JP3718861B2 - 組込型ガス調理機器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は組込型ガス調理機器の冷却構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、組込型ガス調理器のグリルでは、グリル使用時にグリルの排気ガスでキッチンカウンターの温度が異常上昇するのを防ぐために、例えば図5に示すようにグリル排気筒1の排気口1aをキッチンカウンター2の表面より上方に位置させ、グリルの排気ガスがキッチンカウンター2と機体外郭3との間に回り込むのを防ぎキッチンカウンターに対する排気ガスの熱の影響を弱めたり、図6に示すようにグリル排気筒1の排気口1aと機体外郭3との間に仕切4を何重にも設け輻射熱を断熱するなどの構成であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、グリル排気筒1の排気口1aをキッチンカウンター2の表面より上方に位置させた場合、トッププレート5とグリル排気筒1の排気口1aが接近して排気ガスがトッププレート5の排気口5a付近に集中するため、排気ガスの熱によりトッププレート5の排気口5a付近に煮こぼれなどの汚れがこびりついたり、トッププレート5がステンレス製の場合、トッププレート5の排気口5a付近が排気ガスの熱で変色したりするなどの問題があった。
【0004】
また輻射熱を断熱するためにグリル排気筒1の排気口1aと機体外郭3との間に仕切4を何重にも設けた場合、部品が複雑化するため、部品のコストアップや重量の増加をまねき、組立や施工が難しくなるなどの問題があった。
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、グリル使用時にキッチンカウンター温度の異常上昇を防ぐとともに、トッププレートの温度を下げ汚れのこびりつきやトッププレートの変色を防ぐ簡単な冷却構成を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで上記の目的を達成するために、本発明の組込型ガス調理機器は、グリルバーナを有するグリル庫と、前記グリル庫からの排気ガスを庫外に排出するグリル排気筒の排気口と、前記グリル排気筒の排気口からの排気ガスを機体外に排出するトッププレートに設けた排気口と、吸気口からの空気を前記トッププレートに設けた排気口より排出する空気通路とを備え、前記グリル排気筒の排気口を機体後方の下方に開口し、前記グリル排気筒の排気口と前記トッププレートの排気口の間に排気ガスが流れることで加熱状態となる仕切板を設けるとともに、前記仕切板と機体外郭との間に前記空気通路を形成し、前記空気通路を流れる空気はグリル使用時に排出される排気ガスにより前記仕切板を介して加熱されることで煙突効果により前記吸気口より吸入するようにしたものである。
【0007】
【作用】
本発明は上記の構成により、グリルを使用するとグリル排気筒の排気口から流出した高温のグリル排気ガスが空気通路を構成している仕切の前面に接触し仕切を加熱する。仕切と機体外郭間の空気通路にある空気層は仕切により加熱され上昇を始め、その煙突効果により空気通路内の空気が空気通路の排気口方向へ移動し、その流れに引かれて空気通路吸気口から温度の低い空気を吸入する。これにより仕切と機体外郭間の空気通路には常にグリルの排気ガスより低温の空気が流れてグリル排気ガスの熱を断熱することができる。しかも空気通路の排気口がキッチンカウンターの表面より上方に位置するため、空気通路からの排気がエアーカーテンを形成しグリルの排気ガスがキッチンカウンターと機体外郭との間に回り込むのを防ぐことができ、これらによりキッチンカウンターの温度が異常上昇するのを防ぐことができる。
【0008】
またグリル排気筒の排気口が機体後方及び下方に開口し、かつキッチンカウンターの表面より下方に位置しているので、グリル排気筒の排気口とトッププレートとの間隔を大きくとることができる。そのため高温の排気ガスがトッププレート付近に集中しにくく、またグリルの排気ガスが空気通路の排気口からの排気の一部と混合され排気ガスの温度が低くなりトッププレートの温度を下げることができる。
【0009】
【実施例】
以下本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同一機能を有する部分には同一番号を附す。
【0010】
図1に示すようにグリル庫6の天面にはグリルバーナ7が記載してあり、グリル庫6の後方にグリル庫6からの排気出口8が形成されている。グリル排気筒1はグリル庫6からの排気出口8を覆うように固定され、グリル排気筒1の排気口1aが機体後方及び下方に開口している。グリル排気筒1の内部にはグリル庫6内で被加熱物が燃焼した場合、機体外へ燃焼炎が流出するのを防ぐ立炎防止装置9が取り付けられている。さらにグリル排気筒1の排気口1aと機体外郭3との間には仕切4により形成された空気通路10が設けられている。
【0011】
図2、3に示すように機体は外郭3によりキッチンカウンター2の表面に吊り下げられ、トッププレート5がキッチンカウンター2の表面に載置されている。トッププレート5の後部には機体使用時に機体内部に発生する熱やグリルの排気ガスなどを機体外へ排気するためのトッププレート排気口5aがスリット状に設けられている。
【0012】
グリルを使用するとグリルバーナ7で燃焼したガスなどがグリル庫6からの排気出口8を通過しグリル排気筒内1へ流入する。排気ガスは立炎防止装置9を通過しグリル排気筒1の機体後方及び下方に開口している排気口1aよりグリル外部へ排気される。グリル外部へ流出した排気ガスはグリル排気筒1の排気口1aと機体外郭3との間に形成された空気通路10の仕切4に沿って仕切4を加熱しながら上昇し更にトッププレート排気口5aを通過し機体外へと排気される。
【0013】
一方空気通路内10の空気層は、排気ガスにより加熱された仕切4に加熱され上昇を開始する。その煙突効果により空気通路内10の空気層が空気通路排気口10a方向へ移動し、その流れに引かれて図4に示す空気通路吸気口10bより温度の低い空気を吸入する。これにより、仕切4と機体外郭3の間には常にグリルの排気ガスより低温の空気が流れてグリル排気ガスの熱を断熱する。
【0014】
