JP3699614B2 - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子を搭載した配線基板、通信機器用配線基板、光LAN用配線基板などに適した配線基板とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年、マルチメディアの普及につれ、膨大な画像データの送受信が必要になり、高速動作が求められる電子機器が広く使用されるようになるに伴い、高い周波数の信号に対し、正確なスイッチングが可能な配線基板が要求されている。
【0003】
そのような要求に対応するためには、配線基板における配線の長さを短くし、電気信号の伝播に要する時間を短縮することが必要である。そして、配線の長さを短縮するためには、配線の幅を細くし、配線の間隙を小さくするという、小型、薄型且つ高精細の多層配線基板が求められている。
【0004】
また、コンピュータや交換機などでは、配線基板上に多数のLSIなどの集積回路素子が搭載されるが、ボードのスループットが増大するにつれて、銅で形成された信号配線におけるデータ通信量に限界が生じ、システム性能向上の阻害要因になりつつある。
【0005】
そのため、これらの集積回路素子間を光導波路で結ぶ方式(光インタコネクション)が検討されており、高速データ通信や高精度画像通信等を含むマルチメディアの発達に対しては、広帯域性・高密度性などの特徴を有する光インタコネクションを融合させた電気・光混載型のマルチチップモジュールが必要不可欠な技術であると考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の配線基板技術においては、このような電気信号と光信号とを取り扱うことのできる電気・光混載型の配線基板の開発はほとんど行なわれていなかった。唯一、光半導体素子は、ファイバピッグテール方式(ファイバを接続した構造)の光デバイス/モジユール等を所定の配線基板の表面に実装するのが主流となっている。
【0007】
しかし、光伝送技術におけるアクセス系、光交換、光情報処理等が進むにつれて、配線基板上に実装される光デバイス/モジュールの数が増加する結果、個々の光デバイス/モジュールに接続されるファイバで配線基板表面は埋め尽くされてしまう結果、取り扱いが難しく、また配線基板自体の寸法も大型化するとともに、ファイバーの断線などによる故障率が増大するなどの問題が懸念されているのが現状である。
【0008】
従って、本発明は、電気信号と光信号との処理を行うことができ、光インタコネクションを可能とした配線基板とそれを製造するための方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的に対して検討を重ねた結果、熱硬化性樹脂を含有する複数の絶縁層が積層された絶縁基板と、該絶縁基板の表面および内部に配設された配線回路層と、異なる層に形成された少なくとも2つの配線回路層間を接続するための金属粉末が充填されたビアホール導体を具備する配線基板であって、前記絶縁基板における少なくとも1層の絶縁層にフィラー粉末を分散含有させるとともに、該フィラー粉末を分散させた絶縁層内に繊維状の光ファイバーを埋設形成し、前記光ファイバーを前記絶縁層で直接、支持固定することにより上記目的が達成されること、さらには、前記絶縁基板中に、金属粉末が充填されたビアホール導体を具備することによって高密度の配線を形成することができることを見いだした。また、かかる配線基板においては、前記絶縁基板表面または側面に電気光変換素子を搭載してなることが望ましい。
【0010】
また、このような配線基板の製造方法としては、熱硬化性樹脂とフィラー粉末とを含有する未硬化の絶縁シートの所定の光導波回路形成箇所に、空隙を形成する工程と、前記空隙形成部に繊維状の光ファイバーを配設する工程と、前記光ファイバーを配設した絶縁シートおよび/または他の絶縁シートの表面に配線回路層を形成する工程と、前記光ファイバーを配設した絶縁シートおよび/または他の絶縁シートにビアホールを形成し、該ビアホール内に金属粉末を充填してビアホール導体を形成する工程と、前記光ファイバーを配設した絶縁シートを、少なくとも熱硬化性樹脂を含有する他の絶縁シートとともに積層一体化する工程と、前記絶縁シートを塑性変形させて前記光ファイバーを前記絶縁シートに埋設する工程と、前記積層体を加熱処理して、前記熱硬化性樹脂を完全硬化させる工程とを具備することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の配線基板を図面をもとに説明する。
