JP3694474B2 - 球状シリカ粉末の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、球状シリカ粉末の製造方法、詳しくは電子部品の封止材料や樹脂基板材料として好適な樹脂組成物を調整する際に、分散性、充填性に優れた球状シリカ粉末の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体素子は軽薄短小化や多機能化の方向にあり、高集積化が急速に進んでいる。これに伴い、半導体素子を封止する樹脂組成物(半導体封止材)にも、更なる低熱膨張性、高熱伝導性、低吸湿性及び高強度等の特性が強く求められている。また、樹脂基板分野においても樹脂部の薄層化や多層化、回路パターンの細密化が進んでおり、低熱膨張性や高強度等の特性が望まれている。
【0003】
現在、半導体封止材に使用されている充填材は、低熱膨張性と高絶縁性の観点から非晶質の溶融シリカ粉末が主流であり、その粒子形状も半導体封止材の要求特性に応じて、破砕シリカ粉末、球状シリカ粉末または双方を併用して使用されている。そして、充填材を可及的に高充填させる観点から、その粒度構成に関する多くの提案がなされている。例えば、特開平2−173155号公報には、平均粒子径40μm以下の球状シリカ粉末と平均粒子径12μm以下の破砕シリカ粉末を併用することが示されている。また、特開平7−25607号公報には球状シリカ粉末が単独で使用されている。
【0004】
破砕シリカ粉末は、溶融したシリカインゴットを所定粒度に破砕したもので、半導体封止材の破壊靱性、曲げ強度、耐半田リフロー性に優れる一方で、形状が角張っていることから、流動性が小さく、半導体素子表面のワイヤーに損傷を与え易いうえ、金型摩耗を引き起こすことが指摘されている。これに対して、球状シリカ粉末は、シリカ粉末を高温火炎中に噴射して球状化したもので、破砕シリカ粉末に比べて充填性や流動性に優れており、破砕シリカ粉末より問題は少ない。しかしながら、粒子表面が平滑で、樹脂との反応点であるシラノール基が表面に比較的少ないため、半導体封止材の破壊靱性や曲げ強度といった機械的物性が破砕シリカ粉末を用いた場合よりも小さくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
球状シリカ粉末を充填した半導体封止材の機械的物性を改善する方法として、球状シリカ粉末と樹脂との密着性を高める目的で、球状シリカ粉末の表面を各種のシランカップリング剤で改質する方法が用いられている。これまでに、これに関する多くの知見や提案がなされているが、シランカップリング剤がシリカ粉末表面のシラノール基と反応して表面改質がなされることから、より改質効果を得ようとするならば、シリカ粉末表面のシラノール基量を増やした後、表面処理する方が望ましく、この観点に立った新規な表面処理方法の出現が切望されている。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、球状シリカ粉末の長所である高充填性、高流動性を保持したまま、表面のシラノール基量を増やすことにより樹脂との密着生を改善して、半導体封止材の曲げ強度やはんだ耐熱性を高めることができる球状シリカ粉末の製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、平均球形度0.75以上の球状シリカ粉末原料と、pH2〜5の酸性領域で加水分解させて得られた一般式Si(OR)4又はRSi(OR)3(ただし、Rはアルキル基)で示されるアルコキシシランの加水分解物とを、pH10以上のアルカリ性領域下で反応させた後、シランカップリング剤で処理する工程を有することを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法である。
【0008】
本発明の製造方法においては、前記球状シリカ粉末原料とアルコキシシランの加水分解物との反応により、表面シラノール基量を20%以上増加させることが好ましい。
【0009】
また、前記シランカップリング剤での処理が、アルコキシシランの加水分解物で処理された球状シリカ粉末原料と、pH2〜5の酸性領域で加水分解させて得られたシランカップリング剤の加水分解物とを、pH10以上のアルカリ性領域下で反応させる処理であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、更に詳しく本発明について説明する。
【0011】
本発明で製造される球状シリカ粉末の平均球形度は、0.75以上、好ましくは0.85以上であるので、表面処理される球状シリカ粉末原料の平均球形度もそれと同等のものを用いる。ここで、平均球形度は、フロー式粒子像分析装置(例えば、シスメックス社製「FPIA−1000」)を用い測定することができる。
【0012】
