JP2003020364A - 球状無機質粉末およびこれを充填した樹脂組成物 - Google Patents
球状無機質粉末およびこれを充填した樹脂組成物Info
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Abstract
形性に優れる球状無機質粉末および樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】3〜10μmの領域および20〜70μm
の領域に極大値を示す頻度粒度分布を有し、BET法に
より測定した比表面積SBと粒度分布により計算した理
論比表面積SCとの比(SB/SC)が2.5以下である
ことを特徴とする球状無機質粉末。0.2〜1μmの領
域に極大値を示す頻度粒度分布を更に有することが好ま
しい。また、50nm未満の粒子を実質的に含有しない
こと好ましい。これらの球状無機質粉末が充填された樹
脂組成物。
Description
よびこれを充填した樹脂組成物に関する。詳しくは、無
機質充填材の充填率が高くても、流動性、成形性に優れ
る半導体封止材料を得るための球状無機質粉末および樹
脂組成物に関する。
の動向に対応して、半導体パッケージの小型化、薄型
化、狭ピッチ化が益々加速している。また、その実装方
法も配線基板などへの高密度実装に好適な表面実装が主
流になりつつある。このように半導体パッケージおよび
その実装方法が進展する中、半導体封止材料にも高性能
化、特に半田耐熱性、耐湿性、低熱膨張性、機械的特
性、電気絶縁性などの機能向上が要求されている。これ
らの要求を満たすため、エポキシ樹脂に無機質粉末、特
に非晶質シリカ粉末をフィラーとして充填した封止材料
が用いられており、封止材料の90%近くがこの樹脂組
成物によるものである。この封止材料に充填される無機
質粉末は、半田耐熱性、耐湿性、低熱膨張性、機械的強
度向上の観点から、エポキシ樹脂に高充填させることが
望ましい。
料の流動性が低下するので、リードフレーム変形、ワイ
ヤー流れ、ダイシフト、ボイド発生など成形加工上の問
題をを解決することが必要となる。そこで、無機質粉末
の形状や粒度分布を最適化する試み、あるいはエポキシ
樹脂やフェノール樹脂硬化剤などの樹脂成分の粘度を封
止形成される温度域において極めて小さくすることによ
って、流動性を保ち、成形性を改良する試みなど、鋭意
努力が行われているが、十分な解決には至っていない。
止樹脂組成物の流動性、成形性を損なわせないようにし
た無機質粉末側の改善技術としては、ロジンラムラー線
図で表示した直線の勾配を0.6〜0.95とし、粒度
分布を広くする方法(特開平6−80863号公報
等)、ワーデルの球形度で0.7〜1.0とし、より球
形度を高くする方法(特開平3−66151号公報
等)、更には平均粒径0.1〜1μm程度の球状微小粉
末を少量添加する方法(特開平5−239321号公報
等)などが提案されている。
シ樹脂、フェノール樹脂硬化剤の溶融粘度を低下させる
方法(特開平9−291136号公報等)、混練過程で
の熱履歴による樹脂硬化反応の進行、流動性、成形性の
低下を防止するため、配合成分のうち予備混合の段階で
硬化反応が進まない原材料を組み合わせこれらの原材料
が溶融あるいは軟化するより高い温度で溶融混合した後
に溶融混練を行う方法(たとえば、特開昭56−149
454号公報、特開平3−195764号公報)、混練
機の選択や混練条件を最適化することにより硬化反応の
進行を最小限に抑え、流動性、成形性を確保する方法
(特開平9−52228号公報等)などが提案されてい
る。
なりの改善がなされてきたが、それらの技術でも今日の
電子分野、特に半導体パッケージやその実装方法の急速
な進展に対して十分に応えることができず、新たな技術
開発が待たれている。
充填材の充填率が高くても、流動性、成形性に優れる封
止材料を得るための球状無機質粉末および樹脂組成物を
提供することにある。
勢を鑑みてなされたものであり、球状無機質粉末の個々
の粒子の粒径に着目し、半導体封止用樹脂組成物の流動
性、成形性に与える影響について鋭意研究開発を進めた
結果、ある特定の粒度分布、比表面積、球形度を有する
球状無機質粉末を開発したものであり、それを充填した
半導体封止用樹脂組成物は、90%以上の高充填時にお
ける流動性、成形性が大幅に改善され、しかも樹脂の種
類、性状を問わず同様の挙動を示すことを見出し本発明
に至ったものである。
mの領域に極大値を示す頻度粒度分布を有し、BET法
により測定した比表面積SBと粒度分布により計算した
理論比表面積SCとの比(SB/SC)が2.5以下であ
ることを特徴とする球状無機質粉末。 (請求項2) 0.2〜1.5μmの領域、3〜10μ
