変形する際に生理用ナプキン２０を補助する。追加の弱化線は、着用者のももからの側方の圧力に応答してナプキンの中央領域にＷ形状の断面形状に生理用ナプキンを変形することができる。
好ましい実施例において、弱化線１３０は、一連の弱化場所（その内のいくつかが示されている）によって形成することができる。別になった場所は、熱、圧縮またはその組み合わせによってトップシート及びコアを結合する結合部を有する。このような別になった結合場所を形成する適当な技術は、クリー等の名称で公開されたＰＣＴ公開公報ＷＯ９３／１１７２５号に示されている。
第２５図は、生理用ナプキン２０が吸収コア４２に重複する隆起（例えば弧状）部分５０を有する湾曲した吸収材インサート４４を備えている他の実施例を示す。第２５図に示す生理用ナプキン２０は、弧状部分５０の下の空隙を満たす材料１３８を備えている。弧状部分５０の下の空隙は、弾性吸収材料で、または液体分配性能を有する材料、好ましくは弾性を有する材料で満たすことが好ましい。弧状部分の空隙を満たす適当な材料は、毛管通路繊維等を含むがそれには制限されない吸収材コアに有効な前述した多数の材料を含む。また第２５図は、他の実施例がインサート４４の弧状部分から切り出されたウインドウ１３６を有することを示している。インサートの弧状部分５０のウインドウ５０は、着用者の膣口にさらに接近した場所に液体獲得／分配材料１３８を配置するために使用される。このようなウインドウ１３６及びウインドウを配置する好ましい材料の寸法は、１９９３年６月２８日にドーク等の名称で出願された米国特許出願第０８／０８４，０８４号で説明されている。
第２６図に示す他の実施例において、トップシート３８，バックシート４０及び吸収コア４２は、伸長可能な部材を有し、インサート４４は、吸収コアの上部に配置されている。この実施例において、本発明のインサート４４は、生理用ナプキンの他の部品よりも伸長性の小さく、米国特許出願第０７／９１５，１３３号（ＰＣＴ公開ＷＯ９３／０１７８５号）に示された伸長性の小さいものと同様に作用する。このような実施例において、インサート４４の底部のＰ−９材料の薄層は、下の吸収コア４２が伸長したときに、インサート４４及びコア４２が互いに関してさらに容易にスライドすることができるように、円滑な底面（すなわち、低い摩擦係数を有するもの）を有するインサート４４を提供する。これは、吸収コア４２が伸長性を改良して伸長性の小さいインサート４４を立ち上げるようにする。
インサート４４が底面にプラスティック層を有する実施例において、インサートが生理用ナプキンの吸収作用に干渉することを避けることが重要である。このような実施例の１つの例において、インサート４４の上面４４Ａは、十分な吸収性材料を有し、この吸収性材料は、インサート４４が生理用ナプキンの主な吸収部材として作用し、この場合、インサートを通して液体を搬送する必要はない。このような実施例の他の例において、インサート４４は、半液体透過性、または液体不透過性であり、液体を下の吸収部材に搬送する通路を備えている。例えば、インサート４４は、ＴＢＡＬ材料の薄層及びＰ−９材料の１つの層から形成することができ、Ｐ−９材料はインサートが全体として不透過性になるまで加熱されない。別の例として、インサートまたは溶融したＰ−９材料は、第２６図の参照符号１４０に示すようなスリットを備えているか、または液体がインサート４４を通って吸収材コア４２のような下の吸収部材に流れるようにそこに切り出されたウインドウまたはそこに空けられた穴を有する。
本発明の他の実施例において、生理用ナプキン２０は、生理用ナプキン２０の長手方向の縁部２２から外側に伸びているフラップを備えている。このフラップは、適当な形状である。例えば、適当なフラップは、１９８６年５月２０日にバンチルバーグに発行された米国特許第４，５８９，８７６号、１９８７年８月１８日にバンチルバーグに付与された米国特許第４，６８７，４７８号、１９９１年１０月１日にラバッシュ等に発行された“異なる伸長性を有するフラップ及び領域を有効吸収材”と題された米国特許出願第０７／７６９，８９１号、ニイハラ等の名称で１９９２年２月７日に出願された“内側に折り曲げられたプリーツフラップを有する吸収材製品”と題された米国特許第０７／８３２，２４６号、オズボーン等の名称で１９９１年５月２１日に発行された“着用者に取り付ける側方に伸長可能な手段を有効生理用ナプキン”と題された米国特許出願第０７／７０７，２３３号、１９９３年１２月７日にバンチルバーグに付与された米国特許第５，２６７，９９２号によって製造される。
