JP2002105549A - 硫化銅精鉱の熔錬方法 - Google Patents

硫化銅精鉱の熔錬方法

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JP2002105549A JP2000305223A JP2000305223A JP2002105549A JP 2002105549 A JP2002105549 A JP 2002105549A JP 2000305223 A JP2000305223 A JP 2000305223A JP 2000305223 A JP2000305223 A JP 2000305223A JP 2002105549 A JP2002105549 A JP 2002105549A
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康夫 尾島
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康裕 近藤
Keisuke Yamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫化銅精鉱あるいはマットを連続的に酸化し
て白かわあるいは粗銅を得る上で、スラグ量が少なく、
スラグへの銅損失が少ない硫化銅精鉱の熔錬方法を提供
する。 【解決手段】 硫化銅精鉱に溶剤としてSiO2源とC
aO源とを加え、該硫化銅精鉱を酸化溶融して、白かわ
および粗銅からなる群から選ばれる1つ以上と、スラグ
とを生成し、該硫化銅精鉱中のFeの少なくとも一部を
スラグに除去すると共に、Sの少なくとも一部をSO2
として除去し、銅を白かわおよび粗銅からなる群から選
ばれる1つ以上に濃縮する熔錬工程を有する硫化銅精鉱
の熔錬方法において、連続して供給する酸素量を周期的
に増加および減少させるか、あるいは、連続して供給す
る還元剤の量を周期的に増加および減少させる。連続し
て供給する酸素量を減少させる直前に、白かわおよび粗
銅からなる群から選ばれる1つ以上をタッピングし、排
出する。また、連続して供給する酸素量を増加させる直
前に、スラグをタッピングし、排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅の乾式製錬法に
関し、特に、硫化銅精鉱を酸化溶融製錬して、白かわ
(Cu2S、但し白かわに近い(FeSが極めて少な
い)マットを含む)、あるいは粗銅を得る熔錬方法、ま
た硫化銅精鉱から得られたマットを酸化溶融製錬して粗
銅を得る熔錬方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、銅の溶融製錬は、硫化銅精鉱を酸
化溶融し、該硫化銅精鉱中のFeの一部を酸化しスラグ
として除去すると共に、Sの一部をSO2として除去
し、銅をFeSとCu2Sの混合物であるマットとして
濃縮するマット熔錬工程、ついで前記工程で得られたマ
ットをさらに酸化してスラグとして除去し、鉄をほとん
ど含まない白かわ(Cu2S)を得る白かわ製造工程、
この白かわをさらに酸化して粗銅を得る造銅工程から成
る。
【0003】一般に、前者の工程に利用されるマット熔
錬工程は自熔炉が用いられ、後者における白かわ製造工
程と造銅工程は転炉が用いられる。転炉はバッチ方式で
ある。
【0004】通常、硫化銅精鉱には脈石分としてSiO
2が含まれる。そのため、マット熔錬工程では、鉄シリ
ケートスラグを形成し、転炉でも、溶剤として珪酸鉱を
添加して鉄シリケートスラグを形成する。
【0005】マット熔錬炉で製造されるマットの銅品位
(マットグレ−ド、MG)は通常70重量%以下であ
る。このマットを転炉で白かわ、次いで粗銅とする。
【0006】銅溶融製錬プラント全体の生産性を高める
上で、マット熔錬炉のMGを高めバッチ方式の転炉の負
荷を下げることが望ましい。
【0007】マット熔錬炉で白かわまで酸化できれば、
転炉での白かわ製造工程が不要になる。さらに、粗銅ま
で酸化できれば、転炉工程そのものが不要となる。
【0008】しかし、従来のマット熔錬炉では、その酸
化度を上げようとすると、鉄シリケートスラグに起因す
る以下の問題がある。
【0009】マグネタイト問題:鉄シリケ−トスラグ
では3価の鉄の溶解度が低い。このため、固体マグネタ
イトが析出して炉底に沈積するなどのいわゆるマグネタ
イト問題を招く。これを避けるために、MGを高くする
と、製錬温度を1300℃以上に上げざるを得ない。こ
のような高温では炉体の損傷を促進する。また銅の一部
を酸化してスラグ中の銅品位を高くすると、鉄シリケー
トスラグでもマグネタイト問題を避けられるが、このと
きのスラグ中の銅品位は25重量%以上になってしま
い、粗銅の収率は著しく低くなる。