すなわち、粒子像から粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)を測定し、周囲長(PM)に対応する真円の面積を(B)とすると、その粒子の球形度はA/Bとして表示できる。そこで、試料粒子の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定すると、PM=2πr、B=πr2よりB=π×(PM/2π)2となり個々の粒子の球形度は、球形度=A/B=A×4π/(PM)2として算出することができる。
【0013】
また、本発明で製造される球状シリカ粉末は、半導体封止材の熱膨張率、誘電率、誘電損失を共に小さくするために、その溶融率が90%以上、特に95%以上であることが好ましいので、球状シリカ粉末原料もそれと同等の溶融率を有するものを用いることが好ましい。
【0014】
溶融率は、粉末X線回折装置(例えば、RIGAKU社製「Mini Flex」)を用い、CuKα線の2θが26°〜27.5°の範囲において試料のX線回折分析を行い、特定回折ピークの強度比から測定することができる。すなわち、結晶シリカは、26.7°に主ピークが存在するが、溶融シリカではこの位置には存在しない。溶融シリカと結晶シリカが混在していると、結晶シリカの割合に応じた26.7°のピーク高さが得られるので、数種の割合で調整した結晶シリカ混在試料により作成した検量線を用い、試料のX線強度から結晶シリカの混在率を求める。求めた混在率を用い、式、溶融率(%)=100−結晶シリカ混在率、から算出する。
【0015】
本発明における平均球形度又は溶融率は、その球状シリカ粉末から任意に選んだ100個以上の粒子について球形度又は溶融率を測定し、その平均値で代表させたものである。
【0016】
本発明で用いられる球状シリカ粉末原料は、珪石、珪砂、水晶等を粉砕した粉末を火炎中や高温プラズマ中に投入して球状化したもの、四塩化珪素の気相加水分解により合成、球状化したもの及びこれを原料として焼成や火炎溶射処理を施して球状化したもの、金属珪素やアルコキシシランを出発原料として気相又は液相で合成し球状化したもの、さらにこれを焼成や火炎溶射処理を施して球状化したもの等、特に平均球形度が0.75以上であれば制約なく使用することができる。
【0017】
本発明で製造される球状シリカ粉末は、その平均粒子径が60μm以下で、比表面積は40m2/g以下であることが好ましい。平均粒子径が60μmを超えると、封止時に半導体チップを損傷したり、ワイヤー流れや目詰まりによる未充填の問題を発生する恐れがある。また、比表面積が40m2/gを超えると半導体封止材中に均一に分散することが難しくなり、樹脂強度を低下させる要因となる。とくに、樹脂基板材料に使用する場合は、最大粒子径が10μm以下であることが望ましい。最大粒子径が10μmを超えると樹脂表面の外観を損ねたり、配線回路を損傷したりする恐れがある。このような点から、本発明では、上記で製造された球状シリカ粉末を分級等によって粒度調整された球状シリカ粉末原料を使用することが好ましい。
【0018】
本発明における平均粒子径及び比表面積は、それぞれレーザー散乱光法による粒度測定法及びBET法に基づく値であり、その測定器としては、「シーラス社製モデル920型粒度測定器」及び「湯浅アイオニクス社製モデル4−SORB」を挙げることができる。
【0019】
本発明の球状シリカ粉末の製造方法は、平均球形度が0.75以上、好ましくは0.85以上の球状シリカ粉末原料を、例えば、アルコキシシラン、水、有機溶剤及び酸触媒を含む混合溶液中で攪拌混合してその表面を被覆処理する等、アルコキシシランの加水分解物と反応させた後、好ましくは乾燥後、更にシランカップリング剤で処理する工程を経る。
【0020】
本発明の大きな特徴は、球状シリカ粉末原料をアルコキシシランの加水分解物と反応させ、表面シラノール基量を20%以上、好ましくは50%以上増加させてからシランカップリング剤で処理することである。これによって、球状シリカ粉末表面のシラノール基とシランカップリング剤との脱水反応がより促進されることから、半導体封止材の機械的強度を高めることができる。
【0021】
表面シラノール基量は、カールフィッシャー微量水分測定装置(例えば、三菱化学社製「CA−05型」)を用いて測定することができる。すなわち、試料を不活性ガス雰囲気中、250℃で加熱して物理吸着水を除去した後、250℃から900℃まで加熱し発生した水分量を電気滴定法により測定し、式、表面シラノール基量(ppm)={水分量測定値(μg)/試料採取量(g)}、により算出することができる。また、表面シラノール基量の増加率は、式、表面シラノール基量の増加率(%)={(処理後の表面シラノール基量/処理前の表面シラノール基量)−1}×100、によって求められる。
【0022】
まず、アルコキシシランの加水分解物との反応について説明する。
【0023】
アルコキシシランとしては、一般式Si(OR)4又はRSi(OR)3(ただし、Rはアルキル基)で示されるものが使用される。中でも、加水分解可能なアルコキシ基の炭素数が1〜5程度で3又は4官能のアルコキシシランを用いることが特に好ましい。反応性、経済性、量産性を考慮すると、低級のメトキシシラン、エトキシシランが特に好ましく、特にテトラエトキシシランが最適である。
