JP4213188B2 - 電子血圧計 - Google Patents

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    • A61B5/022Measuring pressure in heart or blood vessels by applying pressure to close blood vessels, e.g. against the skin; Ophthalmodynamometers
    • A61B5/0225Measuring pressure in heart or blood vessels by applying pressure to close blood vessels, e.g. against the skin; Ophthalmodynamometers the pressure being controlled by electric signals, e.g. derived from Korotkoff sounds

Description

この発明は、オシロメトリック式の電子血圧計に関し、特に、カフの減圧中に血圧の測定を行う電子血圧計に関する。
従来、カフの減圧中に血圧の測定を行うタイプのオシロメトリック式電子血圧計は、最高血圧値よりも高いと推定される所定の圧力値までカフを加圧した後、徐々に減圧していく過程でカフの圧力(以下、カフ圧とする)を検出し、そのカフ圧信号に含まれる脈波成分に基づいて、血圧を決定する構成となっている。従って、カフの加圧が不十分な状態で減圧過程に移行しても、正確な血圧を決定することはできない。そこで、カフの加圧停止後、減圧過程の初期において、カフの加圧状態が十分であるか否かを判断する機能を備えた電子血圧計が提案されている。
例えば、測定開始直後の脈波成分の振幅(以下、脈波振幅とする)と基準値を比較し、脈波振幅が基準値を超えていれば、加圧不足であると判定する機能を備えた第1の電子血圧計が公知である(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1では、基準値は、一般的に考え得る最高血圧における脈波振幅の最大値であるとされている。また、カフの減圧過程における脈波振幅の最大値と測定開始直後の脈波振幅の比を求め、この比の値が判定値に及ばない場合に加圧不足であると判定する機能を備えた第2の電子血圧計が公知である(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、カフ加圧中に抽出する脈波振幅の最大値を検出し、その最大値を基にしきい値を計算し、このしきい値とカフの減圧過程の初期に捉えた脈波振幅とを比較し、この減圧過程に移行した直後に検出した脈波振幅がしきい値より小さい場合にはカフ加圧十分と判定し、大きい場合にはカフ加圧不足と判定する機能を備えた第3の電子血圧計が公知である(例えば、特許文献2参照。)。
特開昭61−128939号公報(2.特許請求の範囲(1)および(4)) 特開平5−111468号公報([特許請求の範囲]の[請求項1])
しかしながら、前記第1の血圧計では、被験者の個人差により、基準値が妥当である者もいれば、そうでない者もいるため、加圧不足の判定精度が低いという問題がある。また、前記第2の血圧計では、カフの減圧過程に移行した後、脈波振幅の最大値を検出するまで減圧を続ける必要があるため、加圧不足の判定に要する時間が長くなり、被験者に苦痛を強いる原因となるという問題がある。
さらに、前記第3の血圧計では、一般的に加圧速度が減圧速度に対して高速であるため、加圧中に脈波を正確に抽出できるとは限らない。抽出された脈波が正確でない場合には、正確なしきい値が得られないため、加圧不足の判定精度が低いという問題がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、必要に応じて加圧不足の判定を行う電子血圧計を提供することを目的とする。