JP2002534163A - 改良されたサイド形態を有する使い捨て吸収体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 大略的に上向きの凸状後領域を備え、使用前に三次元形状を形成するのに適しており、体対面表面及び衣服対面表面、長手方向対称平面、前端縁及び後端縁を有し、液体透過性トップシート、前記トップシートに接合されたバックシート、及びバックシートとトップシートとの中間にある吸収性コアを備えている使い捨て吸収体。本発明の使い捨て吸収体は、好ましくは使用者の体に直接取り付けられるものであり、この使い捨て吸収体が使用者の体に取り付けられている時、側方向に伸びており、かつ使用者の内側大腿区域に隣接してこれと密接に接触させたままにすることができる、改良されたサイド形態を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （発明の分野） 本発明は、使い捨て吸収体に関する。使い捨て吸収体は、体から排出された液
体を受け取るために、使用者によって体の外側に装着されるように設計された吸
収装置であると考えられている。特に本発明は、使用前に三次元形状を形成して
、体の非平面表面及び非直線溝に合わせる前記三次元形状によって、体への適合
の向上及び漏れの減少を与えるのに適した、使い捨て吸収性生理用ナプキン、月
経用品、失禁用インサート、及びパンティライナーに関する。本発明の使い捨て
吸収体は、好ましくは使用者の体に直接適用されるものであり、この使い捨て吸
収体が使用者の体に取り付けられている時に、側方向に伸びており、かつ使用者
の内側大腿区域と隣接してこれと密接に接触させたままにすることができる改良
されたサイド形態（ｆｅａｔｕｒｅ）を備えている。

【０００２】 （発明の背景） 使い捨て吸収体は、その基本形において、体と接触する透過性要素（あるいは
またトップシート又はオーバーラップとも呼ばれる）と、不透過性保護バリヤー
（あるいはまたバックシートとも呼ばれる）との間に挿入された吸収性コアを備
えている。吸収性要素は当然ながら、体から排出された液体を受入れて封じ込め
るためのものである。体と接触する要素は、そこを通って吸収性要素に入る液体
の自由な通過を可能にしつつ、体の表面との快適かつ乾いた感触の接触を与える
ためのものである。保護バリヤーは、吸収性要素から追出されるか又はこれから
漏れる液体が使用者の衣服を汚すのを防ぐためのものである。

【０００３】 体の外側に装着するための既知の使い捨て吸収体の主な欠点、例えば漏れ、濡
れた／汚れた感触、不快感は、これらの製品によって得られる体適合があまりよ
くないことに関連している。例えば生理用ナプキンに関しては、体の解剖学的構
造に合わせる能力をこのような製品に備えさせるために、様々な試みがなされて
いる。体に合う吸収体は、当該技術においてよく知られている。当初は平らで、
例えば優先的折り畳み線を組み込むことによって、装着者の解剖学的構造に合わ
せるために使用前に三次元形状を形成するのに適したものと、使用前に既に所望
の三次元形状に形成されているものとの両方がある。

【０００４】 １９９７年１２月２３日に出願され「後部にスリットを有する三次元使い捨て
吸収体（Ｔｒｉｄｉｍｅｎｓｉｏｎａｌ ｄｉｓｐｏｓａｂｌｅ ａｂｓｏｒｂ
ｅｎｔ ａｒｔｉｃｌｅ ｈａｖｉｎｇ ａ ｓｌｉｔ ｉｎ ｔｈｅ ｒｅａ
ｒ ｒｅｇｉｏｎ）」（Ｐ＆ＧケースＣＭ１６６７Ｑ）と題されている欧州特許
出願第９７１２２７３９．２号において、使用前に三次元形状を有し、かつ好ま
しくは逆Ｖ形状の長手方向隆起を有する上向き凸状後領域を備えている三次元使
い捨て吸収体が記載されている。この吸収体はまた、後端縁から伸びており、か
つ実質的に長手方向に向けられているスリット又はカットをも後領域に備えてい
る。この後カット又はスリットは、この吸収体の好ましくは逆Ｖ形状後部に、こ
の吸収体の対称平面に対し直交する軸の周りで曲がる能力を与え、特に臀部溝区
域において、様々な体の形状によりよく適合するようにする。この区域において
、吸収体の後領域は、好ましくはより良い保護を与えるために伸びている。好ま
しくは三次元使い捨て吸収体は、まずパンティーに取り付けた後で吸収体が取り
付けられているパンティーそれ自体を着用するのではなく、装着者の体に直接取
り付けることができる。

【０００５】 欧州特許出願第９７１２２７３９．２号に記載されている三次元使い捨て吸収
体は、下着との可能性のある相互作用及び装着中例えば装着者の動きによって受
けるあらゆる様々な変化を考慮に入れて、様々な解剖学的構造に合わせてその形
状、特にその上向き凸状後領域をより良く調節する能力、同時にこの吸収体の好
ましい受入れ領域に対して後スリット又はカットに関係した後領域のより良いフ
ィット及び適切な配置を与える能力を有する。

【０００６】 使用前に三次元形状を形成するのに適した使い捨て吸収体、特に使用前に既に
造形されているもの、例えば前記出願に記載されているものは、解剖学的構造に
良好な適合を与え、従って使用者にとってのより良い快適性及び漏れの減少を与
える。

【０００７】 この好ましい種類の製品、特に欧州特許第９７１１０７３５．４号に記載され
ている三次元使い捨て吸収体は有利には、まずパンティーに取り付けた後で吸収
体が取り付けられているパンティーそれ自体を着用するのではなく、装着者の体
に直接取り付けることができる。これによって、体の解剖学的構造への良好な適
合が容易にされる。このことは、この製品が得ることができる好ましい体に合っ
た形状によるものであると同時に、体への直接の取り付けによって、吸収体の体
適合力を、様々な装着習慣及びパンティースタイルから実質的に独立させるとい
う事実による。

【０００８】 サイドラッピング要素、あるいはより単純にはサイドフラップ又はウイングは
、使い捨て吸収体のよく知られている部材である。一般に吸収体、例えば生理用
ナプキン、にフラップが備えられている時、これらのフラップは中央吸収手段か
ら側方向に伸びており、股において装着者のパンティーの縁の周りで折り畳まれ
るためのものである。通常、これらのフラップには、これらのフラップを装着者
のパンティーの下側又は反対側フラップに付着させるための取り付け手段が備え
られている。これらのフラップは、例えば配置ミス又はとくにひどい排泄物流の
場合におけるこの製品のサイド漏れによって、排泄物が装着者のパンティーの縁
を汚すのを防ぐのに特に効果的である。フラップはまた、パンティーのいくつか
の部分、特に下着の股におけるパンティー弾性部が、吸収体と使用者の体との間
に少なくとも一部到達するのを防ぐ。この場所では、これらは吸収体の体対面表
面に既に存在するか、又は体から直接流れ出る液体と接触することがあり、従っ
て再び下着の汚れを生じることがある。

【０００９】 前記のような体に合った吸収体にサイドフラップを組み込むことは、良好な適
合によって体の非常に近くにとどまりうるこれらの製品における汚れからの、装
着者のパンティーの保護を向上させるためには、特に好ましいであろうが、この
好ましい種類の製品が、パンティーが装着される前に直接体に取り付けられるた
めのものである時には問題が生じる。

【００１０】 既知の製品を用いた通常の実施によれば、吸収体、例えば生理用ナプキン、は
まず、例えばパンティー留め手段、例えば接着剤手段を用いてパンティーの股に
取り付けられ、ついでフラップが股においてパンティーの縁を包み込むようにさ
れ、一般的には折り畳まれ、好ましくはまた、パンティーの股の下側に取り付け
られる。この吸収体をパンティーに取り付けた後、パンティーが引き上げられた
時に装着者のパンティーのサイド部を自動的に包み込むフラップを備えた吸収体
はまた、例えば米国特許第５，５５８，６６３号及び米国特許第５，５８４，８
２９号に開示されている。どちらの場合も、これらのフラップは、この製品がパ
ンティーに既に取り付けられたら、パンティーを包み込むようにされている。

【００１１】 パンティーが引き上げられる前に、使用者の体に直接取り付けられる吸収体に
おいて、これらのフラップの正確な配置は、簡単に（ｓｔｒａｉｇｈｔｆｏｒｗ
ａｒｄｌｙ）実施することができない。ひとたび吸収体が単独で装着者の体に取
り付けられたら、パンティーが引き上げられている間、フラップは実際、前記サ
イド縁を正しく覆い、汚れに対する所望の保護を与えるために、股においてパン
ティーのサイド縁の外側に使用者によって保持されていなければならない。これ
には使用者による注意が必要であり、この製品を取り付け、ついでパンティーを
着用すること以外の追加の動作を必要とし、さもなければこれらのフラップは、
一般的にはこれにも弾性手段が備えられているパンティーの股区域の縁によって
しわになることがあるであろう。パンティーが引き上げられ、これらの縁が使用
者の大腿の内側部分に沿って上向きに動く時、これらのフラップは例えば、吸収
体の衣服対面表面と、パンティーそれ自体のとの間で少なくとも一部不規則的に
折り畳まれ、従ってパンティー縁のあまり効果的でない包み込み作用を生じ、汚
れに対する保護が小さくなる。いくつかの場合、これらのフラップは、パンティ
ーのサイド縁が、吸収体と使用者の体との間に達するのを防ぐことさえできない
。これは例えば、吸収体の衣服対面表面に対してフラップが完全に折り畳まれる
ことによる。

【００１２】 従って、下着が着用される前に、使用者の体に直接取り付けるための、使用前
に三次元形状を形成するのに適した使い捨て吸収体であって、股部においてパン
ティーの縁の上に効果的に留まり、サイド漏れ及び汚れに対する保護を与えるた
めにこれらを覆いうるサイド部材を有する吸収体を提供することが本発明の１つ
の目的である。

【００１３】 パンティーの引き上げの間に、前記サイドフラップをそれぞれの使用者の内側
大腿区域に隣接してこれとの密接な接触を保持するために、前記サイド部材がサ
イドフラップに備えられているこのような使い捨て吸収体を提供することが、本
発明のさらにもう１つの目的である。

【００１４】 明細書は、本発明を特に指摘し、明確に請求する特許請求の範囲で結論付けら
れてはいるが、本発明は添付の図面と関連した次の記載からよりよく理解される
と考えられる。

【００１５】 （発明の概要） 本発明は、使用前に三次元形状を形成するのに適した使い捨て吸収体であって
、本体部分、液体透過性トップシート、前記トップシートに接合されたバックシ
ート、トップシートとバックシートとの中間にある吸収性コア、体対面表面、衣
服対面表面、長手方向対称平面、及び一対の長手方向サイド縁を備えている使い
捨て吸収体に関しており；吸収性コアは、前部、中央部、及び後部を有しており
、これらはそれぞれ本体部分の前区分、中央区分、及び後区分に対応しており、
長手方向サイド縁の各々において、少なくとも１つのライダー（ｒｉｄｅｒ）
要素が本体部分に接合されており、これらのライダー要素の各々が、ここに記載
されている曲げ剛性テストに規定されているような、少なくとも０．０２Ｎの曲
げ剛性を有する。

【００１６】 （発明の詳細な説明） 本発明は、使用前に三次元形状を形成するのに適した使い捨て吸収体に関する
。この定義は、使用前に既に三次元形状が備えられている製品に関するが、同様
に、当初は平らであるが、この製品が使用前に好ましい三次元形状を取るように
させる部材が組み込まれている製品、例えば使用者が操作手段によってこれらを
装着する前に造形される製品をも含む。このような部材は、例えば既知の手段、
例えばエンボス、接着、又はシーリングによってこの製品構造に型押しされた（
ｉｍｐｒｅｓｓｅｄ）優先的折り畳み線を備えていてもよい。本発明によるこの
ような製品は、純粋に平らな通常の使い捨て吸収体とは異なる。これらは、使用
中に圧縮され、押し潰された時に、どの場合でも、当初の平らな状態と比べて三
次元であると言うことができる形状を取るが、使用前に好ましい三次元形状を形
成するのに適していないものである。

【００１７】 好ましくは本発明は、使用前に既に三次元形状が備えられた、より好ましくは
上向き凸形状、最も好ましくは横断方向に逆Ｖ形状の後領域を有する使い捨て吸
収体に関する。これらは、体内からの液体に対して吸収性を示し、使用者の衣服
が汚れるのを防ぎ、使用者にとっての改良された肉体的快適性を示すが、これら
はまた、生産及び包装が容易である。次に記載される本発明の特に好ましい実施
形態によれば、このような製品は、前記上向き凸状後領域において、後端縁から
実質的に長手方向に伸びている少なくとも１つのカット又はスリットを備えてい
る。少なくとも１つの前記カット又はスリットは、この製品の後領域にカット縁
を画定しており、これらのカット縁は、特にこの製品が典型的には後会陰区域を
通って臀部間溝の方に伸びている後領域において、体への向上した適合と、装着
者の解剖学的構造へのより良い適合性を与えるために、離れるように動かされる
。このような三次元使い捨て吸収体は好ましくはまた、女性の体の非直線溝及び
非平面表面に合わせることができる三次元構造をも備えている。他の言い方がな
されていなければ、単に「三次元吸収体」と言うことによって、ここでは前記の
ように使用前に三次元形状を形成するのに適した使い捨て吸収体を意味する。

【００１８】 この三次元使い捨て吸収体は、生理用ナプキン又は月経用品を参照して以下に
記載される。

【００１９】 ここで用いられている用語「生理用ナプキン」は、女性が体の外側に外陰部に
隣接して装着し、体から排出される様々な体からの液体（例えば膣排出物、月経
分泌物、及び／又は尿）を吸収して封じ込めるための、ただ一回の使用後に捨て
られる製品のことを言う。しかしながら本発明はまた、その他の女性の衛生又は
月経パッド、例えばパンティライナー、又はその他の吸収体、例えば失禁パッド
等にも適用しうると理解すべきである。

