JP5345787B2 - 半導体封止材用シリカ・アルミナ複合酸化物超微粉末の製造方法 - Google Patents
半導体封止材用シリカ・アルミナ複合酸化物超微粉末の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5345787B2 JP5345787B2 JP2008023428A JP2008023428A JP5345787B2 JP 5345787 B2 JP5345787 B2 JP 5345787B2 JP 2008023428 A JP2008023428 A JP 2008023428A JP 2008023428 A JP2008023428 A JP 2008023428A JP 5345787 B2 JP5345787 B2 JP 5345787B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- ultrafine powder
- mass
- particle size
- content
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
また、セラミックス粉末を改質する手法としては、半導体封止材料の高温放置特性(信頼性)を改善する目的で、アンモニアの化学的吸着量を制御し、半導体封止材料中の不純物をトラップさせた例などが挙げられる。(特許文献4)
(1)SiO2含有率の測定:超微粉末2.5gを白金皿に精秤し、試薬特級フッ化水素酸、試薬特級硫酸、純水をそれぞれ20ml、1ml、1ml加える。その白金皿を300℃に加熱されたサンドバス上に15分間静置して粉末を溶解、乾固させる。次に、1000℃に加熱されたマッフル炉に白金皿を入れ10分間加熱して、フッ化ケイ酸を蒸発させる。デシケーター内で室温まで放冷後、白金皿の質量を精秤し、質量減少率から超微粉末のSiO2の含有率を算出する。
(2)Al2O3含有率の測定:超微粉末1gを白金皿に精秤し、試薬特級フッ化水素酸、試薬特級過塩素酸をそれぞれ20ml、1ml加える。その白金皿を300℃に加熱されたサンドバス上に15分間静置してから室温まで冷却し、25mlメスフラスコに移しかえ純水で定容する。この溶液のAl量を原子吸光光度計を用い検量線法により定量する。そのAl量をAl2O3に換算し超微粉末中の含有率を算出する。原子吸光光度計を例示すれば、日本ジャーレルアッシュ社製商品名「原子吸光光度計 モデルAA−969」である。検量線を作成するのに用いる標準液を例示すれば、関東化学社製原子吸光用Al標準液(濃度1000ppm)である。なお、測定の際のフレームにはアセチレン−亜酸化窒素フレームを用い、波長309.3nmにおける吸光度を測定して定量した。
本発明の製造方法は、可燃ガスと助燃ガスとによって形成された高温火炎中にSi源物質とAl源物質を噴射し加熱処理して製造する超微粉末の製造方法であって、Si源物質とAl源物質は別々のバーナーから噴射し、Al源物質よりもSi源物質を1〜20cm下部から噴射することを特徴とする超微粉末の製造方法である。Al源物質よりもSi源物質を1〜20cm下部から噴射することで、まず、Al源物質からAl2O3粒子が生成し、そのAl2O3粒子を核としてSiO2の生成、粒成長が起こるため、粒度分布の変動係数、Al2O3含有率の制御が極めて容易になる。Si源物質とAl源物質を同じバーナーから噴射する、あるいは、Si源物質をAl源物質よりも1cm未満の下部位置から噴射するとSi源物質とAl源物質が不規則に存在する形態となり易く、粒度分布の変動係数が10〜100%である本発明の超微粉末の要件を満足することが困難となる。一方、20cmを超えると、Si源物質とAl源物質がそれぞれ独立した超微粉末として製造され、Al2O3含有率が10〜99質量%である本発明の超微粉末の要件を満足することが出来ない。Al源物質よりもSi源物質を5〜15cm下部から噴射することがより好ましい。
なお、高温火炎とは最高温度で約1600℃以上の温度を有する火炎である。
装置は、特開2001−335313号公報の図示に準じたものを用いた。すなわち、内炎と外炎が形成できるように二重管構造のLPG−酸素混合型バーナー2本が炉頂に設けられてなる製造炉の下部に捕集系ラインが直結されてなる装置を用いて製造した。上記2本のバーナーのそれぞれの中心部には更にスラリー噴霧用の二流体ノズルが取り付けられており、一方の二流体ノズルの中央部からは金属シリコン粉末のメチルアルコールスラリーを噴射し、もう一方の二流体ノズルの中央部からは金属アルミニウム粉末のメチルアルコールスラリーが噴射できるようになっている。また、二流体ノズルの周囲からは酸素を供給できるようになっている。火炎の形成はそれぞれの二重管バーナーの出口に数十個の細孔を設け、そこからLPGと酸素の混合ガスを噴射することによって行われる。二流体ノズルから噴射され火炎を通過した超微粉末は、ブロアーによって吸引され捕集ラインへ空気輸送され、バグフィルターから捕集される。なお、超微粉末の平均粒子径の調整は金属シリコン粉末スラリー及び金属アルミニウム粉末スラリーの濃度と火炎条件などを変更することによって行った。粒度分布の変動係数、A12O3含有率は、金属アルミニウムスラリーの噴射位置に対する金属シリコン粉末スラリーの噴射位置、火炎への供給量などを変更することによって行った。それらの条件と、バグフィルターから捕集した超微粉末の特性を表1に示す。なお、高温火炎の最高温度は約1700℃〜2100℃の範囲であった。
EMMI−I−66(Epoxy Molding Material Institute;Society of Plastic Industry)に準拠したスパイラルフロー測定用金型を取り付けたトランスファー成形機を用いて、スパイラルフロー値を測定した。トランスファー成形条件は、金型温度175℃、成形圧力7.4MPa、保圧時間90秒とした。
(2)ボイド数
