JP5493316B2 - 固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体撮像装置およびその製造方法に関するものである。
イメージセンサの一つであるCMOS型の固体撮像装置において、光を入射したくない領域、例えば、カラー基準となる黒色を定める黒レベル基準画素部や周辺回路の領域では、通常、金属配線や光学フィルターを用いて遮光を行う。例えば、金属配線による遮光膜として、黒レベル基準画素部上に数10μm〜100μmの配線幅が太い配線を最上層に配置させて、遮光機能を果たしている。
黒レベル基準画素部の遮光膜を多層配線部の銅配線もしくはアルミニウム配線工程で形成した場合の例を、図15の従来のCMOSイメージセンサの概略断面図、図16の遮光膜の要部斜視図および断面図によって説明する。
図15および図16に示すように、従来のCMOSイメージセンサは、半導体基板111上に形成されたフォトダイオードからなる受光画素部112および黒レベル基準画素部113と、これら受光画素部112および黒レベル基準画素部113の上面に形成された多層配線部114とを備える(例えば、特許文献1参照)。
上記多層配線部114は、半導体基板111側から多層配線部114の厚さ方向に複数重ねて形成された複数の金属配線130(例えば金属配線131、132、133、134)と、各金属配線130の間を絶縁する層間絶縁膜140とを有している。
また、例えば、金属配線130(134)とその下層の金属配線130(133)との間の層間絶縁膜140(143)には、その層間絶縁膜143を貫通して金属配線134とその下層の金属配線133とを接続するコンタクトプラグ151が形成されている。
さらに、最上位に位置する金属配線130(134)上面を覆うように形成された層間絶縁膜145の上面には、周辺回路(図示せず)などとの電気的接続を行うパッド161が、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。
また、上記パッド161とその直下に位置する金属配線134(134c)との間の層間絶縁膜145には、この層間絶縁膜145を貫通して上記パッド161と上記金属配線134cとを接続する、コンタクトプラグ152が、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。
また、黒レベル基準画素部113のフォトダイオードと対向する金属配線134(134a)は、黒レベル基準画素部113のフォトダイオード領域への光の入射を遮断する遮光膜として形成されている。
従来の遮光膜では、配線層の最上層にのみ数10μm〜100μmの太い配線(金属配線134a)を配置させ、その他の配線層には配線パターンを配置させない構造をとっている。
LSIの高集積化による配線の微細化に伴い、配線膜厚においても薄膜化が進んでおり、2005年度ITRSロードマップでの提唱では、90nm世代のLSIにおける中間(Intermediate)層の配線膜厚が225nmに対して、65nm世代のLSIにおける中間層の配線膜厚が170nmとなる。
LSIの高集積化に伴って遮光膜自体も薄膜化が進む。例えば、2005年度ITRSロードマップ提唱の90nm世代のLSIにおける中間層の配線膜厚が225nmの遮光膜ではトランスミッタンス=約−130dBであるのに対し、65nm世代のLSIにおける中間層の配線膜厚が170nmの遮光膜ではトランスミッタンス=約−90dBと、遮光性能が劣化することがわかっている。
また、配線抵抗の低減を目的として、90nm世代から銅(Cu)配線が採用されてきている。銅配線加工では、化学機械的研磨法(CMP)による銅配線平坦化工程がある。このCMPでは、一般に太幅銅(Cu)配線はディッシングやエロージョンにより膜厚が薄くなるため、そのような配線を遮光膜として用いた場合、遮光性能が劣化することになる。
特開2006−294991号公報
解決しようとする問題点は、LSIの高集積化に伴って遮光膜自体も薄膜化が進み、遮光性能が劣化する点であり、また配線加工に用いるCMPのディッシングやエロージョンにより遮光膜の膜厚が薄くなるために遮光性能が劣化する点である。
本発明は、次世代以降のLSIに対応したディッシングやエロージョンの影響を受けにくい遮光膜を提供することを可能にする。
本発明の固体撮像装置(第1固体撮像装置)は、半導体基板に形成された受光画素部と、前記半導体基板に形成された前記黒レベル基準画素部と、前記受光画素部および前記黒レベル基準画素部を含む前記半導体基板上に設けられた多層配線部を有し、前記多層配線部は、前記半導体基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層中に複数層に形成された金属配線層とからなり、前記金属配線層のうちの第1金属配線層で形成される複数の第1金属配線の一部を、前記黒レベル基準画素部の上方に所定間隔かつ複数列に配設した第1遮光膜と、前記第1金属配線層の上方の第2金属配線層で形成される複数の第2金属配線の一部を、前記黒レベル基準画素部の上方の前記各第1金属配線間の上方を含む領域おいて前記第1遮光膜に対して平行する方向で配設した第2遮光膜とを有し、前記第2遮光膜は、前記第1遮光膜の上方の一部にオーバーラップするように形成され、かつ、前記各第1遮光膜の中央部の上方に前記第2遮光膜と前記第2遮光膜の間のスペースが配設され、前記第1遮光膜とその直上の前記第2遮光膜とを一組とし前記黒レベル基準画素部の上方に前記組同士が互いに直交する方向に複数組積層して設けられたことを特徴とする。
本発明の固体撮像装置(第1固体撮像装置)では、金属配線層のうちの第1金属配線層で形成される複数の第1金属配線の一部を、黒レベル基準画素部の上方に所定間隔かつ複数列に配設した第1遮光膜と、第1金属配線層上の第2金属配線層で形成される複数の第2金属配線の一部を、黒レベル基準画素部の上方の各第1金属配線間の上方に配設した第2遮光膜とを有することから、平面視、黒レベル基準画素部上は、第1遮光膜と第2遮光膜で覆われる。かつ、黒レベル基準画素部の上方に、第2金属配線層の上方の第3金属配線層で形成される複数の第3金属配線の一部を、第2遮光膜と直交する方向に所定間隔かつ複数列に配設した第3遮光膜と、第3金属配線層の上方の第4金属配線層で形成される複数の第4金属配線の一部を、黒レベル基準画素部の上方の各第3金属配線間の上方に配設した第4遮光膜とを有することから、平面視、黒レベル基準画素部上は、第3遮光膜と第4遮光膜で覆われる。
しかも、第1遮光膜と第2遮光膜に対して第3遮光膜と第4遮光膜とが直交する方向に配設されていることから、斜め入射光に対する遮光性が高められ、実質的に2層の金属配線層で遮光膜が形成されていることになる。したがって、従来の1層の金属配線層で形成されていた遮光膜と比較して、遮光膜の総膜厚を厚くすることができる。
これによって、金属配線層が薄膜化しても次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜となる。
さらに、第1遮光膜は所定間隔かつ複数列に配設されていることから、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。同様に、第2遮光膜、第3遮光膜、第4遮光膜についてもディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。
したがって、各遮光膜は所定の膜厚を確保することができるので、遮光性能の劣化が防げる。
本発明の固体撮像装置(第2固体撮像装置)は、半導体基板に形成された受光画素部と、前記半導体基板に形成された黒レベル基準画素部と、前記受光画素部および前記黒レベル基準画素部を含む前記半導体基板上に設けられた多層配線部を有し、前記多層配線部は、前記半導体基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層中に複数層に形成された金属配線層とからなり、前記金属配線層のうちの第1金属配線層で形成される複数の第1金属配線の一部を、前記黒レベル基準画素部の上方に所定間隔かつ複数列に配設した第1遮光膜と、前記第1金属配線層の上方の第2金属配線層で形成される複数の第2金属配線の一部を、前記黒レベル基準画素部の上方の前記各第1金属配線間の上方を含む領域に配設した第2遮光膜とを有し、前記第2遮光膜は、前記第1遮光膜の上方の一部にオーバーラップするように形成され、かつ、前記各第1遮光膜の中央部の上方に前記第2遮光膜と前記第2遮光膜の間のスペースが配設され、前記第1遮光膜と前記第2遮光膜の組を前記黒レベル基準画素部の上方に複数層に設けたことを特徴とする。
本発明の固体撮像装置(第2固体撮像装置)では、金属配線層のうちの第1金属配線層で形成される複数の第1金属配線の一部を、黒レベル基準画素部の上方に所定間隔かつ複数列に配設した第1遮光膜と、第1金属配線層上の第2金属配線層で形成される複数の第2金属配線の一部を、黒レベル基準画素部の上方の各第1金属配線間の上方に配設した第2遮光膜とを有することから、平面視、黒レベル基準画素部上は、第1遮光膜と第2遮光膜で覆われる。
しかも、第1遮光膜と第2遮光膜の組を黒レベル基準画素部の上方に複数組に設けたことから、斜め入射光に対する遮光性が高められ、少なくとも、第1遮光膜と第2遮光膜の組を二組設けたものでは、実質的に2層の金属配線層で遮光膜が形成されていることになる。したがって、従来の1層の金属配線層で形成されていた遮光膜と比較して、遮光膜の総膜厚を厚くすることができる。当然のことながら、第1遮光膜と第2遮光膜の組を3組以上設けたものでは、その組数に応じて、遮光性能が高められる。
これによって、金属配線層が薄膜化しても次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜となる。
さらに、第1遮光膜は所定間隔かつ複数列に配設されていることから、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。同様に、第2遮光膜についても各第1金属配線間の上方に配設されているので、所定間隔かつ複数列に形成されている。このため、第1遮光膜と同様に、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。
したがって、各遮光膜は所定の膜厚を確保することができるので、遮光性能の劣化が防げる。