【0010】スラグへの銅の酸化溶解:MGの上昇に
伴ってスラグへの銅の酸化損失が著しく上昇する。
【0011】これらの点から、鉄シリケートスラグを用
いるマット熔錬炉では、通常MG65〜70重量%程度
を上限として操業が行われている。
【0012】一方、転炉工程では、マットをさらに酸化
して白かわ、粗銅とする上で、鉄シリケートスラグに起
因する問題を避けるために、工程をバッチ方式とし、白
かわとスラグが共存する状態でいったん吹錬を中断し
て、炉を傾転させてスラグを排出し、白かわのみを炉内
に残して粗銅までの酸化を行う。この方式はバッチ方式
に起因する種々の不利益を含んでおり、転炉操業を煩雑
なものとしている。
【0013】鉄シリケートスラグとの共存下でマットか
ら粗銅を連続的に得ている報告(特開昭58−2241
28)もある。しかし、この報告では、スラグ−白かわ
−粗銅の3相共存下で粗銅を得ており、このときの粗銅
中のS品位は1.5重量%と高くならざるを得ず、後工
程である精製炉の操業負荷を著しく増大させる。
【0014】マット熔錬炉でマットでなく白かわを製造
し、転炉工程の連続化を容易にするため、溶剤として石
灰を加え鉱石中の鉄分をカルシウムフェライトスラグと
して除去する方法(特公平5−15769)が提案され
ている。これには、カルシウムフェライトスラグを用い
ることで、マグネタイトの析出を防止でき、また、A
s、Sbなどの不純物のスラグへの除去率が鉄シリケ−
トスラグより高いという利点がある。
【0015】しかし、スラグへの銅の酸化物としての熔
解量が多く、選鉱による回収が必要で、かつ回収率が低
いという問題があった。
【0016】三菱連続製銅法では、転炉(C炉)工程で
カルシウムフェライトスラグを用いることでマグネタイ
トの析出を避け、MG65重量%程度のマットから粗銅
を連続的に製造している。
【0017】しかしカルシウムフェライトスラグに起因
する以下のような問題があった。
【0018】スラグ中の銅品位は酸素分圧に対して連
続的に変化し、粗銅中のS品位を下げるほどスラグ中の
銅品位が高くなる。実用上は、粗銅中S品位を0.5〜
1重量%程度でスラグ中Cu品位は13〜15重量%と
なり、これ以下にS品位を下げるのは銅の収率の点から
効率的でない。
【0019】カルシウムフェライトスラグ中の銅分は
主として酸化物で化学的に溶解したものであり、徐冷し
たとしても該スラグの選鉱による銅の回収率が低い。
【0020】最近では、上記のような従来技術の問題点
を解消するため、鉄カルシウムシリケートスラグ(特開
2000−63963)が提案されているが、この鉄カ
ルシウムシリケートスラグを使った場合でも、酸化度の
上昇に伴うスラグへの銅の酸化溶解の上昇は免れない。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硫化
銅精鉱あるいはマットを連続的に酸化して白かわあるい
は粗銅を得る上で、スラグ量が少なく、スラグへの銅損
失が少ない硫化銅精鉱の熔錬方法を提供することであ
る。
【0022】また、SiO2を含有する硫化銅精鉱やマ
ットの処理にも適用でき、スラグ量が少なく、スラグへ
の銅損失が少なく、粗銅中のS品位の低い硫化銅精鉱の
熔錬方法を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の方法の第1の態
様は、硫化銅精鉱に溶剤としてSiO2源とCaO源と
を加え、該硫化銅精鉱を酸化溶融して、白かわおよび粗
銅からなる群から選ばれる1つ以上と、スラグとを生成
し、該硫化銅精鉱中のFeの少なくとも一部をスラグに
除去すると共に、Sの少なくとも一部をSO2として除
去し、銅を白かわおよび粗銅からなる群から選ばれる1
つ以上に濃縮する熔錬工程を有する硫化銅精鉱の熔錬方
法において、連続して供給する酸素量を周期的に増加お
よび減少させるか、あるいは、連続して供給する還元剤
の量を周期的に増加および減少させ、酸化度が高い時期
に粗銅を排出し、酸化度が低い時期にスラグを排出す
る。
【0024】具体的には、連続して供給する酸素量を減
少させる直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量
を増加させる直前に、白かわおよび粗銅からなる群から
選ばれる1つ以上をタッピングし、排出する。また、連
続して供給する酸素量を増加させる直前、あるいは、連
続して供給する還元剤の量を減少させる直前に、スラグ
をタッピングし、排出する。
【0025】生成したスラグは、必要に応じ徐冷固化し
た後、粉砕して浮選し、回収した銅分を熔錬工程に繰り
返す。
【0026】本発明の方法の第2の態様は、硫化銅精鉱
を酸化溶融し、該硫化銅精鉱中のFeの一部を第1のス
ラグに除去すると共にSの一部をSO2として除去し、
