JP3715012B2 - クリップ及びクリップ取付け構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに材質が異なる構造体同士を組付け合うために用いるクリップ及びクリップ取付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クリップには、例えば、ラジエ−タグリル等のプラスチック構造体を車体等の金属構造体に組付ける場合の如く、互いに材質が異なる構造体同士を組付け合うものがある。
このようなクリップには、特公昭54−10073号公報に示すように、種々のものが提案されているが、近時、構造の簡素化を図るべく、本体の一方側を一の構造体(例えばプラスチック構造体)に対する取付け側とする一方、該本体の他方側に、係止片と、該本体の他方側先端部から側方に広がりつつ該本体の一方側に延びる片持ち状の金属製ばね片とを設けて、係止片を他の構造体(例えば金属構造体)における取付け長孔の幅方向側縁部に係止し、片持ち状のばね片を取付け長孔の長手方向側縁部の一方に当接させて該本体を該取付け長孔における他方の長手方向側縁部に向けて付勢するものがある。
これにより、クリップの他方側においては、係止片をもって他の構造体に係止できるだけでなく、片持ち状のばね片をもって、組付時の位置決めができると共に、一の構造体の熱膨張等を逃がすことを考慮して形成された他の構造体における取付け長孔において、当該クリップががたつくことを防止できることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記クリップにおいては、金属製ばね片と本体とは別部品となっており、当該クリップを使用するに際しては、金属製ばね片を本体先端部に差し込んで組付けた上で使用しなければならず、複数の部品の部品管理を行わなければならないばかりか、当該クリップ完成のための組付けが別途要求されることになる。
【0004】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その第1の目的は、互いに材質が異なる構造体同士を組付け合うために使用するクリップにおいて、金属製ばねと同等のばね性能を保持しつつ、部品管理を容易化すると共に使い勝手を向上させることにある。
第2の目的は、上述のクリップを利用したクリップ取付け構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的を達成するために本発明(請求項1の発明)にあっては、
本体の一方側が一の構造体に対する取付け側とされる一方、該本体の他方側に、他の構造体における取付け長孔の幅方向側縁部を係止する係止片と、該本体の他方側先端部から側方に広がりつつ該本体の一方側に延び前記取付け長孔の長手方向側縁部の一方に当接して該本体を該取付け長孔における他方の長手方向側縁部に向けて付勢する片持ち状のばね片と、が設けられているクリップにおいて、
前記ばね片に、該ばね片の自由端部から前記本体の他方側に向うに従って該本体の側面に近づくようにして延びる補助ばね部が設けられ、
前記補助ばね部を含むばね片と前記本体とが樹脂をもって一体的に成形され、
前記本体に、前記係止片と協働して前記取付け長孔の幅方向側縁部を挟持するフランジが備えられ、
前記片持ち状のばね片の自由端部が、前記フランジの径方向外方領域に臨むようにして延ばされ、
前記フランジに、前記ばね片の自由端部の撓み領域において、切欠きが形成されている構成としてある。この請求項1の発明の好ましい態様としては、請求項2の記載の通りとなる。
【0006】
また、前記第1の目的を達成するために本発明(請求項3の発明)にあっては、
本体の一方側が一の構造体に対する取付け側とされる一方、該本体の他方側に、他の構造体における取付け長孔の幅方向側縁部を係止する係止片と、該本体の他方側先端部から側方に広がりつつ該本体の一方側に延び前記取付け長孔の長手方向側縁部の一方に当接して該本体を該取付け長孔における他方の長手方向側縁部に向けて付勢する片持ち状のばね片と、が設けられているクリップにおいて、
