JP2002272689A - 自動血圧測定装置 - Google Patents
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Abstract
測定装置を提供する。 【解決手段】 カフ圧の徐速降圧過程で逐次採取される
カフ脈波の振幅Aを、前回の血圧測定における最大振幅A
maxを基準として正規化して正規化振幅AF(n)とし、その
正規化振幅AF(n)を、その血圧測定中に、カフ圧軸60
と正規化振幅軸73とからなる二次元グラフ74に逐次
表示する。このようにすれば、最新の正規化振幅AF(n)
とその前の正規化振幅AF(n)とを比較することによっ
て、不整脈が発生し、或いはノイズが混入したことによ
って、信頼性のある血圧値が得られないことがその血圧
測定中に判断できる。
Description
測定する自動血圧測定装置の改良に関するものである。
定装置として、所謂オシロメトリック方式により自動的
に血圧を測定する自動血圧測定装置が知られている。オ
シロメトリック方式の自動血圧測定装置は、生体の所定
部位にカフを巻回し、そのカフの圧迫圧力を徐速変化さ
せる過程でそのカフに発生するカフ脈波を採取し、その
カフ脈波の振幅の変化に基づいて血圧値を決定する。
定中の被測定者の体動や不整脈の発生、または周辺機器
からのノイズ等によって血圧値が誤測定される場合があ
る。そこで、測定された血圧値の信頼性を判定するため
に、カフの圧迫強さを変量とする第1軸とカフ脈波の振
幅を変量とする第2軸とから成る二次元グラフにおい
て、カフ脈波の振幅を発生順に連ねた振幅列を表示させ
る場合がある。たとえば、本出願人が先に出願して公告
された特公平2−25610号公報に開示されている血
圧測定装置がそれである。振幅列が表示されると、振幅
の大きさや分布状態から血圧測定の信頼性が判定でき
る。そして、表示された振幅列から、測定された血圧値
の信頼性がないと判断できる場合には、再度、血圧測定
を実行させて信頼性のある血圧値を得ることができる。
定装置は、手術中など患者の容態が急変する可能性があ
る場面で使用さることも多く、患者の容態が急変した場
合には、適切な処置を施すために一刻も早く信頼性のあ
る血圧値が得られることが求められる。しかし、従来の
自動血圧測定装置では、血圧測定の異常が判断できるの
は、血圧測定終了後である。そのため、血圧測定が異常
である場合には、より迅速にその異常を判定できる自動
血圧測定装置が求められていた。
もので、その目的とするところは、迅速に血圧測定の異
常を判定できる自動血圧測定装置を提供することにあ
る。
達成するために検討を重ねた結果、オシロメトリック方
式による血圧測定ではカフ脈波の振幅の変化から血圧値
を決定するので、血圧測定中に、カフ脈波の振幅の変化
を認識できるようにそのカフ脈波の振幅を逐次表示すれ
ば、血圧測定中にその測定が異常であると判断できると
の考えに至った。本発明は係る考えに基づいて成された
ものである。
された自動血圧測定装置は、血圧測定中に得られるカフ
脈波の振幅をその血圧測定中に逐次表示する機能を備え
ているが、一拍分のカフ脈波の振幅しか表示していない
ため、その振幅が正常であるのか、或いは不整脈や体動
によって発生したノイズによるものなのかの判断が困難
であった。
発明は、生体の所定部位に巻回されるカフを備え、該カ
フ圧の徐速変化過程で該カフに発生するカフ脈波を採取
し、該カフ脈波の振幅の変化に基づいて前記生体の血圧
値を決定する形式の自動血圧測定装置であって、二次元
的に画素が配列された表示器と、前記カフ圧の徐速変化
過程で採取されるカフ脈波の振幅を、該カフ脈波の前に
採取されたカフ脈波の振幅と比較可能に、そのカフ圧の
徐速変化中に前記表示器に逐次表示する振幅表示手段と
を含むことを特徴とする。
で、振幅表示手段により、逐次採取されるカフ脈波の振
幅がその前に採取されたカフ脈波の振幅と比較可能に表
示器に逐次表示される。血圧測定が正常に実行されてい