本発明の固体撮像装置の製造方法(第1製造方法)は、半導体基板に形成された受光画素部と、前記半導体基板に形成された黒レベル基準画素部と、前記受光画素部および前記黒レベル基準画素部を含む前記半導体基板上に設けられた多層配線部を有し、前記多層配線部が、前記半導体基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層中に複数層に形成された金属配線層とからなる固体撮像装置を製造するとき、前記金属配線層のうちの第1金属配線層で複数の第1金属配線を形成するときに、前記黒レベル基準画素部の上方に、前記第1金属配線の一部を所定間隔かつ複数列に配設して第1遮光膜を形成する工程と、前記第1金属配線層上の第2金属配線層で複数の第2金属配線を形成するときに、前記黒レベル基準画素部の上方の前記各第1金属配線間の上方を含む領域おいて前記第1遮光膜に対して平行する方向で前記第2金属配線の一部を配設し、前記第1遮光膜の上方の一部にオーバーラップし、かつ、前記各第1遮光膜の中央部の上方にスペースを配設して第2遮光膜を形成する工程とを有し、前記第1遮光膜とその直上の前記第2遮光膜とを一組とし前記黒レベル基準画素部の上方に前記組同士が互いに直交する方向に形成されるように、前記第1遮光膜を形成する工程と前記第2遮光膜を形成する工程とを前記黒レベル基準画素部の上方に繰り返して行うことを特徴とする。
本発明の固体撮像装置の製造方法(第1製造方法)では、金属配線層のうちの第1金属配線層で複数の第1金属配線を形成するときに、黒レベル基準画素部の上方に、第1金属配線の一部を所定間隔かつ複数列に配設して第1遮光膜を形成し、第1金属配線層上の第2金属配線層で複数の第2金属配線を形成するときに、黒レベル基準画素部の上方の各第1金属配線間の上方に第2金属配線の一部を配設して第2遮光膜を形成することから、平面視、黒レベル基準画素部上は、第1遮光膜と第2遮光膜で覆われる。
かつ、第2金属配線層上の第3金属配線層で複数の第3金属配線を形成するときに、黒レベル基準画素部上方に、第3金属配線の一部を第2遮光膜と直交する方向に所定間隔かつ複数列に配設して第3遮光膜を形成し、さらに、第3金属配線層上の第4金属配線層で複数の第4金属配線を形成するときに、黒レベル基準画素部の上方の第3金属配線間の上方に第4金属配線の一部を配設して第4遮光膜を形成することから、平面視、黒レベル基準画素部上は、第3遮光膜と第4遮光膜で覆われる。
しかも、第1遮光膜と第2遮光膜に対して第3遮光膜と第4遮光膜とが直交する方向に形成されることから、斜め入射光に対する遮光性が高められ、かつ実質的に2層の金属配線層で遮光膜が形成されていることになる。したがって、従来の1層の金属配線層で形成する遮光膜と比較して、遮光膜の総膜厚を厚く形成することができる。
これによって、金属配線層が薄膜化しても次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜を形成することができる。
さらに、第1遮光膜は所定間隔かつ複数列に配設されていることから、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。同様に、第2遮光膜についてもディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。
したがって、各遮光膜は所定の膜厚を確保することができるので、遮光性能の劣化が防げる。
本発明の固体撮像装置の製造方法(第2製造方法)は、半導体基板に形成された受光画素部と、前記半導体基板に形成された黒レベル基準画素部と、前記受光画素部および黒レベル基準画素部を含む前記半導体基板上に設けられた多層配線部を有し、前記多層配線部が、前記半導体基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層中に複数層に形成された金属配線層とからなる固体撮像装置を製造するとき、前記金属配線層のうちの第1金属配線層で複数の第1金属配線を形成するときに、前記黒レベル基準画素部の上方に、前記第1金属配線の一部を所定間隔かつ複数列に配設して第1遮光膜を形成する工程と、前記第1金属配線層上の第2金属配線層で複数の第2金属配線を形成するときに、前記黒レベル基準画素部の上方の前記各第1金属配線間の上方に前記第2金属配線の一部を配設し、前記第1遮光膜の上方の一部にオーバーラップし、かつ、前記各第1遮光膜の中央部の上方にスペースを配設して第2遮光膜を形成する工程とを有し、前記第1遮光膜を形成する工程と前記第2遮光膜を形成する工程とを一組の工程として、該一組の工程を前記黒レベル基準画素部の上方に繰り返して行うことを特徴とする。
本発明の固体撮像装置の製造方法(第2製造方法)では、金属配線層のうちの第1金属配線層で複数の第1金属配線を形成するときに、黒レベル基準画素部の上方に、第1金属配線の一部を所定間隔かつ複数列に配設して第1遮光膜を形成し、第1金属配線層上の第2金属配線層で複数の第2金属配線を形成するときに、黒レベル基準画素部の上方の各第1金属配線間の上方に第2金属配線の一部を配設して第2遮光膜を形成することから、平面視、黒レベル基準画素部上は、第1遮光膜と第2遮光膜で覆われる。
しかも、第1遮光膜を形成する工程と第2遮光膜を形成する工程とを一組の工程として、該一組の工程を黒レベル基準画素部の上方に繰り返して行うことから、実質的に2層の金属配線層で遮光膜が形成されていることになる。したがって、従来の1層の金属配線層で形成されていた遮光膜と比較して、遮光膜の総膜厚を厚くすることができる。当然のことながら、第1遮光膜と第2遮光膜の組を3組以上設けたものでは、その組数に応じて、遮光性能が高められる。
これによって、金属配線層が薄膜化しても次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜を形成することが可能になる。
さらに、第1遮光膜は所定間隔かつ複数列に形成されることから、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。同様に、第2遮光膜についても各第1金属配線間の上方に配設されているので、所定間隔かつ複数列に形成されている。このため、第1遮光膜と同様に、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。
したがって、各遮光膜は所定の膜厚を確保することができるので、遮光性能の劣化が防げる。
本発明の第1固体撮像装置は、斜め入射光に対する遮光性が高められ、かつ実質的に2層の金属配線層で遮光膜が形成されていることになるため、微細化により配線を薄膜化してもその配線と同層の膜で形成した遮光膜の遮光性を維持もしくは高めることができ、次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜となっているという利点がある。
また、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成されているため、遮光膜を形成するときに化学的機械研磨を用いても、遮光膜の膜厚を設計値通りの膜厚に確保することができるので、遮光性の劣化を防止することができる。
本発明の第2固体撮像装置は、実質的に2層の金属配線層で遮光膜が形成されていることになるため、微細化により配線を薄膜化してもその配線と同層の膜で形成した遮光膜の遮光性を維持もしくは高めることができ、次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜となっているという利点がある。
また、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成されているため、遮光膜を形成するときに化学的機械研磨を用いても、遮光膜の膜厚を設計値通りの膜厚に確保することができるので、遮光性の劣化を防止することができる。
本発明の固体撮像装置の第1製造方法は、微細化により配線を薄膜化してもその配線と同層の膜で形成した遮光膜の遮光性を維持もしくは高めることができ、次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜を形成することができるという利点がある。また、斜め入射光に対する遮光性を高めることができる。
さらに、遮光膜をディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成するため、遮光膜を形成するときに化学的機械研磨を用いても、遮光膜の膜厚を設計値通りの膜厚に確保することができるので、遮光性の劣化を防止することができる。
本発明の固体撮像装置の第2製造方法は、微細化により配線を薄膜化してもその配線と同層の膜で形成した遮光膜の遮光性を維持もしくは高めることができ、次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜を形成することができるという利点がある。
また、遮光膜をディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成するため、遮光膜を形成するときに化学的機械研磨を用いても、遮光膜の膜厚を設計値通りの膜厚に確保することができるので、遮光性の劣化を防止することができる。
本発明の第1固体撮像装置に係る一実施の形態(第1実施例)を、図1の概略構成断面図、図2の遮光膜の要部斜視図および断面図によって説明する。図1では、固体撮像装置の一例として、CMOSイメージセンサを示した。
図1に示すように、第1固体撮像装置1は、半導体基板11上に形成されたフォトダイオードからなる受光画素部12および黒レベル基準画素部13と、これら受光画素部12および黒レベル基準画素部13の上面に形成された多層配線部14とを備える。
上記多層配線部14は、半導体基板11側から多層配線部14の厚さ方向に所定間隔で複数層に重ねて形成された複数の金属配線層20(例えば第1金属配線層21、第2金属配線層22、第3金属配線層23、第4金属配線層24)と、各金属配線層20の間を絶縁する層間絶縁膜40とを有している。
上記金属配線層20は、例えば半導体装置の配線材料として用いられる、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)等の金属配線で形成されている。また、上記層間絶縁膜40は、例えば、酸化シリコン(SiO2)膜で形成されている。この層間絶縁膜40は、金属配線間を絶縁する材料であればよく、光透過性を有する無機絶縁膜、有機絶縁膜等を用いることができる。
