JP4238398B2 - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4238398B2
JP4238398B2 JP35605598A JP35605598A JP4238398B2 JP 4238398 B2 JP4238398 B2 JP 4238398B2 JP 35605598 A JP35605598 A JP 35605598A JP 35605598 A JP35605598 A JP 35605598A JP 4238398 B2 JP4238398 B2 JP 4238398B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
imaging device
state imaging
solid
effective
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP35605598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000077639A (ja
Inventor
明弘 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP35605598A priority Critical patent/JP4238398B2/ja
Publication of JP2000077639A publication Critical patent/JP2000077639A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4238398B2 publication Critical patent/JP4238398B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラや電子スチルカメラに用いられる固体撮像装置及びそれを用いた電子シャッター動作の駆動方法に関するもので、更に詳しくは簡単な製造プロセスによりOptical Black画素(以下、「OB画素」と称す)を形成可能な固体撮像装置及びそれを用いた電子シャッター動作の駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビデオカメラや電子スチルカメラに用いる固体撮像装置としては、CCD(Charge Coupled Device)や増幅型撮像素子が用いられる。近年、高解像度の要求により30万画素〜100万画素を越える固体撮像装置が開発され、このような固体撮像装置がビデオカメラや電子スチルカメラに搭載されるようになった。尚、固体撮像装置は、例えば、マトリックス状に配置されている複数の画素に入射した光を画素信号に光電変換することによって、被写体の画像を撮像する装置である。
【0003】
図18は、従来の固体撮像装置の一構成例を示す平面図である。同図に示す固体撮像装置の画素領域1には、複数の画素2がマトリックス状に配置されている。この画素領域1の中央部は受光部有効画素領域3とされており、複数の有効画素2Aによって形成されている。一方、受光部有効画素領域3の外周部は、OB画素領域4とされている。このOB画素領域4に形成されているOB画素2Bは、有効画素2Aと同一の構成を有しているが、その上部の全面に、OB部金属遮光膜5が形成されており、OB画素2Bへの光の入射が規制されている。
【0004】
受光部有効画素領域3の内部に形成されている有効画素2Aは、被写体からの光を受光し、その光を信号電荷に光電変換し、その信号電荷に対応した画素信号を出力するようになされている。
【0005】
図19は、図18に示す有効画素2Aの一構成例を示す断面図である。この有効画素2A−aは、被写体からの光を受光して画素信号に光電変換する埋め込みフォトダイオード(以下、「BPD」という)113及び画素信号を増幅して出力するMIS型静電誘導トランジスタ(以下、「MISSIT」という)114によって構成されている。
【0006】
BPD113においては、p型基板101の上部に形成されているn型ウェル102の上部にp- 型不純物領域103が形成され、さらにp- 型不純物領域103の上部にn+ 型不純物領域104が形成されている。ここで、各ポリシリコン層108,109を形成後に、BPD113の表面n+ 型不純物領域(104の表面部分)が形成されている。よって、第2層ポリシリコンゲート108の下には、n+ 型不純物領域104が形成されていない。
【0007】
一方、MISSIT114においては、n型ウェル102の上部にn+ 型不純物領域107が形成されており、n+ 型不純物領域107の上部を囲む形で第1層ポリシリコンゲート109が形成されている。
【0008】
第2層ポリシリコンゲート108は、BPD113のp- 型不純物領域103に蓄積されている、入射光に対応する画素信号(信号電荷)をMISSIT114の第1層ポリシリコンゲート109下に転送するようになされており、p- 型不純物領域103の露出部分及び第1層ポリシリコンゲート109の両方に、その一部が重なる(上下方向において)ように形成されている。
【0009】
さらに、MISSIT114で増幅された画素信号を垂直方向に伝達する垂直信号線110が形成されている。なお、この垂直信号線110はアルミニウムによってMISSIT114の上部の全面に形成されており、MISSIT114への光の入射を規制するMISSIT遮光用アルミも兼ねている。但し、この垂直信号線110は、BPD113の上部には形成されておらず、被写体からの光がBPD113に入射することができるようになっている。
【0010】
被写体からの光がBPD113に入射すると、光電変換された画素信号(信号電荷)がp- 型不純物領域103に蓄積される。またこのとき、第1層ポリシリコンゲート109(MISSIT114のゲート)には負電位が印加されており、MISSIT114が遮断状態であると同時に、第1層ポリシリコンゲート109の下部は反転層が誘起され、p型領域となっている(図示せず)。
【0011】
次に、第2層ポリシリコンゲート108(転送スイッチのゲート)に所定のレベルの負電位が印加されると、p- 型不純物領域103に蓄積されている画像信号(信号電荷)が、第2層ポリシリコンゲート108の下に誘起されるpチャンネル(図示せず)を介して、MISSIT114(第1層ポリシリコンゲート109の下部に誘起されているp型反転層)に転送される。その後、第2層ポリシリコンゲート108の電位をもとに戻して、転送スイッチを遮断状態にする。続けて第1層ポリシリコンゲート109(MISSIT114のゲート)の電位を蓄積時よりも高い所定の電位にしてMISSIT114をオン状態にする。するとMISSIT114に転送された画像信号(信号電荷)は増幅され、垂直信号線110を介して読み出し回路6に供給される。そして、MISSIT114をリセットした後、再び蓄積状態にする。
【0012】
一方、OB画素領域4に形成されているOB画素2Bは、上記有効画素2Aとほぼ同一の構成を有している。しかしながら、上述したように、OB画素2Bの上部には、OB部金属遮光膜5が形成されている。