る状態では、カフ脈波の振幅は最大振幅を示すまでは単
調に増加し、最大振幅を示した後は単調に減少するはず
である。従って、表示器に逐次表示されるカフ脈波の振
幅が、その前のカフ脈波の振幅と比較して正常な変化を
示していない場合には、その時点で血圧測定が異常であ
ると判断できる。
に係る発明は、前記カフ脈波の振幅を記憶する記憶装置
と、該記憶装置に記憶された過去の血圧測定における前
記振幅に基づいて、基準振幅を決定する基準振幅決定手
段と、該基準振幅決定手段により決定された基準振幅に
基づいて、逐次採取されるカフ脈波の振幅を正規化した
正規化振幅を逐次算出するする振幅正規化手段とをさら
に備え、前記振幅表示手段は、前記振幅正規化手段によ
り算出された正規化振幅を、該正規化振幅の前に算出さ
れた正規化振幅と比較可能に、前記カフ圧の徐速変化中
に前記表示器に逐次表示するものであることを特徴とす
る。
で表示できるようにするため、その前の振幅を最新の振
幅を基準として正規化して表示する場合など、逐次採取
されるカフ脈波の振幅を、その血圧測定において採取さ
れるいずれかのカフ脈波の振幅を基準として正規化して
表示する場合、その血圧測定において採取されるカフ脈
波が信頼性のある血圧値が得られないほどに全体的に微
弱であることを判断することが困難であるが、この発明
によれば、基準振幅決定手段によって、過去の血圧測定
におけるカフ脈波の振幅に基づいて基準振幅が決定さ
れ、振幅正規化手段によって、逐次採取されるカフ脈波
の振幅がその基準振幅に基づいて正規化されて正規化振
幅とされる。そして、振幅表示手段により、その正規化
振幅がその前に算出された正規化振幅と比較可能に逐次
表示器に表示されるので、逐次採取されるカフ脈波の振
幅が信頼性のある血圧値が得られないほどに小さいこと
を判断するのが容易になる。
に係る発明は、前記記憶装置に記憶された過去の血圧測
定における前記振幅を該振幅の発生順に連ねた振幅列
を、前記振幅表示手段によって前記表示器に逐次表示さ
れるカフ脈波の振幅と比較可能に表示する比較表示手段
をさらに含むことを特徴とする。
過去の血圧測定における振幅をその発生順に連ねた振幅
列が、逐次表示されるカフ脈波の振幅と比較可能に表示
されるので、表示された振幅列が正常な血圧値が決定さ
れた場合の振幅列であれば、その振幅列と逐次表示され
る今回の血圧測定におけるカフ脈波の振幅とを比較し
て、逐次表示される今回の血圧測定におけるカフ脈波の
振幅の変化傾向が、過去の振幅列の変化傾向と大きく異
なった場合にはその時点で血圧測定が異常であると判断
できる。
置は、前記振幅表示手段が、前記カフ圧を変量とするカ
フ圧軸と前記カフ脈波の振幅を変量とする振幅軸とから
なる二次元グラフに前記カフ圧の徐速変化過程で採取さ
れるカフ脈波の振幅およびそのカフ脈波の前に採取され
たカフ脈波の振幅を表示するものであって、前記生体の
血圧値が決定された時に、その血圧値を表す血圧表示記
号を前記二次元グラフのカフ圧軸近傍に表示する血圧値
記号表示手段をさらに含む。このようにすれば、血圧値
記号とカフ脈波の振幅の変化傾向とを比較することで誤
測定か否かの判断が容易になる。
を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、自動血圧測
定装置8の構成を説明する図である。
ム製袋を布製帯状袋内に有してたとえば患者の上腕部1
2に巻回されるカフ10と、このカフ10に配管20を
介してそれぞれ接続された圧力センサ14、切替弁1
6、および空気ポンプ18とを備えている。この切替弁
16は、カフ10内への圧力の供給を許容する圧力供給
状態、カフ10内を徐々に排圧する徐速排圧状態、およ
びカフ10内を急速に排圧する急速排圧状態の3つの状
態に切り替えられるように構成されている。
出するものであって、カフ10内の圧力を表す圧力信号
SPを静圧弁別回路22および脈波弁別回路24にそれぞ
