JP3698044B2 - 硫化銅精鉱の熔錬方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅の乾式製錬法に関し、特に、硫化銅精鉱を酸化溶融製錬して、白かわ(Cu2S、但し白かわに近い(FeSが極めて少ない)マットを含む)、あるいは粗銅を得る熔錬方法、また硫化銅精鉱から得られたマットを酸化溶融製錬して粗銅を得る熔錬方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、銅の溶融製錬は、硫化銅精鉱を酸化溶融し、該硫化銅精鉱中のFeの一部を酸化しスラグとして除去すると共に、Sの一部をSO2として除去し、銅をFeSとCu2Sの混合物であるマットとして濃縮するマット熔錬工程、ついで前記工程で得られたマットをさらに酸化してスラグとして除去し、鉄をほとんど含まない白かわ(Cu2S)を得る白かわ製造工程、この白かわをさらに酸化して粗銅を得る造銅工程から成る。
【0003】
一般に、前者の工程に利用されるマット熔錬工程は自熔炉が用いられ、後者における白かわ製造工程と造銅工程は転炉が用いられる。転炉はバッチ方式である。
【0004】
通常、硫化銅精鉱には脈石分としてSiO2が含まれる。そのため、マット熔錬工程では、鉄シリケートスラグを形成し、転炉でも、溶剤として珪酸鉱を添加して鉄シリケートスラグを形成する。
【0005】
マット熔錬炉で製造されるマットの銅品位(マットグレ−ド、MG)は通常70重量%以下である。このマットを転炉で白かわ、次いで粗銅とする。
【0006】
銅溶融製錬プラント全体の生産性を高める上で、マット熔錬炉のMGを高めバッチ方式の転炉の負荷を下げることが望ましい。
【0007】
マット熔錬炉で白かわまで酸化できれば、転炉での白かわ製造工程が不要になる。さらに、粗銅まで酸化できれば、転炉工程そのものが不要となる。
【0008】
しかし、従来のマット熔錬炉では、その酸化度を上げようとすると、鉄シリケートスラグに起因する以下の問題がある。
【0009】
▲1▼マグネタイト問題:鉄シリケ−トスラグでは3価の鉄の溶解度が低い。このため、固体マグネタイトが析出して炉底に沈積するなどのいわゆるマグネタイト問題を招く。これを避けるために、MGを高くすると、製錬温度を1300℃以上に上げざるを得ない。このような高温では炉体の損傷を促進する。また銅の一部を酸化してスラグ中の銅品位を高くすると、鉄シリケートスラグでもマグネタイト問題を避けられるが、このときのスラグ中の銅品位は25重量%以上になってしまい、粗銅の収率は著しく低くなる。
【0010】
▲2▼スラグへの銅の酸化溶解:MGの上昇に伴ってスラグへの銅の酸化損失が著しく上昇する。
【0011】
これらの点から、鉄シリケートスラグを用いるマット熔錬炉では、通常MG65〜70重量%程度を上限として操業が行われている。
【0012】
一方、転炉工程では、マットをさらに酸化して白かわ、粗銅とする上で、鉄シリケートスラグに起因する問題を避けるために、工程をバッチ方式とし、白かわとスラグが共存する状態でいったん吹錬を中断して、炉を傾転させてスラグを排出し、白かわのみを炉内に残して粗銅までの酸化を行う。この方式はバッチ方式に起因する種々の不利益を含んでおり、転炉操業を煩雑なものとしている。
【0013】
鉄シリケートスラグとの共存下でマットから粗銅を連続的に得ている報告(特開昭58−224128)もある。しかし、この報告では、スラグ−白かわ−粗銅の3相共存下で粗銅を得ており、このときの粗銅中のS品位は1.5重量%と高くならざるを得ず、後工程である精製炉の操業負荷を著しく増大させる。
【0014】
マット熔錬炉でマットでなく白かわを製造し、転炉工程の連続化を容易にするため、溶剤として石灰を加え鉱石中の鉄分をカルシウムフェライトスラグとして除去する方法(特公平5−15769)が提案されている。これには、カルシウムフェライトスラグを用いることで、マグネタイトの析出を防止でき、また、As、Sbなどの不純物のスラグへの除去率が鉄シリケ−トスラグより高いという利点がある。
【0015】