３．試験方法 圧縮力と弾性試験
生理用ナプキンの側方の圧縮特性を測定するためには次の試験が使用される。生理用ナプキンは着用中の拘束力をシミュレートするように構成された一対のプレートによって圧縮される。この試験において、生理用ナプキンの中央は、幅に沿って６サイクルの圧縮を受け、その後、圧縮力が解放される。（また試験は、パンティライナのような生理品を含む他の吸収材製品と共に使用される。）その後、プレートの走行距離及びその結果生じる力を測定する。
Ａ．装置及びサンプルの準備
このテストは、インストロンモデル＃１１２２またはＥＭＥ５５９Ａテンシル（及びコンプレッション）試験装置のような一定のレートの引っ張り圧縮試験装置を必要とする。第２７図は参照符号１５０として示したＯＨ，ニュベリ，Ｐ．Ｏ．Ｂｏｘ１８７のＥＭＥ社から得られるＥＭＥ５９９Ａ装置と共に作動する。
試験装置１５０は、圧縮プレートの１つを固定する固定された下方のクランプ１５４と、他の圧縮プレートを固定する上方の往復動クランプ１５８とを有する。器具１５０は、上方クランプ１５８を下方に偏倚するために参照符号１６２で示した重り（４０００ｇ）を含む。
圧縮力は、一対のプレートから成る組立体によって生理用ナプキン２０に適用される。上方の圧縮プレート１６６は、着用者の向き合うももの曲率及び使用中に生理用ナプキン２０の身体接触部分（会陰領域）の双方をシミュレートする。下方の圧縮プレート１７０は、下方のプレート１７０の下方の身体部分１８２の各側に１つづつ間隔を置いた円筒形のポスト１７４及び１７８と、下方の本体部分１８２に取り付けられたＰＬＥＸＧＬＡＳ目視スクリーン１８４とを含む。これらのポスト１７４及び１７８は、生理用ナプキン２０の取り付け用のパンティのクロッチ部分を保持する。（適当なパンティのクロッチ部分はパンティから切り出され、端部にポスト１７４及び１７８に取り付ける縫合管を備えている。）
プレート１６６及び１７０は、第２８図及び第２９図の組立体１６４として詳細に示されている。これらの図面を参照すると、下方プレート１７０は、装置１５０を固定するためにプレート１７０を固定するように使用される一対の間隔を置いたスロット１７２ａ及び１７２ｂが形成されているベース１７１を有する。第２８図に詳細に示すように、プレート１７０は、凹形状の湾曲面を備えている上方本体部分１７３を有する。
第３０図及び第３１図に特に示すように、上方プレート１６６は、凹形状の湾曲面１６９を備えている本体部分１６７を有する。本体１６７には上方プレート１６６を装置１５０の往復動クランプ１５８に取り付けるほぼ矩形の取付ブラケット１６８がある。特に第２８図を参照すると、下方プレート１７０の湾曲凸面１７５は上方プレート１６６の湾曲凹面１６９と対応する形状を形成している。この対応する形状は、上方プレート１６６が下方プレート１７０を越えて接触することなく、この近傍にさらに接近するように移動することができる。
プレート１６６及び１７０（及びそれらの構成部分）は、必要な形状から形成することができる適当な材料（例えば、アルミニウム，ＬＥＸＡＮ，ＰＬＥＸＩＧＬＡＳ）から製造することができる。また、プレート１６６及び１７０の重量は、力の値を十分な範囲で測定することができるように装置のロードセルの制限より十分に小さくなければならない。またプレート１６６及び１７０は、互いに向き合って整列する上方及び下方の曲率を合わせなければならない。圧縮中にプレートが一緒になるとき、それらの間に物理的な接触はない。
試験中に、クロスヘッドの速度は、２２インチ／分（５６ｃｍ／分）である。プレートの間の空隙は、４インチ（１０ｃｍ）の距離でスタートし、生理用ナプキン２０が完全に圧縮されたときは１インチ（２．５４ｃｍ）まで狭くなる。これは、装置の寸法を計算に入れるときに２０ｃｍの初期クロスヘッド設定及び１２．５ｃｍの最終的なクロスヘッド設定に等しい。
生理用ナプキン２０のサンプルは、最小限２時間にわたって７３±２°Ｆ及び５０±２％の相対湿度で平衡がとられる。サンプルは、生理用ナプキンの底部に接着剤及びリリースペーパーの配置を含むように完全に配置しなければならない。準備しているサンプルの曲がりは、望ましくないので避けるべきである。
Ｂ．試験手順
