JP2874004B2 - ワーククランプ装置 - Google Patents

ワーククランプ装置

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JP2874004B2
JP2874004B2 JP5445390A JP5445390A JP2874004B2 JP 2874004 B2 JP2874004 B2 JP 2874004B2 JP 5445390 A JP5445390 A JP 5445390A JP 5445390 A JP5445390 A JP 5445390A JP 2874004 B2 JP2874004 B2 JP 2874004B2
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Description

【発明の詳細な説明】 a. 産業上の利用分野 本発明は、クランクシャフト等のピン研削加工におい
て使用されるワーククランプ装置に関するものである。
b. 従来の技術 従来より、2輪車で採用されている並列4気筒および
2気筒用のクランクシャフトのピン研削加工においては
ピン位相が互いに180゜間隔にずれているので、第4図
および第5図に示す如くピン研削盤主軸ヘッド端面に設
けられた基準ピン51,52を基準として、ワーク(クラン
クシャフト)Wの位相基準面53をワーク押え54にて押し
付けることによりピン位相の割出しを行っている。
また、4輪車で採用されている並列4気筒および3気
筒用のクランクシャフトのピン研削加工においては基準
ピンにて押える位相基準面がないので、第6図および第
7図に示す如くワークWのフロント側フランジ部55の端
面に設けられたノック穴56を利用しており、マシニング
の右側主軸ヘッド57に内蔵された位相割出面板を有する
位相割出装置(図示せず)により、ノック穴56に挿入し
たノックピン58を介してワークWを回転させ、ピン位相
の割出しを行っている。
c. 発明が解決しようとする課題 ところが、上記した2輪車における並列4気筒および
2気筒用のクランクシャフトと同様の加工方法をV型2
気筒用クランクシャフトに適用しようとすると、2つの
基準ピン51,52が互いに近くなり過ぎて(位相角45゜)
スペース的に入り切らず、ピン研削加工することができ
ないという欠点があった。また、V型2気筒用クランク
シャフトの2つのクランクピンの位相角が異なる新機種
が出た場合、上記基準ピン方式で対応するとマシニング
の改造費が掛かりすぎ、経済的に不利であった。このよ
うな観点より、上述した4輪車における割出面板方式を
採用したいが、ワーク形状の制約から割出装置57とワー
クWとを連結する手段(例えば、ノック穴)が設けられ
ているため、V型2気筒用クランクシャフトのピン研削
加工が不可能であった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、上述の如き欠点を解消し得るワークク
ランプ装置を提供することにある。
d. 課題を解決するための手段 上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明
においては、加工装置の主軸ヘッドに内蔵される位相割
出装置から突出した軸状部材と係合する係合穴を有し、
かつワークの端部に着脱自在に取付けられる面板と、ワ
ークの位相基準面を押える固定クランパおよびワークを
前記固定クランパ側に押し付ける可動クランパを有する
面板取付治具とをそれぞれ具備し、前記ワークの端部に
回転可能な状態で装着した面板を軸状部材を介して前記
割出装置と互いに連結すると共に、前記面板取付治具に
よってクランプされた前記ワークに前記面板を締付けて
一定位相で固定するようにしている。
e. 作 用 本発明のワーククランプ装置では、ワークに取付けた
面板を軸状部材を介して位相割出装置に連結すると共
に、固定クランパおよび可動クランパからなる面板取付
治具によってクランプされた上記ワークに上記面板を締
付けて一定位相で固定しているため、ノック穴等が端面
になくかつピン位相角が小さい2輪車のV型2気筒用ク
ランクシャフトのピン研削にも適用可能となる。
f. 実施例 以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。
第1図〜第3図は本発明に係るワーククランプ装置の
一実施例を示したものである。このワーククランプ装置
は、特にノック穴等が端面になくかつピン位相角が小さ
い2輪車V型2気筒用クランクシャフト等のワークWを
加工装置1によってピン研削加工する際に使用されるも
のである。
加工装置1は、左右両側に一定の間隔をおいて配設さ
れた一対の主軸ヘッド2,3を有しており、これら主軸ヘ
ッド2,3にはワークWを支持するセンタ4,5を備えたチャ
ック装置6,7が取付けられている。また、右側の主軸ヘ
ッド3の内部には、カムを利用した位相割出面板を有す
る位相割出装置8が内蔵されており、この自動的に作動
する割出装置8によって後述する面板、さらにはワーク
Wのピン位相の割出しを行っている。このため、割出装
置には軸状部材たるノック基準ピン9が突設されてい
る。なお、加工装置1にはワークWを保持する左右一対
のジャーナルホルダ10,11が立設されている。
一方、上記ワーククランプ装置は、加工装置1の外で
専用治具を用いてワークWの一端部に着脱自在に取付け
られる円筒状の面板12と、この面板12を一定位相でワー
クWに固定する面板取付治具13とをそれぞれ具備してい
る。面板12の内部には、ワークWの軸部14の外径を基準
にして形成された嵌合孔15が設けられており、外周面に
はワークWへの着脱を容易にするスリット16が軸方向に
沿って形成されている。しかして、面板12はワークWに
装着した状態でスリット16をボルト17にて締付けること
により固定するように構成されている。また、面板12の
両端面のうち、右側の主軸ヘッド3側に位置する端面12
aには基準ピン9および補助ピン18とそれぞれ係合する
複数のノック穴19が周方向に間隔を置いて設けられてい
る。補助ピン17はチャック装置7側に設けられた固定ノ
ックピンである。
上記面板取付治具13は、ワークWの位相基準面20を押
える固定クランパ21、ワークWを固定クランパ21側に押
し付ける可動クランパ22および面板12を回転方向に拘束
する補助ピン18をそれぞれ備えてなり、固定クランパ21
は位相基準面20に対するピン位相割出しの微調整が行え
るようになっている。しかして、固定クランパ21はこれ
を本体23に取付ける締付ボルト24を緩め、ストッパボル
ト25を回転させることにより本体23に対して移動可能に
構成されている。このため、固定クランパ21には移動方
向に延びる2個の長孔26が間隔を置いて設けられてお
り、これら長孔26に締付ボルト24が挿入配置されてい
る。
また、可動クランパ22は空圧シリンダ(図示せず)に
て作動するクランパアーム27を備えており、該クランパ
アーム27は回動ピン28を中心にして回動できるように構
成されている。そして、クランパアーム27の先端押圧部
27aは位相基準面20と反対側のワークWの対応箇所を押
圧する高さに配置されており、これによってワークWは
固定クランパ21と可動クランパ22との間に挟持されるよ
うになっている。
次に、上記構成のワーククランプ装置にてワークWを
クランプする手順について述べる。但し、主軸ヘッド3
内の位相割出装置8は正しくセットされているものす
る。
先ず、ワークWの右端の軸部14に面板12を回転可能な
状態で装着する。次いで、ワークWを左右のジャーナル
ホルダ10,11に載せ、面板12の端面12aに設けたノック穴
19と割出装置8側の基準ピン9および補助ピン18とを合
わせ、当該ノック穴19を基準ピン9および補助ピン18に
嵌入して互いに係合させることにより面板12と割出装置
8とを連結すると共に、左右のチャック装置6,7のセン
タ4,5でワークWを支持する。
そして、ワークWの位相基準面20を固定クランパ21に
当てた状態で可動クランパ22のクランパアーム27を作動
させてワークWを固定クランパ21側に押付ける。そのの
ち、ボルト17を締付けて面板12をワークWの軸部14に固
定すると、ワークWの複数のクランクピンは自動的に割
出され、ピン研削加工を行うことが可能になる(第3図
参照)。なお、ピン研削加工後は、面板12をワークWか
ら取り外し、それ以降の加工に再使用する。
本実施例の面板取付治具13には、締付ボルト24、スト
ッパボルト25および長孔26等からなる位相調整機構が設
けられているため、ピン位相の精度出しが容易となり、
ピン研削作業の能率向上が図れる。
以上、本発明の一実施例につき述べたが、本発明は既
述の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的
思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、既述の実施例においては、スリット16を設け
た円筒状の面板12をボルト17で締付けることによりワー
クWに固定しているが、一対の断面略半円弧状部材を互
いにボルトで締付けて連結することにより構成した面板
をワークWに固定しても同様の作用効果を奏する。
g. 発明の効果 上述の如く、本発明に係るワーククランプ装置は、位
相割出装置から突出した軸状部材と係合する係合孔を有
する面板と、固定クランプおよび可動クランパからなる
面板取付治具とをそれぞれ具備し、ワークの端部に回転
可能な状態で装着した面板を軸状部材を介して上記割出
装置と互いに連結すると共に、上記面板取付治具によっ
てクランプされた上記ワークに上記面板を締付けて一定
位相で固定するようにしているので、例えばノック穴等
が端面になくかつピン位相角が小さい2輪車のV型2気
筒用クランクシャフトのピン外径研削加工を行うことが
でき、汎用性に優れている。また、本発明のワーククラ
ンプ装置では、上記V型2気筒用クランクシャフトの2
つのクランクピンの位相角が異なる新機種が仮に出た場
合でも、加工装置の主軸ヘッドに内蔵されている位相割
出装置の位相割出面板を作り換えることにより容易に対
応できるため、従来の如く加工装置を改造する必要がな
くなり、経済的に極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明に係るワーククランプ装置の一
実施例を示すものであって、第1図は加工装置に取付け
た状態のワークの正面図、第2図は面板の拡大図、第3
図は面板取付治具の平面図、第4図〜第7図は従来例を
示すものであって、第4図および第5図は基準ピンを用
いてピン位相の割出しを行った状態のワークの側面図、
第6図はノックピンとノック穴を用いてピン位相の割出
しを行った状態のワークの正面図、第7図は第6図に示
すワークの側面図である。 1……加工装置、3……主軸ヘッド、 4,5……センタ、6,7……チャック装置、 8……位相割出装置、9……基準ピン、 10,11……ジャーナルホルダ、 12……面板、13……面板取付治具、 14……ワークの軸部、15……嵌合孔、 16……スリット、17……ボルト、 18……補助ピン、19……ノック穴、 20……ワークの位相基準面、 21……固定クランパ、22……可動クランパ、 23……本体、24……締付ボルト、 25……ストッパボルト、26……長孔、 27……クランパアーム、28……回動ピン、 W……ワーク。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加工装置の主軸ヘッドに内蔵される位相割
    出装置から突出した軸状部材と係合する係合穴を有し、
    かつワークの端部に着脱自在に取付けられる面板と、ワ
    ークの位相基準面を押える固定クランパおよびワークを
    前記固定クランパ側に押し付ける可動クランパを有する
    面板取付治具とをそれぞれ具備し、前記ワークの端部に
    回転可能な状態で装着した面板を軸状部材を介して前記
    割出装置と互いに連結すると共に、前記面板取付治具に
    よってクランプされた前記ワークに前記面板を締付けて
    一定位相で固定するようにしたことを特徴とするワーク
    クランプ装置。
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CN105269346B (zh) * 2015-11-16 2017-05-03 山西平阳重工机械有限责任公司 圆柱体轴类零件端面快速定心装置
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CN106826046B (zh) * 2016-12-14 2019-04-09 奇瑞汽车股份有限公司 钣金件与连接辅件的定位焊接结构

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