また、金属配線層20(例えば第4金属配線層24)とその下層の金属配線層20(第3金属配線層23)との間の層間絶縁膜40(44)には、その層間絶縁膜44を貫通して第4金属配線層24の第4金属配線34とその下層の第3金属配線層23の第3金属配線33とを接続するコンタクトプラグ51が形成されている。当然のことながら、他の金属配線層間に金属配線間においても、図示はしていないが、コンタクトプラグによって接続されている金属配線もある。
さらに、最上位に位置する金属配線層20(第4金属配線層24)上面を覆うように形成された層間絶縁膜45の上面には、周辺回路(図示せず)などとの電気的接続を行うパッド61が、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。
また、上記パッド61とその直下に位置する第4金属配線層24の第4金属配線34−5との間の層間絶縁膜45には、この層間絶縁膜45を貫通して上記パッド61と上記第4金属配線34−5に接続する、コンタクトプラグ55が、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。さらに上記パッド61を被覆する層間絶縁膜46が形成されている。
また、黒レベル基準画素部13のフォトダイオードと対向する位置には、遮光膜が形成されている。
具体的には、上記金属配線層20のうちの第1金属配線層21で形成される複数の第1金属配線31の一部を、上記黒レベル基準画素部13の上方に所定間隔かつ複数列に配設して、第1遮光膜71が形成されている。
さらに、上記第1金属配線層21の上方の第2金属配線層22で形成される複数の第2金属配線32の一部を、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第1金属配線31間の上方に配設して、第2遮光膜72が形成されている。
すなわち、第2遮光膜72の配列は、第1遮光膜71の配列に対して半周期ずらした状態に形成されている。
また、上記黒レベル基準画素部13の上方に、上記第2金属配線層22の上方の第3金属配線層23で形成される複数の第3金属配線33の一部を、上記第2金属配線32で形成された第2遮光膜72と直交する方向に所定間隔かつ複数列に配設して、第3遮光膜73が形成されている。
さらに、上記第3金属配線層23の上方の第4金属配線層24で形成される複数の第4金属配線34の一部を、前記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第3金属配線33間の上方に配設して、第4遮光膜74が形成されている。
すなわち、第4遮光膜74の配列は、第3遮光膜73の配列に対して半周期ずらした状態に形成されている。
図2に示すように、上記第1遮光膜71は、例えば、ラインアンドスペースL/S=100nm/100nmの最小配線幅、最小スペースのパターンで形成することができ、第2遮光膜72は、パターン上部から見て(平面視)隙間がないように、上記第1遮光膜71に対して半周期ずらした配置としてある。
また、上記第3遮光膜73は、例えば、ラインアンドスペースL/S=100nm/100nmの最小配線幅、最小スペースのパターンで形成することができ、上記第2遮光膜72に対して、パターン上部から見て(平面視)直交する方向に配設されている。また、上記第4遮光膜74は、パターン上部から見て(平面視)隙間がないように、上記第3遮光膜73に対して半周期ずらした配置としてある。
このように、上記第1〜第4遮光膜71〜74を積層した構成とすることで、例えば65nm世代の中間層の1層あたりの配線膜厚が170nmであっても、多層配線構造を活用して実質的に2層分の配線膜厚340nm(=170nm×2層)とすることができる。このように遮光膜の厚膜化が可能となり、90nm世代のLSIにおける中間層の配線膜厚の225nmを上回る遮光膜の膜厚を得ることができる。
また、化学的機械研磨によるディッシングやエロージョンが抑制できるデザインルール範囲内の線幅である配線で形成されるため、デザインルールを逸脱した数10μm〜100μm線幅である従来の遮光膜と比較して、銅(Cu)配線特有に発生する配線中央部の銅(Cu)が過研磨されるディッシングを低減することができる。
上記第1実施例の説明では、一例として4層に形成された金属配線層20を説明したが、金属配線層20は4層以上であってもよく、この場合には、4層以上の金属配線層20のうちの連続する4層を用いて、上記第1遮光膜71と第2遮光膜72と第3遮光膜73と第4遮光膜74を形成すればよい。
また、金属配線層20が6層以上の場合、上記第3遮光膜73、第4遮光膜74に対して直交するように、上記第1遮光膜71、第2遮光膜72と同様な遮光膜を形成することができる。さらに、金属配線層20が8層以上の場合、上記第1遮光膜71〜第4遮光膜74の組み合わせを2組もしくはそれ以上に形成することができる。すなわち、金属配線層の層数に応じて、遮光膜を形成することが可能である。
本発明の第1実施例に係る第1固体撮像装置1では、金属配線層20のうちの第1金属配線層21で形成される複数の第1金属配線31の一部を、黒レベル基準画素部13の上方に所定間隔かつ複数列に配設した第1遮光膜71と、第1金属配線層21上の第2金属配線層22で形成される複数の第2金属配線32の一部を、黒レベル基準画素部13の上方の各第1金属配線31間の上方に配設した第2遮光膜72とを有することから、平面視、黒レベル基準画素部13上は、第1遮光膜71と第2遮光膜72で覆われる。かつ、黒レベル基準画素部13の上方に、第2金属配線層22の上方の第3金属配線層23で形成される複数の第3金属配線33の一部を、第2金属配線32で形成された第2遮光膜72と直交する方向に所定間隔かつ複数列に配設した第3遮光膜73と、第3金属配線層23の上方の第4金属配線層24で形成される複数の第4金属配線34の一部を、黒レベル基準画素部13の上方の各第3金属配線33間の上方に配設した第4遮光膜74とを有することから、平面視、黒レベル基準画素部13上は、第3遮光膜73と第4遮光膜74で覆われる。
しかも、第1遮光膜71と第2遮光膜72に対して第3遮光膜73と第4遮光膜74とが直交する方向に配設されていることから、斜め入射光に対する遮光性が高められ、実質的に2層の金属配線層で遮光膜が形成されていることになる。したがって、従来の1層の金属配線層で形成されていた遮光膜と比較して、遮光膜の総膜厚を厚くすることができる。
これによって、微細化により配線を薄膜化してもその配線と同層の膜で形成した遮光膜の遮光性を維持もしくは高めることができ、次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜となっているという利点がある。
さらに、第1遮光膜71は所定間隔かつ複数列に配設されていることから、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。よって、遮光膜を形成するときに化学的機械研磨を用いても、遮光膜の膜厚を設計値通りの膜厚に確保することができるので、遮光性の劣化を防止することができる。上記第2遮光膜72、第3遮光膜73、第4遮光膜74についても、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になるので、上記第1遮光膜71と同様な効果が得られる。
したがって、各遮光膜は所定の膜厚を確保することができるので、遮光性能の劣化が防げる。
よって、第1遮光膜71と第2遮光膜72と第3遮光膜73と第4遮光膜74の4層の遮光膜によって、黒レベル基準画素部13のフォトダイオード領域への光の入射が遮断される。
次に、本発明の第1固体撮像装置に係る一実施の形態(第2実施例)を、図3の概略構成断面図、図4の遮光膜の要部斜視図および断面図によって説明する。図3では、固体撮像装置の一例として、CMOSイメージセンサを示した。
図3に示すように、第1固体撮像装置2は、半導体基板11上に形成されたフォトダイオードからなる受光画素部12および黒レベル基準画素部13と、これら受光画素部12および黒レベル基準画素部13の上面に形成された多層配線部14とを備える。
上記多層配線部14は、半導体基板11側から多層配線部14の厚さ方向に所定間隔で複数層に重ねて形成された複数の金属配線層20(例えば第1金属配線層21、第2金属配線層22、第3金属配線層23、第4金属配線層24)と、各金属配線層20の間を絶縁する層間絶縁膜40とを有している。
上記金属配線層20は、例えば半導体装置の配線材料として用いられる、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)等の金属配線で形成されている。また、上記層間絶縁膜40は、例えば、酸化シリコン(SiO2)膜で形成されている。この層間絶縁膜40は、金属配線間を絶縁する材料であればよく、光透過性を有する無機絶縁膜、有機絶縁膜等を用いることができる。
また、金属配線層20(例えば第4金属配線層24)とその下層の金属配線層20(第3金属配線層23)との間の層間絶縁膜40(44)には、その層間絶縁膜44を貫通して第4金属配線層24の第3金属配線34とその下層の第3金属配線層23の第3金属配線33とを接続するコンタクトプラグ51が形成されている。当然のことながら、他の金属配線層間に金属配線間においても、図示はしていないが、コンタクトプラグによって接続されている金属配線もある。
さらに、最上位に位置する金属配線層20(第4金属配線層24)上面を覆うように形成された層間絶縁膜45の上面には、周辺回路(図示せず)などとの電気的接続を行うパッド61が、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。
また、上記パッド61とその直下に位置する第4金属配線層24の第4金属配線34−5との間の層間絶縁膜45には、この層間絶縁膜45を貫通して上記パッド61と上記第4金属配線34−5に接続する、コンタクトプラグ55が、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。さらに上記パッド61を被覆する層間絶縁膜46が形成されている。
また、黒レベル基準画素部13のフォトダイオードと対向する位置には、遮光膜が形成されている。
具体的には、上記金属配線層20のうちの第1金属配線層21で形成される複数の第1金属配線31の一部を、上記黒レベル基準画素部13の上方に所定間隔かつ複数列に配設して、第1遮光膜71が形成されている。
