JP3911151B2 - 内視鏡の汚染防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、体内に挿入される内視鏡の挿入部が体内の汚液に直接接触しないように、内視鏡の挿入部に着脱自在に取り付けられる内視鏡の汚染防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
体内に挿入される内視鏡の挿入部が体内の汚液に直接接触しないようにするためには、内視鏡の挿入部を被覆するだけでなく、処置具使用時に内視鏡の処置具挿通管路が汚液等で汚されないようにする必要がある。
【0003】
そこで、図7に示されるように、内視鏡の汚染防止装置には、内視鏡の挿入部を外部環境から絶縁するために挿入部に着脱自在に被覆される外套シース20と、外套シース20内に挿通配置されて基端寄りの部分23Aが外套シース20の基端から外方に延出する処置具挿通チューブ23とが設けられている(特開平1−244732号等)。
【0004】
そのような処置具挿通チューブ23は、先端が外套シース20の先端部分に開口しており、基端が内視鏡の処置具挿通管路内を通過してその基端から延出するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図6は、汚染防止装置装着の対象となる一般的な内視鏡10を示しており、先端に観察窓14が配置された可撓性の挿入部11の基端に操作部15が連結されている。19はその連結部である。
【0006】
挿入部11内には処置具挿通管路17が挿通配置されていて、その先端開口17aは挿入部11の先端に配置され、基端側開口17bは操作部15に配置されている。
【0007】
そして、吸引操作弁18に連通する吸引管路16が、操作部15内において処置具挿通管路17から分岐している。その分岐口9は、処置具挿通管路17が基端側開口17bに向かって曲がっているカーブ部分の外周側に位置している。
【0008】
したがって、内視鏡10の挿入部11に汚染防止装置の外套シース20を被覆し、処置具挿通チューブ23を処置具挿通管路17に通していくと、図8に示されるように、処置具挿通チューブ23の基端付近23aが処置具挿通管路17と吸引管路16との分岐口9に突き当たった状態になってそれ以上進めることができなくなってしまい、内視鏡10の使用準備に徒に時間がかかってしまう場合がある。
【0009】
そこで本発明は、外套シース内に挿通配置された可撓性の処置具挿通チューブの基端を、吸引管路との分岐口に引っ掛かることなく内視鏡の処置具挿通管路の基端から容易に延出させることができる内視鏡の汚染防止装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の汚染防止装置は、内視鏡の挿入部を外部環境から絶縁するために挿入部に着脱自在に被覆される外套シースと、先端が外套シースの先端部分に開口し、基端が内視鏡の処置具挿通管路内を通過してその基端から延出する可撓性の処置具挿通チューブとを有する内視鏡の汚染防止装置において、処置具挿通チューブの基端寄りの部分を滑らかな円弧状の第1の曲がり癖がついた形状に形成すると共に、処置具挿通チューブの基端付近を、第1の曲がり癖より小さな曲率半径の滑らかな円弧状の第2の曲がり癖が第1の曲がり癖と同方向についた形状に形成したものである。
【0011】
なお、処置具挿通チューブの基端付近が、端部側へ次第に細くなる形状に形成されていてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の第1の実施例の内視鏡の汚染防止装置を示しており、内視鏡10の挿入部11に着脱自在に被覆される外套シース20には、例えばシリコンゴムチューブ等のような伸縮性のある材料によって薄肉円筒状に形成されたカバー筒21が、内視鏡10の挿入部11に着脱自在に被覆されるように設けられ、その先端には透明な部材により形成された先端キャップ22が水密に取り付けられている。
【0013】
カバー筒21の基端に固着された連結環24は、内視鏡10の操作部15と挿入部11との連結部19付近に係脱自在になっていて、手動固定ネジ25を締め付けることにより連結部19に任意に固定することができる。
【0014】
外套シース20内には、例えば可撓性の四フッ化エチレン樹脂チューブからなる処置具挿通チューブ(兼吸引チューブ)23が全長にわたって挿通配置されている。
【0015】
そして、処置具挿通チューブ23の先端は先端キャップ22の先端面において外面に開口するように先端キャップ22に接続されており、処置具挿通チューブ23の基端寄りの部分23Aは連結環24内を通って後方に長く延出している。
【0016】
この処置具挿通チューブ23は、内視鏡10の処置具挿通管路17内に全長にわたって通過させることができる径に形成されており、処置具挿通チューブ23の基端寄りの部分23Aは、内視鏡10の処置具挿通管路17の基端側開口17bから十分に延出する長さに設定されている。
【0017】
処置具挿通チューブ23の基端寄りの部分23Aは、例えば曲率半径RがR=50〜100cm程度の滑らかな円弧状の第1の曲がり癖がついた形状に形成されている。
【0018】
そして、さらにその基端付近23a付近には、第1の曲がり癖の曲率半径Rより小さな曲率半径rの滑らかな円弧状の第2の曲がり癖が、第1の曲がり癖と同方向につけられている。なお、第2の曲がり癖の曲率半径rの大きさは、例えば第1の曲がり癖の曲率半径Rの大きさの10分の1〜2分の1程度である。
【0019】
このように構成された汚染防止装置を、図2に示されるように、内視鏡10に装着していくと、内視鏡10の処置具挿通管路17に通された処置具挿通チューブ23の基端付近23aが処置具挿通管路17と吸引管路16との分岐部に差しかかる。
【0020】
そこでは、第1の曲がり癖がつけられている処置具挿通チューブ23の基端寄りの部分23Aが、処置具挿通管路17の基端側開口17bに向かうカーブに沿う状態になる。
【0021】
そして、より小さな曲率半径の第2の曲がり癖がつけられている処置具挿通チューブ23の基端付近23aは、処置具挿通管路17のカーブの内周側に接触する状態になるので、吸引管路16との分岐口9に引っ掛からない。したがって、処置具挿通チューブ23の基端付近23aを基端側開口17bからスムーズに延出させることができる。
