JP3711289B2 - グラム−陰性球菌のリポオリゴ糖が除去された外膜蛋白質の製造および使用 - Google Patents

グラム−陰性球菌のリポオリゴ糖が除去された外膜蛋白質の製造および使用 Download PDF

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Description

【0001】
【背景】
バクテリア性髄膜炎は、軟膜中およびそれの隣接部分でバクテリアの成長により引き起こされる中枢神経系の炎症性疾病である。それは子供および若年成人に影響を与える急性であり且つしばしば致死性である感染性疾病である。ほとんどの世界的なバクテリア性髄膜炎の共通原因の一つは髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)の感染である。多くの人間は疾病を示さずに集落化されているため、このバクテリア感染の発生は予期できない。一部の人間は一時的保菌者であるが、他の人間は慢性保菌者であり、髄膜炎菌を多かれ少なかれ連続的にまたは散発的に放出する。感染過程中に、殺バクテリア性抗体が感染人間の中で製造され、それがその人間をその後の感染に対してはっきり免疫化させる(ゴールドシュナイダー(Goldschneider)他、1969)。この観察がバクテリア性抗体を基にしたワクチンが髄膜炎に対して有効であるかもしれないという期待を生じた。
【0002】
髄膜炎菌はグラム−陰性球菌(Gram-negative coccus)である。特徴的には、それは内側の血漿膜、血漿周辺空間(periplasmic space)、および外膜または細胞壁からなっている細胞膜により取り囲まれている。外膜はリポオリゴ糖(LOS)分子、脂質、蛋白質および多糖からなっている。感染人間中で製造される保護抗体は被膜性多糖および外膜蛋白質の両者に対して向けられることが見いだされた(フラッシュ(Frasch)、1983)。
【0003】
髄膜炎菌の菌株は被膜の型(抗原的および生化学的)に従い血清群に分類される。最近認識された血清群には、A、B、C、D、W135、X、Y、Zおよび28Eが包含される。群A、B、C、X、W135およびYの血清群特異性に関与する多糖が精製されている。血清群A、C、YおよびW135からの精製された被膜性多糖を基にした4価のワクチンが開発されている(ハンキンズ(Hankins)他、1982)。しかしながら、2才以下群すなわち髄膜炎菌感染の危険の最も多い年令群の免疫原性の欠如のために、このワクチンの使用は限定される。群B髄膜炎菌の被膜は、担体蛋白質と結合されている時でさえ、全ての年令群において免疫原性が劣っている。この被膜に対する抗体が胎児および新生児の脳組織と交差反応するかもしれないという証拠がある。
【0004】
髄膜炎菌の主要な外膜蛋白質(omp)は、SDS−ポリアクリルアミドゲルおよびペプチドマップ分析(ツサイ(Tsai)他、1981)上での泳動(Mr)により測定されて、構造的同様性を基にして5種の綱に分けられている。これらの蛋白質綱の中では、綱1蛋白質がワクチン製造に最も有利であるようである。それは髄膜炎菌のほとんどの単離物の中で発現されそして菌株の亜型特異性を基にしている。
【0005】
外膜蛋白質を基にしたワクチンを製造するためのいくつかの試みがなされている。被膜性多糖および外膜蛋白質または小胞複合体中の外膜蛋白質だけからなるワクチンが試験されている。これらのワクチンの中の1種だけが57%以上有効性であると報告されている(シエラ(Sierra)他、1991)。
【0006】
外膜および被膜の両者を基にしたワクチンの開発における他の意義ある問題はバクテリア性リポオリゴ糖(LOS)の存在であり、それが人間の中で毒性副作用を生ずる。リポオリゴ糖はバクテリア性内毒素とも称される。低量のリポオリゴ糖は発熱を引き起こす可能性があり、そして高いリポオリゴ糖量は患者の全身的瘠痩(悪液質)を生じる可能性がある。多くの最近の外膜複合体ワクチンは10−70μg/mg蛋白質の残存リポオリゴ糖水準を有する(ゾリンガー(Zollinger)、再調査に関する1990)。従って、髄膜炎菌により引き起こされるバクテリア性髄膜炎用の、そして特に群B菌株により引き起こされる疾病用の安全で且つ有効なワクチンに対する要望が存在する。
【0007】
【発明の要旨】
本発明は、ある種の界面活性剤を用いる連続的抽出によるグラム−陰性球菌の外膜からのリポオリゴ糖(LOS)の効果的な除去方法に関するものである。バクテリア性内毒素とも称されるリポオリゴ糖はワクチン中での例えば発熱の如き望ましくない副作用を引き起こす可能性がある。ここに記載されている如く、該方法は極端に低いリポオリゴ糖含有量を有するが免疫原性を保有する外膜および可溶性外膜蛋白質を製造する。これらのリポオリゴ糖が除去された外膜生成物はさらに殺バクテリア性抗体を誘発することも示されている。従って、リポオリゴ糖が除去された外膜および可溶性外膜蛋白質を含んでなるワクチンが提供され、それらは髄膜炎およびグラム−陰性球菌により引き起こされる他の疾病に対する治療および予防において有用であると期待される。
【0008】
ここで特記載されるものは髄膜炎菌の外膜生成物である。本方法により髄膜炎菌から製造される外膜生成物は約0.01%(重量/重量全蛋白質)より少ないリポオリゴ糖含有量を有しそして動物中で殺バクテリア性抗体を誘発することが示される。その結果、髄膜炎菌に対するワクチンが提供され、それらは免疫学的に有効でありそして相対的にバクテリア性リポオリゴ糖を含んでいない。特に興味のあるものは、現在有効なワクチンがない髄膜炎菌の血清群B菌株に対するワクチンである。
【0009】
本方法は他のグラム−陰性球菌にも適用できると期待されており、その理由はこれらのバクテリアが構造的に同様な外膜を有するからである。例えば、淋菌(N.gonorrhoeae)の如き他のナイセリア(Neisseria)種および例えばモラクセラ(Moraxella)の如きグラム−陰性球菌のリポオリゴ糖が除去された外膜を製造することができる。従って、下記の工程および生成物中では髄膜炎菌が他のグラム−陰性球菌の代表である。
【0010】
この方法はさらにグラム−陰性球菌の種々の天然菌株並びに1種より多い亜型−特異的エピトープ、例えば1種より多い一亜型−特異的エピトープ、例えば1種より多い髄膜炎菌の綱1蛋白質、を製造するために遺伝子的に操作される組み換え体菌株にも適用できる。数種の血清群、血清型または亜型の表面エピトープを発現する菌株または組み換え体菌株の混合物を使用して多価ワクチンを製造することができる。
【0011】
