JPH0526619B2

JPH0526619B2 -

Info

Publication number: JPH0526619B2
Application number: JP18280685A
Authority: JP
Inventors: Masaharu Nakano; Masao Hiuga; Hiroshi Ejiri
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 1985-08-20
Filing date: 1985-08-20
Publication date: 1993-04-16
Also published as: JPS6244330A

Description

【発明の詳細な説明】Ａ発明の目的 (1) 産業上の利用分野本発明は、内燃機関のシリンダブロツクを加工
する際、各加工機械毎にシリンダブロツクを位置
決めし、締め付け固定をしなくても済むようにあ
らかじめパレツト上にトランスフアーマシンのガ
イドレールに沿つて移動させつつ各加工機械の位
置でシリンダブロツクに対し加工を施すことがで
きるように、パレツト基板上に、シリンダブロツ
クの位置決めを行う被加工物位置決め装置と、位
置決めされたシリンダブロツクをパレツト基板上
に締め付け固定するクランプ機構とが配設された
シリンダブロツク保持パレツトに関する。

(2) 従来の技術従来、シリンダブロツクに対する加工の初工程
においては、シリンダブロツクをパレツトに搭載
することなく、フライス盤等の各加工機械毎に各
加工機械に付設された治具上に位置決めして締め
付け固定し、一つの加工機械による加工が終了す
るとシリンダブロツクを治具から取り外し、次の
加工程のために別の加工機械へ移動し、再び別の
治具上に位置決めして締め付け固定するという作
業を繰り返し行うのが普通であつた。

また、シリンダブロツクを治具に取り付ける際
には、シリンダブロツクの周辺からシリンダブロ
ツクの外周面上の平坦部あるいは肩部にクランプ
アームを当接させてシリンダブロツクを治具上に
締め付け固定するのが普通であつた。

(3) 発明が解決しようとする問題点シリンダブロツクを加工機械毎に各加工機械に
付設された専用の治具に取り付け、加工が終了す
る毎に治具から取り外していたのでは効率が悪
く、又切削抵抗が大きいフライス加工等において
は、シリンダブロツクの治具上への締め付けが不
足する虞があるため、各治具のクランプ装置をそ
れぞれ大型にせざるを得ない。

他方、一般に被加工物をパレツトに載置してト
ランスフアーマシンによりパレツトをある加工ス
テーシヨンから次の加工ステーシヨンへとガイド
レールに沿つて移動させようとする際、被加工物
をパレツト上に位置決めするために必要な動力や
被加工物をパレツト上に締め付け固定するために
必要な動力はパレツト外から外部動力として供給
せざるを得ないため、これらの動力を効率的に供
給することができるような配慮が必要である。

Ｂ発明の構成 (1) 問題点を解決するための手段本発明によれば、パレツト基板上には、このパ
レツト基板上に載置される被加工物としてのシリ
ンダブロツクの第１及び第２のシリンダ穴内にお
いて各シリンダ穴の内壁に向けて半径方向に突出
するように作動される求心ピンにより前記第１及
び第２のシリンダ穴の位置決めを行うことによつ
て前記シリンダブロツクの位置決めを行う第１及
び第２の被加工物位置決め装置と、前記被加工物
位置決め装置が前記シリンダブロツクの位置決め
を行つた状態で、前記第１及び第２のシリンダ穴
以外のシリンダ穴のうちの少なくとも１つのシリ
ンダ穴の内側において基端部が前記パレツト基板
の側に枢支され、先端部が対応するシリンダ穴上
端縁型部を押さえ付けることにより前記シリンダ
ブロツクを前記パレツト基板上に固定するクラン
プアームを備えたクランプ機構とが配設されてい
るシリンダブロツク保持パレツトが得られる。

