JP2002321139A - 軸状ワークの割り出し方法 - Google Patents

軸状ワークの割り出し方法

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JP2002321139A
JP2002321139A JP2001122407A JP2001122407A JP2002321139A JP 2002321139 A JP2002321139 A JP 2002321139A JP 2001122407 A JP2001122407 A JP 2001122407A JP 2001122407 A JP2001122407 A JP 2001122407A JP 2002321139 A JP2002321139 A JP 2002321139A
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Keiji Shima
恵司 島
Hiroshi Honda
▲ひろ▼司 本田
Takao Shinohara
隆夫 篠原
Hideyuki Arai
英幸 新井
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 メインクランプ54,55でカムシャフ
ト87の両側を各々回転可能に支持し、支持したワーク
の一端をワーク回転手段で把持した後、回転させ、位相
基準部86を位相基準検出手段57に接触させ、この位
相基準検出手段の信号に基づいて予めワーク毎に設定し
た角度θだけその位置Xcからワーク回転手段を矢印
の如く逆回転させて割り出しを行なうことを特徴とする
軸状ワークの割り出し方法。 【効果】 ワークの種類によって加工する部位の位相が
異なっても容易に対応することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軸状ワークの割り出
し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】軸状ワークの割り出しの技術には、例え
ば、特開平9−29586号公報「キー溝加工用割出し
治具」に示されたものがある。このキー溝加工用割出し
治具を用いた割り出しの要領は、段落番号[0013]
〜段落番号[0018]に示される通りであり、これら
を要約したものを次に示す。まず、位置決めマークmを
基準片15に合せてV型ブロック2,2(符号は公報記
載のものを流用した。以下同様。)にカムシャフトSを
載せ、そして、クランプ部材17で押圧し、カム部cを
予めブロック4の孔に取付けたプランジャ型の割出しピ
ン10L,10Rに接触させる。その際、カムシャフト
Sは若干回動して、正しく位置決め保持される。その
後、キー溝kを形成する。このようにワークの割り出し
を行なうことで、カム部cに対して正しい角度でキー溝
kを形成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記技術は、
カム部cに対してキー溝kを所定の角度で形成すること
はできるが、ワークの種類によってキー溝kの角度が異
なると、ブロック4の孔から割出しピンを抜いて、孔を
変え、差し替える必要があり、割出しピンの抜き差しに
手間がかかる。
【0004】一方、位置決めマークmや基準片15のよ
うなものを用いて角度を設定することも可能であるが、
この場合も、ワークの種類によってキー溝kの角度が異
なると、それに倣って基準片15の高さを変える必要が
あり、ボルトの取り外しや取付けなどの作業に手間がか
かる。すなわち、キー溝kなど加工する部位の角度が基
準から変わると、ピンや基準片の移動が必要で、ワーク
の割り出しに手間がかかる。
【0005】そこで、本発明の目的は、ワークの種類に
よって加工する部位の位相が異なっても容易に対応する
ことができる軸状ワークの割り出し方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、軸状ワークの軸外周部に素材の段階で設
けた位相基準部を用いて行なうワークの割り出し方法に
おいて、軸状ワークの軸外周部を中心に向って4方向か
ら支持するローラを備えるクランプ手段、ワーク回転手
段および位相基準検出手段を用意し、クランプ手段で軸
状ワークの両側を各々回転可能に支持し、支持したワー
クの一端をワーク回転手段で把持した後、回転させ、位
相基準部を位相基準検出手段に接触させ、この位相基準
検出手段の信号に基づいて予めワーク毎に設定した位相