該方法は種々の界面活性剤を用いる連続的抽出を含んでなるものである。最初に、球菌の全膜をポリオキシエチレン界面活性剤(例えば、トリトン(TRITON)X−100TM、BRIJ35TM、またはツイーン(TWEEN)80TM)で抽出して、内膜および一部のリポオリゴ糖が除去された外膜を生ずる。この次に、例えばツイッタージェント(ZWITTERGENT)TMシリーズの1種(例えば3−12または3−14)またはエンピゲン(EMPIGEN)BBTMの如き両性イオン系(zwitterionic)ベタイン界面活性剤で抽出する。これらの界面活性剤は蛋白質はほとんど抽出しないが残存リポオリゴ糖の本質的に全てを特異的に除去する。
【0012】
生成したリポオリゴ糖が除去された外膜製剤は細胞壁成分と結合されている外膜蛋白質類(omp)からなっている。この製剤はワクチン目的用に直接使用することもでき、または外膜蛋白質を可溶化させそして塩緩衝液中で両性イオン系ベタイン界面活性剤を使用して、例えば約0.1〜約0.5MのNaCl中でのツイッタージェント3−14TMを用いて、他の細胞壁成分から抽出することができる。可溶化段階により、リポオリゴ糖が除去された留分が生成し、それらの一方は可溶性外膜蛋白質を含有しそして他方は他の細胞壁成分と結合されている不溶性外膜蛋白質を含有する。リポオリゴ糖が除去された外膜およびリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質の両者はハツカネズミ中で殺バクテリア性抗体を誘発することが示されている。
【0013】
【発明の詳細な記述】
髄膜炎菌により例示されているようなグラム−陰性球菌の外膜製剤から有毒なリポオリゴ糖(LOS)を除去するために有効な方法がここに記載されている。該方法は簡単でありそして外膜製剤を無毒化するためのこれまでの方法で得られるものより低いリポオリゴ糖含有量を生ずる。さらに、免疫原性の意義あるほどの損失を伴わずにリポオリゴ糖が除去される。
【0014】
該方法は異なる型の界面活性剤を用いる連続的抽出を含んでいる。最初に、球菌の全膜をポリオキシエチレン界面活性剤、例えばトリトンX−100TM、BRIJ35TMまたはツイーン80TM、で抽出する。これは内膜および一部のリポオリゴ糖を除去する。次に、外膜を両性イオン系ベタイン界面活性剤、例えばツイッタージェントTMシリーズの1種(例えば3−12または3−14)またはエンピゲンBBTM、で抽出する。この段階により、残存リポオリゴ糖の本質的に全てが除去されて、リポオリゴ糖が除去された蛋白質に富んだ外膜複合体(リポオリゴ糖が除去された外膜と称される)を生ずる。使用される特定の両性イオン系界面活性剤によっては痕跡量のリポオリゴ糖が残るかもしれないが、これらの水準は低くそして人間中で有毒な副作用を誘発するとは予測されない。
【0015】
好適な工程はトリトンX−100TMで数回抽出しその後にツイッタージェント3−14TM(Zw3−14)で数回抽出することである。例えば、リポオリゴ糖が除去された外膜は血清群B菌株、例えばH44/76、2996またはH13、から製造される。バクテリア膜はトリトンX−100TMで2回抽出され、次にツイッタージェント3−14TMで少なくとも2回抽出される(図面参照)。1グラムの凍結乾燥されたバクテリアからの生ずる収量は約32mgのリポオリゴ糖が除去された蛋白質に富んだ外膜である。この生成物はSDS−ポリアクリルアミドゲルの銀染色法により検出可能な残存リポオリゴ糖を含有しない。
【0016】
この方法のリポオリゴ糖が除去された外膜生成物は外膜蛋白質および細胞壁成分の複合体である。抗原製剤をさらに精製するために、外膜蛋白質(omp)をリポオリゴ糖が除去された細胞壁から、好適には塩緩衝液中での両性イオン系ベタイン界面活性剤を用いる抽出により、可溶化させる。約0.1〜約0.5Mの塩化ナトリウム中でのツイッタージェント3−14TMがこの目的用に好適である。他の両性イオン系界面活性剤および塩緩衝液、例えば塩化カリウム、も使用できる。可溶化段階により、リポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質および他の細胞壁成分と結合された不溶性外膜蛋白質を含有する別の留分が生成する。リポオリゴ糖が除去された細胞壁を0.5M塩化ナトリウム中の1.0%ツイッタージェント3−14TMで抽出することにより、1グラムの凍結乾燥された細胞当たり約16mgの可溶化された外膜蛋白質の収量が得られる。この抽出段階を繰り返すことにより、さらに多い蛋白質が得られる。
【0017】
可溶性外膜蛋白質を、例えばエタノール沈澱、濾過、および吸収の如き蛋白質濃縮用の種々の標準的方法により、さらに濃縮することができる。可溶性外膜蛋白質の濃縮により、ワクチンまたは試薬組成物中の抗原の最終的濃度を調節することができる。
【0018】
図面は、髄膜炎菌の全細胞を用いて開始されそして可溶性外膜蛋白質の濃縮に進行するようなリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質を製造するための方法の一態様を示している。表1(詳細な記載の最後)は出発物質と比較されているリポオリゴ糖が除去された外膜および可溶性外膜蛋白質のリポオリゴ糖および蛋白質含有量を示している。
【0019】
使用される界面活性剤の型およびそれらの使用順序がこの方法にとって重要である。例えば、トリトンX−100TMは外膜から最少の蛋白質損失でリポオリゴ糖の大部分を除去する。しかしながら、リポオリゴ糖の残部の除去用に重要なのはツイッタージェント3−14TMである。界面活性剤の使用順序は蛋白質または他の細胞壁成分が抽出されるかまたは不溶性のままにするかを決めるのに重要である。それぞれの界面活性剤は、次の界面活性剤でどれが可溶化されるかに直接影響する。例えば、トリトンX−100TMの代わりにサルコシルを使用して内膜を抽出するなら、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により測定される生じた外膜の蛋白質特徴が異なる。綱1外膜蛋白質の水準も減じられる。
【0020】
上記の方法を種々に最適化してリポオリゴ糖の除去を最大にしそして蛋白質の損失を最少にできる。例えば、Zw3−14の最適濃度範囲は約0.5%〜約1.0%(重量/容量)であると見いだされている。0.5%より低い水準は内毒素水準の減少においては有効ではない。それぞれの抽出段階は1回より多く行うこともできる。しかしながら、ポリオキシエチレン界面活性剤を用いる抽出は両性イオン系界面活性剤を用いる抽出に先立つべきである。多数回の抽出はさらに清浄な製剤を生ずるが、比較的低い収率ももたらす。界面活性剤の濃度が増加すると比較的少ない抽出で同じ結果を生ずることができる。異なるポリオキシエチレン界面活性剤および両性イオン系界面活性剤の組み合わせをそれぞれ第一および第二の抽出段階で使用することもできる。例えば、トリトンTM抽出後に、外膜をZw3−12で2回そしてZw3−14で2回抽出することができる。
