JP3699506B2 - 内視鏡用挿入口カバー付き処置具 - Google Patents

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長栄 高橋
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ペンタックス株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿通して使用される処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】
生検鉗子その他の内視鏡用処置具は、内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿通して使用されるが、内視鏡検査の際は体腔内への送気によって体腔内圧が高くなっているので、その圧力によって体腔内の粘液等が処置具挿通チャンネル内を押し上げられ、処置具挿通チャンネルの入口から外部に噴出して周囲を汚染する恐れがある。
【0003】
そこで一般に、処置具挿通チャンネルの入口には、自己の弾力性によって閉じ、処置具によって押し開かれる鉗子栓を取り付け、処置具使用時にだけ鉗子栓が処置具の断面積分だけ押し開かれるようにして、体腔内粘液等の噴出を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、処置具挿通チャンネルの入口にそのような鉗子栓を取り付けてあっても、処置具の先端部分が抜き出されて鉗子栓が閉じる瞬間には、処置具挿通チャンネルの入口付近の内側に溜まっていた粘液等が噴出して飛散し、周囲を汚染してしまう場合がある。また、処置具の先端が鉗子栓から抜け出た直後に空中で跳ねて、処置具の先端部分に付着していた粘液等が飛散する場合もある。
【0005】
そこで本発明は、処置具挿通チャンネルから処置具を抜き出す際に粘液等が周囲に飛散する恐れのない、衛生的な内視鏡用挿入口カバー付き処置具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡用挿入口カバー付き処置具は、小径部が処置具のシースの外周面に緩く被嵌されて大径部が内視鏡の処置具挿通チャンネルの入口口金部に外方から被さるように係合する弾力性のある部材からなるテーパ筒状の挿入口カバーを具備することを特徴とする。
【0007】
なお、上記挿入口カバーが、弾力性のある透明な部材によって形成されていてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
図面を参照して実施の形態を説明する。
図1及び図2は、本発明を内視鏡用処置具の一つである生検鉗子1に適用した例を示している。ただし、本発明は、内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿通して使用される各種の処置具に適用することができる。
【0009】
図2において、生検鉗子1のシース2はステンレス鋼線を密着巻きして形成された可撓性のある密巻きコイルによって形成されている。シース2の先端部には、シース2内に軸方向に進退自在に挿通配置された操作ワイヤ(図示せず)の進退動作によって開閉される一対の鉗子カップ3,3が取り付けられている。
【0010】
シース2の基端には操作部4が連結されており、操作ワイヤの基端が連結された操作片5を矢印A方向に進退操作することにより、操作ワイヤが進退して、鉗子カップ3を遠隔的に開閉させることができる。
【0011】
6は、弾力性のあるゴム材又は透明な合成樹脂等によって、側壁面に孔等のないテーパ筒状に形成された挿入口カバーであり、大径部側口元6aを前方に向けて小径部6bは生検鉗子1のシース2の外周に緩く被嵌されている。なお、挿入口カバー6だけは断面を図示してある。
【0012】
図1は、生検鉗子1が内視鏡10の処置具挿通チャンネル11に挿通されて使用される際の状態を示している。12は、可撓性のある内視鏡挿入部であり、その基端側に内視鏡操作部13が連結されている。
【0013】
15は、内視鏡挿入部12の先端に形成された屈曲自在な湾曲部16を遠隔的に屈曲操作するための湾曲操作ノブ、17及び18は、送気送水操作弁及び吸引操作弁、19は接眼部である。
【0014】
処置具挿通チャンネル11の入口は内視鏡操作部13に配置されており、その入口口金20は円柱状の外形形状に形成されていて、内視鏡操作部13から少し突出して配置されている。また、その入口口金20内には鉗子栓が配置されているが、その図示は省略されている。
【0015】
そして入口口金20には、挿入口カバー6の大径部側口元6aが、弾力的に少し押し広げられる状態で外方から被さるように取り付けられている。ただし、挿入口カバー6は、生検鉗子1を処置具挿通チャンネル11に挿入する際にはシース2と操作部4との連結部付近まで引き上げておき、シース2をある程度処置具挿通チャンネル11内に挿入してから、入口口金20に係合させるのがよい。
【0016】
生検鉗子1は挿入口カバー6を入口口金20に取り付けた状態で使用され、その間、処置具挿通チャンネル11の入口部分は挿入口カバー6によって覆われた状態になっている。
【0017】
したがって、生検鉗子1が処置具挿通チャンネル11内から抜き出される際には、先端の鉗子カップ3,3が鉗子栓から抜け出る瞬間に処置具挿通チャンネル11の入口口元から粘液等が飛び出しても、その粘液等は挿入口カバー6内に封じ込まれるので、周囲に飛散しない。また、生検鉗子1の先端部分は、入口口金20に係合した状態の挿入口カバー6内に保持されるので、空中で跳ねるようなこともない。
【0018】
なお、鉗子カップ3が挿入口カバー6内まで引き出されたことは、シース2が鉗子栓を通過する抵抗感が手に感じられなくなることによって把握することができ、挿入口カバー6を透明な部材で形成しておけば、容易に目視することもできる。
【0019】
採取された組織片等を鉗子カップ3から取り出す際には、挿入口カバー6をシース2にそって操作部4側へ少し押し上げればよく、使用後の消毒等は、挿入口カバー6を生検鉗子1から取り外して別々に行うことができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、処置具が処置具挿通チャンネルから抜き出される際には、処置具挿通チャンネルの入口部分が挿入口カバーによって覆われているので、処置具挿通チャンネルの入口部分から粘液等が飛び出しても、その粘液等は挿入口カバー内に封じ込まれて周囲に飛散せず、また、処置具の先端部分は処置具挿通チャンネルの入口口金部に係合した状態の挿入口カバー内に保持されて空中で跳ねるようなこともないので、衛生的に内視鏡的処置を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の内視鏡用挿入口カバー付き処置具の使用状態の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態の内視鏡用挿入口カバー付き処置具の側面図である。
【符号の説明】
1 生検鉗子(処置具)
2 シース
6 挿入口カバー
6a 大径部側口元
6b 小径部
10 内視鏡
11 処置具挿通チャンネル
20 入口口金

Claims (2)

  1. 小径部が処置具のシースの外周面に緩く被嵌されて大径部が内視鏡の処置具挿通チャンネルの入口口金部に外方から被さるように係合する弾力性のある部材からなるテーパ筒状の挿入口カバーを具備することを特徴とする内視鏡用挿入口カバー付き処置具。
  2. 上記挿入口カバーが、弾力性のある透明な部材によって形成されている請求項1記載の内視鏡用挿入口カバー付き処置具。
JP23096995A 1995-09-08 1995-09-08 内視鏡用挿入口カバー付き処置具 Expired - Lifetime JP3699506B2 (ja)

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JP5096202B2 (ja) * 2008-03-21 2012-12-12 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 内視鏡システム

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