JP4153543B2 - 電子血圧計 - Google Patents

電子血圧計 Download PDF

Info

Publication number
JP4153543B2
JP4153543B2 JP2006292358A JP2006292358A JP4153543B2 JP 4153543 B2 JP4153543 B2 JP 4153543B2 JP 2006292358 A JP2006292358 A JP 2006292358A JP 2006292358 A JP2006292358 A JP 2006292358A JP 4153543 B2 JP4153543 B2 JP 4153543B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control value
correction amount
speed
control
cuff
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006292358A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008104773A (ja
Inventor
清 伊藤
中西  孝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Holdings Co Ltd, Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Holdings Co Ltd
Priority to JP2006292358A priority Critical patent/JP4153543B2/ja
Priority to CN2007800401537A priority patent/CN101528120B/zh
Priority to PCT/JP2007/070693 priority patent/WO2008050786A1/ja
Publication of JP2008104773A publication Critical patent/JP2008104773A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4153543B2 publication Critical patent/JP4153543B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/021Measuring pressure in heart or blood vessels
    • A61B5/022Measuring pressure in heart or blood vessels by applying pressure to close blood vessels, e.g. against the skin; Ophthalmodynamometers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/021Measuring pressure in heart or blood vessels
    • A61B5/02141Details of apparatus construction, e.g. pump units or housings therefor, cuff pressurising systems, arrangements of fluid conduits or circuits