【0021】
バクテリア細胞を溶解させそして膜および細胞質留分を分離するための標準的方法により、全膜が球菌から製造される。例えば、フレンチ圧力セルを使用してバクテリアを溶解させ、低速遠心分離を使用して破壊されていない細胞を除去し、そして超遠心分離を使用して全膜を回収する。それぞれの抽出後に希望しない留分からの希望留分の分離を遠心分離、濾過、透析、および吸収を含む種々の既知の方法により行うこともできる。
【0022】
界面活性剤置換
種々の界面活性剤置換物を該方法で使用することができ、そして外膜の免疫原性を保有しながらのリポオリゴ糖の除去におけるそれらの有効性を試験できる。
【0023】
BRIJTM、トリトンX−100TM、およびツイーン80TMはポリオキシエチレン界面活性剤である。BRIJTMおよびツイーン80TMはトリトンTMと非常に同様に作用する。どちらも内毒素水準をトリトンX−100TMと同様に効果的には減少させるものではないが、それらはツイッタージェント3−14TMによるその後のリポオリゴ糖の除去に影響しない。生成したリポオリゴ糖が除去された外膜の全蛋白質含有量は同様である。サルコシルによるトリトンX−100TMの置換は低い内毒素含有量(1.8ng/mgの蛋白質よりはるかに少ない)を生ずるが、全蛋白質に関するリポオリゴ糖が除去された外膜の収量はトリトンTMで得られるものよりはるかに少ない。
【0024】
両性イオン系ベタイン界面活性剤は下記の式:
Figure 0003711289
[式中、
1は炭素数が10より大きく且つ16より小さいかまたは16に等しいアルキル鎖であり、
2はカルボキシル基またはスルホニル基であり、そして
nは1より大きく、そして好適には2−3である]
によりまとめられる。例えば、ツイッタージェントTMシリーズはR2=スルホニル基(−SO3 -)、n=3、およびR1=種々の長さのアルキル基を有する。ツイッタージェントTMはアルキル鎖の長さが後記されており、例えば、Zw3−12は炭素数12のアルキルを有し、そしてZw3−14はR1中に14個の炭素を有する。エンピゲンBBTMはR2=カルボニル基(−COO-)、R1中の12個の炭素原子、およびn=2を有する。
【0025】
ツイッタージェントTM3−08、3−12および3−14の中では、3−14が過剰の蛋白質を抽出せずに内毒素を除去する点で最も有効である。比較的小さい鎖の界面活性剤(3−08および3−10)はリポオリゴ糖の除去において有効性が粗糖少なくそして比較的少ない蛋白質を生ずる。これらの結果は、R1アルキル基の鎖長がリポオリゴ糖の除去における界面活性剤の有効性に影響を与えることを示唆している。Zw3−12およびZw3−14はそれらの鎖がリポオリゴ糖分子の脂肪族鎖と大体同じ長さであるため有効である可能性がある。しかしながら、16個より多い炭素数のアルキル基を有する界面活性剤は不溶性となるかもしれない。
【0026】
エンピゲンBBTMはZw3−14と実質的に同一に機能する。それは内毒素の水準の減少において有効でありそして同じ蛋白質を抽出する。それにより、それは比較的少ない蛋白質を抽出するようであり、その結果外膜生成物中での増加された全蛋白質を生ずるという利点が得られる。
【0027】
ここで特に挙げられているものと構造的に同様である他の生成物を、ここに記載されているようにして、リポオリゴ糖が除去された外膜および外膜蛋白質の製造における有効性に関して試験することができる。そのような界面活性剤は第一抽出段階におけるポリオキシエチレン界面活性剤または第二抽出段階もしくは可溶化段階で使用される両性イオン系界面活性剤の機能的同等物であると考えられる。
【0028】
外膜生成物の免疫原性
この方法の外膜生成物の免疫原性を試験するために、外膜(トリトンX−100TMを用いる抽出後の生成物)、リポオリゴ糖が除去された外膜(示されているようなZw3−14およびZw3−12を用いる抽出後の生成物)、並びにリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質(可溶化段階後の生成物)を髄膜炎菌の組み換え体菌株(H13)から製造する。菌株H13(B:−:p1.7,16;p1.5,2)は野生型菌株H44/76(B:15:p1.7,16)から誘導される二重変異体細胞系である。H13は綱3および綱5外膜蛋白質が欠けており、そして遺伝子的に操作されてそれの天然p1.7,16綱1蛋白質の他にp1.5,2綱1蛋白質を発現する。野生型菌株2996(B:2B:p1.5,2)はp1.5,2綱1蛋白質を発現する。従って、H13はH44/76および2996の両者の綱1亜型を有する。
【0029】
リポオリゴ糖が除去された外膜製剤をハツカネズミ中に注射しそして生じた血清を分析することによりそれらを免疫原性に関して試験する。血清を最初の免疫化から0、4、および8週間後に集め、そして10週間で放血させる(実施例参照)。血清を次にイムノブロット分析および酵素−結合されたイムノソルベント検定(ELISA)により、菌株H44/76または2996からの完全細胞と反応する抗体の存在に関して並びに精製されたp1.7,16綱1外膜蛋白質を認識する抗体に関して試験する。
【0030】
表2は精製されたp1.7,16の終点ELISA滴定量を示している。この表からわかるように、リポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質(SOMP−リポオリゴ糖)は精製されたp1.7,16に対する最高の抗体滴定量を誘発するが、外膜およびリポオリゴ糖が除去された外膜(OM−リポオリゴ糖)により誘発される血清の滴定量はそれより低いものであるがほぼ等しい。H44/76および2996細胞の両者並びに精製されたp1.7,16からの外膜に対する血清を用いるウェスタン・イムノブロット分析は、血清が外膜蛋白質に対する抗体だけを含有しておりそしてリポオリゴ糖に対する抗体を含有していないことを示している。
【0031】