【００２０】 ここで用いられている用語「使用」は、吸収体が解剖学的構造と実際に接触さ
せられる時に開始される期間のことを言い、当然ながらこの製品が装着されてい
る期間も含む。

【００２１】 ここで用いられている用語「接合された（ｊｏｉｎｅｄ）」又は「付着された
（ａｆｆｉｘｅｄ）」は、第一部材が、第二部材に直接連結されている形態、及
びこれ自体が第二部材に連結されている中間部材に第一部材を連結することによ
って、第一部材が間接的に第二部材に連結されている形態をも包含する。

【００２２】 ここで用いられている用語「外陰部」は、外側から見える女性器のことを言い
、大陰唇、小陰唇、クリトリス、及び膣前庭部に限定される。

【００２３】 本発明によれば、三次元使い捨て吸収体は、本体部分に接合され、かつ各長手
方向サイド縁から側方向に伸びている少なくとも１つのライダー（ｒｉｄｅｒ）
要素を備えている。前記ライダー要素は、使い捨て吸収体が体に取り付けられて
いる時にそれぞれの使用者の内側大腿区域に隣接してこれと密接に接触したまま
になるように、本体部分に対して曲げ剛性を有する。

【００２４】 図１は、使用前に好ましい三次元構造を備えた本発明の生理用ナプキン２０の
斜視図であり、装着者の方に向いているか、又はこれと接触する生理用ナプキン
２０の大部分が、図を見る人の方に向けられている。「使用前に」と言うのは、
本発明の好ましい生理用ナプキン２０に、これが実際に装着される前に三次元構
造が備えられているという意味である。それにもかかわらず生理用ナプキンは、
折り畳まれた平らな形状で包装されてもよく、その後に広げられて、装着の直前
に三次元形状を取ってもよい。図２中によりよく示されているように、生理用ナ
プキン２０は、本体部分８０、液体透過性トップシート２２、トップシート２２
に接合された液体不透過性バックシート２３、及びトップシート２２とバックシ
ート２３との間に位置する吸収性コア２４を備えている。ここで用いられている
「本体部分」とは、例えば本発明のサイドフラップ（これらは、次に詳細に記載
される）のようなあらゆるサイド部材を除外した吸収体全体２０のことを意味す
る。添付図面に示されているような本発明の実施形態において、本体部分８０は
、吸収性コア２４の延長全体に実質的に対応する生理用ナプキン２０の部分であ
り、従って前記吸収性コア２４、トップシート２２、及びバックシート２３を備
えており、一般的には、次に規定される周辺３０に沿って、トップシート２２と
バックシート２３とを接合する周辺シールによって画定されている。

【００２５】 生理用ナプキン２０は、２つの表面、すなわち体対面表面又は体と接触する表
面２０ａと、衣服対面表面又は衣服と接触する表面２０ｂとを有する。体と接触
する表面２０ａは、装着者の体に隣接して装着されることを意図されており、一
方、衣服対面表面２０ｂは反対側にあり、生理用ナプキン２０が装着された時に
下着の方に向けられ、例えばこれに対して載置されることを意図されている。対
応する体対応表面と衣服対応表面はまた、例えば吸収性コア２４において生理用
ナプキン２０を構成する各単一層として確認することもできる。生理用ナプキン
２０は、長手方向対称平面Ｓを有する。ここで用いられている用語「長手方向」
は、生理用ナプキン２０が装着された時に、立っている装着者を左半身と右半身
とに二分する垂直平面と一般に整合する（例えばほぼ平行な）生理用ナプキン２
０における線、軸、又は方向のことを言う。生理用ナプキン２０の対称平面Ｓは
、立っている装着者を二分するこの垂直平面に実質的に対応する。生理用ナプキ
ン２０は、長手方向対称平面Ｓによって２つの対称的に等しい半分に正確に分割
されるのが好ましいが、２つの半分が鏡のようでないということを除外しない。
ここで用いられている用語「横断方向」は、長手方向対称平面に一般に垂直な方
向のことを言う。用語「長手方向に向けられている」は、平面において見られた
時、長手方向対称平面Ｓの±４５°内に含まれる方向のことを言う。用語「横断
方向に向けられている」は同様に、平面において見られた時のその他のあらゆる
方向のことを言う。

【００２６】 ここで用いられている用語「前」及び「後」は、生理用ナプキン２０が装着さ
れている時に、装着者の体の前部及び後部に向けられている生理用ナプキン２０
における部分又は縁のことを言う。

【００２７】 生理用ナプキン２０の本体部分８０は、周辺３０を有しており、これは、本体
部分８０の外側縁によって画定され、一般的には、トップシート２２とバックシ
ート２３とが吸収性コア２４の周りで互いに接合されている周辺シール線に対応
する。本体部分８０の周辺３０はまた、長手方向対称平面Ｓと整合している長手
方向サイド縁３１、及び前端縁３２ａと後端縁３２ｂとを備えた端縁を備えてい
る。生理用ナプキンの吸収性コア２４は、前部４０、中央部４２、及び後部４４
を有しており、これらはそれぞれ本体部分８０における前区分８２、中央区分８
４、及び後区分８６に対応しており、前記対応部分及び区分の１つは各々好まし
くは、吸収性コア２４の全長のほぼ１／３に相当する。前領域７０と後領域７２
とは、生理用ナプキン２０において明確に示されており、それぞれ吸収性コアの
少なくとも前部４０と少なくとも後部４４とを備えている。

【００２８】 本発明によれば、生理用ナプキン２０はさらに、各長手方向サイド縁３１に、
本体部分８０に接合され、かつ次に記載されている曲げ剛性テストに従って測定
された場合、前記本体部分８０に対して少なくとも０．０２Ｎの曲げ剛性を有す
る少なくとも１つのライダー要素８９を備えている。

【００２９】 図１〜６に示されている本発明の好ましい実施形態において、生理用ナプキン
２０はさらに、一対のサイドフラップ８８を備えており、これらの各々は、本体
部分８０のそれぞれの長手方向サイド縁３１を越えて側方向の外側に、それぞれ
の遠位縁９０まで伸びており、それぞれの前記長手方向サイド縁３１に沿って本
体部分８０に接合されている。サイドフラップ８８は、本体部分８０の中央区分
８４の少なくとも一部に沿って伸びているが、図１〜６中に示されている好まし
い実施形態において、サイドフラップ８８は、前区分８２及び中央区分８４の実
質的に全体、及び後区分８６の一部に沿って伸びている。図１〜６中に示されて
いる本発明の好ましい実施形態において、ライダー要素８９は、各サイドフラッ
プ８８に備えられている。当然ながら本体部分８０の周辺３０は、サイドフラッ
プ８８に対応している生理用ナプキン２０全体の外側周辺に対応していない。

【００３０】 本発明の好ましい実施形態において、三次元生理用ナプキン２０には、使用前
既に、女性の解剖学的構造の複雑な体の形状に合わせるための三次元構造が備え
られている。この三次元構造は、より好ましくは構造的三次元性を有している。
「構造的三次元性」とは、この構造が、その一体性を保持しつつ、すなわちどん
な場合でも裂けたり、潰れたり、押し潰されることなく、平らな表面に完全には
平らにされないことを意味する。換言すれば、三次元構造は、当初平らな製品を
単に折り畳んだりプリーツをつけたりすることによって得ることができるのでは
なく、本発明による吸収体が本来有しているものである。本発明の三次元生理用
ナプキン２０は好ましくは、実質的に一定の厚さ、すなわちより好ましくは５ｍ
ｍ未満の厚さを有する。従ってこの生理用ナプキンは、薄型のものと考えること
ができる。

【００３１】 トップシート、バックシート、及び吸収性コアは、多様なよく知られた形状（
いわゆる「管」製品又はサイドフラップ製品を含む）に組立てられていてもよい
が、図１は、トップシート２２及びバックシート２３が、吸収性コア２４よりも
一般に大きい長さと幅の寸法を有する生理用ナプキン２０の好ましい実施形態を
示している。トップシート２２及びバックシート２３は、吸収性コア２４の縁を
超えて伸びており、これによって生理用ナプキン２０の本体部分８０の周辺３０
を形成する。一般的にはここにおいて、これらは周辺シールによって吸収性コア
２４の周りで互いに接合されている。サイドフラップ８８は、長手方向サイド縁
３１に沿って本体部分８０に接合された別々の要素として備えられていてもよい
。あるいはまた本発明の例示されている実施形態において、サイドフラップ８８
は、さらに本体部分８０の周辺３０を越えて側方向に伸びているトップシート２
２とバックシート２３との部分によって形成されている。この後者の場合、図１
〜３に示されているように、トップシートとバックシートとを接合している周辺
シールは好ましくは、サイドフラップが存在する区域においても吸収性コアの周
りに存在する。このシールは、サイドフラップのそれぞれの遠位縁９０の内側に
通っており、これによって本体部分８０の長手方向サイド縁３１に対応している
。本体部分８０の長手方向サイド縁３１のさらに側方向に外側に伸びている本体
部分８０のその他の構成要素は、サイドフラップ８８に備えられていてもよく、
あるいはまた、サイドフラップ８８は、長手方向サイド縁３１からさらに側方向
に外側に伸びている本体部分の１つの構成要素のみから、例えばトップシート、
又は好ましくはバックシートから形成されていてもよい。別の実施形態において
、サイドフラップの遠位縁９０の内側で、コアの周りのこの周辺シールは、サイ
ドフラップ８８の区域に存在しないことになっている（ｍａｙ ｎｏｔ）。この
場合、この区域における本体部分の長手方向サイド縁はここにおいて、吸収性コ
ア２４の長手方向サイド縁に対応するものである。サイドフラップ８８は好まし
くは液体不透過性である。

【００３２】 トップシート２２は、柔軟で感触が柔らかく、装着者の皮膚に刺激を与えない
。さらにはトップシート２２は、液体透過性であり、液体（例えば月経分泌物及
び／又は尿）がその厚さを容易に透過できるようになっている。適切なトップシ
ート２２は、広い範囲の材料から製造することができる。例えば、織布及び不織
布材料；ポリマー材料、例えば開口成形熱可塑性フィルム、開口プラスチックフ
ィルム、及び液圧成形（ｈｙｄｒｏｆｏｒｍｅｄ）熱可塑性フィルム；多孔質フ
ォーム（ｆｏａｍ）；網状化フォーム；網状化熱可塑性フィルム；及び熱可塑性
スクリムである。適切な織布及び不織布材料は、天然繊維（例えば木材又は綿繊
維）、合成繊維（例えばポリマー繊維、例えばポリエステル、ポリプロピレン、
又はポリエチレン繊維）、又は天然繊維と合成繊維との組み合わせから構成され
ていてもよい。

【００３３】 好ましいトップシートは開口成形フィルムを備えている。トップシートには開
口成形フィルムが好ましいが、その理由は、これらが体内からの液体に対して透
過性があるのに非吸収性であり、液体が逆流して装着者の皮膚を再び濡らす傾向
が少ないからである。従って体と接触している成形フィルムの表面は乾いたまま
であり、これによって体が汚れることが少なくなり、装着者にとってより快適な
感触を生じる。

【００３４】 適切な成形フィルムは、次の特許に記載されている。すなわち、１９７５年１
２月３０日付けでＴｈｏｍｐｓｏｎに対し発行された米国特許第３，９２９，１
３５号；１９８２年４月１３日付けでＭｕｌｌａｎｅ等に対し発行された米国特
許第４，３２４，２４６号；１９８２年８月３日付けでＲａｄｅｌ等に対し発行
された米国特許第４，３４２，３１４号；１９８４年７月３１日付けでＡｈｒ等
に対し発行された米国特許第４，４６３，０４５号；及び１９９１年４月９日付
けでＢａｉｒｄに対し発行された米国特許第５，００６，３９４号である。本発
明の吸収体に好ましいトップシートは、前記特許の１つ又はそれ以上に記載され
、かつオハイオ州シンシナティーのザ・プロクター・アンド・ギャンブル社から
「ドリ―ウイーブ（ＤＲＩ−ＷＥＡＶＥ）」として生理用ナプキンにつけて販売
されている成形フィルムである。

【００３５】 本発明の好ましい実施形態において、成形フィルムトップシートの体対面表面
又は暴露表面は、月経分泌液が吸収性コアの中に流れ込んでこれによって吸収さ
れるずにトップシートから流れ落ちる可能性を小さくするように、体対面表面が
親水性でない場合よりも素早く液体をトップシートを通って移動させるのを助け
るために親水性である。好ましい実施形態において、界面活性剤は、１９９１年
１１月１９日付けで出願されたＡｚｉｚ等の米国特許出願番号第０７／７９４，
７４５号に記載されているように成形フィルムトップシートのポリマー材料の中
に組み込まれている。あるいはまたトップシートの体対面表面は、米国特許第４
，９５０，２５４号に記載されているような界面活性剤で処理することによって
親水性にすることができる。

