JP3712122B2 - ゲーム装置及びコンピュータプログラム - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明はゲーム画面の表示技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開2000−245949号公報に開示されているように、コンピュータゲーム上で"ジャンケン"を行うゲーム装置が知られている。このようなジャンケンゲームにおいては、CPUはプレイヤが入力したキー操作から"グー"、"チョキ"、"パー"のジャンケン種別を判定し、対戦者同士の勝敗を決するようプログラムされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のジャンケンゲームでは、単に"グー"、"チョキ"、"パー"の優劣関係に応じて勝敗を決していたため、ゲームをより面白くするための工夫がなされていなかった。
【0004】
そこで、本発明はこのようなコンピュータゲームをより面白くするための改良技術を提案することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のゲーム装置は、入力手段と、少なくとも二人のプレイヤによって対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを備えるゲーム装置であって、対戦する前記プレイヤそれぞれによる操作によって選択されたキャラクタをそれぞれ前記表示画面上に表示する手段と、相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3つの選択対象を表す「グー」「チョキ」「パー」のアイコンを、前記表示画面上の前記キャラクタにそれぞれ対応させて表示する手段と、対戦に勝利したときに対戦相手のキャラクタに与えるダメージが、前記3つの選択対象のうち、1つの特定選択対象について他の2つの選択対象より大きくなるように設定する手段と、前記特定選択対象を表すアイコンのサイズを、前記他の2つの選択対象を表すアイコンより大きく表示することにより、前記プレイヤそれぞれが対戦相手の選択した前記キャラクタに対応する前記特定選択対象を表すアイコンを互いに識別できるように視覚的に区別して表示する手段と、対戦する前記プレイヤそれぞれによる前記入力手段の操作によって選択された選択対象を比較して優劣関係を判定する手段と、前記優劣関係を判定する手段の判定に基づき、勝利したプレイヤが選択した選択対象に設定されたダメージを敗北した対戦相手のキャラクタに与える手段とを備える。
【0006】
本発明のコンピュータプログラムは、入力手段と、少なくとも二人のプレイヤによって対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを備えるコンピュータシステムに対して、(a)対戦する前記プレイヤそれぞれによって選択されたキャラクタをそれぞれ前記表示画面上に表示する段階と、(b)前記プレイヤそれぞれの前記キャラクタの選択に応じて、相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3つの選択対象を表す「グー」「チョキ」「パー」のアイコンを、前記表示画面上の前記キャラクタにそれぞれ対応させて表示する段階と、(c)前記プレイヤそれぞれが前記入力手段を操作して前記3つの選択対象の中から1つを選択したとき、前記入力手段からのデータ入力に応答して前記プレイヤそれぞれによって選択された選択対象を比較して優劣関係を判定する段階と、(d)前記優劣関係を判定する段階における判定に基づき、勝利したプレイヤが選択した選択対象に設定されたダメージを敗北した対戦相手のキャラクタに与える段階とを実行させ、前記段階(b)は更に、(bl)前記キャラクタのそれぞれに対応して、前記3つの選択対象のうち、1つの特定選択対象に対し、対戦に勝利したときに対戦相手のキャラクタに与えるダメージを他の2つの選択対象で勝利したときに対戦相手のキャラクタに与えるダメージよりも大きく設定する段階と、(b2)前記キャラクタのそれぞれに対応して、前記特定選択対象の表すアイコンのサイズを、前記他の2つの選択対象の表すアイコンより大きく表示することにより、対戦相手がそれぞれ相手方の前記特定選択対象を表すアイコンを目視により認識できるように前記表示画面に視覚的に区別して表示する段階とを実行させる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、各図を参照して本実施形態について説明する。
【0017】
図1は本実施形態に係わるゲーム画面80の一例である。実施形態では、プレイヤAとプレイヤBが対戦する場合を想定して以下の説明を進める。
【0018】