また、この発明は、カフの加圧過程で抽出された脈波情報の確からしさに応じて加圧不足の判定を行う電子血圧計を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に発明にかかる電子血圧計は、カフと、前記カフを加圧する加圧手段と、加圧終了後に前記カフを減圧する減圧手段と、前記カフの圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段により検出されたカフ圧信号に重畳された脈波成分を検出し、検出された脈波成分から脈波振幅情報を算出する脈波振幅情報算出手段と、前記カフの減圧過程で捉えた脈波振幅情報としきい値とを比較することでカフ圧不足かどうかを判定する加圧不足判定手段と、前記圧力検出手段により検出されたカフ圧信号から脈波情報を検出する脈波情報検出手段と、前記脈波情報から加圧停止圧を算出する加圧停止圧算出手段と、前記脈波情報から前記加圧停止圧算出手段により算出された前記加圧停止圧の確からしさである確度を算出する加圧停止圧推定確度算出手段と、を備え、前記加圧停止圧の確度に応じて前記しきい値を変更することを特徴とする
また、請求項2の発明にかかる電子血圧計は、請求項1に記載の発明において、前記加圧不足判定手段は、前記脈波振幅情報が前記しきい値以下である場合にカフ圧が十分であると判定し、前記脈波振幅情報が前記しきい値より大きい場合にカフ圧不足であると判定することを特徴とする。
また、請求項3の発明にかかる電子血圧計は、請求項1または2に記載の発明において、前記脈波情報は、前記カフの加圧過程で抽出された脈波数、脈波の間隔、および算出された脈波振幅値のうちの1種以上の情報であることを特徴とする。
また、請求項4の発明にかかる電子血圧計は、請求項1乃至3何れか一項に記載の発明において、前記脈波振幅情報は、脈波振幅値、脈波面積、または脈波振幅微分値のうちの1種以上の情報であることを特徴とする。
本発明にかかる電子血圧計によれば、必要に応じて加圧不足の判定を行うことができるという効果を奏する。また、カフの加圧過程で抽出された脈波情報の確からしさに応じて加圧不足判定の条件を変更できるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電子血圧計の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、この発明の実施の形態にかかる電子血圧計の構成を示すブロック図である。図1に示すように、電子血圧計は、カフ1、加圧手段2、急速排気手段3、減圧手段4、圧力検出手段5、マイクロコンピュータ(以下、マイコンとする)6および表示部7を備えている。カフ1と、加圧手段2、急速排気手段3、減圧手段4および圧力検出手段5とは、チューブ8により接続されている。
マイコン6は、加圧制御手段21、急速排気制御手段22、減圧制御手段23、脈波成分検出手段11、脈波振幅値算出手段12、血圧値決定手段13、加圧時脈波情報検出手段15、加圧停止圧算出手段17、加圧停止圧推定確度算出手段18、しきい値算出手段19および加圧不足判定手段20を備えている。マイコン6を構成するこれらの手段は、マイコン6が圧力測定プログラムを実行することにより実現される。
加圧制御手段21は、圧力検出手段5の出力信号に基づいて、カフ1を加圧する加圧手段2(空気等の流体をカフ1へ送り出すポンプ等)を制御しカフ1の加圧速度を制御する。また、加圧制御手段21は、加圧停止圧算出手段17の出力信号に基づいて、加圧を停止するように制御する。さらに、加圧制御手段21は、加圧不足判定手段20の出力信号に基づいて、カフ1を再び加圧するように制御する。
急速排気制御手段22は、血圧値決定手段13の通知に基づいて、急速排気手段3(カフ1内の空気等を急速に排気する急速排気弁等)を制御し、カフ1を急速に減圧する。減圧制御手段23は、加圧停止圧算出手段17の出力信号に基づいて、減圧手段4(カフ1内の空気等を微速で排気する微速排気弁等)を制御し、カフ1の圧力の微速減圧を開始し、さらに、圧力検出手段5の出力信号に基づいて、減圧速度を制御する。
圧力検出手段5は、カフ1の圧力を検出する。圧力検出手段5は、例えば、圧力センサにより構成されている。表示部7は、マイコン6により決定された最高血圧値および最低血圧値を表示する。表示部7は、例えば、液晶表示パネルと、その液晶表示パネルの表示制御を行う制御手段により構成されている。
加圧時脈波情報検出手段15は、加圧手段2によりカフ1を加圧しているときに、圧力検出手段5の出力信号中に含まれる脈波情報を検出する。このとき、加圧時脈波情報検出手段15により検出される脈波情報は、カフ1の圧力の微分値(加圧速度)である。これは、カフ1の加圧時に検出される脈に起因する圧力変動が、観測するのが困難であるくらいに小さいからである。