【0013】
図20は、OB画素2Bの一構成例を示す断面図である。このOB画素2B−aの構成は、図19に示す有効画素2A−aの構成と基本的に同様であるが、BPD113への光の入射を規制するOB部金属遮光膜5が、垂直信号線110の上部に、画素部全体を覆うように形成されている。従って、このOB画素2B−aにおけるBPD113は光感度を有しない。垂直信号線110からは、BPD113の蓄積する信号電荷が0であるときの出力信号が出力される。すなわち、この信号は、被写体の光に対応しない信号であり、有効画素2Aから読み出された画像信号を処理する基準信号として用いられる。
【0014】
読み出し回路6は、画素領域1のすべての画素2(有効画素2A及びOB画素2B)の蓄積している信号(画像信号及び画像処理基準信号)を読み出し、出力端子8から外部に出力する。画素領域1及び読み出し回路6の周囲に配置されている周辺回路領域7には、この固体撮像装置の動作を制御する所定の回路(例えば、読み出し回路6の制御回路等)が形成されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、固体撮像装置においては、通常、有効画素2Aの出力する画像信号の処理に用いられる基準信号を得るために、有効画素領域3の外周部にOB画素領域4が形成されている。そして、このOB画素領域4内のOB画素2Bは、受光部にフォトダイオードが形成されている有効画素を利用したものである。このため、このOB画素2B上には、フォトダイオードを遮光する専用の遮光メタル層であるOB部金属遮光膜5を形成する必要がある。
【0016】
特に、固体撮像装置が増幅型固体撮像装置である場合(例えば、図19及び図20に各々示す、有効画素2A−a及びOB画素2B−bが用いられている固体撮像装置である場合)、図20に示すように、OB部金属遮光膜5を、垂直信号線110の上側に、垂直信号線110とは別に設ける必要がある(垂直信号線110をBPD113の上部に延長し、OB部金属遮光膜5として用いると、垂直信号線が短絡してしまうため)。
【0017】
従って、従来の増幅型固体撮像装置においては、専用の遮光膜を形成する必要があり、歩留まりが悪化するという課題があった
【0018】
一方、専用の遮光膜を形成しないOB画素を製作するには、フォトダイオードを形成しない画素を擬似的にOB画素として用いることが考えられる。しかし、このようなフォトダイオードを有しないOB画素を用いると、暗電流の温度補償といった機能を果たさなくなり、黒レベルの基準が不十分となってしまう。
【0019】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、フォトダイオードを遮光する専用の遮光膜を形成しなくても温度補償機能を果たし黒レベルの基準となるOB画素を備えた固体撮像装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1態様に係る固体撮像装置は、画像信号を生成する有効画素と、基準信号を生成するOB画素と、駆動パルス信号を前記画素にAl配線を介して送出する垂直走査回路とを有する固体撮像装置であって、前記有効画素は、フォトダイオードと複数のトランジスタとを有し、マトリクス状に複数配置され画像信号を受け取る垂直読み出し線と垂直方向に共通に接続され、前記OB画素は、フォトダイオードと複数のトランジスタとを有し、垂直方向に複数配置され基準信号を受け取る垂直読み出し線と垂直方向に共通に接続され、前記複数のトランジスタは、前記フォトダイオードの電荷を増幅するためのトランジスタと、前記フォトダイオードから前記増幅するためのトランジスタに前記電荷を転送するためのトランジスタと、前記増幅するためのトランジスタのゲート電位を制御するためのトランジスタであり、前記垂直走査回路は、リセットする行に対して第1の駆動パルスを送出し、前記画素から画像信号又は基準信号を出力する行に対して第2の駆動パルスを送出し、それ以外の行に対して第3の駆動パルスを送出するとともに、前記有効画素に駆動パルス信号を送出する第1の垂直走査回路と、少なくとも前記OB画素に駆動パルス信号を送出する第2の垂直走査回路と、を有し、前記Al配線は、行方向に配列された前記画素に共通に接続され、前記Al配線のいずれか一つの配線は、前記OB画素の前記フォトダイオードを覆う遮光膜として兼用され、前記OB画素における前記ゲート電位を制御するための前記トランジスタのドレインに接続されることを特徴とする。
【0029】
本発明の第2態様に係る固体撮像装置は、第1態様において、前記第2の垂直走査回路は、前記有効画素と前記OB画素との間に配置され、且つ、前記有効画素に駆動パルスを送出する回路部と、前記OB画素に駆動パルスを送出する回路部とを有することを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態による固体撮像装置の回路構成を3×3画素を例にして示す図である。
【0034】
図1中の点線で囲まれた部分は、単位画素10の等価回路である。この固体撮像装置は、高感度、高解像度の増幅型撮像素子である。
【0035】
単位画素10は、光電変換を行うフォトダイオード11、フォトダイオードで光電変換された電荷を増幅するための接合型電界効果トランジスタ(JFET)12、フォトダイオードで光電変換された電荷をJFETのゲート領域へ転送するためのMOSFET(以下、「QTG」と称す)13、JFETのゲート電位を制御するためのMOSFET(以下、「QRSG」と称す)14から構成されている。また、垂直走査回路17からはQTG13のゲート電位を制御するための駆動パルスφTG1、φTG2、φTG3とQRSG14のゲート電位を制御するための駆動パルスφRSG1、φRSG2、φRSG3がそれぞれ選択された水平ラインに印加される。JFET12のゲート電位はφRSDによって全画素共通に駆動される構成になっている。
【0036】
また、各画素のJFET12のソース電極は垂直信号ライン15で垂直方向に共通接続されている。垂直信号ライン15の一端は、垂直信号ラインリセット用トランジスタ(以下、「QRSTV」と称す)16及びバイアス電流源27に接続されている。このQRSTV16のゲート電位はφRSTVによって駆動される。垂直信号ライン15の他端は、第1の転送トランジスタ(以下、「QTS」と称す)18s、第2の転送トランジスタ(以下、「QTD」と称す)18dの一端に接続されている。各QTS、QTDの他端は、それぞれ第1の信号蓄積用コンデンサ(以下、「CTS」と称す)19s、第2の信号蓄積用コンデンサ(以下、「CTD」と称す)19dに接続され、さらにそれぞれ第1の水平選択用トランジスタ(以下、「QHS」と称す)20sの一端、第2の水平選択用トランジスタ(以下、「QHD」と称す)20dの一端に接続されている。各QHS、QHDのゲート電位は水平走査回路21から送出される駆動パルスφH1、φH2、φH3によって駆動される。各QTS、QTDのゲート電位は駆動パルスφTs、φTdによって駆動される。各QHS、QHDの他端は水平信号ライン22s,22dに接続されている。各水平信号ライン22s,22dの一端は出力アンプVod1,Vos1に接続され、出力アンプから画素の信号を素子外部に出力する。各水平信号ライン22s,22dの他端は水平信号ラインリセット用トランジスタ23に接続されている。このトランジスタ23はφRSTHによって駆動される。また、各画素のドレイン端子VDは全画素共通に接続されている。
