JP3714066B2 - ワーククランプ装置およびワーククランプ方法 - Google Patents

ワーククランプ装置およびワーククランプ方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワークを上方から押圧して固定するワーククランプ装置およびワーククランプ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のワーククランプ装置(例えば特開平10−315083号および特開平6−126568号公報参照)は、平面図である図4に示すように、ワークWとして自動車におけるリヤアクスルハウジングの内径部1に対する仕上ボーリング加工および、ブレーキ取付孔3の加工を行う加工機に使用されるものがある。
【0003】
このワーククランプ装置は、ワークWの円筒部上面を、3本のクランプアーム5の先端に設けたクランプ爪7により、上方から押圧してクランプ固定する。各クランプアーム5は、正面図である図5および、左側面図である図6に示すように、クランプシリンダ9のロッド11先端が連結部13を介して連結されている。但し、図5では図4中で上部に位置するクランプアーム5およびクランプシリンダ9を、図6では図4中で下部に位置する2つのクランプアーム5およびクランプシリンダ9を、それぞれ省略してある。
【0004】
クランプシリンダ9は、ロッド11を引き込むことで、クランプアーム5を、図4の二点鎖線の状態から矢印A方向に90度回転させると同時に下降させ、クランプ爪7をワークWの上方に位置させる。この状態からさらにロッド11を引き込むことで、クランプアーム5が下降し、クランプ爪7によりワークWを下方に押圧してクランプ固定する。
【0005】
上記したクランプ固定作業に先だって、ワークWは、図5に示すように、内径部1の下端に形成した段差部15に対し、リング状の基準シート17を下方から円周方向等間隔の3点から当接させて高さ方向の位置決めがなされた後、図4に示すように、回転方向位置決めブロック19に、ワーク突出部(ストラット部)21を、油圧にて作動する回転方向位置決めピン23により押し当てて、内径部1の中心軸を中心とした回転方向の位置決めがなされ、さらに3本のピンアーバ爪25により、段差部15より下部のボーリング加工しない部位で、かつ前記基準シート17に干渉しない位置にて芯出しがなされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したワーククランプ装置では、次のような問題がある。
【0007】
(1)ワークWであるリヤアクスルハウジングは、車種によって、例えば、図7(a),(b),(c)に示すように、異なる形状のものがあり、これら各種のワークを上記したワーククランプ装置でクランプ作業を行おうとすると、3本のクランプアーム5に対応して3つのクランプシリンダ9が周囲に配置されているため、ワークによってはクランプシリンダ9に干渉する恐れがある。
【0008】
(2)ワークWをクランプ固定する際には、内径部1に対するボーリング加工では弱圧とする一方、ブレーキ取付孔3に対するドリル加工では強圧とする必要がある。このような同一のワークWに対するクランプ圧変更を、クランプ動作を継続したまま行うと、3点を等圧にクランプできず、ワークWの倒れが発生してしまう。これを避けるためには、ワークWに対して一旦アンクランプ動作を行う必要が生じ、クランプ圧変更作業が煩雑なものとなる。
【0009】
(3)3つのクランプシリンダ9を等圧にする必要があるため、クランプ圧および動作の調整が難しい。
【0010】
(4)ワークによってクランプ爪7を交換する際には、3本のクランプアーム5に対して交換および高さ調整する必要があり、段取り作業に時間を要する。
【0011】
(5)3本のクランプアーム5を、それぞれ対応するクランプシリンダ9で動作させるという複雑な構造であるため、設備が大型化し、コスト高となる。
【0012】
