JP3713130B2 - デリバリー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻紙輪転印刷機おける折機の排紙装置等のデリバリー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
巻紙輪転印刷機には、印刷後、乾燥冷却されたウェブを所定の長さ毎に断裁したり、これを幅方向や長さ方向に折ったりする折機が備えられている。
【0003】
図4は、この種折機の概要側面図であってこれを同図に基づいて説明すると、折機1は、図に矢印で示す方向に回転する折胴2、断裁胴3、及びくわえ胴4を備えており、図示しない印刷ユニットから折機1へ供給された印刷後のウェブ5は、折胴2と断裁胴3との間へ送り込まれる。
【0004】
そして、前記ウェブ5は両胴2,3の間で所定の寸法に断裁され、針(図示せず)に保持されて折胴2に巻き付けられると、折胴2のナイフ(図示せず)とくわえ胴4のくわえ板(図示せず)との動作によりその中央部をくわえて折り畳みながらくわえ胴4に巻き付ける。
【0005】
このようにして折られたウェブ5は上下に張架された排紙ベルト6,6に挟まれて移送され、羽根車7によって排紙コンベア8上へ排出されて所定の位置へ移送される。この結果符号9で示す二つ折り(平行折)の折丁が得られる。
【0006】
また、排紙ベルト6,6による折丁の移送経路には、上下に運動するチョッパブレードを備えたチョッパ10が設けられており、その下方には、羽根車7と同じ構造の羽根車11が羽根車7と軸方向を直交させて軸架されている。
【0007】
そして、符号12で示すような四つ折り(チョッパ折)の折丁を得たい場合には、チョッパ10を運転すると、排紙ベルト6,6で移送中の折丁9がチョッパ10によって中央部から折られ、羽根車11で排紙コンベア8上へ排出されて移送される。
【0008】
このように、一台の折機で二種類の折丁9,12の折紙を選択的に行うようになっている。尚、図中13は羽根車7の下方に位置して固定的に設けられて羽根車7で運ばれてきた折丁9を下方の排紙コンベア8上へ導く当て(ストリッパー)である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような排紙装置においては通常、羽根車7,11に入った折丁9,12は、折丁先端がストリッパー13に当たることにより、徐々に羽根車7,11から出て行き、最終的に羽根車7,11の下方を走行する排紙コンベア8上に水平に近い状態で落下する。
【0010】
ところが、機械の緩動回転のような遅い回転数域では、図5に示すように、折丁12が羽根車11から出る前に折丁12の尻側が垂れ下がり、排紙コンベア8と接触してしまい、この結果折丁12が詰まってしまう等の問題点があった。尚、図5にはチョッパ10下方の羽根車11が示され、図中14は折込みローラ、15,16はそれぞれ調整可能なガイドである。
【0011】
本発明はこのような問題を解決するものであって、遅い回転数域でのシート状物の詰まり等を効果的に回避できるデリバリー装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための本発明のデリバリー装置は、送出されたシート状物を羽根の間に保持して回転する羽根車と、この羽根車の下方において走行し同羽根車から排出されるシート状物を搬送するデリバリーコンベアとを備えたデリバリー装置において、前記デリバリーコンベアのベルトを搬送方向と直交する方向に分割すると共に、これらのベルト間に前記羽根車から排出されるシート状物の後端側をベルトから浮かすためのプレート部材を昇降可能に設けたことを特徴とする。
また、前記プレート部材は、制御手段により機械の回転速度低速時に上昇すると好適である。
【0013】
[作用]
前記構成によれば、例えば機械の緩動回転のような遅い回転数域では、所定時期にプレート部材をベルトより上に突出させることで、シート状物の後端側とベルトとの接触を防止でき、シート状物の詰まり等が効果的に回避される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るデリバリー装置を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
【0015】
[実施例]
図1は本発明の一実施例を示す折機の排紙装置における羽根車部の側面図、図2は同じく排紙コンベア部の平面図、図3は同じく排紙コンベア部の正面図である。尚、これらの図において、図4及び図5と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0016】
図1乃至図3に示すように、排紙(デリバリー)コンベア8はそのコンベアベルト20がプーリ軸方向に複数本(図中では5本)に分割され、これらのコンベアベルト20間に位置して羽根車11から排出されるシート状物としての折丁12の尻側をコンベアベルト20から浮かすための接触防止用プレート21が昇降可能に設けられている。
【0017】
即ち、前記5本のコンベアベルト20を水平に走行案内するガイドプレート22の前端部下面にはエアシリンダ23が下向きに取り付けられ、そのピストンロッド先端にベルト幅方向に延びる水平支持プレート24が固設される。
【0018】
そして、前記水平支持プレート24からベルト幅方向に所定間隔離間して4本のガイド棒25が起立され、これらのガイド棒25の上端部が前記ガイドプレート22を上下動自在に貫通し、その上端に前記接触防止用プレート21が取り付けられるのである。
【0019】
従って、エアシリンダ23が伸長作動すると、水平支持プレート24を介して各ガイド棒25が下降することから、各接触防止用プレート21が各コンベアベルト20の上面から突出せず(図中実線位置参照)、逆にエアシリンダ23が収縮作動すると、水平支持プレート24を介して各ガイド棒25が上昇することから、各接触防止用プレート21が各コンベアベルト20の上面から突出する(図中想像線位置参照)ことになる。
【0020】