本発明の配線基板1は、熱硬化性樹脂を含有する複数の絶縁層が積層されて絶縁基板2が形成されており、その絶縁基板2の表面および/または内部には配線回路層3が配設されている。また、絶縁基板2内には、異なる層に形成された少なくとも2つの配線回路層3間を接続するためのビアホール導体4が形成されている。
【0012】
本発明によれば、絶縁基板2を構成する複数の絶縁層のうち、少なくとも1層の絶縁層2aが熱硬化性樹脂とフィラー粉末との複合材料によって構成されており、その絶縁層2a内に繊維状の光ファイバーである光導波路体5が埋設されており、この光導波路体5をこの絶縁層2a内にて張りめぐらすことによって光信号を伝送可能な光導波回路が形成されている。
【0013】
一般に、絶縁基板中に熱硬化性樹脂を含有する配線基板においては、配線基板全体の強度を高めるために、ガラスクロスやアラミド繊維などの繊維体による織布または不織布に樹脂を含浸させた絶縁層を少なくとも1層含むが、繊維状の光導波路体5を絶縁基板内に埋設する場合、このような織布または不織布などを含む絶縁層内に繊維状の光導波路体5を埋設すると、繊維体のうねりによって、光導波路体5に応力が生じやすく、特に、ガラス織布等を含む場合には、光ファイバーとガラス繊維とが接触した場合に、接触界面にクラック等が発生し光導波路体5の光透過性を劣化させる等の弊害が生じるためである。
【0014】
また、繊維体を含まない熱硬化性樹脂のみからなる絶縁層内に光導波路体5を形成すると、熱硬化性樹脂のみからなる絶縁層自体の強度が小さいために、光導波路体5を強固に支持固定することができず、光導波路体5にクラックなどが発生しやすくなるためである。
【0015】
これに対して、本発明によれば、光導波路体5を熱硬化性樹脂中に粉末状のフィラーを分散させた複合材料を用いることにより光導波路体5を強固に支持固定することができる。
【0016】
また、この光導波路体5を埋設する絶縁層2aの熱膨張係数はガラスファイバーなどの光導波路体5と限りなく近いことが望ましい。これは、後述する製造方法において最終的に熱処理によって絶縁層中の熱硬化処理を施すために、硬化時の熱膨張差によって応力が発生し、光導波路体5にクラックが発生する恐れがあるためである。
【0017】
従って、光導波路体5と、光導波路体5を埋設する絶縁層2aの熱膨張差は、20〜150℃において20ppm/℃以下、特に10ppm/℃以下であることが望ましい。
【0018】
ここで、絶縁基板2中に含まれる熱硬化性樹脂としては、PPE(ポリフェニレンエーテル)、BTレジン(ビスマレイミドトリアジン)、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリアミドビスマレイミド等の樹脂が挙げられ、これらの中でも、PPEは未硬化時点でのシートの加工性及び硬化後の材料特性に優れていることから最も望ましい。
【0019】
また、絶縁層2aにおいて、前記熱硬化性樹脂中に分散含有されるフィラー粉末としては、SiO2 、Al2 3 、AlN等が好適であり、フィラーの形状は平均粒径が20μm以下、特に10μm以下、最適には7μm以下の略球形状の粉末が用いられる。この無機質フィラーは、熱硬化性樹脂:フィラーの体積比率で95:5〜40:60の比率範囲で混合されることが望ましい。
【0020】
なお、絶縁層2aの熱膨張係数は、熱硬化性樹脂中に分散含有させるフィラー粉末の種類や含有量によって適宜調整することもできる。
【0021】
本発明によれば、配線基板1における絶縁基板2は、すべての絶縁層が絶縁層2aと同様な熱硬化性樹脂とフィラー粉末との複合材料から構成されていてもよいが、光導波路体5を埋設しない絶縁層であれば、図1の断面図に示すように、ガラスクロスやアラミド繊維などの繊維体からなる織布や不織布中に熱硬化性樹脂を含浸させた複合材料によってコア基板を形成し、その少なくとも一方の表面に熱硬化性樹脂とフィラー粉末との複合材料からなる絶縁層2aなどの多層配線層を形成することもできる。
【0022】