この試験において、最小限、各生理用ナプキン２０の６つのサンプルが必要である。リリースペーパーは、生理用ナプキン２０から取り外され、生理用ナプキンはシームに関してパンティクロッチ部分の中央に配置される。生理用ナプキン２０はそれを固定するためにわずかに下に押し下げられる。パンティクロッチ部分の端部の縫合管は、下方の圧縮プレート１７０の穴にスライドされる。生理用ナプキン２０は、端部が装置１５０の前方を向いている弧形状であり、パンティクロッチとプレート１７０の下方前方部分との間にゆるく閉じ込められる。生理用ナプキン２０は、一方の縁部で直立するような向きをしている。プレート１６６及び１７０は、４インチ（１０．１６ｃｍ）離れている。
プレート１６６は、生理用ナプキン２０が１インチ（２．５４ｃｍ（完全な圧縮））に圧縮されるまで往復動上方クランプ１５８の下方の動きによってプレート１７０に向かって移動する。圧縮は３０秒間にわたって行われる。上方の圧縮プレート１６６が生理用ナプキン２０の縁部と接触する距離は、１０ｇの力に達するときに決定される。これは、生理用ナプキンの初期の幅である。完全に圧縮した後、３０秒の最後の力と、圧縮が開放される直前の力は圧縮力として記録される。
３０秒後に完全に圧縮した後、圧縮力はプレート１６６を（４インチ離れた）初期位置に移動することによって解放される。生理用ナプキン２０は、６０秒にわたって圧縮されないままである。６０秒経過した後、第２の圧縮サイクルがスタートする。上述した同じ手順が実行される。この手順は、生理用ナプキン２０が６回の圧縮／リリースサイクルを受けるまで繰り返される。
３つの乾燥したサンプルは、この手順によって試験される。生理用ナプキン２０の３つの追加的なサンプルは、（サンプルに液体自身が分配することができるように）サンプルの中心に０．９％の７．５ｍｌの食塩水を注ぎ、濡れた状態で試験し、試験が始まる前に１０分間放置する。濡れたサンプルは乾燥したサンプルと同じ手順で試験される。
Ｃ．計算
３つの乾燥したサンプル及び３つの濡れたサンプルが使用された後、次の値が決定される。
（１）３つの乾燥した生理用ナプキンの６回の平均圧縮力。
（２）３つの濡れた生理用ナプキンの６回の平均初期幅。
（３）次の等式を使用して３つの濡れた生理用ナプキンが計算された平均％幅。
％生理用ナプキン幅＝１００×（初期生理用ナプキン幅サイクル６÷初期生理用ナプキン幅サイクル１）
すべての特許及び特許出願（及びそれに付与された特許並びに対応する公開された外国特許出願）及びこの特許出願を通して述べた刊行物は参考として組み込まれている。しかしながら、参照した書類のいずれも本発明を示してはいない。また、市販されている材料または製品のいずれも本発明を示してはいない。
本発明の特に好ましい実施例を図示して説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の種々の変形及び変更を行うことができることは当業者には明らかである。

Claims (41)

1. 長手方向を向いた長手方向中心線と、横断方向中心線と、第１の端部領域と、第２の端部領域と、前記端部領域の間に配置された中央領域とを有する、下着のクロッチ部分に着用する吸収材製品において、
   前記吸収材製品は、
   液体透過性トップシートと、
   前記トップシートに結合された液体不透過性バックシートと、
   前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収コアと、
   吸収材製品の中央領域に配置された弾性部分とを有し、
   前記弾性部分は、中央本体と、一対の側方部分と、一対の長手方向側縁と、一対の端縁とを有し、横方向内側を向いた力に対する弾性を備え、
   前記端縁の少なくとも一方は、長手方向に最大移動点を有し、
   前記端縁は、最大移動点から長手方向内側に間隔を置いた間隙を有し、
   前記弾性部分は、前記間隙の長手方向内側に略連続した横方向断面を有し、前記端縁の少なくとも一方は、前記中央本体により形成される延長部と、前記側方部分の一方により形成される少なくとも１つの延長部とを有し、
   少なくとも１つの間隙は、前記中央本体により形成される延長部と前記側方部分の少なくとも一方により形成される延長部との間に形成されたことを特徴とする吸収材製品。
2. 前記間隙は、スリットを有することを特徴とする請求項１に記載の吸収材製品。
3. 前記間隙は、切欠きを有することを特徴とする請求項１に記載の吸収材製品。
