JP3709053B2 - オシロメトリック式電子血圧計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、動脈をカフで圧迫し、カフ圧を変化させる過程で脈波振幅を検出し、このカフ圧と脈波振幅の関係によって血圧を決定するオシロメトリック式電子血圧計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オシロメトリック式電子血圧計では、被測定体である被験者の上腕にカフを巻き、カフを加圧して動脈を圧迫して阻血し、減圧してゆく過程でカフ圧検出手段でカフ圧を検出するとともに、脈波振幅検出手段でカフ圧信号中に重畳される脈波成分を検出し、その脈波成分の脈波情報を脈波振幅列に変換し、さらに、その脈波振幅の最大値とカフ圧に基づき血圧を決定する。例えば、脈波振幅の最大値に対応するカフ圧を平均血圧、脈波振幅の最大値の50%に相当する高カフ圧側の脈波振幅に対応するカフ圧を最高血圧、また脈波振幅の最大値の70%に相当する低カフ圧側の脈波振幅に対応するカフ圧を最低血圧と決定している。
【0003】
この場合、脈波振幅はカフ圧の変化とともに徐々に上昇、下降して全体として山形をなしながら変動する。通常、この脈波振幅の変動は、図4に示すように、カフ圧の減圧開始から終了までの間に一つの山を形成するように上昇しかつ下降する。しかしながら、血圧測定時に呼吸の乱れや、体動が生じた場合、あるいは、高血圧者等にあっては、脈波振幅の変動波形が図5に示すように二つの山を形成することが臨床的に知られている。
【0004】
このような場合、従来の血圧計によると、一つ目の山(小さい)を形成する脈波振幅変動波形にもとづいて、平均血圧、最高血圧、最低血圧を決定してしまうことがあった。その結果、測定結果に誤差を生じるといった問題があった。
【0005】
このような問題を解決しようとする電子血圧計として特公平6−28638号公報で提案されているものがある。
この電子血圧計は、脈波振幅の最大値を決定する際、脈波振幅が最大値から減衰(下降)状態になっても、その減衰がわずかな変化であれば、まだ最大値を決定しないというものである。
具体的には、測定した脈波振幅A(n)が、それまでに求められている最大値AMAXに所定値γ(例:γ=0.7〜0.9)を乗じた値よりも小さくなったかどうか
A(n)≦γ×AMAX を判定し、この判定結果がNOであれば、それまでに求められている最大値を真の最大値と決定せず、引き続き脈波振幅の測定を行なう構成となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特公平6−28638号公報の電子血圧計には、次のような問題がある。すなわち、脈波振幅の変動が全体として二つの山を形成するような場合において、一つ目の山を形成する脈波振幅の減衰が大きい場合(例えば、減衰の変化 A(n)>0.7〜0.9×AMAX の場合)には、一つ目の山にもとづいて、最大値(したがって、最高血圧,最低血圧)を決定してしまい、その結果、血圧の誤測定を生じてしまうといった問題があった。
【0007】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、最低血圧がある一定の値(設定値)より高い場合には、カフ圧が最低血圧より所定の圧力だけ下降するまで脈波振幅の監視を続行して、新たに最低血圧を示すか否かを判断することにより、血圧の誤測定を防ぎ信頼性の高いオシロメトリック式電子血圧計の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1におけるオシロメトリック式電子血圧計は、脈波振幅の変動によって形成される山形の脈波振幅変動波形にもとづいて血圧を決定するオシロメトリック式電子血圧計において、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて仮最低血圧を決定し、この仮最低血圧が設定値より高いときには、カフ圧が前記仮最低血圧により決定される所定の圧力だけ下降するまで脈波振幅の検出を続行する構成としてある。