表3および4は、それぞれH44/76および2996全細胞に対する血清の終点ELISA滴定量を示している。Zw3−12並びにZw3−14を使用して製造されたリポオリゴ糖が除去された外膜からの血清の滴定量が示されている。3種全ての抗血清のELISA滴定量はH44/76全細胞に対しても同様である(表3)。可溶性外膜蛋白質により誘発される血清およびリポオリゴ糖が除去された外膜により誘発される血清は放血における平らな段階に達するようである。粗製外膜により誘発される血清中の抗体水準は線状で増加するようである。2996全細胞に対するELISA(表4)では、粗製外膜により誘発される血清の滴定量とリポオリゴ糖が除去された外膜により誘発されるものはほぼ等しく、そして両者はリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質により誘発される血清の滴定量より低い。これらの結果は、この方法のリポオリゴ糖が除去された外膜および可溶性外膜蛋白質生成物では内毒素含有量が極端に低く免疫原性の意義ある損失を伴わないことを示している。さらに、これらの結果は異なる血清型および亜型(H44/76および2996)を有する2種の菌株に対する抗体が両者の菌株の綱1亜型を発現する組み換え体菌株(H13)から製造される外膜生成物により誘発されることも示している。
【0032】
殺バクテリア活性
リポオリゴ糖が除去された外膜および可溶性外膜蛋白質製剤が機能的抗体(すなわち、髄膜炎菌細胞の補体−介在性破壊を誘発可能な抗体)を誘発する能力を、血清の殺バクテリア活性を測定することにより、試験する。殺バクテリア活性に関する検定は実施例に記載されている。表5は菌株2996(亜型p1.5,2)または組み換え体菌株H13(亜型p1.5,2およびp1.7,16)を使用して得られた結果を示している。2996のリポオリゴ糖が除去された外膜および可溶性外膜蛋白質は髄膜炎菌の同種菌株を死滅させることができるが異種菌株であるH44/76は死滅させることができない抗体を製造する。H44/76および2996の両者の綱1亜型を発現するH13から製造されるリポオリゴ糖が除去された外膜製剤はH44/76全細胞に対する殺バクテリア性抗体を誘発するが2996全細胞に対するものは誘発しない。この2996に対する殺バクテリア活性の欠如は、粗製外膜も機能性抗体を誘発しないため、リポオリゴ糖の除去中の損失によるものではない。以上で示されている如く、H13から製造されるリポオリゴ糖が除去された外膜生成物は2996細胞に対する抗体を誘発する(表4)。これらの条件下での2996細胞に対する殺バクテリア活性の欠如はH13菌株中のp1.5,2綱1蛋白質の弱い発現によるものかもしれない。これは、H13菌株が天然p1.7,16綱1蛋白質より相当少ないp1.5,2蛋白質を発現するというウエスタン・ブロットからの観察と一致する。この問題は、天然綱1蛋白質のものと匹敵する水準において組み換え体綱1蛋白質を発現する組み換え体菌株からリポオリゴ糖が除去された外膜を製造することにより、克服できる。H13コロニーをが含有するフィルターを抗p1.5,2抗体に関する反応性に関してスクリーニングすることにより、p1.5,2のさらに強い発現を有するH13のクローンを選択することもできる。或いは、リポオリゴ糖が除去された外膜または可溶性外膜蛋白質の免疫化投与量を増加することにより殺バクテリア性抗体を誘発することもできる。
【0033】
【発明の用途】
上記の方法は髄膜炎菌および他のグラム−陰性球菌に対するワクチンの製造用に有用である。従って、これらの球菌により引き起こされる疾病(例えば髄膜炎)に対する治療または予防方法が提供される。これまでのワクチン製造方法は、最初に外膜蛋白質(omp)を細胞壁から抽出しそして次にできるだけ多くリポオリゴ糖を除去するという方法に従っている。外膜蛋白質の抽出前にリポオリゴ糖を除去するという点で、本方法はこれまでの方法と異なる。その結果、外膜蛋白質からの免疫原性の意義ある損失を伴わずにリポオリゴ糖含有量が非常に減じられる。
【0034】
本方法はリポオリゴ糖を外膜蛋白質の可溶化段階の前に0.01%(重量/重量全蛋白質)より少なくまで除去することができる。可溶性外膜蛋白質製剤は1μgの蛋白質当たり約3.0ngより少ないリポオリゴ糖を含有する。これはゾリンガー他によりそれらのワクチンに関して1978年に報告されたもの(ゾリンガー(Zollinger)、米国特許番号第4,707,543号)より40倍少ない内毒素でありそしてキューバおよびブラジルで最近試験されたもの(シエラ(Sierra)他、1991)より10倍少ない内毒素である。
【0035】
他の利点は、2種の型のリポオリゴ糖が除去された製剤すなわち外膜複合体および可溶性外膜蛋白質が製造され、それらの両者は免疫原性でありそしてリポオリゴ糖含有量が低いことである。可溶性の抗原製剤は佐薬の選択における比較的大きい柔軟性およびワクチンの比較的容易な投与を可能にする。可溶性外膜蛋白質の製剤は小胞構造の不存在下における機能的抗体応答を誘発可能であることが注目される。全てのこれまでのワクチン試みは外膜複合体または小胞形を使用する(シエラ他、1991)。さらに、これらのこれまでのワクチンは低いが測定可能な水準のリポオリゴ糖を有する。実際に、血清型B髄膜炎菌に対するこれまでのワクチンは全蛋白質に関して1重量%のリポオリゴ糖を含有する。
【0036】
本方法は多価ワクチンの製造用に有用である。例えば、一態様では、リポオリゴ糖が除去された外膜または可溶性外膜蛋白質が髄膜炎菌の種々の血清群、血清型および亜型の混合物を使用して製造される。他の態様では、種々の綱1蛋白質亜型の如き菌株−特異的外膜エピトープの混合物を発現する組み換え体菌株が比較的広い保護値を有するワクチン用の出発物質として使用される。多数の髄膜炎菌の綱1外膜蛋白質のクローニング(バルロウ(Barlow)他、1987)および配列並びに組み換え体バクテリア菌株の構造はこれまでに記載されている(セイド(Seid)他、WO90/06696)。
【0037】
可溶性外膜蛋白質を含むリポオリゴ糖が除去された外膜製剤は、例えば細胞壁または外膜蛋白質に対する抗体を球菌被膜またはリポオリゴ糖に対する抗体から区別するための、透析試薬としても有用である。さらに、免疫原性製剤は外膜蛋白質または細胞膜を認識するが被膜性の糖は認識しない抗体を増加させるためにも有用である。
【0038】
リポオリゴ糖が除去された外膜および可溶性外膜蛋白質を製造するためのこの方法は種々のグラム−陰性球菌上で有効であると予測され、その理由はこれらのバクテリアが構造的に同様な外膜を有するからである。例えば、リポオリゴ糖が除去された外膜生成物およびワクチンは、この方法により他のナイセリア、例えば淋菌、並びに他のグラム−陰性球菌、例えばモラクセラおよび特にM.カタルハリス(M. catarrhatis)、から製造できる。
【0039】
下記の実施例は本発明を特に説明するものである。
【0040】
【実施例】
髄膜炎菌菌株