(2) 作用シリンダブロツクに対する加工に先立ち、この
シリンダブロツクを例えばホイスト等の吊り下げ
装置によりシリンダブロツク保持パレツトの上方
の位置まで運搬し、第１及び第２の被加工物位置
決め装置に向けてそれぞれ対応する第１及び第２
のシリンダ穴が整合しつつ嵌合するようにシリン
ダブロツクを下降させてから、第１及び第２被加
工物位置決め装置の各求心ピンを一律に半径方向
外方へ突出させると、各求心ピンは対応するシリ
ンダ穴の内壁に当接して第１及び第２のシリンダ
穴の位置決めを行い、その結果シリンダブロツク
はシリンダブロツク保持パレツトに対して位置決
めされる。この状態でクランプ機構をクランプ作
動を行うように操作すると、クランプアームの先
端部が対応するシリンダ穴の上端縁肩部を押さえ
付けることにより、シリンダブロツクはシリンダ
ブロツク保持パレツト上に締め付け固定される。

(3) 実施例以下、図面により本発明の一実施例について説
明すると、先ず第１，２及び３図において、図示
されたパレツトＰはシリンダブロツク保持パレツ
トであり、このパレツトＰのパレツト基板１は方
形の平面形状を有し、このパレツト基板１の四隅
部には、パレツトＰを位置決めしたり、後述のト
ランスフアーマシンのガイドレール９７，９７′
に沿つてパレツトＰを一定の姿勢で搬送する際に
利用される基準座２₁，２₂，２₃及び２₄と各基準
座２₁，２₂，２₃及び２₄にそれぞれ対応する基準
穴３₁，３₂，３₃及び３₄が形成されている。

パレツト基板１の上面側には、被加工物Ｗ即ち
図示された実施例においては倒立した状態のシリ
ンダブロツクＷの下向き基準面４のパレツト基板
１からの高さ基準を設定してシリンダブロツクＷ
をパレツト基板１に対して安定的に支持する３つ
の基準座５，６，７が突設されている。各基準座
５，６，７は、それぞれ円錐状肩部５₁，６₁，７
_１を有する柱状体の頂部にシリンダブロツクＷの
基準面４に当接する当接突子５₂，６₂，７₂をそ
れぞれ有している。

パレツト基板１の上面側には、一対の被加工物
位置決め装置８，９が配設されている。図示の実
施例においては、被加工物であるシリンダブロツ
クＷの４つのクランク室壁部３６，３７，３８及
び３９からそれぞれ下方へ向けて形成されている
４つのシリンダ穴３２，３３，３４及び３５のう
ちの左右両端部に位置する一対のシリンダ穴３２
及び３５と、係合し合うように、それぞれ前記一
対の被加工物位置決め装置８及び９が配設されて
いる。

各被加工物位置決め装置８，９は共に基本的に
同様な構造を有しているので、以下被加工物位置
決め装置８について更に詳細に説明する。被加工
物位置決め装置８の本体１０の下方部はフランジ
１１を利用してビス１２によりパレツト基板１に
対し固定される。本体１０はほぼ筒状の形状を有
しており、本体１０の上方に形成された大径内壁
部１３にはロツド１５の大径部１６が、又本体１
０の下方に形成された小径内壁部１４には前記ロ
ツド１５の小径部１７が、それぞれ軸方向にのみ
滑接自在に嵌入されている。ロツド１５の大径部
１６と小径部１７との間のテーパ部１８に対抗す
るようにして、本体１０には周方向に等角度間隔
を置いて３つの段付きピン孔１９が、それぞれ半
径方向に形成されている。各段付ピン孔１９は、
それぞれ半径方向内方が径大部となつており、こ
れらの径大部にそれぞれ求心ピン２１の内端部に
形成されている傘型フランジ２０が嵌合している
と共に、各求心ピン２１の外端部はそれぞれ各段
付きピン孔１９内から本体１０の外周面より半径
方向外方へと突出するように構成されている。そ
して、各段付きピン孔１９の段部を形成する肩部
と各求心ピン２１の傘型フランジ部２０との間に
は、弾発ばね２２が介装されていることにより、
各求心ピン２１の内端部は常時テーパ部１８を含
むロツド１５の外周面に当接するようにばね偏倚
力を受けている。