【0037】
図2は、図1に示す固体撮像装置の有効画素とOB画素との境界部分及びその近傍を示す平面図である。図1中のφRSDラインは2層目Al(2ndAl)25で形成されている。φTGラインとφRSGラインはPoly-Si (図示せず)で形成されており、このPoly-Si は、2層目Al25の下方(紙面の裏側方向)に形成されている。また、2層目Al25はJFET(図1のJFET12)の遮光を兼ねており、このJFETは有効画素の2層目Al25の下方に配置されている。フォトダイオード(BPD)11の上方には2層目Al25が形成されていない。
【0038】
光電変換を行う有効画素部分においては、行方向に2層目Al(φRSDライン)25が共通に接続され、OB画素部分においては、2層目Al(φRSDライン)25が画素全体を覆うことによりBPD部分まで遮光している。つまり、有効画素部分のφRSDラインとOB画素部分のφRSDラインは共通に接続されており、有効画素とOB画素はいずれもフォトダイオード11を有する同一画素で構成されている。
【0039】
上記第1の実施の形態によれば、全画素共通に駆動させるパルス信号ライン(φRSDライン)を、有効画素部分では水平方向に共通に形成し、フォトダイオード(BPD)を備えたOB画素部分では画素全体を覆うように形成することにより、OB画素部分のBPDを遮光している。したがって、フォトダイオードをOB画素に形成しても、該フォトダイオードを遮光する専用の遮光膜を形成する必要がない。これにより、従来の画素構造を変更することなく且つ製造プロセスを複雑にすることなく、温度補償機能を果たし且つ黒レベルの基準となるOB画素を容易に形成することができる。
【0040】
次に、第1の実施の形態による固体撮像装置の駆動タイミングについて図3を参照しつつ説明する。図3は、図1に示す固体撮像装置の駆動タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0041】
まず、T1期間においては、φRSDが高レベル、φRSGn(例えばnは1〜3のいずれか)が低レベル(QRSG14は導通)にあるので選択行に接続される画素群のJFET12のゲート電位がφRSDの高レベルに初期化される。
【0042】
T2期間においては、φRSGnが高レベル(QRSG14は非導通)、φRSTVが低レベル(QRSTV16は非導通)、φTdが高レベル(QTD18dは導通)にあるので選択された画素群のソースフォロア動作が行われ、JFET12の初期化された状態の信号がCTD19dに蓄積される。
【0043】
T3期間においては、φTGn(例えばnは1〜3のいずれか)が低レベル(QTG13は導通)、φRSTVが高レベル(QRSTV16は導通)にあるので選択された画素群のフォトダイオード11で光電変換された信号電荷がJFET12のゲート領域へ転送される。
【0044】
T4期間においては、φRSGnが高レベル(QRSG14は非導通)、φRSTVが低レベル(QRSTV16は非導通)、φTsが高レベル(QTS18sは導通)にあるので選択された画素群のソースフォロア動作が行われ、フォトダイオード11で光電変換された信号電荷に対応する信号が蓄積容量CTS19sに蓄積される。
【0045】
T5期間以後においては、φH1、φH2、φH3が順次高レベル(QHD20d、QHS20sは導通)となり、CTD19d、CTS19sに蓄積されていた信号が水平信号ライン22s,22dに容量分割されて順次素子外部に読み出される。
【0046】
図4は、本発明の第2の実施の形態による固体撮像装置の有効画素とOB画素との境界部分及びその近傍を示す平面図であり、図2と同一部分については同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0047】
図2の固体撮像装置の光電変換を行う有効画素部分では、2層目Al25が行方向にのみ形成されている(φRSDラインが行方向に共通接続されている)。これに対して、図4の固体撮像装置の有効画素部分では、2層目Al25が行方向のみでなく画素分離領域26にも形成され即ちメッシュ状に形成されている(φRSDラインが行方向のみでなく画素分離領域26をも共通接続されている)。
【0048】
すなわち、図2の固体撮像装置の有効画素部分では、2層目Al25が形成されていないBPD11上の部分において1層目Al(1stAl)24が形成されている部分がある。これに対して、図4の固体撮像装置の有効画素部分では、BPD11上の部分において1層目Alが形成されている部分の上方にも2層目Al25を形成している。したがって、図2の固体撮像装置では、BPD11の受光部面積(Alが形成されていない開口部分の面積、即ち遮光されていない面積)を1層目Al24と2層目Al25の両方で規定しなければならないのに対して、図4の固体撮像装置では、BPD11の受光部面積を2層目Al25のみで規定することができる。これにより、2層目Al25を形成するという1回の工程で開口部分を規定できるため、画素間の開口ばらつきを抑えることができる。
【0049】
上記第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0050】
また、第2の実施の形態による固体撮像装置の回路構成は、第1の実施の形態による回路構成と同一である。
【0051】
また、第2の実施の形態による固体撮像装置の駆動タイミングは、第1の実施の形態による駆動タイミングと同一である。
【0052】
図5は、本発明の第3の実施の形態による固体撮像装置の回路構成を3×3画素を例にして示す図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、また図1と同一部分の説明は省略する。
【0053】
垂直走査回路17側の垂直読み出し線15−1、15−2それぞれに共通に接続されている垂直画素列が有効画素を構成し、垂直読み出し線15−3に共通に接続されている垂直画素列がOB画素29を構成している。
【0054】
垂直走査回路17から送出される駆動パルスφRSD1、φRSD2、φRSD3はそれぞれ選択行に印加されるが、これらの駆動パルスは有効画素に対してのみ送出される構成になっている。また、駆動パルスφRSDOB(φRSD1〜φRSD3と区別するためにφRSDOBと記す)は全OB画素29共通に印加される構成になっている。
【0055】
図6は、図5に示す固体撮像装置の有効画素とOB画素との境界部分及びその近傍を示す平面図であり、図2と同一部分については同一符号を付す。
【0056】