4. 前記弾性部分の端縁の少なくとも一方は、弾性部分を平面で見たとき、Ｗ形であることを特徴とする請求項１に記載の吸収材製品。
5. 前記Ｗ形端縁は、前記中央本体によって形成されたこぶ部分を有し、前記こぶ部分は、前記横方向の中央線から離れる方向に丸く突出していることを特徴とする請求項４に記載の吸収材製品。
6. 前記弾性部分の両端縁は、Ｗ形であることを特徴とする請求項４に記載の吸収材製品。
7. 前記弾性部分の長手方向側縁は、内側に凹んでいることを特徴とする請求項１に記載の吸収材製品。
8. 前記弾性部分は、吸収材製品の使用時で力を受ける前では平面であることを特徴とする請求項１に記載の吸収材製品。
9. 前記吸収材製品が側方の圧縮力を受けるとき、前記弾性部分の中央本体は、上方に突出した形状をとり、前記側方部分は、上方に曲がることを特徴とする請求項８に記載の吸収材製品。
10. 前記弾性部分は、前記吸収材製品が側方の圧縮力を受けるとき、丸いＷ形断面をとることを特徴とする請求項９に記載の吸収材製品。
11. 前記弾性部分は、前記吸収材製品の少なくとも１つの部材を有し、前記部材は、第１の領域と第２の領域を具備し、前記第１の領域は、前記第２の領域より堅く、前記第２の領域は、前記部材が前記第２の領域の周りで曲がるように可撓性を有することを特徴とする請求項１に記載の吸収材製品。
12. 前記弾性部材の第１の領域は、第１の領域が第２の領域より堅くなるように前記第１の領域に取り付けられる材料を有することを特徴とする請求項１１に記載の吸収材製品。
13. 前記弾性部材の第１の領域は、第１の領域が第２の領域より堅くなるように少なくとも一部溶融されることを特徴とする請求項１１に記載の吸収材製品。
14. 前記弾性部分は、立方体に予め成形されていることを特徴とする請求項１に記載の吸収材製品。
15. 前記吸収材製品は、少なくとも１つの変形ゾーンを備えていることを特徴とする請求項１に記載の吸収材製品。
16. 前記吸収材製品は、少なくとも１つの変形ラインを有することを特徴とする請求項１５に記載の吸収材製品。
17. 前記変形ラインは、連続していることを特徴とする請求項１６に記載の吸収材製品。
18. 前記変形ラインは、断続していることを特徴とする請求項１６に記載の吸収材製品。
19. 前記弾性部分は、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された分離インサートの弾性部材を有することを特徴とする請求項１６に記載の吸収材製品。
20. 前記弾性部材は、長手方向中心線と、身体面と、下着面とを有し、前記弾性部材の中央本体は、一対の端部を有し、前記少なくとも１つの変形ラインは、前記弾性部材の下着面に形成され前記弾性部材の端部の間を延びることを特徴とする請求項１９に記載の吸収材製品。
21. 前記弾性部材は、身体面に形成された少なくとも１つの変形ラインを有し、前記変形ラインは、長手方向を向き、前記弾性部材の中央本体と前記弾性部材の側方部分の一方との間を通ることを特徴とする請求項２０に記載の吸収材製品。
22. ２つの変形ラインを有し、各変形ラインは、前記弾性部分の中央本体と各側方部分との間にあり、前記変形ラインは、前記長手方向の中心線に向かって凹形であることを特徴とする請求項２１に記載の吸収材製品。
23. 前記弾性部分の中央本体は、前記吸収材製品の少なくとも１つの下側部材の上に重なり、前記弾性部分の中央本体の少なくとも一部は、前記中央本体の取り付けられない部分が前記下側部材から離れることができるように、前記中央本体に取り付けられていないことを特徴とする請求項１に記載の吸収材製品。
24. 下着に面する側と、前記吸収材製品を前記下着のクロッチ領域に取り付けるために前記下着に面する側に固定具を有し、前記固定具は、各々が一対の脚部を有する２つの変形Ｖ形パターンを形成し、Ｖ形パターンは、Ｖ形パターンの中心が前記長手方向の中心線に一致するように、前記吸収材製品の各端部領域に配置され、各変形Ｖ形パターンは、前記Ｖ形パターンの他の部分よりも前記横方向に狭いベースと、前記脚部の対の各々の間に開いた空間とを有することを特徴とする請求項２３に記載の吸収材製品。
25. 前記トップシートと前記バックシートと前記吸収コアは、伸長可能であり、前記吸収コアは、身体面と下着面とを有し、前記弾性部分は、前記トップシートと前記吸収コアとの間で前記吸収材製品の少なくとも中央領域に配置された弾性インサートを有し、前記弾性インサートは、身体面と下着面とを有し、前記吸収コアより伸長できず、前記インサートの下着面は、前記吸収材製品が伸長したとき、前記弾性インサートが吸収コアの身体面に対して滑動するように、吸収コアより小さい摩擦係数を有することを特徴とする請求項１に記載の吸収材製品。