【００３６】 吸収性コア２４は、液体（例えば月経分泌物及び／又は尿）を吸収又は保持し
うるあらゆる吸収性手段であってもよい。吸収性コア２４は、非常に多様な寸法
及び形状（例えば長方形、卵形、砂時計ガラス形、非対称形等）において、生理
用ナプキン及びその他の吸収体に通常用いられている非常に多様な液体吸収性材
料から製造することができる。例えば一般にエアフェルトと呼ばれている微粉砕
木材パルプである。その他の適切な吸収性材料の例には、クレープセルロースワ
ッディング、変性架橋セルロース繊維（例えば１９９３年６月８日付けでＹｏｕ
ｎｇ等に対し発行された米国特許第５，２１７，４４５号に記載されているよう
なもの）、毛管通路繊維（すなわち、１９９３年４月６日付けでＴｈｏｍｐｓｏ
ｎ等に対し発行された米国特許第５，２００，２４８号に記載されているものの
ような繊維内毛管通路を有する繊維）、吸収性フォーム（例えば１９９３年１１
月９日付けでＤｅｓＭａｒａｉｓ等に対し発行された米国特許第５，２６０，３
４５号、及び１９９３年１２月７日付けでＤｅｓＭａｒａｉｓ等に対し発行され
た米国特許第５，２６８，２４４号に記載されているもの）、熱接合エアレイ（
ｔｈｅｒｍａｌｌｙ ｂｏｎｄｅｄ ａｉｒｌａｉｄ）材料（例えば１９９３年
１０月２１日付けでＲｉｃｈａｒｄｓ等の名前で出願され「月経分泌液の改良さ
れた処理のための熱接合層を有する月経用吸収構造及び改良された適合及び快適
性を有する月経パッドにおけるこれらの使用（Ｃａｔａｍｅｎｉａｌ Ａｂｓｏ
ｒｂｅｎｔ Ｓｔｒｕｃｔｕｒｅｓ Ｈａｖｉｎｇ Ｔｈｅｒｍａｌｌｙ Ｂｏ
ｎｄｅｄ Ｌａｙｅｒｓ Ｆｏｒ Ｉｍｐｒｏｖｅｄ Ｈａｎｄｌｉｎｇ ｏｆ
Ｍｅｎｓｔｒｕａｌ Ｆｌｕｉｄｓ ａｎｄ Ｔｈｅｉｒ Ｕｓｅ Ｉｎ Ｃ
ａｔａｍｅｎｉａｌ Ｐａｄｓ Ｈａｖｉｎｇ Ｉｍｐｒｏｖｅｄ Ｆｉｔ ａ
ｎｄ Ｃｏｍｆｏｒｔ）」と題された米国特許出願番号第０８／１４１，１５６
号に記載されている材料）、吸収性スポンジ、合成ステープル繊維、ポリマー繊
維、ヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤、ピートモス、ティシューラップ及びティ
シューラミネートを含むティシュー、又はあらゆる同等の材料又は材料の組み合
わせが含まれる。フォームを備えた適切な吸収性コアは、欧州出願第０５９８８
３３号、第０５９８８２３号、及び第０５９８８３４号に記載されている。ヒド
ロゲル形成ポリマーゲル化剤の粒子が間に備えられているティシューラミネート
を備えた適切な吸収性コアは、国際特許出願第ＷＯ９４／０１０６９号及び第Ｗ
Ｏ９５／１７８６８号に記載されている。

【００３７】 吸収性コアの形状及び構成もまた、様々であってもよく（例えば吸収性コアは
、様々なキャリパーゾーンを有していてもよく、例えば中心が厚くなるような側
面形状（ｐｒｏｆｉｌｅｄ）であってもよい）、親水性勾配、超吸収性勾配、あ
るいは比較的低い密度及び比較的低い平均坪量の受入れゾーンを有していてもよ
く、あるいは１つ又はそれ以上の層又は構造を備えていてもよい。しかしながら
、吸収性コアの総吸収力は、生理用ナプキンの設計負荷及び意図された用途と適
合すべきであるのはもちろんである。さらには吸収性コアの寸法及び吸収力は、
様々な用途、例えば失禁パッド、パンティライナー、レギュラー生理用ナプキン
、又は夜用生理用ナプキンに合わせて様々なものであってもよい。好ましくは本
発明の吸収体は、厚さが均一な生理用ナプキンである。

【００３８】 バックシート２３とトップシート２２とは、吸収性コア２４のそれぞれ衣服対
面表面２０ｂと体対面表面２０ａとに隣接して配置されており、好ましくは取り
付け手段（図示されていない）、例えばこの技術でよく知られているもの、によ
って吸収性コアに及び互いに接合されている。例えばバックシート２３及び／又
はトップシート２２は、接着剤の均一連続層、接着剤のパターン層、又は接着剤
の別々の線、螺旋、又はスポットの配列によって、吸収性コア２４に又は互いに
固定されていてもよい。満足すべきことが分かっている接着剤は、ミネソタ州セ
ントポール（Ｓｔ．Ｐａｕｌ，Ｍｉｎｎｅｓｏｔａ）のエイチ・ビー・フラー社
（Ｈ．Ｂ．Ｆｕｌｌｅｒ Ｃｏｍｐａｎｙ）によってＨＬ−１２５８又はＨ−２
０３１という名称で製造されているものである。取り付け手段は好ましくは、１
９８６年３月４日付けでＭｉｎｅｔｏｌａ等に対し発行され「使い捨て排泄物封
じ込め衣服（Ｄｉｓｐｏｓａｂｌｅ Ｗａｓｔｅ−Ｃｏｎｔａｉｎｍｅｎｔ Ｇ
ａｒｍｅｎｔ）」と題されている米国特許第４，５７３，９８６号に開示されて
いるような接着剤のフィラメントのオープンパターンネットワークを備えている
。フィラメントのオープンパターンネットワークの例示的な取り付け手段は、例
えば次の特許に示されている装置及び方法によって例証されているような渦巻か
れて螺旋パターンにされた接着剤のフィラメントのいくつかの線を備えている。
すなわち、１９７５年１０月７日付けでＳｐｒａｇｕｅ，Ｊｒ．に対し発行され
た米国特許第３，９１１，１７３号；１９７８年１１月２２日付けでＺｉｅｋｅ
ｒ等に対しに発行された米国特許第４，７８５，９９６号；及び１９８９年６月
２７日付けでＷｅｒｅｎｉｃｚに対し発行された米国特許第４，８４２，６６６
号である。あるいはまたこれらの取り付け手段は、熱接合、圧力接合、超音波接
合、動的機械的接合、又は当該技術で知られているその他のあらゆる適切な取り
付け手段又はこれらの取り付け手段の組み合わせを備えていてもよい。

【００３９】 バックシート２３は、液体（例えば月経分泌物及び／又は尿）不透過性であり
、好ましくは薄いプラスチックフィルムから製造される。但しその他の柔軟性液
体不透過性材料も用いることができる。使用中、バックシート２３は、吸収性コ
ア２４と使用者の下着との間に挿入されている。バックシート２３の機能は、吸
収性コア２４から追出されるか、あるいは不注意にもこれを迂回することがある
排泄物が、使用者の下着と接触してこれを汚すのを防ぐことである。従ってバッ
クシート２３は、織布又は不織布材料、ポリマーフィルム、例えばポリエチレン
又はポリプロピレンの熱可塑性フィルム、又は複合材料例えばフィルムコート不
織布材料を備えていてもよい。好ましくはバックシートは、約０．０１２ｍｍ〜
約０．０１５ｍｍの厚さを有するポリエチレンフィルムである。ポリエチレンフ
ィルムの例は、オハイオ州シンシナティーのクロペイ社（Ｃｌｏｐａｙ Ｃｏｒ
ｐｏｒａｔｉｏｎ）によってＰ１８−０４０１として、及びインディアナ州テー
ル・オート（Ｔｅｒｒｅ Ｈａｕｔｅ，Ｉｎｄｉａｎａ）のエチル社、ビスクイ
ーン部（Ｅｔｈｙｌ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ，Ｖｉｓｑｕｅｅｎ Ｄｉｖｉｓ
ｉｏｎ）によってＸＰ−３９３８５として製造されているものである。バックシ
ート２３は好ましくは、より布様の外見を与えるようにエンボスされ、及び／又
はマット仕上げされている。さらにはバックシート２３は、蒸気を吸収性コア２
４から逃がすことができる（すなわちこれには通気性がある）一方で、排泄物が
バックシート２３を通過するのを防ぐことができる。

【００４０】 図１及び２中に示されているように、好ましい実施形態における三次元生理用
ナプキン２０は、使用前に、吸収性コア２４の中央部４２及び後部４４に長手方
向に向けられた隆起５０を備えた三次元構造を有しており、従って長手方向対称
平面Ｓと体対面表面２０ａとの交差線４６は、吸収性コア２４の中央部４２及び
後部４４において後方に向かって、すなわち後端縁３２ｂに向かって漸減する傾
斜を有する。これは、図２においてより明らかに見られる。ここでは、生理用ナ
プキン２０の長手方向横断面図は、中央部４２及び後部４４において漸減する傾
斜との交差線４６を示している。

【００４１】 添付図面中に示されている本発明の好ましい実施形態によれば、生理用ナプキ
ン２０はさらに、その後領域７２においてカット又はスリット７４を備えており
、これは、後端縁３２ｂから伸びており、図１〜３中に示されている好ましい実
施形態において、長手方向対称平面Ｓと整合している。カット又はスリット７４
は、生理用ナプキン２０の構造全体に、すなわち示されている実施形態において
は、トップシート２２、吸収性コア２４、及びバックシート２３に影響を与え、
従って対応するカット縁７６を画定している。生理用ナプキン２０の構造は、例
えば接着剤、あるいは熱、又はその他のあらゆる既知手段により、トップシート
２２とバックシート２３とを互いに接合することによって、カット縁７６に沿っ
てシールされることが好ましい。従ってカットされた吸収性コア２４の部分は、
カット縁７６に沿って暴露されない。カット又はスリット７４によって、生理用
ナプキン２０のカット縁７６が、前記カット又はスリット７４に沿って互いから
離れるように動かされ、従って隆起５０の長手方向に向けられた好ましくは逆Ｖ
形状構造は、図７の（Ａ）及び（Ｂ）（ここでは本発明のわずかに異なる実施形
態が示されている）中によりよく示されているように、対称平面Ｓに対し直交す
る軸の周りで、カット又はスリット７４に沿うどの点でも曲がり、一般的には臀
部溝において体の解剖学的構造によりよく適合する。ここにおいて、三次元生理
用ナプキン２０の後領域７２は、好ましくはよりよい後方保護を与えるために伸
びている。

【００４２】 図７ｎｏ（Ａ）及び（Ｂ）は、図１〜図３中に示されているものと同様な生理
用ナプキンをより詳細に例示している。これは、後領域７２の２つの異なる実施
形態においてサイドフラップ８８についてわずかに異なる形状を有しており、こ
れらは２つの異なる装着状況に対応している。ここにおいて隆起５０の長手方向
に向けられた逆Ｖ形状構造は、対称平面Ｓに対し直交する軸の周りで２つの異な
る点において曲がる。これは、様々な解剖学的構造、すなわち臀部溝において異
なる体の形状を有する装着者にこの製品を合わせることによるものであってもよ
い。例えば図７の（Ｂ）は、より小さい装着者が装着している時の生理用ナプキ
ン２０の形状を示すこともありうる。あるいはまた、これは例えば使用中の生理
用ナプキンに作用する異なる力によって引起こされるものであってもよい。

【００４３】 従ってカット又はスリット７４は、逆Ｖ形状隆起５０の構造を生じる。これは
、体から離れるように折ったり及び／又は曲げたり、前記後領域７２の前方に伸
びている生理用ナプキン２０の残りの部分に対して力を加えずには、対称平面Ｓ
に対し直交する周りでそれ自体であまり曲がることはできない。特に臀部溝にお
いて、様々な体の形状に合わせる能力を有し、従って様々な溝部長さ、及び曲率
半径に合わせて、また同様に一般的に同じ装着者でも時間によって、例えば動き
を通して生じる変化に合わせて調節しうる。

【００４４】 図１〜７に示されている本発明の好ましい実施形態において、交差線４６は、
下記により詳細に説明されるように、横断面図において見られるような後方に漸
減する傾斜を備えた好ましいプロフィールを有する。

【００４５】 前記交差線４６の漸減する傾斜は、前記交差線４６が対称平面Ｓにあるデカル
トｘ−ｙ系において考察されるならば、数学的に表わすことができる。ここにお
いてｘ軸は、長手方向対称平面Ｓと生理用ナプキン２０の前端縁３２ａ及び後端
縁３２ｂとの２つの交差点によって規定され、これらは、図２に示されている生
理用ナプキン２０の横断面図において数字３２ａ及び３２ｂによって示されてい
る点に実質的に対応しており、ここにおいて体対面表面２０ａは、正のｙ値の方
に向けられている。

【００４６】 この軸系に対して、交差線４６の第一導関数（ｄｅｒｉｖａｔｉｖｅ）を形成
することができる。本発明によれば、長手方向におけるこの線４６の第一導関数
は、吸収性コア２４の後部４４における少なくとも１つの値よりも吸収性コア２
４の中央部４２においてより大きい少なくとも１つの値を有する。これは、図１
及び２中に示されている次のような好ましいケースを含んでいる。交差線４６が
常に、後端縁３２ｂの方に上向きに傾斜しており、２つの異なる傾斜が中央部分
４２と後部４４とにあるもの、及びまた例えば交差線４６が、中央部４２におい
て上方に傾斜しており、後部４４において下方に傾斜しているもう１つの実施形
態である。

【００４７】 交差線４６の第一導関数の連続値は、後部端縁３２ｂの方へ連続的に減少して
もよく、このことは、交差線４６が、連続的に漸減する傾斜を有する湾曲プロフ
ィールを有していること、あるいはまた第一導関数が、交差線４６の長さに沿っ
て、異なる離散値を取ってもよいことを意味する。例えばこれは、中央部４２、
あるいは後部４４、あるいはその両方において一定であってもよく、後者は、図
１及び２に示されている実施形態の場合である。この場合交差線４６は、一定の
傾斜を有する２つの実質的に直線の部分によって形成されており、吸収性コア２
４の中央部４２が後部４４と合流するところに位置した交差線４６の点４８にお
いて傾斜の変化がある。

【００４８】 ここに記載されている本発明の好ましい実施形態において、生理用ナプキン２
０は、後領域７２のあらゆる可能な曲げられた形状と共に保持される好ましいプ
ロフィールとの交差線４６を特徴とするが、その理由は、カット又はスリット７
４が、交差線４６における傾斜の変化が生じる点４８まで伸びていないからであ
る。換言すれば、たとえ生理用ナプキン２０の後領域７２のカット縁７６が、カ
ット又はスリット７４の長さ全体に沿って離れるように動かされた場合でも、長
手方向に向けられた隆起５０はなおも、後方に漸減する好ましい傾斜を備えた交
差線４６を備えている。従ってこの好ましい実施形態において、生理用ナプキン
２０は、対称平面Ｓに垂直な曲げ軸が、後領域７２におけるカット又はスリット
７４に沿って位置する場所ではどこでも、その最も好ましい構造的三次元性を保
持する。