さらに、上記第1金属配線層21の上方の第2金属配線層22で形成される複数の第2金属配線32の一部を、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第1金属配線31間の上方に配設して、第2遮光膜72が形成されている。そして、上記第2遮光膜72は、上記第1遮光膜71の上方の一部にオーバーラップして形成されている。例えば、上記第2遮光膜72は、上記第1遮光膜71の縁に、平面視、オーバーラップする状態に形成されている。
すなわち、第2遮光膜72の配列は、第1遮光膜71の配列に対して半周期ずらした状態に形成されている。
また、上記黒レベル基準画素部13の上方に、上記第2金属配線層22の上方の第3金属配線層23で形成される複数の第3金属配線33の一部を、上記第2金属配線32で形成された第2遮光膜72と直交する方向に所定間隔かつ複数列に配設して、第3遮光膜73が形成されている。
さらに、上記第3金属配線層23の上方の第4金属配線層24で形成される複数の第4金属配線34の一部を、前記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第3金属配線33間の上方に配設して、第4遮光膜74が形成されている。そして、上記第4遮光膜74は、上記第3遮光膜73の上方の一部にオーバーラップして形成されている。例えば、上記第4遮光膜74は、上記第1遮光膜73の縁に、平面視、オーバーラップする状態に形成されている。
すなわち、第4遮光膜74の配列は、第3遮光膜73の配列に対して半周期ずらした状態に形成されている。
図4に示すように、上記第1遮光膜71は、例えば、ディッシングの抑制が可能なラインアンドスペースL/S=3000nm/350nmの配線幅、スペースのパターンで形成することができ、第2遮光膜72は、パターン上部から見て(平面視)隙間がないように、上記第1遮光膜71に対して半周期ずらした配置としてある。
また、上記第3遮光膜73は、例えば、ラインアンドスペースL/S=3000nm/350nmの配線幅、スペースのパターンで形成することができ、上記第2遮光膜72に対して、パターン上部から見て(平面視)直交する方向に配設されている。また、上記第4遮光膜74は、パターン上部から見て(平面視)隙間がないように、上記第3遮光膜73に対して半周期ずらした配置としてある。
上記例は一例であり、化学的機械研磨条件によっては、遮光膜の幅をさらに広くすることも可能である。例えば、上記第1遮光膜71〜第4遮光膜74のそれぞれの線幅は5μm以下にすることが好ましい。より好ましくは3μm以下にする。
また、スペースも、350nmに限定されず、例えばスペースの加工性を考慮してスペースの幅を決定することができる。例えば、200nm〜400nmの範囲で設定することができる。
このように、上記第1〜第4遮光膜71〜74を積層した構成とすることで、例えば65nm世代の中間層の1層あたりの配線膜厚が170nmであっても、多層配線構造を活用して実質的に2層分の配線膜厚340nm(=170nm×2層)とすることができ、厚い部分では、実質的に3層分の配線膜厚510nm(=170nm×3層)とすることができる。このように遮光膜の厚膜化が可能となり、90nm世代のLSIにおける中間層の配線膜厚の225nmを上回る遮光膜の膜厚を得ることができる。
また、化学的機械研磨によるディッシングやエロージョンが抑制できるデザインルール範囲内の線幅である配線で形成されるため、デザインルールを逸脱した数10μm〜100μm線幅である従来の遮光膜と比較して、銅(Cu)配線特有に発生する配線中央部の銅(Cu)が過研磨されるディッシングを低減することができる。
上記第2実施例の説明では、第1遮光膜71、第2遮光膜72、第3遮光膜73および第4遮光膜74を同一の線幅のラインパターンとしたが、例えば、下層の遮光膜間のスペースの幅以上の幅のラインパターンを用いるならば、各遮光膜の線幅を異なるものとしてもよい。例えば、一部の遮光膜を配線として用いる場合、配線抵抗を少なくするために、他の層の遮光膜より幅広のラインパターンとして形成することもできる。
上記第2実施例の説明では、一例として4層に形成された金属配線層20を説明したが、金属配線層20は4層以上であってもよく、この場合には、4層以上の金属配線層20のうちの連続する4層を用いて、上記第1遮光膜71と第2遮光膜72と第3遮光膜73と第4遮光膜74を形成すればよい。
また、金属配線層20が6層以上の場合、上記第3遮光膜73、第4遮光膜74に対して直交するように、上記第1遮光膜71、第2遮光膜72と同様な遮光膜を形成することができる。さらに、金属配線層20が8層以上の場合、上記第1遮光膜71〜第4遮光膜74の組み合わせを2組もしくはそれ以上に形成することができる。すなわち、金属配線層の層数に応じて、遮光膜を形成することが可能である。
本発明の第2実施例に係る第1固体撮像装置2では、金属配線層20のうちの第1金属配線層21で形成される複数の第1金属配線31の一部を、黒レベル基準画素部13の上方に所定間隔かつ複数列に配設した第1遮光膜71と、第1金属配線層21上の第2金属配線層22で形成される複数の第2金属配線32の一部を、黒レベル基準画素部13の上方の各第1金属配線31間の上方に配設した第2遮光膜72とを有することから、平面視、黒レベル基準画素部13上は、第1遮光膜71と第2遮光膜72で覆われる。かつ、黒レベル基準画素部13の上方に、第2金属配線層22の上方の第3金属配線層23で形成される複数の第3金属配線33の一部を、第2金属配線32で形成された第2遮光膜72と直交する方向に所定間隔かつ複数列に配設した第3遮光膜73と、第3金属配線層23の上方の第4金属配線層24で形成される複数の第4金属配線34の一部を、黒レベル基準画素部13の上方の各第3金属配線33間の上方に配設した第4遮光膜74とを有することから、平面視、黒レベル基準画素部13上は、第3遮光膜73と第4遮光膜74で覆われる。
しかも、第1遮光膜71と第2遮光膜72に対して第3遮光膜73と第4遮光膜74とが直交する方向に配設されていることから、斜め入射光に対する遮光性が高められ、実質的に2層の金属配線層で遮光膜が形成されていることになる。したがって、従来の1層の金属配線層で形成されていた遮光膜と比較して、遮光膜の総膜厚を厚くすることができる。
さらに、図5に示すように、上記第2遮光膜72は、上記第1遮光膜71の上方の一部にオーバーラップして形成されていることから、垂直入射光Lvはもとより斜め入射光Lsを確実に遮光することができる。
一方、図6に示すように、上記第2遮光膜72が上記第1遮光膜71の上方の一部にオーバーラップしていない状態に形成されている場合、垂直入射光Lvは確実に遮光できるが、斜め入射光Lsの一部が遮光膜(例えば、第1遮光膜71と第2遮光膜72)間を通り抜ける可能性があり、遮光性が低下する場合がある。
これによって、微細化により配線を薄膜化してもその配線と同層の膜で形成した遮光膜の遮光性を維持もしくは高めることができ、次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜となっているという利点がある。
さらに、第1遮光膜71は所定間隔かつ複数列に配設されていることから、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。よって、遮光膜を形成するときに化学的機械研磨を用いても、遮光膜の膜厚を設計値通りの膜厚に確保することができるので、遮光性の劣化を防止することができる。上記第2遮光膜72、第3遮光膜73、第4遮光膜74についても、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になるので、上記第1遮光膜71と同様な効果が得られる。
したがって、各遮光膜は所定の膜厚を確保することができるので、遮光性能の劣化が防げる。
次に、本発明の第2固体撮像装置に係る一実施の形態(第3実施例)を、図7の概略構成断面図、図8の遮光膜の要部斜視図および断面図によって説明する。図7では、固体撮像装置の一例として、CMOSイメージセンサを示した。
図7に示すように、第2固体撮像装置3は、半導体基板11上に形成されたフォトダイオードからなる受光画素部12および黒レベル基準画素部13と、これら受光画素部12および黒レベル基準画素部13の上面に形成された多層配線部14とを備える。
上記多層配線部14は、半導体基板11側から多層配線部14の厚さ方向に所定間隔で複数層に重ねて形成された複数の金属配線層20(例えば第1金属配線層21、第2金属配線層22、第3金属配線層23、第4金属配線層24)と、各金属配線層20の間を絶縁する層間絶縁膜40とを有している。
上記金属配線層20は、例えば半導体装置の配線材料として用いられる、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)等の金属配線で形成されている。また、上記層間絶縁膜40は、例えば、酸化シリコン(SiO2)膜で形成されている。この層間絶縁膜40は、金属配線間を絶縁する材料であればよく、光透過性を有する無機絶縁膜、有機絶縁膜等を用いることができる。
また、金属配線層20(例えば第4金属配線層24)とその下層の金属配線層20(第3金属配線層23)との間の層間絶縁膜40(44)には、その層間絶縁膜44を貫通して第4金属配線層24の第3金属配線34とその下層の第3金属配線層23の第3金属配線33とを接続するコンタクトプラグ51が形成されている。当然のことながら、他の金属配線層間に金属配線間においても、図示はしていないが、コンタクトプラグによって接続されている金属配線もある。
さらに、最上位に位置する金属配線層20(第4金属配線層24)上面を覆うように形成された層間絶縁膜45の上面には、周辺回路(図示せず)などとの電気的接続を行うパッド61が、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。
また、上記パッド61とその直下に位置する第4金属配線層24の第4金属配線34−5との間の層間絶縁膜45には、この層間絶縁膜45を貫通して上記パッド61と上記第3金属配線34−5に接続する、コンタクトプラグ55が、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。さらに上記パッド61を被覆する層間絶縁膜46が形成されている。
また、黒レベル基準画素部13のフォトダイオードと対向する位置には、遮光膜が形成されている。