26. 長手方向を向いた長手方向中心線と、横断方向の中心線と、第１の端部領域と、第２の端部領域と、前記端部領域の間に配置された中央領域とを有する、下着のクロッチ部分に着用する吸収材製品において、
    前記吸収材製品は、
    液体透過性トップシートと、
    前記トップシートに結合された液体不透過性バックシートと、
    前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収コアと、
    吸収材製品の中央領域に配置された弾性部分とを有し、
    前記弾性部分は、前記吸収材製品の少なくとも１つの部材から形成され、中央本体と、一対の側方部分と、一対の長手方向側縁と、一対の端縁とを有し、横方向内側を向いた力に対する弾性を備え、
    前記端縁の少なくとも一方は、長手方向に最大移動点を有し、
    前記端縁は、前記中央本体と前記側方部分との間で前記端縁の最大移動点から長手方向内側に間隔を置いた間隙を有し、
    前記弾性部分は、前記間隙の長手方向内側に略連続した横方向断面を有し、前記端縁部の少なくとも一方は、前記中央本体により形成される延長部と、前記側方部分の一方により形成される少なくとも１つの延長部とを有し、
    少なくとも１つの間隙は、前記中央本体により形成される延長部と、前記側方部分の少なくとも一方により形成される延長部との間に形成されたことを特徴とする吸収材製品。
27. 前記弾性部材は、横方向のラインに沿った断面で見るとき、３つの弧状部分と、それらの間に遷移領域を有し、
    前記弧状部分は、
    （ａ）前記弾性部材の中央本体の少なくとも一部から成るこぶ部分を形成する上方に突出した中央弧状部分と、
    （ｂ）第１の側方部分と、前記中央本体と前記第１の側方部分との間の遷移部分の少なくとも一部とを有する第１の上方に凹形の側方弧状部分と、
    （ｃ）第２の側方部分と、前記中央本体と前記第２の側方部分との間の遷移部分の少なくとも一部とを有する第２の上方に凹形の側方弧状部分とを有することを特徴とする請求項２６に記載の吸収材製品。
28. 前記弧状部分は、前記弾性部材の一方の長手方向側縁から他方の長手方向側縁まで連続する曲線の丸い断面Ｗ形を形成することを特徴とする請求項２７に記載の吸収材製品。
29. 前記中央本体は、前端と後端を有し、前記前端から前記後端に上方に突出した弧形を有することを特徴とする請求項２８に記載の吸収材製品。
30. 少なくとも１つの変形ゾーンを備えていることを特徴とする請求項２７に記載の吸収材製品。
31. 上方の突き出た中央弧状部分により形成されるこぶ部分の下側にこぶ部分の下側空隙を埋めるように配置された材料を有することを特徴とする請求項２７に記載の吸収材製品。
32. 前記こぶ部分の下側に配置された材料は、弾性材料であることを特徴とする請求項３１に記載の吸収材製品。
33. 前記こぶ部分の下側に配置された材料は、吸収材料であることを特徴とする請求項３２に記載の吸収材製品。
34. 前記中央弧状部分は、切り出された窓を有することを特徴とする請求項３１に記載の吸収材製品。
35. 前記弾性部材は、前記トップシートと前記吸収コアとの間に配置されたインサートを有することを特徴とする請求項２６に記載の吸収材製品。
36. 前記弾性部材は、前記吸収コアの少なくとも一部を有することを特徴とする請求項２６に記載の吸収材製品。
37. 前記弾性部材は、前記吸収コアと前記バックシートとの間に配置されたことを特徴とする請求項２６に記載の吸収材製品。
38. 前記弾性部分は、少なくとも一部に吸収材料を有することを特徴とする請求項１または２６に記載の吸収材製品。
39. 前記吸収材料は、熱結合されたエアレイドウエブを有することを特徴とする請求項３８に記載の吸収材製品。
40. 前記弾性部材は、１．２５ｍｍ以下の厚みを有することを特徴とする請求項２６に記載の吸収材製品。
41. ３ｍｍ以下の厚みの生理用ナプキンであることを特徴とする請求項４０に記載の吸収材製品。

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