本発明の配線基板によれば、図2の平面図に示すように、絶縁基板1の内部には、繊維状の光導波路体5が埋設されており、この光導波路体5によって光信号を伝送可能な光導波回路が形成されている。この光導波回路の一端には、光コネクタ6が配線基板1の側面に一体的に取り付けられており、絶縁基板の内部に埋設された光導波路体5と光的に接続されている。
【0023】
また、配線基板1の内部または側面には、光信号から電気信号に変換し得るレーザーダイオードなどの光電気変換素子7が取り付けられており、この光導波回路の他端と光的に接続されている。また、変換素子7で光信号から電気信号に変換された信号は、配線基板1内の配線回路層8やビアホール導体4などを経由して配線基板1の表面、側面に搭載、または配線基板1の内部に内蔵された他の電気回路やIC素子などの電気素子、あるいは電気コネクタ9と電気的に接続される。
【0024】
これによって、光コネクタ6を経由して光導波路5に伝達された光信号は、変換素子7によって電気信号に変換された後、配線回路層8を経由して電気コネクタ9より外部の電気回路と接続することができる。
【0025】
次に、本発明の配線基板の製造方法について、図3、図4をもとに説明する。
まず、以下の(a)▲1▼〜▲5▼の工程によって単層の配線層を形成する。まず、未硬化あるいは半硬化状態の軟質な絶縁シート21aを準備し(▲1▼)、その絶縁シート21aに対して、任意の位置にマイクロドリル、パンチング、レーザー光などによりビアホール22を形成した後(▲2▼)、このビアホールに導電性ペーストを充填してビアホール導体23を形成する(▲3▼)。
【0026】
ビアホール加工はパンチングやレーザー加工等が用いられるが、精度の点で炭酸ガスなどのレーザー加工が好適である。ビアホール内に充填する導体ペーストは、銅粉末、銀粉末、銀被覆銅粉末、銅銀合金などの平均粒径が0.5〜50μmの金属粉末を主として含む。金属粉末の平均粒径が0.5μmよりも小さいと、金属粉末同士の接触抵抗が増加してスルーホール0重量部に対して、融点100〜400℃の金属を5〜100重量部の割合で含有することが望ましい。これらの低融点金属が絶縁層樹脂の硬化時に一部または全部が溶融し、主たる金属粉末間、あるいは後述する配線回路層とビアホール導体との間とを強固に結合するためである。低融点金属としては錫、亜鉛、ビスマスおよびこれらと銀、銅などの合金が好適に用いられる。この工程▲1▼〜▲3▼は絶縁シート21a中の樹脂を未硬化の状態、あるいは半硬化(Bステージ)の状態で行うことが工程を簡略化する上で望ましい。
【0027】
この絶縁シート21aは、熱硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂と無機質フィラー粉末との複合材料によって形成できる。また、市販のプリプレグなどガラス織布あるいは不織布などの繊維状補強材が含まれるものであっても良い。繊維状補強材があると基板全体の強度が高くなるので、基板の中心に対して対象になる様に、補強材の含まれる層を配置する方が反りや変形を防止できる。
【0028】
そして、この絶縁シート21aの表面に対して配線回路層24を形成する。この配線回路層24は、絶縁シート21aの表面に銅箔を一面に接着した後に、エッチングなどによって回路形成してもよいが、以下の転写法によることが工程の簡略化および絶縁シートへのエッチングによるダメージを回避する上で望ましい。
【0029】
転写法による回路の形成は、転写フィルム25の表面一面に接着された金属箔に対して感光性レジスト形成/露光/現像/エッチング処理/レジスト除去によって所定のパターンからなる配線回路層24を形成し、この配線回路層24が形成された転写フィルム25の配線回路層24形成側を絶縁シート21の表面に積層する(▲4▼)。その後、転写フィルム25の配線回路層24を絶縁シート21aに圧着することによって、軟質状態の絶縁シート21の表面に配線回路層24を埋設した後、転写フィルム25のみを剥離して、配線回路層24を形成した単層の一般配線層Aを形成できる(▲5▼)。この時の圧着時の圧力は、3kg/cm2 以上、温度60℃以上が適当である。
【0030】
次に、以下の(b)▲1▼〜▲5▼の工程によって光導波路体を有する単層の配線層Bを形成する。まず、光導波路体形成用として、熱硬化性樹脂とフィラー粉末との複合物からなる絶縁シート21bを作製する(▲1▼)。この絶縁シート21bは、熱硬化性樹脂とフィラー粉末との複合物をドクターブレード法などによってシート化することにより作製できる。
【0031】
