JP2931662B2 - 三弗化窒素ガスの精製方法 - Google Patents
三弗化窒素ガスの精製方法Info
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Description
しくは、三弗化窒素ガス中に含まれる亜酸化窒素(N
2O)、二酸化炭素(CO2)及び二弗化二窒素(N2F2)の
除去方法に関する。
グ剤やCVD装置のクリーニングガスとして近年注目され
ているが、これらの用途に使用されるNF3ガスは、高純
度のものが要求されている。
得られたガスも殆どの場合、N2O、CO2、N2F2などの不純
物を比較的多量に含んでいるので、上記用途としての高
純度のNF3ガスを得るためには精製が必要である。
ては、ゼオライト、活性炭、活性アルミナ等の吸着剤を
使用して、これらの不純物を吸着除去する方法がよく知
られている。
で、この点では一応好ましい吸着剤ではある。
め脱水処理をしたものを使用する。不純物を吸着した吸
着剤は、加熱することにより再生される。再生中、加熱
条件によっては、ゼオライトの構造が破壊され、吸着能
力を早く喪失する。さらに、吸着剤に吸着している不純
物の脱着時に、異常反応を起こし、使用不能となる場合
がある。
だけ人手を要すると共に、NF3ガスの精製能力を時間的
に阻害する。
ているN2O、CO2、N2F2の除去方法について種々の吸着剤
を用いて鋭意検討を重ねた結果、予め特定の温度に加熱
して脱水処理した天然ゼオライト層へ特定の温度でNF3
ガスを通気させる。その後、段階的に加熱処理した天然
ゼオライト層に再度通気させれば、不純物及び微量のNF
3ガスが天然ゼオライトに吸着される。この操作を繰り
返すことにより破過時間を延ばし、かつ、NF3ガス中のN
2O、CO2、N2F2の吸着能力を低下させずに、繰り返し使
用が可能で経済的にも効果のある方法で除去できること
を見出し、本発明を完成するに至ったものである。
窒素ガスを実質的に水分の混入しない状態で通気し、通
気後N2O、CO2、N2F2及びNF3の吸着された該天然ゼオラ
イトを再生するに際し、該天然ゼオライトを、先ず50〜
200℃で加熱処理し、N2O、CO2、N2F2及びNF3を除去した
後、さらに、250〜700℃で加熱処理し、再生することを
特徴とする三弗化窒素ガスの精製方法に関する。
るが、本発明において使用する天然ゼオライトは特にそ
の種類に限定はない。しかしながら埋蔵量が豊富である
ことと採掘費用が低廉であることから、ホウフッ石(an
alcine)、シャバサイト(chabazite)、クリノプチロ
ライト(clinoptilolite)、エリオナイト(erionit
e)、モルデナイト(mordenite)等が好ましい。
〔AlO2)6(SiO2)3O〕・24H2O)及びモルデナイト(N
a8〔AlO2)8(SiO2)4O〕・24H2O)はNa型であり、吸
着剤単位体積当たりのNF3ガス中の不純物の吸着量が大
きいので特に好ましい。
で、本発明において吸着剤として使用するためには、岩
石状として採取された天然ゼオライトを適当な粒度、例
えば4〜100メッシュ、好ましくは8〜60メッシュ程度
に粉砕する必要がある。
しなければならない。
で、一般的な吸着剤としては十分使用可能ではある。し
かしながら、十分脱水処理されない天然ゼオライトは上
記の通り結晶水を含有しているので、該天然ゼオライト
を本発明の吸着剤として使用した場合には、上記結晶水
(以下、水分と記す)が残存し、該天然ゼオライト層へ
NF3ガスを通気した際にN2O、CO2、N2F2の除去能力が低
下するので、本発明では天然ゼオライト中の水分を実質
的に完全に除去するための脱水処理が必要である。又、
再生して使用する場合には特定の条件を選択して処理を
する必要がある。
高温で加熱するが、再生して使用する場合の加熱処理
は、低温で数時間加熱した後、さらに高温度で加熱する
ことが好ましい。
を250〜700℃、好ましくは250〜500℃の温度に加熱する
ことで実施される。加熱温度が250℃未満では天然ゼオ
ライト中に水分が残存し、該天然ゼオライト層へNF3ガ
スを通気した際に、N2O、CO2、N2F2の除去能力が大きく
低下するので好ましくない。
2O、CO2、N2F2の吸着量が低下すると共に、精製されたN
F3ガス中のこれらの不純物の含有量が増加する。逆に70
