JP3704052B2 - 高速撮像素子及び高速撮影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、破壊、爆発、高速流、衝突等の高速現象の撮影に適した高速撮像素子及び高速撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速撮影に使用される高速撮像素子には、複数の読み出し線から一斉に電荷信号を読み出すようにした並列読み出し型がある。しかし、撮影速度をより高速化するには、画素周辺記録型の撮像素子が適している。この画素周辺記録型の撮像素子では、撮影中は電荷信号を素子外に読み出すことなく、各画素の周辺に設けた画像信号蓄積部に連続的に上書きして記録する。この画素周辺記憶型の撮像素子では、電荷信号をアナログ信号のままで全画素一斉に並列記録するので、撮影速度の大幅な高速化を達成することができる。
【0003】
本発明者は、比較的面積の大きい個々のフォトダイオードから斜めに直線的に延びる電荷結合素子からなる電荷信号蓄積部を備える画素周辺記録型の撮像素子(斜行CCD型撮像素子)を先に提案している(特開2000−165750号参照)。
【0004】
図11は、この斜行CCD型撮像素子の原理を示している。この図11において、1はフォトダイオード、2はそれぞれ複数のエレメント2aを備えるCCD電荷蓄積部、4はドレーンゲートを示している。各フォトダイオード1で発生した電荷信号は発生した順序(撮影順序)に従って、図11において1〜5の番号を付して示すように、対応するCCD電荷蓄積部2のエレメント2aに記憶される。
【0005】
フォトダイオード1の中心軸線L1に対して、CCD電荷蓄積部2が傾斜していることが重要な特徴である。仮に、図12で示すように、フォトダイオード1の中心軸線L2に対してCCD電荷蓄積部2が平行に延びる構造であると、一つのフォトダイオード1から延びるCCD電荷蓄積部2が、そのフォトダイオード1に対して図において一つ下側に位置するフォトダイオード1と干渉するのを防止するために、下側のフォトダイオード1を1本のCCD電荷蓄積部2の幅だけ図において右にずらせる必要がある。その結果、図12の場合、フォトダイオード1の行の方向と列の方向が直交せず、フォトダイオード1の配置が歪む。これに対して、図11の場合、上記のようにCCD電荷蓄積部2が中心軸線L1に傾斜しているため、フォトダイオード1は一定間隔の行及び一定間隔の列を構成し、かつ、行方向(X軸方向)と列方向(Y軸方向)が互いに直交するように配置することができる。すなわち、フォトダイオード1を直方配列で配置することができる。
【0006】
図13は、上記斜行CCD型撮像素子の一例を示している。各CCD電荷蓄積部2は、緩やかに蛇行しながら受光面の上端から下端まで延び、列方向に隣接するフォトダイオード1の隙間の領域8を通過する。また、各CCD電荷蓄積部2は通過するフォトダイオード1間の領域8の数に対応するセグメントに分割され、各セグメントの上端にインプットゲート3、下端にドレーンゲート4が設けられている。さらに、各CCD電荷蓄積部2の下端は、受光面外に設けられた水平読み出しCCD6に接続されている。
【0007】
撮影時には、各フォトダイオード1で発生した電荷信号が対応するCCD電荷蓄積部2により移送され、ドレーンゲート4から素子外に排出される。また、読み出し時には、インプットゲート3及びアウトプットゲート4は閉じられ、各CCD電荷蓄積部2の電荷信号は、水平読み出しCCD6に移送される。その後、電荷信号は水平読み出しCCD6により増幅器7を経て素子外に読み出される。
【0008】
次に、CCD電荷転送路で電荷信号を移送するための駆動電圧について説明する。
図14から図18は、それぞれ代表的な駆動電圧のパターンを示している。図14(A)から図18(A)に示すように、通常はポリシリコン製である電極11a,11b,11c,11dが受光面に設けられ、これらの電極11a〜11dに対して受光面に設けられた金属線12a,12b,12c,12dを介して駆動電圧が供給される。図14(B)から図18(B)はCCD電荷転送路10の延在方向の位置と電位の関係を示し、図14(C)から図18(C)は時間と駆動電圧の変化の関係を示している。
【0009】
図14は3レベル3相の駆動電圧の場合を示し、図15は2レベル3相の駆動電圧の場合を示している。これらの場合には、それぞれφ1相、φ2相及びφ3相に対応する3種類の電極11a〜11cが必要となる。図15の場合には、ステップS0からS6に示すように、一つのエレメント10aから次のエレメント10aに電荷信号を移送するために、6ステップの電圧変化が必要となる。図16は2レベル4相の駆動電圧の場合を示し、φ1相、φ2相、φ3相、及びφ4層に対応する4種類の電極11a〜11dが必要となる。これら図14から図16の場合には、CCD電荷転送路10に電荷転送方向に不純物ドーピングプロファイルを変化させる必要はなく、P領域の基板にN領域のみからなるCCD電荷転送路10が設けられている。これら図14から図16の方式では、転送可能な電荷量が多く、大きなダイナミックレンジを確保することができるが、高速転送には適さない。
【0010】
一方、図17は2レベル2相の駆動電圧の場合を示し、図18は2レベル1相の駆動電圧の場合を示している。これらの場合にはCCD電荷転送路10の表面に不純物ドーピングが薄い部分と濃い部分とを交互に形成し、電荷信号の転送方向に予め電位勾配の凹凸を形成している。従って、電極11a,11bに駆動電圧を印加すると、階段状の電位プロファイルが形成され、この電位プロファイルの傾斜により電荷が下流側に転送される。これら図17及び図18の方式では、転送可能な電荷量は少ないが、高速転送に適している。
【0011】