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Description

この発明は、電子血圧計に関し、特に、カフ内圧力を制御しながら血圧を測定する電子血圧計に関する。
電子血圧計には、カフ内圧力(以下、カフ圧とする)を最高血圧よりも十分高い圧力まで加圧した後、徐々に低下させながら血圧を測定する方式のものがある。この方式の電子血圧計では、減圧過程において、カフの減圧速度が所望の速度になるように、カフに接続された排気弁の開き具合を調節して排気量を調節している。カフ内の空気の排気量は、排気弁の開口度が一定の場合、カフの内外圧力差が大きいときは多く、小さいときは少なくなる。したがって、排気弁の開き具合を調節せずに排気を続けると、減圧速度は次第に遅くなる。
血圧測定中のユーザの脈拍を利用してカフの減圧速度を制御するようにした血圧計が公知である。例えば、血圧測定中に各脈波間の圧力差を検知し、脈波検出毎に排気弁の励磁コイルへの電力供給を指数関数的に減少させることにより、一定速度で減圧を行うようにした血圧計の圧力降下速度制御装置が公知である(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の技術では、脈波間の圧力差を各脈波の立ち上がり直前の圧力差をその制御に用いることで脈波が重畳していない正確な空気ノウの圧力を検出している。また、脈拍の周期別に1拍あたりの排気量が一定となるように排気弁の開度を制御するためのデータを用意し、脈拍周期に対応するデータによって一拍あたりの排気量を一定化させるようにした血圧計が公知である(例えば、特許文献2参照。)。
特開平6−47011号公報(段落番号[0007]) 特公平3−49573号公報(第2頁第4欄、14〜23行目)
しかしながら、前記特許文献1に開示された制御装置では、脈拍数が少なくて脈波周期が長い場合には、排気弁の開度が変更されてから次に変更されるまでの間隔が長くなり、その間、排気弁の開度が固定状態になるため、排気弁の開度が次に変更されるまでの間に減圧速度が所望の速度よりも低下してしまう。つまり、脈拍数が少ない場合には、精度よく減圧速度を所望の速度に保つことができないという問題点がある。また、前記特許文献2に開示された血圧計では、一拍あたりの排気量が一定であるため、脈拍数が少ない場合には、血圧値が決定するまで減圧を行うのに時間がかかるという問題点がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、脈拍数とカフの変圧速度に基づいて、カフ内圧力を変化させる変圧手段を制御するための制御値を修正することによって、脈拍数が少ない場合でも、カフ内圧力を所望の変圧速度で変化させながら血圧測定を行うことができる電子血圧計を提供することを目的とする。また、この発明は、脈拍数が少ない場合でも、測定の長時間化を招くことなく、血圧測定を行うことができる電子血圧計を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる電子血圧計は、カフと、前記カフ内の圧力を変化させる変圧手段と、前記カフ内の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段の出力信号中に含まれる脈波成分を検出する脈波検出手段と
、前記脈波検出手段により脈波が検出された後は、脈波の谷又はピークの何れかから所定期間内に前記変圧手段を制御する変圧制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子血圧計は、上記の発明において、前記脈波検出手段により検出された脈波に基づいて脈拍数を算出する脈拍数算出手段、をさらに備え、前記変圧制御手段は、前記脈拍数算出手段により算出された脈拍数および前記圧力検出手段により検出された前記カフ内の圧力の変圧速度の目標変圧速度からの速度偏差に基づいて、該変圧速度が目標変圧速度に近づくように、前記変圧手段を制御するための制御値を修正して前記変圧手段を制御することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子血圧計は、上記の発明において、前記変圧制御手段は、変圧中に変圧速度を算出する変圧速度算出手段と、前記変圧速度算出手段により算出された変圧速度の目標変圧速度からの偏差を算出する変圧速度偏差算出手段と、前記変圧速度偏差算出手段により算出された速度偏差および前記脈拍数算出手段により算出された脈拍数に基づいて前記制御値の修正量を決定する制御値修正量決定手段と、前記制御値修正量決定手段により決定された前記修正量に基づいて前記制御値を修正する制御値修正手段と、を備えることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子血圧計は、上記の発明において、変圧速度の目標変圧速度からの偏差、脈拍数および制御値の修正量の関係を規定する制御値修正量テーブル、をさらに備え、前記制御値修正量決定手段は、さらに前記制御値修正量テーブルに基づいて前記制御値の修正量を決定することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子血圧計は、上記の発明において、前記制御値修正量テーブルは、脈拍数に応じて複数設けられており、複数の前記制御値修正量テーブルの中から、前記脈拍数算出手段により算出された脈拍数に対応するテーブルを選択する制御値修正量テーブル選択手段、をさらに備えることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子血圧計は、上記の発明において、前記変圧手段は、前記カフ内の圧力を降下させる排気弁により構成されており、前記変圧制御手段は、脈拍数が少ないほど前記排気弁を開くように、前記制御値を修正することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子血圧計は、上記の発明において、前記変圧手段は、前記カフ内の圧力を上昇させるポンプにより構成されており、前記変圧制御手段は、脈拍数が少ないほど前記ポンプの駆動量を増やすように、前記制御値を修正することを特徴とする。
この発明によれば、脈波の谷又はピークの何れかから所定期間内に前記減圧手段を制御するので、脈波の谷値あるいはピーク値に影響を与えることなく、減圧手段を制御できる。さらに、脈拍数とカフの減圧速度に基づいて、減圧速度が目標減圧速度に近づくように、減圧手段を制御するための制御値が修正される。また、脈拍数とカフの加圧速度に基づいて、加圧速度が目標加圧速度に近づくように、加圧手段を制御するための制御値が修正される。
本発明にかかる電子血圧計によれば、脈波の谷又はピークの何れかから所定期間内に前記変圧手段を制御するので、脈波の谷値あるいはピーク値に影響を与えることなく、変圧手段を制御できる。さらに、脈拍数とカフの変圧速度に基づいて、カフ内圧力を変化させる変圧手段を制御するための制御値を修正することによって、脈拍数が少ない場合でも、カフ内圧力を所望の変圧速度で変化させながら血圧測定を行うことができるという効果を奏する。また、脈拍数が少ない場合でも、測定の長時間化を招くことなく、血圧測定を行うことができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電子血圧計の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1にかかる電子血圧計の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、電子血圧計は、カフ1、圧力検出手段2、加圧手段3、減圧手段4、表示手段5、操作手段6およびマイクロコンピュータ(以下、マイコンとする)7を備えている。カフ1と、圧力検出手段2、加圧手段3および減圧手段4とは、チューブ8により接続されている。