【００４９】 後領域７２におけるカット又はスリット７４と組み合わせた前記プロフィール
との交差線４６は、本発明の好ましい生理用ナプキン２０に、吸収性コア２４の
中央部４２及び後部４４において長手方向に向けられた隆起５０を備えさせる。
隆起５０は、長手方向の非直線プロフィールを有する。このプロフィールは、大
陰唇から会陰まで伸びて臀部溝の中まで入り、かつ曲線Ｇの対応する中央部４２
’及び後部４４’に概略的に示されている形状をほぼ有しており、同様に、図４
に中に示されている対応前部４０’を特徴とする、女性の解剖学的構造の中央非
直線溝に使用中に合わせるように意図されたものである。この場合、図１〜３中
に示されている生理用ナプキンにおける交差線４６のマッチしたプロフィールも
また示されている。後領域７２におけるカット又はスリット７４はまた、異なる
体の解剖学的構造及び臀部溝においての様々な使用中条件によりよく適合するた
め、長手方向に向けられた隆起５０に、対称平面Ｓに垂直でかつカット又はスリ
ット７４それ自体に沿ったあらゆる位置に配置された軸の周りで曲がる能力を備
えさせる。

【００５０】 図４における交差線４６のプロフィールの後向き部分に従う点線は、カット縁
７６が実際、本発明の生理用ナプキン２０の使用中に互いから移動させられる、
後カット又はスリット７４の部分に対応する。このような点線は、交差線に対応
していないが、それは、既に説明されているように、カット縁が離れるように動
かされる、対称平面Ｓと体対面表面２０ａとの間の交差がないからである。これ
はむしろ、横断面図において見られるように、生理用ナプキン２０の後領域７２
におけるカット縁７６の１つによって記載された実際のプロフィールを示してい
る。ここにおいて生理用ナプキン２０の上向き凸状逆Ｖ形状後領域は、曲線Ｇの
後部４４’の最も後の部分に対応する、臀部溝の部位における体の解剖学的構造
によりよく適合するために、対称平面Ｓに垂直な軸に沿って曲げられる。図４中
に示されているプロフィールは、図７の（Ａ）中に示されている形状を有する生
理用ナプキンに実質的に対応していると考えることができる。対称平面Ｓに対し
直交する曲げ軸は、後端縁３２ｂにより近い位置にある。

【００５１】 後方に漸減する傾斜との交差線４６によって画定され、かつ後領域７２におけ
るカット又はスリット７４と組合わされた長手方向に向けられている隆起５０の
プロフィールは、生理用ナプキン２０に、装着者の体への改良された適合を備え
させることができる。図１中に示されている好ましい実施形態において、前から
後へ向かう場合、実質的に一定の傾斜を有する隆起５０の前向き部分は、大陰唇
間の溝に適合するためのものである。吸収性コア２４の中央部４２と後部４４と
にまたがる隆起５０の後続部分は、傾斜に変化を有し、体との連続接触を得るう
に、大陰唇の後方部分から会陰までの部位において女性の解剖学的構造の中央非
直線溝の下向き凹部と使用中に合わせることができるプロフィールを有する。こ
れは、よりよい快適性を与え、液体が体から放出される時に液体のより効果的な
遮断を与える。吸収性コア２４の後部４４に依然として属しており、かつ図１の
実施形態において一定の傾斜を有する、長手方向に向けられた隆起５０の後向き
部分は、臀部間で臀部溝の中まで伸びるようにされている。隆起の前向き部分と
比べてその傾斜がより小さいことによって、この解剖学的構造と生理用ナプキン
のこの部分との間に応力を引起すことなく、これは体と接触しうる。これ自体は
、不快感を生じることがあり、及び／又は大陰唇から臀部溝部まで伸びている非
直線溝部の長さ全体に沿って、隆起部５０と装着者の解剖学的構造との間の実質
的に連続した所望の接触を防ぐことがある。最終的に、好ましくはカット又はス
リット７４の存在を特徴とする隆起部５０の最も後方の部分は、臀部溝部の区域
において体の形状によりよくフィットするために、対称平面Ｓに垂直な軸の周り
で一般的には上方に曲がりうる。ここにおいて、生理用ナプキン２０の後部７２
は好ましくは伸びて、例えば動いている間又は寝ている間、装着者があお向けに
寝た時に起こりうる後部漏れに対して、向上した保護を与える。これは、臀部溝
部の区域において生理用ナプキン２０の改良されたフィットを生じ、同様に下着
との可能性のある不都合な相互作用を防ぐ。これはさもなければ、後方に伸びて
いる生理用ナプキン２０の上向き凸状後部に対して力を加え、従って前記上向き
凸部を折るか又は体から離れるように動かすことがある。

【００５２】 後方に漸減する傾斜を有する好ましいプロフィールを有する隆起部５０はさら
に、図４に概略が示されているような女性の解剖学的構造の非直線溝部の中に達
していてもよい。線４６によって示されているプロフィールを有する隆起部５０
は実際に、図４において破線で示されている線を越えて伸ばすことによって、曲
線Ｇによって示されている溝部のプロフィールに従うことができる。この線は、
生理用ナプキンが解剖学的構造との接触を有する体側表面の中央溝部に沿った２
つの点、例えば生理用ナプキンが隆起部の前方及び後方部分と対応する体と接触
している２つの線を連結している。破線の後部端は実際に、隆起部５０の最も後
の部分まで届いており、ここにおいてカット縁７６は互いから動かされており、
従ってこれは前記のように、交差線４６のプロフィールに従う点線の開始点に対
応している。この技術で知られているもののような直線プロフィールを備えた形
状の隆起部は、この線を越えて伸びることはできない。その理由は、このような
隆起部は実質的にこの線に対応しており、従って隆起部の長さ全体に沿って体と
連続した接触を与えることができないからである。

【００５３】 当然ながら好ましい三次元生理用ナプキン２０及び装着者の解剖学的構造との
相互作用のこれまで記載されている状況は、本発明の特に好ましい実施形態のみ
を表わしている。すなわちこの実施形態は、好ましくは後部カット又はスリット
７４と組合わせた好ましい長手方向非直線プロフィールを備えた隆起部５０が、
使用中にその長さ全体に沿って女性の解剖学的構造の中央非直線溝部と合い、従
って体とのよりよい接触及び向上した快適性を与える一般的な能力を示すための
ものである。

【００５４】 図１及び２に示されている本発明の好ましい実施形態において、三次元生理用
ナプキン２０は好ましくは、５ｍｍ未満の小さい一定の厚さを有している。ここ
において三次元構造は、様々な厚さのこぶ又は部位の使用を伴わずに備えられて
おり、これは加えられた部材というよりは、この生理用ナプキン２０の本来の部
材であり、例えば当初平面な構造を曲げ、折り畳み、あるいは互いに接合するこ
とによって得られる。

【００５５】 図１及び２に示されている本発明の実施形態に示されているように、吸収性コ
ア２４の前部４０は好ましくは、恥丘の部位における装着者の解剖学的構造によ
りよく合うために、好ましくは上向き凹状である。

【００５６】 図１及び２に示されている生理用ナプキン２０は、吸収性コア２４の前部４０
、中央部４２、及び後部４４に特に好ましい形状を示している。横断方向断面図
において見られた時、吸収性コア２４の前部、中央部、及び後部は、それぞれ、
図５ａ、５ｂ、及び５ｃによりよく示されているように、Ｖ形状、Ｗ形状、及び
逆Ｖ形状を有する。ここにおいて、それぞれ図１の線５ａ―５ａ、５ｂ―５ｂ、
及び５ｃ―５ｃに沿う生理用ナプキン２０の横断方向断面図が示されている。

【００５７】 これらの様々な形状によって、生理用ナプキン２０に、既に規定されている対
称平面Ｓに対して実質的に垂直な方向において装着者の解剖学的構造にさら適合
させる能力を備えさせる。前部４０のＶ形状及び後部４４の逆Ｖ形状は、中央部
４２ににおいて次第に互いに合流し、ここにおいて結果として生じたＷ形状は、
大陰唇及び会陰部の区域にフィットするように予め配置される。使用中に長手方
向に向けられる隆起部５０は、前記のように長手方向中央溝部にフィットするた
めのものであり、一方で上向きに曲げられたサイド部分５１は、一般的にはパン
ティー弾性部が体と接触する区域において、股間部のひだ、すなわち体と脚との
間に形成される２つの溝部に合わせることができる。

【００５８】 図１及び２に示されている本発明の好ましい実施形態において、生理用ナプキ
ン２０には、単に吸収性コア２４の様々な部分の既知の区別された横断方向形状
によって与えられるものよりも、装着者の解剖学的構造に合う能力が高められて
いる。

【００５９】 使用前の生理用ナプキン２０の三次元構造は、逆Ｖ形状の部分の角度γの幅が
、後部４４と吸収性コア２４の中央部４２との合流点に対応する位置における好
ましい最小値から出発して、生理用ナプキン２０の後部端縁３２ｂの方に増大す
るようなものである。ここにおいてこれは、Ｗ形状の中央部４２の角度βに実質
的に相当し、これは今度はこの部分４２の長さ全体に沿って実質的に一定である
。従って一般的には使用中に臀部間に位置する隆起部５０の後方部分は、この製
品の装着の間、抑制されることなくその逆Ｖ形状をより容易に広げることができ
、従って生理用ナプキンに、装着者の解剖学的形状へのよりよい適合性を備えさ
せる。当然ながら、生理用ナプキンの後部７２におけるカット又はスリット７４
のさらに好ましい部材（これはカット又はスリット７４が存在しない位置におけ
る断面図である図５ｃには示されていない）によって、隆起部５０の最も後の部
分のカット縁７６が臀部溝部の部位にさらによりよくフィットするように、互い
から離れるように動くことができ、従って前記溝部の様々な長さ及び曲率半径に
合わせることができる。

【００６０】 後部４４について記載されているものと同様な部材が、好ましくは吸収性コア
２４のＶ形状前部４０に備えられている。ここにおいてＶの角度αは、前部４０
と中央部４２との合流点に対応する地点において、好ましい最小値から生理ナプ
キン２０の前部端縁３２ａの方に向かってその幅を増す。これによって、前部端
縁３２ａにより近い生理用ナプキン２０の部分が、装着中に横断方向により容易
に平らにされ、恥丘の表面に効果的に従うような全体的な凹形状をなおも与えつ
つ、恥丘の相対的に平らな前部に合わせることができる。

【００６１】 従って、吸収性コア２４のＶ形状前部４０及び／又は逆Ｖ形状の後部４４、そ
の結果として生理用ナプキン２０全体の角度は、この構造に実質的な応力を誘発
せずに装着者の解剖学的構造によりよく合わせるために、約１８０°の値まで、
各々の端縁３２ａ及び／又は３２ｂの方に向かって増加してもよく、従ってより
よいフィット及び快適性を与える。

【００６２】 Ｖ形状及び逆Ｖ形状部分における各端縁の方に向かって増加する角度の好まし
い部材は、吸収性コア２４の前部４０及び／又は後部４４に、当業者に知られた
あらゆる手段を用いてカップ形状構造を与えることによって得られる。例えば図
１及び２に示されている本発明の好ましい生理用ナプキン２０において、これは
、吸収性コア２４、並びにトップシート２２及びバックシート２３の当初平らな
前部４０及び後部４４の長手方向中心線に沿って中心がある材料の狭いＶ形状部
分を切取り、前部４０と後部４４との実質的に同じ長さを有するようにし、つい
で既知の手段、例えば熱接着によって、図３に５２及び５４として示されている
接続線に沿ってカット縁を互いに接合することによって得られる。当然ながら接
合線５４は、好ましいカット又はスリット７４が形成されなければならない時、
後部端縁３２ｂまで伸びていない。図１及び２に示されている最終的三次元構造
は、ついで非平面生理用ナプキン２０を、例えば当業者によって容易に決定され
るように、例えば図３におけるエンボス５６のようなエンボス又は部分カットに
よって、吸収性コア２４内に形成された例えば優先的曲げ線に沿って適切に曲げ
ることによって得られる。この好ましい実施形態において、吸収性コア２４の中
央部４２及び後部４４、及び従って生理用ナプキン２０の対応する後部７２のカ
ップ形状構造は、本来安定である。すなわち、既に規定された構造三次元性を有
し、これは後部カット又はスリット７４によって妨げられない。それは、これが
、吸収性コア２４の後部４４の長さ全体にピーク４８まで通っていないからであ
る。

【００６３】 図１及び２に示されている本発明の生理用ナプキンにおける好ましい前記部材
の存在は、広げられた生理用ナプキンにおいて、それぞれ前部４０又は後部４４
を中央部４２から別けている線にほぼ対応する折り畳み線に沿って、吸収性コア
の前部４０又は後部４４を中央部４２の上に積重ねるために、生理用ナプキン２
０を横断方向に折り畳む時に容易に確かめることができる。どちらの場合も、折
り畳み線は、直線であるというよりむしろ１つの角度を示す。

【００６４】 本発明の生理用ナプキン２０の三次元構造の組合わせは、交差線４６の好まし
いプロフィールを備えた長手方向に向けられた隆起部５０を備えており、好まし
い後部カット又はスリット７４を後部７２に有しているが、これによって、生理
用ナプキンの長さ全体に沿って女性の解剖学的構造の非平面表面及び非直線溝部
にフィットする向上した能力を生理用ナプキン２０に備えさせる。三次元生理用
ナプキン、特にこれまで記載された好ましい実施形態における三次元生理用ナプ
キンは、使用中に生理用ナプキンの適切かつ安定した配置を与えることができる
。従って生理用ナプキンが解剖学的構造に対して誤った配置をされたり、使用中
にその好ましい位置から動かされるといったリスクがない。これによって使用中
、液体は、好ましくは吸収性コア２４の中央部４２に位置する受入れゾーンに、
一般的には隆起部５０のピーク４８の前方に適切に受取って受入れられるように
なるが、一方で好ましくはスリット又はカットを特徴とする生理用ナプキンのこ
の後部は、この受入れゾーンの後方に配置されている。このカット又はスリット
７４自体は、実質的に長手方向に向けられており、吸収性コア２４の内部での液
体の拡散への障害物を生じない。これ自体は、長手方向に向けられた好ましい経
路において生じる。