髄膜炎菌H44/76(B:15:pl.7,16)、2996(B:2B:p1.5,2)、およびH13(B:−:p1.7,16;p1.5,2)細胞はオランダのJ.T.プールマン(Poolman)の好意により提供された。H44/76は1989年12月11日にオランダ、バーンのセントラル・ビューロー・ヴール・シンメルカルツレン(Centraal Bureau Voor Schimmelculturen(CBS))にブダペスト・トリーティー(Budapest Treaty)として預託されており、そしてCBS G35−89と照合される。2996およびH13はオランダのRIVMから入手可能である。菌株の型分類はフラッシュ(Frasch)により提案されている方式に基づいている(1983)。
【0041】
髄膜炎菌菌株を、デキストロース(4g/L)、グルタミン(0.1g/L)、コカルボキシラーゼ(0.2mg/L)、および硝酸第二鉄(5mg/L)が補充されているGC寒天媒体(ミシガン州、デトロイトのディフコ・ラボラトリーズ)の凍結原料から成長させた。板を5%CO2中で35℃において6時間培養した。6時間成長させた後に、1個の板からのコロニーを使用して0.2%の透析された酵母抽出物、L−グルタミン酸(1.3g/L)、L−システイン−HCl(0.02g/L)、二塩基性燐酸水素二水塩(10g/L)、塩化カリウム(0.09g/L)、塩化アンモニウム(1.25g/L)、硫酸マグネシウム六水塩(0.6g/L)、デキストロース(5g/L)、および酢酸第二鉄(100μM)からなる100mLの液体培養媒体に接種した。この液体培養物を37℃において18時間成長させた。18時間培養物の部分試料を20−30レット単位すなわち650nmにおける0.1の光学的密度に希釈し、そして培養物を成長させて後期指数期とした。細胞が後期指数期に達したら、それらを熱で死滅させ、分割し、凍結し、そして凍結乾燥した。
【0042】
リポオリゴ糖が除去された髄膜炎菌外膜および可溶性外膜蛋白質の製造
トリトンX−100TM、BRIJTM、エンピゲンBBTMおよびツイッタージェントTMはカリフォルニア州サンディエゴのカルビオケムから入手できる。ツイーン80TMはオハイオ州クイーブランドのICNヌートリショナル・バイオケミカルズから入手できる。
【0043】
1.5グラムの凍結乾燥された熱で死滅した細胞を、10mMのpH7.4のヘペス(Hepes)−NaOH、1mMのEDTAの75ミリリットルの低張性溶液の中に懸濁させ、そしてSLM/アミンコ・フレンチ・プレッシャー・セル(AMINCO French Pressure Cell)の中に溶解させた。バクテリアを遠心分離(5分間、8000×g、10℃)によりペレット状にした。細胞溶解物を0.5M塩化ナトリウムで洗浄し、細胞質抽出物を遠心分離(200,000×g、1時間、10℃)により除去した。内膜を可溶化しそして400,000×gでの10℃における1時間の遠心分離およびその後の10mMのpH7.4のヘペス−NaOH、1mMの塩化マグネシウム中1%トリトンX−100TMを用いる抽出により除去した。この抽出は1回繰り返された。それらを次に同一緩衝液中の1%ツイッタージェンツ3−14TM(重量/容量)でそれぞれ1時間にわたり2回抽出し、そして400,000×gで10℃において1時間遠心分離した。蛋白質−含有細胞壁を1%ツイッタージェンツ3−14TM(重量/容量)および0.5M塩化ナトリウムで室温において1時間抽出することにより外膜蛋白質を可溶化し、そして80%エタノール(容量/容量)沈澱により濃縮した。濃縮された外膜蛋白質をpH8.0の50mMトリス−HCl、5mMのEDTA、1%ツイッタージェント3−14TM、0.5MのNaClの中で可溶化させた。
【0044】
SDS−PAGEおよびイムノブロット法
外膜小胞(OMV)および可溶化された蛋白質の蛋白質特徴およびリポオリゴ糖含有量を15%SDS−ポリアクリルアミドゲル中でラエンムリ(Laemmli)(1970)の緩衝液システムを用いて分析した。使用された装置はバイオラッド(カリフォルニア州リッチモンド)のミニ・プロテアンIIデュアル・スラブ・ゲル・システムであった。試料をpH7.0の0.1Mトリス−HCl、25mMのジチオスレイトール、2%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含有する試料緩衝液の中で100℃に5分間加熱し、次に6%スクロースとなるようにに調節した。ゲルを150Vにおいて45−60分間実験し、そしてモリッセイ(Morrisey)の方法(1981)により銀染色するか、または蛋白質を記載されているようなイムノブロット法(トウビン(Towbin)他、1979;ジョンソン(Johnson)他、1984)用のニトロセルロースの上に移した。ブロットをBLOTTO(5%乾燥牛乳、pH8.0の0.05Mのトリス−HCl、0.15MのNaCl)の中で37℃において15分間遮断し、そしてBLOTTO中で37℃において1時間にわたり1:500希釈度の血清と共に培養した。綱1の外膜蛋白質(OMP)であるp1.5,2およびp1.7,16の存在をモノクローン抗体(J.T.プールマン(Poolman)を使用して確認した。反応性蛋白質をホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ(カリフォルニア州バーリンガムのTAGOインコーポレーテッド)と結合されている山羊の抗−ハツカネズミIgGおよびIgMを用いて視覚化し、そして4−クロロ−1−ナフトールを基質として用いる現像を行った。
【0045】
蛋白質定量化
全蛋白質含有量をピエルス(Pierce's)(イリノイ州ロックフォード)BCAプロテイン・アセイ・キットにより牛血清アルブミンを標準として用いて測定した。
【0046】
動物研究
生後8週間のスイス・ウエブスターハツカネズミの各群を、25μgの3−O−デアシルモノホスホリル脂質A(マサチュセッツ州ハミリトンのリビ・イムノケム・リサーチ・インコーポレーテッド)が含まれている0.2ml量の食塩水中の25μgの外膜、リポオリゴ糖が除去された外膜またはリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質を用いて皮下的に免疫感作させた。3回の予防接種を0、4、および8週間投与した。ハツカネズミを同じ間隔で出血させ、そして10週間において放血させた。各群からの一緒にした血清をイムノブロットおよび酵素−結合されたイムノソルベント検定(ELISA)により分析した。イムノブロット法は上記の如くして行われそして血清をH44/76および2996細胞並びに精製されたp1.7,16外膜蛋白質からの外膜複合体に対して1:500希釈度で試験した。ELISA検定は菌株H44/76もしくは2996または精製された綱1外膜蛋白質の全細胞を利用した。