圧力検出手段2は、カフ1内の圧力を検出する。圧力検出手段2は、例えば、圧力センサにより構成されている。加圧手段3は、マイコン7の出力信号に基づいて、カフ1を加圧する。加圧手段3は、例えば、空気等の流体(以下、単に空気等とする)をカフ1へ送り出すポンプにより構成されている。
減圧手段4は、マイコン7の出力信号に基づいて、カフ1内の圧力を降下させる。減圧手段4は、例えば、カフ1内の空気等を微速および急速に排気する排気弁により構成されている。この排気弁は、マイコン7の出力信号に基づいて、血圧測定終了時に全開となり、カフ1内を急速に減圧する。なお、減圧手段4は、カフ1内の空気等を微速に排気する微速排気弁と、急速に排気する急速排気弁を有する構成となっていてもよい。
表示手段5は、マイコン7により決定された最高血圧値および最低血圧値を表示する。表示手段5は、例えば、液晶表示パネルと、その液晶表示パネルの表示制御を行う制御手段により構成されている。表示手段5は、脈拍数や時間を表示するように構成されていてもよい。
操作手段6は、血圧測定時にユーザにより操作される各種ボタンやスイッチ等を有する。例えば、電源ボタンを兼ねた測定開始ボタンや、ユーザの識別子を入力するためのユーザIDボタンや、加圧値を設定するためのスイッチや、測定結果を記憶させるためのメモリーボタンなどが設けられている。
マイコン7は、血圧測定プログラムを実行することにより、加圧制御手段11、減圧制御手段12、血圧値決定手段13、脈拍数算出手段14および脈波検出手段15を実現する。加圧制御手段11は、圧力検出手段2により検出されたカフ1内の圧力値に基づいて、加圧手段3を構成するポンプの駆動制御を行う。例えば、カフ1の加圧中にカフ1内の圧力が所定の圧力に達すると、加圧制御手段11は、ポンプを停止させる。
脈波検出手段15は、カフ1の微速減圧時に、圧力検出手段2の出力信号中に含まれる脈波成分を検出する。脈拍数算出手段14は、脈波検出手段15の出力信号に基づいて脈拍数を算出する。血圧値決定手段13は、脈波検出手段15により検出された脈波成分に基づいて、例えば、周知のオシロメトリック法による血圧決定アルゴリズムにより、最高血圧値および最低血圧値を決定する。決定された血圧値は、表示手段5に表示される。また、血圧値決定手段13は、血圧値を決定すると、排気弁を全開にさせるために、減圧制御手段12に測定終了を通知する。
減圧制御手段12は、カフ1の加圧終了後、排気弁を開いてカフ1から空気等を微速排気させる。減圧制御手段12は、カフ1の微速減圧中、圧力検出手段2により検出されたカフ1内の圧力の減圧速度に基づいて、その減圧速度が目標減圧速度に近づくように、排気弁の開度の制御を行う。その制御の際に、減圧制御手段12は、脈拍数算出手段14により算出された脈拍数およびカフ圧の減圧速度に基づいて、その減圧速度がより一層、目標減圧速度に近づくように、排気弁の開度を制御するための制御値を修正する。圧力検出手段2によるカフ1内の圧力の検出はサンプリング周期に基づき随時行われるが、減圧速度制御のために用いられる値(カフ1内の圧力値)は、脈波検出手段15により脈波成分が検出された後は、特に、脈波の立ち上がり直前の圧力値を用いる。これは脈波成分が重畳していない圧力値を用いることでカフ1内の圧力を正確に検出するためである。さらに、減圧制御手段12による減圧手段4(排気弁の開度)の制御値の修正および減圧手段4の制御は、脈波検出手段15により脈波成分が検出された後は、脈波と同期して、脈波の谷又はピークの何れかから所定期間内に行われ、本実施形態では、特に、脈波のピーク値検出後の脈波の立ち下がり時に行うこととしている。これは、脈波の谷あるいは脈波のピーク時に、減圧手段4の制御値を修正し、減圧手段4を制御すると、減圧手段4の排気弁を開くことによるカフ1の減圧速度の制御で、脈波の谷あるいは脈波のピークにノイズが発生し、脈波の谷値あるいはピーク値に影響を与え、ひいては血圧値決定に影響を与えないようにするためである。従って、この減圧制御手段12の制御値の修正および減圧手段4の制御は、脈波検出手段15により脈波が検出された後は、脈波検出手段15により脈波が検出されるたびに実施される。また、減圧制御手段12は、血圧測定終了時に、血圧値決定手段13からの通知に応答して、排気弁を全開にする。
ここで、特に限定しないが、例えば、排気弁は、パルス幅変調された駆動信号により駆動される。この場合、排気弁の開度を制御するための制御値は、パルス幅に対応するデジタル値で表される。減圧制御手段12は、このデジタル値を変化させて、排気弁の駆動信号のデューティを変えることにより、排気弁の開度を制御する。
特に限定しないが、例えば、減圧手段4の排気弁は、制御値が大きいデジタル値であるほど小さい開度となり、一方、制御値が小さいデジタル値であるほど大きく開く。従って、制御値が大きければ、カフ1の減圧速度が小さくなり、制御値が小さければ、カフ1の減圧速度が大きくなる。例えば、制御値がゼロである場合には、排気弁が全開となり、カフ1が急速排気される。
図2は、減圧制御手段12の構成を示すブロック図である。図2に示すように、減圧制御手段12は、減圧速度算出手段21、減圧速度偏差算出手段22、制御値修正量テーブル選択手段23、制御値修正量テーブル24、制御値修正量決定手段25および制御値修正手段26を備えている。
減圧速度算出手段21は、カフ1の減圧中にその減圧速度を算出する。減圧速度は、例えば、圧力検出手段2により検出されたカフ1内の圧力値を微分することにより求められる。減圧速度偏差算出手段22は、減圧速度算出手段21により算出された減圧速度の目標減圧速度からの偏差(速度偏差)を算出する。速度偏差は、現在の減圧速度から目標減圧速度を減算することにより求められる。
制御値修正量テーブル24は、脈拍数および速度偏差と、制御値の修正量との関係を規定する。制御値修正量テーブル24は、血圧測定プログラムの中に記述されている。図3〜図5は、制御値修正量テーブルの一例を示す図である。特に限定しないが、ここでは、図3〜図5に示すように、脈拍数の範囲に応じて3個の制御値修正量テーブル24a,24b,24cが設けられているとする。
図3に示す制御値修正量テーブルA24aは、例えば、脈拍数が60拍/分よりも多い場合に選択されるテーブルである。図4に示す制御値修正量テーブルB24bは、例えば、脈拍数が40拍/分よりも多く、かつ60拍/分以下である場合に選択されるテーブルである。図5に示す制御値修正量テーブルC24cは、例えば、脈拍数が40拍/分以下である場合に選択されるテーブルである。速度偏差をΔVとする。
図3に示すように、制御値修正量テーブルA24aでは、例えば、[ΔV<−2.0]および[−2.0≦ΔV<−1.5]の場合の制御値の修正量は、それぞれ、−4および−3である。また、[1.5<ΔV≦2.0]および[2.0<ΔV]の場合の制御値の修正量は、それぞれ、+3および+4である。
つまり、制御値の修正量は、カフ1の減圧速度が目標減圧速度よりも小さくなるほど、排気弁の開度を大きくして減圧速度を大きくするために、制御値をより小さくするように、規定されている。逆に、カフ1の減圧速度が目標減圧速度よりも大きくなるほど、排気弁の開度を小さくして減圧速度を小さくするために、制御値をより大きくするように、制御値の修正量が規定されている。制御値修正量テーブルB24bおよび制御値修正量テーブルC24cについても同様である。
また、図4に示すように、制御値修正量テーブルB24bでは、例えば、[ΔV<−2.0]の場合の制御値の修正量は、−5である。さらに、図5に示すように、制御値修正量テーブルC24cでは、例えば、[ΔV<−2.0]の場合の制御値の修正量は、−6である。このように、制御値の修正量は、速度偏差ΔVが同じであっても、脈拍数が少ないほど、制御値をより小さくするように、規定されている。その理由は、次の通りである。