【００６５】 従って後部のカット又はスリット７４は、完全に開かれたままであってもよく
、カット縁７６を接合する追加の材料は必要ではない。

【００６６】 しかしながら図７の（Ａ）及び（Ｂ）中に示されている本発明のもう１つの好
ましい実施形態において、生理用ナプキン２０はまた、後カット又はスリット７
４のカット縁７６を接合し、かつカット縁７６を離れるように動かす材料７８を
備えていてもよい。前記材料７８は、好ましくは液体不透過性であり、従ってカ
ット又はスリット７４で後部７２において追加の保護をこの製品に備えさせる。
前記材料７８には、あらゆる既知手段によって、カット縁７６を離れるように動
かす能力が備えられる。例えばこれは、図７の（Ａ）及び（Ｂ）中に示されてい
るように、延伸性あるいは弾性であってもよく、あるいはプリーツがつけられて
いてもよい。これらの図面では、プリーツ８１が備えられ、かつその長さ全体に
沿ってカット縁７６を接合している液体不透過性プラスチックフィルム７８が示
されている。材料７８は、生理用ナプキン２０の構造に付け加えられた、例えば
バックシート２３に接合された別れた材料であってもよく、あるいは構造と一体
的であってもよく、例えば既知手段によって延伸性にされたバックシート２３の
一部分である。

【００６７】 図１〜７に示されている本発明の好ましい実施形態において、生理用ナプキン
２０は常に、その後領域７２において単一の後スリット又はカット７４を備えて
いる。これは、実質的に長手方向の対称平面Ｓに沿って後端縁３２ｂから伸びて
いる。本発明の代替実施形態において、１つ以上のカット又はスリットが、三次
元吸収体の後領域に備えられていてもよい。さらに別の代替実施形態において、
少なくとも１つのカット又はスリットは、この少なくとも１つのカット又はスリ
ットが、１つの方向において長手方向対称平面Ｓ上に位置する一点の方に向かう
方向において後端縁から伸びているならば、必ずしも三次元吸収体の長手方向対
称平面Ｓに沿って通っている必要はない。

【００６８】 本発明のもう１つの実施形態において、図１〜図５の（Ｃ）中に示されている
ものと同様な三次元形状は、使い捨て吸収体に、例えばバックシートと吸収性コ
アとの間に所望の形状を有する弾性（ｒｅｓｉｌｉｅｎｔ）インサートを備える
ことによっても実施することができる。このインサートは、例えば所望のプロフ
ィールを備えた隆起が備えられることになっている吸収体の中央領域及び後領域
のみに備えられていてもよく、あるいはその形状全体を生じるために、吸収体の
長さ全体に沿って伸びていてもよい。弾性インサートは、あらゆる既知の適切な
材料、例えば吸収性又は非吸収性材料からできていてもよく、例えば好ましくは
一定の厚さを有する所望の三次元形状を得るために、熱成形によって製造するこ
ともできる。このインサートは、三次元構造を完全に備えていてもよく、あるい
はまた、既に造形されている吸収体において前記構造を作り出して維持するのに
役立つものであってもよい。このインサートはまた、カット又はスリットを備え
ていてもよい。

【００６９】 本発明によれば、生理用ナプキン２０はさらに、各長手方向サイド縁３１に、
本体部分８０に接合された少なくとも１つのライダー要素８９を備えている。添
付図面に示されている本発明の好ましい実施形態において、生理用ナプキンはま
た、本体部分８０の各長手方向サイド縁３１に沿ってサイドフラップ８８を備え
ている。ここにおいて各サイドフラップ８８は、１つのライダー要素８９を備え
ている。サイドフラップ８８は、本体部分８０の中央区分８４の少なくとも一部
において、それぞれの長手方向サイド縁３１に沿って伸びるものである。図１〜
３に示されている本発明の好ましい実施形態において、サイドフラップ８８は実
際には、実質的に前部区分８２全体に沿って後部区分８６の一部まで伸びている
。各ライダー要素８９は、本体部分８０に接合されており、次に記載されている
曲げ剛性テストに規定されているように少なくとも０．０２Ｎの本体部分８０に
対する曲げ剛性を有する。好ましくはライダー要素８９の曲げ剛性は、０．０４
２Ｎ〜０．２５Ｎ、より好ましくは０．０７Ｎ〜０．１５Ｎである。曲げ剛性テ
ストは、実質的に長手方向サイド縁３１の周りで、本体部分８０に対してライダ
ー要素８９を下方に曲げるのに必要な力を測定する。当然ながらテスト方法の記
載においてよりよく説明されているように、サイドフラップ８８に備えられてい
るライダー要素８９の曲げ剛性は、添付図面に示されている本発明の好ましい実
施形態を構成するが、これもまた、サイドフラップそれ自体によって与えられる
寄与の一部を成す（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）。

【００７０】 図１〜３に示されている好ましい実施形態において、ライダー要素８９を備え
た各サイドフラップ８８は、本体部分の長手方向サイド縁３１を越えてさらに側
面方向に外側に伸びている、トップシート２２及びバックシート２３の部分から
構成されている。しかしながらあるいはまた、サイドフラップ８８はまた、本体
部分８０に接合されている別々の要素であってもよい。トップシート２２及びバ
ックシート２３の側面方向に外側に伸びている部分それ自体は、これらの間にラ
イダー要素８９を備えている。各ライダー要素８９は、添付図面に示されている
好ましい実施形態において、中央区分８４の約半分から前部区分８２の一部まで
伸びている。図１〜３において、サイドフラップ８８を形成するトップシート２
２とバックシート２３との間に備えられているライダー要素８９の部分は、点線
９１によって示されている。例証されている実施形態において、サイドフラップ
８８を形成する、ライダー要素８９、トップシート２２、及びバックシート２３
は、側面方向に共通の遠位縁９０まで伸びているが、その他の実施形態も可能で
ある。例えばライダー要素８９は、サイドフラップ８８の遠位縁の内側又は外側
に遠位縁を有している。ライダー要素８９は、図５ｂの断面図によりよく示され
ているように、例えば接合線９４に沿って、既知の手段例えば接着剤又はヒート
シーリングによって、吸収性コア２４に、及びまたトップシート２２及びバック
シート２３にも接合されている。

【００７１】 同様な実施形態において、各サイドフラップはまた、例えば長手方向にそれぞ
れのライダー要素８９の前方及び後方に配置され、かつ例えば図１の点線９１に
対応するシール線に沿ってこれに接合されている２つの別々の区分に備えられて
いてもよい。その他の同等な解決法も可能である。

【００７２】 図１〜３に示されている本発明の好ましい実施形態において、吸収性コア２４
は、後部４４及び対応する後部区分８６と比べた場合、本体部分８０の中央区分
８４に対応している中央部４２においての方がより小さい幅を横断方向に有する
。特に、吸収体全体がここに規定されているような構造的三次元性を有する本発
明の好ましい実施形態において、使用前に三次元形状にある吸収性コア２４の全
体の幅は、交差線４６上の１点とコア２４の各長手方向サイド縁との間で、ある
いはまた添付図面に示されている本発明の好ましい実施形態において、各カット
縁７６上の対応点と、カット又はスリット７４を備えたコア２４の部位における
それぞれの長手方向サイド縁との間で、コア２４の体側表面に沿って測定された
最短の総距離に相当する。本発明の吸収体２０における幅の測定はすべて、当業
者によって容易に測定しうるように、この基本原理に従って実施することができ
る。

【００７３】 これらのサイドフラップ８８は、図３に示されているように、好ましくは本体
部分８０の後部区分８６の最大幅よりも大きい全体の横断方向幅を有し、これら
のそれぞれの遠位縁９０と共に側面方向に伸びている。好ましくはサイドフラッ
プ８８は、サイドフラップの遠位縁９０と、本体部分８０のそれぞれの長手方向
サイド縁３１との間で測定された場合、１５ｍｍ〜５０ｍｍ、好ましくは２０ｍ
ｍ〜３０ｍｍ、より好ましくは約２５ｍｍの最大幅を有していてもよい。ライダ
ー要素８９の幅は好ましくは、可能な場合は、本発明の好ましい実施形態による
吸収体においてサイドフラップ８８の幅に相当する。この場合、ライダー要素８
９は好ましくはサイドフラップ８８の中に備えられている。

【００７４】 より一般的には、サイドフラップ８８に備えられている（これが好ましい）か
、あるいはまた本発明による三次元使い捨て吸収体の唯一のサイド部材を構成す
るライダー要素８９の幅は、吸収性コア２４の長手方向サイド縁と、ライダー要
素のそれぞれの遠位縁との間で測定されるべきである。好ましくはライダー要素
の幅は、２０ｍｍ〜５０ｍｍ、より好ましくは２５ｍｍ〜４０ｍｍである。

【００７５】 好ましくはサイドフラップ８８の幅は、その長さに沿って一定ではなく、好ま
しくはそれぞれのライダー要素８９が好ましくは備えられているところで最大値
を有する。図１〜３及び６に示されている本発明の好ましい実施形態に示されて
いるように、サイドフラップ８８の前記幅は、使い捨て吸収体の前部端縁３２ａ
の方に向かって狭くなっていてもよい。同じ図面はまた、本体部分８０の後部区
分８６において次第に減少するサイドフラップ８８の幅を示している。ここにお
いて、サイドフラップ８８は、対応して増加する幅を有する吸収性コア２４と本
体部分８０とを接合する。

【００７６】 サイドフラップ８８は、長さ全体に沿って本体部分８０の長手方向サイド縁３
１に接合されている。「接合されている」とは、ここではサイドフラップ８８が
、既知の手段、例えば接着剤又はヒートシーリングによって、実際に本体部分８
０のそれぞれの長手方向サイド縁３１に接着又は接合されている別々の要素から
構成されているということ、あるいは既に説明されているように、実際に図１〜
３及びまた図５ａ及び５ｂの横断方向断面図に詳細に例証されている実施形態に
示されているように、サイドフラップ８８が、本体部分８０の長手方向サイド縁
３１を側面方向に越えて伸びている生理用ナプキン２０のその他の構成要素、例
えば好ましくはバックシート２３及びトップシート２２のいくつかの部分から形
成されてることを意味する。

【００７７】 図１〜６の本発明の好ましい実施形態において、それぞれのサイドフラップ８
８に備えられている少なくとも１つのライダー要素８９は、本体部分８０に対す
るその好ましい曲げ剛性（これはこの好ましい実施形態において、実質的に長手
方向サイド縁３１の周りで、下記曲げ剛性テストに詳細に説明されているように
、サイドフラップ８８を、ライダー要素８９が備えられているところで下方に曲
げるのに必要な力に実際に対応している）によって、使用前に好ましい三次元形
状を有する吸収体が実際に体に直接取り付けられた時に、この製品の本体部分の
長手方向縁の側面方向に外側に伸びているサイドフラップ８８を、実質的に装着
者の内側大腿部区域に隣接してこれと密接に接触させたままにする。従って体へ
のこの製品の所望の配置がなされている間又はその後のどちらも、サイドフラッ
プ８８は、内側大腿部区域と接触したままであり、パンティーがその後引き上げ
られた時、一般的には弾性糸を備え、かつ内側大腿部の表面に沿って上方に動く
パンティーの股部のサイド縁は、ライダー要素を有するサイドフラップをしわに
せず、ライダー要素によって誘発される曲げ剛性によって、この製品の衣服側表
面に対して不適切に折り畳まれることもない。パンティー股部のサイド縁はその
代わり、ライダー要素の下に、従ってサイドフラップの下に、すなわちそれぞれ
のサイドフラップによって内側大腿部から離れて正しく配置され、一般的には生
理用ナプキン２０の本体部分の長手方向サイド縁３１に沿って配置される。この
ことはまた、本発明によるサイドフラップの中に好ましくは組込まれたこの特異
的要素に与えられた「ライダー」という名称をも説明している。好ましい曲げ剛
性は実際に、一般的にはパンティーが使用者によって引き上げられた時、及びま
たこれらが実際に装着された後で、パンティー股部の一般的には弾性化されたサ
イド縁に実際に「載る（ｒｉｄｉｎｇ）」能力を、これらのライダー要素に与え
る。さらには本発明による吸収体のサイドフラップにおけるライダー要素もまた
、装着時間の間股部区域においてパンティー縁と組合わせて機能しうる。それは
、好ましくは弾性化されたパンティー縁が、好ましい曲げ剛性及び柔軟性によっ
て、サイドフラップにおけるライダーと共同作用して、装着時間の間体の解剖学
的構造と密接な接触をしてこの吸収体をその正しい位置に保持するからである。

【００７８】 ライダー要素のこの「載る」能力は、パンティー股部弾性部をカバーする能力
、及び使用中にこれらと共同作用してボディーフィットを高める能力の点で、こ
こに示されていない本発明のもう１つの実施形態にも備えられている。ここにお
いて生理用ナプキン２０は、各長手方向サイド縁において、本体部分に接合され
た少なくとも１つのライダー要素を備えているだけであり、サイドフラップを有
していない。当然ながらライダー要素をフラップ構造に含めることは、添付図面
に示されているように、ライダー要素の特別な利点と組合わせて、サイドフラッ
プの既知の利点と共に、パンティーの引き上げ前に、一般的には使用者の体に直
接取り付けられる三次元使い捨て吸収体を提供するために好ましい。