量だけその位置からワーク回転手段を逆回転させて割り
出しを行なうことを特徴とする。
【0007】軸状ワークを回転させ、位相基準部を位相
基準検出手段に接触させ、この位相基準検出手段の信号
に基づいて予めワーク毎に設定した位相量だけその位置
からワーク回転手段を逆回転させて割り出しを行なうの
で、軸状ワークの割り出しに際し、加工部位の位相が軸
状ワークの種類によって異なっても、軸状ワークを回転
させるだけで瞬時に設定が可能となり、設定に手間がか
からない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る軸状ワークの割り出し
方法に用いる加工装置の斜視図であり、加工装置10
は、ベット11と、このベット11上に水平旋回可能に
設けたワーク旋回テーブル12と、このワーク旋回テー
ブル12とは別にベット11上に設けた第1スライド1
3ならびに第2スライド14と、これらの第1・第2ス
ライド13,14に各々設けたワーク回転手段としての
第1主軸ユニット15ならびに第2主軸ユニット16
と、これらの第1・第2主軸ユニット15,16の各々
の工具17,18の交換が可能な位置に設置した第1工
具交換ユニット21ならびに第2工具交換ユニット22
と、ワーク旋回テーブル12の側方23に、且つベット
11上に設けた刃物台24と、を備えたものである。2
5はワーク旋回テーブル12に取付けた加工治具、26
は操作盤、27は制御盤、28は油圧ユニット、29は
クーラントユニットである。
【0009】ここで、図左上の軸は、座標軸であり、直
線又は回転で動く方向を示す。Xは直線運動を示す軸
で、ベット11の幅方向の軸、ZはXに直交する軸で、
第1・第2主軸ユニット15,16の軸線に平行な軸、
YはX,Zに直交する鉛直軸、BはY軸の周りの旋回運
動を示す軸、CはZ軸の周りの旋回運動を示す軸であ
る。
【0010】ワーク旋回テーブル12は、下部に図示せ
ぬ電動の駆動部を設け、B軸方向に水平旋回可能で、上
部にワークを取付けるテーブル部31を有する。第1ス
ライド13は、下部に図示せぬ2軸の駆動部(電動モー
タ、送り機構、ガイド等)を有し、ベット11の幅方向
(X軸方向)並びに長手方向(Z軸方向)に移動可能な
ものである。13a・・・(・・・は複数を示す。以下同
様。)は蛇腹を示す。第2スライド14は第1スライド
13と同様であり、説明を省略する。
【0011】第1主軸ユニット15は、第1スライド1
3に設けたロータリ手段32と、このロータリ手段32
に設けた主軸33と、を備え、ロータリ手段32は、背
部に電動モータ32aを備える。第2主軸ユニット16
は、第1主軸ユニット15と同様であり、説明を省略す
る。
【0012】第1工具交換ユニット21は、ツールマガ
ジン34と、チェンジャアーム35と、からなる自動工
具交換装置(ATC)で、ツールマガジン34にチャッ
ク36や溝カッタ37など複数の工具を予め納め、チェ
ンジャアーム35で工具の取り付け、取り外しを行な
う。第2工具交換ユニット22は、第1工具交換ユニッ
ト21と同様であり、説明を省略する。刃物台24は、
ベット11上に支持部41を固定し、この支持部41に
ホルダ固定部42を旋回可能に取付けたもので、4個の
工具を取り付けることができる。
【0013】図2は本発明に係る軸状ワークの割り出し
方法に用いる加工装置の断面図であり、ベット11上に
ワーク旋回テーブル12、第1スライド13、第1工具
交換ユニット21を設け、第1スライド13に第1主軸
ユニット15を設けたことを示す。Ctはワーク旋回テ
ーブル12の回転中心軸線を示す。
【0014】第1工具交換ユニット21のチェンジャア
ーム35は、例えば、一端35aでツールマガジン34
から工具を抜き取り、他端35bで主軸33から工具を
抜き取り、矢印の如く回転することで、工具の交換を行
なう。第1主軸ユニット15のX軸方向の最大送り量
は、回転中心軸線CtからそれぞれXm1,Xm2(X
m2=Xm1)に設定した。Tcは工具交換位置を示
す。
【0015】図3は本発明に係る軸状ワークの割り出し
方法に用いる第1主軸ユニットの正面図であり、第1主
軸ユニット15の主軸33を示す。主軸33は、ロータ
リ手段32の中心Crから距離Xhでけ偏心させたもの
で、ロータリ手段32によって回転(公転)するととも
に、工具やワークを回転(自転)させるものである。主
軸33でワークを回転させる場合は、主軸33を図に示
す状態、すなわち、旋削位置Cb(Cb=Tc(工具交