前述の如く、減圧制御手段12による制御値の修正および減圧制御手段12による減圧手段4の制御は、脈波検出手段15により脈波が検出された後は、脈波検出手段15により脈波が検出されるたびに実施される。故に、脈拍数が多い場合には、制御値を変更してから次に変更するまでの間隔が短い。従って、制御値を変更してから次の値に変更するまでの間に排気弁の開度が固定されていても、減圧速度が所望の速度よりもあまり低下しないうちに、次の制御値変更タイミングがくるので、減圧速度があまり所望の速度から乖離することはない。
それに対して、脈拍数が少ないと、制御値を変更してから次に変更するまでの間隔が長いので、制御値を変更してから次の値に変更するまでの間に、減圧速度が所望の速度よりも大きく低下してしまう。制御値を変更してから次の値に変更するまでの間での減圧速度の低下を少なくするには、制御値を変更してから次の値に変更するまでの間が長い分を見込んで排気弁の開度を多めにしておけばよい。従って、脈拍数が少ないほど、制御値がより小さくなるように修正し、排気弁の開度を大きくする。
なお、制御値修正量テーブルA24a、制御値修正量テーブルB24bおよび制御値修正量テーブルC24cにおいて、速度偏差ΔVがその他の値のときの制御値の修正量については、図3〜図5に示す通りであり、ここに列記するのを省略する。また、制御値修正量テーブル24の数、脈拍数の範囲の設定の仕方、各テーブルにおける速度偏差ΔVの範囲の設定の仕方などは、種々変更可能である。
制御値修正量テーブル選択手段23は、上述した3個の制御値修正量テーブルA24a、制御値修正量テーブルB24bおよび制御値修正量テーブルC24cの中から、脈拍数算出手段14により算出された脈拍数に対応するテーブルを選択する。制御値修正量決定手段25は、制御値修正量テーブル選択手段23により選択された制御値修正量テーブル24を参照し、減圧速度偏差算出手段22により算出された速度偏差に基づいて前記制御値の修正量を決定する。
制御値修正手段26は、制御値修正量決定手段25により決定された修正量に基づいて制御値を修正する。例えば、制御値修正手段26は、現在の制御値に、制御値修正量決定手段25により決定された修正量を加算して、新たな制御値とする。そして、制御値修正手段26は、その制御値に基づいて減圧手段4の排気弁の開度を制御する。制御値修正手段26は、血圧値決定手段13から測定終了通知を受け取ると、排気弁を全開にする。
図6は、この発明の実施の形態1にかかる電子血圧計の血圧測定手順のうちの減圧開始後の手順を示すフローチャートである。図6に示す一連の手順は、カフ1を加圧してカフ1内の圧力が所定の圧力に達した時点で、開始される。図6に示すように、カフ1の減圧が開始されると、まず、減圧制御手段12は、制御初期値を読み取る(ステップS1)。この制御初期値は、血圧測定プログラムの中に記述されている。次いで、減圧制御手段12は、その制御初期値を最初の制御値に設定する(ステップS2)。
次いで、周知の血圧決定アルゴリズムにより、血圧を測定する(ステップS3)。カフ1の減圧開始時には、減圧手段4の排気弁は、減圧制御手段12により、ステップS2で設定された制御値(制御初期値)に対応する開度に設定される。この時点では、減圧開始直後であり、最高血圧値と最低血圧値が決定していない。つまり、血圧測定は終了していない(ステップS4:No)。
従って、減圧制御手段12は、周知の減圧制御アルゴリズムを実行し、圧力検出手段2により検出されたカフ1内の圧力値、および脈拍数算出手段14により算出された脈拍数に基づいて、後述する減圧制御を行う(ステップS5)。そして、ステップS3に戻り、血圧を測定する。ステップS3〜S5を繰り返し行い、血圧値決定手段13により、最高血圧値と最低血圧値が決定したら血圧測定終了と判断し(ステップS4:Yes)、減圧手段4の排気弁を全開にしてカフ1を急速排気し、図6に示す一連の減圧処理を終了する。
図7は、この発明の実施の形態1にかかる電子血圧計の減圧制御手順を示すフローチャートである。図6のステップS5で減圧制御処理が開始されると、まず、減圧速度算出手段21により、カフ1の減圧速度を算出する(ステップS11)。次いで、減圧速度偏差算出手段22により、速度偏差ΔVを算出する(ステップS12)。次いで、脈拍数算出手段14により、脈拍数の算出を行い、脈拍数を算出できたか否かを判断する(ステップS13)。
脈拍数を算出できた場合(ステップS13:Yes)には、制御値修正量テーブル選択手段23により、脈拍数が60拍/分よりも多いか否かを判断する(ステップS14)。脈拍数が60拍/分よりも多い場合(ステップS14:Yes)には、制御値修正量テーブル選択手段23により、前記制御値修正量テーブルA24aを選択する(ステップS15)。ステップS13で脈拍数を算出できない場合(ステップS13:No)も、制御値修正量テーブルA24aが選択される(ステップS15)。
一方、脈拍数が60拍/分以下である場合(ステップS14:No)には、制御値修正量テーブル選択手段23により、脈拍数が40拍/分よりも多く、かつ60拍/分以下であるか否かを判断する(ステップS16)。脈拍数がこの範囲にある場合(ステップS16:Yes)には、制御値修正量テーブル選択手段23により、前記制御値修正量テーブルB24bを選択する(ステップS17)。さらに、脈拍数が40拍/分以下である場合(ステップS16:No)には、制御値修正量テーブル選択手段23により、制御値修正量テーブルC24cを選択する(ステップS18)。
ステップS15、ステップS17またはステップS18に続いて、制御値修正量決定手段25は、ステップS12で算出された速度偏差ΔVに基づいて、ステップS15、ステップS17またはステップS18で選択された制御値修正量テーブル24から該当する制御値の修正量を読み取る(ステップS19)。次いで、制御値修正手段26は、現在の制御値に、ステップS19で読み出された修正量を反映させて、新たに制御値とする(ステップS20)。そして、図7に示す一連の減圧制御処理が終了する。
図8は、脈拍数を40に設定して制御値を修正した場合の効果の一例を示す特性図であり、時間とカフ1内の圧力の関係を示している。なお、図8において、「制御値補正なし」とあるのは、脈拍数に応じた修正を行わずに、カフ1の減圧速度にのみ基づいて排気弁の開度を制御したものであり、「制御値補正あり」とあるのは、図7に示すフローチャートに従って、脈拍数に応じた制御値の修正を行ったものである。
図8より、制御値の修正を行わない場合には、減圧速度が目標減圧速度よりも小さくなり、減圧終了までに長時間を要していることがわかる。それに対して、制御値の修正を行う場合には、行わない場合に比べて、より直線的かつ目標減圧速度で減圧しており、短い時間で減圧終了圧力に達することがわかる。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2にかかる電子血圧計の全体構成を示すブロック図である。図9に示すように、電子血圧計は、カフ1、圧力検出手段2、加圧手段3、急速排気手段9、表示手段5、操作手段6およびマイクロコンピュータ(以下、マイコンとする)10を備えている。カフ1と、圧力検出手段2、加圧手段3および急速排気手段9とは、チューブ8により接続されている。実施の形態2は、カフ1の加圧中に血圧を測定するものである。
急速排気手段9は、血圧測定の終了時に、マイコン10の出力信号に基づいて、カフ1内の空気等を急速に排気する。急速排気手段9は、例えば、排気弁により構成されている。圧力検出手段2、加圧手段3、表示手段5および操作手段6は、実施の形態1と同様である。マイコン10は、血圧測定プログラムを実行することにより、加圧制御手段11、血圧値決定手段13、脈拍数算出手段14、脈波検出手段15および排気制御手段16を実現する。