そこで、この発明は、クランプアームおよびクランプシリンダを複数用いずに構造を簡素化し、また同一のワークに対しアンクランプ動作を行うことなくクランプ圧の変更ができるようにすることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、先端側にワークを上方から押圧して固定するクランプ爪を複数備えたクランプアームの後端側に、前記クランプアームを上下動させる駆動機構を設け、前記複数のクランプ爪によるワークに対する押圧力が互いに均等となるように、前記クランプ爪を前記駆動機構に対して揺動可能に支持する揺動支持機構を設け、この揺動支持機構は、前記駆動機構に対し、クランプアームを、このクランプアームの延長方向を第1の揺動中心として揺動可能に支持する第1の揺動支持部と、前記クランプアームに対し、クランプ爪を、ワークに対する押圧方向に直交する面内にて、前記第1の揺動中心と直交する方向を第2の揺動中心として揺動可能に支持する第2の揺動支持部とから構成され、前記第1の揺動支持部は、第2の揺動中心と同方向を第3の揺動中心としてクランプアームを揺動可能に支持する構成であり、前記クランプアームのクランプ爪によるワーク押圧方向と反対方向への揺動動作を規制する規制部を設けた構成としてある。
【0014】
このような構成のワーククランプ装置によれば、駆動機構によりクランプアームを下降させて先端の複数のクランプ爪によりワークを下方に向けて押圧すると、複数のクランプ爪は、揺動支持機構により駆動機構に対して揺動し、ワークに対する押圧力が互いにほぼ均等なものとなる。
また、複数のクランプ爪がワークを下方に向けて押圧する際に、クランプアームがクランプ爪とともに第1の揺動支持部にて第1の揺動中心に対して揺動するとともに、クランプ爪が第2の揺動支持部にて第1の揺動中心と直交する第2の揺動中心に対して揺動する。
さらに、クランプアームが第3の揺動中心に対してクランプ爪によるワーク押圧方向およびこれと反対方向に揺動することで、ワークの高さ方向の変化に対応可能となり、このときクランプアームのワーク押圧方向と反対方向への揺動動作は規制部によって規制される。
【0017】
請求項の発明は、請求項の発明の構成において、複数のクランプ爪は、互いに一体化して爪本体を構成し、この爪本体が、クランプアームに対し第2の揺動支持部を介して揺動可能に支持されている。
【0018】
上記構成によれば、複数のクランプ爪がワークを押圧するときに、爪本体全体がクランプアームに対して揺動する。
【0021】
請求項の発明は、請求項1または2の発明の構成において、第1の揺動支持部は、ボールジョイントで構成されている。
【0022】
上記構成によれば、クランプアームは、ボールジョイントにより第1の揺動中心および第3の揺動中心に対してそれぞれ揺動可能となる。
【0023】
請求項の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項の発明の構成において、規制部は、クランプアームを、駆動機構を中心としてクランプ爪と反対側に向けて延長して形成した延長部と、この延長部が、前記クランプ爪によるワーク押圧時に係合して位置決めされる位置決め部とから構成されている。
【0024】
上記構成によれば、クランプアーム先端のクランプ爪によりワークを下方に押圧してクランプ固定する際に、クランプアームの前記先端と反対側の延長部が位置決め部に係合し、これによりクランプアームは、ワーク押圧方向と反対方向への揺動動作および、水平面内での旋回移動が規制される。
【0025】
請求項の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項の発明の構成において、第1の揺動中心および第2の揺動中心のそれぞれの延長線相互の交点が、ワークの中心上に位置している。
【0026】
上記構成によれば、複数のクランプ爪は、ワーク押圧時にワークの中心を揺動中心として揺動し、各クランプ爪によるワークに対する押圧力が確実に均等に保たれる。
【0027】
請求項の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項の発明の構成において、クランプ爪は、クランプアームに対して着脱可能に構成されている。
【0028】
上記構成によれば、ワークによってクランプ爪を交換する際には、1本のクランプアームに対するクランプ爪のみの交換で済む。
【0029】
請求項の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項の発明の構成において、クランプ爪は、被押圧面が環状に形成されたワークの円周方向等間隔に対応する位置に3つ設けられている。
【0030】
上記構成によれば、3つのクランプ爪により、ワークの円周方向等間隔の3カ所が確実にクランプ固定される。
【0031】