この固体撮像装置は、有効画素31とOB画素29のいずれもフォトダイオード(BPD)11を有する同一画素で構成されている。図5中のφRSD1、φRSD2、φRSD3は有効画素部分の行方向に2層目Al(2ndAl)25で形成されており、φRSD1、φRSD2、φRSD3それぞれは互いに接続されていない。図5中のφRSDOBラインはOB画素部分全体を覆うように2層目Al25で形成されており、この2層目Al25によってOB画素29のBPDは遮光されている。
【0057】
また、有効画素31とOB画素29の境界部分には2層目Al25が形成されていない。これは、有効画素部分のφRSDラインとOB画素部分のφRSDOBラインを同一層である2層目Al25で形成しているため、φRSDラインとφRSDOBラインの短絡を防止すべく2層目Al25を電気的に分離する必要があるからである。このように境界部分に2層目Al25を形成しないと、境界部分に隣接するOB画素列はフォトダイオードの遮光が不十分となる。しかし、OB画素29の信号処理を行う際に、この境界部分の画素列の信号を利用しないか、又は、フォトダイオードの遮光が不十分となるOB画素列を境界部分に発生させないようにするために画素分離領域を部分的に広く形成する等の手段を施すことにより、フォトダイオードの遮光が不十分となる場合の問題を解決できる。
【0058】
上記第3の実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0059】
尚、上記第3の実施の形態の構成に第2の実施の形態のBPD11の受光部面積を2層目Al25のみで規定する構成を加えることも可能である。これにより、画素間の開口ばらつきを抑えることができる。
【0060】
次に、第3の実施の形態による固体撮像装置の駆動タイミングについて図7を参照しつつ説明する。図7は、図5に示す固体撮像装置の駆動タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0061】
OB画素部分では全OB画素29が共通にφRSDOBが印加される。φRSDnとφRSDOBの駆動パルスは同一タイミングである。
T1期間においては、φRSDnが高レベル、φRSGnが低レベル(QRSG14は導通)にあるので選択行に接続される画素群のJFET12のゲート電位がφRSDnの高レベルに初期化される。
【0062】
T2期間においては、φRSGnが高レベル(QRSG14は非導通)、φRSTVが低レベル(QRSTV16は非導通)、φTdが高レベル(QTD18dは導通)にあるので選択された画素群のソースフォロア動作が行われ、JFET12の初期化された状態の信号がCTD19dに蓄積される。
【0063】
T3期間においては、φTGnが低レベル(QTG13は導通)、φRSTVが高レベル(QRSTV16は導通)にあるので選択された画素群のフォトダイオード11で光電変換された信号電荷がJFET12のゲート領域へ転送される。
【0064】
T4期間においては、φRSGnが高レベル(QRSG14は非導通)、φRSTVが低レベル(QRSTV16は非導通)、φTsが高レベル(QTS18sは導通)にあるので選択された画素群のソースフォロア動作が行われ、光電変換された信号電荷に対応する信号がCTS19sに蓄積される。
【0065】
T5期間以後においては、φH1、φH2、φH3が順次高レベル(QHD20d、QHS20sは導通)となり、CTD19d、CTS19sに蓄積されていた信号が水平信号ライン22s,22dに容量分割されて順次素子外部に読み出される。
【0066】
次に、図5に示す固体撮像装置を用いて電子シャッター動作をさせる場合について説明する。図5の固体撮像装置は、電子シャッター動作をさせた場合に特に有効である。また、この固体撮像装置においてφRSDOBの配線を共通配線とし、φRSDnの配線をライン配線として分けて構成している理由は、電子シャッター動作をさせるためである。そして、電子シャッター動作をさせるには、図9に示すようにφRSDnとφRSDn+1に対してφRSDOBのクロックが異なるものとしなければならず、さらにφRSDOBのAl配線でOB画素のフォトダイオードを遮光する遮光膜を形成するためである。
【0067】
図8は、図5の固体撮像装置に電子シャッター動作をさせるための垂直駆動回路を示す構成図である。この垂直駆動回路は、例えば図5に示すような偶奇の任意の選択行それぞれに、パルス信号φRSGn+1、φTGn+1、φRSDn+1、及び、これと異なったパルス信号φRSGn、φTGn、φRSDnを送出し、なおかつ全非選択行にはφRSGNを送出するための回路である。また、図8中のLSは、駆動パルス信号を画素駆動に必要な所定の電位に変換するためのレベルシフト回路を示すものである。
【0068】
図8の垂直駆動回路を用いて図5の固体撮像装置に電子シャッター動作をさせる場合には、垂直走査回路17から任意の選択リセット行にパルス信号φTGn+1、φRSDn+1、φRSGn+1を送出して画素リセット動作を行うことにより実効的な蓄積開始時間を決定する。そして、任意の蓄積時間に相当する選択行に垂直走査回路17からパルス信号φTGn、φRSDn、φRSGnを送出して信号読み出し動作を行う。また、リセット動作を行う任意の選択リセット行及び選択行以外の全非選択行には、垂直走査回路17からパルス信号φRSGNが送出される。
【0069】
図9は、図5の固体撮像装置に電子シャッター動作をさせる場合の駆動タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0070】
まず、T1期間においては、φRSDn+1、φRSDOB、φRSGnが高レベル、φRSGn+1が低レベル(QRSG14は導通)にあるので、任意の選択リセット行に接続される有効画素群のJFET12のゲート電位がφRSDn+1の高レベル電位に初期化され、該選択リセット行に接続されるOB画素群のJFET12のゲート電位がφRSDOBの高レベル電位に初期化される。
【0071】
T2期間においては、φTGn+1が低レベル(QTG13は導通)にあるので任意の選択リセット行に接続される画素群のフォトダイオード11に蓄積されている電荷がJFET12のゲート領域に転送される。
【0072】
T3期間においては、φRSDn+1、φRSGn+1が低レベル(QRSG14は導通)にあるので任意の選択リセット行に接続される画素群のJFET12のゲート領域に転送された電荷がφRSDn+1の低レベル電位にリセットされる。以上で電子シャッター動作時のリセット動作が完了し実効的な蓄積開始時が決定される。
【0073】
T4期間以後においては、実際の画素信号転送読み出し動作が開始される。
T4期間においては、φRSDn、φRSDOBが高レベル、φRSGnが低レベル(QRSG14は導通)にあるので、選択行に接続された有効画素群のJFET12のゲート電位がφRSDnの高レベル電位に初期化され、選択行に接続されたOB画素群のJFET12のゲート電位がφRSDOBの高レベル電位に初期化される。
【0074】
T5期間においては、φRSGnが高レベル(QRSG14は非導通)、φRSTVが低レベル(QRSTV16は非導通)、φTdが高レベル(QTD18dは導通)にあるので、選択行に接続された画素群のソースフォロア動作が行われる。これにより、有効画素群については、JFET12の初期化された状態の信号が蓄積容量CTD19dに蓄積され、OB画素群については画素JFETのばらつきに相当する暗信号が蓄積容量CTD19dに充電される。