脈波検出手段15は、カフ1の加圧時に、圧力検出手段2の出力信号中に含まれる脈波成分を検出する。脈拍数算出手段14は、実施の形態1と同様である。血圧値決定手段13は、実施の形態1と同様に、最高血圧値および最低血圧値を決定し、加圧制御手段11へ加圧停止指令を出力するとともに、排気制御手段16へ排気弁の全開指令を出力する。排気制御手段16は、血圧値決定手段13から全開指令を受け取ると、排気弁を全開にする。
加圧制御手段11は、圧力検出手段2により検出されたカフ1内の圧力の加圧速度に基づいて、その加圧速度が目標加圧速度に近づくように、加圧手段3を構成するポンプの駆動制御を行う。その制御の際に、加圧制御手段11は、脈拍数算出手段14により算出された脈拍数およびカフ圧の加圧速度に基づいて、その加圧速度がより一層、目標加圧速度に近づくように、ポンプの駆動量を制御するための制御値を修正する。圧力検出手段2によるカフ1内の圧力の検出はサンプリング周期に基づき随時行われるが、加圧速度制御のために用いられる値(カフ1内の圧力値)は、脈波検出手段15により脈波成分が検出された後は、特に、脈波の立ち上がり直前の圧力値を用いる。これは脈波成分が重畳していない圧力値を用いることでカフ1内の圧力を正確に検出するためである。さらに、加圧制御手段11による加圧手段3(ポンプ)の制御値の修正および加圧手段3の制御は、脈波検出手段15により脈波成分が検出された後は、脈波と同期して、脈波の谷又はピークの何れかから所定期間内に行われ、本実施形態では、特に、脈波のピーク値検出後の脈波の立ち下がり時に行うこととしている。これは、脈波の谷あるいは脈波のピーク時に、加圧手段3の制御値を修正し、加圧手段3を制御すると、加圧手段3のポンプの駆動量制御によるカフ1の加圧速度の制御で、脈波の谷あるいは脈波のピークにノイズが発生し、脈波の谷値あるいは脈波のピーク値に影響を与え、ひいては血圧値決定に影響を与えないようにするためである。従って、この加圧制御手段11の制御値の修正および加圧手段3の制御は、脈波検出手段15により脈波が検出されるたびに実施される。また、加圧制御手段11は、血圧測定終了時に、血圧値決定手段13から加圧停止指令を受け取ると、ポンプの駆動を停止する。
ここで、特に限定しないが、例えば、ポンプは、パルス幅変調された駆動信号により駆動される。この場合、ポンプの駆動量を制御するための制御値は、パルス幅に対応するデジタル値で表される。加圧制御手段11は、このデジタル値を変化させて、ポンプの駆動信号のデューティを変えることにより、ポンプの駆動量を制御する。
特に限定しないが、例えば、ポンプは、制御値が大きいデジタル値であるほど駆動量圧送量が増え、一方、制御値が小さいデジタル値であるほど駆動量が減る。従って、制御値が大きければ、カフ1の加圧速度が大きくなり、制御値が小さければ、カフ1の加圧速度が小さくなる。
図10は、加圧制御手段の構成を示すブロック図である。図10に示すように、加圧制御手段11は、制御値修正量テーブル選択手段23、制御値修正量テーブル24、制御値修正量決定手段25、制御値修正手段26、加圧速度算出手段27および加圧速度偏差算出手段28を備えている。
加圧速度算出手段27は、カフ1の加圧中にその加圧速度を算出する。加圧速度は、例えば、圧力検出手段2により検出されたカフ1内の圧力値を微分することにより求められる。加圧速度偏差算出手段28は、加圧速度算出手段27により算出された加圧速度の目標加圧速度からの偏差(速度偏差)を算出する。速度偏差は、現在の加圧速度から目標加圧速度を減算することにより求められる。
制御値修正量テーブル24は、実施の形態1と同様である。ただし、実施の形態1が排気弁の制御値の修正であるのに対して、実施の形態2は、ポンプの制御値の修正であるので、制御値の修正量が実施の形態1と異なる。図11〜図13は、制御値修正量テーブルの一例を示す図である。特に限定しないが、ここでは、図11〜図13に示すように、脈拍数の範囲に応じて3個の制御値修正量テーブル24d,24e,24fが設けられているとする。
図11に示す制御値修正量テーブルD24dは、例えば、脈拍数が60拍/分よりも多い場合に選択されるテーブルである。図12に示す制御値修正量テーブルE24eは、例えば、脈拍数が40拍/分よりも多く、かつ60拍/分以下である場合に選択されるテーブルである。図13に示す制御値修正量テーブルF24fは、例えば、脈拍数が40拍/分以下である場合に選択されるテーブルである。
図11に示すように、制御値修正量テーブルD24dでは、例えば、[ΔV<−2.0]および[−2.0≦ΔV<−1.5]の場合の制御値の修正量は、それぞれ、+4および+3である。また、[1.5<ΔV≦2.0]および[2.0<ΔV]の場合の制御値の修正量は、それぞれ、−3および−4である。
つまり、制御値の修正量は、カフ1の加圧速度が目標加圧速度よりも小さくなるほど、ポンプの駆動量を多くして加圧速度を大きくするために、制御値をより大きくするように、規定されている。逆に、カフ1の加圧速度が目標加圧速度よりも大きくなるほど、ポンプの駆動量を少なくして加圧速度を小さくするために、制御値をより小さくするように、制御値の修正量が規定されている。制御値修正量テーブルE24eおよび制御値修正量テーブルF24fについても同様である。
また、図12に示すように、制御値修正量テーブルE24eでは、例えば、[ΔV<−2.0]の場合の制御値の修正量は、+5である。さらに、図13に示すように、制御値修正量テーブルF24fでは、例えば、[ΔV<−2.0]の場合の制御値の修正量は、+6である。このように、制御値の修正量は、速度偏差ΔVが同じであっても、脈拍数が少ないほど、制御値をより大きくするように、規定されている。その理由は、次の通りである。
ポンプの制御値を変えずにカフ1の加圧を続けていると、その加圧速度が低下してしまう。前述の如く、加圧制御手段11による制御値の修正および加圧制御手段11による加圧手段3の制御は、脈波検出手段15により脈波が検出された後は、脈波検出手段15により脈波が検出されるたびに実施される。故に、脈拍数が多い場合には、制御値を変更してから次に変更するまでの間隔が短い。従って、制御値を変更してから次の値に変更するまでの間にポンプの駆動量が固定されていても、加圧速度が所望の速度よりもあまり低下しないうちに、次の制御値変更タイミングがくるので、加圧速度があまり所望の速度から乖離することはない。
それに対して、脈拍数が少ないと、制御値を変更してから次に変更するまでの間隔が長いので、制御値を変更してから次の値に変更するまでの間に、加圧速度が所望の速度よりも低下してしまう。制御値を変更してから次の値に変更するまでの間での加圧速度の低下を少なくするには、制御値を変更してから次の値に変更するまでの間が長い分を見込んでポンプの駆動量を多めにしておけばよい。従って、脈拍数が少ないほど、制御値がより大きくなるように修正し、ポンプの駆動量を多くする。なお、制御値修正量テーブルD24d、制御値修正量テーブルE24eおよび制御値修正量テーブルF24fにおいて、速度偏差ΔVがその他の値のときの制御値の修正量については、図11〜図13に示す通りであり、ここに列記するのを省略する。
制御値修正量テーブル選択手段23は、上述した3個の制御値修正量テーブルD24d、制御値修正量テーブルE24eおよび制御値修正量テーブルF24fの中から、脈拍数算出手段14により算出された脈拍数に対応するテーブルを選択する。制御値修正量決定手段25は、制御値修正量テーブル選択手段23により選択された制御値修正量テーブル24を参照し、加圧速度偏差算出手段28により算出された速度偏差に基づいて前記制御値の修正量を決定する。