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載のオシロメトリック式電子血圧計において、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて最大脈波振幅値を決定し、続けて検出した脈波振幅が前記最大脈波振幅値と同じかそれ以上となったときには、さらに脈波振幅の検出を続行して新たな最大脈波振幅値を求めるとともに、この新たな最大脈波振幅値を有する脈波振幅変動波形にもとづいて少なくとも最低血圧を求める構成としてある。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2記載のオシロメトリック式電子血圧計において、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて仮最高血圧を決定し、続けて検出した脈波振幅が、仮最高血圧時の脈波振幅より小さくなったのちに新たな最大脈波振幅値を有する脈波振幅変動波形を形成したときは、この新たな最大脈波振幅値を有する脈波振幅変動波形にもとづいて求めた最高血圧及び最低血圧を最終血圧として決定する構成としてある。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2記載のオシロメトリック式電子血圧計において、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて仮最高血圧を決定し、続けて検出した脈波振幅が、仮最高血圧時の脈波振幅より小さくなることなく新たな最大脈波振幅値を有する脈波振幅変動波形を形成したときは、前記仮最高血圧を最終最高血圧と決定し、この新たな最大脈波振幅値を有する脈波振幅変動波形にもとづいて求めた最低血圧を最終最低血圧と決定する構成としてある。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1記載のオシロメトリック式電子血圧計において、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて最大脈波振幅値及び仮最高血圧を決定し、続けて検出した脈波振幅が前記最大脈波振幅値を更新しなかったときは、前記仮最高血圧と仮最低血圧を最終血圧として決定する構成としてある。
【0012】
また、請求項6に記載の発明は、請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載のオシロメトリック式電子血圧計において、続けて検出した脈波振幅が、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形の最大脈波振幅に対する所定の比率より大きいときにのみカフ圧と脈波振幅のデータをメモリに記憶する構成としてある。
【0013】
また、請求項7に記載の発明は、請求項3記載のオシロメトリック式電子血圧計において、前記最高血圧より前に検出しメモリに記憶してあるカフ圧と脈波振幅のデータを消去する構成としてある。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、カフと、カフ圧検出手段と、カフ圧調節手段、並びにオシロメトリック法によって最高血圧及び最低血圧を決定する制御部とを具備したオシロメトリック式電子血圧計において、前記制御部が、前記カフ圧検出手段からの信号にもとづいて、脈波振幅を検出する脈波振幅検出手段と、この脈波振幅検出手段からの最大脈波振幅にもとづいて少なくとも仮最低血圧を決定する仮血圧決定手段と、前記仮最低血圧が設定値より高いときには、カフ圧が前記仮最低血圧により決定される所定の圧力だけ下降するまで脈波振幅の検出を続行して、カフ圧の監視を行なう監視手段と、監視中に検出した脈波振幅が、最大脈波振幅値と同じかそれ以上となったときに、新たに検出した最大脈波振幅値にもとづいて少なくとも最低血圧を求める最終血圧決定手段とを有する構成としてある。
【0017】
このような構成からなるオシロメトリック式電子血圧計によれば、少なくとも最低血圧を、一つ目の小さな山形をなす脈波振幅変動波形によって決定することがなくなり、血圧の誤測定を防止する。
【0018】
請求項3の発明によれば、二つ目の山形をなす脈波振幅変動波形によって最高血圧及び最低血圧が決定される。また、請求項4の発明によれば、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形によって最高血圧が決定され、二つ目の山形をなす脈波振幅変動波形によって最低血圧が決定される。したがって、山形の形態にかかわらず正確な血圧測定が可能となる。