次に、絶縁シート21bに対して任意の位置にマイクロドリル、パンチング、レーザー光などによりビアホール導体形成用のビアホール22を形成する(▲2▼)。このビアホール22には、(a)▲3▼と同様に導体ペーストを充填し、ビアホール導体23を形成する(▲3▼)。
【0032】
また、ビアホール22形成時に、またはビアホール導体形成後に、光ファイバーなどの光導波路体による光導波回路形成部分に、レーザーなどの方法で所定の間隔をおいて複数の空隙26を形成する(▲4▼)。この空隙26は連続した溝として形成してしまうと、絶縁シート21が切断されてしまうことから、図3(b)▲4▼’の一部平面図に示すように、回路形成部分に所定間隔をおいてビアホール26aを所定間隔をおいて回路に沿って多数形成することが望ましい。
【0033】
次に、上記絶縁シート21に形成した空隙26に光ファイバーなどの光導波路体27を埋設して光導波路体を埋設して単層の配線層Bを作製する。空隙27は、ビアホール26aが回路に沿って多数形成されているために、絶縁シート21bにおける空隙26形成部を塑性変形させて光導波路体27を埋設することができる。
【0034】
また、この時、絶縁シート21bに対しては、光導波路体27と接続される変換素子やコネクタなどを配線基板内に埋設したり、取り付けるための空隙部を形成しておくことも可能である。
【0035】
このような光導波路体27を埋設する絶縁シート21bの厚みは、100〜300μm、特に100〜150μmであることが望ましい。その厚みが100μmよりも薄いと、絶縁層による光導波路体27の保護ができない場合があり、また、300μmを超えると、配線基板全体の厚みが厚くなり、また基板が重くなるために、小型軽量化には不向きである。最適にはガラスファイバーなどの光導波路体の厚さと同じかあるいは光導波路体の直径の±25%以内が良い。
【0036】
なお、光導波路体27を空隙26に埋設処理するにあたって、空隙26は、光導波回路の長さ、即ち、埋設する光導波路体の長さに対して、30〜80%の部分が除去されていることが望ましい。これは前記空隙量が30%未満では光導波路体27を埋設する場合に、十分な埋設ができず、配線基板が変形したり、埋設処理時に光導波路体27に余分が応力が付加されて光導波路体27が折れる危険性がある。また、80%よりも多いと、絶縁シートが空隙加工時に切断されてしまう恐れがあるためである。
【0037】
次に、図3によって作製した一般配線層Aと光導波路体27を形成した配線層Bを用いて多層配線基板を図4に従って作製する。
【0038】
(c)まず、光導波路体27が埋設された配線層Bの両面に、一般配線層Aの配線回層24形成面を配線層A側にして位置合せして積層して積層体Cを作製する。
【0039】
(d)また、積層体Cの表面に配線回路層を形成するにあたっては、転写法によることが望ましい。それは、エッチング法等によって積層体Cの状態で回路パターン形成すると、エッチング液などによって光導波路体27が浸食されてしまうためである。そこで、転写フィルム28の表面に形成された配線回路層29を積層体Cの片方または両方の表面に圧着することによって、軟質状態の積層体Cの表面に配線回路層29を埋設する。この時の圧着時の圧力は、3kg/cm2 以上、温度60℃以上が適当である。
【0040】
(e)その後、転写フィルム28のみを剥離することにより、配線回路層29を転写させることができる。
【0041】
(f)また、さらに多層化を図る場合も、所望の数の配線層Aまたは配線層Bを位置合わせして積層し、場合によって配線回路層の形成を行ってもよい。
【0042】
このようにして多層化処理して作製した積層体Dを絶縁層中の熱硬化性樹脂が完全に硬化し得る充分な温度に加熱することにより熱硬化性樹脂を硬化させ、適宜、メッキ等必要な処理を行う、不要な部分をカットするなどの処理を行って、図1に示されるような多層配線基板を作製することができる。
【0043】
また、場合によっては、このようにして作製した光導波路体25を埋設してなる多層配線基板に対して、前述したような光コネクタ、光電気変換素子、電気コネクタなどを実装または取り付けることにより、光電気変換可能な電気部品を作製することができる。
【0044】
【実施例】
実施例
(配線層A)
1)ポリフェニレンエーテル樹脂に対して球状シリカを体積比で50:50となる組成物を用い、これをドクターブレード法によって厚さ120μmの半硬化状態の絶縁シートAを作製した。