【0024】
アルコキシシランの使用量は、特に制限するものではないが、アルコキシシラン:球状シリカ粉末原料のモル比が1:100以下が好ましく、より好ましくは1:30以下、更に好ましくは1:10であり、アルコキシシランによる処理前後において、球状シリカ粉末原料の表面シラノール基量を20%以上増加させるに十分な量である。アルコキシシランを多量に添加しても良いが、経済性が損なわれることや乾燥の際に凝集の原因となるので、その場合には注意が要る。
【0025】
アルコキシシランの加水分解物の調製は、アルコキシシラン1モルに対して水4〜40モル、好ましくは10モルの範囲で両者を混合し、更に有機溶剤を配合する。乾燥を考慮すると、水量は少ない方が良いが、4モル未満では加水分解が十分進行せずに、球状シリカ粉末表面のシラノール基の脱水反応が十分行われない恐れがある。また、40モルを超えると、除去する際に凝集の原因となる。有機溶剤としては、処理後の除去を考慮すると、メタノール、エタノールが好適である。有機溶剤の配合量は、混合溶液の粘度を下げて容易に攪拌でき、均一な処理が行える程度であればよく、除去のし易さ、生産効率、経済性を考慮するとアルコキシシラン1モルに対して40モル以下が好ましい。
【0026】
本発明におけるアルコキシシランの加水分解反応は、酸触媒を添加しpH2〜5で行われる。酸触媒としては、処理後の分解、揮発、洗浄等により除去し易い揮発性の無機酸又は炭素数の少ない有機酸が好ましく、特に塩酸、酢酸が好ましい。
【0027】
本発明の製造方法においては、球状シリカ粉末原料を上記アルコキシシランの加水分解物と反応させるにあたり、加水分解物の縮重合反応を促進させるためpH10以上のアルカリ条件下で行われる。そのpH調整剤としては、アンモニア水等の一般的な水溶性の塩基性試薬が用いられる。
【0028】
上記操作の手順はつぎのようになる。すなわち、水、有機溶媒に酸触媒を加え、室温で十分に混合しながらpH値を酸性に調整した後、アルコキシシランを添加して加水分解反応を行なわせる。その後、球状シリカ粉末原料を加えて分散させた後、溶液をアルカリ性に調整するために、pH調整剤加え、アルコキシシランの加水分解物を球状シリカ粉末表面と反応させる。
【0029】
アルコキシシランを加水分解するのに要する処理時間は0.5〜1時間、処理温度は10〜60℃である。また、球状シリカ粉末原料の表面にアルコキシシランの加水分解物を反応させる際の処理温度は10〜60℃、好ましくは20〜50℃、処理時間は0.5〜50時間、好ましくは1〜24時間である。処理温度が60℃を超えると、蒸発が著しくなって均一な処理が困難となる。また、処理温度が10℃よりも低いと加水分解反応やアルコキシシラン加水分解物と球状シリカ粉末の表面との脱水反応が著しく遅くなる。また、処理時間が0.5時間未満では球状シリカ粉末への十分な表面処理ができない。
【0030】
アルコキシシランの加水分解物と反応させた球状シリカ粉末原料は、濾過、洗浄の各工程を経て乾燥することが好ましい。濾過方法としてはデカンテーション、吸引濾過、遠心分離等の一般的な手法を用いることができる。洗浄は、水又はアルコール等の揮発除去が容易な溶媒を用いて行われる。また、乾燥は、粉体を含有するスラリーを乾燥する一般的な方法、例えば回転式乾燥、流動床乾燥、噴霧乾燥等によって行われる。乾燥温度としては、所要時間や効率等を考慮して、80℃〜200℃が実用的である。
【0031】
次に、シランカップリング剤による表面処理について説明する。
【0032】
本発明で使用されるシランカップリング剤は、樹脂の種類や所望物性により選択される。たとえば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β(3,4エポキシシンクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が使用される。
【0033】
シランカップリング剤の使用量としては、質量基準で、球状シリカ粉末原料100部に対して0.3〜5.0部、好ましくは0.5〜2.0部である。0.3部よりも少ないと所望の効果が得られず、また5.0部を超えると凝集が多くなり望ましくはない。
【0034】
シランカップリング剤による表面処理方法としては、乾式法と湿式法を採用することができる。乾式法は、ヘンシェルミキサー等の攪拌機を用いて高速攪拌しながら、シランカップリング剤又はこれに水や有機溶剤等を混合した溶液を滴下ないしは噴霧した後、均一に攪拌混合し加熱乾燥させる方法である。一方、湿式法は、粉体を水又は有機溶剤等に分散させてスラリー化した後、シランカップリング剤を添加して攪拌混合する、あるいは水又は有機溶媒にシランカップリング剤をあらかじめ溶解させた溶液中に、攪拌しながら粉体を分散させて処理する方法である。湿式法の場合、デカンテーション、濾過、遠心分離等で脱溶媒した後、乾燥させることによって表面処理粉末が得られる。
【0035】