請求項の発明は、クランプアームの後端側に設けた駆動機構により前記クランプアームを下降させて、クランプアームの先端側に設けた複数のクランプ爪により、ワークを下方に押圧してクランプ固定する際に、前記複数のクランプ爪を、ワークに対するそれぞれの押圧力が均等となるように、前記駆動機構に対して揺動させるワーククランプ方法であって、揺動支持機構の第1の揺動支持部により、前記駆動機構に対し、クランプアームを、このクランプアームの延長方向を第1の揺動中心として揺動可能に支持するとともに、前記揺動支持機構の第2の揺動支持部により、前記クランプアームに対し、クランプ爪を、ワークに対する押圧方向に直交する面内にて、前記第1の揺動中心と直交する方向を第2の揺動中心として揺動可能に支持し、前記第1の揺動支持部は、第2の揺動中心と同方向を第3の揺動中心としてクランプアームを揺動可能に支持する構成であり、前記クランプアームのクランプ爪によるワーク押圧方向と反対方向への揺動動作を規制部により規制するワーククランプ方法としてある。
【0032】
上記したワーククランプ方法によれば、駆動機構によりクランプアームを下降させて先端の複数のクランプ爪によりワークを下方に向けて押圧すると、複数のクランプ爪は、揺動支持機構により駆動機構に対して揺動し、ワークに対する押圧力が互いにほぼ均等なものとなる。
また、複数のクランプ爪がワークを下方に向けて押圧する際に、クランプアームがクランプ爪とともに第1の揺動支持部にて第1の揺動中心に対して揺動するとともに、クランプ爪が第2の揺動支持部にて第1の揺動中心と直交する第2の揺動中心に対して揺動する。
さらに、クランプアームが第3の揺動中心に対してクランプ爪によるワーク押圧方向およびこれと反対方向に揺動することで、ワークの高さ方向の変化に対応可能となり、このときクランプアームのワーク押圧方向と反対方向への揺動動作は規制部によって規制される。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、次のような効果を奏する。
【0034】
(1)ワークを下方に向けて押圧固定する複数のクランプ爪を備えた1本のクランプアームに対応して駆動機構を1つ設ける構成としたので、異なる形状のワークであっても、駆動機構に干渉しにくくなり、異なるワークに対する自由度が向上する。
【0035】
(2)複数のクランプ爪は、ワークに対する押圧動作時に駆動機構に対して揺動して押圧力を互いに均等に保持するので、同一ワークに対してクランプ圧を変更するときには、アンクランプする必要がなく、クランプ圧変更作業が短時間にできる。
【0036】
(3)駆動機構が1つなので、クランプ圧の調整および動作が容易である。
【0037】
(4)ワークによってクランプ爪を交換する際には、1本のクランプアームに対して交換および高さ調整すればよく、段取り作業が短時間で行える。
【0038】
(5)構造が簡素化されているので、設備の小型化およびコスト低下が達成できる。
【0039】
また、複数のクランプ爪がワークを下方に向けて押圧する際に、クランプアームの延長方向を第1の揺動中心として揺動するとともに、クランプ爪が、ワークに対する押圧方向に直交する面内にて、前記第1の揺動中心と直交する方向を第2の揺動中心として揺動するので、複数のクランプ爪によるワークに対する押圧力がほぼ均等に保たれる。
さらに、クランプアームが第3の揺動中心に対してクランプ爪によるワーク押圧方向およびこれと反対方向に揺動するので、ワークの高さ方向の変化に対応することができる。
【0040】
請求項の発明によれば、複数のクランプ爪が互いに一体化して構成された爪本体が、クランプアームに対し第2の揺動支持部を介して揺動可能に支持されているので、複数のクランプ爪がワークを押圧するときに、爪本体全体がクランプアームに対して揺動し、これにより各クランプ爪によるワークへの押圧力が均等に保たれる。
【0042】
請求項の発明によれば、クランプアームは、ボールジョイントにより第2の揺動中心および第3の揺動中心に対してそれぞれ確実に揺動する。
【0043】
請求項の発明によれば、クランプアーム先端のクランプ爪によりワークを下方に押圧してクランプ固定する際に、クランプアームの前記先端と反対側の延長部が位置決め部に係合するので、クランプアームは、ワーク押圧方向と反対方向への揺動動作および、水平面内での旋回移動を規制することができ、クランプ動作が正確かつ確実になされる。
【0044】
請求項の発明によれば、第1の揺動中心および第2の揺動中心のそれぞれの延長線相互の交点が、ワークの中心上に位置しているので、複数のクランプ爪によるワークに対する押圧力を、より確実に均等に保持することができる。
【0045】