0℃を越える温度に加熱処理すると、天然ゼオライトの
結晶形状が非晶質化する可能性が生ずるので好ましくな
い。
行なってもよいが、該加熱処理は天然ゼオライト中に含
有する水分を気化逸散させるために行なうので、例えば
窒素ガスのように水分を含有しない不活性ガスの気流中
で行なうのがよく、またガスを吸引しながら減圧下で行
なうことも好ましい。
リウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガス気流中で行う
のが好ましく、上記加熱温度及びガス気流雰囲気中で10
分〜80時間、好ましくは1〜40時間、さらに好ましくは
3〜10時間行われる。
いては特に加熱処理温度が重要で、本発明で特定する温
度未満の加熱では、たとえ長時間加熱を行なっても、天
然ゼオライト中の水分を実質的に完全に除去することは
不可能で、N2O、CO2、N2F2の除去能力が低下する。
50〜200℃で行うのが好ましい。さらに好ましくは、80
〜150℃が好適である。再生温度が50℃未満では、吸着
された不純物の除去に時間がかかるという問題がある。
また、200℃を超えると、吸着された不純物であるN2F2
あるいはNF3等の反応が起こり吸着能力を低下させると
いう問題がある。
らない理由は定かではないが、次のようなことが考えら
れる。
を通気したものは、天然ゼオライト中にNF3ガス中の不
純物を含んでいるため、急激な高温での処理を行うと、
不純物であるN2F2さらに吸着したNF3ガスが天然ゼオラ
イトと反応して異常温度となり場合によっては爆発を引
き起こす結果となり、使用不能となる場合がある。爆発
を引き起こさないまでも、吸着能力が低下し、しかも寿
命を著しく縮めることとなる。かかる異常減少をさせる
ため吸着したN2O、CO2、N2F2、さらに吸着したNF3ガス
を徐々に除去するため、加熱温度を出来るだけ低温にし
て行うことが好ましい。
ましくは2〜10時間行われる。
法で250〜700℃の加熱処理を行う。
放冷または強制冷却によって30℃以下の温度に冷却され
るが、この場合には水分の混入を回避しなければならな
い。従って、その方法として上記天然ゼオライトの加熱
による処理を、例えばカラム等に天然ゼオライトを充填
した状態で行ない、脱水処理後これを冷却し、しかるの
ち引続き該天然ゼオライト層へNF3ガスを通気する方法
が好ましい。
天然ゼオライト層に通気する方法で実施されるが、この
際の通気温度は重要で30℃以下の温度でなければなら
ず、低温ほど好ましい。しかし、NF3ガスの沸点は−129
℃であるので、この温度以下では操作が事実上困難であ
る。従ってNF3ガスの通気温度は本発明では、30〜−125
℃の範囲で実施される。
中のN2O、CO2、N2F2の含有量が十分低下せず、かつ、天
然ゼオライト単位体積当たりのNF3ガス中のN2O、CO2、N
2F2の吸着量が低下するので不都合である。
が、例えば0〜5kg/cm2−G程度の圧力が操作しやすい
ので好ましい。
尚、以下において%及びppmは特記しない限り容量基準
を表わす。
することを意味する。
純物を吸着除去する場合、ガスの通気開始直後は得られ
るガス中の不純物含有量は少なく、かつ一定含有量かま
たは僅かに漸増する状態で推移するが、吸着剤が吸着能
力を喪失する頃になると、不純物含有量が増加し始め
る。この急激に増加し始めるまでの通気時間を破過時間
というが、通気後のNF3ガス中のN2O、CO2、N2F2の何れ
かが10ppmを越える時間までの通気時間を破過時間とし
た。
ュの粒状のモルデナイトを充填(充填高さ200mm)した
後、300℃で4時間、N2ガス雰囲気中で加熱による脱水
処理を行い、しかる後、天然ゼオライト層を冷却し、通
気温度0℃、NF3ガス流量を25Nml/minで通気し、破過時
間まで通気した。
とし、NF3ガスの通気を中止した。
N2ガス雰囲気中で加熱処理温度80℃、再生時間5時間行
ない、さらに昇温し、上記操作と同様に、300℃で4時
間、N2ガス雰囲気中で加熱による脱水処理を行い、しか
る後、該天然ゼオライト層を冷却し、通気温度0℃、NF
3ガス流量を25Nml/minで通気し、破過時間まで通気し
た。
とし、NF3ガスの通気を中止した。
た。
い、先ず、第1表に示す脱水加熱処理条件で脱水を行
い、NF3ガスを通気後、破過時間まで通気した。その