しかし、スラグへの銅の酸化物としての熔解量が多く、選鉱による回収が必要で、かつ回収率が低いという問題があった。
【0016】
三菱連続製銅法では、転炉(C炉)工程でカルシウムフェライトスラグを用いることでマグネタイトの析出を避け、MG65重量%程度のマットから粗銅を連続的に製造している。
【0017】
しかしカルシウムフェライトスラグに起因する以下のような問題があった。
【0018】
▲1▼スラグ中の銅品位は酸素分圧に対して連続的に変化し、粗銅中のS品位を下げるほどスラグ中の銅品位が高くなる。実用上は、粗銅中S品位を0.5〜1重量%程度でスラグ中Cu品位は13〜15重量%となり、これ以下にS品位を下げるのは銅の収率の点から効率的でない。
【0019】
▲2▼カルシウムフェライトスラグ中の銅分は主として酸化物で化学的に溶解したものであり、徐冷したとしても該スラグの選鉱による銅の回収率が低い。
【0020】
最近では、上記のような従来技術の問題点を解消するため、鉄カルシウムシリケートスラグ(特開2000−63963)が提案されているが、この鉄カルシウムシリケートスラグを使った場合でも、酸化度の上昇に伴うスラグへの銅の酸化溶解の上昇は免れない。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、硫化銅精鉱あるいはマットを連続的に酸化して白かわあるいは粗銅を得る上で、スラグ量が少なく、スラグへの銅損失が少ない硫化銅精鉱の熔錬方法を提供することである。
【0022】
また、SiO2を含有する硫化銅精鉱やマットの処理にも適用でき、スラグ量が少なく、スラグへの銅損失が少なく、粗銅中のS品位の低い硫化銅精鉱の熔錬方法を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明の方法の第1の態様は、硫化銅精鉱に溶剤としてSiO2源とCaO源とを加え、該硫化銅精鉱を酸化溶融して、白かわおよび粗銅からなる群から選ばれる1つ以上と、スラグとを生成し、該硫化銅精鉱中のFeの少なくとも一部をスラグに除去すると共に、Sの少なくとも一部をSO2として除去し、銅を白かわおよび粗銅からなる群から選ばれる1つ以上に濃縮する熔錬工程を有する硫化銅精鉱の熔錬方法において、連続して供給する酸素量を周期的に増加および減少させるか、あるいは、連続して供給する還元剤の量を周期的に増加および減少させ、酸化度が高い時期に粗銅を排出し、酸化度が低い時期にスラグを排出する。
【0024】
具体的には、連続して供給する酸素量を減少させる直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を増加させる直前に、白かわおよび粗銅からなる群から選ばれる1つ以上をタッピングし、排出する。また、連続して供給する酸素量を増加させる直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を減少させる直前に、スラグをタッピングし、排出する。
【0025】
生成したスラグは、必要に応じ徐冷固化した後、粉砕して浮選し、回収した銅分を熔錬工程に繰り返す。
【0026】
本発明の方法の第2の態様は、硫化銅精鉱を酸化溶融し、該硫化銅精鉱中のFeの一部を第1のスラグに除去すると共にSの一部をSO2として除去し、FeSとCu2Sの混合物であるマットを生成するマット熔錬工程と、マットにSiO2源とCaO源とを加えて、さらに酸化溶融して第2のスラグと粗銅とを生成し、該マット中のFeの少なくとも一部を第2のスラグに除去すると共に、Sの少なくとも一部をSO2として除去して粗銅を得る熔錬工程を有する硫化銅の熔錬方法において、後者の工程において、連続して供給する酸素量を周期的に増加および減少させるか、あるいは、連続して供給する還元剤の量を周期的に増加および減少させ、酸化度が高い時期に粗銅を排出し、酸化度が低い時期にスラグを排出する。
【0027】
具体的には、連続して供給する酸素量を減少させる直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を増加させる直前に、粗銅をタッピングし、排出する。連続して供給する酸素量を増加させる直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を減少させる直前に、スラグをタッピングし、排出する。