【0019】
請求項6及び7の発明によれば、血圧決定に不要となったカフ圧,脈波振幅に関するデータをメモリから消去するので、メモリ容量の有効利用を図ることができる。
【0020】
請求項5の発明によれば、二つ目の山形をなす脈波振幅変動波形があっても、この脈波振幅変動波形が一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形よりも低いときには、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形によって求めた結果にもとづいて最高血圧と最低血圧を決定する。
したがって、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形によって正確な血圧測定を行える場合は、以降の動作を中止し、血圧測定を迅速に終了する。
【0021】
【本発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態にかかるオシロメトリック式電子血圧計の概略構成図を示す。
図1に示す電子血圧計は、被験者の動脈を圧迫するカフ1と、このカフ1を所定の圧力に加圧及び減圧するカフ圧調節手段2と、カフ1の圧力を検出するとともにその結果をA/D変換して出力するカフ圧検出手段3と、このカフ圧検出手段3からの信号にもとづいて血圧の測定を行なうとともに、カフ圧調節手段2及びカフ圧検出手段3へ制御信号を送る制御部10を有している。
また、この電子血圧計は、測定結果を表示する液晶表示器4と、血圧測定の終了を知らせるブザー5と、電源用の電池6及びこれらを操作するための操作手段7をも有している。
【0022】
ここで、カフ圧調節手段2は、ポンプ2aと電磁弁2b及び自動排気弁2cを備えた構成となっている。このカフ圧調節手段2は、被験者の上腕部にカフ1を巻いた後、操作手段7によって測定を開始させると作動する。
すなわち、作動信号が制御部10を介して送られてくると、ポンプ2aによりカフ1に空気を送って加圧を開始し、これによりあらかじめ設定してある圧力、例えば200mmHgまで圧力が上昇すると自動排気弁2cが作動し、例えば5mHg/secの速度で徐々にカフ1内の圧力を排気させカフ圧を減圧させる。そして、血圧測定の終了信号が制御部10から送られてくると電磁弁2bを作動させて、カフ1内の圧力を開放して大気圧に戻す。
【0023】
次に、制御部10について説明する。
この制御部10は、カフ圧検出手段3及び操作手段7から信号を入力し、オシロメトリック式電子血圧計を構成するカフ圧調節手段2,カフ圧検出手段3,液晶表示器4,及びブザー5などの作動をコントロールするとともに、測定血圧の値を決定する。
【0024】
図2は、制御部10における血圧決定システムの一構成例を示すブロック図である。
血圧決定システムは、脈波振幅検出手段11と、仮血圧決定手段12と、監視手段13と、最終血圧決定手段14と、メモリ15及びこれらをコントロールする図示しない制御手段とを有している。
ここで、脈波振幅検出手段11は、カフ圧検出手段3からの信号にもとづいて減衰するカフ圧に応じた(例えば、200mmHgから−5mmHgごとに)脈波振幅の大きさを検出する。これらカフ圧と脈波振幅の関係を示すデータをメモリ15に記憶する。
【0025】
仮血圧決定手段12は、カフ圧検出手段3からの脈波振幅信号を入力し、脈波振幅が山形をなしながら変動した場合には、脈波振幅が最大となったときのカフ圧を平均血圧、脈波振幅が最大脈波振幅の50%の大きさとなったときの高カフ圧側カフ圧を最高血圧、脈波振幅が最大脈波振幅の70%の大きさとなったときの低カフ圧側カフ圧を最低血圧と仮に決定する。これらのデータはメモリ15に記憶される。
この血圧決定システムは、血圧が仮決定された後、少なくとも、カフ圧が最低血圧値より所定の圧力(例えば、−50mmHgから−10mmHg)だけ下降するまで脈波振幅の検出を続けかつ出力する。
【0026】
監視手段13は、仮血圧決定手段12が仮決定した最低血圧が設定値より高い場合には、この最低血圧より所定の圧力(監視圧力)だけ下降する間、脈波振幅検出手段11から出力されてくる脈波振幅を監視する。そして、監視圧力まで下降する間に上記最大脈波振幅より大きい脈波振幅を検出したときには、脈波振幅の変動に二つ目の山が現われたものと判断する。