FeSとCu2Sの混合物であるマットを生成するマッ
ト熔錬工程と、マットにSiO2源とCaO源とを加え
て、さらに酸化溶融して第2のスラグと粗銅とを生成
し、該マット中のFeの少なくとも一部を第2のスラグ
に除去すると共に、Sの少なくとも一部をSO2として
除去して粗銅を得る熔錬工程を有する硫化銅の熔錬方法
において、後者の工程において、連続して供給する酸素
量を周期的に増加および減少させるか、あるいは、連続
して供給する還元剤の量を周期的に増加および減少さ
せ、酸化度が高い時期に粗銅を排出し、酸化度が低い時
期にスラグを排出する。
【0027】具体的には、連続して供給する酸素量を減
少させる直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量
を増加させる直前に、粗銅をタッピングし、排出する。
連続して供給する酸素量を増加させる直前、あるいは、
連続して供給する還元剤の量を減少させる直前に、スラ
グをタッピングし、排出する。
【0028】第2のスラグを冷却固化した後、マット熔
錬工程に繰り返す。
【0029】第1のスラグおよび第2のスラグの少なく
とも一方を徐冷固化した後、粉砕して浮選し、回収した
銅分をマット熔錬工程に繰り返す。
【0030】第2のスラグを溶融状態のままマット熔錬
工程に繰り返す。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の方法では、連続して装入
する硫化銅精鉱の量に対して、酸化のために連続して供
給する酸素量や、スラグの還元のために連続して装入す
る還元剤の量を周期的に増加および減少させて、酸化度
が高い状態と低い状態を交互に創り、酸化度が高い時期
に白かわあるいは白かわに近いマットあるいは粗銅を排
出し、酸化度が低い時期にスラグを排出する。あるい
は、連続して装入する硫化銅精鉱から熔錬によって得ら
れるマットの量に対して、酸化のために連続して供給す
る酸素量や、スラグの還元のために連続して装入する還
元剤の量を周期的に増加および減少させて、酸化度が高
い状態と低い状態を交互に作り、酸化度が高い時期に白
かわあるいは白かわに近いマットあるいは粗銅を排出
し、酸化度が低い時期にスラグを排出する。
【0032】本発明による粗銅の製錬方法は、以下のよ
うになる。
【0033】硫化銅精鉱と粉珪石と粉石灰を調合、乾燥
して得られた乾鉱を、小型自溶炉において、反応塔の天
井に設けられた精鉱バーナーから酸素富化空気と共に反
応塔内に吹き込み、マットとスラグを得る。酸化度の高
い状態と、酸化度の低い状態とを作るため、酸素富化空
気の量を周期的に増加、減少を繰り返して切り替える。
スラグのタッピングは酸化度の高い状態、すなわち、酸
素富化空気の量を増加させる直前に行い、粗銅のタッピ
ングは酸化度の低い状態、すなわち、酸素富化空気の量
を減少させる直前に行う。
【0034】従って、本発明によれば、炉内の酸化度を
低くしてからスラグを排出するので、マグネタイト問題
が少なく、スラグへの銅の酸化溶解による損失を最も少
なくすることが可能で、スラグの排出を行わない時期に
は、炉内の酸化度を高くするため、マット熔錬炉では白
かわあるいは白かわに近いマットを得ることが可能であ
り、転炉ではS品位の低い粗銅を得ることが可能であ
る。
【0035】
【実施例】(実施例1)表1に示した組成の硫化銅精鉱
と粉珪石と粉石灰(いずれも200μm以下に粉砕した
もの)を表1に示す比率で調合、乾燥して乾鉱を得た。
反応塔の内径1.5m、高さ3.5m、セトラー部の内
径1.5m、長さ5.2mの小型自溶炉において、前記
乾鉱を反応塔の天井に設けられた精鉱バーナーから酸素
50%の酸素富化空気と共に反応塔内に吹き込み、マッ
トとスラグを得た。酸化度の高い状態と、酸化度の低い
状態とを作るため、酸素富化空気の量を約2時間のサイ
クルで410Nm3/Hと490Nm3/Hに切り替え
た。スラグのタッピングは410Nm3/Hから490
Nm3/Hに切り替える直前に行い、マットのタッピン
グは490Nm3/Hから410Nm3/Hに切り替える
直前に行った。操業は3日間行った。
【0036】熔錬条件は、精鉱バーナー送風空気量の平
均455Nm3/H、酸素濃度50%、重油量40リッ
トル/h、生成スラグ平均温度1255℃、生成マット
平均温度1152℃であった。得られた結果を表1に示
す。
【0037】表1より、白かわに近いMG約76重量%
の高品位マットと銅品位約1.0重量%のスラグが安定
して得られたことがわかる。
【0038】
【表1】
【0039】(実施例2)表2に示した組成の硫化銅精
鉱と粉珪石と粉石灰(いずれも200μm以下に粉砕し
たもの)を所定の比率で調合、乾燥して乾鉱を得た。反
応塔の内径1.5m、高さ3.5m、セトラー部の内径
1.5m、長さ5.2mの小型自溶炉において、前記乾