前記ばね片に、該ばね片の自由端部から前記本体の他方側に向うに従って該本体の側面に近づくようにして延びる補助ばね部が設けられ、
前記補助ばね部を含むばね片と前記本体とが樹脂をもって一体的に成形され、
前記本体の一方側の側部に係止爪が撓み可能に設けられて、該係止爪が前記一の構造体の取付け用嵌合筒部側部に開口される係止孔の縁部に係止可能とされ、
前記係止爪の表面に、前記係止孔を介して外部に臨む凹所が形成されている構成としてある。この請求項3の発明の好ましい態様としては、請求項4〜6の記載の通りとなる。
【0007】
前述の第2の目的を達成するために本発明(請求項7の発明)にあっては、
一の構造体にクリップの一方側が取付けられ、該クリップの他方側が他の構造体における取付け長孔に取付けられるクリップ取付け構造において、
前記クリップは、該クリップの一方側において該クリップの一方側を間に挟んで撓み可能に備えられる一対の係止爪と、該クリップの他方側において撓み可能に備えられ前記他の構造体における取付け長孔の幅方向側縁部を係止する係止片と、該クリップの他方側先端部から側方に広がりつつ該クリップの一方側に延び前記取付け長孔の長手方向側縁部の一方に当接して該クリップを該取付け長孔における他方の長手方向側縁部に向けて付勢する片持ち状のばね片と、該ばね片に設けられ該ばね片の自由端部から前記クリップの他方側に向うに従って該クリップの側面に近づくようにして延びる補助ばね部と、を有すると共に、これらが、樹脂をもって一体的に成形され、
前記一の構造体に、前記クリップの一方側を嵌合する取付け用嵌合筒部が設けられ、
前記取付け用嵌合筒部に、前記一対の係止爪のうちの一方の係止爪を係止する係止孔が開口され、
前記取付け用嵌合筒部の内面のうちの前記係止孔に対向する側の内面又は前記クリップの一方側外面であって前記一対の係止爪のうちの他方の係止爪が設けられている側の面のいずれかに、突部が設けられて、前記取付け用嵌合筒部に前記クリップの一方側を嵌入する際、該突部が前記両面間に介在されるように設定されている、構成としてある。
【0008】
【発明の効果】
請求項1に記載された発明によれば、本体とばね片とが樹脂をもって一体化されて、本体とばね片とが別部品とならないことから、当該クリップの使用に際して、別途、ばね片を本体に組み付ける必要がない。このため、部品管理の容易化と当該クリップの使い勝手を向上させることができることになる。
その一方、ばね片の撓みに伴って、補助ばね部の自由端部が本体側面に当接して、該補助ばね部が、その補助ばね部とばね片とのつながり部分を中心として撓むことになり、ばね片のばね性に加えて、補助ばね部のばね性を得ることができることになる。しかも、補助ばね部がばね性を発揮するに際して、該補助ばね部がばね片の撓みを支えることになることから、ばね片の強度(クリ−プに対する強度等)を向上させることができることになる。このため、樹脂製であっても、金属製ばねと同等ないしはそれ以上のばね性能を確保できることになる。
【0009】
また、ばね片の延び方向長さを長くとって、該ばね片を撓ませても、フランジに干渉することがない一方、そのばね片の長い長さに基づき、ばね片の撓み量を大きくとることができ、熱膨張若しくは収縮に基づく一の構造体と他の構造体との相対変位を逃がす該他の構造体における取付け長孔の長手方向長さを拡大できることになる。このため、熱膨張若しくは収縮に基づく一の構造体と他の構造体との相対変位に対して広い範囲に亘って対応することができることになる。
【0010】
請求項2に記載された発明によれば、本体の一方側側面における凹部又は凸部と、一の構造体における取付け用嵌合筒部内面に形成される凸部又は凹部とが嵌合されなければ、本体の一方側が取付け用嵌合筒部に嵌合されて、本体の一方側が一の構造体に取付けられないことから、取付け用嵌合筒部に本体の一方側が所定の状態でしか取りつかない。このため、誤組付けを未然に防止できることになる。