これによって、この血圧決定システムは、カフ圧が最低血圧値より所定の圧力だけ下降した後も、さらに引き続いて脈波振幅の検出を続行する。
一方、監視手段13が、カフ圧が最低血圧値の値より、所定の圧力だけ下降する間に、上記最大脈波振幅より大きい脈波振幅を検出しないときは、脈波振幅の変動に二つ目の山が現われないものと判断する。
【0027】
最終血圧決定手段14は、脈波振幅の変動に二つ目の山が現れたときには、二つ目の山を形成する脈波振幅の最大のときのカフ圧と、その70%及び50%の大きさの脈波振幅のときのカフ圧にもとづいて平均血圧値,最高血圧値及び最低血圧値を決定する。
一方、脈波振幅の変動に二つ目の山が現われないときには、仮血圧決定手段12で求めた平均血圧値,最高血圧値及び最低血圧値を最終的な血圧値として決定する。
【0028】
次に、本発明オシロメトリック式電子血圧計の動作の一実施形態を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
ここでは、図5に示すような脈波振幅変動波形を生じた場合について説明する。
まず、被験者の上腕部にはく帯であるカフ1を巻き、操作手段を作動させて前記カフ圧調節手段2のポンプ2aによって空気を送り加圧を開始し、加圧設定スイッチの操作でカフ1の圧力を、例えば200mmHgまで上昇させた後、自動排気弁2cで、例えば5mmHg/sec程度の排気速度で徐々に減圧させ、測定を開始する。
【0029】
脈波振幅検出手段11は、カフ圧検出手段3からのA/D変換された、図6に示すような脈波データにもとづいて脈波振幅の検出を行なう(S101)。
そして、脈波振幅の最大値、すなわち上昇していた脈波振幅が下降に転じたときのピーク値(脈波振幅の変動による一つ目の山のピーク)を検出すると(S102)、仮血圧決定手段12は、オシロメトリック法によって図6に示すように仮最高血圧値(SYS1)と仮最低血圧値(DIA1)を決定する(S103,S104)。
【0030】
仮最高血圧値と仮最低血圧値が決定されると、監視手段13は、仮最低血圧値が設定値より高いか否かを判断するとともに、設定値より高いときには、カフ圧が仮最低血圧より所定の値だけ下降するまで、引き続き脈波振幅の検出を行ない、脈波振幅の変動を監視する。
具体的には、仮最低血圧が設定値の90mmHg以下のときには、この仮最低血圧は正常とみなすが、設定値の90mmHgより高いときには、脈波振幅の検出を続行する(S105)。そして、仮最低血圧が90mmHgを超え130mmHg以下のときは、カフ圧が80mmHgに下降するまで脈波振幅の検出を続行し(S106,S107)、仮最低血圧が130mmHgを超え170mmHg以下のときは、カフ圧が仮最低血圧より一律に−50mmHgだけ下降するまで脈波振幅の検出を続行する(S108,109)。また、仮最低血圧が170mmHgを超えるときは、カフ圧が120mmHgに下降するまで脈波振幅の検出を続行する(S110)。
【0031】
このように、各数値を決定したのは臨床的経験にもとづくものである。すなわち、臨床例によると、なんらかの原因で脈波振幅変動波形に一つ目の山形が生まれ、誤って最低血圧が測定された場合であっても、通常、その最低血圧より−50mmHg程度下降するまで(下限80mmHg)引き続き脈波振幅を検出していれば、その間に、正しい脈波振幅の変動波形が発生(二つ目の山形の脈波振幅変動波形のピーク値を検出)されることが知られているからである。
なお、血圧測定の条件に応じて、上記各数値を適宜変更できることは当然のことである。
【0032】
脈波振幅を引き続き検出し、監視している間に、脈波振幅の最大値が前回検出した脈波振幅の最大値を更新する(S111)と、再度脈波振幅の最大値を検出するとともに脈波振幅変動波形による二つ目の山形が形成されるまでさらに脈波振幅の検出を続行する(S112)。
そして、その後、オシロメトリック法によって、図6に示すように最高血圧SYS2と最低血圧DIA2を決定し(S113,S114)、これを最終血圧として決定し(S115)、図1に示す液晶表示器4に表示する。
【0033】
ここで、脈波振幅変動波形による二つ目の山形にもとづいて決定した最低血圧が依然として高い値を示している場合には、繰り返しS111〜S115のステップを行なうようにすることもできる。
【0034】