図2は、加圧過程におけるカフ圧の微分値を、横軸をカフ圧として示す特性図である。なお、図2に示す例では、特に限定しないが、加圧速度が15mmHg/secになるように制御されている。図2に示すように、カフ圧の微分値をとることによって、微小な圧力変動を観測できるようになるので、脈波を顕在化させることができる。
加圧停止圧算出手段17は、加圧時脈波情報検出手段15により検出されたカフ圧の微分値に基づいて、加圧手段2によるカフ1の加圧を停止する加圧停止圧を算出する。加圧停止圧算出手段17は、例えば、微分脈波振幅値が最大となるときのカフ圧に60mmHgを加算した圧力を加圧停止圧とする。カフ1の加圧時にカフ圧が加圧停止圧に達すると、加圧停止圧算出手段17の出力信号がアサートされる。それによって、加圧手段2の駆動が停止され、その代わりに、減圧手段4を構成する微速排気弁が開き、カフ1の微速減圧が開始される。
脈波成分検出手段11は、減圧手段4によりカフ1の圧力を徐々に減圧しているときに、圧力検出手段5の出力信号中に重畳されている脈波成分を検出する。脈波振幅値算出手段12は、脈波成分検出手段11により検出された脈波成分に基づいて、減圧過程における脈波振幅値を算出する。血圧値決定手段13は、脈波振幅値算出手段12の出力信号および圧力検出手段5の出力信号に基づいて、周知のオシロメトリック法による血圧決定アルゴリズムにより、最高血圧値および最低血圧値を決定する。
血圧値が決定したら、急速排気手段3を構成する急速排気弁が開き、カフ1の急速排気が開始される。また、表示部7に最低血圧値と最高血圧値が表示される。
加圧停止圧推定確度算出手段18は、加圧時脈波情報検出手段15により検出された脈波情報に基づいて、加圧停止圧算出手段17により算出される加圧停止圧がどの程度確からしいか、すなわち、加圧停止圧の推定確度(以下、加圧停止圧推定確度とする)を算出する。このときに用いられる脈波情報は、カフ1の圧力の微分値に基づいて、カフ1の加圧過程で抽出された脈波数や、脈波の間隔や、算出された脈波振幅値のうちの1種以上の情報である。
一例として、加圧停止圧推定確度算出手段18は、次の(1)〜(5)の判断基準により、(1)〜(5)のレベルで加圧停止圧推定確度を定める。(1)加圧時脈波情報検出手段15により検出された脈波情報のうち設定されたしきい値(例えば10mmHg/sec)以上の微分脈波振幅値の数をカウントし、そのカウントした値が1拍またはゼロである場合。(2)加圧時脈波情報検出手段15により検出された脈波情報のうち設定されたしきい値以上の微分脈波振幅値を持つ脈波の数が2拍以上であるが、そのうちの最後に検出された脈波の微分脈波振幅値が最大である場合。(3)加圧時脈波情報検出手段15により検出された脈波情報のうち設定されたしきい値以上の微分脈波振幅値を持つ脈波の数が2拍以上であり、かつ、そのうちの最後に検出された脈波の微分脈波振幅値が最大でない場合。(ただし、下記(5)の判断基準を満足するケースは除く。)(4)再加圧中の場合。(5)加圧時脈波情報検出手段15により検出された脈波情報のうち設定されたしきい値以上の微分脈波振幅値を持つ脈波の数が3拍以上であり、かつ、そのうちの最後に検出された脈波の微分脈波振幅値が、それよりも前に検出された脈波の微分脈波振幅値の最大値の50%以下である場合。
図2の例では、10mmHg/sec以上の微分脈波振幅値を持つ脈波が6個あり、かつ、最後に検出された10mmHg/sec以上の微分脈波振幅値を持つ脈波Uが15mmHg/secであって、最大振幅値を持つ脈波S(41mmHg/sec)の微分脈波振幅値の50%以下であるので、加圧停止圧推定確度は、上記(5)のケースに当てはまる。
しきい値算出手段19は、加圧停止圧推定確度算出手段18が算出した加圧停止圧推定確度に基づいて、しきい値を算出する。例えば、加圧停止圧推定確度が前記(1)または(2)である場合、しきい値はHth150mmHgとする。加圧停止圧推定確度が前記(5)である場合、しきい値算出手段19は、しきい値の算出を行わない。