本体１０の上端部を閉塞する蓋板２３の中心部
に形成された嵌合孔２５には、求心ピン作動ボル
ト２４のボルト頭と移動止めフランジ２７との間
の回転軸部２６が中心線周りに回転自在であるが
軸方向には移動しないようにして嵌合している。
求心ピン作動ボルト２４の移動止めフランジ２７
より下方の部分は雄ねじ部２８となつており、こ
の雄ねじ部２８は、ロツド１５の上方部の中心線
に沿つて上向きに開放するように形成されている
雌ねじ２９に螺合している。

従つて、求心ピン作動ボルト２４のボルト頭を
手動又は動力式の回転工具により回転すると、ロ
ツド１５が軸方向に移動し、それに伴つて各求心
ピン２１が半径方向に出入りする。シリンダブロ
ツクＷを位置決めする際には、あらかじめ各求心
ピン２１を半径方向内方へ後退させておき、シリ
ンダブロツクＷを降下させてシリンダ穴３２が本
体１０に嵌合した時点で、求心ピン作動ボルト２
４を回転することにより各求心ピン２１を半径方
向外方へ突出させると、シリンダ穴３２は３つの
求心ピン２１の求心作用により確実に位置決めさ
れる。

被加工物位置決め装置９においては、この被加
工物位置決め装置９から他方の被加工物位置決め
装置８へ向かう方向に対して直角な直径方向に一
対の求心ピン３１を有している。これらの求心ピ
ン３１を求心ピン作動ボルト３０により作動させ
るための内部機構は、被加工物位置決め装置８の
内部機構と基本的に同じである。かくして、被加
工物位置決め装置８はシリンダ穴３２の位置決め
を行い、又被加工物位置決め装置９はシリンダ穴
３５の位置決めを行うことにより、互いに協働し
てシリンダブロツクＷをパレツトＰに対して位置
決めを行う。

パレツト基板１の上面側には、更に第１クラン
プ装置４０、第２クランプ装置４１及び第３クラ
ンプ装置４２が配設されている。第１クランプ装
置４０と第２クランプ装置４１は、被加工物であ
るシリンダブロツクＷに対する締め付け部位が異
なるので都合上大きさは互いに異なるが、構造は
相互に基本的に同じであるので、以下、第１クラ
ンプ装置４０について詳細に説明する。

パレツト基板１の上面側には、柱状の雌ねじ台
４５が立設されており、この雌ねじ台４５の上方
部において、上向きに開放するように形成された
雌ねじ４６には、座金４８及びクランプレバー４
９の中央部に形成された遊嵌孔５０を貫通してい
る締め付けボルト４７の雄ねじ部が螺合してい
る。雌ねじ台４５の近傍において、パレツト基板
１に形成された雌ねじ部５３には、反力受けロツ
ド５１の下方部に形成された雄ねじ５２が螺合し
ており、この雄ねじ５２に螺合している締め付け
ナツト５４により、反力受けロツド５１の頂部が
適正高さとなつた状態で雄ねじ５２がパレツト基
板１の雌ねじ部５３に対して締め付け固定され
る。クランプレバー４９は締め付けボルト４７の
周りに自由に回転することができ、シリンダブロ
ツクＷがパレツトＰ上に位置決めされた状態で、
クランプレバー４９の先端部に設けられた押さえ
付け部５５がシリンダブロツクＷの外周面上の肩
部５６に当接し得るようにクランプレバー４９を
回転してから締め付けボルト４７を手動又は動力
回転工具５７により締め付け方向に回転すると、
クランプレバー４９の後端部が反力受けロツド５
１からの反力を受けつつ、クランプレバー４９の
先端部の押さえ付け部５５がシリンダブロツクＷ
の肩部５６を押さえ付けてシリンダブロツクＷを
パレツトＰに対して締め付ける。