請求項の発明によれば、クランプ爪は、クランプアームに対して着脱可能に構成されているので、ワークによってクランプ爪を交換する際には、1本のクランプアームに対するクランプ爪のみの交換となるので、作業効率が向上する。
【0046】
請求項の発明によれば、クランプ爪は、被押圧面が環状に形成されたワークの円周方向等間隔に対応する位置に3つ設けられているので、ワークに対するクランプ固定が確実になされる。
【0047】
請求項の発明によれば、次のような効果を奏する。
【0048】
(1)ワークを下方に向けて押圧固定する複数のクランプ爪を備えた1本のクランプアームに対応して駆動機構が1つで済むので、異なる形状のワークであっても、駆動機構に干渉しにくくなり、異なるワークに対する自由度が向上する。
【0049】
(2)複数のクランプ爪は、ワークに対する押圧動作時に駆動機構に対して揺動して押圧力を互いに均等に保持するので、同一ワークに対してクランプ圧を変更するときには、アンクランプする必要がなく、クランプ圧変更作業が短時間にできる。
【0050】
(3)駆動機構が1つで済むので、クランプ圧の調整および動作が容易である。
【0051】
(4)ワークによってクランプ爪を交換する際には、1本のクランプアームに対して交換および高さ調整すればよく、段取り作業が短時間で行える。
【0052】
(5)構造が簡素化されたものとなるので、設備の小型化およびコスト低下が達成できる。
また、複数のクランプ爪がワークを下方に向けて押圧する際に、クランプアームの延長方向を第1の揺動中心として揺動するとともに、クランプ爪が、ワークに対する押圧方向に直交する面内にて、前記第1の揺動中心と直交する方向を第2の揺動中心として揺動するので、複数のクランプ爪によるワークに対する押圧力がほぼ均等に保たれる。
さらに、クランプアームが第3の揺動中心に対してクランプ爪によるワーク押圧方向およびこれと反対方向に揺動するので、ワークの高さ方向の変化に対応することができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0054】
図1は、この発明の実施の一形態を示すワーククランプ装置の平面図、図2は同正面図、図3は同左側面図である。このワークランプ装置においても、前記した従来のものと同様に、ワークWとして自動車のリヤアクスルハウジングが使用される。ワークWは、装置基台27上にて従来例と同様にして、リング状の基準シート29により高さ方向を、回転方向位置決めブロック31および回転方向位置決めピン33により、内径部1の中心軸を中心とした回転方向を、それぞれ位置決めした後、ピンアーバ爪35により芯出しを行う。
【0055】
このようにして位置決めされたワークWに対してクランプする機構は、ワークWを下方に押圧してクランプ固定する1本のクランプアーム37と、クランプアーム37に対し旋回および上下動させる駆動機構としての1つのクランプシリンダ39とを備えている。クランプシリンダ39は、上方に突出するロッド41を下方に引き込むことで、クランプアーム37が、下降すると同時に図1および図2にて二点鎖線で示す位置から90度回転して実線位置(図3で示す位置に対応)となり、さらに引き込むことで下降してワークWを下方に押圧する。
【0056】
クランプシリンダ39のロッド41の先端(上端)は、第1の揺動支持部を構成するボールジョイント43を介してクランプアーム37の後端側となる長さ方向ほぼ中央部に連結している。ボールジョイント43は、図2中で左右方向に貫通している外筒43aの下端がロッド41の上端に、外筒43a内に回転可能に収容される内球43bの両側面がクランプアーム37に、それぞれ固定されている。
【0057】
これにより、クランプアーム37は、クランプシリンダ39に対し、その延長方向を第1の揺動中心Pとして図2中で矢印B方向に揺動可能であるとともに、ワークWに対する下方への押圧方向に直交する面、すなわち水平面内にて、前記第1の揺動中心Pと直交する方向を第3の揺動中心Pとして図3中で矢印C方向に揺動可能となる。
【0058】
クランプアーム37の図1中で下部側に位置する先端部には、連結具45が固定されている。連結具45は、クランプアーム37が固定される基部45aと、基部45aの両端から前方へ突出する一対のアーム部45bとから構成されている。一対のアーム部45bの相互に対向する部位には、爪本体47の図1中で左右方向に突出する突出部47aが、第2の揺動支持部を構成する揺動支持軸49を介して回転可能に支持されている。すなわち、爪本体47は、図3に示されている紙面に直交する方向の第2の揺動中心Pに対して矢印D方向に揺動可能である。