【0028】
第2のスラグを冷却固化した後、マット熔錬工程に繰り返す。
【0029】
第1のスラグおよび第2のスラグの少なくとも一方を徐冷固化した後、粉砕して浮選し、回収した銅分をマット熔錬工程に繰り返す。
【0030】
第2のスラグを溶融状態のままマット熔錬工程に繰り返す。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の方法では、連続して装入する硫化銅精鉱の量に対して、酸化のために連続して供給する酸素量や、スラグの還元のために連続して装入する還元剤の量を周期的に増加および減少させて、酸化度が高い状態と低い状態を交互に創り、酸化度が高い時期に白かわあるいは白かわに近いマットあるいは粗銅を排出し、酸化度が低い時期にスラグを排出する。あるいは、連続して装入する硫化銅精鉱から熔錬によって得られるマットの量に対して、酸化のために連続して供給する酸素量や、スラグの還元のために連続して装入する還元剤の量を周期的に増加および減少させて、酸化度が高い状態と低い状態を交互に作り、酸化度が高い時期に白かわあるいは白かわに近いマットあるいは粗銅を排出し、酸化度が低い時期にスラグを排出する。
【0032】
本発明による粗銅の製錬方法は、以下のようになる。
【0033】
硫化銅精鉱と粉珪石と粉石灰を調合、乾燥して得られた乾鉱を、小型自溶炉において、反応塔の天井に設けられた精鉱バーナーから酸素富化空気と共に反応塔内に吹き込み、マットとスラグを得る。酸化度の高い状態と、酸化度の低い状態とを作るため、酸素富化空気の量を周期的に増加、減少を繰り返して切り替える。スラグのタッピングは酸化度の高い状態、すなわち、酸素富化空気の量を増加させる直前に行い、粗銅のタッピングは酸化度の低い状態、すなわち、酸素富化空気の量を減少させる直前に行う。
【0034】
従って、本発明によれば、炉内の酸化度を低くしてからスラグを排出するので、マグネタイト問題が少なく、スラグへの銅の酸化溶解による損失を最も少なくすることが可能で、スラグの排出を行わない時期には、炉内の酸化度を高くするため、マット熔錬炉では白かわあるいは白かわに近いマットを得ることが可能であり、転炉ではS品位の低い粗銅を得ることが可能である。
【0035】
【実施例】
(実施例1)
表1に示した組成の硫化銅精鉱と粉珪石と粉石灰(いずれも200μm以下に粉砕したもの)を表1に示す比率で調合、乾燥して乾鉱を得た。反応塔の内径1.5m、高さ3.5m、セトラー部の内径1.5m、長さ5.2mの小型自溶炉において、前記乾鉱を反応塔の天井に設けられた精鉱バーナーから酸素50%の酸素富化空気と共に反応塔内に吹き込み、マットとスラグを得た。酸化度の高い状態と、酸化度の低い状態とを作るため、酸素富化空気の量を約2時間のサイクルで410Nm3/Hと490Nm3/Hに切り替えた。スラグのタッピングは410Nm3/Hから490Nm3/Hに切り替える直前に行い、マットのタッピングは490Nm3/Hから410Nm3/Hに切り替える直前に行った。操業は3日間行った。
【0036】
熔錬条件は、精鉱バーナー送風空気量の平均455Nm3/H、酸素濃度50%、重油量40リットル/h、生成スラグ平均温度1255℃、生成マット平均温度1152℃であった。得られた結果を表1に示す。
【0037】
表1より、白かわに近いMG約76重量%の高品位マットと銅品位約1.0重量%のスラグが安定して得られたことがわかる。
【0038】
【表1】
Figure 0003698044
【0039】
(実施例2)
表2に示した組成の硫化銅精鉱と粉珪石と粉石灰(いずれも200μm以下に粉砕したもの)を所定の比率で調合、乾燥して乾鉱を得た。反応塔の内径1.5m、高さ3.5m、セトラー部の内径1.5m、長さ5.2mの小型自溶炉において、前記乾鉱を反応塔の天井に設けられた精鉱バーナーから酸素50%の酸素富化空気と共に反応塔内に吹き込み、粗銅とスラグを得た。精鉱バーナーには重油バーナーが組み込まれており、反応塔の熱バランスを保つように重油量を調節した。酸化度の高い状態と、酸化度の低い状態とを作るため、酸素富化空気の量を約2時間のサイクルで770Nm3/Hと890Nm3/Hに切り替えた。スラグのタッピングは770Nm3/Hから890Nm3/Hに切り替える直前に行い、粗銅のタッピングは890Nm3/Hから770Nm3/Hに切り替える直前に行った。操業は3日間行った。