換位置))を基準に条件設定するのが望ましい。Ym
1、Ym2は、第1主軸ユニット15のY軸方向の最大
送り量を示す。
【0016】図4は本発明に係る軸状ワークの割り出し
方法に用いる加工装置の刃物台の正面図であり、刃物台
24をベット11上に固定したことを示し、ホルダ固定
部42にホルダ43を取付け、ホルダ43に切削工具4
4を取付けたことを示す。切削工具44の刃先45の位
置は旋削位置Cbを基準に設定した。
【0017】図5は本発明に係る軸状ワークの割り出し
方法に用いる加工治具の平面図であり、加工治具25
は、箱型のベース51を形成し、このベース51に第1
列治具52ならびに第2列治具53を配置し、並行に並
べた2本の軸状ワークを支持するものである。第1列治
具52は、ベース51の端側にクランプ手段としてのメ
インクランプ54,55を配置するとともに、メインク
ランプ54側から順に仮り受け台56、位相基準検出手
段57、スラストクランプ58を配置したものである。
第2列治具53は、第1列治具52と同様であり、説明
を省略する。
【0018】スラストクランプ58は、ベース51に油
圧シリンダ61ならびに板状の支持部材62を取付け、
これらの油圧シリンダ61と支持部材62との間にガイ
ドバー63,63を渡し、ガイドバー63,63にスラ
イド部材64を移動可能に取付けるとともに、スライド
部材64に油圧シリンダ61を連結し、支持部材62に
ストッパ65を取付けたものである。
【0019】図6は図5の6矢視図であり、ワーク旋回
テーブル12のテーブル部31にベース51を取付け、
ベース51に配置した第2列治具53のメインクランプ
54,55、仮り受け台56、位相基準検出手段57、
スラストクランプ58を示す。
【0020】位相基準検出手段57は、ベース51にブ
ラケット66を取付け、このブラケット66にタッチセ
ンサ67を取付けたもので、このタッチセンサ67の先
端に軸状ワークが触れることで、軸状ワークの位相の基
準を検出する。
【0021】メインクランプ54は、ベース51に取付
けたクランプ本体68ならびに油圧シリンダ69,69
(図8参照)と、からなる。メインクランプ55は、メ
インクランプ54と同様であり、説明を省略する。な
お、図の中央の61aは、スラストクランプ58の油圧
シリンダ61に接続した管で、ベース51内に配管した
ことを示す。
【0022】図7は図6の7部拡大図であり、油圧シリ
ンダ61に継手61bを介して連結したスライド部材6
4とストッパ65との間でワークをクランプする状態を
示す。Stはクランプした際のストローク長を示し、ク
ランプを解除する際にはストローク長Stだけスライド
部材64が後退する。スライド部材64は、軸状ワーク
の外周に倣うU字状の押圧部71を有し、この押圧部7
1でワークを長手方向に押し付けるとともに、ワークを
所定位置に固定する。ストッパ65は、軸状ワークの外
周に倣う凹状の嵌合部72を有し、この嵌合部72に軸
状ワークを嵌めて長手方向の位置決めを行なう。
【0023】図8は本発明に係る軸状ワークの割り出し
方法に用いるメインクランプの正面図であり、ベース5
1にクランプ本体68を取付け、クランプ本体68に継
手69a,69aを介して油圧シリンダ69,69を連
結し、ワークをクランプする状態を示す。Scはクラン
プした際のストローク長を示し、クランプを解除する際
にはストローク長Scだけ油圧シリンダ69,69が後
退するとともに、二点鎖線に示すようにクランプ本体6
8は開く。クランプ本体68は、ブラケット部73と、
このブラケット部73に開閉可能に取付けた爪部74,
74と、からなる。
【0024】図9は本発明に係る軸状ワークの割り出し
方法に用いるメインクランプの拡大図である。メインク
ランプ54の爪部74,74は、回転可能に設けたロー
ラ75・・・を有し、これらの4個のローラ75は、軸状
ワークの軸外周部をワークの中心に向って4方向から支
持するものである。
【0025】図10(a),(b)は本発明に係る軸状
ワークの一例を示す図である。(a)は斜視図、(b)
は(a)のb−b線断面図である。(a)において、軸
状ワークとしてのカムシャフト76は、一端に形成した
キー溝77と、他端に形成した鍔部78と、第1ジャー
ナル81〜第5ジャーナル85と、を有するもので、完
成したカムシャフトである。
【0026】(b)において、第1ジャーナル81は、
素材の段階で二点鎖線で示す位相基準部86を設けた軸
受部であり、第1ジャーナル81の外周は、位相基準部