具体的には、上記金属配線層20のうちの第1金属配線層21で形成される複数の第1金属配線31の一部を、上記黒レベル基準画素部13の上方に所定間隔かつ複数列に配設して、第1遮光膜71が形成されている。
さらに、上記第1金属配線層21の上方の第2金属配線層22で形成される複数の第2金属配線32の一部を、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第1金属配線31間の上方に配設して、第2遮光膜72が形成されている。
すなわち、第2遮光膜72の配列は、第1遮光膜71の配列に対して半周期ずらした状態に形成されている。
そして、上記黒レベル基準画素部13の上方に、上記第1遮光膜71と上記第2遮光膜72の組が複数層に設けられている。
例えば、上記第2金属配線層22の上方の第3金属配線層23で形成される複数の第3金属配線33の一部を、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第2金属配線32間の上方に配設して、第3遮光膜73が形成されている。
さらに、上記第3金属配線層23の上方の第4金属配線層24で形成される複数の第4金属配線34の一部を、前記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第3金属配線33間の上方に配設して、第4遮光膜74が形成されている。
例えば、第4遮光膜74の配列は、第3遮光膜73の配列に対して半周期ずらした状態に形成されている。
また、第3遮光膜73の配列は、第2遮光膜72の配列に対して半周期ずらした状態に形成されている。
図8に示すように、上記第1遮光膜71は、例えば、ラインアンドスペースL/S=100nm/100nmの最小配線幅、最小スペースのパターンで形成することができ、第2遮光膜72は、パターン上部から見て(平面視)隙間がないように、上記第1遮光膜71に対して半周期ずらした配置としてある。
また、上記第3遮光膜73は、例えば、ラインアンドスペースL/S=100nm/100nmの最小配線幅、最小スペースのパターンで形成することができ、上記第2遮光膜72に対して、パターン上部から見て(平面視)直交する方向に配設されている。また、上記第4遮光膜74は、パターン上部から見て(平面視)隙間がないように、上記第3遮光膜73に対して半周期ずらした配置としてある。
このように、上記第1〜第4遮光膜71〜74を積層した構成とすることで、例えば65nm世代の中間層の1層あたりの配線膜厚が170nmであっても、多層配線構造を活用して実質的に2層分の配線膜厚340nm(=170nm×2層)とすることができる。このように遮光膜の厚膜化が可能となり、90nm世代のLSIにおける中間層の配線膜厚の225nmを上回る遮光膜の膜厚を得ることができる。
また、化学的機械研磨によるディッシングやエロージョンが抑制できるデザインルール範囲内の線幅である配線で形成されるため、デザインルールを逸脱した数10μm〜100μm線幅である従来の遮光膜と比較して、銅(Cu)配線特有に発生する配線中央部の銅(Cu)が過研磨されるディッシングを低減することができる。
上記第3実施例の説明では、一例として4層に形成された金属配線層20を説明したが、金属配線層20は4層以上であってもよく、この場合には、4層以上の金属配線層20のうちの連続する4層を用いて、上記第1遮光膜71と第2遮光膜72と第3遮光膜73と第4遮光膜74を形成すればよい。
また、金属配線層20がn層(nは6以上の自然数)以上の場合、上記第1遮光膜71と第2遮光膜72との組を一組として、nが偶数の場合はn/2組に、nが奇数の場合は(n−1)/2組を形成することができる。すなわち、金属配線層の層数に応じて、遮光膜を形成することが可能である。
本発明の第3実施例に係る第2固体撮像装置3では、金属配線層20のうちの第1金属配線層21で複数の第1金属配線31を形成するときに、黒レベル基準画素部13の上方に、第1金属配線31の一部を所定間隔かつ複数列に配設して第1遮光膜71を形成し、第1金属配線層21上の第2金属配線層22で複数の第2金属配線32を形成するときに、黒レベル基準画素部13の上方の各第1金属配線31間の上方に第2金属配線32の一部を配設して第2遮光膜72を形成することから、平面視、黒レベル基準画素部13上は、第1遮光膜71と第2遮光膜72で覆われる。
しかも、第1遮光膜71と第2遮光膜72の組を黒レベル基準画素部13の上方に複数組に設けたことから、斜め入射光に対する遮光性が高められ、少なくとも、第1遮光膜71と第2遮光膜72の組を二組設けたものでは、実質的に2層の金属配線層で遮光膜が形成されていることになる。
したがって、従来の1層の金属配線層で形成されていた遮光膜と比較して、遮光膜の総膜厚を厚くすることができる。当然のことながら、第1遮光膜71と第2遮光膜72の組を3組以上設けたものでは、その組数に応じて、遮光性能が高められる。
これによって、金属配線層20が薄膜化しても次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜となるという利点がある。
さらに、第1遮光膜71は所定間隔かつ複数列に配設されていることから、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。よって、遮光膜を形成するときに化学的機械研磨を用いても、遮光膜の膜厚を設計値通りの膜厚に確保することができるので、遮光性の劣化を防止することができる。上記第2遮光膜72、第3遮光膜73、第4遮光膜74についても、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になるので、上記第1遮光膜71と同様な効果が得られる。
したがって、各遮光膜は、所定の膜厚を確保することができるので、遮光性能の劣化が防げる。
よって、第1遮光膜71と第2遮光膜72と第3遮光膜73と第4遮光膜74の4層の遮光膜によって、黒レベル基準画素部13のフォトダイオード領域への光の入射が遮断される。
また、上記第3実施例では、黒レベル基準画素部13上方に、例えば複数層の配線を同一方向に配設しなければならない場合に用いることに有効である。
次に、本発明の第2固体撮像装置に係る一実施の形態(第4実施例)を、図9の概略構成断面図、図10の遮光膜の要部斜視図および断面図によって説明する。図9では、固体撮像装置の一例として、CMOSイメージセンサを示した。
図9に示すように、第2固体撮像装置4は、半導体基板11上に形成されたフォトダイオードからなる受光画素部12および黒レベル基準画素部13と、これら受光画素部12および黒レベル基準画素部13の上面に形成された多層配線部14とを備える。
上記多層配線部14は、半導体基板11側から多層配線部14の厚さ方向に所定間隔で複数層に重ねて形成された複数の金属配線層20(例えば第1金属配線層21、第2金属配線層22、第3金属配線層23、第4金属配線層24)と、各金属配線層20の間を絶縁する層間絶縁膜40とを有している。
上記金属配線層20は、例えば半導体装置の配線材料として用いられる、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)等の金属配線で形成されている。また、上記層間絶縁膜40は、例えば、酸化シリコン(SiO2)膜で形成されている。この層間絶縁膜40は、金属配線間を絶縁する材料であればよく、光透過性を有する無機絶縁膜、有機絶縁膜等を用いることができる。
また、金属配線層20(例えば第4金属配線層24)とその下層の金属配線層20(第3金属配線層23)との間の層間絶縁膜40(44)には、その層間絶縁膜44を貫通して第4金属配線層24の第4金属配線34とその下層の第3金属配線層23の第3金属配線33とを接続するコンタクトプラグ51が形成されている。当然のことながら、他の金属配線層間に金属配線間においても、図示はしていないが、コンタクトプラグによって接続されている金属配線もある。
さらに、最上位に位置する金属配線層20(第4金属配線層24)上面を覆うように形成された層間絶縁膜45の上面には、周辺回路(図示せず)などとの電気的接続を行うパッド61が、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。
また、上記パッド61とその直下に位置する第4金属配線層24の第4金属配線34−5との間の層間絶縁膜45には、この層間絶縁膜45を貫通して上記パッド61と上記第3金属配線34−5に接続する、コンタクトプラグ55が、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。さらに上記パッド61を被覆する層間絶縁膜46が形成されている。
また、黒レベル基準画素部13のフォトダイオードと対向する位置には、遮光膜が形成されている。
具体的には、上記金属配線層20のうちの第1金属配線層21で形成される複数の第1金属配線31の一部を、上記黒レベル基準画素部13の上方に所定間隔かつ複数列に配設して、第1遮光膜71が形成されている。
さらに、上記第1金属配線層21の上方の第2金属配線層22で形成される複数の第2金属配線32の一部を、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第1金属配線31間の上方に配設して、第2遮光膜72が形成されている。そして、上記第2遮光膜72は、上記第1遮光膜71の上方の一部にオーバーラップして形成されている。例えば、上記第2遮光膜72は、上記第1遮光膜71の縁に、平面視、オーバーラップする状態に形成されている。
すなわち、第2遮光膜72の配列は、第1遮光膜71の配列に対して半周期ずらした状態に形成されている。
また、上記第2金属配線層22の上方の第3金属配線層23で形成される複数の第3金属配線33の一部を、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第2金属配線32間の上方に配設して、第3遮光膜73が形成されている。そして、上記第3遮光膜73は、上記第2遮光膜72の上方の一部にオーバーラップして形成されている。例えば、上記第3遮光膜73は、上記第2遮光膜72の縁に、平面視、オーバーラップする状態に形成されている。
すなわち、第3遮光膜73の配列は、第2遮光膜72の配列に対して半周期ずらした状態に形成されている。