加圧停止圧推定確度が前記(3)または(4)である場合、しきい値算出手段19は、例えば、以下に説明するように、しきい値設定テーブルに基づいてしきい値を決める。このしきい値設定テーブルは、マイコン6に内蔵された不揮発性のメモリに記憶されていてもよいし、マイコン6が実行する血圧測定プログラムに記述されていてもよい。
図3は、しきい値設定テーブルの一例を示す図表であり、図4は、加圧停止圧としきい値との関係の一例を示す特性図である。これらの図に示すように、特に限定しないが、例えば、加圧停止圧が1500mmHg未満のときのしきい値はHth150mmHgであり、180.0mmHg以上のときのしきい値はHth180mmHg(>Hth150mmHg)である。
加圧停止圧が150.0mmHg以上180.0mmHg未満のときのしきい値は、加圧停止圧をPSTOPmmHgとすると、次式により求められる。
しきい値=(PSTOP−150)×(Hth180−Hth150)/30+Hth150
加圧停止圧が150.0mmHg以上180.0mmHg未満のときの加圧停止圧としきい値との関係は、上記式に限らず、種々変更可能である。例えば、この加圧停止圧範囲において、しきい値がHth150mmHgからHth180mmHgまで段階的に変化したり、曲線状に変化してもよい。また、加圧停止圧の臨界値は、150mmHgや180mmHgでなくてもよい。
加圧不足判定手段20は、加圧停止圧推定確度が(5)以外の場合には、しきい値算出手段19により算出されたしきい値と、減圧過程の初期段階で脈波振幅値算出手段12により算出された脈波振幅値とを比較する。そして、加圧不足判定手段20は、脈波振幅値がしきい値以下である場合には、カフ圧が十分であると判定し、脈波振幅値がしきい値より大きい場合には、カフ圧不足であると判定する。
カフ圧不足である場合には、加圧不足判定手段20の出力信号がアサートされる。それによって、減圧手段4を構成する微速排気弁が閉じ、その代わりに、加圧手段2の駆動が再開され、カフ1の再加圧が始まる。再加圧後のカフ圧が十分である場合には、そのまま、カフ1の微速減圧が続けられる。一方、加圧不足判定手段20は、加圧停止圧推定確度が(5)の場合には、加圧停止圧の推定確度が非常に高いと判断し、加圧不足の判定を行わない。
図5および図6は、この発明の実施の形態にかかる電子血圧計の血圧測定手順を示すフローチャートであり、図6は図5の続きである。測定者の上腕にカフ1を巻き付けた後、図5に示すように、血圧測定処理が開始されると、まず、加圧停止圧が初期値Aに設定される(ステップS1)。この初期値Aは、マイコン6に内蔵された不揮発性のメモリに記憶されていてもよいし、マイコン6が実行する血圧測定プログラムに記述されていてもよい。次いで、加圧手段2によりカフ1の加圧を開始され、測定者の上腕が圧迫される(ステップS2)。そして、圧力検出手段5および加圧時脈波情報検出手段15により、加圧時の脈波を検出できたか否かを判断する(ステップS3)。
脈波を検出できない場合には(ステップS3:No)、ステップS9へ進む。脈波を検出できる場合には(ステップS3:Yes)、加圧時脈波情報検出手段15により、微分脈波振幅値を算出する(ステップS4)。そして、算出された微分脈波振幅値とそれに対応する脈波の開始圧(その脈波の開始点のカフ圧)をマイコン6内のメモリに記憶する(ステップS5)。このメモリは、図1では省略されている。
次いで、加圧時脈波情報検出手段15により、ステップS4で算出された微分脈波振幅値が最大であるか否かを判定する(ステップS6)。マイコン6内のメモリに微分脈波振幅値の最大値を記憶する領域を設け、その領域に記憶されている微分脈波振幅値の最大値とステップS4で新たに算出された微分脈波振幅値とを比較することで当該判定を行う。ただし、微分脈波振幅値が初めて算出されたときには、微分脈波振幅値の最大値を記憶するマイコン6内のメモリ上の領域には何も記憶されていないので、初めて算出された微分脈波振幅値が最大であると判定される。ステップS6において、ステップS4で算出された微分脈波振幅値が最大であると判定された場合には(ステップS6:Yes)、微分脈波振幅値の最大値を更新する(ステップS7)。そして、加圧停止圧算出手段17により、加圧停止圧を算出し(ステップS8)、ステップS9へ進む。
一方、ステップS4で算出された微分脈波振幅値が最大でない場合には(ステップS6:No)、ステップS7を省略して、ステップS8へ進む。