制御値修正手段26は、実施の形態1と同様に、制御値を修正して、新たな制御値とする。そして、制御値修正手段26は、その制御値に基づいて加圧手段3のポンプの駆動量を制御する。また、制御値修正手段26は、血圧値決定手段13から加圧停止指令を受け取ると、ポンプの駆動を停止する。
図14は、この発明の実施の形態2にかかる電子血圧計の血圧測定手順のうちの加圧開始後の手順を示すフローチャートである。図14に示すように、カフ1の加圧が開始されると、まず、加圧制御手段11は、制御初期値を読み取る(ステップS31)。この制御初期値は、血圧測定プログラムの中に記述されている。次いで、加圧制御手段11は、その制御初期値を最初の制御値に設定する(ステップS32)。
次いで、周知の血圧決定アルゴリズムにより、血圧を測定する(ステップS33)。カフ1の加圧開始時には、加圧手段3のポンプは、加圧制御手段11により、ステップS32で設定された制御値(制御初期値)に対応する量の空気等を圧送するように設定される。この時点では、加圧開始直後であり、最高血圧値と最低血圧値が決定していないので、血圧測定は終了していない(ステップS34:No)。
従って、加圧制御手段11は、周知の加圧制御アルゴリズムを実行し、圧力検出手段2により検出されたカフ1内の圧力値、および脈拍数算出手段14により算出された脈拍数に基づいて、後述する加圧制御を行う(ステップS35)。そして、ステップS33に戻り、血圧を測定する。ステップS33〜S35を繰り返し行い、血圧値決定手段13により、最高血圧値と最低血圧値が決定したら血圧測定終了と判断し(ステップS34:Yes)、加圧手段3のポンプを停止するとともに、急速排気手段9の排気弁を開いてカフ1を急速排気し、図14に示す一連の加圧処理を終了する。
図15は、この発明の実施の形態2にかかる電子血圧計の加圧制御手順を示すフローチャートである。図14のステップS35で加圧制御処理が開始されると、まず、加圧速度算出手段27により、カフ1の加圧速度を算出する(ステップS41)。次いで、加圧速度偏差算出手段28により、速度偏差ΔVを算出する(ステップS42)。次いで、脈拍数算出手段14により、脈拍数の算出を行い、脈拍数を算出できたか否かを判断する(ステップS43)。
脈拍数を算出できた場合(ステップS43:Yes)には、制御値修正量テーブル選択手段23により、脈拍数が60拍/分よりも多いか否かを判断する(ステップS44)。脈拍数が60拍/分よりも多い場合(ステップS44:Yes)には、制御値修正量テーブル選択手段23により、前記制御値修正量テーブルD24dを選択する(ステップS45)。ステップS43で脈拍数を算出できない場合(ステップS43:No)も、制御値修正量テーブルD24dが選択される(ステップS45)。
一方、脈拍数が60拍/分以下である場合(ステップS44:No)には、制御値修正量テーブル選択手段23により、脈拍数が40拍/分よりも多く、かつ60拍/分以下であるか否かを判断する(ステップS46)。脈拍数がこの範囲にある場合(ステップS46:Yes)には、制御値修正量テーブル選択手段23により、前記制御値修正量テーブルE24eを選択する(ステップS47)。さらに、脈拍数が40拍/分以下である場合(ステップS46:No)には、制御値修正量テーブル選択手段23により、制御値修正量テーブルF24fを選択する(ステップS48)。
ステップS45、ステップS47またはステップS48に続いて、制御値修正量決定手段25は、ステップS42で算出された速度偏差ΔVに基づいて、ステップS45、ステップS47またはステップS48で選択された制御値修正量テーブル24から該当する制御値の修正量を読み取る(ステップS49)。次いで、制御値修正手段26は、現在の制御値に、ステップS49で読み出された修正量を反映させて、新たに制御値とする(ステップS50)。そして、図15に示す一連の加圧制御処理が終了する。
以上説明したように、実施の形態1によれば、脈拍数とカフ1の減圧速度の速度偏差に基づいて、減圧速度が目標減圧速度に近づくように、減圧手段4の排気弁を制御するための制御値が修正される。また、実施の形態2によれば、脈拍数とカフ1の加圧速度の速度偏差に基づいて、加圧速度が目標加圧速度に近づくように、加圧手段3のポンプを制御するための制御値が修正される。従って、脈拍数が少ない場合でも、カフ1内の圧力を所望の減圧速度または加圧速度で変化させながら血圧測定を行うことができるという効果を奏する。また、脈拍数が少ない場合でも、測定の長時間化を招くことなく、血圧測定を行うことができるという効果を奏する。
以上において本発明は、上述した実施の形態に限らず、種々変更可能である。例えば、実施の形態の説明および添付図面中に記載した数値は一例であり、本発明はそれらの値に限定されるものではない。また、実施の形態1では、排気弁がパルス幅変調された駆動信号により駆動され、実施の形態2では、ポンプがパルス幅変調された駆動信号により駆動される例について説明したが、排気弁およびポンプを他の駆動方式により駆動する構成としてもよい。
以上のように、本発明にかかる電子血圧計は、カフの変圧速度を制御しながら血圧を測定する方式の電子血圧計に有用であり、特に、血圧測定中に検出したユーザの脈波数にかかわらずカフの変圧速度が目標変圧速度に近づくような制御を行う電子血圧計に適している。
この発明の実施の形態1にかかる電子血圧計の全体構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1にかかる電子血圧計の減圧制御手段の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1にかかる電子血圧計の制御値修正量テーブルの一例を示す図である。 この発明の実施の形態1にかかる電子血圧計の制御値修正量テーブルの一例を示す図である。 この発明の実施の形態1にかかる電子血圧計の制御値修正量テーブルの一例を示す図である。 この発明の実施の形態1にかかる電子血圧計の血圧測定手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1にかかる電子血圧計の減圧制御手順を示すフローチャートである。 時間とカフ内の圧力の関係を制御値の修正の有無を比較して示す特性図である。 この発明の実施の形態2にかかる電子血圧計の全体構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2にかかる電子血圧計の加圧制御手段の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2にかかる電子血圧計の制御値修正量テーブルの一例を示す図である。 この発明の実施の形態2にかかる電子血圧計の制御値修正量テーブルの一例を示す図である。 この発明の実施の形態2にかかる電子血圧計の制御値修正量テーブルの一例を示す図である。 この発明の実施の形態2にかかる電子血圧計の血圧測定手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2にかかる電子血圧計の加圧制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 カフ
2 圧力検出手段
3 加圧手段
4 減圧手段
11 加圧制御手段
12 減圧制御手段
14 脈拍数算出手段
15 脈波検出手段
21 減圧速度算出手段
22 減圧速度偏差算出手段
23 制御値修正量テーブル選択手段
24,24a,24b,24c,24d,24e,24f 制御値修正量テーブル
25 制御値修正量決定手段
26 制御値修正手段
27 加圧速度算出手段
28 加圧速度偏差算出手段

