JP3717990B2 - 電子血圧計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子血圧計に係わり、更に詳しくは動脈をカフで圧迫し、カフ圧を変化させる過程で脈波振幅値を検出し、この脈波振幅値を用いて血圧を決定するオシロメトリック式電子血圧計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりコロトコフ音を生体信号として利用した血圧計は、血圧計の装置構成が複雑な上、コロトコフ音の音量が非常に微弱であるために、マイクを血管にうまく位置合わせしないと正確な測定ができない、またコロトコフ音の弱い被験者ではうまく測定がしにくい等で血圧測定を困難なものにしていた。近年、前記コロトコフ音によらないで、カフに加えた圧力を徐々に減少させる際に、該カフ内に発生し、消滅する脈波振幅を検出してこれを電気信号に変換し、該信号から脈波振幅値を抽出して血圧を決定する、所謂オシロメトリック式電子血圧計が出現している。
【0003】
前記オシロメトリック式電子血圧計では、被測定体である被験者の上腕にカフを巻き、カフを加圧して動脈を圧迫して阻血し、減圧してゆく過程でカフ圧検出手段でカフ圧を検出するとともに、脈波振幅検出手段でカフ圧信号中に重畳される脈波成分を検出し、その脈波成分の脈波情報を脈波振幅列に変換し、更にその脈波振幅の最大値とカフ圧に基づき血圧を決定する。例えば脈波振幅の最大値に対応するカフ圧を平均血圧、脈波振幅の最大値の50%に相当する高カフ圧側の脈波振幅に対応するカフ圧を最高血圧、また脈波振幅の最大値の70%に相当する低カフ圧側の脈波振幅に対応するカフ圧を最低血圧と決定している。
【0004】
前記オシロメトリック式電子血圧計において、一般に行われるように、上腕にカフを巻き被験者の動脈を圧迫し、150〜200mmHgまでカフ圧を上昇させた後、カフ圧制御手段により徐々にその圧力を減じると、血管の脈圧変化と加えたカフ圧との関係からカフ内に発生し消滅する脈波振動は、被験者の最高血圧値付近でその脈波振幅が急に増大し、最低血圧値付近で脈波振幅の減少が急に緩やかになる性質がある。図6は、カフに加えたカフ圧と血圧との関係を示すグラフである。
【0005】
図6において、縦軸のSYSが最高血圧値、DIAが最低血圧値、MEANが平均血圧値を示す。前述した如く150〜200mmHg程度に加圧したカフ圧を普通排気速度は3mmHg/sec程度で減圧すると、脈拍数60BPM(BeatPer Min)の人では、記憶されるカフ圧値は3mmHgおきになる。図6で、例えば、前記排気速度が減圧Aでは2mmHg/secの排気速度に、減圧Bでは5mmHg/secの排気速度にしたものである。図中で減圧Aにおいて各脈波振幅を検出するカフ圧はA1、A2・・・・・A12で、また、同様に減圧Bにおいて各脈波振幅を検出するカフ圧はB1、B2・・・B6で示され、減圧Bでは減圧Aに比して検出される脈波数は半減される。
【0006】
図7と図8はともに、減圧A及び減圧Bの場合の脈波振幅と圧力との関係を示すグラフで、図9は前記図8に図7を重ねたグラフである。先ず、図7に示すように、減圧Aでは排気速度が2mmHg/secの場合で、カフ圧は2mmHgおきに等間隔に検出される。図中最大脈波振幅値Amaxに対応するカフ圧A6が平均血圧、前記最大脈波振幅値Amaxの50%に相当する高カフ圧側の脈波振幅AHに対応するカフ圧A3が最高血圧とし、また脈波振幅の最大値の70%に相当する低カフ圧側の脈波振幅ALに対応するカフ圧A8が最低血圧と決定される。
【0007】
前述のようにして、ゆるやかな速度で排気していく減圧Aにおいては、最大脈波振幅値Amaxから最高血圧値及び最低血圧値が比較的正確に測定されるが、カフ圧の減圧が遅いため被験者の動脈を圧迫している時間が長く、被験者に不快感を与えると言う問題があった。
【0008】