さらに、上記第3金属配線層23の上方の第4金属配線層24で形成される複数の第4金属配線34の一部を、前記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第3金属配線33間の上方に配設して、第4遮光膜74が形成されている。そして、上記第4遮光膜74は、上記第3遮光膜73の上方の一部にオーバーラップして形成されている。例えば、上記第4遮光膜74は、上記第1遮光膜73の縁に、平面視、オーバーラップする状態に形成されている。
すなわち、第4遮光膜74の配列は、第3遮光膜73の配列に対して半周期ずらした状態に形成されている。
図10に示すように、上記第1遮光膜71は、例えば、ディッシングの抑制が可能なラインアンドスペースL/S=3000nm/350nmの配線幅、スペースのパターンで形成することができ、第2遮光膜72は、パターン上部から見て(平面視)第1遮光膜71と第2遮光膜72との間に隙間がないように、上記第1遮光膜71に対して半周期ずらした配置としてある。
また、上記第3遮光膜73は、例えば、ラインアンドスペースL/S=3000nm/350nmの配線幅、スペースのパターンで形成することができ、上記第2遮光膜72に対して、パターン上部から見て(平面視)第2遮光膜72と第3遮光膜73との間に隙間がないように、上記第2遮光膜72に対して半周期ずらした配置としてある。また、上記第4遮光膜74は、例えば、ラインアンドスペースL/S=3000nm/350nmの配線幅、スペースのパターンで形成することができ、上記第3遮光膜73に対して、パターン上部から見て(平面視)第3遮光膜73と第4遮光膜74との間に隙間がないように、上記第3遮光膜73に対して半周期ずらした配置としてある。
上記例は一例であり、化学的機械研磨条件によっては、遮光膜の幅をさらに広くすることも可能である。例えば、上記第1遮光膜71〜第4遮光膜74のそれぞれの線幅は5μm以下にすることが好ましい。より好ましくは3μm以下にする。
また、スペースも、350nmに限定されず、例えばスペースの加工性を考慮してスペースの幅を決定することができる。例えば、200nm〜400nmの範囲で設定することができる。
このように、上記第1〜第4遮光膜71〜74を積層した構成とすることで、例えば65nm世代の中間層の1層あたりの配線膜厚が170nmであっても、多層配線構造を活用して実質的に2層分の配線膜厚340nm(=170nm×2層)とすることができ、厚い部分では、実質的に3層分の配線膜厚510nm(=170nm×3層)とすることができる。このように遮光膜の厚膜化が可能となり、90nm世代のLSIにおける中間層の配線膜厚の225nmを上回る遮光膜の膜厚を得ることができる。
また、化学的機械研磨によるディッシングやエロージョンが抑制できるデザインルール範囲内の線幅である配線で形成されるため、デザインルールを逸脱した数10μm〜100μm線幅である従来の遮光膜と比較して、銅(Cu)配線特有に発生する配線中央部の銅(Cu)が過研磨されるディッシングを低減することができる。
上記第4実施例の説明では、第1遮光膜71、第2遮光膜72、第3遮光膜73および第4遮光膜74を同一の線幅のラインパターンとしたが、例えば、下層の遮光膜間のスペースの幅以上の幅のラインパターンを用いるならば、各遮光膜の線幅を異なるものとしてもよい。例えば、一部の遮光膜を配線として用いる場合、配線抵抗を少なくするために、他の層の遮光膜より幅広のラインパターンとして形成することもできる。
上記第4実施例の説明では、一例として4層に形成された金属配線層20を説明したが、金属配線層20は4層以上であってもよく、この場合には、4層以上の金属配線層20のうちの連続する4層を用いて、上記第1遮光膜71と第2遮光膜72と第3遮光膜73と第4遮光膜74を形成すればよい。
また、金属配線層20がn層(nは6以上の自然数)以上の場合、上記第1遮光膜71と第2遮光膜72との組を一組として、nが偶数の場合はn/2組に、nが奇数の場合は(n−1)/2組を形成することができる。すなわち、金属配線層の層数に応じて、遮光膜を形成することが可能である。
本発明の第4実施例に係る第2固体撮像装置4では、金属配線層20のうちの第1金属配線層21で複数の第1金属配線31を形成するときに、黒レベル基準画素部13の上方に、第1金属配線31の一部を所定間隔かつ複数列に配設して第1遮光膜71を形成し、第1金属配線層21上の第2金属配線層22で複数の第2金属配線32を形成するときに、黒レベル基準画素部13の上方の各第1金属配線31間の上方に第2金属配線32の一部を配設して第2遮光膜72を形成することから、平面視、黒レベル基準画素部13上は、第1遮光膜71と第2遮光膜72で覆われる。
しかも、第1遮光膜71と第2遮光膜72の組を黒レベル基準画素部13の上方に複数組に設けたことから、斜め入射光に対する遮光性が高められ、少なくとも、第1遮光膜71と第2遮光膜72の組を二組設けたものでは、実質的に2層の金属配線層で遮光膜が形成されていることになる。したがって、従来の1層の金属配線層で形成されていた遮光膜と比較して、遮光膜の総膜厚を厚くすることができる。当然のことながら、第1遮光膜71と第2遮光膜72の組を3組以上設けたものでは、その組数に応じて、遮光性能が高められる。
これによって、金属配線層20が薄膜化しても次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜となる。
さらに、第1遮光膜71は所定間隔かつ複数列に配設されていることから、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。同様に、第2遮光膜72についても各第1金属配線71間の上方に配設されているので、所定間隔かつ複数列に形成されていることになる。このため、第1遮光膜71と同様に、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。
したがって、各遮光膜は所定の膜厚を確保することができるので、遮光性能の劣化が防げる。
さらに、前記図5に示したように、上記第2遮光膜72は、上記第1遮光膜71の上方の一部にオーバーラップして形成されていることから、斜め入射光Lを確実に遮光することができる。上記第3遮光膜73、第4遮光膜74についても、上記第2遮光膜72と同様である。
これによって、微細化により配線を薄膜化してもその配線と同層の膜で形成した遮光膜の遮光性を維持もしくは高めることができ、次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜となっているという利点がある。
さらに、上記第1遮光膜71は所定間隔かつ複数列に配設されていることから、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になる。よって、遮光膜を形成するときに化学的機械研磨を用いても、遮光膜の膜厚を設計値通りの膜厚に確保することができるので、遮光性の劣化を防止することができる。上記第2遮光膜72、第3遮光膜73、第4遮光膜74についても、ディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成することが可能になるので、上記第1遮光膜71と同様な効果が得られる。
したがって、各遮光膜は所定の膜厚を確保することができるので、遮光性能の劣化が防げる。
上記実施例1〜4で用いる金属配線の材料、および金属配線間を接続するコンタクトプラグの材料は、例えば、銅やアルミニウムの他に、タングステン、アルミニウム合金、銅合金等の金属配線に用いられる金属材料を挙げることができる。
また、金属配線のバリアメタルとして使われる材料は、チタン、タンタル、タングステン、ルテニウム等、もしくはこれら金属の窒化物、またはこれら金属を主成分とした合金、上記金属、上記金属の窒化物、上記金属の合金等から選択された積層膜等を挙げることができる。
また、上記実施例1〜4では、上記第1遮光膜71〜第4遮光膜74のうちの少なくとも一つ(1本)の遮光膜は、電気的接続を兼ねることができる。すなわち、配線として用いることができる。
その場合、通常の配線としての使用の他にも分流配線とすることもできる。例えば、電源供給配線など高い電流密度で流す用途で使用する際、配線薄膜化による配線抵抗の上昇対策として有効である。特に配線距離が長くなるような大面積固体撮像装置などで低消費電力化に有効である。
また、上層の遮光膜の一部と下層の遮光膜の一部とがオーバーラップして形成されている構成では、複数層間の遮光膜をコンタクトプラグで接続して1本の配線とすることもできる。
例えば、図11に示すように、第3金属配線層23の第3金属配線33で形成される第3遮光膜73(73−1)と第4金属配線層24の第4金属配線34で形成される第4遮光膜74(74−1)および第4遮光膜74(74−2)とをコンタクトプラグ52、53で接続して3本の遮光膜を一本の配線として用いることもできる。
また、上記とは別に、第3金属配線層23の第3金属配線33で形成される第3遮光膜73(73−2)および第3遮光膜73(73−3)と第4金属配線層24の第4金属配線34で形成される第4遮光膜74(74−3)とをコンタクトプラグ54、55で接続して3本の遮光膜を一本の配線として用いることもできる。
上記説明では、3本の遮光膜を1本の配線に用いたが、遮光膜の本数は1本でも、複数本でもよい。上層の遮光膜の一部と下層の遮光膜の一部とがオーバーラップして形成されている構成であればよい。
このように、一つの遮光膜群70において、二つ以上の配線を遮光膜膜で兼ねることもできる。
また、上記第1遮光膜71〜第4遮光膜74のうちの少なくとも1本の遮光膜が電気的接続を兼ねる配線としては、例えば、電源線がある。一例として、図12にCMOSイメージセンサの回路図を示す。
図12に示すように、固体撮像装置(CMOS型イメージセンサ)201は、光電変換素子を含む画素211が行列状に2次元配置されてなる画素部210と、その周辺回路として、制御信号線を独立に制御する駆動回路221、画素用垂直走査回路223、タイミング発生回路225、水平走査回路227等のロジック部220を有する構成となっている。
画素211の行列状配列に対して、列毎に出力信号線241が配線され、画素211の各行毎に制御信号線が配線されている。これらの制御信号線は、例えば、転送制御線242、リセット制御線243および選択制御線244が配線されている。さらに、画素211の各々に、リセット電圧を供給するリセット線245が配線されている。