撮像素子の受光面内では、小さい画素で多くの電荷信号を発生させることが必要であり、そのためにはCCD電荷蓄積部はより多くの電荷を転送できることが好ましい。一方、受光面外の水平読み出し用CCDでは高速性が要求される。また、受光面外にある水平読み出し用CCDの場合、スペースに余裕があるため、幅を大きくすることにより電荷移送量を増大することができる。
【0012】
従って、一般に受光面内のCCD電荷蓄積部2では図17及び図8の方式が採用され、水平読み出しCCD6では、図14から図16の方式が採用される。
【0013】
CCD電荷転送路に駆動電圧を供給するための金属線は、駆動電圧の相数と同数の種類が必要である。また、同一種類の金属線は同一層に配線する必要があるため、異なる種類の金属線を交差させる場合には互いに絶縁された2層に配線する必要がある。また、撮像素子の場合、インプットゲートやドレーンゲートに制御電圧を供給するための金属線を配線する必要がある。
【0014】
図19(A)〜(E)は、撮像素子のCCD電荷蓄積部に駆動電圧を供給するための電極11a〜11c及び金属線12a〜12cを同一の金属層に配線した例を示している。図19(A)は駆動電圧が1相の場合、図19(B)は駆動電圧が2相の場合、図19(C)は駆動電圧が3相の場合をそれぞれ示している。また、図19(D)は、駆動電圧が3相で制御電圧を供給するための1種類の金属線13aを金属線11a〜11cと同一層に配線した場合を示している。さらに、図19(E)は駆動電圧が3層で制御電圧を供給するための2種類の金属線13a,13bを金属線11a〜11cと同一層に配線した場合を示している。これらの図において17はコンタクトポイントを示している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記図13に示す斜行CCD型撮像素子には、以下の問題がある。
第1に、感度を高めるためにフォトダイオード1の面積を大きく設定すると、列方向に隣接する2個のフォトダイオード1間の領域8を非常に狭く設定する必要がある。しかし、狭い隙間8を通過するようにCCD電荷蓄積部2を設けるのは製造上困難である。また、CCD電荷蓄積部2により電荷信号が移送され際に、この狭い領域8の部分でノイズが発生する。
【0016】
第2に、図13の斜行CCD型撮像素子では、受光面の図において左下にCCD電荷蓄積部2のみが存在しフォトダイオード1が存在しない三角形領域14がある。この三角形領域14があると、撮像素子が大型化する。また、受光面の面積が同一であれば、三角形領域14がある分だけフォトダイオード14の数が少なくなり、解像度が低下する。
【0017】
第3に、駆動電圧及び制御電圧を供給するための金属線の種類が増加するとフレームレートが低下する。以下、この点について説明する。
図19(A)〜(E)に示すように、同位相の金属線間の距離15は、金属線の種類の増加とともに大きくなる。例えば、図19(A)〜図19(C)に示すように、駆動電圧を供給するための金属線12a〜12cのみが配線されている場合、1相、2相、及び3相の駆動電圧に対して距離15はチャネルピッチ(CCD電荷蓄積部の幅とチャネルストップの幅の和)のそれぞれ1倍、2倍、及び3倍であり、電圧転送距離は距離15の1/2である。また、図19(D)及び図19(E)に示すように、制御電圧を供給するための金属線13a,13bが配線されている場合、距離15はさらに大きくなる。一方、電極11a〜11c上を電圧が転送されるときの時間遅れは、電極11a〜11cの電気抵抗Rと電極11a〜11cの下側に位置する層の電気容量Cとの積RCに比例する。また、電気抵抗R及び電気容量Cは距離に比例する。従って、電極11a〜11cにおける電圧転送の時間遅れは、距離15の2乗に比例する。以上より、金属線の種類が増加すると電圧転送の時間遅れが増大し、フレームレートの低下を招く。上記時間遅れのフレームレートに対する影響は、フレームレートが100万枚/秒のオーダーに達すると特に顕著になる。
【0018】
金属線を配線する金属層の層数を増加すれば、距離15を短縮して電圧転送の時間遅れを低減することができる。しかし、層数が増加するとノイズの増大等の製品品質低下や、歩留の低下を招くため、金属層は最大3層程度である。さらに、最上層に金属製の遮光層を設ける必要があるため、金属線を配置可能な金属層の層は最大で2層程度となる。また、斜行CCD型撮像素子では、通常の撮像素子と比較して、層数の増加が歩留に与える影響が大きい。すなわち、撮像素子の歩留は面積の2乗に比例する。また、通常の撮像素子は数ミリメートル角程度であるのに対して、画素毎に多数のエレメントを備える斜行CCD型撮像素子は約2センチメートル角程度であり通常の撮像素子と比較して面積が大きい。従って、斜行CCD型撮像素子では、層数の増加が歩留に大きく影響する。
【0019】
そこで、本発明は、斜行CCD型撮像素子におけるノイズ低減、解像度の向上、フレームレートの向上、及び歩留の向上を図ることを課題としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1の発明は、一定間隔の行及び一定間隔の列を構成し、かつ、行方向と列方向が互いに直交するように受光面上に配置され、それぞれ入射線の強度に応じた電荷信号を発生する複数の電荷信号変換部と、個々の上記電荷信号変換部に対して1本ずつ設けられ、一端が対応する上記電荷信号変換部に対して接続され、列方向に隣接する上記電荷信号変換部を結ぶ線に対して傾斜して線状に延び、上記対応する電荷信号変換部で発生した電荷信号を上記一端から他端に向けてそれぞれ移送する複数の電荷信号蓄積部と、上記電荷信号変換部の個々の列に対して1本ずつ設けられ、対応する列を構成する上記電荷信号変換部に上記一端が接続されている上記電荷信号蓄積部の上記他端が複数合流し、上記電荷信号蓄積部の上記他端から移送された電荷信号を受光面外に移送する、複数の電荷信号輸送部とを備える、高速撮像素子を提供する。