【００７９】 本発明の好ましい実施形態によれば吸収体のサイドフラップに好ましくは組込
まれているライダー要素の所望の曲げ剛性は、下記曲げ剛性テストに規定されて
いるように、ライダー要素を構成する材料の本来の柔軟性特徴と組合わせて、及
びこのライダー要素が実際に本体部分８０に、特定すれば吸収性コア２４に、図
５ｂに示されているように例えば接合線９４に沿って接合されている方法によっ
て測定される。これは実際に、適切に本体部分８０に接合されているライダー要
素８９によって対抗される抵抗力に相当し、本体部分８０それ自体に対して下方
に、一般的にはそれぞれの長手方向サイド縁３１の周りで単独のライダー要素８
９、あるいは好ましくはサイドフラップ８８に備えられているライダー要素８９
を曲げようとする曲げ力に相当する。

【００８０】 添付図面に例証されている本発明の好ましい実施形態によれば、１つのライダ
ー要素８９は、吸収体２０の各サイドフラップ８８に備えられている。ここにお
いて各ライダー要素８９は、長手方向に、本体部分８０の中央区分８４の少なく
とも一部に沿って伸びているが、これもまたライダー要素がサイドフラップに備
えられている代替実施形態において、各サイドフラップはまた、１つ以上のライ
ダー要素、例えば２つの別々のライダー要素を備えていてもよく、前方のライダ
ー要素は、本体部分８０の前区分８２と中央区分８４との間に位置しており、後
方のものは、後区分８６に位置している。あるいはまた、サイドフラップに備え
られ、かつ一種の枠組みを形成している多数のライダー要素も可能である。あま
り好ましくはないが、各長手方向サイド縁に沿って１つだけ又はそれ以上のライ
ダー要素を備えている吸収体も可能である。

【００８１】 図１〜３及び６中に示されている本発明の好ましい実施形態において、サイド
フラップ８８は、既に説明されているようなライダー要素８９を間に備えている
生理用ナプキン２０のトップシート２２とバックシート２３との部分によって構
成されている。従ってサイドフラップ８８の構成要素、すなわちトップシート２
２及びバックシート２３のための材料は、この技術においてこの目的のために通
常用いられているものであり、一般的には快適性を増すために柔らかくて柔軟性
がある。

【００８２】 ライダー要素に好ましい材料は、柔軟性があり、弾性（ｒｅｓｉｌｉｅｎｔ）
材料を備えており、同様により良い装着快適性のために柔らかい。図１〜３及び
６に示されている本発明の好ましい実施形態において、サイドフラップ８８に備
えられているライダー要素８９に適した材料は、厚さが０．５ｍｍ、密度が０．
２ｇｍ／ｃｍ^３である液体不透過性ポリエチレンフォーム層である。例えばスイ
ス国ルツエルン（Ｌｕｃｅｒｎｅ，Ｓｗｉｔｚｅｒｌａｎｄ）のアルベオ社（Ａ
ｌｖｅｏ ＡＧ）によって商品名アルベオリット（Ａｌｖｅｏｌｉｔ）ＴＥＥ０
５００．５として販売されているものである。

【００８３】 図１〜３中に示されている本発明の好ましい実施形態において、既に説明され
ているように、本体部分８０は、中央区分８４と比べて後区分８６において横断
方向に幅広いが、吸収性コア２４は、その後部４４において、本体部分の後区分
８６に対応して、２つのサイド延長部９６を備えている。サイド延長部９６は、
あらゆる適切な材料から構成されていてもよいが、これらが向上した吸収力をコ
アに備えさせるように、好ましくは吸収性コア２４と同じ吸収性材料を備えてい
る。サイド延長部９６は、好ましくはヒンジ線９８によってコアに接合されてお
り、これらのヒンジ線によって、各サイド延長部９６は、コア２４の隣接する残
りの部分に対して前記線９８に沿って曲げることができる。適切なヒンジ線９８
には、あらゆる既知の手段、例えばカット、予め折り畳まれている線、あるいは
エンボス線が備えられていてもよい。好ましくはヒンジ線９８は、好ましい吸収
性サイド延長部９６を、コア２４の残りの部分と液体が流れる関係に保持するよ
うに備えられるべきである。図１〜図３中に示されている実施形態において、こ
れらのヒンジ線は、図５の（ｃ）の断面図においてよりはっきりと見られるよう
に、エンボス線から構成されている。

【００８４】 本体部分８０の後区分８６におけるサイド延長部９６は、特に例示されている
好ましい実施形態において、カット又はスリット７４が、後領域７２に備えられ
ている時、生理用ナプキン２０にさらなる利点を備えさせる。図１及び３中にお
いて見られるように、サイドフラップ８８は、後区分８６において本体部分に、
実質的には吸収性コア２４のサイド延長部９６に接合されている。ヒンジ線９８
の周りでのサイド延長部９６の可能な曲げ運動は、いくつかの状況において、長
手方向における張力が、例えばサイドフラップ８８と本体部分８０の後区分８６
との間に直接伝達されうるのを防ぐ。例えばサイドフラップそれ自体に作用する
体の動きによって、それぞれのサイド延長部９６に対してサイドフラップ８８に
よって加えられる長手方向の張力は、実際に少なくとも一部、カット又はスリッ
ト７２を引き開ける傾向があるであろう。この際、吸収体の後領域において隆起
の高さを減らす可能性があり、あまり良好でない適合を伴う。

【００８５】 しかしながらサイド延長部９６と吸収性コア２４の残りの部分との間のヒンジ
運動の可能性を与えることによって、この張力の一部は、例えば吸収性コアの残
りの部分に対してわずかに上向きにサイド延長部９６を曲げて、カット又はスリ
ット７２の側で直接引っ張らない方向に向けることができる。これによっても、
臀部部位において体へのより密接な適合が得られるであろう。

【００８６】 本体部分８０の後区分８６のサイド延長部９６は、特にヒンジ線９８によって
吸収性コアの残りの部分に接合された時、これ自体はまた、特に後区分８６にお
いて吸収体を開いたままにさせ、体と完全に接触させたままにするのを助ける。
これは、吸収体が下着を着用する前に体に直接取り付けられる時（これが好まし
い）、特に重要である。下着の着用中に吸収体が既に体の定位置に置かれている
なら、パンティー股部は、開いたままにされ、かつ体と完全に接触させたままに
されているより幅広い後区分８６によって、より効果的に吸収体の本体部分８０
の後区分８６の逆Ｖの中に入り込む。

【００８７】 添付図面に示されている本発明の実施形態において、好ましくはサイドフラッ
プ８８に組み込まれているライダー要素８９は、実質的に平らであり、図５の（
Ａ）及び（Ｂ）の断面図により詳細に見られる。しかしながら例示されていない
もう１つの好ましい実施形態において、ライダー要素８９はまた、横断方向断面
図においてみられるように、例えば連続曲線に沿って上向きに曲げられていても
よく、あるいはまた曲げ線に沿って角度のある平らな部分を備えている。横断方
向におけるこの好ましい曲げは、吸収体が体に取り付けられている時に、ライダ
ー要素８９を使用者の内側大腿区域とのさらに密接な接触に保持するのに役立つ
。

【００８８】 本発明の代替実施形態において、ライダー要素を組込んでいるサイドフラップ
８８も好ましくは含まれていてもよい。ここにおいてサイドフラップはまた、好
ましくは長手方向に延伸性がある部分、及び／又は同様に好ましくは長手方向に
弾性的に延伸性がある部分を備えている。この状況において、「弾性的に延伸性
」と「弾性的」とは、同意語であると考えられる。

【００８９】 この技術で知られているように、延伸性及び／又は弾性的延伸性は、サイドフ
ラップ８８の選択された部分に、非限定数の様々な方法で備えられてもよい。例
えばサイドフラップは、実質的に非延伸性材料、例えば本体部分８０のさらに側
面方向に外側に伸びているトップシート２２とバックシート２３とを備えた、記
載されている好ましいラミネートを備えていてもよい。延伸性ゾーンは、例えば
米国特許第４，１０７，３６４号、米国特許第４，８３４，７４１号、米国特許
第５，１４３，６７９号、米国特許第５，１５６，７９３号、米国特許第５，１
６７，８９７号に記載されているように、選択された部位をリングローリングす
ること（又は予め波形形成すること）によって形成されてもよい。

【００９０】 サイドフラップ８８に好ましいこの材料はまた、弾性材料を加えずに弾性様挙
動を示す歪可能なネットワークを有するように変性されていてもよい。この種類
の材料はまた、ここでは構造弾性様材料、又は「ＳＥＬＦ」材料とも呼ばれてい
る。適切なＳＥＬＦ材料は、ＰＣＴ出願第ＷＯ９５／０７６７５号及び第ＷＯ９
５／２０９３２号における記載に従って製造されてもよい。

【００９１】 例えば図７の（Ａ）及び（Ｂ）中に示されている本発明の特に好ましい実施形
態において、図１〜３及び６を参照して既に記載されているように配置及び構成
されたライダー要素８９は、好ましくはサイドフラップ８８に備えられており、
これらは、長手方向に延伸性が備えられているライダー要素８９の長手方向に前
方に位置した部分１００（ここにおいて延伸性が図面において延伸方向に実質的
に垂直な一列の短い平行線によって示されている）と、長手方向に弾性的延伸性
が備えられているライダー要素８９の長手方向に後方に位置する部分１０１とを
備えている。このような弾性部分１０１は、図７の（Ａ）及び（Ｂ）中において
、延伸性部分１００と同様に示されているが、あまり密接に詰められていない平
行線で示されている。

【００９２】 長手方向に伸びうるサイドフラップの部分は、本体部分に対して、及び実質的
に長手方向サイド縁３１の周りで、吸収体が使用前に有する三次元形状において
、サイドフラップの曲げを容易にする。これは当然ながら、一般的には吸収体の
体への直接的な取り付けの間、下着が実際に着用される前に、ここに既に説明さ
れているライダー要素の曲げメカニズムと組み合わせて生じる。

【００９３】 図７（Ａ）及び（Ｂ）中に示されている本発明の好ましい実施形態に示されて
いるように、ライダー要素８９の後方に位置する、より一般的には本体部分８０
の中央区分８４及び後区分８６の少なくとも一部に沿って位置するサイドフラッ
プ８８の部分には、好ましくは少なくとも長手方向に弾性的延伸性が備えられ、
好ましくは本発明によるライダー要素を備えたサイドフラップの中で、いわゆる
「カフス要素」と同様な挙動をしうるようにさせてもよい。これらのカフス要素
は、「改良されたサイド部材を有する三次元使い捨て吸収体（Ｔｒｉｄｉｍｅｎ
ｓｉｏｎａｌ ｄｉｓｐｏｓａｂｌｅ ａｂｓｏｒｂｅｎｔ ａｒｔｉｃｌｅ
ｈａｖｉｎｇ ｉｍｐｒｏｖｅｄ ｓｉｄｅ ｆｅａｔｕｒｅｓ）」（Ｐ＆Ｇケ
ースＣＭ１９７９ＦＱ）と題され、同じ日に本出願人によって出願された国際特
許出願に記載されている。

【００９４】 前記出願によれば、少なくとも長手方向に弾性的延伸性が備えられているサイ
ドフラップ８８の部分１０１は、実際、例えば弾性化部分を有するフラップを備
えた既知の使い捨て吸収体とは異なり、吸収体が使用前にその好ましい三次元形
状にある時、緩和状態にある。ここにおいて、弾性化部分は、そのストレッチさ
れた状態において、当初平らであるか、あるいは既に湾曲されている製品に取り
付けられており、これらの弾性化部分はそれ自体、これらの当初緩和された状態
を回復することによってこの製品をその湾曲形状に保持する。図７の（Ａ）及び
（Ｂ）中に示されている本発明の使い捨て吸収体のこの好ましいもう１つの実施
形態によれば、一方で使用前に形成された好ましい三次元形状を得るためには、
これはサイドフラップ８８の弾性化部分１０１の弾性に依存せず、他方でまた、
サイドフラップ８８の弾性化部分１０１それ自体が、ライダー要素８９に関連し
て既に説明されているメカニズムと組み合わせて、吸収体の表面に平らにされる
のを防ぐのを助ける。

【００９５】 生理用ナプキンが、一般的には使用者の体への直接取り付けによって、及びラ
イダー要素８９と使用者の体との相互作用による既に説明されたメカニズムと組
み合わされて装着される時、サイドフラップ８８の後向き部分１０１は、少なく
とも長手方向における弾性的延伸性によって、生理用ナプキン８０の中央区分８
４から後区分まで変化する生理用ナプキンの湾曲に従うようにされることによっ
て、生理用ナプキン２０の本体部分の外側で体側表面を効率的に覆う。これは今
度は、サイドフラップ８８の弾性化部分１０１が伸びている本体部分の長手方向
サイド縁３１に沿って、パッドと体との間の界面まで、特に吸収体と体との間の
下着の部分の可能性のある動きが最も生じそうな股間において、バリアーを作り
出すのに役立つ。図１〜３に示されている本発明の好ましい実施形態において、
カット又はスリット７４は、実質的に対称平面Ｓに沿って後端縁３２ｂから伸び
ている。従って実際の交差線４６は、カット縁７６が互いから離れるように動か
されるところでは確認できず、カットもスリットも存在しないところで、あるい
はカット縁７６が互いの近くに保持され、これらの移動が生じない場所において
のみ確認される。これは一般的には本発明の三次元生理用ナプキン２０の場合で
ある。これは、対称平面Ｓに垂直な曲げ軸が、様々な解剖学的構造及び／又は装
着時間の間に受ける変化に応じてカット又はスリット７４に沿って動きうるから
である。

【００９６】 前記のような図１〜５の（Ｃ）中に示されている好ましい実施形態を有する本
発明の生理用ナプキン２０は、一般的には使用者によって直接体に取り付けられ
るためのものであり、好ましくはまた、欧州特許出願第９７１１０７３４．７号
に記載されているもののように、これを衣服対面表面２０ｂに保持してこの表面
上に位置するように取り付け、横断方向に配向させるための手段５８をも備えて
いる。図６中に示されているように、図１のものと同様な、さらには手段５８を
も備えている生理用ナプキン２０の斜視図は、使用中に装着者から離れたところ
にある側から見られたものとして、すなわち衣服対面表面２０ｂが図を見る人の
方に向けられているものとして示されている。生理用ナプキン２０を保持するた
め及び取り付けるための手段５８はまた、以下では操作補助具と呼ばれる。