画素211の回路構成の一例が示されている。本回路例に係る単位画素は、受光部231に光電変換素子として例えばフォトダイオードを備え、例えば転送トランジスタ232、リセットトランジスタ233、増幅トランジスタ234および選択トランジスタ235の4つのトランジスタを有する画素回路となっている。ここでは、転送トランジスタ232、リセットトランジスタ233、増幅トランジスタ234および選択トランジスタ235として、例えばNチャネルのMOSトランジスタを用いている。
転送トランジスタ232は、受光部231のフォトダイオードのカソード電極と電荷電圧変換部であるフローティングディフュージョン部236との間に接続され、受光部231で光電変換され、ここに蓄積された信号電荷(ここでは、電子)を、ゲート電極(制御電極)に転送パルスが与えられることによってフローティングディフュージョン部236に転送する。
リセットトランジスタ233は、リセット線245にドレイン電極が、フローティングディフュージョン部236にソース電極がそれぞれ接続され、受光部231からフローティングディフュージョン部236への信号電荷の転送に先立って、ゲート電極にリセットパルスが与えられることによってフローティングディフュージョン部236の電位をリセット電圧にリセットする。
増幅トランジスタ234は、フローティングディフュージョン部236にゲート電極が、画素電源Vddにドレイン電極がそれぞれ接続され、リセットトランジスタ233によってリセットされた後のフローティングディフュージョン部236の電位をリセットレベルとして出力し、さらに転送トランジスタ232によって信号電荷が転送された後のフローティングディフュージョン部236の電位を信号レベルとして出力する。
選択トランジスタ235は、例えば、ドレイン電極が増幅トランジスタ234のソース電極に接続され、ソース電極が出力信号線241に接続されている。そしてゲート電極に選択パルスが与えられることによってオン状態となり、画素211を選択状態として増幅トランジスタ234から出力される信号を出力信号線241に出力する。なお、選択トランジスタ235については、画素電源Vddと増幅トランジスタ234のドレイン電極との間に接続した構成を採ることも可能である。
駆動回路221は、画素部210の読み出し行の各画素211の信号を読み出す読み出し動作を行う構成となっている。
画素用垂直走査回路223は、シフトレジスタもしくはアドレスデコーダ等によって構成され、リセットパルス、転送パルスおよび選択パルス等を適宜発生することで、画素部210の各画素211を電子シャッタ行と読み出し行それぞれについて行単位で垂直方向(上下方向)に走査しつつ、電子シャッタ行に対してはその行の画素211の信号掃き捨てを行うための電子シャッタ動作を行う。そして、駆動回路221による読み出し走査よりもシャッタ速度に対応した時間分だけ前に同じ行(電子シャッタ行)に対して電子シャッタ動作を行う。
水平走査回路227は、シフトレジスタあるいはアドレスデコーダ等によって構成され、画素部210の画素列ごとに順に水平走査する。
タイミング発生回路225は、駆動回路221、画素用垂直走査回路223等の動作の基準となるタイミング信号や制御信号が生成される。
上記固体撮像装置(CMOS型イメージセンサ)201の構成は一例であって、上記構成に限定されるものではない。
上記のようなCMOSイメージセンサにおいて、例えば画素電源Vddに接続されるリセット電圧を供給するリセット線245の一部を遮光膜で兼ねる、もしくは遮光膜を分流配線とすることができる。また、その他の、転送制御線242、リセット制御線243、選択制御線244、画素部210とロジック部220を接続する配線等の一部を兼ねることもできる。
このように、配線の一部を遮光膜で兼ねることができるので、配線を配設していなかった遮光膜の形成領域に配線をレイアウトできるようになり、配線レイアウトの自由度が高められる。よって、セル面積の縮小、配線抵抗の低減等の効果を得ることができる。
次に、上記各実施例の多層配線部14の金属配線と遮光膜を兼ねる場合における、遮光膜に必要な膜厚について説明する。
通常、固体撮像装置は照度が強い環境においてもコントラストを得るため黒レベル基準画素部13では照度に依らず光を十分減衰させることが求められる。
自然環境下において強い照度となる太陽光は、場所にもよるが、およそ100000lx(単位:ルクス)以上であり、これを0.1lx以下まで減衰させようとする場合を考える。
光の遮光性能は物質表面での反射と物質内での吸収によって表される。例えば、材料膜への入射光の透過率T、入射光の反射率R、入射光の吸収係数α、材料膜の膜厚dとすると、下記(1)式が得られる。
T=(1−R)exp(−αd) …(1)
ここで材料膜の膜厚d1における透過率をT1、材料膜の膜厚d2における透過率をT2とすると、上記(1)式からT1,T2は、(2)式のように表される。
log(T1/T2)=−α(d1−d2) …(2)
ここで、吸収係数αは消衰係数Kを用いて(3)式のように表せる。
α=(4π/λ)K …(3)
よって、透過率T、材料膜の膜厚をd、消衰係数Kの間には(4)式のような関係が得られる。
log(T1/T2)=−(4π/λ)K(d1−d2) …(4)
つまり、縦軸を透過率Tの対数、横軸を遮光膜の膜厚をdとした時、その傾きが大きいほど消衰係数Kが大きい、つまり遮光性が高いことを示す。
以上のように透過率Tの対数を取ったグラフで表すと各材料膜の遮光性を比較しやすいため、今回は全ての透過率をdB換算して示した。なお、dB換算式を以下に示す。
dB=20logT …(5)
銅とタンタルの可視光域での透過率と入射光の波長との関係を、図13の可視光域での透過率の波長依存の実測データによって示す。
また、銅とタンタルの可視光域で透過し易い波長での透過率と膜厚との関係を、図14の透過しやすい波長における透過率の膜厚依存の実測データによって示す。
光の強度を100000lx(ルクス)から0.1lx(ルクス)まで減衰させるのには、−120dB以上の遮光性能が必要となる。例えば、銅配線のバリアメタルにタンタルを用い、その膜厚を15nmとした場合、−120dBの遮光性能を得るには、銅配線は216nmの膜厚が必要となる。
したがって、1層当りの銅配線の膜厚が216nmを下回る場合に、上記説明した本発明の実施例を適応することが有効である。
次に、本発明の第1固体撮像装置の製造方法に係る一実施の形態(実施例)を、前記図1の概略構成断面図によって説明する。
前記図1に示すように、通常の固体撮像装置の製造方法によって、半導体基板11上にフォトダイオードからなる受光画素部12および黒レベル基準画素部13を形成し、さらに、これら受光画素部12および黒レベル基準画素部13の上面に多層配線部14を形成する。
上記多層配線部14は、半導体基板11側から順に層間絶縁膜40と金属配線層20(例えば第1金属配線層21、第2金属配線層22、第3金属配線層23、第4金属配線層24)とを交互に形成することで形成される。また、必要に応じて、金属配線層20間の層間絶縁膜40を貫通するコンタクトプラグが形成される。例えば、金属配線層20(第4金属配線層24)とその下層の金属配線層20(第3金属配線層23)との間の層間絶縁膜40(44)に、その層間絶縁膜44を貫通して第4金属配線層24の第4金属配線34とその下層の第3金属配線層23の第3金属配線33とを接続するコンタクトプラグ51を形成する。当然のことながら、他の金属配線層間に金属配線間においても、図示はしていないが、コンタクトプラグが形成される。
上記金属配線層20は、例えば半導体装置の配線材料として用いられる、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)等の金属配線で形成される。また、上記層間絶縁膜40は、例えば、酸化シリコン(SiO2)膜で形成される。この層間絶縁膜40は、金属配線間を絶縁する材料であればよく、光透過性を有する無機絶縁膜、有機絶縁膜等を用いることができる。
上記第1金属配線層21で複数の第1金属配線31を形成するときに、上記黒レベル基準画素部13の上方に、上記第1金属配線31の一部を所定間隔かつ複数列に配設して第1遮光膜71を形成する。
また、上記第1金属配線層21上の第2金属配線層22で複数の第2金属配線32を形成するときに、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第1金属配線31間の上方に上記第2金属配線32の一部を配設して第2遮光膜72を形成する。
さらに、上記第2金属配線層22上の第3金属配線層23で複数の第3金属配線33を形成するときに、上記黒レベル基準画素部13上方に、上記第3金属配線33の一部を上記第2遮光膜72と直交する方向に所定間隔かつ複数列に配設して第3遮光膜73を形成する。
またさらに、上記第3金属配線層23上の第4金属配線層24で複数の第4金属配線34を形成するときに、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記第3金属配線33間の上方に上記第4金属配線34の一部を配設して第4遮光膜74を形成する。
その後、最上位に位置する金属配線層20(第4金属配線層24)上面を覆うように層間絶縁膜45を形成し、その層間絶縁膜45に第4金属配線層24の第4金属配線34−5に達する接続孔を形成する。そして、接続孔の内部に上記第4金属配線34−5に接続するコンタクトプラグ55を、例えばアルミニウム(Al)で形成する。さらに層間絶縁膜45の上面に、コンタクトプラグ55に接合し、かつ周辺回路(図示せず)などとの電気的接続を行うパッド61を、例えばアルミニウム(Al)で形成する。上記パッド61と上記コンタクトプラグ55とは、同一層で形成することもできる。
上記説明では、一例として4層に形成された金属配線層20を説明したが、金属配線層20は4層以上であってもよく、この場合には、4層以上の金属配線層20のうちの連続する4層を用いて、上記第1遮光膜71と第2遮光膜72と第3遮光膜73と第4遮光膜74を形成すればよい。
また、金属配線層20が6層以上の場合、上記第3遮光膜73、第4遮光膜74に対して直交するように、上記第1遮光膜71、第2遮光膜72と同様な遮光膜を形成することができる。さらに、金属配線層20が8層以上の場合、上記第1遮光膜71〜第4遮光膜74の組み合わせを2組もしくはそれ以上に形成することができる。すなわち、金属配線層の層数に応じて、遮光膜を形成することが可能である。
また、上記第1固体撮像装置の第2実施例で説明したような構成を形成することができる。その場合、各遮光膜のパターンの幅、パターン間隔を変えればよい。