86を設ける軸外周部に相当する。位相基準部86はキ
ー溝77を加工する際に基準となるもので、位相基準部
86の角度はキー溝77からβに設定した。このような
カムシャフト76のキー溝77の割り出しを一例に、次
に本発明に係る軸状ワークの割り出し方法を説明する。
なお、ここで、割り出し方法の説明に使用するカムシャ
フトをカムシャフト87とする。
【0027】図11は本発明に係る軸状ワークの割り出
し方法のフローチャートであり、STはステップを示
す。 ST01:ローラを備えるクランプ手段、ワーク回転手
段および位相基準検出手段を用意する。 ST02:クランプ手段で軸状ワークの両側を各々回転
可能に支持する。 ST03:支持したワークの一端をワーク回転手段で把
持する。 ST04:ワークを回転させ、位相基準部を位相基準検
出手段に接触さる。 ST05:この位相基準検出手段の信号に基づいて予め
ワーク毎に設定した位相量だけその位置からワーク回転
手段を逆回転させて割り出しを行なう。 次に、ST02〜ST05を具体的に説明する。なお、
ST01については、既に図1〜図9で説明したものを
用いる。
【0028】図12は本発明に係る軸状ワークの割り出
し方法の第1説明図である。まず、カムシャフト87を
加工治具25にセットする。具体的には、カムシャフト
87の位相基準部86ならびに鍔部78を目安に矢印
,の如く仮り受け台56ならびにスラストクランプ
58で一旦受け、次いで、メインクランプ54,55で
第1ジャーナル81の軸外周部81a、第5ジャーナル
85の軸外周部85aを仮りクランプする。その際に
は、操作盤のボタンを「ON」にし、油圧シリンダ69
・・・を低圧の油圧で作動させる。この場合、仮りクラン
プすることで、自動的にカムシャフト87のセンタの座
標は定まる。なお、軸外周部81a,85aは、図9の
クランプ手段(メインクランプ54,55)のローラ7
5・・・で支持する軸外周部である。
【0029】図13は本発明に係る軸状ワークの割り出
し方法の第2説明図である。仮りクランプの状態でカム
シャフト87の割り出しを行なう。具体的には、センタ
位置を定めた後、第2主軸ユニット16の主軸33に取
付けたチャック36でカムシャフト87の第1ジャーナ
ル81側を把持し、カムシャフト87を回転させる。
【0030】この場合、チャック36の第1ジャーナル
81側への移動は、予めプログラムで設定した座標(X
軸、Y軸、Z軸)に基づいて行なうとともに、チャック
36の閉による把持動作は、クーラント(切削油)を主
軸33を介してチャック36内に流入させ、クーラント
の設定圧力によって行なうので、これらの動作を自動で
行なうことができる。
【0031】その後、カムシャフト87を主軸33で回
転させ、第1ジャーナル81に設けた位相基準部86を
位相基準検出手段57に接触させる。そして、位相基準
検出手段57の信号によって位相の基準位置を設定す
る。次に、より詳しく割り出し方法を説明する。
【0032】図14は本発明に係る軸状ワークの割り出
し方法の第3説明図であり、図13の14矢視図であ
る。割り出しに際し、メインクランプ54(図13参
照),55を仮りクランプするので、メインクランプ5
4,55のクランプする力は小さい。すなわち、メイン
クランプ54,55の油圧の圧力を低圧に設定して、メ
インクランプ54,55でカムシャフト87を回転可能
にクランプする。また、メインクランプ54,55に
は、ローラ75・・・を設け、メインクランプ54,55
でカムシャフト87をクランプしながら、カムシャフト
87を回転させる。
【0033】図15(a)〜(c)は本発明に係る軸状
ワークの割り出し方法の第4説明図であり、図13の1
5−15線断面図に相当する。 (a):既に説明したように、メインクランプ54,5
5でカムシャフト87を仮りクランプし、チャック36
を介して主軸33でカムシャフト87を矢印の如く回
転させる。
【0034】(b):カムシャフト87の回転を続け、
位相基準部86を位相基準検出手段57のタッチセンサ
67に接触させる。これでタッチセンサ67の信号によ
る基準座標Xcの設定は完了する。同時に、タッチセン
サ67の信号によって主軸33は矢印の如く逆回転を
始める。
【0035】(c):主軸33を予め設定した位相量と
しての角度θだけ基準座標Xcから逆回転させ、回転を
止めると、自動的にキー溝を形成する角度βの位置は定
まる。つまり、キー溝形成部88は真上へ正確に向く。
【0036】このように、メインクランプ54,55で