【００９７】 当然ながら本発明の生理用ナプキン２０を保持するため及び取り付けるための
手段５８はまた、生理用ナプキン２０を取り扱って、これを使用者の体に取り付
ける、使用者の世話をする人、例えば看護婦による使用のためのものでもある。

【００９８】 図６の好ましい実施形態において、生理用ナプキン２０を保持するため及び取
り付けるための手段５８は、長手方向対称平面Ｓに対して直交する方向に向けら
れ、かつ生理用ナプキン２０の衣服対面表面２０ｂ上に位置する弾性フィルム材
料５８の細長いストリップを備えており、これは、生理用ナプキン２０の前端縁
３２ａと後端縁３２ｂとの間のほぼ長手方向に中間の位置において、吸収性コア
２４の中央部４２に対応する。ストリップ５８は、対称平面Ｓの反対側に配置さ
れている２つの間隔があけられたその端６０においてバックシート２３に付着さ
れており、中間部分６２は、前記衣服対面表面２０ｂに接合されておらず、空間
６４を画定しており、これは生理用ナプキン２０を保持するため及び取り付ける
ために少なくとも一本の使用者の指の挿入のためのものである。生理用ナプキン
２０が使用前に好ましい三次元形状を有する、図６中に示されている実施形態に
おいて、空間６４は実際に、ストリップ５８の中間部分６２と、生理用ナプキン
の中央部分の衣服側表面２０ｂとの間に備えられている。これは、体側表面２０
ａ上の隆起５０にこれが対応しているので、その衣服対面表面２０ｂ上で凹状で
ある。一般的にはストリップ５８の間隔があけられている端６０は、既知の手段
、例えば接着剤、あるいは熱接合によって、エンボス５６に対応する各折り曲げ
線と、それぞれの長手方向縁３１との間の中間位置においてバックシート２３の
衣服対面表面２０ｂに固定されている。

【００９９】 使用者は、衣服対面表面２０ｂを手と接触させ、前端縁３２ａを手首の方に向
け、同時にストリップ５８とバックシート２３の中間部分６２の間の空間６４の
中に、一般的には一本の指、例えば中指を挿入して、手のひらの上に生理用ナプ
キン２０を置くことができる。従って使用者は、力をまったく加えず、またスト
リップ５８を構成する好ましい材料の弾性によって、実質的に生理用ナプキン２
０の前部を手のひらの上に載せて、生理用ナプキン２０を開いた手に保持するこ
とができる。ついで体への取り付けは、使用者によって開いた手の単一の動きで
容易に実施することができる。これは、空の手を体に置くように、単純かつ自明
なことである。

【０１００】 さらには手と指の動きによって、使用者は、生理用ナプキン２０にとって正し
い位置をみつけるために、指の触感を利用して、これを体に取り付けている間、
生理用ナプキン２０の操作を完全に制御することができる。特に、本発明の好ま
しい実施形態において、空間６４に挿入された指は、生理用ナプキン２０の体対
面表面２０ａ上で隆起５０と実質的に整合され、従って体の解剖学的構造への生
理用ナプキン２０の適切な配置を制御するための案内を与えることができる。す
なわち、隆起５０は、大陰唇から臀部溝まで伸びている女性の解剖学的構造の長
手方向の非直線溝と適切に位置合わせされる。隆起の前向き部分は例えば、使用
者が指を空間６４に挿入して容易に確認することができ、生理用ナプキンを体の
最適な位置に向けるための基準として用いることができる。ストリップ５８によ
って構成されているこの取り扱い補助具によって、生理用ナプキン２０がひとた
び定位置に置かれたら、ナプキン２０の位置を乱したり修正したりせずに、手の
容易な除去が可能になる。

【０１０１】 これまで記載された本発明の好ましい実施形態において、三次元生理用ナプキ
ン２０は、パンティー留めシステムを備えていないので、図６中に示されている
本発明の取り扱い補助具は好ましくはまた、トイレを使用するため、あるいはこ
の製品をチェックするため、あるいはいずれにしても最終的にこの製品を処分す
るために、生理用ナプキン２０の体からの容易な除去、及びその後の再取り付け
を可能にする。使用者は実際に、生理用ナプキン２０が装着されている間、一本
の指をストリップ５８の接合されていない部分６２とバックシート２３との間の
空間６４に挿入して、取り付けの時と実質的に同様な方法で手を配置することに
よってこれを容易に掴むことができる。従って生理用ナプキン２０を、使用者が
体から取除き、しっかりと掴むことができる。取り扱い補助具はまた、生理用ナ
プキンを、例えばトイレの使用中、使用者の手に一時的に保存するためにも用い
ることができるが、実際にこれを指で保持する必要もなく、これに力を加える必
要もない。

【０１０２】 ストリップ５８によって構成された取り扱い補助具によって、ともかく使用者
は、その衣服対面表面２０ｂのみに触れて、従って汚れているかもしれない体対
面表面２０ａから手を保護することによって、生理用ナプキン２０を取り扱い／
操作することができる。

【０１０３】 使用前に三次元形状を有し、かつ好ましくは取り扱い補助具を備えている本発
明の吸収体、例えば前記の好ましい実施形態における生理用ナプキン２０におい
て、取り扱い補助具は好ましくはまた、使用中、例えばこの製品の適切な適合を
妨害することがある体の動きの場合、あるいは一般に体適合三次元形状の潰れの
リスクがある時、この製品の三次元形状を保持するのに役立つ。あるいはまた、
例えば図６中に示されているストリップ５８によって構成された取り扱い補助具
は、この製品の衣服対面表面２０ｂ上で整合されたままであるか、あるいは折り
畳まれるか、あるいは緩んだままであり、この製品の性能を妨げない。

【０１０４】 本発明の代替実施形態において、取り扱い補助具は、１つ以上の材料ストリッ
プ、あるいは１つ又はそれ以上のストリングから構成されていてもよく、一方で
この材料は非弾性であってもよい。この取り扱い補助具はまた、ループとして配
列され、かつこの製品の衣服対面表面２０ｂに取り付けられたストリップ、ある
いは少なくとも一本の使用者の指の挿入を可能にするための一連のループから構
成されていてもよい。

【０１０５】 取り扱い補助具はまた、使用者によって、例えば使用直前に吸収体の衣服対面
表面に取り付けることによって活用されてもよい。あるいはまた、例えばストリ
ップ５８から構成される取り扱い補助具は、例えば吸収体の衣服対面表面からそ
の端のうちの１つにおいて引き離され、ついで例えば吸収体に既に備えられてい
る三次元形状を一部制御又は適合させるため、あるいは少なくとも一本の使用者
の指の挿入に利用できる空間６４を変えるために、異なる位置に再配置されても
よい。従って好ましくはストリップ５８から構成される取り扱い補助具は、例え
ば剥離可能な接着剤、又はフック及びループ型の機械的留め具、例えば商品名ベ
ルクロ（ＶＥＬＣＲＯ）として販売されているもの、を用いて、一端又は両端６
０において、吸収体の衣服対面表面２０ｂに剥離可能に取り付けられていてもよ
いであろう。ループ形態の取り扱い補助具は、ループの直径、従って指の挿入に
利用できる空間を変えるために、使用者によって修正されてもよいであろう。

【０１０６】 本発明のさらにもう１つの実施形態において、使い捨て吸収体は、吸収体の衣
服側表面に剥離可能に付着された剥離カバーであって、取り扱い補助具が前記剥
離カバー上に配置されているものを備えていてもよい。使用中、この取り扱い補
助具を用いて吸収体を体に取り付けた後、剥離カバーをこの製品の衣服対面表面
から引き離し、接着剤を暴露させてもよい。この接着剤は、このようにして当該
技術で既に知られているようにパンティー留め接着剤として用いうる。次の吸収
体の除去は、例えば既知の方法で、今や吸収体が付着されたパンティーを取り扱
い補助具として用いて実施されるであろう。

【０１０７】 取り扱い補助具は、少なくとも一本の使用者の指の挿入に適した空間を画定す
るために、必ずしも吸収体の幅全体において伸びている必要はない。これは前記
の少なくとも一本の指で十分にしっかりした適合を得ることができる。

【０１０８】 図６の好ましい実施形態に示されているように、取り扱い補助具は、長手方向
において使い捨て吸収体の長さの大部分の上に伸びていない。これは好ましくは
前記長さの１０％未満に伸びており、より好ましくは前記長手方向において伸び
ている約１ｃｍ幅を有する狭いストリップである。

【０１０９】 本発明の吸収体にはまた、パンティー留め手段が備えられていてもよい。これ
は、体に取り付けられた後、この製品を下着に付着させる手段を提供する。これ
によってその後、かなり伝統的な方法で、すなわちこの製品が接着されているパ
ンティーによって、この製品を体から除去することができる。パンティー留め手
段は、吸収体の取り扱い中及び取り付け中に使用者の手に粘着するリスクを防ぐ
ために製品の衣服対面表面の限定された部分に位置してもよいであろう。あるい
はまたこれは、吸収体が、例えば剥離紙を除去することによって、実際に体に取
り付けられた後で、使用者によって活性化されてもよいであろう。いずれにせよ
パンティー留め手段は、機械的留め具、例えば商品名ベルクロとして販売されて
いるフック及びループ留め具、スナップ又はホルダーを備えていてもよい。これ
らは、使用者の手に粘着しないという利点を有するであろう。あるいはまた、吸
収体は、バックシート２３上のパンティー留め接着剤を用いて下着に留められて
もよいであろう。パンティー留め接着剤は、吸収体をパンティーに固定させる手
段、及び好ましくは汚れた時に便利な処分のために折り畳んで包むパッケージに
この吸収体を固定する手段を提供する。このような目的のためにこの技術で用い
られている接着剤又はグルーは、ここでのパンティー留め接着剤に用いることが
できる。感圧接着剤が最も好ましい。適切な接着剤には、オハイオ州コロンバス
（Ｃｏｌｕｍｂｕｓ，Ｏｈｉｏ）のセンチュリー・アドヒーシブ社（Ｃｅｎｔｕ
ｒｙ Ａｄｈｅｓｉｖｅｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ）によって製造されている
センチュリーＡ−３０５−ＩＶ、及びニュージャージー州ブリッジウオーター（
Ｂｒｉｄｇｅｗａｔｅｒ，Ｎｅｗ Ｊｅｒｓｅｙ）のナショナル・スターチ・ア
ンド・ケミカル社（Ｎａｔｉｏｎａｌ Ｓｔａｒｃｈ ａｎｄ Ｃｈｅｍｉｃａ
ｌ Ｃｏｍｐａｎｙ）によって製造されているインスタント・ロック（Ｉｎｓｔ
ａｎｔ ＬＯＫ）３４−２８２３、３シグマ社（Ｓｉｇｍａ）によって製造され
ている３シグマ３１５３、及びエイチ・ビー・フラー社によって製造されている
フラーＨ−２２３８ＺＰが含まれる。

【０１１０】 パンティー留め接着剤は一般的には、様々な分配パターンにおいて、例えば連
続又は不連続ストリップ、断続ドット、ランダムパターン螺旋においてスロット
コーティング又はスプレーすることによって、バックシートに適用することがで
きる。

【０１１１】 パンティー留め接着剤は一般的には、接着剤が乾燥してしまうか又はパンティ
ー以外の別の表面に接着するのを防ぐために、除去可能な剥離紙又はフィルムで
覆われる方がよい。あらゆる商品として入手可能な剥離紙又はフィルムを用いる
ことができる。適切な例には、アクロジル社（Ａｋｒｏｓｉｌ Ｃｏｒｐｏｒａ
ｔｉｏｎ）から入手しうるＢＬ３０ＭＧ−Ａ ＳＩＬＯＸ ＥＩ／Ｏ及びＢＬ３
０ＭＧ−Ａ ＳＩＬＯＸ４Ｐ／Ｏが含まれる。

【０１１２】 本発明のさらにもう１つの実施形態において、三次元使い捨て吸収体は、装着
者の体に直接接着させるために、その体側表面に体用接着剤を含んでいてもよく
、好ましくはパンティー留め接着剤は必要ではない。

【０１１３】 本発明の三次元吸収体、特に生理用ナプキン２０は、装着者の体に隣接した、
実質的に外部付着のための様々な寸法の前記生理用製品に通常用いられる典型的
な値の範囲にある長さを有する。特に、吸収性コア２４の中央部４２及び後部４
４は好ましくは、平均的使用者の大陰唇の最大の長さ全体よりも小さい長さを有
していない。

【０１１４】 本発明の三次元吸収体はさらに、吸収された体内からの液体に関連した不快な
匂いを制御するための臭気制御物質を含んでいてもよい。

【０１１５】 使い捨て吸収体に適切に含まれていてもよいあらゆる既知の臭気制御剤又はこ
れらのあらゆる組み合わせは、その他の物質例えばバインダ及び／又は基質を含
むが、これらは臭気制御物質として本発明の吸収体に備えられていてもよい。

【０１１６】 臭気制御物質は、当該技術で知られている方法によって吸収体に組み込まれて
いてもよい。例えば吸収性コアの上又はその中に層化されるか、あるいは吸収性
コアと混合されていてもよい。

【０１１７】 本発明のさらに別の実施形態において、吸収体はまた、追加要素、例えば受入
れ層、又はトップシート２２と吸収性コア２４との間に位置した、あるいはまた
その他のあらゆる適切な位置にある第二トップシートを備えていてもよい。

【０１１８】 本発明の使い捨て吸収体は、生理用ナプキンを参照して記載されているが、そ
の他の使い捨て吸収体、例えばパンティーライナー及び失禁製品の場合にも有利
に用いることができる。従ってこの使い捨て吸収体は、これらの意図された使用
の場合において製品にとって典型的なすべての部材及び部品を有していてもよい
。