【0011】
請求項3に記載された発明によれば、本体とばね片とが樹脂をもって一体化されて、本体とばね片とが別部品とならないことから、当該クリップの使用に際して、別途、ばね片を本体に組み付ける必要がない。このため、部品管理の容易化と当該クリップの使い勝手を向上させることができることになる。
その一方、ばね片の撓みに伴って、補助ばね部の自由端部が本体側面に当接して、該補助ばね部が、その補助ばね部とばね片とのつながり部分を中心として撓むことになり、ばね片のばね性に加えて、補助ばね部のばね性を得ることができることになる。しかも、補助ばね部がばね性を発揮するに際して、該補助ばね部がばね片の撓みを支えることになることから、ばね片の強度(クリ−プに対する強度等)を向上させることができることになる。このため、樹脂製であっても、金属製ばねと同等ないしはそれ以上のばね性能を確保できることになる。
【0012】
また、一の構造体の取付け用嵌合筒部から本体の一方側を外すに際しては、外部から係止孔を介して係止爪の凹所にドライバ−等の棒状のものを差し込んで押せば、その凹所をもってドライバ−等が該凹所からずれることを防止しつつ、該ドライバ−等により係止関係解除のための押圧力を係止爪に的確に加えることができることになる。このため、一の構造体の取付け用嵌合筒部から本体の一方側を、簡単かつ確実に外すことができることになる。
【0013】
請求項4に記載された発明によれば、ばね片の延び方向長さを長くとって、該ばね片を撓ませても、フランジに干渉することがない一方、そのばね片の長い長さに基づき、ばね片の撓み量を大きくとることができ、熱膨張若しくは収縮に基づく一の構造体と他の構造体との相対変位を逃がす該他の構造体における取付け長孔の長手方向長さを拡大できることになる。このため、熱膨張若しくは収縮に基づく一の構造体と他の構造体との相対変位に対して広い範囲に亘って対応することができることになる。
【0014】
請求項5に記載された発明によれば、本体の一方側側面における凹部又は凸部と、一の構造体における取付け用嵌合筒部内面に形成される凸部又は凹部とが嵌合されなければ、本体の一方側が取付け用嵌合筒部に嵌合されて、本体の一方側が一の構造体に取付けられないことから、取付け用嵌合筒部に本体の一方側が所定の状態でしか取りつかない。このため、誤組付けを未然に防止できることになる。
【0015】
請求項6に記載された発明によれば、ばね片の延び方向長さを長くとって、該ばね片を撓ませても、フランジに干渉することがない一方、そのばね片の長い長さに基づき、ばね片の撓み量を大きくとることができ、熱膨張若しくは収縮に基づく一の構造体と他の構造体との相対変位を逃がす該他の構造体における取付け長孔の長手方向長さを拡大できることになる。このため、熱膨張若しくは収縮に基づく一の構造体と他の構造体との相対変位に対して広い範囲に亘って対応することができることになる。
また、、本体の一方側側面における凹部又は凸部と、一の構造体における取付け用嵌合筒部内面に形成される凸部又は凹部とが嵌合されなければ、本体の一方側が取付け用嵌合筒部に嵌合されて、本体の一方側が一の構造体に取付けられないことから、取付け用嵌合筒部に本体の一方側が所定の状態でしか取りつかない。このため、誤組付けを未然に防止できることになる。
【0016】
請求項7に記載された発明によれば、前述の請求項1と同様の作用効果(部品管理の容易化と当該クリップの使い勝手を向上させることができると共に、樹脂製であっても、金属製ばねと同等ないしはそれ以上のばね性能を確保できる)を生じるクリップ取付け構造を得ることができるばかりでなく、クリップの一方側においては、係止個所が、係止孔の縁部に一方の係止爪を係止させる1個所のみがあるにすぎず、その取り外し作業を容易にすることができることになる。