第２クランプ装置４１においても、同様にして
締め付けボルト５８を締め付け方向に回転する
と、締め付けボルト５８は座金５９を介してクラ
ンプレバー６０を押圧し、クランプレバー６０の
後端部は反力受けロツド６１の反力を受けつつ、
クランプレバー６０の先端部の押さえ付け部６２
はシリンダブロツクＷの外周上の肩部５６とは異
なつた位置の肩部を押さえ付けてシリンダブロツ
クＷをパレツトＰに対して締め付ける。

第３クランプ装置４２は互いに並列に配設され
た第１クランプ機構４３及び第２クランプ機構４
４を備えている。パレツト基板１の上面側には凹
所６３が形成されており、この凹所６３を覆つて
ビス６５によりパレツト基板１上に固定されてい
る蓋板６４に沿つて一対のクランプ機構４３，４
４が配設されている。これら一対のクランプ機構
４３，４４を含む第３クランプ装置４２は、前記
第１及び第２クランプ装置４０，４１と協働し
て、シリンダブロツクＷに対して大局的に一直線
上にない３点の位置でシリンダブロツクＷに対す
る締め付けを行うが、原理的には第１及び第２ク
ランプ装置４０，４１が無くても、第３クランプ
装置４２の第１及び第２クランプ機構４３，４４
のうちの一つだけでもシリンダブロツクＷのパレ
ツトＰに対する締め付け固定機能は達成される。

第１クランプ機構４３及び第２クランプ機構４
４は相互に基本的に同一の構造を有しているの
で、以下第１クランプ機構４３について詳細に説
明する。

蓋板６４上には、支持脚６６の下端部が固定さ
れており、この支持脚６６の上端部の枢支部６７
にはフツク状のクランプアーム６８の基端後方部
が枢支されている。

クランプアーム６８の先端部には、シリンダブ
ロツクＷが被加工物位置決め装置８，９によりパ
レツトＰ上に位置決めされた状態でシリンダブロ
ツクＷのシリンダ穴３３の上端縁に接続するクラ
ンプ室壁部３７側の肩部７０を押さえ付けるため
の押さえ付け部６９が形成されている。このクラ
ンプアーム６８の基端前方部の枢支部７１にはリ
ンク７２の上端部が枢支されており、このリンク
７２の下端部の枢支部７３にはプツシユ・プル・
ロツド７４の上端部が枢支されている。

プツシユ・プル・ロツド７４は蓋板６４を軸方
向に滑接自在に貫通して下方へ延び、凹所６３内
の部分の外周面上には、凹所６３内に配設された
歯車７６の中心部において軸方向に形成された雌
ねじ７７に螺合する雄ねじ７５が形成されてい
る。凹所６３内において、歯車７６には歯車７８
が噛み合い、歯車７８には歯車７９が噛み合い、
更に歯車７９には歯車８０が噛み合つている。各
歯車７６，７８，７９及び８０は順次パレツト基
板１の中央部から側縁部へ向けて配列されてお
り、最も外側の歯車８０の歯車軸８１は、蓋板６
４を回転自在に貫通して上方へと延び、その上端
部にはボルト頭形状の回転頭８２を有している。

従つて、回転頭８２を手動又は動力回転工具８
３により回転すると、その回転力は歯車８０，７
９，７８，７６を回転し、歯車７６の回転はプツ
シユ・プル・ロツド７４の周りの軸方向の運動を
生起し、更にリンク７２を介してクランプアーム
６８の枢支部６７周りの回動運動を生起する。そ
こで、回転頭８２を回転してあらかじめクランプ
アーム６８を第３図の鎖線位置に直立させてお
き、シリンダ穴３３がクランプアーム６８を包囲
するようにしてシリンダブロツクＷを上方から降
下させ、被加工物位置決め装置８，９によりシリ
ンダブロツクＷをパレツトＰ上に位置決めしてか
ら回転頭８２をクランプアーム６８の締め付け方
向に回転すると、クランプアーム６８は第３図に
おいて鎖線位置から実線位置へと回動し、押さえ
付け部６９が肩部７０を押さえ付けることにより
シリンダブロツクＷがパレツトＰ上に締め付け固
定される。