【0075】
T6期間においては、φTGnが低レベル(QTG13は導通)、φRSTVが高レベル(QRSTV16は導通)にあるので、選択行に接続された画素群のフォトダイオード11で光電変換されて蓄積されている信号電荷がJFET12のゲート領域へ転送される。
【0076】
T7期間においては、φRSGnが高レベル(QRSG14は非導通)、φRSTVが低レベル(QRSTV16は非導通)、φTsが高レベル(QTS18sは導通)にあるので、選択行に接続された画素群のソースフォロア動作が行われ、フォトダイオード11で光電変換された信号電荷に相当する信号が蓄積容量CTS19sに充電される。
【0077】
T8期間以後においては、φH1、φH2、φH3が順次高レベル(QHD20d、QHS20sは導通)となり、CTD19d、CTS19sに蓄積されていた画素信号が水平信号ライン22s,22dに容量分割されて順次素子外部に読み出される。
【0078】
以上の動作を垂直方向に順次シフトさせて画素信号を読み出すことにより電子シャッター動作が行われる。
【0079】
図10は、本発明の第4の実施の形態による固体撮像装置を示す構成図である。この固体撮像装置は、2次元平面状に画素が配列される有効画素部31と、有効画素部31の近傍に配置されるOB画素部33と、有効画素31に駆動パルスを送出する垂直走査回路1と、OB画素33に駆動パルスを送出する垂直走査回路2と、水平走査回路35と、リセット/バイアス回路37と、垂直走査回路1及び2に供給されるパルス群と、垂直走査回路1のみに供給されるパルスと、水平走査回路35に供給されるパルス群と、OB画素33に直接供給されるパルスと、リセット/バイアス回路37に供給されるパルスによって構成されている。
【0080】
図11は、有効画素3×2、OB画素3×1を備えた固体撮像装置を示す回路構成図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、同一部分の説明は省略する。
【0081】
有効画素31及びOB画素33は、図9に示す単位画素10と同一の構成を有する。また、有効画素31とOB画素33は分離されており、この分離領域は1/2画素程度の幅を有する。また、OB画素33は、温度補償機能を果たし且つ黒レベルの基準となるフォトダイオード11を有する。
【0082】
有効画素31は、垂直走査回路1から送出されるパルス群φTGn、φRSGn、φRSDn(n=1〜3)によって駆動される。また、OB画素33は、垂直走査回路2から送出されるパルス群φTGn、φRSGnと全OB画素共通に供給されるφRSDOB(φRSDと区別するためにφRSDOBと記す)によって駆動される。
【0083】
すなわち、垂直走査回路1からは有効画素31のQTG13のゲート電位を制御するための駆動パルスφTG1、φTG2、φTG3とJFET12のゲート電位を制御する駆動パルスφRSD1、φRSD2、φRSD3がそれぞれ選択行に印可される。また、有効画素31のQRSG14のゲート電位は、垂直走査回路1からの駆動パルスφRSG1、φRSG2、φRSG3によって駆動される。一方、垂直走査回路2からはQTG13のゲート電位を制御するための駆動パルスφTG1、φTG2、φTG3とQRSG14のゲート電位を制御する駆動パルスφRSG1、φRSG2、φRSG3がそれぞれ選択行に印可される。また、JFET12のゲート電位はφRSDOBによって全画素共通に駆動される構成になっている。
【0084】
図12は、図11に示す有効画素とOB画素の境界部分を示す平面図である。有効画素31及びOB画素33にはφTGnを供給するためのクロックライン301a、301b、301cが水平方向に配置されている。クロックライン301a、301b、301cそれぞれの上にはφRSGnを供給するためのクロックライン302a、302b、302cが水平方向に配置されている。有効画素31における各クロックライン301a、301b、301cと各クロックライン302a、302b、302cとの間にはφRSDnを供給するためのクロックライン303a、303b、303cが配置されている。
【0085】
また、OB画素33はメタル層304で覆われている。このメタル層304は、OB画素33にφRSDOBを供給しさらに埋込フォトダイオード(BPD)11の遮光を兼ねている。クロックライン303a、303b、303cとメタル層304は同一層で形成されている。
【0086】
有効画素31とOB画素33の境界部分には、クロックライン303a、303b、303cとメタル層304が電気的に導通しない最低限の幅を有する分離領域39が設けられている。また、この分離領域39によってクロックライン301a、301b、301c、302a、302b、302cが有効画素とOB画素間で分離されているが、この理由については後述する。
【0087】
図13は、図11の固体撮像装置に電子シャッター動作をさせる場合の駆動タイミングを説明するためのタイミングチャートである。図11の回路構成図には図示していないが、電子シャッター動作を行う場合は奇数行と偶数行とでそれぞれ交互にパルスを送出する必要がある。そのため、図13では、φTGn、φTGn+1、φRSDn、φRSDn+1のように区別している。また、電子シャッター動作に限り選択行、リセット行にはφRSGn、φRSGn+1が、また非選択行にはφRSGN(φRSGと区別するためにφRSGNと記す)が送出される構成になっている。
【0088】
まず、リセット行のリセット動作を行う。T1期間においては、φRSDn+1、φRSDOBが高レベル、φRSGnが高レベル(OFF状態)、φRSGn+1が低レベル(ON状態)にあるので、任意の選択されたリセット行に接続される画素群のJFET12のゲート電位がφRSDn+1の高レベル電位に初期化される。
【0089】
T2期間においては、φTGn+1が低レベル(ON状態)にあるので任意の選択されたリセット行に接続される画素群の埋込フォトダイオード11に蓄積されている電荷がJFET12のゲート領域に転送される。
【0090】
T3期間においては、φRSDn+1、φRSDOB、φRSGn+1が低レベルにあるので任意の選択されたリセット行に接続される画素群のJFET12のゲート領域に転送された電荷がφRSDn+1の低レベル電位にリセットされる。以上で電子シャッター動作時のリセット動作が完了し実効的な蓄積開始時が決定される。
【0091】
次に、選択行の読み出し動作を行う。T4期間以後においては、実際の画素信号転送読み出し動作が開始される。T4においては、φRSDn、φRSDOBが高レベル、φRSGnが低レベルにあるので、選択行に接続された画素群のJFET12のゲート電位がφRSDnの高レベル電位に初期化される。
【0092】
T5期間においては、φRSTVが低レベル、φTdが高レベルにあるので、選択行に接続された画素群のソースフォロワ動作が行われる。これにより、選択行に接続された画素群のJFETの初期化状態の信号が蓄積容量CTD19dに充電される。