その一方、クリップの一方側を嵌合筒部に嵌入する際(係止爪による係止前)、クリップが突部上面に乗って該クリップの一方側が突部上面により嵌合筒部内面に移動することを規制することになり、これにより、一方の係止爪は、その嵌入の際、嵌合筒部内面によって深く内方に撓ませられて、係止孔に臨んだときに、該係止孔を介して外部に大きく突出することになる。このため、係止孔縁部に対する係止爪の掛り代を大きくとって確実な係止を確保できることになる。
しかも、クリップの一方側が突部上面により嵌合筒部内面に移動することが規制されることから、他方の係止爪は、一方の係止爪ほどには深く内方に撓ませられず、その適度な撓みに基づく付勢力がクリップの一方側に付与されることになる。このため、一方の係止爪が係止孔に臨んで該係止孔の縁部に係止されたときには、他方の係止爪に過度な撓みを生じさせることなく、該他方の係止爪に基づき、嵌合筒部内でクリップの一方側ががたつくことを防止できることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1において、1は一の構造体としてのラジエ−タグリル、2は他の構造体としての車体、3はラジエ−タグリル1を車体2に組付けるための本実施形態に係るプラスチック製クリップである。
【0018】
上記ラジエ−タグリル1は、図1、図2に示すように、上記クリップ3の一方側を取付けるために複数の嵌合筒部4を備えており(図1においては代表のものを1つ示す)、その嵌合筒部4は矩形断面とされている。
この嵌合筒部4の上面部5には係止孔6が形成されており、その係止孔6は、長方形状の比較的大きなものとされて、嵌合筒部4外部から視認することができることになっている。
嵌合筒部4の下面部7内面には、図1R>1〜図4に示すように、幅方向(図2中、左右方向)両側において突部8がそれぞれ設けられている。この両突部8は、その各上面が下面部7内面から一定高さを有する平坦面を形成して、嵌合筒部4の軸心方向全長に亘って延ばされており、これに伴って、両突部8の間には溝9が形成されることになっている。この突部8の高さについては、クリップ3との関係で決められることになっており、これについては後述する。
嵌合筒部4の一方の側面部10内面には、図1〜図4に示すように、凸部11が形成されている。この凸11部は、断面が矩形形状に形成されており、この凸部11も、嵌合筒部4の軸心方向全長に亘って延ばされている。
【0019】
上記車体2は、図1に示すように、上記クリップ3の他方側を取付けるために複数の取付け長孔12を有している(図1においては代表のものを1つ示す)。この取付け長孔12は、前記嵌合筒部4に対応して設けられており、その各取付け長孔12は、横(図3中、上下方向)長の矩形形状とされている。
【0020】
前記クリップ3は、図1〜図8に示すように、矩形断面の筒状の本体13を備えている。この本体13には、その軸心方向略中央部においてフランジ14が設けられており、そのフランジ14を基準として、本体13の一方側15が、前記嵌合筒部4に対する取付け側とされ、本体13の他方側16が、前記取付け長孔12に対する取付け側とされている。
【0021】
上記本体13の一方側15においては、上面部17と下面部18とに係止爪19、20が撓み可能にそれぞれ設けられている。
係止爪19は、図2、図4に示すように、本体13の一方側15を嵌合筒部4内に嵌合したとき、前記係止孔6の縁部を係止するもので、その際、該係止爪19と前記フランジ14とは、該係止孔6の縁部から嵌合筒部4先端までの間の部分を挟持することになっている。この係止爪19は、一定の幅を有し、その係止爪19の表面には、その自由端側において凹所21が形成されており、その凹所21は、係止爪19が係止孔6の縁部に係止されたとき、係止孔6を介して外部から視認できることになっている。
係止爪20は、上記係止爪19と同じ構成となっているが、この係止爪20は、嵌合筒部4の下面部7に係止孔が形成されていないため係止機能を有さず、本体13の一方側15を嵌合筒部4に嵌合したとき、図2、図4に示すように、嵌合筒部下面部7における溝9に収納されて、本体13の一方側15における上面部17を嵌合筒部4の上面部5に近づくように付勢する機能のみを発揮することになっている。