所定量のシランカップリング剤で処理されているかどうかの判定は、処理後の球状シリカ粉末の炭素含有量を測定することによって行うことができる。具体的には、シランカップリング剤を溶解できる溶剤、例えばアセトンで数回洗浄して未反応のシランカップリング剤を除去した後に乾燥し、炭素/硫黄同時分析計(例えば、LECO社製「CS−444LS型」)にて炭素含有量を測定し、球状シリカ表面に結合したシランカップリング剤量を算出することである。
【0036】
シランカップリング剤での処理においても、上記アルコキシシランの加水分解物での処理と同様に、pH2〜5の酸性領域でシランカップリング剤を加水分解させた後、pH10以上のアルカリ性領域下で反応させることが好ましい。酸触媒、pH調整剤は、上記アルコキシシランの加水分解物での処理と同様のものを用いることができる。
【0037】
上記操作の手順はつぎのようになる。すなわち、水、有機溶媒に酸触媒を加え、室温で十分に混合しながらpH値を酸性に調整した後、シランカップリング剤を添加して加水分解反応を行なわせる。その後、球状シリカ粉末原料を加えて分散させた後、溶液をアルカリ性に調整するために、pH調整剤加え、シランカップリング剤の加水分解物を球状シリカ粉末表面と反応させる。
【0038】
シランカップリング剤を加水分解するのに要する処理時間は0.5〜1時間、処理温度は10〜60℃である。また、球状シリカ粉末原料の表面にシランカップリング剤の加水分解物を反応させる際の処理温度は10〜60℃、好ましくは20〜50℃、処理時間は0.5〜50時間、好ましくは1〜24時間である。処理温度が60℃を超えると、蒸発が著しくなって均一な処理が困難となる。また、処理温度が10℃よりも低いと加水分解反応やシランカップリング剤の加水分解物と球状シリカ粉末の表面との脱水反応が著しく遅くなる。また、処理時間が0.5時間未満では球状シリカ粉末への十分な表面処理ができない。
【0039】
本発明で製造された球状シリカ粉末は、樹脂の充填材として使用される。球状シリカ粉末と樹脂を混合するに際しては、本発明で製造された球状シリカ粉末単独又は通常の球状シリカ粉末ないしは破砕溶融シリカ粉末と併用することもできる。本発明の球状シリカ粉末単独での使用が好ましいが、経済的等による理由から、本発明球状シリカ粉末に破砕溶融シリカ粉末を混合する場合は、充填剤中のシリカ粉末のうち50質量%程度までに止めることが好ましい。また、本発明で製造された球状シリカ粉末の樹脂への充填量は、40〜95質量%であることが望ましい。充填量が40質量%よりも少ないと、必要とする樹脂補強効果が得られなくなる。また、95質量%よりも多いと、樹脂粘度の上昇やボイドの発生により成形性や機械的強度が低下する。このような樹脂組成物は、半導体封止材や樹脂基板に好適なものである。
【0040】
樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、マレイミド変性樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニトリル−アクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴム−スチレン)樹脂等が使用される。
【0041】
これらの中で、半導体封止材用樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂であり、具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とアルデヒド類のノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型およびビスフェノールS型等のグリシジルエーテル、フタル酸やダイマー酸などの多塩基酸とエポクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル酸エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、アルキル変性多環能エポキシ樹脂、β−ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、1,6−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、2,7−ヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビスヒドリキシビフェニル型エポキシ樹脂等である。中でも、耐湿性や耐ハンダリフロー性の点からは、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格のエポキシ樹脂等が好適である。また、樹脂基板用としては、上記のエポキシ樹脂のうち、液状で低粘度を有するビスフェノールA型、ビスフェノールF型等のグリシジルエーテルが使用される。
【0042】