【0093】
T6期間においては、φTGnが低レベルにあるので、選択行に接続された画素群の埋込フォトダイオード11に蓄積されている光電変換された電荷がJFET12のゲート領域に転送される。
【0094】
T7期間においては、φRSTVが低レベル、φTsが高レベルにあるので、選択行に接続された画素群のソースフォロワ動作が行われ、フォトダイオード11で光電変換された電荷に相当する信号が蓄積容量CTS19sに充電される。
【0095】
T8期間以後においては、順次画素信号を素子外部に排出する。T1以前からT5直前まで非選択行に送出されるφRSGNが高レベル(OFF状態)にある。これは、φRSDOBが高レベルになる期間においてリセット行、選択行以外の非選択行のφRSGが低レベル(ON状態)であると、φRSDOBがリセット行、選択行以外の非選択行OB画素に共通に送出されるので、同一垂直信号ラインに接続されるOB画素信号が全て重畳されて出力されることになる。このため、φRSDOBが高レベルになる期間において非選択行のφRSG(φRSGN)は高レベル(OFF状態)にする必要があるからである。
【0096】
以上の動作を垂直走査方向に順次シフトさせて画素信号を読み出すことにより電子シャッター動作が行われる。
【0097】
次に、図12に示す分離領域39において、クロックライン301a、301b、301c、302a、302b、302cが有効画素31とOB画素33間で分離されている理由について説明する。
【0098】
上述のような電子シャッター動作では、選択行、リセット行以外の非選択行においてOB画素部33での画素出力重畳を防止するためにパルスφRSGNが1水平期間毎にスイッチングすることになる。クロックライン301a、301b、301c、302a、302b、302cが有効画素とOB画素間で接続されていると、有効画素部でもパルスφRSGNが1水平期間毎にスイッチングすることになりノイズの発生源となる可能性がある。ノイズ発生源を排除すること、またもともとφRSGNはOB画素部でのみ必要で有効画素部では不要なパルスであることから、クロックライン301a、301b、301c、302a、302b、302cを有効画素31とOB画素33間で分離する必要がある。
【0099】
上記第4の実施の形態によれば、φTGn、φRSGnのクロックライン301a、301b、301c、302a、302b、302cを、有効画素31とOB画素33の境界部分で分離しているため、電子シャッター動作を行った場合にノイズ発生源となるパルスを有効画素31から排除でき、ノイズの発生を抑制することができる。
【0100】
また、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様にOB画素部分の埋込フォトダイオードを遮光している。したがって、従来の画素構造と製造プロセスのままでプロセスを複雑にすることなく、温度補償機能を果たし且つ黒レベルの基準となるOB画素33を容易に形成することができる。
【0101】
図14は、本発明の第5の実施の形態による固体撮像装置を示す構成図であり、図10と同一部分には同一符号を付す。
【0102】
図14に示すように、2次元平面状に画素が配列される有効画素部31と、有効画素部31の近傍に配置されるOB画素部33と、有効画素31に駆動パルスを送出する垂直駆動回路1と、有効画素31とOB画素33間に配置され有効画素31とOB画素33に駆動パルスを送出する垂直駆動回路2と、水平走査回路35と、リセット/バイアス回路1、リセット/バイアス回路2と、垂直走査回路1及び2に供給されるパルス群と、水平走査回路35に供給されるパルス群と、OB画素33に直接供給されるパルスと、リセット/バイアス回路に供給されるパルスによって構成されている。
【0103】
図15は、有効画素3×2、OB画素3×1を備えた固体撮像装置を示す回路構成図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0104】
有効画素31は垂直走査回路1及び垂直走査回路2から送出されるパルス群φTGn、φRSGn、φRSDnによって、またOB画素33は垂直走査回路2から送出されるパルス群φTGn、φRSGnと全OB画素33共通に供給されるφRSDOBによってそれぞれ駆動される。
【0105】
上記第5の実施の形態においても、第4の実施の形態と同様に全OB画素33共通にφRSDOBを供給するメタル層を形成できるので、OB画素33に形成したフォトダイオードの遮光を該メタル層で兼ねることができる。従って、フォトダイオードを遮光する専用の遮光膜を形成しなくても温度補償機能を果たし黒レベルの基準となるOB画素を容易に形成することができる。つまり、プロセスを複雑にすることなくフォトダイオードを有するOB画素が容易に形成可能となる。
【0106】
また、本実施の形態では、垂直走査回路2を有効画素部31とOB画素部33との間に配置している。したがって、図13で示した駆動タイミングと同様の電子シャッター動作を行う場合、垂直走査回路2は有効画素部31とOB画素部33の選択行、リセット行にφRSGn、φRSGn+1を送出し、さらにOB画素部33の非選択行にはφRSGNを送出できる構成となる。これにより、電子シャッター動作を行った場合にノイズ発生源となるパルスを有効画素31から排除することができる。また、固体撮像装置が多画素、大面積化した場合に垂直走査回路1、垂直走査回路2によって両側から有効画素31にパルスを送出することにより、駆動パルス波形の劣化を防止でき、駆動速度の劣化を防止することができる。
【0107】
図16は、本発明の第6の実施の形態による固体撮像装置を示す構成図であり、図10と同一部分には同一符号を付す。
【0108】
図16に示すように、固体撮像装置は、2次元平面状に画素が配列される有効画素部31と、有効画素部31の近傍に配置されるOB画素部33と、有効画素31に駆動パルスを送出する垂直走査回路1と、有効画素31とOB画素33間に配置され有効画素31に駆動パルスを供給する垂直走査回路2と、OB画素33に駆動パルスを供給する垂直走査回路3と、水平走査回路35と、リセット/バイアス回路1、リセット/バイアス回路2と、垂直走査回路1、2、3に供給されるパルス群と、垂直走査回路1、2に供給されるパルスと、水平走査回路35に供給されるパルス群と、OB画素33に直接供給されるパルスと、リセット/バイアス回路1,2に供給されるパルスによって構成されている。
【0109】
図17は、有効画素3×2、OB画素3×1を備えた固体撮像装置を示す回路構成図であり、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0110】
有効画素31は垂直走査回路1及び垂直走査回路2から送出されるパルス群φTGn、φRSGn、φRSDnによって、またOB画素33は垂直走査回路3から送出されるパルス群φTGn、φRSGnと全OB画素共通に送出されるφRSDOBによってそれぞれ駆動される。
【0111】