【0045】
2)その後、この絶縁シートAに対して、炭酸ガスレーザーによって直径が100μmの大きさのビアホールを形成した。なお、レーザーの照射条件は、1パルス当たり5mJ、1つのビア形成に対して3パルス印加、エネルギーのばらつきは1パルス当たり0.9mJ以下とした。
【0046】
3)そして、ビアホール内に、平均粒径が5μmの銀被覆銅粉末と平均粒径が5μmの半田粉末を50/50重量%で混合したものに、トリアリルイソシアヌレートを添加した導体ペーストをスクリーン印刷法によって充填してビアホール導体を形成した。
【0047】
4)一方、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる転写フィルムの表面に12μmの銅箔を接着した後、この銅箔の表面に、感光性レジスト塗布/露光/現像/エッチング/レジスト除去によって配線回路層を形成した。
【0048】
5)そして、ビアホール導体が形成された絶縁シートAの表面に、転写フィルムの配線回路層側を積層して20kg/cm2 の圧力と120℃の温度を1分間印加した後、その転写フィルムを剥がし、配線回路層を軟質の絶縁シートAの表面に埋設した。絶縁シートAの配線回路層形成面の表面は平滑性に優れたものであった。
【0049】
(配線層B)
1)ポリフェニレンエーテル樹脂に対して球状シリカを体積比で50:50となる組成物を用い、これをドクターブレード法によって厚さ120μmの半硬化状態の絶縁シートBを作製した。
【0050】
2)その後、この絶縁シートBに対して、炭酸ガスレーザーによって直径が100μmの大きさのビアホールを形成した。なお、レーザーの照射条件は、1パルス当たり5mJ、1つのビア形成に対して3パルス印加、エネルギーのばらつきは1パルス当たり0.9mJ以下とした。
【0051】
3)そして、ビアホール内に、平均粒径が5μmの銀被覆銅粉末と平均粒径が5μmの半田粉末を50/50重量%で混合したものに、トリアリルイソシアヌレートを添加した導体ペーストをスクリーン印刷法によって充填してビアホール導体を形成した。
【0052】
4)その後、この絶縁シートに対して、光導波回路を形成する箇所に、炭酸ガスレーザーによって直径が100μmの大きさのビアホールを回路に沿って複数形成した。なお、レーザーによるビアホールの形成にあたっては、光ファイバーの全長の50%の長さ部分に相当する部分を開孔した。
【0053】
5)そして、そのビアホールが回路に沿って形成された部分に、直径100μmの光ファイバーを埋め込んでファイバーを埋設した配線層Aを作製した。
【0054】
(積層処理)
その後、光ファイバーを埋設した配線層Bの表面に、上記と同様に作製された2枚の配線層Aを配線層Bの上下面に位置合わせして積層一体化した。
【0055】
そして、作製した積層体の表面に、上記配線層A形成の4)5)の工程を再度繰り返して配線回路層を形成した。
【0056】
その後、上記積層体を200℃で1時間加熱処理して、絶縁層中の熱硬化性樹脂を完全硬化させて、基板全体としては、配線回路層が全部で6層からなり、中央部に光ファイバーが埋設された多層配線基板を作製することができた。
【0057】
作製した多層配線基板に対して、上面側および下面側の多層配線層間の電気的な導通を測定したところ、全く問題のない良好な導通状態が得られた。また、HAST試験(130℃/湿度85%/300時間保持)、PCT試験(121℃/湿度100%/2.1気圧)について評価した結果、抵抗変化率10%以下、絶縁層の抵抗1011Ω以上と良好であった。また、埋設された光ファイバーの信号の伝達性について評価した結果、良好な状態であることが確認された。
【0058】
さらに、作製した多層配線基板の表面の平坦度(うねり)を触針式表面粗さ計により測定した結果、20μm以下であり、半導体用パッケージとしてフリップチップ実装も可能な平坦性を示していた。また、この基板を−65℃×30分と125℃×30分の温度サイクルを500回繰り返した後の多層配線基板の断面観察を行なった結果、配線層の剥離、光ファイバー埋設部での不良等が発生は認められなかった。
【0059】
比較例
ガラスクロスにエポキシ樹脂を50体積%の割合で含浸させたプリプレグに対して、実施例と同様に、炭酸ガスレーザーによって直径が100μmの大きさのビアホールを形成し、導体ペーストをスクリーン印刷法によって充填してビアホール導体を形成した。