そこで、被験者の動脈を圧迫している時間を極力短縮するために、図8に示すように排気速度を減圧Bの如く速くすると、最大脈波振幅値Bmaxに対応するカフ圧B3は、図9に示すように前述の減圧Aのカフ圧A5とA6の間で、最大脈波振幅値BmaxはAmax(カフ圧A6における脈波振幅値)よりも小さくなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した電子血圧計には次のような問題点がある。即ち、排気速度を速くして被験者の動脈を圧迫している時間を短縮し、速く不快感から解放することができても、図8及び図9のように、最大脈波振幅値Bmaxは減圧Aにおける前記最大脈波振幅値Amaxより低いので、前記最大脈波振幅値Bmaxの50%に相当する高カフ圧側の最初に越える脈波振幅BHに対応するカフ圧B2を仮の最高血圧(減圧Aの最高血圧値A3は減圧Bでのカフ圧B1とB2の間)、また脈波振幅の最大値の70%に相当する低カフ圧側の最初に下回る脈波振幅BLに対応するカフ圧B5を仮の最低血圧(減圧Aの最低血圧値A8は減圧Bでのカフ圧B4とB5の間)として決定されてしまい、被験者を血圧測定から速く解放しようとする減圧Bでは、前述の減圧Aに比して測定精度が極端に低下し、誤測定の原因となる致命的な欠点を有していた。また、前述のような被験者を血圧測定から速く解放すると同じような排気速度の違いによって、カフ圧制御手段における排気速度は、被験者の腕の太さの違いや、温度によっても測定誤差を生じる原因となっている。
【0010】
本発明は上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、被験者を動脈を圧迫される不快感からいち早く解放するために、排気時間を早めても、正しい平均血圧に対応する真の最大脈波振幅値を算出することであり、更には真の最大脈波振幅値に基づいて最高血圧値又は最低血圧値に対応する脈波振幅値を演算で求めることによって、最高血圧値と最低血圧値を正しく決定することができる電子血圧計を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明における電子血圧計は、被測定体の動脈を圧迫するカフと、該カフ内を加圧あるいは減圧するカフ圧制御手段と、前記カフ内の圧力を検出するカフ圧検出手段と、前記カフ圧制御手段により前記カフ圧を減圧する過程において、脈波振幅を検出する脈波振幅検出手段と、該脈波振幅検出手段により実測検出された実測最大脈波振幅値に基づいて真の最大脈波振幅値を決定する最大脈波決定手段と、該真の最大脈波振幅値に基づいて少なくとも最高血圧値又は最低血圧値を決定する血圧決定手段とを有する電子血圧計において、該血圧決定手段が、前記実測最大脈波振幅値に対する所定の割合の脈波振幅値を決定する第1の基準レベル決定手段と、脈波の上昇過程において検出された実測脈波振幅値の一つを前記所定の割合の脈波振幅値に基づいて特定し、該特定された実測脈波振幅値の前後において検出された脈波振幅値及びカフ圧に基づいて脈波の上昇を示す回帰直線を算出する回帰直線算出手段と、前記真の最大脈波振幅値に対する所定の割合の脈波振幅値を決定する第2基準レベル決定手段と、当該所定の割合の脈波振幅値に対応する前記回帰直線上の脈波振幅値に基づいて最高血圧値を算出する血圧算出手段とから構成されていることを特徴とするものである。
また、被測定体の動脈を圧迫するカフと、該カフ内を加圧あるいは減圧するカフ圧制御手段と、前記カフ内の圧力を検出するカフ圧検出手段と、前記カフ圧制御手段により前記カフ圧を減圧する過程において、脈波振幅を検出する脈波振幅検出手段と、該脈波振幅検出手段により実測検出された実測最大脈波振幅値に基づいて真の最大脈波振幅値を決定する最大脈波決定手段と、該真の最大脈波振幅値に基づいて少なくとも最高血圧値又は最低血圧値を決定する血圧決定手段とを有する電子血圧計において、該血圧決定手段が、前記実測最大脈波振幅値に対する所定の割合の脈波振幅値を決定する第1の基準レベル決定手段と、脈波の下降過程において検出された実測脈波振幅値の一つを前記所定の割合の脈波振幅値に基づいて特定し、該特定された実測脈波振幅値の前後において検出された脈波振幅値及びカフ圧に基づいて脈波の下降を示す回帰直線を算出する回帰直線算出手段と、前記真の最大脈波振幅値に対する所定の割合の脈波振幅値を決定する第2基準レベル決定手段と、当該所定の割合の脈波振幅値に対応する前記回帰直線上の脈波振幅値に基づいて最低血圧値を算出する血圧算出手段とから構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