160ピンQFP(Quad Flat Package;28mm×28mm、厚さ3.6mm、模擬ICチップサイズ15mm×15mm)の半導体パッケージをトランスファー成形機を用いて、24個作製した。パッケージ内に残存する0.1mm以上のボイド数を、超音波探傷機を用いてカウントし、1パッケージあたりのボイド数を算出した。トランスファー成形条件は、金型温度175℃、成形圧力7.4MPa、保圧時間90秒とし、封止材のプレヒート温度を80℃とした。
(3)バリ長さ
32ピンLOC(Lead on Chip)構造TSOP(Thin Small Outline Package;10mm×21mm、厚さ1.0mm、模擬ICチップサイズ9mm×18mm、リードフレーム42アロイ製)の半導体パッケージをトランスファー成形機により48個作製した。半導体パッケージのバリ長さを測定し、平均値を求めた。トランスファー成形条件は、金型温度175℃、成形圧力7.4MPa、保圧時間90秒とした。
Claims (3)
- 可燃ガスと助燃ガスとによって形成された高温火炎中に金属シリコン粉末スラリーと金属アルミニウム粉末スラリーを噴射し加熱処理して製造する超微粉末の製造方法であって、金属シリコン粉末スラリーと金属アルミニウム粉末スラリーは別々のバーナーから噴射し、金属アルミニウム粉末スラリーよりも金属シリコン粉末スラリーを1〜20cm下部から噴射する、SiO 2 及びAl 2 O 3 の酸化物換算の含有率が99.5質量%以上、平均粒子径が0.05〜1.0μm、粒度分布の変動係数が10〜100%であり、Al 2 O 3 の酸化物換算の含有率が10〜99質量%である、半導体封止材用シリカ・アルミナ複合酸化物超微粉末の製造方法。
- 金属シリコン粉末スラリー濃度が20〜70質量%、金属アルミニウム粉末スラリー濃度が20〜70質量%、金属シリコン粉末スラリー供給量が1〜17(kg/hr)、金属アルミニウム粉末スラリー供給量が3〜19(kg/hr)である請求項1に記載の半導体封止材用シリカ・アルミナ複合酸化物超微粉末の製造方法。
- 粒度分布の変動係数が15〜80%であり、Al2O3の酸化物換算の含有率が20〜95質量%である請求項1又は2に記載の半導体封止材用シリカ・アルミナ複合酸化物超微粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008023428A JP5345787B2 (ja) | 2008-02-04 | 2008-02-04 | 半導体封止材用シリカ・アルミナ複合酸化物超微粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008023428A JP5345787B2 (ja) | 2008-02-04 | 2008-02-04 | 半導体封止材用シリカ・アルミナ複合酸化物超微粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009184843A JP2009184843A (ja) | 2009-08-20 |
JP5345787B2 true JP5345787B2 (ja) | 2013-11-20 |
Family
ID=41068490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008023428A Active JP5345787B2 (ja) | 2008-02-04 | 2008-02-04 | 半導体封止材用シリカ・アルミナ複合酸化物超微粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5345787B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6305002B2 (ja) * | 2013-10-15 | 2018-04-04 | 新日鉄住金マテリアルズ株式会社 | 球状シリカ粒子、その製造法およびこれを含有する樹脂組成物 |
JP6305007B2 (ja) * | 2013-10-18 | 2018-04-04 | 新日鉄住金マテリアルズ株式会社 | 球状非晶質シリカ粒子、その製造方法およびこれを含有する樹脂組成物 |
Family Cites Families (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63128020A (ja) * | 1986-11-18 | 1988-05-31 | Hitachi Ltd | 樹脂封止型半導体装置 |
JPH0366151A (ja) * | 1989-08-04 | 1991-03-20 | Nitto Denko Corp | 半導体装置 |
JPH05239321A (ja) * | 1992-02-28 | 1993-09-17 | Toshiba Chem Corp | エポキシ樹脂組成物および半導体封止装置 |
JP3331229B2 (ja) * | 1992-11-25 | 2002-10-07 | トヨタ自動車株式会社 | 二酸化珪素粉末の製造方法 |
JPH07328421A (ja) * | 1994-06-06 | 1995-12-19 | Nippon Shokubai Co Ltd | 無機化合物微粒子、その製造方法およびその用途 |
JP3294803B2 (ja) * | 1997-08-18 | 2002-06-24 | 株式会社日本触媒 | 熱硬化性樹脂封止材 |
DE19919635A1 (de) * | 1999-04-30 | 2000-11-23 | Degussa | Silicium-Aluminium-Mischoxid |
JP3721285B2 (ja) * | 1999-07-16 | 2005-11-30 | 電気化学工業株式会社 | 球状無機質粉末及びその用途 |