第１クランプ機構４３がシリンダ穴３３に対応
しているのに対し、第２クランプ機構４４はシリ
ンダ穴３４に対応して配設されている。回転頭９
１を締め付け方向に回転すると、歯車９０，８
９，８８を介して歯車８７が回転し、それに伴つ
てリンク８６がパレツト基板１方向に引き込まれ
ることにより、クランプアーム８５は支持脚８４
の上端部の枢支部周りに回動してシリンダ穴３４
の上端縁部に接続するクランク室壁部３８側の肩
部を押さえ付け、シリンダブロツクＷをパレツト
Ｐ上に締め付け固定する。

第４図には、パレツトＰを利用して被加工物で
あるシリンダブロツクＷを加工するために使用さ
れるトランスフアーマシンの一例が示されてい
る。コンベア９２により矢印ａ方向に搬送された
パレツトＰ上には、被加工物乗載ステーシヨン９
３において被加工物であるシリンダブロツクＷが
乗載される。この際シリンダブロツクＷは、例え
ばホイスト又はバランサ等の持ち上げ装置により
パレツトＰの上方位置まで運ばれ、クランク室壁
部３６，３７，３８，３９が上向きとなつた倒立
状態で、シリンダ穴３２が被加工物位置決め装置
８に整合し、シリンダ穴３５が被加工物位置決め
装置９に整合するようにしてパレツトＰ上へ降下
される。コンベヤ９２は間欠送りコンベヤで、シ
リンダブロツクＷのパレツトＰ上への乗載作業中
は停止している。

パレツトＰ上へのシリンダブロツクＷの乗載作
業が終わると、シリンダブロツクＷはパレツトＰ
上に乗載されたままパレツトＰと共に位置決め−
クランピングステーシヨン９４へ移載される。こ
の位置決め−クランピングステーシヨン９４にお
いては、例えば外部動力付与装置９５により、先
ず被加工物位置決め装置８，９の求心ピン作動ボ
ルト２４，３０が回転され、各求心ピン２１，３
１が半径方向外方へと突出される。かくして、各
シリンダ穴３２，３５の位置決めが行われること
により、シリンダブロツクＷのパレツトＰに対す
る位置決めが行われる。シリンダブロツクＷのパ
レツトＰに対する位置決めが完了してから、第１
及び第２クランプ装置４０，４１の各クランプレ
バー４９，６０を対応する締め付けボルト４７，
５８周りにシリンダブロツクＷに対する押さえ付
け位置まで回転し、外部動力付与装置９５により
各締め付けボルト４７，５８を締め付け方向に回
転する。他方、第３クランプ装置４２においても
外部動力付与装置９５により各回転頭８２，９１
をクランプ方向に回転し、各クランプアーム６
８，８５をシリンダブロツクＷに対して押さえ付
け方向に回動させる。以上の操作により、第１，
第２及び第３クランプ装置４０，４１，４２は確
実にシリンダブロツクＷをパレツトＰに対して位
置決めした状態で締め付け固定する。

シリンダブロツクＷと一体となつたパレツトＰ
は、横転ステーシヨン９６において横転されて、
各基準座２₁，２₂，２₃及び２₄がそれぞれ対応す
るガイドレール９７，９７′に係合される。パレ
ツトＰはガイドレール９７，９７′に沿つて矢印
ｂの方向へ移動され、第１加工ステーシヨン９８
において加工機械９９による加工を受け、続いて
第２加工ステーシヨン１００において加工機械１
０１による加工を受け、更に第３加工ステーシヨ
ン１０２において加工機械１０３による加工を受
ける。これら第１，第２及び第３加工ステーシヨ
ンは例示的なものであり、必要に応じて加工ステ
ーシヨンの段数を設定することができる。