さらに、前記電子血圧計は、前記実測最大脈波振幅値と該実測最大脈波振幅値の前後で検出された脈波振幅値とに基づいて変化曲線を算出する変化曲線算出手段を有し、前記最大脈波決定手段は、該変化曲線算出手段により算出した変化曲線の極大値に対応する脈波振幅値を真の最大脈波振幅値として決定することを特徴とするものである。
【0013】
従って、本発明により得られる電子血圧計において、前述したように、カフ圧制御手段で予測される最高血圧値より高い圧力まで加圧した後、徐々に一定の排気速度で減圧する際に生じる血管の脈動を脈波振幅検出手段で検出し、その実測した最大脈波振幅値と、該最大脈波振幅値の前後で検出した脈波振幅値に基づいて脈波振幅値の変化曲線を算出し、その脈波振幅値の極大値を真の最大脈波振幅値として、血圧決定手段により最高血圧値と最低血圧値を決定する。
【0014】
また、前記血圧決定手段は、実測最大脈波振幅値に基づいて第1の基準レベルを決定し、それに基づいて検出された脈波振幅値とその前後において検出された脈波振幅値に基づいて脈波の上昇または下降を示す回帰直線を算出する。次に、真の最大脈波振幅値に基づいて第2の基準レベルを決定し、前記第2の基準レベルに対応する回帰直線上の脈波振幅値に基づいて上昇側のカフ圧を真の最高血圧値又は下降側のカフ圧を真の最低血圧値と決定する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明における電子血圧計について説明する。図1、図2及び図3は本発明の好適な実施の形態で、図1は概略の構成を示すブロック図、図2は血圧決定手段のブロック図、図3は本発明が実施される電子血圧計のブロック図である。
【0016】
図1において、本発明の構成を説明する。1は被験者の動脈を圧迫するカフであり、2は該カフ1に連結され、カフ1内を所定の圧力に加圧あるいは減圧するカフ圧制御手段である。3は前記カフ1及びカフ圧制御手段2と連結され前記カフ内の圧力を検出するカフ圧検出手段で、4は前記カフ圧検出手段3により前記カフ圧を減圧する過程において、その出力中に含まれる脈波振幅値を検出する脈波振幅検出手段である。5は該脈波振幅検出手段4により実測検出された実測最大脈波振幅値と、該実測最大脈波振幅値の前後で検出された脈波振幅値に基づいて脈波振幅値の変化曲線を算出する変化曲線算出手段であり、該変化曲線算出手段5によって算出した変化曲線の極大値に対応する脈波振幅値を真の最大脈波振幅値として決定する最大脈波決定手段6を有し、7は後述する血圧決定手段である。
【0017】
図2において、前記血圧決定手段7の構成は、前記脈波振幅検出手段4により実測検出された実測最大脈波振幅値に基づいて第1の基準レベルを決定する第1の基準レベル決定手段7aと、該第1の基準レベルに基づいて検出された脈波振幅値の前後において検出された脈波振幅値に基づいて脈波の上昇又は下降を示す回帰直線を算出する回帰直線算出手段7bと、前記最大脈波決定手段6により決定される真の最大脈波振幅値に基づいて第2の基準レベルを決定する第2の基準レベル決定手段7cと、前記第2の基準レベルに対応する前記回帰直線上の脈波振幅値に基づいて最高血圧値又は最低血圧値を算出する血圧算出手段7dとから構成され、前記血圧算出手段7dにより算出された血圧値は後述する液晶表示装置12に表示される。
【0018】
図3により電子血圧計の使用及び動作機能について説明する。先ず血圧測定開始前の電源オフ状態からオン状態にして液晶表示器12の全てのセグメントを表示させ、更にブザー13の鳴り、電池14のチエックを行い、カフ内の圧力測定及び測定システムをチエックする。また加圧設定システムにより加圧する圧力を設定してから測定スイッチを押して測定を開始する。
【0019】
先ず、被験者の上腕部にはく帯であるカフ1を巻き、後述する操作スイッチ11の電源スイッチをオンにした後、測定スインチの操作で送気機構を作動させて前記カフ圧制御手段2を構成する送気・減圧部8のポンプ8aにて空気を送り加圧を開始し、加圧設定スイッチの操作でカフ1の圧力を、例えば150〜200mmHgまで上昇させた後、自動排気弁8cで排気速度を比較的速く、例えば5mmHg/sec程度で徐々に減圧させる。電磁弁8bは測定終了後に開放して大気圧に戻すものである。