また、空気通路10内を上昇した空気は空気通路排気口10aより排気されエアーカーテンを形成し、グリル排気ガスが機体外郭3とキッチンカウンター2との間に回り込むのを防ぐ。以上ふたつの効果によりキッチンカウンター2の温度の異常上昇を防ぐことができる。
【0015】
さらにグリル排気筒1の排気口1aがキッチンカウンター2の表面より下方に位置しているので、グリル排気筒1の排気口1aとトッププレート5との間隔を大きくとることができ、グリル排気ガスがトッププレートの排気口5a付近に集中しない。またグリル排気筒1の排気口1aから排気された排気ガスは空気通路の排気口10aから排気された温度の低い排気の一部と混合され、トッププレート5に達するまでにグリル排気ガスの温度は低下する。以上ふたつの効果により、トッププレート5の温度を下げることができる。
【0016】
上記のようにキッチンカウンターの温度の異常上昇の防止及びトッププレートの温度の低温化が簡単な冷却構成で実現できる。
【0017】
なお前記空気通路の吸気口10bが機体内部に位置しているため、機体内部にこもった熱を空気通路の吸気口10bから吸気し空気通路10を通して空気通路の排気口10aから排気するため、機体内部の温度も下がり電気部品などを保護する効果もある。この効果を利用し、他の実施例として前記空気通路の吸気口10bを図3に示す制御基板収納箱11と連結させ、制御基板収納箱11内の雰囲気温度を下げ中に収納されている制御基板を保護することも可能である。
【0018】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、次の効果が得られる。
【0019】
(1)空気通路を設けることで、仕切を何重にも設けて断熱することなしにキッチンカウンターの温度の異常上昇を防ぐことができる。そのため複雑な仕切が不要になり、部品のコストダウンや軽量化を果たすと共に、組立性や施工性の向上を図ることができる。
【0020】
(2)グリル排気筒の排気口を後方かつ下方に設けたので、グリル排気筒の排気口とトッププレートとの間隔を大きくとることが可能となり、トッププレートの排気口付近の温度を下げることができ、トッププレートに煮こぼれなど汚れのこびり着きを防止し、またステンレス製トッププレートの熱変色を防止できる。
【0021】
(3)空気通路の吸気口を機体内部に設けているので、機体内部にこっもた熱を機体外部に排気することができ、機体内部の温度が下がり電気部品などを保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の組込型ガス調理機器のグリル部の断面図
【図2】同組込型ガス調理機器の斜視図
【図3】同組込型ガス調理機器の機体内部の斜視図
【図4】同組込型ガス調理機器の冷却構成の斜視図
【図5】従来の組込型ガス調理機器のグリル部の断面図
【図6】従来の組込型ガス調理機器のグリル部の断面図
【符号の説明】
1 グリル排気筒
1a グリル排気筒の排気口
2 キッチンカウンター
3 機体外郭
4 仕切
5 トッププレート
5a トッププレート排気口
6 グリル庫
7 グリルバーナ
8 グリル庫からの排気出口
10 空気通路
10a 空気通路の排気口
10b 空気通路の吸気口
Claims (1)
- グリルバーナを有するグリル庫と、前記グリル庫からの排気ガスを庫外に排出するグリル排気筒の排気口と、前記グリル排気筒の排気口からの排気ガスを機体外に排出するトッププレートに設けた排気口と、吸気口からの空気を前記トッププレートに設けた排気口より排出する空気通路とを備え、前記グリル排気筒の排気口を機体後方の下方に開口し、前記グリル排気筒の排気口と前記トッププレートの排気口の間に排気ガスが流れることで加熱状態となる仕切板を設けるとともに、前記仕切板と機体外郭との間に前記空気通路を形成し、前記空気通路を流れる空気はグリル使用時に排出される排気ガスにより前記仕切板を介して加熱されることで煙突効果により前記吸気口より吸入するようにした組込型ガス調理機器。
Priority Applications (1)
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JP26232794A JP3718861B2 (ja) | 1994-10-26 | 1994-10-26 | 組込型ガス調理機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26232794A JP3718861B2 (ja) | 1994-10-26 | 1994-10-26 | 組込型ガス調理機器 |
Publications (2)
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JPH08121776A JPH08121776A (ja) | 1996-05-17 |
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Family
ID=17374236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26232794A Expired - Lifetime JP3718861B2 (ja) | 1994-10-26 | 1994-10-26 | 組込型ガス調理機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3718861B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011045881A1 (ja) | 2009-10-14 | 2011-04-21 | 信越化学工業株式会社 | 多結晶シリコン製造用芯線ホルダおよび多結晶シリコンの製造方法 |
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1994
- 1994-10-26 JP JP26232794A patent/JP3718861B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2011045881A1 (ja) | 2009-10-14 | 2011-04-21 | 信越化学工業株式会社 | 多結晶シリコン製造用芯線ホルダおよび多結晶シリコンの製造方法 |
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