【０１１９】 テスト方法曲げ剛性テスト 図８を参照して次に記載されるこのテスト方法は、本発明による使い捨て吸収
体のライダー要素を下方に、すなわち吸収体の体対面表面から衣服対面表面の方
向に曲げるのに必要な力を測定するためのものである。ここで用いられている曲
げ剛性テストは、実質的にライダー要素が本体部分に接合されているそれぞれの
長手方向サイド縁の周りで、吸収体の本体部分に対してライダー要素を曲げるの
に必要とされる平均の力（ニュートン）を測定する、動的剛性測定（変形させる
力対変形された距離）である。

【０１２０】 サンプル調製。

【０１２１】 このテストは、ライダー要素を組込んでいる選択された吸収体から調製された
サンプル１１０に対して実施される。サンプルが調製される吸収体は、新品でな
ければならず、まだ手で触れられておらず、製造業者からその中に入れて供給さ
れているパッケージから直接取り出されたものでなければならない。各サンプル
は、長手方向対称平面Ｓと体対面表面２０ａとの交差線４６に沿って、はさみで
吸収体をカットして調製される。

【０１２２】 生理用ナプキン２０を構成している様々な要素は、図８のサンプル１１０にお
いて、図１〜３のものに対応する参照番号を用いて示されている。１１０として
示されているサンプルの横断方向断面は、実質的に図５の（Ｂ）に示されている
もののように吸収体の横断方向断面の右半分に対応する。ここにおいてサンプル
は平らな表面に平らにされている。

【０１２３】 装置。

【０１２４】 １）気候制御された実験室。

【０１２５】 ２３℃、５０％相対湿度の維持。

【０１２６】 ２）インストロン社ＵＫモデル６０２１引っ張り試験機（Ｄｙｎａｍｏｍｅｔ
ｅｒ） データログのためのＲＳ２３２インターフェースを備えた標準的ＩＢＭコンピ
ュータにインターフェースされている。データは、距離及び力の値の形態でコン
ピュータに送られ、分析のために標準的マイクロソフトエクセルワークシートに
読み込まれる。インストロンは、３サイクルの圧縮テストを行なうようにセット
される。

【０１２７】 ロードセル＝１０Ｎ 最初のクランプ分離＝８０ｍｍ 最終クランプ分離＝６２ｍｍ 変形されるサンプル距離＝１８ｍｍ 圧縮速度＝１００ｍｍ／分 ３）はさみ。

【０１２８】 ４）プレキシグラスプレート。

【０１２９】 テストが続行されている時に、サンプル１１０を平らな状態に保持するために
プレキシグラスプレート１１２が用いられる。プレキシグラスプレート１１２は
、平らな上部表面を有しており、同様に支持体をも備えており、これによってプ
レキシグラスプレート１１２は、上部表面を可動クランプの動作方向に垂直にし
て、引っ張り試験機の固定クランプに固定することができる。上部表面は、テス
トされなければならないサンプルよりも大きく、ほぼ長方形の形状を有していて
もよく、最も長いサイド部がサンプルの長さと実質的に整合している。これらの
２つの比較的長いサイド部のうちの１つはまた、少なくともコアの長手方向サイ
ド縁の長さ全体に沿って、テストされるサンプルの吸収性コア２４の前記長手方
向サイド縁の輪郭に合う輪郭を有していなければならない。ここにおいて、サン
プルのサイドフラップは、曲げ剛性が測定されなければならないライダー要素８
９を備えている。

【０１３０】 ５）圧縮器具 圧縮器具１１４は、丸い縁を有する直径２ｍｍの金属円筒ロッドであり、これ
は、図８に示されているように、可動クランプの動作の方向に平行になるように
、例えばＬ−形連結部分によって可動クランプに固定されている。

【０１３１】 曲げ剛性測定 サンプル１１０は、吸収性コア２４の長手方向サイド縁が、プレキシグラスプ
レート１１２の適合する（ｍａｔｃｈｉｎｇ）輪郭が付けられた長い方の側と整
合するように、かつサイドフラップ８８が、図８に示されているようにプレキシ
グラスプレート表面の外側に完全に突出するように、プレキシグラスプレート１
１２の上部表面に平らな状態で配置される。サンプルは、適切な手段で、例えば
両面接着剤テープ１１６によってプレキシグラスプレートの上部表面上に平らな
状態で固定される。この固定は、プレキシグラスプレートの上部表面と接触して
いるサンプルの衣服側表面２０ｂの面積全体において実施される。もしもこの吸
収体が、好ましくは既に規定された「構造的三次元性」を特徴とする、これまで
記載され、添付図面にも示されている本発明の好ましい実施形態の１つによる薄
型生理用ナプキンであるならば、前記交差線４６に沿ってカットされた半分の部
分に対応するサンプルは、この構造にかなりの変形及び内部張力を与えることな
く、容易かつ完全に表面上に平らにされうる。あるいはまた、サンプルの平らに
された状態がこのようにしては容易に得られない場合、サンプル１１０は、図示
されていない平らな第二プレートによって、プレキシグラスプレート１１２の上
部表面上に平らな状態で保持されてもよい。この第二プレートは、プレキシグラ
スプレートに重ね合わされ、適切にこれに固定され、かつこれらの間にサンプル
１１０を備えている。サンプルのこの平らな状態を得るために、その他の適切な
手段も用いることができる。例えば比較的小さいサンプルはまた、完全なライダ
ー要素とこのライダー要素が接合されている本体部分の全体部分のみを備えた部
分を、吸収体からカットすることによって調製することもできる。いずれにせよ
、プレキシグラスプレート１１２の上部表面へのサンプル１１０の固定は、プレ
キシグラスプレートに直接接着されたサンプルの部分が、テスト中にプレキシグ
ラスプレートに対して動かないようなものでなければならない。

【０１３２】 これらのクランプは、この圧縮を８０ｍｍの距離から開始するように配置され
ている。プレキシグラスプレート及び圧縮器具は、それぞれ固定クランプ及び可
動クランプに連結されており、これらは、圧縮器具の縁が、それに対して圧力を
加えずにライダー要素８９の体対面表面に点Ｐにおいてのみ触れるように互いに
対して配置されている。当然ながら、図１〜６に例証されているもののような本
発明の好ましい実施形態において、サイドフラップ８８の体対面表面と圧縮器具
との接触は、これがライダー要素８９を備えているところで実際になされる。こ
のような好ましい実施形態において、このテスト方法に従って評価されたライダ
ー要素の曲げ剛性値はまた当然ながら、サイドフラップを形成する要素、例えば
間にライダー要素を備えているトップシートとバックシートとによって与えられ
る寄与の一部を成す（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）。圧縮器具がサイドフラップ及びコア
２４の長手方向サイド縁に接触する点間で測定された距離Ｄ１は、図８に示され
ているように２０ｍｍでなければならない。

【０１３３】 ライダー要素８９の長さに沿う点Ｐの位置は、ライダー要素の幅がこれにより
吸収性コアのサイド縁から２０ｍｍのところでＰの所望の配置を可能にするのに
十分であるならば、直接関係がない。しかしながらＰはライダー要素の最大幅に
対応して局在化されるのが好ましい。

【０１３４】 ライダー要素の幅がコア縁から２０ｍｍの必要とされる距離において点Ｐの局
在化を可能にするのにどこでも十分でない場合、及び好ましくはまたライダー要
素の最大幅が、３５ｍｍ未満である場合、曲げ剛性の測定は、同じ特徴を有する
が、３５ｍｍの最大幅を有するより幅広いライダー要素を特徴とする対応サンプ
ルに対して実施してもよい。この測定は、点Ｐをライダー要素のこのより大きい
幅に対応して必要とされるように配置して記載されているように実施され、つい
でライダー要素は、その実際の所望の幅にカットされる。

【０１３５】 サンプルは、１８ｍｍの距離にわたって、６２ｍｍの最終クランプ分離まで圧
縮される。３つの圧縮サイクルが実施される。これらの装置の詳細は前記されて
いる。

【０１３６】 インストロンは、クランプ分離（ｍｍ）及びこの分離を実施するために加えら
れた力（ニュートン）を記録し、このデータを、ＲＳ２３２インターフェースを
介して、マイクロソフトエクセルワークソフトが備えられたＩＢＭコンピュータ
に送る。この力及び距離のデータは、エクセルソフトウエアにロードされ、３つ
の１８ｍｍ圧縮サイクルの各々についてのピーク力測定値を決定する。

【０１３７】 曲げ剛性は、３つのピーク値の平均値として評価される。

【０１３８】 これらの測定は、調査中の各サンプルについて測定される代表的な曲げ剛性値
を確実に得るために、同じ種類の５つのサンプルに対して実施され、平均値が求
められる。

【０１３９】 少なくとも１つの点Ｐを、少なくとも１つのライダー要素において確認するこ
とができ、ここにおいて、ライダー要素の曲げ剛性は、これまで記載された曲げ
剛性テスト方法に従って、この明細書に記載されている好ましい値として評価さ
れ、好ましくはこの力の第二及び第三ピーク値が、同じテストの３つの圧縮サイ
クルにおいて、第一ピーク値に対して２０％以上は減少しないならば、ここに記
載されている吸収体のライダー要素の曲げ剛性は、本発明によるものであろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、使用中に装着者に対面している側から見られた、本発明に従った生理
用ナプキンの１つの実施形態の斜視図である。

【図２】 図２は、図１の生理用ナプキンの線２−２に沿う横断面図である。

【図３】 図３は、図１の生理用ナプキンの上面図である。

【図４】 図４は、側方向において見られた時の女性の解剖学的構造の非直線中央溝を概
略的に表わしている、装着者の体の解剖学的断面から得られた曲線である。

【図５】 図５の（Ａ）、（Ｂ）、そして（Ｃ）は、図１の生理用ナプキンの５ａ―５ａ
、５ｂ―５ｂ、及び５ｃ―５ｃに夫々沿う横断面図である。

【図６】 図６は、使用中に装着者から離れて横たわっている側から見られた、図１の生
理用ナプキンの斜視図である。

【図７】 図７の（Ａ）及び（Ｂ）は、本発明の異なる実施形態の２つの使用位置を示し
ている、図１〜図６中に示されているものと同様な、本発明に従った生理用ナプ
キンの斜視図である。

【図８】 図８は、曲げ剛性テストを実施するための装置を例示している。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１２年１０月１８日（２０００．１０．１８）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正の内容】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ６１Ｆ 13/515 Ａ６１Ｆ 13/18 ３０１ 13/53 (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 シエリ、ジャンカルロ イタリア国、アイ−65105 モンテシルバ ーノ、ビア・ジオービ ９ (72)発明者 ビアラッハー、シュテファン・アロイス イタリア国、アイ−65122 ペスカーラ、 ビア・ダンテ 34 Ｆターム(参考） 3B029 BD14 4C003 DA06 EA04 HA05 4C098 AA09 CC10 CC11 DD22

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 使用前に三次元形状を形成するのに適した使い捨て吸収体で
   あって、 本体部分、液体透過性トップシート、前記トップシートに接合されたバックシ
   ート、前記トップシートと前記バックシートとの中間にある吸収性コア、体側表
   面、衣服側表面、長手方向対称平面、及び一対の長手方向サイド縁を備えており
   、前記吸収性コアは、前部、中央部、及び後部を有しており、これらはそれぞれ
   前記本体部分の前区分、中央区分、及び後区分に対応しており、前記使い捨て吸
   収体がさらに、 前記長手方向サイド縁の各々において、少なくとも１つのライダー要素が前記
   本体部分に接合されていて、前記ライダー要素の各々が、ここに記載されている
   曲げ剛性テストに規定されているような、少なくとも０．０２Ｎの曲げ剛性を有
   することを特徴としている前記使い捨て吸収体をさらに備えている、使い捨て吸
   収体。
2. 【請求項２】 各々の長手方向サイド縁に沿って前記本体部分に各々側方向
   に接合され、かつ前記本体部分の前記それぞれの長手方向サイド縁を越えて側方
   向の外側にそれぞれの遠位縁へと伸びている２つのサイドフラップを備えている
   ことを特徴としており、前記フラップの各々は前記ライダー要素の少なくとも１
   つを備えている、請求項１に記載の使い捨て吸収体。
3. 【請求項３】 前記曲げ剛性が、０．０４Ｎと０．２５Ｎの間、好ましくは
   ０．０７Ｎと０．１５Ｎとの間であることを特徴とする、請求項1または２に記
   載の使い捨て吸収体。
4. 【請求項４】 前記本体部分が、前記後部区分よりも前記中央区分において
   の方が幅が狭いことを特徴とする、請求項1乃至３のいずれか1項に記載の使い捨
   て吸収体。
5. 【請求項５】 前記サイドフラップの各々は、前記前区分の少なくとも一部
   から前記後区分の少なくとも一部まで伸びていることを特徴としており、前記サ
   イドフラップの各々は、前記中央区分の少なくとも一部に沿って長手方向に伸び
   ている１つのライダー要素を備えている、請求項２乃至４のうちのいずれか1項
   に記載の使い捨て吸収体。
6. 【請求項６】 前記フラップの各々は、その長さの少なくとも一部に沿って
   少なくとも長手方向に延伸性があることを特徴とする、請求項１乃至５のうちの
   いずれか1項に記載の使い捨て吸収体。
7. 【請求項７】 前記フラップの各々は、少なくとも長手方向にその長さの少
   なくとも一部に沿って弾性的延伸性があることを特徴とする、請求項1乃至６の
   うちのいずれか1項に記載の使い捨て吸収体。
8. 【請求項８】 前記ライダー要素が、前記吸収性コアの長手方向サイド縁と
   、前記ライダー要素のそれぞれの遠位縁との間で測定された場合、２０ｍｍと５
   ０ｍｍの間、好ましくは２５ｍｍと４０ｍｍの間、の幅を有することを特徴とす
   る、請求項1乃至７のうちのいずれか1項に記載の使い捨て吸収体。
9. 【請求項９】 前記使い捨て吸収体が、使用者の体に直接適用されるのに適
   していることを特徴とする、請求項1乃至８のうちのいずれか1項に記載の使い捨
   て吸収体。