本ゲームにおいては、プレイヤはコンピュータプログラムに予め登録されている複数のキャラクタの中から任意のキャラクタを選択し、当該キャラクタを通じてジャンケン対戦を行う。同図において、51はプレイヤAが選択したキャラクタ、52はプレイヤBが選択したキャラクタ、61〜63はプレイヤAの選択するジャンケン種別を表示するアイコン、64〜66はプレイヤBの選択するジャンケン種別を表示するアイコン、71はプレイヤAがジャンケンで負けたときに受けるダメージを表示するメータ、72はプレイヤBがジャンケンで負けたときに受けるダメージを表示するメータである。
【0019】
それぞれのキャラクタにはその個性に応じて、対戦相手に勝利したときにより多くのダメージを与えることのできるジャンケン種別が予め設定されている。本明細書では説明の便宜上、このようなジャンケン種別を"特定ジャンケン種別"と称する。例えば、キャラクタ51の特定ジャンケン種別は"パー"に設定されており、キャラクタ52の特定ジャンケン種別は"グー"に設定されている。これに伴い、アイコン61〜66は単にジャンケンの種別を表示するだけでなく、キャラクタ51,52の個性を反映させてその表示態様を変えている。同図に示す例では、キャラクタ51の特定ジャンケン種別は"パー"であるため、アイコン63をアイコン61,62よりも大きく表示している。また、キャラクタ52の特定ジャンケン種別は"グー"であるため、アイコン64をアイコン65,66よりも大きく表示している。
【0020】
このように、特定ジャンケン種別に応じてアイコンの表示態様を変えることで、プレイヤは互いに対戦相手の特定ジャンケン種別を把握することができ、駆け引きを通じてジャンケンゲームをより楽しむことができる。例えば、プレイヤBはキャラクタ51の特定ジャンケン種別が"パー"であることから、プレイヤAは"パー"を他のジャンケン種別に対してより多く出すであろうと予想して"チョキ"をより多く出そうと考え、プレイヤAもまた、プレイヤBがそのような予想をして"チョキ"をより多く出すであろうから、その裏をかいて"グー"を出そうと考える。このように特定ジャンケン種別を互いに認識できるように工夫することで、駆け引きを通じてジャンケンをより楽しむことができる。
【0021】
本実施形態では、上記の構成に加えて、ジャンケンに攻撃オプションを設定することができる。"攻撃オプション"とは、より大きなダメージを対戦相手に与えるための任意的なパラメータであり、例えば、プレイヤAが"チョキ"に攻撃オプションを設定した場合に、プレイヤAがプレイヤBに"チョキ"で勝利すると、攻撃パラメータが設定されていない条件下で勝利した場合に比べてより大きなダメージをプレイヤBに与えたり、或いはその他の追加効果を与えたりすることができる。追加効果として、例えば、メータ71,72の増減量を多くしたり、或いは、メータ71,72とは異なる他のゲームパラメータを一時的又は恒久的に変化させたり、若しくは、体力が回復するなど自分や味方のパラメータに変化を与える、などの効果がある。
【0022】
図2は本ゲームをコンピュータシステム上で実行するゲーム装置の主要な機能ブロック図である。上記ゲーム装置はRAM10、コントローラ20、CPU30、ディスプレイ40、及びカードインターフェース50を備えて構成されている。
【0023】
RAM10は本ゲームを実行する上で必要なオペレーションシステム11、コンピュータプログラム12などを記憶する記憶手段として機能し、所定のメモリアドレスには各種のゲームパラメータを一時保存したり、或いはプレイヤの入力データをバッファリングするためのワーク領域17が設定される。当該ワーク領域17には、各種の入力キーが備えられたコントローラ20を手動操作するプレイヤの入力データとして、攻撃オプション設定情報13、及びジャンケン種別選択情報14が書き込まれる他、プレイヤのダメージ量を表す変数パラメータの値(ダメージ値)15と、キャラクタの特定ジャンケン種別を表すキャラクタ設定情報16が書き込まれる。ここで、コンピュータプログラム12はシステム起動時において、図示しないROMから読み出され、RAM10にロードされるものである。
【0024】
攻撃オプション設定情報13とは、プレイヤの選択によって設定された攻撃オプションに関する情報であり、どのプレイヤがどのジャンケン種別にどの攻撃オプションを設定したかを示すものである。ジャンケン種別選択情報14とは、ジャンケン対戦の際に、プレイヤがどのジャンケン種別を選択したかをコントローラ20からの操作信号に基づいてRAM10にバッファリングされる情報であり、具体的には、"グー"、"チョキ"、"パー"の何れかに対応するデータが書き込まれる。キャラクタ設定情報16には各キャラクタ毎に特定ジャンケン種別の設定情報がテーブル形式で登録されている。
【0025】