なお、S105のステップにおいて仮最低血圧が90mmHg以下のとき、及び仮最低血圧により所定の値だけカフ圧が下降する間に最大脈波振幅を更新しなかったときは、仮決定されている仮最高血圧と仮最低血圧を最終血圧として決定し(S116)、図1に示す液晶表示器4に表示する。
【0035】
このようにして、血圧の測定が終了すると、制御部10からの信号で電磁弁2bが開かれ、カフ内の空気が急速に排除される。
【0036】
脈波振幅変動波形による二つの山形が図7に示すような形、すなわち、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形では最低血圧を求めることができなかった場合は、本血圧決定システムでは、図7に示すような波形を一つの山形からなる脈波振幅変動波形とみなし、最高血圧(SYS)と最低血圧(DIA)を決定する。
【0037】
また、脈波振幅変動波形による二つの山形が図8に示すような形、すなわち、一つ目と二つ目の山形をなす脈波振幅変動波形の最大脈波振幅値が同じ値となったときは、二つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて最高血圧(SYS)と最低血圧(DIA)を決定する。
これは、経験則によれば、二つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて血圧を決定した方が、正しい結果を得られるからである。
【0038】
次に、メモリ15の利用法について説明する。
通常、カフ圧と脈波振幅を関係づけたデータを記憶するメモリ15の容量は37データ分である。したがってデータの数が多くなるとメモリが足りなくなってしまい、血圧決定システムは測定エラーとなってしまう。
そこで、この実施形態のオシロメトリック式電子血圧計においては、使用価値のないデータはメモリ15に記憶させず、及び/又は、使用価値のなくなったデータはメモリ15から消去させるようにしている。
【0039】
例えば、二つ目の山形をなす脈波振幅変動波形を監視している間にあっては、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形の最大脈波振幅の50%より小さい脈波振幅は血圧決定になんら寄与することがない。したがって、このように使用価値のないデータはメモリ15に記憶させない。
【0040】
一方、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて最高血圧と最低血圧を求めた後、二つ目の山形をなす脈波振幅変動波形の最大脈波振幅値が一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形の最大脈波振幅値と同じまたはそれ以上となり、新たな最低血圧及び最高血圧を求められることが確実となった場合には、メモリ15に記憶されている先の最低血圧及び最高血圧を決定するために必要なデータを消去するようにしている。
【0041】
このほかにも、血圧決定に不必要なデータあるいは不必要となったデータは、メモリ15に記憶させずあるいはメモリ15から消去するようにしている。
【0042】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨の範囲内において種々変形例を含むものである。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明のオシロメトリック式電子血圧計によれば、血圧測定時における被験者の呼吸の乱れ、体動によって二山現象が生じても、正確な血圧測定を行なうことことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のオシロメトリック式電子血圧計の一実施形態を示すブロック構成図。
【図2】 図1における制御部の一部詳細ブロック構成図。
【図3】 実施形態におけるオシロメトリック式電子血圧計の動作を説明するためのフローチャート。
【図4】 一山からなる脈波振幅変動波形の一例を示す図。
【図5】 二山からなる脈波振幅変動波形の一例を示す図。
【図6】 二山からなる脈波振幅変動波形の他の一例を示す図。
【図7】 二山からなる脈波振幅変動波形の他の一例を示す図。
【図8】 二山からなる脈波振幅変動波形の他の一例を示す図。
【符号の説明】
1 カフ
2 カフ圧調節手段