【0021】
本発明の高速撮像素子では、列方向に隣接する電荷信号変換部間の領域を電荷信号蓄積部が通過しないため、電荷信号蓄積部により電荷信号が移送される際に発生するノイズを低減することができる。また、撮影終了後は電荷信号輸送部によりノイズを発生することなく電荷信号を素子外に読み出すことができる。
【0022】
具体的には、上記電荷信号輸送部は、上記電荷信号変換部の列方向に延びることが好ましい。
【0023】
受光面はその隅部に三角形領域がない矩形形状になり、素子の小型化を図ることができる。また、面積が同一であれば、この三角形領域がなくなる分だけ電荷信号変換部の数が増加し、解像度が向上する。
【0024】
また、上記電荷信号輸送部に対する上記電荷信号蓄積部の合流点において、上記電荷信号蓄積部の電荷の移送方向と、上記電荷信号輸送部における電荷の移送方向とが略同一であることが好ましい。
さらに、上記電荷信号蓄積部は第1の電荷結合素子からなり、上記電荷信号輸送部は第2の電荷結合素子からなり、上記第1の電荷結合素子に駆動電圧を供給する少なくとも2種類の複数の電極と、上記第2の電荷結合素子に駆動電圧を供給する少なくとも2種類の複数の電極とを備え、上記第2の電荷結合素子に駆動電圧を供給する電極のうち少なくとも1種類の電極は、上記第1の電荷結合素子に駆動電圧を供給する電極うち少なくとも1種類の電極と同一種類の電極であることが好ましい。
【0025】
電荷信号輸送部に対する電荷信号蓄積部の合流点において電荷信号を異なる2方向に移送する必要がない。そのため、電荷結合素子に駆動電圧に供給するための金属線の本数を低減して、同一種類の金属線間の距離を短縮することができる。この金属線間の距離短縮により、駆動電圧の転送の時間遅れを低減してフレームレートを向上することができる。また、金属線の本数低減によりノイズを低減することができる。さらに、金属線の本数低減により金属層の層数を低減することができる。この金属層の層数の低減によりノイズが低減され、歩留が向上する。さらにまた、電荷信号蓄積部と電荷輸送部に駆動電圧を供給する電極うち少なくとも1種類の電極を共用することによっても駆動電圧供給用の金属線の本数を低減することができる。
【0026】
それぞれ個々の電荷信号変換部に対応する複数の窓部が設けられ、各窓部は上記電荷信号変換部へ入射線を透過させ、窓部以外の部分は入射線を遮断する遮光層と、各電荷信号蓄積部に対応して1個ずつ設けられ、対応する電荷信号蓄積部により移送される電荷信号を素子外に排出するための複数の電荷信号排出制御部と、上記遮光層を介して上記複数の電荷信号排出制御部に対して制御電圧を供給する制御電圧供給部とをさらに備えることが好ましい。
【0027】
電荷信号排出制御部は電荷信号蓄積部のように高速で制御する必要がない。従って、電気容量の大きい遮光層を介して制御電圧を供給することができる。被覆層を介して電荷信号排出部に制御電圧が供給されるため、制御電圧を供給するための金属線を設ける必要がなく、金属線の本数を低減することができる。そのため、同一種類の金属線間の距離の短縮により、駆動電圧の転送の時間遅れを低減し、フレームレートを向上することができる。また、金属線の本数低減によりノイズを低減することができる。さらに、金属線の本数低減により金属層の層数を低減することができる。この金属層の層数の低減により歩留が向上する。
【0028】
上記電荷信号蓄積部は電荷結合素子からなり、これらの電荷結合素子に駆動電圧を供給するための複数の金属線と、これらの金属線を介して2相の駆動電圧を供給する駆動電圧供給部とをさらに備えることが好ましい。
【0029】
電荷信号蓄積部を構成する電荷結合素子は、2相の駆動電圧で動作するため、フレームレートを向上することができる。すなわち、3相以上の駆動電圧であれば3〜8ステップの電圧変化で電荷信号が1個のエレメントから次のエレメントに移送されるが、2相の駆動電圧であれば2ステップの電圧変化により電荷信号は1個のエレメントから次のエレメントに移送されるため、電荷の移送速度が増加しフレームレートが向上する。
【0030】
第2の発明は、上記高速撮像素子を備える撮影装置を提供する。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に、図面に示す本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は高速撮影装置全体の構成を示している。レンズ21に入射した光は外部シャッター22を通過して高速撮像素子31の受光面32上に結像する。撮影中は入射した光の強度に応じて電荷が生じるが、過剰な入射光により生じた過剰電荷は、ドレーン線23を通じてアースに排出される。撮影後は読み出し線24を通じ撮像素子内に蓄積された電荷信号(画像情報)が、ADコンバータ25によりデジタル情報に変換され、バッファメモリー26に蓄積される。バッファメモリー26に蓄積された画像情報は画像情報処理装置27により連続する1枚1枚の画像情報に変換されたのち、高速撮影装置外に出力される。この画像情報はモ二夕ー28により画像として目で見ることができる。また、高速撮影装置は、装置全体を制御するためのタイミングコントローラー29を備えている。さらに、高速撮影装置は、高速撮像素子を制御するために後述する駆動電圧及び制御電圧を含む必要な数種の電圧を発生する電圧供給部30を備えている。タイミングコントローラ29には、トリガー信号発生部100が接続されている。トリガー信号発生部100は、例えば撮影対象の輝度変化を監視し、一定の条件が充足されると連続上書きの停止を命令するトリガー信号をタイミングコントローラ29に出力する。