ステップS9では、カフ1の現在の圧力が、ステップS8で算出された加圧停止圧よりも高いか否かを判断する(ステップS9)。高い場合には(ステップS9:Yes)、加圧停止圧推定確度算出手段18により、加圧停止圧の推定確度を算出する(ステップS10)。そして、加圧手段2によるカフ1の加圧を終了する(ステップS11)。現在圧力が加圧停止圧よりも高くない場合には(ステップS9:No)、ステップS2に戻り、現在のカフ圧が加圧停止圧よりも高くなるまで、ステップS2〜S9を繰り返し行う。加圧開始直後や、加圧が進んだにもかかわらず、ステップS3で脈波を検出できない場合(ステップS3:No)、ステップS9の加圧停止圧は、ステップS1で設定された初期値Aとなる。
カフ1の加圧が終了したら、減圧手段4により、カフ1の微速減圧を開始する(ステップS12)。そして、脈波成分検出手段11および脈波振幅値算出手段12により、減圧時の脈波を抽出する(ステップS13)。すなわち、脈波成分検出手段11により、圧力検出手段5の出力信号中に含まれる脈波成分を検出し、その脈波成分に基づいて、脈波振幅値算出手段12により、脈波振幅値を算出する。
次いで、加圧不足判定手段20により、加圧停止圧推定確度算出手段18から与えられる加圧停止圧の推定確度情報に基づいて、加圧不足の判定を行う必要があるか否かを判断する(ステップS14)。加圧不足の判定を行う必要がある場合には(ステップS14:Yes)、加圧不足の判定を行う(ステップS15)。この加圧不足の判定手順については、後述する。
その判定の結果、加圧不足であると判定された場合(ステップS15:Yes)、現在の加圧停止圧に所定値αを加算して新たな加圧停止圧とする(ステップS16)。ここで、所定値αは、例えば、30〜40mmHg程度の値である。そして、ステップS2に戻り、ステップS16で設定された新たな加圧停止圧までカフ1の再加圧を行う。ただし、再加圧の場合には、ステップS3〜S8を行う必要がないので、ステップS3〜S8を省略し、ステップS2に続いてステップS9へ進む。
ステップS15で加圧が十分であると判定された場合(ステップS15:No)、またはステップS14で加圧不足の判定を行わない場合(ステップS14:No)、そのままカフ1の微速減圧を続け、血圧値決定手段13により、最高血圧値と最低血圧値を算出する(ステップS17)。
最高血圧値と最低血圧値が決定すると、血圧測定の終了となる。測定終了である場合(ステップS18:Yes)、急速排気手段3により、カフ1の急速排気を行う(ステップS19)。また、最高血圧値と最低血圧値を表示部7に表示する。そして、上述した一連の血圧測定処理を終了する。測定終了でない場合(ステップS18:No)、ステップS12に戻り、ステップS12〜S18を繰り返し行う。
図7は、図6のステップS15における加圧不足判定手順を示すフローチャートである。図7に示すように、加圧不足判定処理が開始されると、まず、加圧不足判定を行う区間であるか否かを判断する(ステップS21)。
このステップ21は、カフ1の微速減圧を開始した後、一定の期間においてのみ、加圧不足の判定を行うようにするために設けられている。この一定の期間は、例えば、微速減圧開始時点でのカフ1の圧力から30mmHg程度減圧が進むまでの減圧過程の初期の期間である。この一定の期間を過ぎた後では、加圧不足の判定を行う必要がない。
加圧不足判定を行う区間でない場合(ステップS21:No、図6のステップS15でNoの場合)、図6のステップS17へ進み、血圧測定処理を行う。現在が、加圧不足の判定を行う区間である場合(ステップS21:Yes)、さらに、カフ1の微速減圧を開始してから、例えば2拍以内であるか否かを判断する(ステップS22)。2拍以内でない場合(ステップS22:No、図6のステップS15でNoの場合)、図6のステップS17へ進み、血圧測定処理を行う。
2拍以内である場合(ステップS22:Yes)、加圧不足判定手段20により、脈の特性値がしきい値以下であるか否かを判断する(ステップS23)。ここで、脈の特性値とは、波高値、すなわち脈波振幅値である。脈波振幅値がしきい値より大きい場合(ステップS23:No)、加圧不足であると判定する。そして、図6のステップS16へ進み、加圧停止圧の再設定を行い、カフ1の再加圧を行う。脈波振幅値がしきい値以下である場合(ステップS23:Yes)、カフ圧が十分であると判定し、図6のステップS17へ進み、血圧測定処理を行う。
従来、減圧過程の初期に体動などの影響によってしきい値よりも大きいノイズが発生すると、加圧不足であると判定されてしまうため、実際にはカフ1の再加圧が必要ないにもかかわらず、再加圧が行われるという不具合があった。これに対して、実施の形態によれば、加圧停止圧の確からしさが非常に高い場合には加圧不足の判定を行わないようにしたので、このようなノイズの影響による誤判断がなくなり、不必要な再加圧を行わないようにすることができる。さらに、加圧停止圧の確からしさが高い場合には、しきい値を高くして、加圧不足と判定されにくくしているので、ノイズによる誤判断の危険が低減される。以上において本発明は、上述した実施の形態に限らず、種々変更可能である。
なお、本実施形態では、加圧不足判定に用いる脈の特性値として脈波振幅値を用いたが、これに限らず、脈波面積や脈波微分値を用いても良い。もちろん脈波振幅値、脈波面積、脈波微分値を組み合わせて複合的に用いて判定を行っても良い。脈波面積を用いる際は、脈波の開始点−頂点−終了点を直線で結んだ三角形の面積を近似的に用いても良い。
以上のように、本発明にかかる電子血圧計は、カフの減圧中に血圧の測定を行う電子血圧計に有用であり、特に、カフの減圧開始の初期段階においてカフの加圧状態を判断する機能を備えた電子血圧計に適している。
この発明の実施の形態にかかる電子血圧計の構成を示すブロック図である。 加圧過程におけるカフ圧とその微分値の関係を示す特性図である。 この発明の実施の形態にかかる電子血圧計のしきい値設定テーブルの一例を示す図表である。 この発明の実施の形態にかかる電子血圧計の加圧停止圧としきい値との関係の一例を示す特性図である。 この発明の実施の形態にかかる電子血圧計の血圧測定手順を示すフローチャートである。 図5の続きを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態にかかる電子血圧計の加圧不足判定手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 カフ
2 加圧手段
4 減圧手段
5 圧力検出手段
11 脈波成分検出手段
12 脈波振幅値算出手段
20 加圧不足判定手段

Claims (4)

  1. カフと、前記カフを加圧する加圧手段と、加圧終了後に前記カフを減圧する減圧手段と、前記カフの圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段により検出されたカフ圧信号に重畳された脈波成分を検出し、検出された脈波成分から脈波振幅情報を算出する脈波振幅情報算出手段と、前記カフの減圧過程で捉えた脈波振幅情報としきい値とを比較することでカフ圧不足かどうかを判定する加圧不足判定手段と
    前記圧力検出手段により検出されたカフ圧信号から脈波情報を検出する脈波情報検出手段と、前記脈波情報から加圧停止圧を算出する加圧停止圧算出手段と、前記脈波情報から前記加圧停止圧算出手段により算出された前記加圧停止圧の確からしさである確度を算出する加圧停止圧推定確度算出手段と、を備え、
    前記加圧停止圧の確度に応じて前記しきい値を変更することを特徴とする電子血圧計。
  2. 前記加圧不足判定手段は、前記脈波振幅情報が前記しきい値以下である場合にカフ圧が十分であると判定し、前記脈波振幅情報が前記しきい値より大きい場合にカフ圧不足であると判定することを特徴とする請求項1に記載の電子血圧計。
  3. 前記脈波情報は、前記カフの加圧過程で抽出された脈波数、脈波の間隔、および算出された脈波振幅値のうちの1種以上の情報であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子血圧計。
  4. 前記脈波振幅情報は、脈波振幅値、脈波面積、または脈波振幅微分値のうちの1種以上の情報であることを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載の電子血圧計。
JP2007027255A 2007-02-06 2007-02-06 電子血圧計 Active JP4213188B2 (ja)

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