れ供給する。静圧弁別回路22はローパスフィルタを備
え、圧力信号SPに含まれる静圧成分すなわちカフ圧PCを
表すカフ圧信号SCを弁別してそのカフ圧信号SCをA/D
変換器26を介して電子制御装置28へ供給する。
タを備え、圧力信号SPの振動成分であるカフ脈波信号SM
を周波数的に弁別してそのカフ脈波信号SMをA/D変換
器29を介して電子制御装置28へ供給する。このカフ
脈波信号SMが表すカフ脈波Wは、患者の心拍に同期して
上腕動脈からカフ10に伝達される圧力振動波であり、
心拍と同じ周波数で周期的に変化する。上記A/D変換
器29を通過した後のカフ脈波信号SMは、数ミリ秒乃至
数十ミリ秒程度のA/D変換器29のサンプリング周期
毎の瞬時値を示すデジタル信号であり、そのA/D変換
器29の分解能がたとえば2024ユニットであるとす
ると、たとえば0〜100mVの入力スパン内において
2024段階で変化させられて出力される。
OM32,RAM34,および図示しないI/Oポート
等を備えた所謂マイクロコンピュータにて構成されてお
り、CPU30は、ROM32に予め記憶されたプログ
ラムに従ってRAM34の一時記憶機能を利用しつつ信
号処理を実行することにより、I/Oポートから駆動信
号を出力して切替弁16および空気ポンプ18を制御す
るとともに、所定のアルゴリズムを実行することにより
決定した血圧値BPを表す信号およびカフ脈波Wの振幅Aを
表す信号等を、液晶表示盤等の二次元的に画素が配列さ
れる表示面を有する表示器36へ供給して、血圧値BP、
カフ脈波Wの振幅Aなどを表示器36に表示させる。
始または停止させるために操作され、その起動停止押し
ボタン38が操作されると起動停止信号が電子制御装置
28へ出力される。電子制御装置28は、起動停止信号
が供給されると、血圧測定が実行されていない場合には
血圧測定を実行し、血圧測定実行中はその血圧測定を中
止する。記憶装置40は、磁気ディスク、磁気テープ、
揮発性半導体メモリ、或いは不揮発性半導体メモリなど
のよく知られた記憶装置により構成され、電子制御装置
28において血圧決定アルゴリズムが実行されることに
より作成された振幅列や血圧値BP等をそれぞれ所定の記
憶領域に記憶する。
の要部を説明する機能ブロック線図である。カフ圧制御
手段50は、静圧弁別回路22から供給されるカフ圧信
号SCに基づいて空気ポンプ18および切替弁16を制御
して、カフ10の圧迫圧力すなわちカフ圧PCを最高血圧
値BPSYSよりも高い値に設定された昇圧目標値PCM(たと
えば180mmHg)まで急速昇圧させた後、そのカフ圧PCを
2〜3mmHg/sec程度の一定の速度で徐速降圧させ、次述
する血圧値決定手段52によって血圧値BPが決定された
後にカフ圧PCを大気圧まで急速に降圧させる。
段50によってカフ10の圧迫圧力が徐速降圧させられ
る過程で連続的に得られるカフ脈波信号SMの変化に基づ
いて、よく知られたオシロメトリックアルゴリズムに従
って、生体の最高血圧値BPSY S、平均血圧値BPMEAN、最
低血圧値BPDIAを決定する。すなわち、カフ10の圧迫
圧力が徐速降圧させられる過程で逐次得られるカフ脈波
W(n)(n=1,2,3…)についてその振幅A(n)を逐次決定し、
その振幅A(n)をカフ脈波W(n)の発生順に連ねたものであ
る振幅列において、たとえば、振幅A(n)の大きさの変化
率が所定の基準値を超えるほどに急激に変化したときの
その振幅A(n)に対応するカフ圧PCを最高血圧値BPSYSま
たは最低血圧値BPDIAに決定し、振幅列における最大振
幅Amaxに対応するカフ圧PCを平均血圧BPMEANに決定す
る。なお、振幅A(n)に対応するカフ圧PCとは、カフ脈波
W(n)がその振幅A(n)を示したときのカフ圧PCをいう。そ
して、その決定した最高血圧値BPSYS等を表示器36に
表示し、且つ、上記振幅列を構成する振幅A(n)をカフ圧
PCと対応させて記憶装置40の所定の記憶領域に記憶す
る。