上記製造方法では、微細化により配線を薄膜化してもその配線と同層の膜で形成した遮光膜の遮光性を維持もしくは高めることができ、次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜を形成することができるという利点がある。また、斜め入射光に対する遮光性を高めることができる。
さらに、遮光膜をディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成するため、遮光膜を形成するときに化学的機械研磨を用いても、遮光膜の膜厚を設計値通りの膜厚に確保することができるので、遮光性の劣化を防止することができる。
次に、本発明の第2固体撮像装置の製造方法に係る一実施の形態(実施例)を、前記図7の概略構成断面図によって説明する。
前記図7に示すように、通常の固体撮像装置の製造方法によって、半導体基板11上にフォトダイオードからなる受光画素部12および黒レベル基準画素部13を形成し、さらに、これら受光画素部12および黒レベル基準画素部13の上面に多層配線部14を形成する。
上記多層配線部14は、半導体基板11側から順に層間絶縁膜40と金属配線層20(例えば第1金属配線層21、第2金属配線層22、第3金属配線層23、第4金属配線層24)とを交互に形成することで形成される。また、必要に応じて、金属配線層20間の層間絶縁膜40を貫通するコンタクトプラグが形成される。例えば、金属配線層20(第4金属配線層24)とその下層の金属配線層20(第3金属配線層23)との間の層間絶縁膜40(44)に、その層間絶縁膜44を貫通して第4金属配線層24の第4金属配線34とその下層の第3金属配線層23の第3金属配線33とを接続するコンタクトプラグ51を形成する。当然のことながら、他の金属配線層間に金属配線間においても、図示はしていないが、コンタクトプラグが形成される。
上記金属配線層20は、例えば半導体装置の配線材料として用いられる、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)等の金属配線で形成される。また、上記層間絶縁膜40は、例えば、酸化シリコン(SiO2)膜で形成される。この層間絶縁膜40は、金属配線間を絶縁する材料であればよく、光透過性を有する無機絶縁膜、有機絶縁膜等を用いることができる。
上記第1金属配線層21で複数の第1金属配線31を形成するときに、上記黒レベル基準画素部13の上方に、上記第1金属配線31の一部を所定間隔かつ複数列に配設して第1遮光膜71を形成する。
また、上記第1金属配線層21上の第2金属配線層22で複数の第2金属配線32を形成するときに、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第1金属配線31間の上方に上記第2金属配線32の一部を配設して第2遮光膜72を形成する。
さらに、上記第2金属配線層22上の第3金属配線層23で複数の第3金属配線33を形成するときに、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記各第2金属配線32間の上方に上記第3金属配線33の一部を配設して第3遮光膜73を形成する。
またさらに、上記第3金属配線層23上の第4金属配線層24で複数の第4金属配線34を形成するときに、上記黒レベル基準画素部13の上方の上記第3金属配線33間の上方に上記第4金属配線34の一部を配設して第4遮光膜74を形成する。
その後、最上位に位置する金属配線層20(第4金属配線層24)上面を覆うように層間絶縁膜45を形成し、その層間絶縁膜45に第4金属配線層24の第4金属配線34−5に達する接続孔を形成する。そして、接続孔の内部に上記第4金属配線34−5に接続するコンタクトプラグ55を、例えばアルミニウム(Al)で形成する。さらに層間絶縁膜45の上面に、コンタクトプラグ55に接合し、かつ周辺回路(図示せず)などとの電気的接続を行うパッド61を、例えばアルミニウム(Al)で形成する。上記パッド61と上記コンタクトプラグ55とは、同一層で形成することもできる。
上記説明では、一例として4層に形成された金属配線層20を説明したが、金属配線層20は4層以上であってもよく、この場合には、4層以上の金属配線層20のうちの連続する4層を用いて、上記第1遮光膜71と第2遮光膜72と第3遮光膜73と第4遮光膜74を形成すればよい。
また、上記第2固体撮像装置4の第4実施例で説明したような構成を形成することができる。その場合、各遮光膜のパターンの幅、パターン間隔を変えればよい。
上記製造方法では、微細化により配線を薄膜化してもその配線と同層の膜で形成した遮光膜の遮光性を維持もしくは高めることができ、次世代以降のLSIに対応した遮光性を有する遮光膜を形成することができるという利点がある。また、斜め入射光に対する遮光性を高めることができる。
さらに、遮光膜をディッシングやエロージョンを起こさない線幅に形成するため、遮光膜を形成するときに化学的機械研磨を用いても、遮光膜の膜厚を設計値通りの膜厚に確保することができるので、遮光性の劣化を防止することができる。
上記実施例1〜4の構造例は一例であり、各半導体デバイス、および世代毎に定められたデザインルールの配線幅であれば、パターン形状、配線材料、層間膜材料について適宜変更することが可能である。
また、本発明の固体撮像装置は、種々の電子機器に搭載される固体撮像装置に適用できる。例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯端末のデジタルカメラ、自動現金支払い装置(ATM)やパーソナルコンピュータ、各種セキュリティー装置等の指紋、静脈、顔等の認証装置等に搭載される固体撮像装置に適用することができる。特に薄型の固体撮像装置に有用である。
本発明の第1固体撮像装置に係る一実施の形態(第1実施例)を示した概略構成断面図である。 遮光膜の要部斜視図および断面図である。 本発明の第1固体撮像装置に係る一実施の形態(第2実施例)を示した概略構成断面図である。 遮光膜の要部斜視図および断面図である。 斜め入射光に対する遮光膜の遮光状態を説明する断面図である。 斜め入射光に対する遮光膜の遮光状態を説明する断面図である。 本発明の第2固体撮像装置に係る一実施の形態(第3実施例)を示した概略構成断面図である。 遮光膜の要部斜視図および断面図である。 本発明の第2固体撮像装置に係る一実施の形態(第4実施例)を示した概略構成断面図である。 遮光膜の要部斜視図および断面図である。 遮光膜が配線を兼ねる一例を示した概略構成断面図である。 CMOSイメージセンサの一例を示した回路図である。 可視光域での透過率の波長依存の実測データを示した図である。 透過しやすい波長における透過率の膜厚依存の実測データを示した図である。 従来の固体撮像装置に係る一例を示した概略構成断面図である。 遮光膜の要部斜視図および断面図である。
符号の説明
1…固体撮像装置、11…半導体基板、12…受光画素部、13…黒レベル基準画素部、14…多層配線部、20…金属配線層、21…第1金属配線層、22…第2金属配線層、23…第3金属配線層、24…第4金属配線層、30…金属配線、31…第1金属配線、32…第2金属配線、33…第3金属配線、34…第4金属配線、71…第1遮光膜、72…第2遮光膜、73…第3遮光膜、74…第4遮光膜

Claims (3)

  1. 半導体基板に形成された受光画素部と、
    前記半導体基板に形成された黒レベル基準画素部と、
    前記受光画素部および前記黒レベル基準画素部を含む前記半導体基板上に設けられた多層配線部を有し、
    前記多層配線部は、
    前記半導体基板上に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層中に複数層に形成された金属配線層とからなり、
    前記金属配線層のうちの第1金属配線層で形成される複数の第1金属配線の一部を、前記黒レベル基準画素部の上方に所定間隔かつ複数列に配設した第1遮光膜と、
    前記第1金属配線層の上方の第2金属配線層で形成される複数の第2金属配線の一部を、前記黒レベル基準画素部の上方の前記各第1金属配線間の上方を含む領域において前記第1遮光膜に対して平行する方向で配設した第2遮光膜とを有し、
    前記第2遮光膜は、前記第1遮光膜の上方の一部にオーバーラップするように形成され、かつ、前記各第1遮光膜の中央部の上方に前記第2遮光膜と前記第2遮光膜の間のスペースが配設され、
    前記第1遮光膜とその直上の前記第2遮光膜とを一組とし前記黒レベル基準画素部の上方に前記組同士が互いに直交する方向に複数組積層して設けられ
    固体撮像装置。
  2. 前記第1遮光膜ないし前記第2遮光膜の少なくとも一本の遮光膜は、電気的接続に用いられる配線に用いられている
    請求項に記載の固体撮像装置。
  3. 半導体基板に形成された受光画素部と、
    前記半導体基板に形成された黒レベル基準画素部と、
    前記受光画素部および前記黒レベル基準画素部を含む前記半導体基板上に設けられた多層配線部を有し、
    前記多層配線部が、
    前記半導体基板上に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層中に複数層に形成された金属配線層とからなる固体撮像装置を製造するとき、
    前記金属配線層のうちの第1金属配線層で複数の第1金属配線を形成するときに、前記黒レベル基準画素部の上方に、前記第1金属配線の一部を所定間隔かつ複数列に配設して第1遮光膜を形成する工程と、
    前記第1金属配線層上の第2金属配線層で複数の第2金属配線を形成するときに、前記黒レベル基準画素部の上方の前記各第1金属配線間の上方を含む領域おいて前記第1遮光膜に対して平行する方向で前記第2金属配線の一部を配設し、前記第1遮光膜の上方の一部にオーバーラップし、かつ、前記各第1遮光膜の中央部の上方にスペースを配設して第2遮光膜を形成する工程とを有し、
    前記第1遮光膜とその直上の前記第2遮光膜とを一組とし前記黒レベル基準画素部の上方に前記組同士が互いに直交する方向に形成されるように、前記第1遮光膜を形成する工程と前記第2遮光膜を形成する工程とを前記黒レベル基準画素部の上方に繰り返して行う
    固体撮像装置の製造方法。
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