JP3701708B2 - 三ふっ化窒素ガスの精製方法 - Google Patents
三ふっ化窒素ガスの精製方法 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は三ふっ化窒素ガスの精製方法に関し、更に詳細には三ふっ化窒素ガス中に不純物として含有される水分を極低濃度まで除去する三ふっ化窒素ガスの精製方法に関する。
三ふっ化窒素ガスは化合物半導体などを製造するためのドライエッチングまたはプロセスのクリーニングガスなどとして重要なものであり、その使用量が年々増加しつつあると同時に半導体の高度集積化に伴い、不純物の含有量の極めて低いものが要求されている。
半導体の製造時に使用される三ふっ化窒素ガスは一般的には純三ふっ化窒素の状態、または窒素、ヘリウムなどの不活性ガスで希釈された状態でボンベに充填され市販されている。また半導体製造工程で使用する際には、通常は窒素、アルゴン、ヘリウムなどのガスで希釈された状態で供給される。
これらの三ふっ化窒素ガス中には、一般的に不純物として酸素および水分などが含有されており、使用に先立ってこれらの不純物を確実に除去しておくことが必要である。
【0002】
【従来の技術】
従来ガス中に含まれる水分を除去する方法としては、ガスを活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライト及び塩化カルシウムなどの脱湿剤と接触させる方法が知られており、取扱および再生が容易なことなどから合成ゼオライトが多く用いられている。
また、合成ゼオライトの中でも吸着力の強さから、特にモレキュラーシーブ4A,5A(米、ユニオンカーバイト社)、あるいはハイシリカゼオライトTSZ−600HOE(東ソー(株))など細孔径の大きめの物が主流であり、これらの吸着剤により一般的なガスについては露点が−80℃、さらにそれ以下のような低い露点になるまで水分を除去することが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの吸着剤は水分を効率よく吸着除去する反面、精製の対象物である三ふっ化窒素ガスも同時に相当量吸着する。このため精製の開始時には、精製筒出口ガス中の三ふっ化窒素ガス濃度が一時的に低下し、本来の濃度(精製筒入口と同じ濃度)に回復するにはかなりの時間を要すると言う問題点がある。
そして精製筒入口ガス中の三ふっ化窒素ガス濃度が低いほど回復には長時間を要する。このほか、精製筒に圧力変動があった場合には、吸着剤に吸着される三ふっ化窒素ガス量が変化するために、一時的にガス濃度が変化するという不都合がある。また、多量の三ふっ化窒素ガスを吸着した吸着剤は、交換時などの取扱に対する安全上の問題点もある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、三ふっ化窒素ガス中に含有される水分を極低濃度まで効率よく除去するとともに精製を始めてから短時間で本来の濃度に到達する精製方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の細孔径の合成ゼオライトを用いた場合には、水分は吸着するが、三ふっ化窒素ガスを吸着し難いことを見いだし本発明を完成した。
すなわち、本発明は、三ふっ化窒素ガスを細孔径が3Å相当の合成ゼオライト系の吸着剤と接触させて、該三ふっ化窒素ガス中に含有される水分を除去することを特徴とする三ふっ化窒素ガスの精製方法である。
本発明は三ふっ化窒素ガス単独、あるいは、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオンのような不活性ガスで希釈された三ふっ化窒素ガス中に含有される水分の除去に適用される。
【0005】
本発明において使用される吸着剤は化学的には合成結晶アルミノ・シリケート含水ナトリウム塩のナトリウムの一部をカリウムで置換した合成ゼオライトであり、その細孔径が3Åにほぼ揃っていることが特徴である。このため、三ふっ化窒素ガスをごく少量しか吸着せず、水分のみを選択的に、かつ、低濃度まで吸着除去することができる。
この条件に適合する、合成ゼオライトとしては、モレキュラーシーブ3A(米、ユニオンカーバイド社、またはユニオン昭和(株))、ゼオラム3A(東ソー(株))などが挙げられる。
本発明においては、通常はこれらの合成ゼオライトを球状、円柱状などに成形されたもの、あるいは破砕状などのものが用いられる。
【0006】
三ふっ化窒素ガスの精製は、通常は、合成ゼオライトが充填された精製筒に三ふっ化窒素ガスを流すことによっておこなわれ、三ふっ化窒素ガス中に不純物として含有する水分が吸着除去される。
精製筒に充填される合成ゼオライトの充填長は、通常は50〜1500mmである。充填長が50mmよりも短くなると水分除去率が低下する虞れがあり、一方1500mmよりも長くなると圧力損失が大きくなる虞れがある。
【0007】
精製時の三ふっ化窒素ガスの空筒線速度(LV)は供給される三ふっ化窒素ガスの水分濃度、圧力、などの操作条件によって異なり一概に特定はできないが、通常は100cm/sec以下、好ましくは30cm/sec以下である。
精製温度は常温でよく、特に加熱や冷却は必要とせず、また、また圧力として特に制限はないが、通常は20kg/cm2 abs以下、好ましく0.1〜10kg/cm2 abs程度でおこなわれる。
本発明を、以下の実施例で具体的に説明する。
【0008】
【実施例】
実施例1
吸着剤として市販のモレキュラーシーブ3A(ユニオン昭和(株)、1/16インチペレット品、細孔径3Å)を使用した。
この吸着剤84.4mlを内径16.4mm、長さ500mmのSUS316製の精製筒に400mm(充填密度0.7g/ml)充填し、これに、乾燥アルゴンガスを温度150℃、流量633ml/min(LV=5cm/sec)の条件で3時間流して活性化処理をおこない、吸着されている水分を除去した後、常温に冷却した。