第３加工ステーシヨン１０２における加工が終
了した後、シリンダブロツクＷと一体のパレツト
Ｐはガイドレール９７，９７′から取り外され、
クランピング解除ステーシヨン１０４において正
置された状態に戻される。ここで第１，第２及び
第３クランプ装置４０，４１，４２がクランピン
グ解除装置１０５により操作されてクランピング
状態から非クランピング状態へと戻される。そし
て、そのままの状態でシリンダブロツクＷとパレ
ツトＰは被加工物除去ステーシヨン１０６へ移載
され、この被加工物除去ステーシヨン１０６にお
いてシリンダブロツクＷはパレツトＰ上から除去
される。シリンダブロツクＷが除去された後のパ
レツトＰはコンベヤ１０７により矢印ｃ方向へ移
送され、更にコンベヤ１０８上へ移載されてか
ら、このコンベヤ１０８により矢印ｄ方向へ移送
されて、次に再びコンベヤ９２上へ移載されるま
で待機する。

Ｃ発明の効果以上のように本発明によれば、パレツト基板上
に被加工物位置決め装置とクランプ機械とを配設
しているので、各加工ステーシヨン毎にシリンダ
ブロツクを位置決めしてクランピングすることな
く、あらかじめシリンダブロツクをパレツトに対
して位置決めして締め付け固定しておくことによ
り、各加工ステーシヨンにおいてはパレツトのみ
を固定すれば良く、従つて各加工ステーシヨンに
おける大がかりで複雑な位置決め装置やクランピ
ング装置は不要となり、各加工ステーシヨンにお
ける加工機械周辺の装置は大いに簡素化される。

また、被加工物位置決め装置においては、シリ
ンダブロツクの第１及び第２のシリンダ穴内にお
いて、各シリンダ穴の内壁に向けて半径方向に突
出するように操作される求心ピンにより第１及び
第２のシリンダ穴の位置決めを行う構成となつて
いるので、単純な位置決め操作によりシリンダブ
ロツクを瞬時に且つ正確にパレツトに対して位置
決めすることができる。

更に、クランプ機構は、シリンダブロツクがパ
レツト上に位置決めされた状態において、シリン
ダ穴の内側において基端部がパレツト基板側に枢
支され、先端部が対応するシリンダ穴の上端縁肩
部を押さえ付けるクランプアームを有しているの
で、シリンダブロツクの重心に近い位置でシリン
ダブロツクを押さえ付けて安定的に締め付け固定
することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に基づくシリンダブ
ロツク保持パレツトの平面図、第２図は第１図の
−線に沿つて見た一部破断側面図、第３図は
第１図の−線に沿つて見た一部破断側面図、
第４図は第１図のパレツトを使用してシリンダブ
ロツクに対して各種の加工を施すためのトランス
フアーマシンの配置の一例を示す全体平面図であ
る。Ｗ……シリンダブロツク（被加工物）、１……
パレツト基板、８，９……被加工物位置決め装
置、１０……被加工物位置決め装置の本体、１５
……ロツド、２１，３１……求心ピン、２３……
蓋板、２４，３０……求心ピン作動ボルト、２８
……雄ねじ部、２９……雌ねじ、３２，３３，３
４，３５……シリンダ穴、４３，４４……クラン
プ機構、６６，８４……支持脚、６８，８５……
クランプアーム、７２，８６……リンク、７４…
…プツシユ・プル・ロツド、７５……雄ねじ、７
６，７８，７９，８０，８７，８８，８９，９０
……歯車、８２，９１……回転頭。