但し、この本体13の一方側15を嵌合筒部4先端に嵌入する際(係止爪19による係止前)、本体13の下面部18が前記突部8上面に乗って該本体13の一方側15を突部8上面よりも下方に移動することを規制することになっている。このため、係止爪19は、その嵌入の際、嵌合筒部4の上面部5によって深く内方に撓ませられて、その後に係止孔に臨んだときに、該係止孔を介して外部に大きく突出することになり、係止爪20は、下面部7により係止爪19ほどには深く内方に撓ませられず、その適度な撓みに基づく付勢力により嵌合筒部4内で本体13の一方側15ががたつくことを防止する機能を発揮することになっている。
【0022】
本体13の一方側15における一方の側面部22には、図1、図2に示すように、凹所としての凹溝23が形成されている。この凹溝23は、前記嵌合筒部4内における凸部11に対応して、側面部22の肉圧を薄くすることにより形成され、その凹溝23は、一定の幅をもって、本体13の一方側15先端から前記フランジ14側へと延ばされている。これにより、本体13の一方側15を嵌合筒部4に嵌入する際、この凹溝23に嵌合筒部4内における凸部11が嵌合されない限り、本体13の一方側15が嵌合筒部4内に入り込むことができないことになっている。
【0023】
上記本体13の他方側16においては、図1、図4、図5、図7に示すように、上面部17と下面部18とに係止片24、25が撓み可能にそれぞれ設けられている。
係止片24、25は、図4に示すように、本体13の他方側16を嵌合筒部4内に嵌合したとき、車体2における取付け長孔12の上・下縁部を係止するもので、その際、該係止片24、25と前記フランジ14とは、取付け長孔12の上・下縁部を挟持することになっている。
【0024】
本体13の他方側16における一方の側面部22には、図1、図3、図6、図8に示すように、片持ち状のばね片26が設けられている。このばね片26は、本体13の他方側16先端部から側方に広がりつつ該本体13の一方側15に延びて、そのばね片26の自由端部27が、フランジ14の径方向外方領域に臨む位置にまで至っており、フランジ14には、そのばね片26の自由端部27との干渉を回避すべく、その自由端部27の撓み領域において、切欠き28が形成されている。そして、このばね片26は、係止片24、25とフランジ14とが取付け長孔12の上・下縁部を挟持したとき、取付け長孔12における一方の側縁部に当接して該本体13を該取付け長孔12における他方の側縁部に向けて付勢する機能を発揮することになっている。
【0025】
前記ばね片26の自由端部27には、図1、図3、図6、図8に示すように、補助ばね部29が設けられている。この補助ばね部29は、ばね片26の自由端部27から本体他方側16における先端側に向うに従って該本体13の側面部22に近づくようにして延ばされており、この補助ばね部29を含むばね片26と本体13とは、前述の係止片24、25、係止爪19、20等共に、樹脂をもって一体的に成形されている。
【0026】
したがって、このようなクリップ3を用いて、その一方側15嵌合筒部4に嵌合し、その他方側16を取付け長孔12に嵌合すれば、ラジエ−タグリル1を車体2に簡単に組付けることができると共に所定の機能を発揮することになるが、そのクリップ3の使用の際、本体13とばね片26とが一体化されて、本体13とばね片26とが別部品とならないことから、当該クリップ3の使用に際して、別途、ばね片26を本体13に組み付ける必要がなくなる。これにより、部品管理の容易化と当該クリップの使い勝手を向上させることができることになる。
その一方、ばね片26の撓みに伴って、補助ばね部29の自由端部が本体13側面部22に当接して、該補助ばね部29が、その補助ばね部29とばね片26とのつながり部分を中心として撓むことになり、ばね片26のばね性に加えて、補助ばね部29のばね性を得ることができることになる。しかも、補助ばね部29がばね性を発揮するに際して、該補助ばね部29がばね片26の撓みを支えることになることから、ばね片26の強度(クリ−プに対する強度等)を向上させることができることになる。このため、樹脂製であろうと、金属製ばねと同等ないしはそれ以上のばね性能を確保できることになる。