記憶されている前回までの血圧測定における振幅A(n)に
基づいて、基準振幅Astを決定する。たとえば、前回の
血圧測定における最大振幅Amax、前回の血圧測定におけ
る振幅A(n)の平均などを基準振幅Astに決定する。
圧させられているときに脈波弁別回路24から供給され
る脈波信号SMが表すカフ脈波W(n)の振幅A(n)を、前記基
準振幅決定手段54によって決定された基準振幅Astに
基づいて正規化して正規化振幅AF(n)を逐次算出する。
すなわち、カフ脈波W(n)の振幅A(n)を逐次決定し、その
振幅A(n)を式1に代入して正規化振幅AF(n)を逐次算出
する。 (式1) AF(n)=A(n)/Ast
された過去の血圧測定における振幅A(n)を、一回の血圧
測定を一つの単位として振幅A(n)をその発生順に連ねた
振幅列として、次述する振幅表示手段72により逐次表
示される今回の血圧測定における振幅A(n)と比較可能に
表示する。図3の上段は、比較表示手段58により表示
される振幅列の一例を示す図である。図3の上段におい
て、振幅列は、カフ圧PCを変量とするカフ圧軸60とカ
フ脈波W(n)の振幅A(n)の大きさを変量とする振幅軸62
とから成る二次元グラフ64において、各振幅A(n)が棒
グラフとして表示されることにより構成される。また、
カフ圧軸60のすぐ下には、オシロメトリックアルゴリ
ズムにより決定された最高血圧値BPSYS、平均血圧値BP
MEAN、および最低血圧値BPDIAをそれぞれ表す三角形状
の血圧値記号66,68,70も表示されている。な
お、この振幅列は正常に測定された場合の例である。
過程で脈波弁別回路24により逐次採取されるカフ脈波
W(n)の振幅A(n)を、上記カフ圧PCの徐速降圧過程におい
てそのカフ脈波W(n)の前に採取されたカフ脈波W(n)の振
幅A(n)と比較可能に、上記カフ圧の徐速降圧中に表示器
36に逐次表示するものである。本自動血圧測定装置8
では、カフ脈波W(n)の振幅A(n)として、カフ脈波W(n)を
振幅正規化手段56によって正規化した後の正規化振幅
AF(n)を表示器36に逐次表示する。また、その逐次表
示される振幅A(n)(または正規化振幅AF(n))と比較可
能に表示される振幅は、少なくとも一拍前の振幅A(n-1)
を含み、好ましくは、今回のカフ圧PCの徐速降圧過程で
得られるすべてのカフ脈波W(n)の振幅A(n)である。
次表示される正規化振幅AF(n)の一例を示している。図
3の下段において、正規化振幅AF(n)は、前記二次元グ
ラフ64と同様のカフ圧軸60および正規化振幅AF(n)
を変量とする正規化振幅軸73から成る二次元グラフ7
4に棒グラフとして表示されている。図3の下段に示す
例は、今回の血圧測定で逐次得られる正規化振幅AF(n)
をすべて示す場合の例であり、この例では、正規化振幅
AF(3)は正規化振幅AF(2)に対して著しく大きくなってお
り、また、正規化振幅AF(2)が示すカフ圧PCと正規化振
幅AF(3)が示すカフ圧PCとの差は、正規化振幅AF(1)が示
すカフ圧PCと正規化振幅AF(2)が示すカフ圧PCとの差に
比べて明らかに大きくなっている。従って、正規化振幅
AF(3)が表示された時点で、不整脈が発生したと判断で
き、このまま血圧測定を継続しても血圧値BPが決定でき
ないか、決定できてもその血圧値BPは信頼性に欠けると
判断できる。なお、図3の下段に示す例では、正規化振
幅AF(3)に続いて表示される正規化振幅AF(4)を正規化振
幅AF(3)と比較すれば、正規化振幅AF(4)が正規化振幅AF
(3)に比べて著しく小さいので、正規化振幅AF(4)が表示
されると現在進行中の血圧測定が異常であることが一層
確実に判断できる。また、図3に示す例では、上段の二
次元グラフ64と下段の二次元グラフ74とは、横軸で
あるカフ圧軸60の横方向の位置が一致するように配置
されているので、過去の血圧測定において得られた振幅
列と、血圧測定中に逐次表示される正規化振幅AF(n)と