【0059】
上記第1の揺動中心Pの延長線(図1中で上下方向の直線に相当)と、第2の揺動中心Pの延長線(図1中で左右方向の直線に相当)との交点が、ワークWにおける内径部1の中心上に位置するよう、第1の揺動支持部および第2の揺動支持部の構成を設定してある。この第1および第2の各揺動支持部により揺動支持機構を構成している。
【0060】
上記連結具45の揺動支持軸49が設けられた部分の上部には、爪本体回り止めプレート51が装着されている。この爪本体回り止めプレート51は、アンクランプ時に爪本体47が揺動支持軸49を中心として回転しないように規制するものである。
【0061】
爪本体47は、ワークWの内径部1に沿ってほぼ円弧状に形成されており、この爪本体47における、クランプアーム37の延長上に対応する部位および、揺動支持軸49よりさらに前方の先端部位に、ワークWの上面に接して下方に押圧するクランプ爪53が、全部で3つ設けられている。すなわち、この3つのクランプ爪53は、互いに一体化して爪本体47を構成している。
【0062】
図3において、クランプシリンダ39に対しワークWと反対側の装置基台27上には、位置決め部としてのクランプ時芯出しピン55が設けられている。一方、クランプアーム37は、クランプシリンダ39との連結部から後方に延長された延長部37aを備え、この延長部37aの端部下面には凹部37bが形成されている。
【0063】
クランク時芯出しピン55は、図3に示されているように、ワークWをクランプ爪53によりクランプ固定したときに、延長部37aの凹部37bに入り込む。これにより、クランプアーム37は、ワークWへの押圧方向と反対方向の揺動が規制されるとともに、クランプシリンダ39の軸芯を中心とした回転、すなわち図1中で矢印E方向の回転が規制される。上記延長部37aとクランク時芯出しピン55とで規制部を構成している。
【0064】
次に、上記した構成のワーククランプ装置の動作を説明する。まず、ワークWが装置基台27上にて位置決めされた状態で、クランプアーム37が図1および図2の二点鎖線で示す状態から、クランプシリンダ39が作動して、そのロッド41が引き込まれると、クランプアーム37は、図1中で左方向に90度回転する。90度回転した時点では、クランプ爪53はワークWの上方に位置してワークWから離れている。さらにロッド41が引き込まれると、クランプアーム37は下降して3つのクランプ爪53によりワークWの上面3カ所を下方に押圧し、クランプ固定する。このとき、クランプアーム37後端の凹部37bがクランク時芯出しピン55に係合し、これによりクランプアーム37はボールジョイント43の影響がなくなってクランプ爪53によるワークWへの押圧動作が正確になされる。
【0065】
このクランプ動作時には、クランプアーム37が、ボールジョイント43により図2中で矢印B方向に揺動可能であるとともに、爪本体47が、揺動支持軸49により図3中で矢印D方向に揺動可能であり、かつ図1の平面図にて第1の揺動中心Pおよび第2の揺動中心Pのそれぞれの延長線が、ワークWの中心(内径部1の中心)を通るよう設定されているので、3つのクランプ爪53によるワークWへの押圧力は確実に均等に保たれる。この状態から、クランプ圧を変更するときには、上記揺動動作により3点同圧にクランプしている状態が保持されることから、アンクランプすることなく、そのままクランプシリンダ39による押圧力を変更することで容易に可能となる。
【0066】
この場合のワーククランプ機構としては、クランプシリンダ39が1つであるので、クランプ圧の調整および動作が容易である上、形状や大きさの異なるワークであってもクランプシリンダ39に干渉しにくく、異なるワークに対する自由度が高いものとなる。また、1つのクランプシリンダ39に対応してクランプアーム37も1本であるので、全体として構成が簡素化し、ワーククランプ装置として小型化およびコスト低下が達成される。さらに、ワークによってクランプ爪の交換が必要なときには、1本のクランプアーム37先端の爪本体47を交換すればよく、作業時間が短時間で済む。
【0067】
クランプアーム37は、ボイルジョイント43によりクランプシリンダ39に連結されていることから、図3で示すように矢印C方向に揺動可能であり、このためクランプ爪53の摩耗などによる微妙な高さ方向のばらつきも、この揺動動作によって吸収でき、信頼性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示すワーククランプ装置の平面図である。