【0027】
また、ばね片26の延び方向長さを長くとって、該ばね片26を撓ませても、切欠き28に基づきフランジ14に干渉することがない一方、そのばね片26の長い長さに基づき、ばね片26の撓み量を大きくとることができることになる。このため、熱膨張若しくは収縮に基づく車体2に対するラジエ−タグリル1の相対変位を逃がす取付け長孔12の長手方向長さを拡大できることになり、熱膨張若しくは収縮に基づく車体2とラジエ−タグリル1との相対変位に対して広い範囲に亘って対応することができることになる。
【0028】
さらに、本体13の側面部22における凹溝23と、ラジエ−タグリル1における嵌合筒部4内面に形成される凸部11とが嵌合されなければ、本体13の一方側15が嵌合筒部4に嵌合されて、本体13の一方側15がラジエ−タグリル1に取付けられないことから、誤組付けを未然に防止できることになる。
【0029】
さらにまた、ラジエ−タグリル1の嵌合筒部4から本体13の一方側15を外すに際しては、外部から係止孔6を介して係止爪19の凹所21にドライバ−等の棒状のものを差し込めば、その凹所21をもってドライバ−等が該凹所21からずれることが防止できることになり、ドライバ−等により係止関係解除のための押圧力を係止爪19に容易且つ確実に加えることができることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラジエ−タグリルを車体に組付けるに際して用いる実施形態に係るクリップの使用説明図。
【図2】嵌合筒部と本体の一方側との係止関係を示す図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図2のB−B線断面図。
【図5】実施形態に係るクリップの本体他方側の正面図。
【図6】図5のC−C線断面図。
【図7】図5のD−D線断面図。
【図8】図5の背面図。
【符号の説明】
1 ラジエ−タグリル
2 車体
3 クリップ
4 嵌合筒部
6 係止孔
8 突部
11 凸部
12 取付け長孔
13 本体
14 フランジ
15 本体の一方側
16 本体の他方側
19 係止爪
21 凹所
22 側面部
23 凹溝
24 係止片
25 係止片
26 ばね片
27 自由端部
28 切欠き
29 補助ばね部

Claims (7)

  1. 本体の一方側が一の構造体に対する取付け側とされる一方、該本体の他方側に、他の構造体における取付け長孔の幅方向側縁部を係止する係止片と、該本体の他方側先端部から側方に広がりつつ該本体の一方側に延び前記取付け長孔の長手方向側縁部の一方に当接して該本体を該取付け長孔における他方の長手方向側縁部に向けて付勢する片持ち状のばね片と、が設けられているクリップにおいて、
    前記ばね片に、該ばね片の自由端部から前記本体の他方側に向うに従って該本体の側面に近づくようにして延びる補助ばね部が設けられ、
    前記補助ばね部を含むばね片と前記本体とが樹脂をもって一体的に成形され、
    前記本体に、前記係止片と協働して前記取付け長孔の幅方向側縁部を挟持するフランジが備えられ、
    前記片持ち状のばね片の自由端部が、前記フランジの径方向外方領域に臨むようにして延ばされ、
    前記フランジに、前記ばね片の自由端部の撓み領域において、切欠きが形成されている、
    ことを特徴とするクリップ。
  2. 請求項1において、
    前記本体の一方側の側面に、凹部又は凸部が、該本体の一方側先端から該本体の他方側に向けて延びるように形成され、
    前記凹部又は凸部が、前記本体の一方側を嵌合する前記一の構造体の取付け用嵌合筒部内面に形成される凸部又は凹部に嵌合されるように設定されている、
    ことを特徴とするクリップ。