【0009】
この精製筒にヘリウム中に三ふっ化窒素を10vol%含み不純物として水分を含有するガスを633ml/min(LV=5cm/sec)で流して出口ガス中の三ふっ化窒素濃度を熱伝導度型ガスクロマトグラフ(島津、GC−8A)で測定したところ、約9分で本来の濃度(10vol%)に達した。
またこの時、精製筒の入口ガス及び出口ガスの露点を静電容量式露点計(米、PANAMETRICS社製、SYSTEM 3A)で測定したところ、入口ガスの露点は−76℃であり、出口ガスの露点は−93℃であった。
この状態でさらに100分間精製を続けたが、出口ガスの露点は変化しなかった。結果を第1表に示す。
【0010】
実施例2
吸着剤として市販のモレキュラーシーブ3A(ユニオン昭和(株)、1/16インチペレット品、細孔径3Å)を使用し、実施例1と同様にして精製筒を調製した。
この精製筒にヘリウム中に三ふっ化窒素を1vol%含み不純物として水分を含有するガスを633ml/minで流して出口ガス中の三ふっ化窒素濃度を測定したところ、約18分で本来の濃度(1vol%)に達した。またこの時、精製筒の入口ガス及び出口ガスの露点を実施例1と同様に測定したところ、入口ガスの露点は−86℃であり、出口ガスの露点は−93℃であった。さらにこの状態で100分間精製を続けたが出口ガスの露点は変化しなかった。
結果を第1表に示す。
【0011】
実施例3
吸着剤として市販のゼオラム3A(東ソー(株)、1.5mmφペレット品、細孔径3Å)を使用し実施例1と同様にして精製筒を調製した。
この精製筒にヘリウム中に三ふっ化窒素を10vol%含み不純物として水分を含有するガスを633ml/minで流して出口ガス中の三ふっ化窒素濃度を測定したところ、約8分で本来の濃度(10vol%)に達した。またこの時、精製筒の入口ガス及び出口ガスの露点を実施例1と同様に測定したところ、入口ガスの露点は−76℃であり、出口ガスの露点は−91℃であった。また、この状態で100分間精製を続けたが出口ガスの露点は変化しなかった。
結果を第1表に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
比較例1
吸着剤として市販のモレキュラーシーブ5A(ユニオン昭和(株)、1/16インチペレット品、細孔径5Å)を使用した。
この吸着剤84.4mlを内径16.4mm、長さ500mmのSUS316製の精製筒に400mm(充填密度0.7g/ml)充填し、これに、乾燥アルゴンガスを温度350℃、流量633ml/minで3時間流して活性化処理をおこない、吸着されている水分を除去した後、常温に冷却した。
この精製筒に実施例1で用いたと同じく、ヘリウム中に三ふっ化窒素を10vol%含み不純物として水分を含有するガスを633ml/minで流して出口ガス中の三ふっ化窒素濃度が本来の濃度(10vol%)に達するまでの時間を測定したところ54分を要した。また、同時にガスの露点を測定した。
結果を表2に示す。
【0014】
比較例2
ハイシリカゼオライト(東ソー(株)、TSZ−600HOE1.8mmφペレット品、細孔径7Å)84.4mlを用い、比較例1と同様にして精製筒を調製した。
この精製筒に実施例1と同じく、ヘリウム中に三ふっ化窒素ガスを10vol%含み不純物として水分を含有するガスを633ml/minで流して出口精製ガス中の三ふっ化窒素が本来の濃度に達するまでの時間を測定したところ63分を要した。また同時にガスの露点を測定した。結果を第2表に示す。
【0015】
比較例3
モレキュラーシーブ5A(ユニオン昭和(株)、1/16インチペレット品、細孔径5Å)を用い、比較例1と同様にして精製筒を調製した。
この精製筒に実施例2で用いたと同じく、ヘリウム中に三ふっ化窒素を1vol%含み不純物として水分を含有するガスを633ml/minで流して出口ガス中の三ふっ化窒素濃度を測定して出口ガス中の三ふっ化窒素ガスが本来の1.0vol%に達するまでの時間を測定したところ約2時間を要した。
結果を第2表に示す。
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】
吸着剤として細孔径が3Å相当の合成ゼオライトを使用することにより、三ふっ化窒素ガスはほとんど吸着されることがなく、精製筒出口の精製三ふっ化窒素ガスは短時間で所定の濃度に達し、しかも、水分を効率よく除去することができる。
Claims (2)
- 三ふっ化窒素ガスを細孔径が3Å相当の合成ゼオライト系の吸着剤と接触させて、該三ふっ化窒素ガス中に含有される水分を除去することを特徴とする三ふっ化窒素ガスの精製方法。
- 三ふっ化窒素ガスが窒素、アルゴン、ヘリウムまたはネオンで希釈されたガスである請求項1に記載の精製方法。
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JP09307695A JP3701708B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | 三ふっ化窒素ガスの精製方法 |
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JPH08259206A JPH08259206A (ja) | 1996-10-08 |
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- 1995-03-27 JP JP09307695A patent/JP3701708B2/ja not_active Expired - Fee Related
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