Claims (4)

  1. カフ内の圧力を変圧手段で制御することにより、カフ内の圧力の変圧速度を目標変圧速度に近づくように制御する電子血圧計において、
    前記変圧速度の目標変圧速度からの速度偏差と、前記カフ内の圧力を検出する圧力検出手段の出力信号中に含まれる脈成分により算出される脈拍数と前記変圧手段の変圧量を制御する制御値の修正量との関係を規定する制御値修正テーブルを有し、この制御値修正テーブルから前記速度偏差と前記脈拍数とに基づき制御値修正量を決定し、該制御値修正量に基づいて前記制御値を修正して前記変圧手段を制御することを特徴とする電子血圧計。
  2. 前記制御値修正量テーブルは、脈拍数に応じて複数設けられており、
    複数の前記制御値修正量テーブルの中から、前記脈拍数に対応するテーブルを選択する制御値修正量テーブル選択手段、をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の電子血圧計。
  3. 前記変圧手段は、前記カフ内の圧力を降下させる排気弁により構成されており、
    拍数が少ないほど前記排気弁を開くように、前記制御値を修正することを特徴とする請求項1または2に記載の電子血圧計。
  4. 前記変圧手段は、前記カフ内の圧力を上昇させるポンプにより構成されており、
    拍数が少ないほど前記ポンプによる駆動量を増やすように、前記制御値を修正することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電子血圧計。
JP2006292358A 2006-10-27 2006-10-27 電子血圧計 Active JP4153543B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006292358A JP4153543B2 (ja) 2006-10-27 2006-10-27 電子血圧計
CN2007800401537A CN101528120B (zh) 2006-10-27 2007-10-24 电子血压计
PCT/JP2007/070693 WO2008050786A1 (fr) 2006-10-27 2007-10-24 Sphygmomanomètre électronique