【0022】
処置具挿通チューブ23の基端付近23aが処置具挿通管路17の基端側開口17bから延出したら、図3に示されるように、手動固定ネジ25を締め込んで連結環24を連結部19に固定してから、処置具挿通チューブ23の基端寄りの部分23Aを適切な長さに切断し、図4に示されるように、その部分に接続アダプタ30を接続する。
【0023】
この実施例の接続アダプタ30は、図示されていない吸引チューブが接続される吸引口金32がアダプタ本体31の側面に突設され、アダプタ本体31と螺合連結された処置具挿入口金33の外端部に鉗子栓34が取り付けられた構成になっている。
【0024】
そして、処置具挿通チューブ23の基端寄りの部分23Aの切断されずに残された部分が、処置具挿入口金33の軸線位置に貫通形成された処置具挿通孔33aに嵌挿されて、Oリング35によりシールされた状態で接続アダプタ30に接続される。
【0025】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば図5に示されるように、処置具挿通チューブ23の基端付近23aを基端寄りの部分23Aより小さな曲率半径でカーブさせると同時に、端部側へ次第に細くなる形状に形成してもよい。このようにすることにより、処置具挿通管路17の通過がよりスムーズになる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、処置具挿通チューブの基端寄りの部分を滑らかな円弧状の第1の曲がり癖がついた形状に形成すると共に、処置具挿通チューブの基端付近を、第1の曲がり癖より小さな曲率半径の滑らかな円弧状の第2の曲がり癖が第1の曲がり癖と同方向についた形状に形成したことにより、外套シース内に挿通配置された可撓性の処置具挿通チューブの基端を、吸引管路との分岐口に引っ掛かることなく内視鏡の処置具挿通管路の基端から容易に延出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の内視鏡の汚染防止装置の側面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の内視鏡の汚染防止装置の使用準備状態の側面断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例の内視鏡の汚染防止装置の使用準備状態の側面断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例の内視鏡の汚染防止装置の使用準備が完了した状態の側面断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例の内視鏡の汚染防止装置の処置具挿通チューブの部分側面図である。
【図6】内視鏡の側面略示図である。
【図7】従来の内視鏡の汚染防止装置の側面断面図である。
【図8】従来の内視鏡の汚染防止装置の使用準備状態の側面断面図である。
【符号の説明】
9 分岐口
10 内視鏡
11 挿入部
14 観察窓
15 操作部
17 処置具挿通管路
17a 先端開口
17b 基端側開口
20 外套シース
21 カバー筒
23 処置具挿通チューブ
23A 基端寄りの部分
23a 基端付近
30 接続アダプタ
Claims (2)
- 内視鏡の挿入部を外部環境から絶縁するために上記挿入部に着脱自在に被覆される外套シースと、先端が上記外套シースの先端部分に開口し、基端が上記内視鏡の処置具挿通管路内を通過してその基端から延出する可撓性の処置具挿通チューブとを有する内視鏡の汚染防止装置において、
上記処置具挿通チューブの基端寄りの部分を滑らかな円弧状の第1の曲がり癖がついた形状に形成すると共に、上記処置具挿通チューブの基端付近を、上記第1の曲がり癖より小さな曲率半径の滑らかな円弧状の第2の曲がり癖が上記第1の曲がり癖と同方向についた形状に形成したことを特徴とする内視鏡の汚染防止装置。 - 上記処置具挿通チューブの基端付近が、端部側へ次第に細くなる形状に形成されている請求項1記載の内視鏡の汚染防止装置。
Priority Applications (1)
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JP2001352899A JP3911151B2 (ja) | 2001-11-19 | 2001-11-19 | 内視鏡の汚染防止装置 |
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JP2001352899A JP3911151B2 (ja) | 2001-11-19 | 2001-11-19 | 内視鏡の汚染防止装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3911151B2 true JP3911151B2 (ja) | 2007-05-09 |
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Family Applications (1)
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JP2001352899A Expired - Fee Related JP3911151B2 (ja) | 2001-11-19 | 2001-11-19 | 内視鏡の汚染防止装置 |
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JP (1) | JP3911151B2 (ja) |
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2001
- 2001-11-19 JP JP2001352899A patent/JP3911151B2/ja not_active Expired - Fee Related
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