【0060】
その後、この絶縁シートに対して、光導波回路を形成する箇所に、炭酸ガスレーザーによって直径が100μmの大きさのビアホールを回路に沿って複数形成した。なお、レーザーによるビアホールの形成にあたっては、光ファイバーの全長の50%の長さ部分に相当する部分を開孔した。
【0061】
そして、そのビアホールが回路に沿って形成された部分に、直径100μmの光ファイバーを埋め込んでファイバーを埋設した配線層Cを作製した。
【0062】
一方、実施例の6)7)8)と同様にしてビアホール導体と配線回路層が形成された配線層Dを作製し、その後、光ファイバーを埋設した配線層Cの上下面に、上記6)7)8)を経て同様に作製された2枚の配線層Dを位置合わせして積層一体化した。そして、9)によって作製した積層体の表面に、上記7)8)の工程を再度繰り返して配線回路層を形成した。
【0063】
その後、上記積層体を200℃で1時間加熱処理して、絶縁層中の熱硬化性樹脂を完全硬化させて、基板全体としては、配線回路層が全部で6層からなり、中央部に光ファイバーが埋設された多層配線基板を作製した。
【0064】
この多層配線基板に対して、実施例と同様な評価を行った結果、ビアホール導体および配線回路層については格別な問題はなかったが、埋設された光ファイバーに微細なクラックが認められ、光信号の伝送ができないものであった。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の配線基板によれば、熱硬化性樹脂を含有する絶縁層を積層してなる多層配線基板内に、光ファイバーなどの光導波路体を埋設することができ、これによって、高周波信号に対応可能な高精細配線化と光インタコネクションを可能とした配線基板を提供することができる。これにより、電気信号・光信号を同時に処理できるカードまたはボードなどに好適な多層配線基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の基本的な構造を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明の配線基板の一例を説明するための(a)概略平面図と、(b)そのx−x断面図である。
【図3】本発明の配線基板の製造方法の一例を説明するための工程図である。
【図4】本発明の配線基板の製造方法の図3の工程図に続く工程図である。
【符号の説明】
1 配線基板
2 絶縁基板
3,8 配線回路層
4 ビアホール導体
5 光導波路体
6 光コネクタ
7 光電気変換素子
9 電気コネクタ

Claims (3)

  1. 熱硬化性樹脂を含有する複数の絶縁層が積層された絶縁基板と、該絶縁基板の表面および内部に配設された配線回路層と、異なる層に形成された少なくとも2つの配線回路層間を接続するための金属粉末が充填されたビアホール導体を具備する配線基板であって、前記絶縁基板における少なくとも1層の絶縁層に無機質フィラー粉末を分散含有させるとともに、該無機質フィラー粉末を分散させた絶縁層内に繊維状の光ファイバーを埋設形成し、前記光ファイバーを前記絶縁層で直接、支持固定したことを特徴とする配線基板。
  2. 前記絶縁基板表面または側面に電気光変換素子を搭載してなることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
  3. 熱硬化性樹脂とフィラー粉末とを含有する未硬化の絶縁シートの所定の光導波回路形成箇所に、空隙を形成する工程と、前記空隙形成部に繊維状の光ファイバーを配設する工程と、前記光ファイバーを配設した絶縁シートおよび/または他の絶縁シートの表面に配線回路層を形成する工程と、前記光ファイバーを配設した絶縁シートおよび/または他の絶縁シートにビアホールを形成し、該ビアホール内に金属粉末を充填してビアホール導体を形成する工程と、前記光ファイバーを配設した絶縁シートを、少なくとも熱硬化性樹脂を含有する他の絶縁シートとともに積層一体化する工程と、前記絶縁シートを塑性変形させて前記光ファイバーを前記絶縁シートに埋設する工程と、前記積層体を加熱処理して、前記熱硬化性樹脂を完全硬化させる工程とを具備することを特徴とする配線基板の製造方法。
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