エポキシ樹脂の硬化剤については、エポキシ樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定されず、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、クロロフェノール、t−ブチルフェノール、ノニルフェノール、イソプロピルフェノール、オクチルフェノール等から選ばれた1種又は2種以上の混合物をホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又はパラキシレンとともに酸化触媒下で反応させて得られるノボラック型樹脂、ポリパラヒドロキシスチレン樹脂、ビスフェノールAやビスフェノールS等のビスフェノール化合物、ピロガロールやフロログルシノール等の3官能フェノール類、無水マレイン酸、無水フタル酸や無水ピロメリット酸等の酸無水物、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミン等が使用される。さらには、エポキシ樹脂と硬化剤との反応を促進させるために硬化促進剤を配合することができる。その硬化促進剤としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7,トリフェニルホスフィン、ベンジルジメチルアミン、2−メチルイミダゾール等がある。
【0043】
樹脂組成物には、次の成分を必要に応じて配合することができる。すなわち、低応力化剤として、シリコーンゴム、ポリサルファイドゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン系ブロックコポリマー等や飽和型エラストマー等のゴム状物質、各種熱可塑性樹脂等である。また、上記球状シリカ粉末原料の表面処理に用いたシランカップリング剤とは別に、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエホ゜キシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプルピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、メチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン等の疎水性シラン化合物、表面処理剤としてチタネート系カップリング剤やアルミニウム系カップリングなどである。さらに、難燃助剤として、Sb2O3、Sb2O4、Sb2O5など、難燃剤として、ハロゲン化エポキシ樹脂やリン化合物など、着色剤として、カーボンブラック、酸化鉄、染料、顔料などである。ワックス等の離型剤を添加することもできる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例及び比較例をあげて本発明を更に具体的に説明する。
【0045】
<実施例1>
蒸留水180gにエタノール920gを加えた溶液に塩酸触媒を適量添加してpH4に調整した。この溶液にテトラエトキシシラン(関東化学社製)208gを少しずつ滴下し、30分間攪拌して加水分解反応を行った。その後、球状シリカ粉末(電気化学工業製、平均粒子径6.2μm、比表面積6.6m2/g、平均球形度0.89)原料600gを加え、溶液に良く分散させ、アンモニア水を加えて溶液をpH12に調整した後、室温で24時間攪拌混合した。処理終了後、溶液スラリーは吸引濾過して溶液を取り除いた後、処理した球状シリカ粉末原料をエタノール300gで2回洗浄し、80℃で24時間乾燥した。
【0046】
さらに、得られたテトラエトキシシラン処理した球状シリカ粉末原料300gを、蒸留水90g、エタノール460g、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製「KBM−573」)4.5gを用いて上記と同様な操作でpHを4から12に変化させて表面処理を行い球状シリカ粉末を製造した。
【0047】
<実施例2>
球状シリカ粉末を1800gにしたこと以外は、実施例1と同様にして球状シリカ粉末を製造した。
【0048】
<実施例3>
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの添加量を13.5gにしたこと以外は、実施例1と同様にして球状シリカ粉末を製造した。
【0049】
<実施例4>
シランカップリング剤としてγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業製「KBE−903」)4.5gを使用したこと以外は、実施例1と同様にして球状シリカ粉末を製造した。
【0050】
<実施例5>
シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製「KBM−403」)4.5gを使用したこと以外は、実施例1と同様にして球状シリカ粉末を製造した。
【0051】
<比較例1>
実施例で原料として用いた球状シリカ粉末(電気化学工業製、平均粒子径6.2μm、比表面積6.6m2/g、平均球形度0.89)を用意した。
【0052】
<比較例2>
テトラエトキシシランの加水分解物による処理を省き、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランのみで処理したこと以外は、実施例1と同様にして球状シリカ粉末を製造した。