上記第6の実施の形態においても、第4の実施の形態と同様に、フォトダイオードを遮光する専用の遮光膜を形成しなくても温度補償機能を果たし黒レベルの基準となるOB画素を容易に形成することができる。
【0112】
また、本実施の形態では、垂直走査回路2を有効画素部31とOB画素部33間に配置し、垂直走査回路3をOB画素部33近傍に配置している。したがって、図13で示した駆動タイミングと同様の電子シャッター動作を行う場合、垂直走査回路1、2は有効画素部の選択行、リセット行にφRSGn、φRSGn+1を送出し、垂直走査回路3はOB画素部33の選択行、リセット行にφRSGn、φRSGn+1を供給し、非選択行にはφRSGNを供給できる構成となる。これにより、第5の実施の形態と同様にノイズ発生源となるパルスを有効画素31から排除することができ、駆動パルス波形の劣化を防止でき、駆動速度の劣化を防止することができる。
【0113】
また、上記第5の実施の形態では、図15に示すように、有効画素31とOB画素33間に垂直走査回路2を配置するため、水平信号ラインの全長が長くなることで寄生容量が増加すると蓄積容量との容量分割比が低下してしまい、素子出力信号の低下も考えられる。これに対して第6の実施の形態では、OB画素33を駆動するパルス信号を送出する回路(即ち、図17に示す垂直走査回路3)を第5の実施の形態の垂直走査回路2から分離することにより、図17に示す垂直走査回路2の幅を短くして寄生容量の増加を抑制している。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、フォトダイオードを遮光する専用の遮光膜を形成しなくても温度補償機能を果たし黒レベルの基準となるOB画素を備えた固体撮像装置を提供することができる。
【0115】
また、本発明によれば、有効画素とOB画素との境界を分離することにより、電子シャッター動作を行った場合にノイズの発生源となるパルスを有効画素から排除できる固体撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による固体撮像装置の回路構成を3×3画素を例にして示す図である。
【図2】図1に示す固体撮像装置の有効画素とOB画素との境界部分及びその近傍を示す平面図である。
【図3】図1に示す固体撮像装置の駆動タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態による固体撮像装置の有効画素とOB画素との境界部分及びその近傍を示す平面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態による固体撮像装置の回路構成を3×3画素を例にして示す図である。
【図6】図5に示す固体撮像装置の有効画素とOB画素との境界部分及びその近傍を示す平面図である。
【図7】図5に示す固体撮像装置の駆動タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図8】図5の固体撮像装置に電子シャッター動作をさせるための垂直駆動回路を示す構成図である。
【図9】図5の固体撮像装置に電子シャッター動作をさせる場合の駆動タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図10】本発明の第4の実施の形態による固体撮像装置を示す構成図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態による有効画素3×2、OB画素3×1を備えた固体撮像装置を示す回路構成図である。
【図12】図11に示す有効画素とOB画素の境界部分を示す平面図である。
【図13】図11の固体撮像装置に電子シャッター動作をさせる場合の駆動タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図14】本発明の第5の実施の形態による固体撮像装置を示す構成図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態による有効画素3×2、OB画素3×1を備えた固体撮像装置を示す回路構成図である。
【図16】本発明の第6の実施の形態による固体撮像装置を示す構成図である。
【図17】本発明の第6の実施の形態による有効画素3×2、OB画素3×1を備えた固体撮像装置を示す回路構成図である。
【図18】従来の固体撮像装置の一構成例を示す平面図である。
【図19】図18に示す有効画素2Aの一構成例を示す断面図である。
【図20】OB画素2Bの一構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…画素領域 2…画素
2A…有効画素 2A−a…有効画素
2B…OB画素 2B−a…OB画素
3…受光部有効画素領域 4…OB画素領域
5…OB部金属遮光膜 6…読み出し回路
7…周辺回路領域 10…単位画素
11…フォトダイオード 12…JFET
13…MOSFET(QTG) 14…MOSFET(QRSG)
15…垂直信号ライン
16…垂直信号ラインリセット用トランジスタ(QRSTV)
17…垂直走査回路
18s…第1の転送トランジスタ(QTS)
18d…第2の転送トランジスタ(QTD)
19s…第1の信号蓄積用コンデンサ(CTS)
19d…第2の信号蓄積用コンデンサ(CTD)
20s…第1の水平選択用トランジスタ(QHS)
20d…第2の水平選択用トランジスタ(QHD)
21…水平走査回路
21s…水平選択用トランジスタ(QHS)
21d…水平選択用トランジスタ(QHD)
22…水平走査回路 22s,22d…水平信号ライン
23…水平信号ラインリセット用トランジスタ
23s,23d…水平信号ライン
24…1層目Al(1stAl) 25…2層目Al(2ndAl)
26…画素分離領域 27…バイアス電流源
29…OB画素 31…有効画素
33…OB画素 35…水平走査回路
37…リセット/バイアス回路 39…分離領域
101…p型基板 102…n型ウェル
103…p- 型不純物領域 104…n+ 型不純物領域
107…n+ 型不純物領域
108…第2層ポリシリコンゲート(ポリシリコン層)
109…第1層ポリシリコンゲート(ポリシリコン層)
110…垂直信号線
113…埋め込みフォトダイオード(BPD)
114…MIS型静電誘導トランジスタ(MISSIT)
301a〜301c…φTGnを供給するクロックライン
302a〜302c…φRSGnを供給するクロックライン
303a〜303c…φRSDnを供給するクロックライン
304…メタル層

Claims (2)

  1. 画像信号を生成する有効画素と、基準信号を生成するOB画素と、駆動パルス信号を前記画素にAl配線を介して送出する垂直走査回路とを有する固体撮像装置であって、
    前記有効画素は、フォトダイオードと複数のトランジスタとを有し、マトリクス状に複数配置され画像信号を受け取る垂直読み出し線と垂直方向に共通に接続され、
    前記OB画素は、フォトダイオードと複数のトランジスタとを有し、垂直方向に複数配置され基準信号を受け取る垂直読み出し線と垂直方向に共通に接続され、