JP3853137B2 (ja) * | 2000-05-23 | 2006-12-06 | 電気化学工業株式会社 | 微細球状シリカの製造方法 |
JP4131620B2 (ja) * | 2001-06-11 | 2008-08-13 | 電気化学工業株式会社 | シリカ粉末及びその用途 |
JP3865641B2 (ja) * | 2002-01-29 | 2007-01-10 | 電気化学工業株式会社 | 球状無機質粉末およびその用途 |
JP4125906B2 (ja) * | 2002-03-26 | 2008-07-30 | 三菱製紙株式会社 | シリカアルミナ複合ゾル、その製造方法及びインクジェット記録媒体 |
JP4112396B2 (ja) * | 2003-02-13 | 2008-07-02 | 電気化学工業株式会社 | 樹脂用充填材および用途 |
JP4231014B2 (ja) * | 2005-03-07 | 2009-02-25 | 電気化学工業株式会社 | 球状無機質酸化物粉末の製造方法 |
JP4815209B2 (ja) * | 2005-03-17 | 2011-11-16 | 株式会社アドマテックス | 硬化剤及び樹脂組成物 |
JP4925706B2 (ja) * | 2006-03-31 | 2012-05-09 | 株式会社トクヤマ | シリカ系複合酸化物粒子の製造方法 |
TWI412506B (zh) * | 2006-05-12 | 2013-10-21 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 陶瓷粉末及其用途 |
JP2008037700A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-02-21 | Tokuyama Corp | シリカ系複合酸化物粒子集合体およびその製造方法 |
-
2008
- 2008-02-04 JP JP2008023428A patent/JP5345787B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009184843A (ja) | 2009-08-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5294015B2 (ja) | セラミックス粉末及びその用途 | |
JP5380290B2 (ja) | シリカ粉末の製造方法 | |
JP5354724B2 (ja) | セラミックス粉末及びその用途 | |
JP4112125B2 (ja) | 微細球状シリカ粉末の製造方法 | |
JP5553749B2 (ja) | 非晶質シリカ質粉末、その製造方法及び用途 | |
WO2007108437A1 (ja) | シリカ粉末及びその用途 | |
JP5259500B2 (ja) | 非晶質シリカ質粉末およびその製造方法、用途 | |
JP5410095B2 (ja) | 非晶質シリカ質粉末、その製造方法及び半導体封止材 | |
JP4192073B2 (ja) | シリカ粉末の製造方法 | |
JP5526027B2 (ja) | 非晶質シリカ質粉末、その製造方法、樹脂組成物、及び半導体封止材 | |
JP3483817B2 (ja) | 球状無機質粉末及びその用途 | |
JP5767863B2 (ja) | 球状アルミナ粉末、その製造方法及びそれを用いた組成物 | |
JP5345787B2 (ja) | 半導体封止材用シリカ・アルミナ複合酸化物超微粉末の製造方法 | |
JP2003110065A (ja) | 球状無機質粉末およびその用途 | |
JP2005306923A (ja) | 無機質粉末及びこれを含有した組成物 | |
JP4155719B2 (ja) | 球状無機質粉末及びその用途 | |
JP3868272B2 (ja) | 球状無機質粉末およびこれを充填した樹脂組成物 | |
TWI457281B (zh) | 氧化矽質粉末、其製造方法及用途 | |
JP3721285B2 (ja) | 球状無機質粉末及びその用途 | |
JP4342036B2 (ja) | シリカ質充填材用助剤の製造方法 | |
JP2010195659A (ja) | シリカ質粉末およびその製造方法、用途 | |
JP2019182715A (ja) | 非晶質シリカ粉末、樹脂組成物、及び半導体封止材 | |
JP2003020364A (ja) | 球状無機質粉末およびこれを充填した樹脂組成物 | |
WO2022202583A1 (ja) | 無機酸化物粉末、樹脂組成物及び圧縮成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100915 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120328 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130129 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130401 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130430 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130628 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130723 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130815 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5345787 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |