JP3715467B2 - 静電塗装装置における塗料の充填方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性塗料を用いて静電塗装を行い得られるようにした静電塗装装置における塗料の充填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
静電塗装装置では、塗装ガンに供給路を介して供給される塗料を塗装ガンから高電圧を印加して吐出させるが、導電性塗料を用いる場合は、供給路を介しての電圧リークを防止するために絶縁対策が必要になる。
【0003】
そこで、従来、導電性塗料を使用可能な静電塗装装置として、実登2526393号公報や特許2510336号公報により、塗料を充填及び押出し可能なシリンダを備え、該シリンダに絶縁機構を介設した第1供給路を介して塗料供給源からの塗料を供給すると共に、絶縁機構により第1供給路の電気的絶縁を確保した状態でシリンダから塗装ガンに第2供給路を介して塗料を供給するようにしたものが知られている。
【0004】
ところで、絶縁機構で電気的絶縁を確保すると絶縁機構内にエアが入り、シリンダからの塗料の押出し完了後の再充填に際しエア抜きが必要になる。そこで、従来は、第1供給路の絶縁機構の下流部分をシリンダと排出路とに選択的に接続する切換弁を設け、下流部分を排出路に接続した状態で塗料供給源からの塗料を第1供給路に供給し、絶縁機構内のエアを第1供給路の系外たる排出路に押出した後、上記下流部分をシリンダに接続して、シリンダに塗料を充填している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のものでは、塗料供給源から高圧で供給される塗料によりエアの押出しを行っているため、塗料中にエアを噛込み易く、エア抜きが不完全となって、その後の塗装時に塗装不良を生ずることがある。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、絶縁機構内のエアを塗料中へのエア噛みを生ずることなく排出して、シリンダへの塗料の再充填を良好に行い得られるようにした塗料の充填方法を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明は、塗料を充填及び押出し可能なシリンダを備え、該シリンダに絶縁機構を介設した第1供給路を介して塗料供給源からの塗料を供給すると共に、絶縁機構により第1供給路の電気的絶縁を確保した状態でシリンダから塗装ガンに第2供給路を介して塗料を供給するようにした静電塗装装置における塗料の充填方法において、シリンダからの塗料の押出し完了後の再充填に際し、先ず、シリンダに残留する塗料を第1供給路に逆送して絶縁機構内のエアを第1供給路の系外に排出し、次に、塗料供給源からの塗料を第1供給路を介してシリンダに供給するようにしている。
【0008】
第1供給路へのシリンダからの塗料の逆送は比較的低圧で行うことができ、絶縁機構内のエアは塗料中へのエア噛みを生ずることなく排出される。その後、塗料供給源から塗料を供給することにより、シリンダにエア噛みを生ずることなく塗料を良好に再充填できる。
【0009】
ところで、サイクルタイムの管理上、エア抜きは一定時間で行うことが望まれる。ここで、塗料の粘度は塗料の種類によって差があり、シリンダから第1供給路に一定圧で塗料を逆送する場合、高粘度の塗料でもエア抜きに必要十分な量の塗料を逆送できるよう、エア抜き時間は最も高い粘度の塗料に合わせて設定することが必要になる。その結果、粘度の低い塗料では、エア抜き完了後も第1供給路に塗料が逆送されて、塗料が無駄に排出されてしまう。
【0010】
これに対し、第1供給路への塗料の逆送に際し、塗料の種類に応じて逆送圧力を可変し、粘度の低い塗料では逆送圧力を低くすることにより、塗料の無駄な排出量を減少することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、塗料を塗装ガン1から高電圧を印加して吐出させるようにした静電塗装装置を示している。
【0012】
この塗装装置には、複数の塗料弁2aと、水性塗料用の洗浄液たる水(W)を供給する水弁2bと、油性塗料用の洗浄液たるシンナ(S)を供給するシンナ弁2cと、エア(A)を供給するエア弁2dとを取付けた色替弁2と、塗料を充填及び押出し可能なシリンダ3とが設けられている。各塗料弁2aには、塗料を高圧で供給する図外の塗料供給源が接続されており、何れか1つの塗料弁2aを開弁することにより、対応する塗料供給源からの塗料が第1供給路4を介してシリンダ3に供給される。
【0013】
シリンダ3には、サーボモータ3aによって進退されるピストン3bが内蔵されており、ピストン3bの後退で第1供給路4からの塗料をシリンダ3に充填し、ピストン3bの前進でシリンダ3から第2供給路5を介して塗装ガン1に塗料を供給する。
【0014】
第1供給路4には、シリンダ3と色替弁2との間を電気的に絶縁する絶縁機構6が介設されている。絶縁機構6は、色替弁2側の第1切換弁6aと、シリンダ3側の第2切換弁6bと、両切換弁6a,6b間の絶縁材料製のチューブ6cとで構成されている。また、絶縁機構6に関連して、水弁7aとシンナ弁7bとエア弁7cとを取付けた第1洗浄弁7と第1排出路8とが設けられている。第1切換弁6aは、色替弁2に接続される第1供給路4の上流部分4aをチューブ6cに接続する状態と、この接続を断って第1洗浄弁7をチューブ6cに接続する状態とに切換自在であり、また、第2切換弁6bは、シリンダ3に接続される第1供給路4の下流部分4bをチューブ6cに接続する状態と、この接続を断って第1排出路8をチューブ6cに接続する状態とに切換自在である。
【0015】
塗装ガン1には、第2供給路5からの塗料を塗装ガン1から吐出させるトリガ弁9と、第2供給路5を第2排出路10に接続する第1ダンプ弁11とが設けられている。第2排出路10には、水弁12aとシンナ弁12bとエア弁12cとを取付けた第2洗浄弁12が接続されると共に、エア圧で制御される可変絞り弁13が介設されている。可変絞り弁13にエア源14からのエアを入力する通路には調圧器15が介設されており、調圧器15によるエア圧の制御で可変絞り弁13の開度が可変される。また、第1供給路4の上流部分4aには第2ダンプ弁16を介して第3排出路17が接続されている。
【0016】
塗装に際しては、先ず、第1と第2の両切換弁6a,6bにより第1供給路4の上流部分4aと下流部分4bとをチューブ6cを介して接続し、この状態で色替弁2から第1供給路4に塗料を供給して、シリンダ3に塗料を充填する。次に、両切換弁6a,6bにより第1洗浄弁7をチューブ6cを介して第1排出路8に接続し、この状態で第1洗浄弁7から洗浄液(水又はシンナ)を供給してチューブ6c内の塗料を洗い流し、次に、第1洗浄弁7からエアを供給してチューブ6c内をエア乾燥させ、両切換弁6a,6b間の電気的絶縁を確保する。
【0017】
次に、トリガ弁9を開弁すると共に、サーボモータ3aにより一定速度でピストン3bを前進させて、シリンダ3から第2供給路5に塗料を一定流量で押出し、トリガ弁9を介して塗装ガン1から塗料を吐出させる。この際、塗装ガン1において塗料に高電圧を印加するが、絶縁機構6のチューブ6cにおいて上記の如く電気的絶縁が確保されているため、塗料が水性塗料等の導電性のものであっても電圧リークは生じず、良好に静電塗装が行われる。
【0018】
シリンダ3からの塗料の押出し完了後、同一の塗料をシリンダ3に再充填する際は、両切換弁6a,6bにより第1供給路4の上流部分4aと下流部分4bとをチューブ6cを介して接続すると共に、第2ダンプ弁16を開弁して上流部分4aに第3排出路17を接続し、この状態でシリンダ3に残留する塗料を第1供給路4に逆送して、チューブ6c内のエアを第3排出路17に押出し、次に、第2ダンプ弁16を閉弁して色替弁2から第1供給路4に塗料を供給する。
【0019】
第1供給路4へのシリンダ3からの塗料の逆送に際しては、サーボモータ3aのトルク制御で塗料の逆送圧力を比較的低圧にし、チューブ6c内のエアを塗料中へのエア噛みを生ずることがないようにゆっくりと押出す。また、塗料が低粘度の塗料であるときは、高粘度の塗料のときよりも逆送圧力を低くし、第3排出路17から塗料が無駄に排出されることを抑制する。
【0020】
シリンダ3からの塗料の押出し完了後、他の塗料をシリンダ3に充填する色替え時は、両切換弁6a,6bにより第1供給路4の上流部分4aと下流部分4bとをチューブ6cを介して接続し、先ず、色替弁2から洗浄液(水又はシンナ)を供給して、第1供給路4とシリンダ3と第2供給路5内の塗料を洗い流す。そして、洗浄当初はトリガ弁9を開弁して塗装ガン1の吐出路を洗浄し、その後トリガ弁9を閉弁すると共に第1ダンプ弁11を開弁して、洗浄廃液を第2排出路10に排出する。次に、色替弁2からエアを供給して、第1供給路4とシリンダ3と第2供給路5とを掃気し、その後で色替弁2から次色塗料を供給する。これによれば、第1供給路4とシリンダ3と第2供給路5とにエアを押出しつつ順に塗料が充填され、第2供給路5の下流端まで完全に次色塗料が充填されたところで第1ダンプ弁11を閉弁して、次色塗料の充填を完了する。