【0032】
次に、高速撮像素子31について説明する。
図2に示すように、受光面32には複数のフォトダイオード(電荷信号変換部)33が配置されている。これらのフォトダイオード33は、行方向(X軸方向)の間隔S1及び列方向(Y軸方向)の間隔S2がそれぞれ一定となるように配置されている。また、これらのフォトダイオード33は、行方向と列方向が互いに直交するように配置されている。すなわち、フォトダイオード33は直方配列(正方配列を含む。)で受光面32に配置されている。また、それぞれ1個のフォトダイオード33を含む画素34も直方配列で配置されている。図2では、行方向に3個、列方向に4個の合計12個のフォトダイオード33が図示されている。
【0033】
各フォトダイオード33に対して1本ずつ線状の記録用CCD(電荷信号蓄積部)36が設けられている。また、各フォトダイオード33の列に対して1本ずつ、線状の垂直読み出し用CCD(電荷信号輸送部)37が設けられている。
【0034】
記録用CCD36の一端は、インプットゲート38を介して対応するフォトダイオード33に接続されている。また、記録用CCD36は、列方向に隣接するフォトダイオード33を結ぶ線L2に対して傾斜する方向に延びている。さらに、記録用CCD36の他端は垂直読み出し用CCD37に合流している。同一の列を構成するフォトダイオード33に一端が接続されている記録用CCD36の他端は、その列に対応する垂直読み出し用CCD37に合流している。換言すると、同一の列を構成するフォトダイオード33に接続されたすべての記録用CCD36が同一の垂直読み出し用CCD37に合流している。
【0035】
垂直読み出し用CCD37は、フォトダイオード33の列方向(垂直方向)に延びている。また、垂直読み出し用CCD37の図において下端は受光面32外まで延びて水平読み出し用CCD39に接続されている。水平読み出し用CCD39は増幅器41を介して信号読み出し線24(図1参照)に接続されている。
【0036】
図3において、番号5〜16で示すように、記録用CCD36は17個のエレメント36aを有し、インプットゲート38から数えて18個のエレメント36aだけ進むと、垂直読み出し用CCD37に合流する。図3では、インプットゲート38が合流する部分の垂直読み出し用CCD37のエレメント37aに番号「4」が付されている。図3において矢印F1,F2で示すように、垂直読み出し用CCD37に対する記録用CCD36の合流点、すなわち番号「4」が付されたエレメント37aの近傍において、記録用CCD36の電荷信号の移送方向と、垂直読み出し用CCD37の電荷信号の移送方法は略同一方向である。
【0037】
図2に示すように、各画素34には行方向に4個、列方向に4個の合計16個の記録用CCD36のエレメント36aが含まれている。フォトダイオード33から図において左下向きに延びる記録用CCD36は列方向に細長いメモリ領域42を構成している。このメモリ領域42の図において左側に垂直読み出し用CCD37が設けられている
【0038】
垂直読み出し用CCD37の図において左側には、垂直読み出し用CCD37と平行に延びるドレーン43が設けられている。垂直読み出し用CCD37と同様に、ドレーン43もフォトダイオード33の列毎に設けられている。ドレーン43は受光面32外まで延び、水平方向に延びるドレーン線44に接続されている。このドレーン線44は上記アースに接続されたドレーン線23(図1参照)に接続されている。
【0039】
図3に示すように、ドレーン43は、記録用CCD36の合流点である番号「4」が付された垂直読み出し用CCD37のエレメント37aに対して、矢印F2で示す電荷信号の移送方向に対して1個上流側のエレメント37a、すなわち番号「1」が付されたエレメント37aに接続されている。ドレーン43と垂直読み出し用CCD37のエレメント37aの間にはドレンゲート45が設けられている。
【0040】
次に、図4から図7を参照して受光面32の構造を詳細に説明する。これらの図のうち、図4は基板(最下層)を示している。図5は最下層の上に形成されたポリシリコン電極層を示している。図6はポリシリコン電極層の上に形成された金属層を示している。図7は最上層である遮光層46を示している。基板とポリシリコン電極層との間、ポリシリコン電極層と金属層との間、及び金属層と遮光層46との間には、それぞれ透明な絶縁層(図示せず。)が設けられている。
【0041】
図2及び図4に示すように、基板にはフォトダイオード33、記録用CCD36、インプットゲート38、ドレーンゲート44、及び垂直読み出し用CCD37が設けられている。記録用CCD36はN領域47aとN領域47bとを交互に設けることにより構成されている。連続する4個のN領域47a及びN領域47bが1個のエレメント36aを構成している。垂直読み出し用CCD37もN領域47aとN領域47bとを交互に設けることにより構成され、連続する4個のN領域47a及びN領域47bが1個のエレメント37aを構成している。また、一対のN領域47a及びN−領域47bが1個のインプットゲート38を構成している。フォトダイオード33、記録用CCD36、インプットゲート38、ドレーンゲート45、及び垂直読み出し用CCD37を除いた基板の残りの部分はP領域からなるチャネルストップ48を構成している。
【0042】
図5に示すように、ポリシリコン層には3種類のポリシリコン電極51,52,53が設けられている。
これらのうち第1ポリシリコン電極51は、記録用CCD36を駆動するためのものであり、φ1相の駆動電圧が印加される。次に、第2ポリシリコン電極52は、記録用CCD36と垂直読み出し用CCD37の両方の駆動に使用され、φ2相の駆動電圧が印加される。さらに、第3ポリシリコン電極53は、垂直読み出し用CCD37を駆動するための電極であり、φ1相の駆動電圧が印加される。