CPU30の外部インターフェースとして、カードインターフェース50が設けられており、キャラクタ設定情報16が記録された磁気カード61から当該キャラクタ設定情報を読み取り、ワーク領域17の所定アドレスに書き込むほか、攻撃オプション設定情報13が記録された磁気カード62から攻撃オプション設定情報を読み取り、ワーク領域17の所定アドレスに書き込む読取手段として機能する。これらの磁気カード61,62はゲームセンタなどで購入することができる。プレイヤはこれら磁気カード61,62を複数種類集めることで、対戦相手に応じて攻撃オプションの設定等を適宜設定することができる。
【0026】
ここで、キャラクタ設定情報16、攻撃オプション設定情報13を記録する媒体としては、磁気カードに限らず、光記録媒体(CD−RAM、CD−ROM、DVD−RAM、DVD−ROM、DVD−R、PDディスク、MDディスク、MOディスク等の光学的にデータの読み取りが可能な記録媒体)や、メモリ素子(DRAM等の半導体メモリ素子など)を備えた記録媒体であってもよい。
【0027】
CPU30はオペレーションシステム11上で動作するゲーム処理手段であり、より詳細には、ワーク領域17に書き込まれた攻撃オプション設定情報13、ジャンケン種別選択情報14、ダメージ値15、キャラクタ設定情報16等を適宜読み取り、コンピュータプログラム12に記述された各種コマンド等に従ってジャンケンの優劣判定処理を行う優劣判定手段31、ダメージ値を演算するダメージ演算手段32、及びゲーム画面を生成する画像生成手段33として機能する。これらの各手段は必ずしも単一のCPUによって実現されている必要はなく、例えば、画像生成手段33は画像処理専用のビデオプロセッサによってその機能が実現されるものであってもよい。優劣判定手段31はジャンケン種別選択情報14を読み取り、予め定められた相対的な優劣関係に従って、勝敗を決する。この優劣関係は、公知のように、"グー"は"チョキ"よりも相対的に上位の関係にあり、"チョキ"は"パー"よりも相対的に上位の関係にあり、"パー"は"グー"よりも相対的に上位の関係にある。
【0028】
ダメージ演算手段32は、攻撃オプション設定情報13に登録された攻撃オプション設定と、キャラクタ設定情報16に登録された特定ジャンケン種別とから、ジャンケンで負けた側のプレイヤが受けるダメージ量を演算し、ワーク領域17内のダメージ値15の値を更新する。ダメージ値15の値が所定値を超えると、ゲームオーバーとなる。画像生成手段33はキャラクタ設定情報16に登録された情報から特定ジャンケン種別に対応するアイコンを他のアイコンと区別して表示するための画像を生成するとともに、ゲームの勝敗、ダメージ量の変化等を反映させたゲーム画面の画像データを生成する。
【0029】
この場合、上記の説明では、プレイヤが相互に特定ジャンケン種別を認識できるようにアイコン表示のサイズを変える構成としたが、特定ジャンケン種別が相互認識できる態様で視覚的な表示区別がデザインされていれば、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、特定ジャンケン種別を表示するアイコンを他のアイコンと異なる色に着色して表示したり、或いは、特定ジャンケン種別を表示するアイコン(例えば、"パー"の形状を表示するアイコン)をキャラクタ51,52に対応させて表示させてもよく、さらには、特定ジャンケン種別を認識できるような記号、文字、絵などを表示するように画像データを生成してもよい。このようにして生成された画像データは画像表示手段としてのディスプレイ40に転送され、ゲーム画面として画像表示される。
【0030】
尚、上記の説明はジャンケンを例に説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、相対的な優劣関係が予め定められた複数の選択対象の中からプレイヤが選択した選択対象同士の優劣関係に従って優劣判定を行う各種のゲームに適用できる。例えば、格闘ゲームにおいて、「打撃技>投げ技>防御(>打撃技)」という具合に3種類の技の優劣関係が予め定められているゲームや、ロールプレイングゲームなどに使われる4つの魔法の優劣関係が「魔法1>魔法2>魔法3>魔法4(>魔法1)」のように巡回的に定められているゲームに利用できる。つまり、本発明は、N個の選択要素S1,S2,…,SNの優劣関係が「S1>S2>…>SN(>S1)」のように巡回的に定められており、プレイヤがこれらの選択要素を選択することで、選択要素同士の優劣関係でゲームを進めるタイプのあらゆるゲームに対して適用できる(上記Nは3以上の自然数とする。)。