Claims

【特許請求の範囲】１パレツト基板１上には、このパレツト基板１
上に載置される被加工物としてのシリンダブロツ
クＷの第１及び第２のシリンダ穴３２，３５内に
おいて各シリンダ穴３２，３５の内壁に向けて半
径方向に突出するように作動される求心ピン２
１，３１により前記第１及び第２のシリンダ穴３
２，３５の位置決めを行うことによつて前記シリ
ンダブロツクＷの位置決めを行う第１及び第２の
被加工物位置決め装置８，９と、前記被加工物位
置決め装置８，９が前記シリンダブロツクＷの位
置決めを行つた状態で、前記第１及び第２のシリ
ンダ穴３２，３５以外のシリンダ穴のうちの少な
くとも１つのシリンダ穴３３，３４の内側におい
て基端部が前記パレツト基板１の側に枢支され、
先端部が対応するシリンダ穴３３，３４の上端縁
型部を押さえ付けることにより前記シリンダブロ
ツクＷを前記パレツト基板１上に固定するクラン
プアーム６８，８５を備えたクランプ機構４３，
４４とが配設されているシリンダブロツク保持パ
レツト。２前記第１の被加工物位置決め装置８は、相互
に等角度間隔を置いて異なつた方位に突出する３
本の求心ピン２１を備え、前記第２の被加工物位
置決め装置９は、前記第２の被加工物位置決め装
置９から前記第１の被加工物位置決め装置８へ向
かう方向に対し直角な直径方向に突出する２本の
求心ピン３１を備えている、特許請求の範囲第１
項記載のシリンダブロツク保持パレツト。３前記第１及び第２の被加工物位置決め装置
８，９は、下端部が前記パレツト基板１上に固定
された筒状の本体１０と、この本体１０の側壁部
において相互に等角度間隔を置いて異なつた方位
に進退自在で、常時半径方向内方にばね付勢され
ている複数本の求心ピン２１，３１と、前記本体
１０の中空部に軸方向にのみ滑接自在に嵌入さ
れ、上下端間の中間部に形成されたテーパ部１８
が前記各求心ピン２１，３１の内端部に当接し、
上端側には、軸方向に雌ねじ２９が形成されたロ
ツド１５と、前記本体１０の上端部を閉塞する蓋
板２３の中心部において軸方向には移動しないよ
うにして回転自在に支持され、前記蓋板２３の上
面側にはボルト頭を有し、前記蓋板２３の下面側
には雄ねじ部２８を有し、この雄ねじ部２８が前
記ロツド１５の雌ねじ２９に螺合している求心ピ
ン作動ボルト２４，３０とを備えている、特許請
求の範囲第１項記載のシリンダブロツク保持パレ
ツト。４前記クランプ機構４３，４４は、前記パレツ
ト基板１に対して固定された支持脚６６，８４の
上端部において基端後方部が枢支されたクランプ
アーム６８，８５とこのクランプアーム６８，８
５の基端前方部において上端部が枢支されたリン
ク７２，８６と、前記パレツト基板１により上下
方向に移動可能に支持され、上端部が前記リンク
７２，８６の下端部に枢支されていると共に、前
記パレツト基板１の内部の位置には雄ねじ７５が
形成されたプツシユ・プル・ロツド７４と、前記
パレツト基板１の内部において上下方向軸周りに
回転自在に支持され、中心部に形成された上下方
向の雌ねじが前記プツシユ・プル・ロツド７４の
雄ねじ７５と螺合している歯車７６，８７と、前
記パレツト基板１内に配設され、前記歯車７６，
８７に回転力を伝達する歯車群７８，７９，８
０；８８，８９，９０と、これら歯車群７８，７
９，８０；８８，８９，９０のうち、前記プツシ
ユ・プル・ロツド７４の雄ねじ７５と螺合してい
る歯車７６，８７から最も遠隔な位置にある歯車
８０，９０に回転力を付与するように前記パレツ
ト基板１上に突出している回転頭８２，９１とを
備えている、特許請求の範囲第１項記載のシリン
ダブロツク保持パレツト。