鉱を反応塔の天井に設けられた精鉱バーナーから酸素5
0%の酸素富化空気と共に反応塔内に吹き込み、粗銅と
スラグを得た。精鉱バーナーには重油バーナーが組み込
まれており、反応塔の熱バランスを保つように重油量を
調節した。酸化度の高い状態と、酸化度の低い状態とを
作るため、酸素富化空気の量を約2時間のサイクルで7
70Nm3/Hと890Nm3/Hに切り替えた。スラグ
のタッピングは770Nm3/Hから890Nm3/Hに
切り替える直前に行い、粗銅のタッピングは890Nm
3/Hから770Nm3/Hに切り替える直前に行った。
操業は3日間行った。
【0040】熔錬条件は、精鉱バーナー送風空気量の平
均838Nm3/H、酸素濃度50%、重油量28リッ
トル/h、生成スラグ平均温度1263℃、生成粗銅平
均温度1247℃であった。得られた結果を表2に示
す。
【0041】表2より、S品位0.7重量%の粗銅と銅
品位2.5重量%のスラグが安定して得られたことがわ
かる。
【0042】
【表2】
【0043】(実施例3)表3に示した組成のマットと
粉珪石と粉石灰(いずれも200μm以下に粉砕したも
の)を所定の比率で調合、乾燥して乾鉱を得た。反応塔
の内径1.5m、高さ3.5m、セトラー部の内径1.
5m、長さ5.2mの小型自溶炉において、前記乾鉱を
反応塔の天井に設けられた精鉱バーナーから酸素50%
の酸素富化空気と共に反応塔内に吹き込み、粗銅とスラ
グを得た。精鉱バーナーには重油バーナーが組み込まれ
ており、反応塔の熱バランスを保つように重油量を調節
した。酸化度の高い状態と、酸化度の低い状態とを作る
ため、酸素富化空気の量を約2時間のサイクルで340
Nm3/Hと400Nm3/Hに切り替えた。スラグのタ
ッピングは340Nm3/Hから400Nm3/Hに切り
替える直前に行い、粗銅のタッピングは400Nm3
Hから340Nm3/Hに切り替える直前に行った。操
業は3日間行った。
【0044】熔錬条件は、精鉱バーナー送風空気量の平
均371Nm3/H、酸素濃度50%、重油量41リッ
トル/h、生成スラグ平均温度1256℃、生成粗銅平
均温度1233℃であった。得られた結果を表3に示
す。
【0045】表3より、S品位0.05重量%の粗銅と
銅品位10.1重量%のスラグが安定して得られたこと
がわかる。
【0046】
【表3】
【0047】(比較例1)酸素富化空気の量を454N
3/Hに固定した以外は、実施例1とほぼ同じ条件で
3日間の操業を行った。
【0048】熔錬条件は、酸素濃度50%、重油量43
リットル/h、生成スラグ平均温度1250℃、生成マ
ット平均温度1153℃であった。得られた結果を表4
に示す。
【0049】表4より、実施例1と比較して、マットの
銅品位が低く、スラグの銅品位が高いことがわかる。
【0050】
【表4】
【0051】(比較例2)酸素富化空気の量を833N
3/Hに固定した以外は、実施例2とほぼ同じ条件で
3日間の操業を行った。
【0052】熔錬条件は、酸素濃度50%、重油量25
リットル/h、生成スラグ平均温度1270℃、生成粗
銅平均温度1252℃であった。得られた結果を表5に
示す。
【0053】表5より、実施例2と比較して、粗銅のS
品位が高く、スラグの銅品位が高いことがわかる。
【0054】
【表5】
【0055】(比較例3)酸素富化空気の量を375N
3/Hに固定した以外は、実施例3とほぼ同じ条件で
3日間の操業を行った。
【0056】熔錬条件は、酸素濃度50%、重油量50
リットル/h、生成スラグ平均温度1257℃、生成粗
銅平均温度1240℃であった。得られた結果を表6に
示す。
【0057】表6より、実施例3と比較して、粗銅のS
品位は変わらないが、スラグの銅品位が高いことがわか
る。
【0058】
【表6】
【0059】実施例として示さなかったが、スラグの還
元のために連続して装入する還元剤の量を周期的に増加
および減少させても、同様の効果を得ることができた。
【0060】
【発明の効果】本発明の方法により、硫化銅精鉱あるい
はマットを連続的に酸化して白かわあるいは粗銅を得る
上で、スラグへの銅損失が少なく、また粗銅を得る際に
は、S品位を低くすることが可能であるため、精製工程
の負荷が少ない硫化銅精鉱の熔錬方法が可能となる。
フロントページの続き (72)発明者 近藤 康裕 愛媛県新居浜市磯浦町17−5 住友金属鉱 山株式会社新居浜研究所内 (72)発明者 山本 恵介 愛媛県新居浜市磯浦町17−5 住友金属鉱 山株式会社新居浜研究所内 Fターム(参考) 4K001 AA09 BA06 BA10 CA01 CA02 DA03 DA05 EA03 FA07 GA04 HA00 KA02 KA06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫化銅精鉱に溶剤としてSiO2源とC