が容易に比較できる。従って、逐次表示される正規化振
幅AF(n)の変化傾向が、上段において表示されている二
次元グラフ64の振幅列の変化傾向と大きく異なること
からも、現在進行中の血圧測定が異常であると判断でき
る。
段52によりオシロメトリックアルゴリズムが実行され
ることにより決定された血圧値BPを、その血圧値BPが決
定されたときに、前記二次元グラフ74のカフ圧軸60
の近傍に表示する。図4は、振幅表示手段72によって
表示される正規化振幅AF(n)の表示例であって、図3の
下段に示した例とは別の例を示す二次元グラフ74であ
る。図4では、血圧値記号表示手段76により表示され
る血圧値記号の例として、図3の上段の二次元グラフ6
4におけるものと同じ三角形状の血圧値記号66、6
8、70を示す。図4に示すように、血圧測定中に、最
小血圧値BPDIAを示す血圧値記号70が二次元グラフ7
4に表示されると、一時的にカフ脈波の振幅が弱く検出
されたことによって、そのときのカフ圧PCが最小血圧値
BPDIAに決定されたが、その後に検出されたカフ脈波W
(n)の振幅A(n)から、上記最小血圧値BPDIAは誤測定であ
ることが、血圧測定中に判断できる。
制御機能の要部をさらに具体化して説明するためのフロ
ーチャートである。図5において、ステップ(以下、ス
テップを省略する)S1では、起動停止押しボタン38
が操作されることにより、起動停止信号が供給されたか
否かが判断される。このS1の判断が否定された場合は
S1の判断が繰り返し実行される。一方、S1の判断が
肯定された場合には、続いて基準振幅決定手段54に相
当するS2が実行される。S2では、記憶装置40に記
憶されている前回の血圧測定における振幅A(n)のうちの
最大振幅Amaxが基準振幅Astに決定される。なお、初回
の血圧測定であって記憶装置40に振幅A(n)が記憶され
ていない場合には、実験に基づいて予め設定された所定
振幅が基準振幅Astに決定される。
実行される。S3では、前回の本ルーチンの実行におい
て、後述するS18で記憶装置40に記憶された振幅列
を、図3の上段に示すように表示する。なお、血圧測定
中に測定が異常であると判断された場合には強制的に血
圧測定が中止されるので、S18で記憶装置40に記憶
されるのは、正常に血圧測定が終了したと判断される場
合である。従って、S3で表示される振幅列は、正常な
血圧測定における振幅列を表している。
且つ切替弁16が圧力供給状態に切り替えられることに
より、カフ10の圧迫圧力すなわちカフ圧PCの急速昇圧
が開始される。続くS5では、カフ圧PCが予め設定さた
昇圧目標値PCM以上となったか否かが判断される。この
昇圧目標値PCMは、一般的な最高血圧値BPSYSよりも高い
値であって、たとえば180mmHgに設定される。
判断が繰り返し実行され、その間にカフ圧PCの昇圧が継
続される。そしてカフ圧PCの上昇によりS5の判断が肯
定されると、S6が実行されて空気ポンプ18の駆動が
停止されるとともに切替弁16が徐速排圧状態に切り替
えられる。これにより、カフ圧PCの2乃至3mmHg/sec程
度の速度での徐速降圧が開始させられる。
のサンプリング周期にて逐次供給される脈波信号SMに基
づいて振幅A(n)が決定できるだけのカフ脈波W(n)が検出
されたか否かが判断される。この判断は、たとえばカフ
脈波W(n)の立ち上がり点およびピークが検出されたこと
をもって判断される。
脈波W(n)について、その振幅A(n)が算出される。この振
幅A(n)はカフ脈波W(n)のピークにおける信号強度と立ち
上がり点における信号強度の差から算出される。続くS
9では、上記S8で算出された振幅A(n)がカフ脈波W(n)
のピークが検出された時のカフ圧PCとともにRAM34
に一時的に記憶される。
0が実行される。そのS10では、前記S8で算出され
た振幅A(n)と、前記S2で決定された基準振幅Astが前
記式1に代入されることによって、正規化振幅AF(n)が
算出される。
が実行され、上記S10で算出された正規化振幅AF(n)
が、前述の図3の下段の二次元グラフ74に棒グラフと
して逐次表示される。
2において、血圧決定アルゴリズムが実行される。すな
わち、S12では、前記S8で算出されたカフ脈波W(n)
の振幅A(n)の変化に基づいて、最高血圧値BPSYS、平均
血圧値BPMEAN、最低血圧値BPD IAを決定するためのよく
知られたオシロメトリック方式の血圧値決定アルゴリズ
ムが実行される。
血圧値BPMEAN、最低血圧値BPDIAのうちのいずれか一つ
が決定されたか否かが判断される。この判断が否定され
た場合には、前記S7以降が繰り返し実行されることに
より、再びカフ脈波W(n)が検出され、そのカフ脈波W(n)
の振幅A(n)を正規化した正規化振幅AF(n)が、カフ圧PC
の徐速降圧過程において逐次表示器36に表示される。
には、血圧値記号表示手段76に相当するS14におい
て、たとえば図4に示すような血圧値記号66,68,
70が、表示器36に表示されている二次元グラフ74
のカフ圧軸60のすぐ下に表示される。
たか否かが判断される。最高血圧値BPSYS、平均血圧値B
PMEAN、最低血圧値BPDIAのうちで最低血圧値BPDIAが最
後に決定されるので、S15では、最低血圧値BPDIAが
決定されたか否かが判断される。当初は、このS15の
判断が否定されるので、前記S7以降が繰り返し実行さ
れる。
S16において、切替弁16が急速排圧状態に切り替え
られることによって、カフ10内の空気が急速に排気さ
れて圧迫が解放される。図5のフローチャートでは、S
4乃至S6、S16がカフ圧制御手段50に相当する。
された最高血圧値BPSYS、平均血圧値BPMEAN、最低血圧
値BPDIAが表示器36に数値表示される。そして、続く
S18において、前記S7乃至S15の繰り返しにおい
てS8でRAM34に一時記憶された振幅列すなわち一
連の振幅A(n)、およびその振幅A(n)に対応するカフ圧PC
が、記憶装置40の所定の記憶領域に記憶されて本ルー
チンは終了させられる。なお、本ルーチンが実行されて
いる間に、表示器38に逐次表示される正規化振幅AF
(n)から血圧測定が異常であると判断されて起動停止押
しボタン38が操作された場合には、本ルーチンは中止
させられる。
れば、カフ圧PCの徐速降圧過程で、S11(振幅表示手
段72)において、逐次採取されるカフ脈波W(n)の振幅
A(n)を正規化した正規化振幅A(n)が、その前に採取され
たカフ脈波W(n)の振幅A(n)を正規化した正規化振幅A(n)
と比較可能に、表示器36に逐次表示される。従って、
表示器36に逐次表示される正規化振幅A(n)が、その前
の正規化振幅A(n)と比較して正常な変化を示していない
場合には、その時点で血圧測定が異常であると判断でき
る。
例では、S2(基準振幅決定手段54)において、前回
の血圧測定における最大振幅Amaxが基準振幅Astに決定
され、S10(振幅正規化手段56)において、逐次採
取されるカフ脈波W(n)の振幅A(n)がその基準振幅Astに
基づいて正規化されて正規化振幅AF(n)とされる。そし
て、S11(振幅表示手段72)において、その正規化
振幅AF(n)がその前に算出された正規化振幅AF(n)と比較
可能に逐次表示器36に表示されるので、逐次採取され
るカフ脈波W(n)の振幅A(n)が信頼性のある血圧値BPが得
られないほどに小さいことを判断することが容易にな
る。
例では、S3(比較表示手段58)において、前回の血
圧測定における振幅A(n)をその発生順に連ねた振幅列
が、逐次表示される正規化振幅AF(n)と比較可能に表示
されるので、その振幅列と逐次表示される今回の血圧測
定における正規化振幅AF(n)とを比較して、逐次表示さ
れる今回の血圧測定における正規化振幅AF(n)の変化傾
向が、過去の振幅列の変化傾向と大きく異なった場合に
はその時点で血圧測定が異常であると判断できる。
例では、S14(血圧値記号表示手段76)において、
血圧値BPが決定されたときに、表示器36に表示されて
いる二次元グラフ74のカフ圧軸60のすぐ下に、血圧
値記号66,68,70が表示されるので、血圧値記号
66,68,70と正規化振幅AF(n)の変化傾向とを比
較することで誤測定か否かの判断が容易になる。
説明したが、本発明は他の態様においても適用される。
幅A(n)を棒グラフで逐次表示する例を説明したが、折れ
線グラフ等の他の形態で振幅A(n)が表示されてもよい。
の血圧測定における振幅A(n)と比較可能に表示する振幅
列として、前回の血圧測定における振幅列を表示する例
を説明したが、前回の血圧測定における振幅列だけでな
く過去の複数回の血圧測定における振幅列を表示しても
よい。その際、図6に示すように、カフ圧軸60、振幅
軸60および測定時刻を変量とする測定時刻軸78から
なる三次元グラフ80に、過去の複数回の血圧測定にお
ける振幅列と、今回の血圧測定における振幅A(n)とを表
示してもよい。なお、図6では、過去の血圧測定におけ
る振幅列を一点鎖線で示し、今回の血圧測定における振
幅A(n)を実線で示している。
停止押しボタン38が操作された場合に血圧測定が開始
されていたが、所定の血圧測定周期毎に自動的に血圧測
定が開始されてもよい。
圧軸60と正規化振幅軸73とからなる二次元グラフ7
4に正規化振幅AF(n)を逐次表示する例を説明したが、
カフ圧PCの徐速降圧速度は一定であることから、カフ圧
PCの徐速降圧過程においてはカフ圧PCと時間とは一対一
に対応する。従って、カフ圧軸60に代えて時間軸が用
いられてもよい。
詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良
を加えた態様で実施することができる。
説明する図である。
る機能ブロック線図である。
測定において算出された正規化振幅AF(n)とが比較可能
に表示された例を示す図である。
であって、図3の下段に示した例とは別の例を示す図で
ある。
さらに具体化して説明するためのフローチャートであ
る。
であって、図3とは別の表示形態を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 生体の所定部位に巻回されるカフを備
え、該カフ圧の徐速変化過程で該カフに発生するカフ脈
波を採取し、該カフ脈波の振幅の変化に基づいて前記生
体の血圧値を決定する形式の自動血圧測定装置であっ
て、 二次元的に画素が配列された表示器と、 前記カフ圧の徐速変化過程で採取されるカフ脈波の振幅
を、該カフ脈波の前に採取されたカフ脈波の振幅と比較
可能に、該カフ圧の徐速変化中に前記表示器に逐次表示
する振幅表示手段とを含むことを特徴とする自動血圧測
定装置。 - 【請求項2】 前記カフ脈波の振幅を記憶する記憶装置
と、 該記憶装置に記憶された過去の血圧測定における前記振
幅に基づいて、基準振幅を決定する基準振幅決定手段
と、 該基準振幅決定手段により決定された基準振幅に基づい
て、逐次採取されるカフ脈波の振幅を正規化した正規化
振幅を逐次算出するする振幅正規化手段とをさらに備
え、 前記振幅表示手段は、前記振幅正規化手段により算出さ
れた正規化振幅を、該正規化振幅の前に算出された正規
化振幅と比較可能に、前記カフ圧の徐速変化中に前記表
示器に逐次表示するものであることを特徴とする請求項
1に記載の自動血圧測定装置。 - 【請求項3】 前記記憶装置に記憶された過去の血圧測
定における前記振幅を該振幅の発生順に連ねた振幅列
を、前記振幅表示手段によって前記表示器に逐次表示さ
れるカフ脈波の振幅と比較可能に表示する比較表示手段
をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載
の自動血圧測定装置。
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