カムシャフト76の両側を各々回転可能に支持し、支持
したカムシャフト76の第1ジャーナル81側を第2主
軸ユニット16の主軸33に取付けたチャック36を介
して把持した後、回転させ、位相基準部86を位相基準
検出手段57に接触させ、この位相基準検出手段の信号
に基づいて予めワーク毎に設定した角度θだけその位置
であるところの基準座標Xcから第2主軸ユニット16
の主軸33を逆回転させて割り出しを行なうので、カム
シャフトの割り出しに際し、位相基準部86に対してキ
ー溝77の角度βがカムシャフトの種類によって異なっ
ても、位相を自動的に瞬時に設定することができ、位相
の設定に手間がかからない。従って、カムシャフトの種
類によってキー溝77の位相(角度β)が異なっても容
易に対応することができる。
【0037】図16は本発明に係る軸状ワークの割り出
し方法の第5説明図である。カムシャフト87,87の
割り出しをほぼ同時に行なった後、カムシャフト87,
87を本クランプする。具体的には、スラストクランプ
58,58を作動させ、スラストクランプ58,58で
鍔部78,78を押し、鍔部78,78をストッパ6
5,65に当て、カムシャフト87,87を固定する
(図7参照)とともに、カムシャフト87,87の長手
方向の位置決めを行なう。その後、メインクランプ5
4,54,55,55のクランプする力を大きくする。
すなわち、油圧の圧力を低圧から高圧に切り換える。こ
のように、割り出した状態のカムシャフト87を固定す
ることで、カムシャフト87の割り出しは完了する。続
けて、所望の加工を開始すればよい。
【0038】ここでは、割り出し後、カムシャフト8
7,87からチャック36,36を外し、ワーク旋回テ
ーブルを旋回させるとともに、加工治具25を二点鎖線
のように旋回させて、切削加工に着手する。次に、割り
出し後のキー溝の加工要領を説明する。
【0039】図17は本発明に係る割り出し方法で割り
出したキー溝の第1加工要領説明図である。加工治具2
5を旋回させながら、一方で、第1・第2主軸ユニット
15,16を工具交換位置Tc,Tcへ矢印,の如
く移動させ、主軸33,33からチャック36,36を
第1・第2工具交換ユニット21,22(図1参照)で
取り外した後、二点鎖線で示す主軸33,33に溝カッ
タ37,37を取付ける。続けて、主軸33,33を矢
印,の如くキー溝形成部88,88へ移動させ、キ
ー溝の加工を開始する。
【0040】図18(a),(b)は本発明に係る割り
出し方法で割り出したキー溝の第2加工要領説明図であ
る。 (a):カムシャフト87のキー溝形成部88に所定の
切削条件に設定した溝カッタ37を送り、キー溝77を
形成する。 (b)は、(a)のb−b線断面図であり、溝カッタ3
7をX軸方向に送って形成したキー溝77を示す。キー
溝77を形成後、加工治具25を逆回転で戻し、カムシ
ャフト87の向きを元に戻す(図16参照)。
【0041】このように、本発明の軸状ワークの割り出
し方法で割り出しを行なうと、割り出し手間がかから
ず、カムシャフトの生産効率の向上を図ることができ
る。また、本発明の軸状ワークの割り出し方法で割り出
しを行なった後、軸状ワークの両端を第1・第2主軸ユ
ニット15,16で把持し、図4の刃物台24へ移動さ
せて、軸状ワークに加工を加えることも可能であり、よ
り軸状ワークの生産効率の向上を図ることができる。
【0042】尚、本発明の実施の形態に示した図8のメ
インクランプ54,55はクランプ手段の一例であり、
軸状ワークを受ける構成やクランプするクランプの構成
は任意である。第1・第2主軸ユニット15,16はワ
ーク回転手段の一例である。位相基準検出手段は、位相
基準検出手段57のみに限定するものではない。
【0043】図15(b)で逆回転させたが、位相基準
検出手段57を移動させて、逆回転させずに回転(矢印
方向)することも可能である。図15(c)で逆回転
させた角度は角度θのみであったが、逆回転させる角度
は複数であってもよい。位相基準部を軸外周部に設けた
が、例えば、軸状ワークの端面から凸状に延すことも可
能である。また、位相基準部を設ける工程は、素材の段
階のみに限定するものではなく、軸状ワークによっては
割り出し前の何れかの工程で形成することも可能であ
る。
【0044】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1では、軸状ワークを回転させ、位相基準
部を位相基準検出手段に接触させ、この位相基準検出手