【0021】
この充填時間は、最も粘度の高い塗料の充填に必要な時間に設定されており、低粘度の塗料では充填完了後も第2排出路10から塗料が無駄に排出されてしまう。そこで、次色塗料が低粘度の塗料である場合は、可変絞り弁13の開度を小さくし、第2排出路10からの塗料の排出を抑制し得るようにしている。
【0022】
次色塗料の充填後は、第2洗浄弁12から洗浄液(水又はシンナ)を供給して第2排出路10内の塗料を洗い流し、次に、第2洗浄弁12からエアを供給して第2排出路10を掃気し、色替え作業を完了する。
【0023】
尚、上記実施形態では、絶縁機構6を絶縁材料製のチューブ6cを有するものに構成したが、第1供給路4を途中で切離すように構成した絶縁機構を用いる場合にも同様に本発明を適用できる。
【0024】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、絶縁機構内のエアを塗料中へのエア噛みを生ずることなく排出でき、シリンダへの塗料の再充填をエア噛みを生ずることなく良好に行い得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の実施に用いる静電塗装装置の一例を示す回路図
【符号の説明】
1 塗装ガン 3 シリンダ
4 第1供給路 5 第2供給路
6 絶縁機構 16 ダンプ弁
17 排出路
Claims (2)
- 塗料を充填及び押出し可能なシリンダを備え、該シリンダに絶縁機構を介設した第1供給路を介して塗料供給源からの塗料を供給すると共に、絶縁機構により第1供給路の電気的絶縁を確保した状態でシリンダから塗装ガンに第2供給路を介して塗料を供給するようにした静電塗装装置における塗料の充填方法において、
シリンダからの塗料の押出し完了後の再充填に際し、先ず、シリンダに残留する塗料を第1供給路に逆送して絶縁機構内のエアを第1供給路の系外に排出し、次に、塗料供給源からの塗料を第1供給路を介してシリンダに供給する、
ことを特徴とする静電塗装装置における塗料の充填方法。 - 第1供給路への塗料の逆送に際し、塗料の種類に応じて逆送圧力を可変することを特徴とする請求項1に記載の静電塗装装置における塗料の充填方法。
Priority Applications (1)
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JP16674799A JP3715467B2 (ja) | 1999-06-14 | 1999-06-14 | 静電塗装装置における塗料の充填方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16674799A JP3715467B2 (ja) | 1999-06-14 | 1999-06-14 | 静電塗装装置における塗料の充填方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000354822A JP2000354822A (ja) | 2000-12-26 |
JP3715467B2 true JP3715467B2 (ja) | 2005-11-09 |
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ID=15837009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP16674799A Expired - Lifetime JP3715467B2 (ja) | 1999-06-14 | 1999-06-14 | 静電塗装装置における塗料の充填方法 |
Country Status (1)
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---|---|---|---|---|
JP4599385B2 (ja) * | 2007-10-16 | 2010-12-15 | 本田技研工業株式会社 | 静電塗装方法及び同装置 |
-
1999
- 1999-06-14 JP JP16674799A patent/JP3715467B2/ja not_active Expired - Lifetime
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---|---|
JP2000354822A (ja) | 2000-12-26 |
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