【0043】
これらのポリシリコン電極51〜53は受光面32内においてフォトダイオード33の行方向(水平方向)に延びており、各ポリシリコン電極51〜53の下側には一対のN領域47aとN領域47bが位置している。第1ポリシリコン電極51と第2ポリシリコン電極52は行方向(水平方向)に一列に並んで設けられている。しかし、第1ポリシリコン電極51と第3ポリシリコン電極53との間には隙間54が設けられており、この隙間54によって、第1ポリシリコン電極51と第3ポリシリコン電極53は、電気的に互いに絶縁されている。第1及び第3ポリシリコン電極51,53と、第2ポリシリコン電極52が列方向に交互に設けられている。記録用CCD36の1個のエレメント36aには第1ポリシリコン電極51と第2ポリシリコン電極52の対が対応し、垂直読み出し用CCD37の1個のエレメント37aには第1ポリシリコン電極51と第3ポリシリコン電極53の対が対応している。
【0044】
図6に示すように、金属層は第1金属線57、第2金属線58、第3金属線59、及びドレーン43を含む。金属線57〜59は、上記電圧供給部30が出力する駆動電圧をポリシリコン電極51〜53に供給する。金属線57〜59のうち、第1金属線57は第1ポリシリコン電極51にφ1相の駆動電圧を供給する。また、第2金属線58は第2ポリシリコン電極52にφ2相の駆動電圧を供給する。さらに、第3金属線59は第3ポリシリコン電極53にφ1相の駆動電圧を供給する。
【0045】
第1金属線57は、列方向(垂直方向)に延びる1本の本線57aと、この本線57aから分岐して行方向(水平方向)に延びる複数の分岐線57bとからなる。第1金属線57の各分岐線57bは、コンタクトポイント61aにより第1ポリシリコン電極51に接続されている。従って、φ1相の駆動電圧は、電圧供給部30から第1金属線57及びコンタクトポイント61aを介して記録CCD36のエレメント36aに供給される。
【0046】
第2金属線58も、列方向に延びる1本の本線58aと、この本線58aから分岐して列方向延びる複数の第2分岐線58bとからなる。各第2分岐線58bは、コンタクトポイント61bにより第2ポリシリコン電極52に接続されている。従って、φ2相の駆動電圧は、電圧供給部30から第2金属線58及びコンタクトポイント61bを介して記録用CCD36のエレメント36a及び垂直読み出し用CCD37のエレメント37aに供給される。
【0047】
第3金属線59は、上記第1金属線57及び第2金属線58と同様に列方向に延び、コンタクトポイント61cにより第3ポリシリコン電極53に接続されている。従って、φ1相の駆動電圧は、電圧供給部30から第3金属線59及びコンタクトポイント61cを介して垂直読み出し用CCD37のエレメント37aに供給される。
【0048】
ドレーンゲート45はコンタクトポイント61dを介して遮光層46に接続されている。従って、ドレ−ンゲート45を開閉するための制御電圧は、遮光層46及びコンタクトポイント61dを介してドレーンゲート45に供給される。ドレーンゲート45は記録用CCD36や垂直読み出し用CCD37のように高速で制御する必要がないため、比較的電気容量の大きい遮光層46を介して制御電圧を供給することが可能である。
【0049】
図7に示すように、遮光層46にはそれぞれフォトダイオード33と対応する複数の窓部46aが設けられている。この窓部46aはフォトダイオード33に光を入射させる。遮光層46の窓部46a以外の部分は、受光面32を覆い入射光を遮断する。遮光層46は導電性金属からなる。この導電性金属には例えばアルミニウムがある。
【0050】
本実施形態の高速撮像素子31は、上記のようにフォトダイオード33の列毎に設けられ、かつ列方向に延びる垂直読み出し用CCD37により、記録用CCDに蓄積された電荷信号を受光面32外に読み出す構成としている。従って、受光面32内は矩形状であり、記録用CCD36のみが存在しフォトダイオード33が存在しない三角形領域14(図13参照)がない。これによって素子の小型化を図ることができる。また、受光面の面積が同一であれば三角形領域がなくなる分だけフォトダイオードの数が増加し、解像度が向上する。
【0051】
次に、高速撮像素子31の動作を説明する。
まず、連続上書き撮影について説明する。
電圧供給部30から遮光層46及びコンタクトポイント61dを介して、ドレーンゲート45にドレーン線43と同電位を維持するように制御電圧が印加される。この状態では、ドレーンゲート45に接続された垂直読み出し用CCD37のエレメント37a、すなわち図3におい番号「1」を付したエレメント37aからドレーンゲート45、ドレーン線43,23を経て電荷信号が素子外に排出される。
【0052】
また、連続上書き撮影時には、電圧供給部30から記録用CCD36及び垂直読み出し用CCD37に、図8(C)に示すように2レベル2相の駆動電圧が印加される。詳細には、記録用CCD36のエレメント36aには、電圧供給部30から第1金属線57、コンタクトポイント61a、及び第1ポリシリコン電極51を介してφ1相の駆動電圧が供給される。また、記録用CCD36のエレメント36aには、電圧供給部30から第2金属線58、コンタクトポイント61b、及び第2ポリシリコン電極52を介してφ2相の駆動電圧が印加される。一方、垂直読み出し用CCD37のエレメント37aには、電圧供給部30から第3金属線59、コンタクトポイント61c、及び第3ポリシリコン電極53を介してφ1相の駆動電圧が印加される。また、垂直読み出し用CCD37のエレメント37aには、電圧供給部30から第2金属線58、コンタクトポイント61bを介してφ2相の駆動電圧が供給される。