【図2】図1のワーククランプ装置の正面図である。
【図3】図1のワーククランプ装置の左側面図である。
【図4】従来例を示すワーククランプ装置の平面図である。
【図5】図4のワーククランプ装置の正面図である。
【図6】図4のワーククランプ装置の左側面図である。
【図7】車種により異なるリアアクスルハウジングを、(a),(b),(c)としてそれぞれ示したワークの平面図である。
【符号の説明】
W ワーク
第1の揺動中心
第2の揺動中心
第3の揺動中心
37 クランプアーム
37a 延長部(規制部)
39 クランプシリンダ(駆動機構)
43 ボールジョイント(第1の揺動支持部、揺動支持機構)
47 爪本体
49 揺動支持軸(第2の揺動支持部、揺動支持機構)
53 クランプ爪
55 クランプ時芯出しピン(位置決め部、規制部)

Claims (8)

  1. 先端側にワークを上方から押圧して固定するクランプ爪を複数備えたクランプアームの後端側に、前記クランプアームを上下動させる駆動機構を設け、前記複数のクランプ爪によるワークに対する押圧力が互いに均等となるように、前記クランプ爪を前記駆動機構に対して揺動可能に支持する揺動支持機構を設け、この揺動支持機構は、前記駆動機構に対し、クランプアームを、このクランプアームの延長方向を第1の揺動中心として揺動可能に支持する第1の揺動支持部と、前記クランプアームに対し、クランプ爪を、ワークに対する押圧方向に直交する面内にて、前記第1の揺動中心と直交する方向を第2の揺動中心として揺動可能に支持する第2の揺動支持部とから構成され、前記第1の揺動支持部は、第2の揺動中心と同方向を第3の揺動中心としてクランプアームを揺動可能に支持する構成であり、前記クランプアームのクランプ爪によるワーク押圧方向と反対方向への揺動動作を規制する規制部を設けたことを特徴とするワーククランプ装置。
  2. 複数のクランプ爪は、互いに一体化して爪本体を構成し、この爪本体が、クランプアームに対し第2の揺動支持部を介して揺動可能に支持されていることを特徴とする請求項記載のワーククランプ装置。
  3. 第1の揺動支持部は、ボールジョイントで構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のワーククランプ装置。
  4. 規制部は、クランプアームを、駆動機構を中心としてクランプ爪と反対側に向けて延長して形成した延長部と、この延長部が、前記クランプ爪によるワーク押圧時に係合して位置決めされる位置決め部とから構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のワーククランプ装置。
  5. 第1の揺動中心および第2の揺動中心のそれぞれの延長線相互の交点が、ワークの中心上に位置していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のワーククランプ装置。
  6. クランプ爪は、クランプアームに対して着脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のワーククランプ装置。
  7. クランプ爪は、被押圧面が環状に形成されたワークの円周方向等間隔に対応する位置に3つ設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のワーククランプ装置。
  8. クランプアームの後端側に設けた駆動機構により前記クランプアームを下降させて、クランプアームの先端側に設けた複数のクランプ爪により、ワークを下方に押圧してクランプ固定する際に、前記複数のクランプ爪を、ワークに対するそれぞれの押圧力が均等となるように、前記駆動機構に対して揺動させるワーククランプ方法であって、揺動支持機構の第1の揺動支持部により、前記駆動機構に対し、クランプアームを、このクランプアームの延長方向を第1の揺動中心として揺動可能に支持するとともに、前記揺動支持機構の第2の揺動支持部により、前記クランプアームに対し、クランプ爪を、ワークに対する押圧方向に直交する面内にて、前記第1の揺動中心と直交する方向を第2の揺動中心として揺動可能に支持し、前記第1の揺動支持部は、第2の揺動中心と同方向を第3の揺動中心としてクランプアームを揺動可能に支持する構成であり、前記クランプアームのクランプ爪によるワーク押圧方向と反対方向への揺動動作を規制部により規制することを特徴とするワーククランプ方法。
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