バクテリアを56℃において1時間にわたり不活性化し、そして殺菌性燐酸塩緩衝食塩水(PBS:27mMのKCl、43mMのNA2HPO4・7H2O、15mMのKH2PO4、5mMのMgCl2・6H2O、1.4MのNaCl)中で希釈した。96−ウェルの平らな底の微量滴定板(ヌンク(Nunc))に100μlの細胞をコーテイングし、そして乾燥培養器中で一夜37℃において乾燥した。板をPBS(洗浄緩衝液)中の0.05%ツイーン20TMで3回洗浄し、その後に遮断用に100μlのPBS中0.1%ゼラチンで培養した。板を洗浄緩衝液で3回洗浄した。PBS中0.1%ゼラチンおよび0.05%ツイーン20TMを使用して対照血清および試験血清を希釈し、そして100μlのこれらの希釈物を板に加えそして室温で90分間培養した。板を再び3回洗浄し、100μlの1:1000希釈度のアルカリ性ホスファターゼ(TAGO)と結合されている山羊の抗−ハツカネズミIgGおよびIgMを加え、そして混合物を室温で1時間培養した。板を3回洗浄し、その後100μlの基質である燐酸ニトロフェニル(シグマ)と共に1.0mg/mlにおいて1Mのジエタノールアミン/0.5mMの塩化マグネシウムの中で1時間培養し、そして420nmにおける吸収を読み取った。
【0047】
綱1外膜蛋白質p1.7,16に対する抗体を検出するためのELISA法も行われた。96−ウェルの平らな底の微量滴定板をpH9.6の14mMの炭酸ナトリウム/36mMの炭酸水素ナトリウム、0.02%ナトリウムアジド緩衝液中の100μlの精製されたp1.7,16で5μg/mlで37℃において90分間にわたりコーテイングした。板をPBS/0.1%ツイーン20TM(洗浄緩衝液)で6回洗浄した。ネズミ血清をPBS/0.05%ツイーン20TM中で順次希釈し、100μlをそれぞれの洗浄された板に加え、そしてそれぞれの板を37℃において1時間培養した。板を再び洗浄緩衝液で6回洗浄した。100μlの1:2000希釈度のアルカリ性ホスファターゼと結合されている山羊の抗−ハツカネズミIgGおよびIgMを加え、そして混合物を37℃において1時間培養した。板を前記の如く洗浄し、100μlの燐酸ニトロフェニルのジエタノールアミン中1mg/ml溶液を加え、そして板をそのまま室温で1時間培養した。反応を50μlの3N水酸化ナトリウムを用いて停止し、そして405nmにおける吸収を読み取った。
【0048】
殺バクテリア性検定
検定工程はホイビー(Hφiby)他(1991)から変更されていた。髄膜炎菌菌株をデキストロース(4g/L)、グルタミン(0.1g/L)、コカルボキシラーゼ(0.2mg/L)、および硝酸第二鉄(5mg/L)が補充されているGC寒天媒体(ミシガン州デトロイトのディフコ・ラボラトリース)の凍結原料から成長させた。板を5%CO2中で35℃において6時間培養した。6時間成長させた後に、1枚の板からのコロニーを使用して0.2%の透析された酵母抽出物、L−グルタミン酸(1.3g/L)、L−スステイン−HCl(0.02g/L)、二塩基性燐酸ナトリウム二水塩(10g/L)、塩化カリウム(9.09g/L)、および塩化アンモニウム(1.25g/L)からなる100mLの液体培養媒体を接種した。この液体培養物を37℃において18時間成長させた。18時間培養の部分試料を20−30レット単位すなわち650nmにおける0.1の光学的密度に希釈し、そして培養物を成長させて後期指数期とした。細胞が後期指数期に達した時に、それらを殺バクテリア性検定で使用した。
【0049】
殺バクテリア性検定は、10μLの髄膜炎菌細胞(約2−4,000個のバクテリア)、10μLの補体(20%正常人間血清)、0.015mMのCaCl2および0.5mMのMgCl2(PCM)を含む25μLのPBS、並びに5μLの希釈された血清(希釈剤としてPCM)を混合することにより、殺バクテリア性検定を行った。補体源をそれ自身の殺バクテリア活性の欠如に関して予備試験した。混合物を36℃において45分間培養し、その時点で200μLのPCMで希釈し、そして50μLをGC寒天板の上に一度に延ばした。培養板を24時間にわたり35−36℃において5%CO2と共に培養した。コロニーを次に計数しそして殺バクテリア活性を%対照(血清が加えられていない)として表示した。滴定量は、%死滅対希釈度のプロットから外挿されて、検定中でバクテリアの50%が死滅した希釈度の逆数として表示されている。全ての血清を10週間において通常試験をした。試験した血清の最高濃度は1/50であり、1/50において死滅させない血清は<50の滴定量を有すると報告された。全2996細胞に対して製造された正の対照用抗血清はこれらの条件下で菌株2996を死滅させるための補体源を使用することができる。
【0050】
Figure 0003711289
これらの製剤用の出発物質は1.5g乾燥重量のH13細胞である。
【0051】
内毒素単位(Eu)は懸濁計検定により大腸菌リポ多糖(LPS)を標準として使用して測定され、ここで1Eu=0.1ng大腸菌LPSである。
【0052】
Figure 0003711289
Figure 0003711289
【0053】
試験した血清の最高濃度は1/50である。1/50で死滅しない血清は<50の滴定量を有すると報告されている。
【0054】
文献目録
バルロウ(Barlow),A.K.他(1987)、「大腸菌K−12中の髄膜炎菌綱1外膜蛋白質の分子クローニングおよび発現(Molecular cloning and expression of Neisseria meningitidis Class 1 outer membrane protein in Escherichia coli K-12)」、インフェクション・アンド・イミュニティ(Infection and Immunity)、55(11):2734−2740。
【0055】
フラッシュ(Frasch),C.E.(1983)、「髄膜炎菌に対する免疫化(Immunization against Neisseria meningitidis)」、メディカル・マイクロバイオロジー(Medical Microbiology)(C.S.F.イーストマン(Eastman)およびJ.ジェルジャスゼヴィツ(Jeljaszewicz)編集)、アカデミック・プレス、ニューヨーク、2巻、115−144頁。
【0056】
ゴールドシュナイダー(Goldschneider),I.他(1969)、「髄膜炎菌に対する人間免疫(Human immunity to the meningococcus)、II.自然免疫の発育(Development of natural immunity)」、J. Exp. Med.、129:1327−1348。
【0057】