【0053】
上記記録用CCD36及び垂直読み出し用CCD37に対して印加される駆動電圧により図8(B)に示すように電荷信号が移送される。詳細には、図3においてエレメント36aに付した番号「5」〜「21」及び矢印F1で示すように、フォトダイオード33で発生した電荷信号は、記録用CCD36により垂直読み出し用CCD37との合流点に向けて移送される。また、図3においてエレメント37aに付した番号「1」〜「4」及び矢印F2で示すように、垂直読み出し用CCD37に移送された電荷信号は列方向(垂直方向)に移送される。垂直読み出し用CCD37により移送される電荷信号は、下流側の合流点、すなわち図3におい番号「4」が付されたエレメント37aに到達する前に、番号「1」が付されたエレメント37aからドレーンゲート45を経てドレーン43に排出される。
【0054】
以上の動作により、図3において番号「1」〜「21」示すように、記録用CCD36及び垂直読み出し用CCD37のエレメント36a,37aに多数の最新の電荷信号が更新されつつ記録される。また、ドレーンゲート45から電荷信号が排出されるので、一つのフォトダイオード33で発生した電荷信号が列方向に隣接する他のフォトダイオード33が発生した電荷信号と混合されない。
【0055】
トリガー信号発生部100からタイミングコントローラ29にトリガー信号が入力されると、上記駆動電圧の印加停止によって連続上書き撮影が終了し、外部シャッター22が閉じられる。
【0056】
次に、連続上書き撮影停止後の電荷信号の読み出しを説明する。
ドレーンゲート45には遮光層46を介してドレーンゲート45を閉鎖するための制御電圧(例えば0V)が印加される。また、電荷信号の読み出しは、垂直読み出し用CCD37から水平読み出し用CCD39へ電荷信号を移送する第1処理と、記録用CCD36から垂直読み出し用CCD37へ電荷信号を移送する第2処理とを繰り返すことにより実行される。
【0057】
第1処理では、記録用CCD36では電荷信号の移送は行われず、垂直読み出し用CCD37のみで電荷信号の移送を行う。具体的には、記録用CCD36にφ1相の駆動電圧を供給するための第1金属線57に供給する電圧を一定とする一方、記録用CCD36及び垂直読み出し用CCD37にφ2相の駆動電圧を供給するための第2金属線58と、垂直読み出し用CCD37にφ1相の駆動電圧を供給するための第3金属線59にのみ2レベルの駆動電圧を印加する。その結果、記録用CCD36では、図9(B),(C)に示すように電荷信号は移送されることなく、蓄積されているエレメント36aに留まる。一方、垂直読み出し用CCD37では、図8(B),(C)及び図3において矢印F2で示すように、電荷信号は列方向(鉛直方向)に移送される。水平読み出し用CCD39に移送された電荷信号は、増幅器41、読み出し線24及びA/Dコンバータ25を介してバッファメモリー26に送られる。垂直読み出し用CCD37のエレメント37aに蓄積されたすべての電荷信号が水平読み出し用CCD39に移送されると、1回の第1処理が終了して第2処理が実行される。
【0058】
第2処理では、記録用CCD36と垂直読み出し用CCD37の両方で電荷信号の移送が実行される。具体的には、記録用CCD36にφ1相の駆動電圧を供給するための第1金属線57、記録用CCD36及び垂直読み出し用CCD37にφ2相の駆動電圧を供給するための第2金属線58、及び垂直読み出し用CCD37にφ1相の駆動電圧を供給するための第3金属線59のすべてに2レベルの駆動電圧を印加する。その結果、記録用CCD36及び垂直読み出し用CCD37の両方において、図8(B),(C)及び図3において矢印F1,F2で示すように電荷信号が移送される。その結果、垂直読み出し用CCD37のエレメント37aのうち、図3において番号「1」〜「4」を付したエレメント37aに対して記録用CCD36から電荷信号が供給される。垂直読み出し用CCD37のすべのエレメント37aに電荷信号が蓄積されたとき、すなわち図3において番号「1」〜「4」を付したエレメント37aに電荷信号が蓄積されると、1回の第2処理が終了し、再び第1処理が実行される。上記第1処理と第2処理の繰り返しにより、記録用CCD36、垂直読み出し用CCD37、及び水平読み出し用CCD39からすべての電荷信号が素子外に移送されると、読み出しが終了する。
【0059】
本実施形態の高速撮像素子32によりフレームレートの向上、ノイズ低減、及び歩留の向上を図ることができる。
【0060】
フレームレートの向上について説明する。
まず、本実施形態の高速撮像素子32では、図3及び図10(A)において矢印F1,F2で示すように、垂直読み出し用CCD37に対する記録用CCD36の合流点において、記録用CCD36の電荷信号の移送方向と、垂直読み出し用CCDの電荷信号の移送方向が同一である。そのため、記録用CCD36及び垂直読み出し用CCDに駆動電圧に供給に必要な金属線の本数を低減することができる。例えば、図10(B)において矢印F1’,F2’で示すように、合流点において記録用CCD36’の電荷信号の移送方向と、垂直読み出し用CCD37の電荷信号の移送方向が直交する場合には、電荷信号の移送方向を転換するために2種類の金属線が必要となり、受光面上に無駄な空間が生じる。また、図10(C)に示すように、記録用CCD36’’から他の記録用CCD36’’へ順次電荷信号を移送する構成とした場合も、矢印F1’’,F2’’で示すように電荷信号の移送方向を転換するために2種類の金属線が必要となる。これに対して、本実施形態は合流点における電荷信号の移送方向が1種類であるので、移送方向転換のために余分に金属線を設ける必要がない。この点で本実施形態の高速撮像素子32では、金属線の本数を低減することができる。