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006292358A JP4153543B2 (ja) 2006-10-27 2006-10-27 電子血圧計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008104773A JP2008104773A (ja) 2008-05-08
JP4153543B2 true JP4153543B2 (ja) 2008-09-24

Family

ID=39324580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006292358A Active JP4153543B2 (ja) 2006-10-27 2006-10-27 電子血圧計

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP4153543B2 (ja)
CN (1) CN101528120B (ja)
WO (1) WO2008050786A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5233967B2 (ja) * 2009-11-20 2013-07-10 オムロンヘルスケア株式会社 血圧測定装置
JP5718189B2 (ja) * 2011-08-23 2015-05-13 シチズンホールディングス株式会社 電子血圧計
JP5933301B2 (ja) * 2012-03-13 2016-06-08 テルモ株式会社 血圧計及びその制御方法
TWI611103B (zh) * 2016-02-03 2018-01-11 研能科技股份有限公司 適用於壓電致動泵浦之驅動電路之控制方法及其驅動電路
JP6689101B2 (ja) * 2016-03-01 2020-04-28 テルモ株式会社 血圧計
EP3524144A1 (en) * 2018-02-12 2019-08-14 Koninklijke Philips N.V. Controlling a wearable cuff

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58127634A (ja) * 1982-01-25 1983-07-29 コーリン電子株式会社 オシロメトリック式自動血圧測定装置
JPS58188428A (ja) * 1982-04-27 1983-11-02 オムロン株式会社 血圧計
JPS61122840A (ja) * 1984-11-19 1986-06-10 株式会社エー・アンド・ディ カフ圧力制御装置
JP3564942B2 (ja) * 1997-05-16 2004-09-15 オムロンヘルスケア株式会社 血圧測定装置
CN100500085C (zh) * 2000-01-14 2009-06-17 微生命知识产权股份有限公司 血压测量装置
JP4752259B2 (ja) * 2004-12-10 2011-08-17 オムロンヘルスケア株式会社 電子血圧計および血圧測定システム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2008050786A1 (fr) 2008-05-02
JP2008104773A (ja) 2008-05-08
CN101528120B (zh) 2012-07-25
CN101528120A (zh) 2009-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4153543B2 (ja) 電子血圧計
JP4213188B2 (ja) 電子血圧計
US10130270B2 (en) Electronic blood pressure monitor
US7118535B2 (en) Electronic blood pressure measurement device and blood pressure measuring method
EP2110074A1 (en) Apparatus and method of evaluating vascular endothelial function
US6805670B2 (en) Electronic blood pressure monitor
JP6019592B2 (ja) 血圧測定装置
JP3590613B2 (ja) 振幅増加指数算出装置および動脈硬化検査装置
US20060224068A1 (en) Blood pressure measuring apparatus
JP4134234B1 (ja) 電子血圧計
JP2011092512A (ja) 電子血圧計
JPH0667381B2 (ja) 電子血圧計
US8747326B2 (en) Electronic sphygmomanometer
WO2010098195A1 (ja) 血圧測定装置、血圧測定プログラムプロダクト、および、血圧測定制御方法
JP2002272689A (ja) 自動血圧測定装置
JP4091644B2 (ja) 電子血圧計
JP4047898B1 (ja) 電子血圧計
JP5928341B2 (ja) 電子血圧計および当該電子血圧計における血圧測定方法
JP2006247216A (ja) オシロメトリック式自動血圧測定装置
JPWO2008102852A1 (ja) 電子血圧計
WO2006016688A1 (ja) 電子血圧計の脈波データ補正装置、電子血圧計、電子血圧計の脈波データ補正方法、電子血圧計の制御方法、プログラムおよび記録媒体
JP5228620B2 (ja) 血圧測定装置
JPH0889485A (ja) 血圧測定装置
WO2013061778A1 (ja) 電子血圧計
JP4607546B2 (ja) 電子血圧計の圧力制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080520

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080701

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4153543

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250