ハンキンズ(Hankins),W.A.他(1982)、「髄膜炎菌多糖ワクチン群A、C、YおよびW135の臨床的および血清学的評価(Clinical and serological evaluation of a meningococcal polysaccharide vaccine groups A, C, Y and W135)」、Proc. Soc. Exp. Biol. Med.、169:54−57。
【0058】
ホイビー(Hφiby),E.A.他(1991)、NIPH Annals、14(2):147−155。
【0059】
ジョンソン(Johnson),D.A.他(1984)、Gene Anal. Technol.、1:3−8。
【0060】
ラエンムリ(Laemmli),U.K.(1970)、ネーチャー(Nature)、227:680−685。
【0061】
モリッセイ(Morrissey),J.H.(1981)、Anal. Biochem.、117:307−310。
【0062】
セイド(Seid),R.C.他、WO90/06696、「髄膜炎菌綱1外膜蛋白質ワクチン(Meningoccal Class 1 Outer-Membrane Protein Vaccine)」、1990年6月28日。
【0063】
シエラ(Sierra),G.V.G.他(1991)、「群B髄膜炎菌に対するワクチン:キューバにおける保護試験および大量ワクチン処置結果(Vaccine against group B Neisseria meningitidis: protection traial and mass vaccination results in Cuba)」、NIPH Annals、14(2):195−210。
【0064】
トウビン(Towbin),H.他(1979)、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、76:4350−4355。
【0065】
ツサイ(Tsai),C.M.他(1981)、「髄膜炎菌中の主要な外膜蛋白質の5種の構造的綱(Five Structural classes of major outer membrane proteins in Neisseria meningitidis)」、J. Bacteriol.、146:69−78。
【0066】
ゾリンガー(Zollinger),W.D.(1990)、「髄膜炎菌疾病に対する新規および改良ワクチン(New and improved vaccines against meningococcal disease)」。新世代ワクチン(New Generation Vaccines)(G.C.ウッドロウ(Woodrow)およびM.M.リヴィン(Levine)編集)中、マルセル・デッカー・インコーポレーテッド、ニューヨーク、325−348頁。
【0067】
ゾリンガー(Zollinger),W.D.他、米国特許番号第4,707,543号、「無毒化された多糖−外膜蛋白質複合体の製造方法、および抗バクテリアワクチンとしてのそれらの使用(Process for the Preparation of Detoxified Polysaccharide-Outer Membrane Protein Complexes, and Their Use As Antibacterial Vaccines)」、1987年11月17日。
【0068】
同等物
当技術の専門家はここに特に記載されている本発明の特定態様の多くの同等物をわかったりまたは単に日常的実験を用いて確認したりするであろう。そのような同等物も請求の範囲に包括されることを意図する。
【0069】
本発明の主なる特徴および態様は以下のとおりである。
【0070】
1.グラム−陰性球菌の全膜からリポオリゴ糖が除去された外膜を製造する方法であって、該方法が
a)球菌の全膜をポリオキシエチレン界面活性剤で抽出して内膜が除去された外膜を製造し、そして
b)段階a)により製造された外膜を両性イオン系(zwitterionic)ベタイン界面活性剤で抽出してリポオリゴ糖が除去された外膜を製造する
ことを含んでなる方法。
【0071】
2.球菌がナイセリアおよびモラクセラからなる群から選択される、上記1の方法。
【0072】
3.球菌が髄膜炎菌、淋菌およびモラクセラ・カタルハリスからなる群から選択される、上記2の方法。
【0073】
4.段階a)中のポリオキシエチレン界面活性剤が
a)トリトンX−100TM
b)BRIJ35TM、および
c)ツイーン80TM
からなる群から選択される、上記1の方法。
【0074】
5.両性イオン系ベタイン界面活性剤が式:
Figure 0003711289
[式中、
1は炭素数が10より大きく且つ16より小さいかまたは16に等しいアルキル鎖であり、
2はカルボキシル基またはスルホニル基であり、そして
nは1より大きい]
を有する、上記1の方法。
【0075】
6.両性イオン系ベタイン界面活性剤が
a)ツイッタージェント3−12TM
b)ツイッタージェント3−14TM、および
c)エンピゲンBBTM
からなる群から選択される、上記5の方法。
【0076】
7.段階a)が段階b)に進む前に1回より多く行われる、上記1の方法。
【0077】
8.段階b)が1回より多く行われる、上記1の方法。
【0078】
9.段階b)により製造された外膜を塩緩衝液の中で両性イオン系ベタイン界面活性剤で抽出して可溶性外膜蛋白質を含有する留分並びに不溶性外膜蛋白質および細胞壁成分を含有する留分を製造することをさらに含んでなる、上記1の方法。
【0079】
10.両性イオン系ベタイン界面活性剤がツイッタージェント3−14TMであり、そして塩緩衝液が約0.1〜約0.5MのNaClであり、そしてさらに可溶性外膜蛋白質を濃縮することを含んでなる、上記9の方法。
【0080】
11.上記1、上記4、上記6、上記9および上記10の方法により製造される、単離されたリポオリゴ糖が除去された外膜。
【0081】
12.上記9の方法により製造される、リポオリゴ糖が除去された不溶性外膜蛋白質および細胞壁成分。
【0082】
13.上記10の方法により製造される、濃縮されたリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質。
【0083】
14.グラム−陰性球菌に対する殺バクテリア性抗体を誘発可能な組成物を製造する方法であって、該方法が
a)グラム−陰性球菌の全膜を得、
b)該全膜をポリオキシエチレン界面活性剤で抽出して内膜が除去された外膜を製造し、そして
c)段階b)により製造された外膜を両性イオン系ベタイン界面活性剤で抽出してリポオリゴ糖が除去された外膜を製造し、そして