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、対戦するプレイヤそれぞれによる操作によって選択されたキャラクタをそれぞれ表示画面上に表示し、相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3つの選択対象を表す「グー」「チョキ」「パー」のアイコンを、表示画面上のキャラクタにそれぞれ対応させて表示したことに加えて、対戦に勝利したときに対戦相手のキャラクタに与えるダメージが、3つの選択対象のうち、1つの特定選択対象について他の2つの選択対象より大きくなるように設定し、特定選択対象を表すアイコンのサイズを、他の2つの選択対象を表すアイコンより大きく表示したことにより、プレイヤそれぞれが対戦相手の選択したキャラクタに対応する特定選択対象を表すアイコンを互いに識別できるように視覚的に区別して表示したため、プレイヤ同士でどの選択対象を選択するかの駆け引きを通じてゲームをより面白くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のゲーム画面の一例である。
【図2】本実施形態のゲーム装置の機能ブロック図である。
【符号の説明】
10…RAM
11…OS
12…コンピュータプログラム
13…攻撃オプション設定情報
14…ジャンケン種別選択情報
15…ダメージ値
16…テーブル
17…ワーク領域
20…コントローラ
30…CPU
31…優劣判定手段
32…ダメージ演算手段
33…画像生成手段
40…ディスプレイ
51,52…キャラクタ
61〜66…アイコン
71,72…メータ
80…ゲーム画面
Claims (2)
- 入力手段と、少なくとも二人のプレイヤによって対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを備えるゲーム装置であって、
対戦する前記プレイヤそれぞれによる操作によって選択されたキャラクタをそれぞれ前記表示画面上に表示する手段と、
相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3つの選択対象を表す「グー」「チョキ」「パー」のアイコンを、前記表示画面上の前記キャラクタにそれぞれ対応させて表示する手段と、
対戦に勝利したときに対戦相手のキャラクタに与えるダメージが、前記3つの選択対象のうち、1つの特定選択対象について他の2つの選択対象より大きくなるように設定する手段と、
前記特定選択対象を表すアイコンのサイズを、前記他の2つの選択対象を表すアイコンより大きく表示することにより、前記プレイヤそれぞれが対戦相手の選択した前記キャラクタに対応する前記特定選択対象を表すアイコンを互いに識別できるように視覚的に区別して表示する手段と、
対戦する前記プレイヤそれぞれによる前記入力手段の操作によって選択された選択対象を比較して優劣関係を判定する手段と、
前記優劣関係を判定する手段の判定に基づき、勝利したプレイヤが選択した選択対象に設定されたダメージを敗北した対戦相手のキャラクタに与える手段と
を備えることを特徴するゲーム装置。 - 入力手段と、少なくとも二人のプレイヤによって対戦を行うゲームを実行するコンピュータプログラム実行手段と、前記コンピュータプログラム実行手段により生成された画像を表示する表示画面とを備えるコンピュータシステムに対して、
(a)対戦する前記プレイヤそれぞれによって選択されたキャラクタをそれぞれ前記表示画面上に表示する段階と、
(b)前記プレイヤそれぞれの前記キャラクタの選択に応じて、相対的な優劣関係が巡回的に予め定められた3つの選択対象を表す「グー」「チョキ」「パー」のアイコンを、前記表示画面上の前記キャラクタにそれぞれ対応させて表示する段階と、
(c)前記プレイヤそれぞれが前記入力手段を操作して前記3つの選択対象の中から1つを選択したとき、前記入力手段からのデータ入力に応答して前記プレイヤそれぞれによって選択された選択対象を比較して優劣関係を判定する段階と、
(d)前記優劣関係を判定する段階における判定に基づき、勝利したプレイヤが選択した選択対象に設定されたダメージを敗北した対戦相手のキャラクタに与える段階と
を実行させ、
前記段階(b)は更に、
(bl)前記キャラクタのそれぞれに対応して、前記3つの選択対象のうち、1つの特定選択対象に対し、対戦に勝利したときに対戦相手のキャラクタに与えるダメージを他の2つの選択対象で勝利したときに対戦相手のキャラクタに与えるダメージよりも大きく設定する段階と、
(b2)前記キャラクタのそれぞれに対応して、前記特定選択対象の表すアイコンのサイズを、前記他の2つの選択対象の表すアイコンより大きく表示することにより、対戦相手がそれぞれ相手方の前記特定選択対象を表すアイコンを目視により認識できるように前記表示画面に視覚的に区別して表示する段階と
を実行させることを特徴するコンピュータプログラム。
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