3 カフ圧検出手段
10 制御部
11 脈波振幅検出手段
12 仮血圧決定手段
13 監視手段
14 最終血圧決定手段
15 メモリ
Claims (8)
- 脈波振幅の変動によって形成される山形の脈波振幅変動波形にもとづいて血圧を決定するオシロメトリック式電子血圧計において、
一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて仮最低血圧を決定し、
この仮最低血圧が設定値より高いときには、カフ圧が前記仮最低血圧により決定される所定の圧力だけ下降するまで脈波振幅の検出を続行することを特徴としたオシロメトリック式電子血圧計。 - 請求項1記載のオシロメトリック式電子血圧計において、
一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて最大脈波振幅値を決定し、
続けて検出した脈波振幅が前記最大脈波振幅値と同じかそれ以上となったときには、さらに脈波振幅の検出を続行して新たな最大脈波振幅値を求めるとともに、この新たな最大脈波振幅値を有する脈波振幅変動波形にもとづいて少なくとも最低血圧を求めることを特徴としたオシロメトリック式電子血圧計。 - 請求項2記載のオシロメトリック式電子血圧計において、
一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて仮最高血圧を決定し、
続けて検出した脈波振幅が、仮最高血圧時の脈波振幅より小さくなったのちに新たな最大脈波振幅値を有する脈波振幅変動波形を形成したときは、この新たな最大脈波振幅値を有する脈波振幅変動波形にもとづいて求めた最高血圧及び最低血圧を最終血圧として決定することを特徴としたオシロメトリック式電子血圧計。 - 請求項2記載のオシロメトリック式電子血圧計において、
一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて仮最高血圧を決定し、
続けて検出した脈波振幅が、仮最高血圧時の脈波振幅より小さくなることなく新たな最大脈波振幅値を有する脈波振幅変動波形を形成したときは、前記仮最高血圧を最終最高血圧と決定し、この新たな最大脈波振幅値を有する脈波振幅変動波形にもとづいて求めた最低血圧を最終最低血圧と決定することを特徴としたオシロメトリック式電子血圧計。 - 請求項1記載のオシロメトリック式電子血圧計において、
一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形にもとづいて最大脈波振幅値及び仮最高血圧を決定し、
続けて検出した脈波振幅が前記最大脈波振幅値を更新しなかったときは、前記仮最高血圧と仮最低血圧を最終血圧として決定することを特徴としたオシロメトリック式電子血圧計。 - 請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載のオシロメトリック式電子血圧計において、
続けて検出した脈波振幅が、一つ目の山形をなす脈波振幅変動波形の最大脈波振幅に対する所定の比率より大きいときにのみカフ圧と脈波振幅のデータをメモリに記憶することを特徴としたオシロメトリック式電子血圧計。 - 請求項3記載のオシロメトリック式電子血圧計において、
前記最高血圧より前に検出しメモリに記憶してあるカフ圧と脈波振幅のデータを消去することを特徴としたオシロメトリック式電子血圧計。 - カフと、カフ圧検出手段と、カフ圧調節手段、並びにオシロメトリック法によって最高血圧及び最低血圧を決定する制御部とを具備したオシロメトリック式電子血圧計において、
前記制御部が、
前記カフ圧検出手段からの信号にもとづいて、脈波振幅を検出する脈波振幅検出手段と、
この脈波振幅検出手段からの最大脈波振幅にもとづいて少なくとも仮最低血圧を決定する仮血圧決定手段と、
前記仮最低血圧が設定値より高いときには、カフ圧が前記仮最低血圧により決定される所定の圧力だけ下降するまで脈波振幅の検出を続行して、カフ圧の監視を行なう監視手段と、
監視中に検出した脈波振幅が、最大脈波振幅値と同じかそれ以上となったときに、新たに検出した最大脈波振幅値にもとづいて少なくとも最低血圧を求める最終血圧決定手段とを有する
ことを特徴としたオシロメトリック式電子血圧計。
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