段の信号に基づいて予めワーク毎に設定した位相量だけ
その位置からワーク回転手段を逆回転させて割り出しを
行なうので、位相基準部に対して加工部位の位相が軸状
ワークの種類によって異なっても、位相を自動的に瞬時
に設定することができ、位相の設定に手間がかからな
い。従って、ワークの種類によって加工する部位の位相
が異なっても容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法に用い
る加工装置の斜視図
【図2】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法に用い
る加工装置の断面図
【図3】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法に用い
る第1主軸ユニットの正面図
【図4】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法に用い
る加工装置の刃物台の正面図
【図5】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法に用い
る加工治具の平面図
【図6】図5の6矢視図
【図7】図6の7部拡大図
【図8】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法に用い
るメインクランプの正面図
【図9】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法に用い
るメインクランプの拡大図
【図10】本発明に係る軸状ワークの一例を示す図
【図11】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法のフ
ローチャート
【図12】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法の第
1説明図
【図13】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法の第
2説明図
【図14】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法の第
3説明図
【図15】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法の第
4説明図
【図16】本発明に係る軸状ワークの割り出し方法の第
5説明図
【図17】本発明に係る割り出し方法で割り出したキー
溝の第1加工要領説明図
【図18】本発明に係る割り出し方法で割り出したキー
溝の第2加工要領説明図
【符号の説明】
15…ワーク回転手段(第1主軸ユニット)、16…ワ
ーク回転手段(第2主軸ユニット)、54,55…クラ
ンプ手段(メインクランプ)、57…位相基準検出手
段、75…ローラ、76…軸状ワーク(完成したカムシ
ャフト)、81a,85a…軸外周部、86…位相基準
部、87…軸状ワーク(加工途中のカムシャフト)、X
c…その位置(基準座標)、θ…位相量(角度)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠原 隆夫 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 新井 英幸 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3C028 CC06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸状ワークの軸外周部に素材の段階で設
    けた位相基準部を用いて行なうワークの割り出し方法に
    おいて、 軸状ワークの軸外周部を中心に向って4方向から支持す
    るローラを備えるクランプ手段、ワーク回転手段および
    位相基準検出手段を用意し、前記クランプ手段で前記軸
    状ワークの両側を各々回転可能に支持し、支持したワー
    クの一端を前記ワーク回転手段で把持した後、回転さ
    せ、前記位相基準部を前記位相基準検出手段に接触さ
    せ、この位相基準検出手段の信号に基づいて予めワーク
    毎に設定した位相量だけその位置からワーク回転手段を
    逆回転させて割り出しを行なうことを特徴とする軸状ワ
    ークの割り出し方法。
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