JP3713584B2 - シロアリ防除剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピロール−3−カルボニトリルを含有することを特徴とするシロアリ防除剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
シロアリは建築物や樹木等を食害し、木材の他にもコンクリートやビニール製品等をも加害するために、薬剤による防除、駆除が必要とされている。従来、シロアリ防除剤としてクロルデン、ディルドリンなどの有機塩素系殺虫剤やフェニトロチオン、ホキシム、クロルピリホスなどの有機リン系殺虫剤が用いられてきた。しかしながら、有機塩素系殺虫剤は、毒性、残留毒性、環境汚染などの問題があり使用が禁止され、有機リン系殺虫剤についても、毒性、安定性、残効性などの点で問題が多く新規なシロアリ防除剤の開発が求められていた。
【0003】
また、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピロール−3−カルボニトリル(特開平1−104042号公報)は、殺ダニ剤として知られているが、シロアリについては開示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来シロアリ剤が有していた問題点を解決し、安全性、安定性、防蟻効果、残効性に優れたシロアリ防除剤を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピロール−3−カルボニトリルが低毒性で且つ低薬量でシロアリに対して高い活性を示すことを見い出し本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明の要旨は、4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピロール−3−カルボニトリルを含有することを特徴とするシロアリ防除剤に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のシロアリ防除剤は、〔以下、クロルフェナピルと記す。クロルフェナピルは4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピロール−3−カルボニトリルの一般名である。〕を製剤中0.1〜90重量%含有する。
【0008】
本発明のシロアリ防除剤の剤型としては、防除剤の性状、使用目的などにより、油剤、乳剤、水和剤、水溶剤、粉剤、エアゾール剤など種々可能であるが、油剤、乳剤が一般的に使用される。いずれの製剤も常法にしたがって調製することができる。
固体坦体としては粘土類(例えばカオリン、ベントナイト類、酸性白土など)、タルク類(例えばタルクなど)、シリカ類(例えばけい藻土、けい砂、雲母、合成けい酸塩、合成高分散けい酸など)、パイロフィライト、軽石、砂などの無機鉱物性粉末等を挙げることができる。これらは単独で使用してもまたは2種以上の混合物の形で使用してもよい。
【0009】
液体坦体としては、水、アルコール類(例えばメチルアルコール、エチルアルコール、エチレングリコールなど)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン)、エーテル類(例えばエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフラン、セルソルブなど)、芳香族炭化水素類(例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、ソルベントナフサ、シクロヘキサン、メチルナフタレンなど)、脂肪族炭化水素類(例えばケロシン、灯油など)、エステル類、ニトリル類などが使用できるが、これらは単独で使用してもまたは2種以上の混合物の形で使用してもよい。
【0010】
次に界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル類、アルキルアリールスルホン酸塩、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また、これらを単独で使用してもまたは2種以上の混合物の形で使用してもよい。
その他適宜、カゼイン、ゼラチン、澱粉粉、アルギン酸、CMC(カルボキシメチルセルロース)、アラビアゴム、寒天、ポリビニルアルコールなどの固着剤や分散剤が使用されるが、これらに限定されるものではない。
【0011】
本発明のシロアリ防除剤は、土壌またはシロアリの生息部位に処理されるほか、シロアリから樹木、塀、杭、枕木等の木質物体、社寺、家屋、納屋、工場等の建築物等を保護するためにこれらの周辺または床下の土壌表面もしくはこれらの周辺または床下の土中に処理されるのみならず、合板、製材品、パーティクルボード、ハーフボード等の木質製品や被覆電線、シート等のビニール製品等に使用することもできる。また、あらかじめシロアリの発生が予測される箇所等に予防的に処理する態様も本発明に包含されるものである。
【0012】
【実施例】
次に、実施例及び試験例を示して、本発明の効果について具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。〈実施例1〉
クロルフェナピル0.3部を灯油に溶解して全体を100部としてシロアリ防除剤の油剤を得た。
〈実施例2〉 クロルフェナピル5部、ニューカルゲン1070(界面活性剤、竹本油脂社製、商標)5部、キシレン90部を加え、これらをよく攪拌混合溶解してシロアリ防除剤の乳剤を得た。
〈試験例1〉
所定濃度に調整したクロルフェナピルのアセトン溶液を、マイクロシリンジを用いてイエシロアリ職蟻の虫体に滴下した。その後、水を含ませた濾紙を与え、25℃の恒温室に保管し、24時間後の死亡虫数および濾紙の食害度を対照薬剤と比較した。供試虫数は各濃度段階あたり30個体とした。結果を表1に示す。対照薬剤として、フェニトロチオン〔O,O−ジメチル−O−(3−メチル−4−ニトロフェニル)チオホスフェートの一般名〕およびクロルピリホス(O,O−ジメチル−O−3,5,6−トリクロル−2−ピリジルホスホロチオエートの一般名)を使用した。また、表中の食害度は、−:食害なし、+:軽度な食害、++:ろ紙の周辺をかなり食害、+++:全面にわたり激しく食害を表す。
【0013】
【表1】
【0014】
〈試験例2〉
実施例2で得た乳剤を水道水で200倍に希釈し、ラワン材片(2×2×2cm)表面にクロルフェナピルの有効成分量として0.25mg/m2 となるように塗布した。対照薬剤についても実施例2に準じた方法で調整し、同様の濃度で塗布した。この供試材片と水を含ませた濾紙をイエシロアリ職蟻50個体に加え、25℃の恒温室に保管し、24時間後、48時間後および72時間後の死亡虫数を調査した。結果を表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】
クロルフェナピルをシロアリまたはシロアリの生活環境に対して使用することにより、低薬量でシロアリの駆除に高い活性を示す。
Claims (2)
- 4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピロール−3−カルボニトリルを含有することを特徴とするシロアリ防除剤。
- 4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−1−(エトキシメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピロール−3−カルボニトリルを0.1〜90重量%含有することを特徴とする請求項1に記載のシロアリ防除剤。
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JP03053896A JP3713584B2 (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | シロアリ防除剤 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03053896A JP3713584B2 (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | シロアリ防除剤 |
Publications (2)
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JPH09227309A JPH09227309A (ja) | 1997-09-02 |
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ID=12306583
Family Applications (1)
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JP03053896A Expired - Fee Related JP3713584B2 (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | シロアリ防除剤 |
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Families Citing this family (2)
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CR5810A (es) * | 1997-08-08 | 1999-02-26 | American Cyanamid Co | Arilpirroles para control subterraneo de termitas |
FR2892719B3 (fr) * | 2005-11-02 | 2008-01-18 | Sep Innovaterm | Barriere physico-chimique anti-termites constituee par du beton dans lequel a ete incorpore dans toute la masse un insecticide contre les termites |
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1996
- 1996-02-19 JP JP03053896A patent/JP3713584B2/ja not_active Expired - Fee Related
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