このように構成されるため、機械の緩動回転のような遅い回転数域では、折丁先端のストリッパー13への当接により、羽根車11から徐々に出てきた折丁12は、その尻側が垂れ下がりはじめる。
【0021】
この時、エアシリンダ23を収縮作動させて、各接触防止用プレート21を各コンベアベルト20の上面から突出させればよい。
【0022】
これにより、折丁12の尻側と各コンベアベルト20との接触を防止できる。そして、折丁12の尻側は各接触防止用プレート21に規制された状態で羽根車11の回転により折丁12の先端が各コンベアベルト20の上面に乗り、排紙されるのである。
【0023】
この結果、排紙コンベア8上における折丁12の詰まり等が回避され、ずれ重ね等して円滑な排紙が行われる。また、このように円滑な排紙が行われるので、緩動回転〜印刷回転までのガイド15,16類の調整が不要となる。
【0024】
一方、機械回転数が高くなった場合は、折丁尻側の垂れ下がりは生ぜず各接触防止用プレート21が不要となるので、常時エアシリンダ23を伸長作動させて、各接触防止用プレート21を各コンベアベルト20の上面より低い位置にすればよい。
【0025】
尚、上記実施例において、前記エアシリンダ23をマイクロコンピュータ等の制御手段により駆動制御し、印刷機械の緩動回転のような遅い回転数域のみ各接触防止用プレート21が各コンベアベルト20の上面から突出するようにしてもよい。
【0026】
これによれば、各接触防止用プレート21を印刷及び排紙速度に応じて自動的に昇降制御でき、効果的である。
【0027】
また、前記各接触防止用プレート21の突出状態は、折丁先端が羽根車11から出るまで保持され、折丁先端が羽根車11から出たらエアシリンダ23を伸長作動させて、各接触防止用プレート21を各コンベアベルト20の上面より低い位置にし、これにより、折丁全体で排紙コンベア8上に落下するようにしてもよい。
【0028】
また、上記実施例では、シート状物として折丁に例をとって説明したが、折られていない紙でもよく、また材質としてはプラスチックシートや塩化ビニールシート等でも同様に実施可能であることはいうまでもない。
【0029】
また、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能であることはいうまでもない。
【0030】
【発明の効果】
以上、実施例を挙げて詳細に説明したように本発明のデリバリー装置によれば、デリバリーコンベアのベルトを搬送方向と直角方向に分割すると共に、これらのベルト間に羽根車から排出されるシート状物の後端側をベルトから浮かすためのプレート部材を昇降可能に設けたので、例えば機械の緩動回転のような遅い回転数域では、所定時期にプレート部材をベルトより上に突出させることで、シート状物の後端側とベルトとの接触を防止でき、シート状物の詰まり等が効果的に回避される。
【0031】
また、前記プレート部材は、制御手段により機械の回転速度低速時に上昇すると、各接触防止用プレートを印刷及び排紙速度等に応じて自動的に昇降制御できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す折機の排紙装置における羽根車部の側面図である。
【図2】同じく排紙コンベア部の平面図である。
【図3】同じく排紙コンベア部の正面図である。
【図4】従来例に係る折機の全体側面図である。
【図5】同じくその不具合を示す羽根車部の側面図である。
【符号の説明】
8 排紙コンベア
11 羽根車
12 折丁
13 ストリッパー
20 コンベアベルト
21 接触防止用プレート
23 エアシリンダ
Claims (2)
- 送出されたシート状物を羽根の間に保持して回転する羽根車と、この羽根車の下方において走行し同羽根車から排出されるシート状物を搬送するデリバリーコンベアとを備えたデリバリー装置において、前記デリバリーコンベアのベルトを搬送方向と直交する方向に分割すると共に、これらのベルト間に前記羽根車から排出されるシート状物の後端側をベルトから浮かすためのプレート部材を昇降可能に設けたことを特徴とするデリバリー装置。
- 前記プレート部材は、制御手段により機械の回転速度低速時に上昇することを特徴とする請求項1記載のデリバリー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16977397A JP3713130B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | デリバリー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16977397A JP3713130B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | デリバリー装置 |
Publications (2)
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JPH1111768A JPH1111768A (ja) | 1999-01-19 |
JP3713130B2 true JP3713130B2 (ja) | 2005-11-02 |
Family
ID=15892603
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP16977397A Expired - Fee Related JP3713130B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | デリバリー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3713130B2 (ja) |
-
1997
- 1997-06-26 JP JP16977397A patent/JP3713130B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1111768A (ja) | 1999-01-19 |
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