【0020】
次に、前記カフ圧検出手段3である圧力検出部9は、圧力センサにより検出された圧力信号をA/D変換回路により周波数に変換されマイクロコンピュータ10に入力される。該マイクロコンピュータ10はシステム全体の動作制御を行うと共に前記圧力検出部9により検出された圧力信号からオシロメトリック法に基づくプログラムにより最高血圧値SYSと最低血圧値DIAを演算する。
【0021】
ここで、オシロメトリック法は前述のように、カフ1の圧力を徐々に降下させたとき、心臓の拍動によりカフ圧に振動波形を生じ、この振動波形は最高血圧値近辺で増大し、平均血圧時に最大となった後、最低血圧値近辺以降はほぼ一定の振幅となる。従って、オシロメトリック法は、圧力信号のアナログ信号をデジタル信号に変換し、振動波形の抽出後に最高血圧値と最低血圧値を決定する。測定結果を液晶表示器12に表示すると同時に、ブザー13で被験者に血圧測定が終了したことを知らせる。電池14は単三乾電池複数、例えば4本からなる。
【0022】
次に、操作スイッチ11はシステムを動作あるいは停止状態にされる電源スイッチと、カフ1の加圧する送気機構を作動させる測定スイッチと、前回の測定値(最高血圧値、最低血圧値)を呼び出すメモリスイッチ及び送気機構により加圧される圧力を設定する加圧設定スイッチより構成される。
【0023】
次に、図4は、前述した図6における減圧B、即ち5mmHg/sec程度で徐々に減圧させた状態における本実施の形態の場合の脈波振幅と圧力との関係を示すグラフで、脈波数が少なくても脈波振幅と圧力とを最小自乗法を用いた前記変化曲線算出手段5により算出した変化曲線Cで、その変化曲線Cの極大値Cmaxを求めるため、前記最大脈波決定手段6にてそれに対応する脈波振幅値を真の最大脈波振幅値Cmaxとして決定する。真の最大脈波振幅値Cmaxに相当するカフ圧PMが平均血圧値である。
【0024】
図5は図4で示すPMより高圧側の部分拡大図であり、最高血圧値SYSの算出について説明する。先ず最高血圧値SYSについて、前記実測最大脈波振幅値Bmaxに基づいて第1基準レベル決定手段7aにて決定したBmaxの50%レベルを最初に超える脈波振幅値に対応するカフ圧B1を仮の最高血圧値とし、そのカフ圧B1の前後の脈波振幅値に対応するB0及びB2に基づいて脈波の上昇を示すカフ圧と脈波振幅値の回帰直線Dを前記回帰直線算出手段7bにて算出する。次に前記真の最大脈波振幅値Cmaxに基づいて前記第2基準レベル決定手段7cにて決定したCmaxの50%レベルに対応する前記回帰直線D上の脈波振幅値DHに対応するカフ圧PHを前記血圧算出手段7dにより最高血圧値SYSとして決定する。最低血圧値DIAについても全く同様である。
【0025】
上述の如く、本実施の形態の特徴とするところは、カフによる上腕送気機構を有し、予測される最高血圧値よりも高い圧力まで加圧し、自動排気機能により所定の排気速度でカフ圧を徐々に低下する際に生じる実測最大脈波振幅値とその前後で検出された脈波振幅値とに基づいて変化曲線を算出し、その変化曲線のピークに対応する脈波振幅値を真の最大脈波振幅値として算出する。次に血圧決定手段により、実測最大脈波振幅値に基づき第1の基準レベルに基づいて検出された脈波振幅値の前後において検出された脈波振幅値の脈波の上昇又は下降を示す回帰直線を算出し、前記真の最大脈波振幅値に基づいて第2の基準レベルに対応する回帰直線上の脈波振幅値に基づいて最高血圧値又は最低血圧値を算出してその測定結果を液晶表示装置に表示するものである。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、被験者は動脈を圧迫されている不快感から速く解放され、かつ精度の高い電子血圧計の要求を満たすものであり、本発明によれば、排気速度を速くすることにより検出される脈波数が少なくても、最高血圧値と最低血圧値が決定され、排気速度の変化や脈波数の大小に対応して、高精度の血圧測定が可能であり、信頼性の高い電子血圧計を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる電子血圧計の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は図1の血圧決定手段のブロック図である。