生理学的に許容可能な賦形薬と組み合わせ、それによりグラム−陰性球菌に対する殺バクテリア性抗体を誘発可能な組成物を製造する
ことを含んでなる方法。
【0084】
15.球菌がナイセリアおよびモラクセラからなる群から選択される、上記14の方法。
【0085】
16.球菌が髄膜炎菌、淋菌およびモラクセラ・カタルハリスからなる群から選択される、上記15の方法。
【0086】
17.髄膜炎菌が血清群Bに属する、上記16の方法。
【0087】
18.1種より多いグラム−陰性球菌の菌株を段階a)で使用し、該菌株がバクテリアの1種より多い血清群(serogroup)、血清型(serotype)または亜型(subtype)に属する、上記14の方法。
【0088】
19.グラム−陰性球菌が組み換え体でありそして組み換え体球菌が綱1(class1)外膜蛋白質の1種より多い亜型を発現する、上記14の方法。
【0089】
20.段階b)中のポリオキシエチレン界面活性剤が
a)トリトンX−100TM
b)BRIJ35TM、および
c)ツイーン80TM
からなる群から選択され、ここで
両性イオン系ベタイン界面活性剤が式:
Figure 0003711289
[式中、
1は炭素数が10より大きく且つ16より小さいかまたは16に等しいアルキル鎖であり、そして
2はカルボキシル基またはスルホニル基であり、そして
nは1より大きい]
を有する、上記14の方法。
【0090】
21.両性イオン系ベタイン界面活性剤が
a)ツイッタージェント3−12TM
b)ツイッタージェント3−14TM、および
c)エンピゲンBBTM
からなる群から選択される、上記20の方法。
【0091】
22.d)段階c)により製造された外膜蛋白質を塩緩衝液の中で両性イオン系ベタイン界面活性剤で抽出して可溶性外膜蛋白質を得ることをさらに含んでなり、ここで両性イオン系ベタイン界面活性剤がツイッタージェント3−14TMでありそして塩緩衝液が約0.1−約0.5MのNaClである、上記14の方法。
【0092】
23.上記14、上記16、上記17、上記18、上記19、上記20、上記21および上記22の方法により製造される組成物を含んでなるワクチン。
【0093】
24.上記23のワクチンを投与することを含んでなる、グラム−陰性球菌により引き起こされる疾病に対する予防または治療方法。
【0094】
25.疾病が髄膜炎である、上記24の方法。
【0095】
26.上記11の単離されたリポオリゴ糖が除去された外膜を動物中でこの単離された外膜に対する抗体を誘発するのに適する環境下で動物に投与することを含んでなる、グラム−陰性球菌の外膜を認識しそして該有機体のリポオリゴ糖と交差反応しない抗体を製造する方法。
【0096】
27.球菌がナイセリアおよびモラクセラからなる群から選択される、上記26の方法。
【0097】
28.球菌が髄膜炎菌、淋菌およびモラクセラ・カタルハリスからなる群から選択される、上記27の方法。
【0098】
29.上記26の方法により製造される抗体。
【図面の簡単な説明】
【図1】髄膜炎菌からリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質を製造する方法の工程図である。

Claims (11)

  1. a) グラム−陰性球菌の全膜をポリオキシエチレン界面活性剤で抽出して内膜が除去された外膜を製造し、
    b) 段階a)により製造された外膜を両性イオン系ベタイン界面活性剤で抽出して約0.01重量%未満のリポオリゴ糖を含むリポオリゴ糖が除去された外膜を含有する不溶性画分とリポオリゴ糖を含有する可溶性画分を製造し、そして
    c) 段階b)により製造された不溶性画分からリポオリゴ糖が除去された外膜を回収する
    ことを特徴とするグラム−陰性球菌の全膜からリポオリゴ糖が除去された外膜の製造方法。
  2. 段階c)により製造されたリポオリゴ糖が除去された外膜を塩緩衝液中の両性イオン系ベタイン界面活性剤で抽出してリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質を含有する画分並びにリポオリゴ糖が除去された不溶性外膜蛋白質および細胞壁成分を含有する画分を製造することをさらに含んでなる請求項1に記載の方法。
  3. 請求項2に記載の方法により製造される、単離されたリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜。
  4. 請求項2の方法により製造される、リポオリゴ糖が除去された不溶性外膜蛋白質および細胞壁成分。
  5. 請求項2の方法により製造される、濃縮されたリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質。
  6. a) グラム−陰性球菌の全膜を得、
    b) 該全膜をポリオキシエチレン界面活性剤で抽出して内膜が除去された外膜を製造し、
    c) 段階b)により製造された外膜を両性イオン系ベタイン界面活性剤で抽出して約0.01重量%未満のリポオリゴ糖を含む外膜を含有する不溶性画分とリポオリゴ糖を含有する可溶性画分を製造し、
    d) 段階c)により製造された不溶性画分から外膜を回収し、そして
    e) 段階d)からの外膜を生理学的に許容可能な賦形薬と組み合わせ、それによりグラム−陰性球菌に対する殺バクテリア性抗体を誘発しうる組成物を製造する
    ことを特徴とするグラム−陰性球菌に対する殺バクテリア性抗体を誘発しうる組成物の製造方法。
  7. f)段階c)により製造された約0.01重量%未満のリポオリゴ糖を含む外膜を含有する不溶性画分とリポオリゴ糖を含有する可溶性画分を塩緩衝液中の両性イオン系ベタイン界面活性剤で抽出してリポオリゴ糖が除去された可溶性外膜蛋白質とリポオリゴ糖が除去された不溶性外膜蛋白質を得ることをさらに含んでなり、ここで両性イオン系ベタイン界面活性剤がn−テトラデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルフォネートでありそして塩緩衝液が約0.1〜約0.5M NaClである請求項6に記載の方法。
  8. 請求項6および請求項7のいずれかに記載の方法により製造される組成物を含んでなるワクチン。
  9. グラム−陰性球菌により引き起こされる疾病の予防または治療のための請求項8に記載のワクチン。
  10. 請求項1に記載の方法により製造される、単離されたリポオリゴ糖が除去された不溶性外膜。
  11. 請求項3、請求項4または請求項10に記載のリポオリゴ糖が除去された外膜に対する抗体。
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