【0061】
また、上記のようにドレーンゲート45に遮光層46を介して制御電圧を供給しているため、制御電圧を供給するための金属線を別途設ける必要がない。この点でも本実施形態の高速撮像素子32では、金属線の本数を低減することができる。
【0062】
さらに、記録用CCD36のエレメント36aへのφ2相の駆動電圧の供給と、垂直読み出し用CCD37のエレメント37aへのφ2相の駆動電圧の供給を同一の金属線、すなわち第2金属線58により行っている。この記録用CCD36と垂直読み出し用CCD37の駆動電圧供給用金属線の共用によっても金属線の本数が低減される。
【0063】
以上のような金属線の本数低減により、駆動電圧供給用の第1から第3金属線57,58,59間の距離が縮小し、記録用CCD36及び垂直読み出し用CCD37における駆動電圧転送の時間遅れを低減することができる。その結果、フレームレートが向上する。
【0064】
また、本実施形態の高速撮像素子32では、記録用CCD36を、2相の駆動電圧で駆動するため、この点でもフレームレートが向上する。すなわち、3相以上の駆動電圧であれば、3〜8ステップの電圧変化で電荷信号が1個のエレメントから次のエレメントに移送されるが、2相の駆動電圧であれば、図8においてステップS0〜S2に示すように、2ステップの電圧変化で電荷信号が1個のエレメントから次のエレメントに移送される。そのため、電荷信号の移送速度が増加し、フレームレートが向上する。
【0065】
具体的には、上記本実施形態の特徴を具備することにより、100万枚/秒のオーダーのフレームレートが実現可能となる。
【0066】
次に、ノイズ低減及び歩留の向上について説明する。
まず、フォトダイオード33ないしは画素34の列に対して1本ずつ設けられた垂直読み出し用CCD37に、対応する列を構成するフォトダイオード33に接続された記録用CCD36が合流している。この配置により、図7に示すように列方向に隣接するフォトダイオード間の狭い隙間148を記録用CCD36が通過しない。よって、記録用CCD36により電荷信号が移送される際に発生するノイズを低減することができる。また、撮影終了後は垂直読み出し用CCD37によりノイズを発生することなく電荷信号を素子外に読み出すことができる。
【0067】
さらに、上記のように金属線は第1から第3金属線57〜59の3種類のみであり、金属線の種類の数が少ない。この点でも金属線の本数が低減されるため、ノイズを低減することができる。
【0068】
さらに、上記のように金属線の種類ないしは本数が低減されるため、金属層の層数が低減される。具体的には、金属層の層数は第1から第3金属線57〜59を配線するための一層に遮光層46を加えた合計2層である。この金属層の層数低減によっても、ノイズが低減する。
【0069】
以上のようにノイズが低減されることにより、歩留が向上する。
【0070】
本発明は、上記実施形態に限定されず種々の変形が可能である。
例えば、フォトダイオードに代えて、感光部表層が透明電極で覆われたフォトゲート等の他の光電変換手段を使用することができる。また、電荷信号変換部は、紫外線、赤外線、X線及びガンマ線を含む電磁波、あるいは中性子流及びイオン流を含む粒子流である入射線に応じて電荷信号を発生するものであってもよい。
【0071】
2個から4個程度の水平読み出しCCDを設け、並列読み出し構造としてもよい。
【0072】
ドレーンゲートから基板を経て不要な電荷信号を排出してもよい。
【0073】
金属層の層数が遮光層を含めて3層以上の場合にも本発明を適用することができる。
【0074】
また、上記実施形態は2相駆動であるが、駆動電圧が3相以上の場合にも本発明を適用することができる。
【0075】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の高速撮像素子は、各電荷信号変換部に対して1本ずつ設けられた電荷信号蓄積部と、各電荷信号変換部の列に対して1本ずつ設けられ、電荷信号蓄積部から移送された電荷信号を受光面外に移送する電荷信号輸送部とを備えている。よって、列方向に隣接する電荷信号変換部間の領域を電荷信号蓄積部が通過しないため、電荷信号蓄積部により電荷信号が移送される際に発生するノイズを低減することができる。また、撮影終了後は電荷信号輸送部によりノイズを発生することなく電荷信号を素子外に読み出すことができる。
【0076】
また、電荷信号輸送部に対する上記電荷信号蓄積部の合流点において、電荷信号蓄積部の電荷の移送方向と、電荷信号輸送部における電荷の移送方向とを略同一とした場合、電荷信号輸送部に対する電荷信号蓄積部の合流点において電荷信号を異なる2方向に移送する必要がない。そのため、電荷結合素子に駆動電圧に供給するための金属線の本数を低減して、同一種類の金属線間の距離を短縮することができる。この金属線間の距離短縮により、駆動電圧の転送の時間遅れを低減してフレームレートを向上することができる。また、金属線の本数低減によりノイズを低減することができる。さらに、金属線の本数低減により金属層の層数を低減することができる。この金属層の層数の低減により歩留が向上する。
【0077】
さらに、被覆層を介して電荷信号排出部に制御電圧が供給した場合には、制御電圧を供給するための金属線を設ける必要がなく、金属線の本数を低減することができる。そのため、同一種類の金属線間の距離短縮により、駆動電圧の転送の時間遅れを低減し、フレームレートを向上することができる。また、金属線の本数低減によりノイズを低減することができる。さらに、金属線の本数低減により金属層の層数を低減することができる。この金属層の層数の低減によりノイズが低減され、歩留が向上する。
【0078】