  3. 本体の一方側が一の構造体に対する取付け側とされる一方、該本体の他方側に、他の構造体における取付け長孔の幅方向側縁部を係止する係止片と、該本体の他方側先端部から側方に広がりつつ該本体の一方側に延び前記取付け長孔の長手方向側縁部の一方に当接して該本体を該取付け長孔における他方の長手方向側縁部に向けて付勢する片持ち状のばね片と、が設けられているクリップにおいて、
    前記ばね片に、該ばね片の自由端部から前記本体の他方側に向うに従って該本体の側面に近づくようにして延びる補助ばね部が設けられ、
    前記補助ばね部を含むばね片と前記本体とが樹脂をもって一体的に成形され、
    前記本体の一方側の側部に係止爪が撓み可能に設けられて、該係止爪が前記一の構造体の取付け用嵌合筒部側部に開口される係止孔の縁部に係止可能とされ、
    前記係止爪の表面に、前記係止孔を介して外部に臨む凹所が形成されている、
    ことを特徴とするクリップ。
  4. 請求項3において、
    前記本体に、前記係止片と協働して前記取付け長孔の幅方向側縁部を挟持するフランジが備えられ、
    前記片持ち状のばね片の自由端部が、前記フランジの径方向外方領域に臨むようにして延ばされ、
    前記フランジに、前記ばね片の自由端部の撓み領域において、切欠きが形成されている、
    ことを特徴とするクリップ。
  5. 請求項3において、
    前記本体の一方側の側面に、凹部又は凸部が、該本体の一方側先端から該本体の他方側に向けて延びるように形成され、
    前記凹部又は凸部が、前記本体の一方側を嵌合する前記一の構造体の取付け用嵌合筒部内面に形成される凸部又は凹部に嵌合されるように設定されている、
    ことを特徴とするクリップ。
  6. 請求項3において、
    前記本体に、前記係止片と協働して前記取付け長孔の幅方向側縁部を挟持するフランジが備えられ、
    前記片持ち状のばね片の自由端部が、前記フランジの径方向外方領域に臨むようにして延ばされ、
    前記フランジに、前記ばね片の自由端部の撓み領域において、切欠きが形成され、
    前記本体の一方側の側面に、凹部又は凸部が、該本体の一方側先端から該本体の他方側に向けて延びるように形成され、
    前記凹部又は凸部が、前記本体の一方側を嵌合する前記一の構造体の取付け用嵌合筒部内面に形成される凸部又は凹部に嵌合されるように設定されている、
    ことを特徴とするクリップ。
  7. 一の構造体にクリップの一方側が取付けられ、該クリップの他方側が他の構造体における取付け長孔に取付けられるクリップ取付け構造において、
    前記クリップは、該クリップの一方側において該クリップの一方側を間に挟んで撓み可能に備えられる一対の係止爪と、該クリップの他方側において撓み可能に備えられ前記他の構造体における取付け長孔の幅方向側縁部を係止する係止片と、該クリップの他方側先端部から側方に広がりつつ該クリップの一方側に延び前記取付け長孔の長手方向側縁部の一方に当接して該クリップを該取付け長孔における他方の長手方向側縁部に向けて付勢する片持ち状のばね片と、該ばね片に設けられ該ばね片の自由端部から前記クリップの他方側に向うに従って該クリップの側面に近づくようにして延びる補助ばね部と、を有すると共に、これらが、樹脂をもって一体的に成形され、
    前記一の構造体に、前記クリップの一方側を嵌合する取付け用嵌合筒部が設けられ、
    前記取付け用嵌合筒部に、前記一対の係止爪のうちの一方の係止爪を係止する係止孔が開口され、
    前記取付け用嵌合筒部の内面のうちの前記係止孔に対向する側の内面又は前記クリップの一方側外面であって前記一対の係止爪のうちの他方の係止爪が設けられている側の面のいずれかに、突部が設けられて、前記取付け用嵌合筒部に前記クリップの一方側を嵌入する際、該突部が前記両面間に介在されるように設定されている、
    ことを特徴とするクリップ取付け構造。
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