【0040】
熔錬条件は、精鉱バーナー送風空気量の平均838Nm3/H、酸素濃度50%、重油量28リットル/h、生成スラグ平均温度1263℃、生成粗銅平均温度1247℃であった。得られた結果を表2に示す。
【0041】
表2より、S品位0.7重量%の粗銅と銅品位2.5重量%のスラグが安定して得られたことがわかる。
【0042】
【表2】
Figure 0003698044
【0043】
(実施例3)
表3に示した組成のマットと粉珪石と粉石灰(いずれも200μm以下に粉砕したもの)を所定の比率で調合、乾燥して乾鉱を得た。反応塔の内径1.5m、高さ3.5m、セトラー部の内径1.5m、長さ5.2mの小型自溶炉において、前記乾鉱を反応塔の天井に設けられた精鉱バーナーから酸素50%の酸素富化空気と共に反応塔内に吹き込み、粗銅とスラグを得た。精鉱バーナーには重油バーナーが組み込まれており、反応塔の熱バランスを保つように重油量を調節した。酸化度の高い状態と、酸化度の低い状態とを作るため、酸素富化空気の量を約2時間のサイクルで340Nm3/Hと400Nm3/Hに切り替えた。スラグのタッピングは340Nm3/Hから400Nm3/Hに切り替える直前に行い、粗銅のタッピングは400Nm3/Hから340Nm3/Hに切り替える直前に行った。操業は3日間行った。
【0044】
熔錬条件は、精鉱バーナー送風空気量の平均371Nm3/H、酸素濃度50%、重油量41リットル/h、生成スラグ平均温度1256℃、生成粗銅平均温度1233℃であった。得られた結果を表3に示す。
【0045】
表3より、S品位0.05重量%の粗銅と銅品位10.1重量%のスラグが安定して得られたことがわかる。
【0046】
【表3】
Figure 0003698044
【0047】
(比較例1)
酸素富化空気の量を454Nm3/Hに固定した以外は、実施例1とほぼ同じ条件で3日間の操業を行った。
【0048】
熔錬条件は、酸素濃度50%、重油量43リットル/h、生成スラグ平均温度1250℃、生成マット平均温度1153℃であった。得られた結果を表4に示す。
【0049】
表4より、実施例1と比較して、マットの銅品位が低く、スラグの銅品位が高いことがわかる。
【0050】
【表4】
Figure 0003698044
【0051】
(比較例2)
酸素富化空気の量を833Nm3/Hに固定した以外は、実施例2とほぼ同じ条件で3日間の操業を行った。
【0052】
熔錬条件は、酸素濃度50%、重油量25リットル/h、生成スラグ平均温度1270℃、生成粗銅平均温度1252℃であった。得られた結果を表5に示す。
【0053】
表5より、実施例2と比較して、粗銅のS品位が高く、スラグの銅品位が高いことがわかる。
【0054】
【表5】
Figure 0003698044
【0055】
(比較例3)
酸素富化空気の量を375Nm3/Hに固定した以外は、実施例3とほぼ同じ条件で3日間の操業を行った。
【0056】
熔錬条件は、酸素濃度50%、重油量50リットル/h、生成スラグ平均温度1257℃、生成粗銅平均温度1240℃であった。得られた結果を表6に示す。
【0057】
表6より、実施例3と比較して、粗銅のS品位は変わらないが、スラグの銅品位が高いことがわかる。
【0058】
【表6】
Figure 0003698044
【0059】
実施例として示さなかったが、スラグの還元のために連続して装入する還元剤の量を周期的に増加および減少させても、同様の効果を得ることができた。
【0060】
【発明の効果】
本発明の方法により、硫化銅精鉱あるいはマットを連続的に酸化して白かわあるいは粗銅を得る上で、スラグへの銅損失が少なく、また粗銅を得る際には、S品位を低くすることが可能であるため、精製工程の負荷が少ない硫化銅精鉱の熔錬方法が可能となる。