以上の特徴を有する本発明により100万枚/秒を大きく上回るフレームレートでの高速撮影が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の高速撮像素子を備える高速撮影装置を示す概略構成図である。
【図2】 高速撮像素子の受光面を示す部分正面図である。
【図3】 フォトダイオード、記録用CCD、及び垂直読み出し用CCDを示す部分拡大図である。
【図4】 基板(最下層)を示す部分拡大正面図である。
【図5】 ポリシリコン層を示す部分拡大正面図である。
【図6】 金属層を示す部分拡大正面図である。
【図7】 遮光層(最上層)を示す部分拡大正面図である。
【図8】 連続上書きを説明するための図であり、(A)CCD電荷転送路を示す概略図、(B)は位置と電位の関係を示す線図、(C)は駆動電圧の波形図である。
【図9】 読み出し動作を説明するための図であり、(A)はCCD電荷転送路を示す概略図、(B)は位置と電位の関係を示す線図、(C)は駆動電圧の波形図である。
【図10】 (A)は本発明における電荷信号の移送示す概略図、(B)及び(C)は電荷信号の移送の他の例を示す概略図である。
【図11】 従来の斜行CCD型撮像素子の原理を説明するための概略図である。
【図12】 斜行のCCD型撮像素子を示す概略図である。
【図13】 従来の斜行CCD型撮像素子の構造を示す概略図である。
【図14】 (A)は3レベル3相の駆動電圧で駆動されるCCD電荷転送路を示す概略図、(B)は位置と電位の関係を示す線図、(C)は駆動電圧の波形図である。
【図15】 (A)は2レベル3相の駆動電圧で駆動されるCCD電荷転送路を示す概略図、(B)は位置と電位の関係を示す線図、(C)は駆動電圧の波形図である。
【図16】 (A)は2レベル4相の駆動電圧で駆動されるCCD電荷転送路を示す概略図、(B)は位置と電位の関係を示す線図、(C)は駆動電圧の波形図である。
【図17】 (A)は2レベル2相の駆動電圧で駆動されるCCD電荷転送路を示す概略図、(B)は位置と電位の関係を示す線図、(C)は駆動電圧の波形図である。
【図18】 (A)は2レベル1相の駆動電圧で駆動されるCCD電荷転送路を示す概略図、(B)は位置と電位の関係を示す線図、(C)は駆動電圧の波形図である。
【図19】 駆動電極と駆動電圧供給用の電線を示す概略構成図であり、(A)は1相の場合、(B)は2相の場合、(C),(D)(E)は3相の場合である。
【符号の説明】
31 高速撮像素子
32 受光面
33 フォトダイオード
34 画素
36 記録用CCD
36a エレメント
37 垂直読み出し用CCD
37a エレメント
38 インプットゲート
39 水平読み出し用CCD
41 増幅器
42 メモリ領域
43 ドレーン
44 ドレーン線
45 ドレーンゲート
46 遮光層
46a 窓部
47a N領域
47b N領域
48 チャネルストップ
51,52,53 ポリシリコン電極
54 隙間
57,58,59 金属線
61a,61b,61c,61d

Claims (7)

  1. 一定間隔の行及び一定間隔の列を構成し、かつ、行方向と列方向が互いに直交するように受光面上に配置され、それぞれ入射線の強度に応じた電荷信号を発生する複数の電荷信号変換部と、
    個々の上記電荷信号変換部に対して1本ずつ設けられ、一端が対応する上記電荷信号変換部に対して接続され、列方向に隣接する上記電荷信号変換部を結ぶ線に対して傾斜して線状に延び、上記対応する電荷信号変換部で発生した電荷信号を上記一端から他端に向けてそれぞれ移送する複数の電荷信号蓄積部と、
    上記電荷信号変換部の個々の列に対して1本ずつ設けられ、対応する列を構成する上記電荷信号変換部に上記一端が接続されている上記電荷信号蓄積部の上記他端が複数合流し、上記電荷信号蓄積部の上記他端から移送された電荷信号を受光面外に移送する、複数の電荷信号輸送部と
    を備える、高速撮像素子。
  2. 上記電荷信号輸送部は、上記電荷信号変換部の列方向に延びる請求項1に記載の高速撮像素子。
  3. 上記電荷信号輸送部に対する上記電荷信号蓄積部の合流点において、上記電荷信号蓄積部の電荷の移送方向と、上記電荷信号輸送部における電荷の移送方向とが略同一である、請求項1に記載の高速撮像素子。
  4. 上記電荷信号蓄積部は第1の電荷結合素子からなり、
    上記電荷信号輸送部は第2の電荷結合素子からなり、
    上記第1の電荷結合素子に駆動電圧を供給する少なくとも2種類の複数の電極と、上記第2の電荷結合素子に駆動電圧を供給する少なくとも2種類の複数の電極とを備え、
    上記第2の電荷結合素子に駆動電圧を供給する電極のうち少なくとも1種類の電極は、上記第1の電荷結合素子に駆動電圧を供給する電極うち少なくとも1種類の電極と同一種類の電極である、請求項3に記載の高速撮像素子。
  5. それぞれ個々の電荷信号変換部に対応する複数の窓部が設けられ、各窓部は上記電荷信号変換部へ入射線を透過させ、窓部以外の部分は入射線を遮断する遮光層と、各電荷信号蓄積部に対応して1個ずつ設けられ、対応する電荷信号蓄積部により移送される電荷信号を素子外に排出するための複数の電荷信号排出制御部と、上記遮光層を介して上記複数の電荷信号排出制御部に対して制御電圧を供給する制御電圧供給部とをさらに備える、請求項1に記載の高速撮像素子。
  6. 上記電荷信号蓄積部は電荷結合素子からなり、これらの電荷結合素子に駆動電圧を供給するための複数の金属線と、これらの金属線を介して2相の駆動電圧を供給する駆動電圧供給部とをさらに備える、請求項1に記載の高速撮像素子。
  7. 請求項1に記載の高速撮像素子を備える撮影装置。
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