    前記複数のトランジスタは、前記フォトダイオードの電荷を増幅するためのトランジスタと、前記フォトダイオードから前記増幅するためのトランジスタに前記電荷を転送するためのトランジスタと、前記増幅するためのトランジスタのゲート電位を制御するためのトランジスタであり、
    前記垂直走査回路は、リセットする行に対して第1の駆動パルスを送出し、前記画素から画像信号又は基準信号を出力する行に対して第2の駆動パルスを送出し、それ以外の行に対して第3の駆動パルスを送出するとともに、前記有効画素に駆動パルス信号を送出する第1の垂直走査回路と、少なくとも前記OB画素に駆動パルス信号を送出する第2の垂直走査回路と、を有し、
    前記Al配線は、行方向に配列された前記画素に共通に接続され、
    前記Al配線のいずれか一つの配線は、前記OB画素の前記フォトダイオードを覆う遮光膜として兼用され、前記OB画素における前記ゲート電位を制御するための前記トランジスタのドレインに接続されることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記第2の垂直走査回路は、前記有効画素と前記OB画素との間に配置され、且つ、前記有効画素に駆動パルスを送出する回路部と、前記OB画素に駆動パルスを送出する回路部とを有することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
JP35605598A 1998-06-17 1998-12-15 固体撮像装置 Expired - Lifetime JP4238398B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35605598A JP4238398B2 (ja) 1998-06-17 1998-12-15 固体撮像装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18573998 1998-06-17
JP10-185739 1998-06-17
JP35605598A JP4238398B2 (ja) 1998-06-17 1998-12-15 固体撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000077639A JP2000077639A (ja) 2000-03-14
JP4238398B2 true JP4238398B2 (ja) 2009-03-18

Family

ID=26503283

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35605598A Expired - Lifetime JP4238398B2 (ja) 1998-06-17 1998-12-15 固体撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4238398B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7781798B2 (en) 2008-01-17 2010-08-24 Sony Corporation Solid-state image pickup device and fabrication method therefor
JP5493316B2 (ja) * 2008-01-17 2014-05-14 ソニー株式会社 固体撮像装置およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000077639A (ja) 2000-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108389871B (zh) 摄像器件
EP0757476B1 (en) Solid state image pickup apparatus
JP5641287B2 (ja) 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および、電子機器
US7265397B1 (en) CCD imager constructed with CMOS fabrication techniques and back illuminated imager with improved light capture
JP2011204878A (ja) 固体撮像デバイスおよび電子機器
JPH1084507A (ja) 能動画素イメージセンサ及びその製造方法
KR19980071795A (ko) 능동 픽셀 이미지 센서 및 능동 픽셀 센서
JP2002064197A (ja) 電荷転送装置、固体撮像装置及び撮像システム
JP3892112B2 (ja) パンチスルーリセットとクロストーク抑制を持つ能動画素センサー
US10854649B2 (en) Image sensor including unit pixel block having common selection transistor
JPH04262679A (ja) 固体撮像素子の駆動方法
US10680032B2 (en) Photoelectric conversion element and solid-state image pickup device
JP4761491B2 (ja) 固体撮像装置及びそれを用いた撮像システム
EP1058313B1 (en) Solid-state imaging device
JPH11205532A (ja) 固体撮像装置
US5748232A (en) Image sensor and driving method for the same
JP4238398B2 (ja) 固体撮像装置
US20040252215A1 (en) Solid state imaging device
JP4336508B2 (ja) 撮像装置
KR100317214B1 (ko) 고체 촬상 장치
JP2002151673A (ja) 固体撮像素子
KR20060049012A (ko) 고체 촬상 소자와 그 구동 방법 및 그 제조방법, 카메라 및그 구동 방법
JP2001085661A (ja) 固体撮像装置
JP2001244448A (ja) リニアイメージセンサおよびその使用方法
JP7459739B2 (ja) 固体撮像素子

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040720

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081208

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150109

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150109

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150109

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term