後、第1表に示す再生加熱処理条件で脱水を行い、さら
に、第1表に示す脱水加熱処理条件で脱水を行った。し
かる後、第1表に示す通気条件で通気した。
天然ゼオライトを使用して、第2表に示す条件で該天然
ゼオライトの脱水加熱処理を行い、NF3ガスの通気を第
2表に示す条件で破過時間まで行った。さらに第2表に
示す再生条件で加熱処理を行い、第2表に示す脱水条件
で加熱処理した。しかる後、天然ゼオライト層を冷却
し、第2表に示す通気条件で、破過時間まで通気した。
うに特定する加熱条件で脱水処理した天然ゼオライトを
使用し、さらに通気後、本発明で特定する加熱条件で再
生しなければ、たとえ長時間脱水処理しても天然ゼオラ
イトの吸着能力が低下し破過時間が大幅に短くなると共
に、通気後のNF3ガス中の不純物の含有量も高くなる。
であれば、脱水加熱処理条件が範囲内であっても吸着能
力は大きく低下し、破過時間は第2表のような結果であ
った。
2O、CO2、N2F2を吸着剤を使用して除去する方法であっ
て、吸着剤として安価な天然ゼオライトを予め特定の温
度に加熱して脱水処理し、該天然ゼオライト層にNF3ガ
スを通気後、本発明の再生条件で加熱処理した後、さら
に該天然ゼオライト層にNF3ガスを通気するという方法
である。
は、天然ゼオライトの吸着能力が小さく、したがって、
破過時間が短く天然ゼオライトの劣化による交換頻度を
多く必要とした。これに対し、再生処理温度が本発明の
範囲内である実施例は、天然ゼオライトの吸着能力が大
幅に向上し、しかも、破過時間がほぼ一定となり吸着能
力の低下する時間が明確となり、通気中に精製ガス側に
不純物が含まれることもなくなった。
異常反応による熱劣化を防ぎ、吸着剤の取り替える頻度
を大幅に延長し、使用することができるのである。
を使用してNF3ガス中のN2O、CO2、N2F2を効率よく、か
つ経済的に除去することができ、しかも安定した作業が
可能となった。
Claims (1)
- 【請求項1】予め脱水処理した天然ゼオライト層へ、三
弗化窒素ガスを実質的に水分の混入しない状態で通気
し、通気後N2O、CO2、N2F2及びNF3の吸着された該天然
ゼオライトを再生するに際し、該天然ゼオライトを、先
ず50〜200℃で加熱処理し、N2O、CO2、N2F2及びNF3を除
去した後、さらに、250〜700℃で加熱処理し、再生する
ことを特徴とする三弗化窒素ガスの精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31620690A JP2931662B2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | 三弗化窒素ガスの精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31620690A JP2931662B2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | 三弗化窒素ガスの精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04187510A JPH04187510A (ja) | 1992-07-06 |
JP2931662B2 true JP2931662B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=18074484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31620690A Expired - Lifetime JP2931662B2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | 三弗化窒素ガスの精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2931662B2 (ja) |
-
1990
- 1990-11-22 JP JP31620690A patent/JP2931662B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04187510A (ja) | 1992-07-06 |
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