    aO源とを加え、該硫化銅精鉱を酸化溶融して、白かわ
    および粗銅からなる群から選ばれる1つ以上と、スラグ
    とを生成し、該硫化銅精鉱中のFeの少なくとも一部を
    スラグに除去すると共に、Sの少なくとも一部をSO2
    として除去し、銅を白かわおよび粗銅からなる群から選
    ばれる1つ以上に濃縮する熔錬工程を有する硫化銅精鉱
    の熔錬方法において、連続して供給する酸素量を周期的
    に増加および減少させるか、あるいは、連続して供給す
    る還元剤の量を周期的に増加および減少させることを特
    徴とする硫化銅精鉱の熔錬方法。
  2. 【請求項2】 生成したスラグを徐冷固化した後、粉砕
    して浮選し、回収した銅分を熔錬工程に繰り返すことを
    特徴とする請求項1に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  3. 【請求項3】 連続して供給する酸素量を減少させる直
    前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を増加させ
    る直前に、白かわおよび粗銅からなる群から選ばれる1
    つ以上をタッピングし、排出することを特徴とする請求
    項1に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  4. 【請求項4】 連続して供給する酸素量を増加させる直
    前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を減少させ
    る直前に、スラグをタッピングし、排出することを特徴
    とする請求項1に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  5. 【請求項5】 硫化銅精鉱を酸化溶融し、該硫化銅精鉱
    中のFeの一部を第1のスラグに除去すると共にSの一
    部をSO2として除去し、FeSとCu2Sの混合物であ
    るマットを生成するマット熔錬工程と、マットにSiO
    2源とCaO源とを加えて、さらに酸化溶融して第2の
    スラグと粗銅とを生成し、該マット中のFeの少なくと
    も一部を第2のスラグに除去すると共に、Sの少なくと
    も一部をSO2として除去して粗銅を得る熔錬工程を有
    する硫化銅の熔錬方法において、後者の工程において、
    連続して供給する酸素量を周期的に増加および減少させ
    るか、あるいは、連続して供給する還元剤の量を周期的
    に増加および減少させることを特徴とする硫化銅精鉱の
    熔錬方法。
  6. 【請求項6】 第2のスラグを冷却固化した後、マット
    熔錬工程に繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の
    硫化銅精鉱の熔錬方法。
  7. 【請求項7】 第1のスラグおよび第2のスラグの少な
    くとも一方を徐冷固化した後、粉砕して浮選し、回収し
    た銅分をマット熔錬工程に繰り返すことを特徴とする請
    求項5に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  8. 【請求項8】 第2のスラグを溶融状態のままマット熔
    錬工程に繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の硫
    化銅精鉱の熔錬方法。
  9. 【請求項9】 連続して供給する酸素量を減少させる直
    前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を増加させ
    る直前に、粗銅をタッピングし、排出することを特徴と
    する請求項5に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
  10. 【請求項10】 連続して供給する酸素量を増加させる
    直前、あるいは、連続して供給する還元剤の量を減少さ
    せる直前に、スラグをタッピングし、排出することを特
    徴とする請求項5に記載の硫化銅精鉱の熔錬方法。
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KR100642964B1 (ko) * 2004-05-20 2006-11-10 닛코 킨조쿠 가부시키가이샤 구리 ps 전로에서의 함수 미립자상 철 함유물의 용해처리 방법

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