Claims (10)

  1. 硫化銅精鉱に溶剤としてSiO2源とCaO源とを加え、該硫化銅精鉱を酸化溶融して、白かわおよび粗銅からなる群から選ばれる1つ以上と、スラグとを生成し、該硫化銅精鉱のFeの少なくとも一部をスラグに除去すると共に、Sの少なくとも一部をSO2として除去し、銅を白かわおよび粗銅からなる群から選ばれる1つ以上に濃縮する熔錬工程を有する硫化銅精鉱の熔錬方法において、連続して供給する酸素量を周期的に増加および減少させるか、あるいは、連続して供給する還元剤の量を周期的に増加および減少させ、酸化度が高い時期に白かわ、および粗銅からなる群から選ばれる1つ以上を排出し、酸化度が低い時期にスラグを排出することを特徴とする硫化銅精鉱の熔錬方法。
  2. 生成したスラグを徐冷固化した後、粉砕して浮選し、回収した銅分を熔錬工程に繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  3. 連続して供給する酸素量を減少させる直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を増加させる直前に、白かわおよび粗銅からなる群から選ばれる1つ以上をタッピングし、排出することを特徴とする請求項1に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  4. 連続して供給する酸素量を増加させる直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を減少させる直前に、スラグをタッピングし、排出することを特徴とする請求項1に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  5. 硫化銅精鉱を酸化溶融し、該硫化銅精鉱中のFeの一部を第1のスラグに除去すると共にSの一部をSO2として除去し、FeSとCu2Sの混合物であるマットを生成するマット熔錬工程と、マットにSiO2源とCaO源とを加えて、さらに酸化溶融して第2のスラグと粗銅とを生成し、該マット中のFeの少なくとも一部を第2のスラグに除去すると共に、Sの少なくとも一部をSO2として除去して粗銅を得る熔錬工程を有する硫化銅精鉱の熔錬方法において、後者の工程において、連続して供給する酸素量を周期的に増加および減少させるか、あるいは、連続して供給する還元剤の量を周期的に増加および減少させ、酸化度が高い時期に粗銅を排出し、酸化度が低い時期にスラグを排出することを特徴とする硫化銅精鉱の熔錬方法。
  6. 第2のスラグを冷却固化した後、マット熔錬工程に繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  7. 第1のスラグおよび第2のスラグの少なくとも一方を徐冷固化した後、粉砕して浮選し、回収した銅分をマット熔錬工程に繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  8. 第2のスラグを溶融状態のままマット熔錬工程に繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  9. 連続して供給する酸素量を減少させる直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を増加させる直前に、粗銅をタッピングし、排出することを特徴とする請求項5に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  10. 連続して供給する酸素量を増加させる直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を減少させる直前に、スラグをタッピングし、排出することを特徴とする請求項5に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
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