【0053】
<比較例3>
テトラエトキシシランの加水分解物による処理のみを行い、シランカップリング剤による表面処理を省いたこと以外は、実施例1と同様にして球状シリカ粉末を製造した。
【0054】
<比較例4、5>
テトラエトキシシラン又はシランカップリング剤をpH4の溶液で加水分解した後、溶液のpH値を4又は2とに調整して表面処理したこと以外は、実施例1と同様にして球状シリカ粉末を製造した。
【0055】
得られた球状シリカ粉末について、テトラエトキシシラン処理後の表面シラノール基量の増加率、シランカップリング剤処理後の(1)炭素含有量、(2)平均球形度を測定した。それらの結果を表1(実施例)、表2(比較例)に示す。
【0056】
さらに、得られた球状シリカ粉末の半導体封止材の充填材としての特性を評価するために、質量基準で、球状シリカ粉末85部、ビフェニール型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製「エピコートYX−4000」)6.5部、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製「EOCN−1020」)3.0部、フェノールノボラック樹脂(群栄化学社製「PSM−4261」5.0部、トリフェニルホスフィン0.1部、エステルワックス0.3部、カーボンブラック0.1部、シランカップリング剤0.3部をミキサーにてブレンドした後、100℃でロール混練し、冷却後、粉砕して半導体封止材とし、以下に従って、(3)流動性、(4)曲げ強度、(5)はんだ耐熱性(クラック発生数)を測定した。それらの結果を表1、表2に示す。
【0057】
(1)炭素含有量
球状シリカ粉末10gをアセトン100gに添加し30分間撹拌する。その後、スラリー液を遠心分離器により球状シリカ粉末とアセトンを分離し、アセトンの上澄み溶液を廃棄する。このアセトンによる洗浄操作を3回行い、70℃で1時間乾燥させる。つぎに、洗浄した微細球状シリカ粉末0.5g中の炭素量を炭素/硫黄同時分析計「CS−444LS型」(LECO社製)により測定し、検量線法にて定量を行った。
【0058】
(2)平均球形度
上記の方法で測定した。
【0059】
(3)流動性(スパイラルフロー)
スパイラルフロー金型を用い、EMMI−66に準拠してスパイラルフローを測定した。成形温度は175℃、成形圧力は7.4MPaで行った。
【0060】
(4)曲げ強度
半導体封止材を金型温度180℃で、3mm×5mm×80mmの大きさに成形し、180℃×6時間の後硬化を行った後、JIS K 6911の曲げ強度の測定法に準じて測定した。
【0061】
(5)はんだ耐熱性(クラック発生数)
低圧トランスファー成形法により175℃×2分の条件で模擬素子を封止した44ピンQFP成形体(パッケージ)を16個得た後、175℃×5時間のポストキュアを行った。これらを温度85℃、湿度85RH%の条件下に96時間放置後、260℃の半田に10秒間浸漬し超音波探査映像装置により、16個の成形体中に観察された内部クラックの発生数を調べた。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【発明の効果】
本発明の製造方法によって製造された球状シリカ粉末は、平均球形度が0.75以上にして、表面処理前後において平均球形度が悪化しないものであり、更には表面のシラノール基量が増加されてシランカップリング剤の処理が行われているのでその処理効果が高めれられている。その結果、本発明の製造方法によって製造された球状シリカ粉末を単独で、又は破砕シリカ粉末と併用して樹脂に高充填しても、その高充填性と高流動性が保持されるので、半導体封止材等の耐熱信頼性が著しく向上させることができる。
Claims (3)
- 平均球形度0.75以上の球状シリカ粉末原料と、pH2〜5の酸性領域で加水分解させて得られた一般式Si(OR)4又はRSi(OR)3(ただし、Rはアルキル基)で示されるアルコキシシランの加水分解物とを、pH10以上のアルカリ性領域下で反応させた後、シランカップリング剤で処理する工程を有することを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法。
- 前記球状シリカ粉末原料とアルコキシシランの加水分解物との反応により、表面シラノール基量を20%以上増加させることを特徴とする請求項1に記載の球状シリカ粉末の製造方法。
- 前記シランカップリング剤での処理が、アルコキシシランの加水分解物で処理された球状シリカ粉末原料と、pH2〜5の酸性領域で加水分解させて得られたシランカップリング剤の加水分解物とを、pH10以上のアルカリ性領域下で反応させる処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の球状シリカ粉末の製造方法。
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