【図3】本発明が実施される電子血圧計のブロック図である。
【図4】本発明の脈波振幅と圧力との関係を示すグラフである。
【図5】図4の高圧側の部分拡大図である。
【図6】従来技術と本発明を説明するカフ圧と血圧との関係を示すグラフである。
【図7】図6における減圧Aの脈波振幅と圧力との関係を示すグラフである。
【図8】図6における減圧Bの脈波振幅と圧力との関係を示すグラフである。
【図9】図7と図8を重ねた状態の脈波振幅と圧力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 カフ
2 カフ圧制御手段
3 カフ圧検出手段
4 脈波振幅検出手段
5 変化曲線算出手段
6 最大脈波決定手段
7 血圧決定手段
7a 第1基準レベル決定手段
7b 回帰直線算出手段
7c 第2基準レベル決定手段
7d 血圧算出手段
8 送気・減圧部
9 圧力検出部
10 マイクロコンピュータ
11 操作スイッチ
12 液晶表示器
13 ブザー
C 変化曲線
D 回帰直線
Cmax 真の最大脈波振幅値
Bmax 実測最大脈波振幅値
SYS 最高血圧値
DIA 最低血圧値
Claims (3)
- 被測定体の動脈を圧迫するカフと、該カフ内を加圧あるいは減圧するカフ圧制御手段と、前記カフ内の圧力を検出するカフ圧検出手段と、前記カフ圧制御手段により前記カフ圧を減圧する過程において、脈波振幅を検出する脈波振幅検出手段と、該脈波振幅検出手段により実測検出された実測最大脈波振幅値に基づいて真の最大脈波振幅値を決定する最大脈波決定手段と、該真の最大脈波振幅値に基づいて少なくとも最高血圧値又は最低血圧値を決定する血圧決定手段とを有する電子血圧計において、
該血圧決定手段が、前記実測最大脈波振幅値に対する所定の割合の脈波振幅値を決定する第1の基準レベル決定手段と、脈波の上昇過程において検出された実測脈波振幅値の一つを前記所定の割合の脈波振幅値に基づいて特定し、該特定された実測脈波振幅値の前後において検出された脈波振幅値及びカフ圧に基づいて脈波の上昇を示す回帰直線を算出する回帰直線算出手段と、前記真の最大脈波振幅値に対する所定の割合の脈波振幅値を決定する第2基準レベル決定手段と、当該所定の割合の脈波振幅値に対応する前記回帰直線上の脈波振幅値に基づいて最高血圧値を算出する血圧算出手段とから構成されていることを特徴とする電子血圧計。 - 被測定体の動脈を圧迫するカフと、該カフ内を加圧あるいは減圧するカフ圧制御手段と、前記カフ内の圧力を検出するカフ圧検出手段と、前記カフ圧制御手段により前記カフ圧を減圧する過程において、脈波振幅を検出する脈波振幅検出手段と、該脈波振幅検出手段により実測検出された実測最大脈波振幅値に基づいて真の最大脈波振幅値を決定する最大脈波決定手段と、該真の最大脈波振幅値に基づいて少なくとも最高血圧値又は最低血圧値を決定する血圧決定手段とを有する電子血圧計において、
該血圧決定手段が、前記実測最大脈波振幅値に対する所定の割合の脈波振幅値を決定する第1の基準レベル決定手段と、脈波の下降過程において検出された実測脈波振幅値の一つを前記所定の割合の脈波振幅値に基づいて特定し、該特定された実測脈波振幅値の前後において検出された脈波振幅値及びカフ圧に基づいて脈波の下降を示す回帰直線を算出する回帰直線算出手段と、前記真の最大脈波振幅値に対する所定の割合の脈波振幅値を決定する第2基準レベル決定手段と、当該所定の割合の脈波振幅値に対応する前記回帰直線上の脈波振幅値に基づいて最低血圧値を算出する血圧算出手段とから構成されていることを特徴とする電子血圧計。 - 請求項1または請求項2の何れか1項に記載の電子血圧計において、該電子血圧計は、前記実測最大脈波振幅値と該実測最大脈波振幅値の前後で検出された脈波振幅値とに基づいて変化曲線を算出する変化曲線算出手段を有し、前記最大脈波決定手段は、該変化曲線算出手段により算出した変化曲線の極大値に対応する脈波振幅値を真の最大脈波振幅値として決定することを特徴とする電子血圧計。
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