mの領域および20〜70μmの領域に極大値を示す頻
度粒度分布を有し、BET法により測定した比表面積S
Bと粒度分布により計算した理論比表面積SCとの比(S
B/SC)が2.5以下であることを特徴とする球状無機
質粉末。 (請求項3) 50nm未満の粒子を実質的に含有しな
いことを特徴とする請求項1または2記載の球状無機質
粉末。 (請求項4) d75未満の粒子径を持つ粒子の平均球
形度が0.90以上、d75以上の粒子径を持つ粒子の
平均球形度が0.85以上であることを特徴とする請求
項1〜3にいずれかに記載の球状無機質粉末。 (請求項5) 球状無機質粉末が非晶質シリカであるこ
とを特徴とする請求項1〜4にいずれかに記載の球状無
機質粉末。 (請求項6) 請求項1〜5にいずれかに記載の球状無
機質粉末を60〜96質量%含有してなることを特徴と
する樹脂組成物。
説明する。本発明の球状無機質粉末は樹脂組成物、特に
封止材料の充填材として用いると、高充填可能かつ高流
動性、高成形性の発現が可能となる。すなわち、本発明
の球状無機質粉末はその特定性状を有することにより、
これを充填した樹脂組成物は従来の技術では達成できな
かった無機質充填材の高充填域における高流動性、高成
形性を満足させることができるものである。
の領域および20〜70μmの領域に極大値を示す頻度
粒度分布を有し、BET法により測定した比表面積SB
と粒度分布により計算した理論比表面積SCとの比(SB
/SC)が2.0以下であることが必要である。この場
合において、0.2〜1.5μmの領域にも極大値を示
す頻度粒度分布を有するものが好ましい。このように設
計された球状無機質粉末はこれまでに存在せず、樹脂へ
の高充填時における流動性や成形性を確保することがで
きる。
填時に核となるものであり、20μm未満だと流動性、
成形性が著しく低下し、逆に70μmを越えると成型時
に半導体チップを損傷してしまう問題や、ワイヤー切
断、金型ゲート部詰まりなどの問題を起こす恐れがあ
る。好ましくは、40〜60μmの領域に極大値を示す
頻度粒度分布を有することである。また、3〜10μm
領域の粒子は20〜70μm領域粒子の間隙に入り込む
ことが可能であり、粒子の充填構造を密にすることがで
きるので高充填が可能となる。3〜10μm領域の粒子
は、20〜70μm領域の粒子に対し、0.1〜0.2
倍程度の粒径を持つことが好ましく、特に4〜8μmで
あることが好ましい。これら2つの極大値を同時に有さ
せることで、これまでにない球状無機質粉末の高充填時
における高流動性を達成することができる。
て、0.2〜1.5μmの領域にも極大値を示す頻度粒
度分布を有することである。0.2〜1.5μm領域の
粒子は、20〜70μm領域の粒子と3〜10μm領域
の粒子とから構成される粒子充填構造の間隙に入り込む
ことが可能であり、粒子の充填構造をより密にすること
ができるので、充填性が一段と向上し流動性を著しく向
上させることができる。
らない次の条件は、BET法により測定した比表面積S
Bと粒度分布により計算した理論比表面積SCとの比(S
B/SC)が2.5以下であるということである。この比
が大きいということはレーザー回折法などの粒度分布測
定機では検出できないような超微粒子を多く含有するこ
とを意味する。このような超微粒子は球状無機質粉末の
高充填時に樹脂組成物を増粘させ、流動性、成形性を著
しく損なってしまう。したがって、SB/SCの値は2.
5以下、特に2.0以下であることがより好ましい。
ーザー回折光散乱法による粒度測定に基づく値であり、
コールター粒度分布測定機(ベックマンコールター社製
モデル「LS−230」)にて測定した。溶媒には水を
用い、前処理として、1分間、ホモジナイザーを用いて
200Wの出力をかけて分散処理させた。また、PID
S(Polarization Intensity
Differential Scattering)濃
度を45〜55%になるように調製して測定した。な
お、水の屈折率値には1.33を用い、粉末の屈折率値
については粉末の材質の屈折率を考慮した。たとえば、
非晶質シリカについては屈折率値を1.50として測定
した。
であり、比表面積測定機(湯浅アイオニクス社製モデル
「4−SORB U2」)を用いて測定した。理論比表
面積SCについてはコールター粒度分布測定機によって
自動計算が可能である。具体的には、式;SC=6/
(ρ・SD)(式中、SDは面積平均粒子径(μm)、
ρは球状無機質粉末の比重であり、例えば非晶質シリカ
であれば2.21)で求められる。なお、SDは、式;
SD=Σ(niaidi)/Σ(niai)で求められ
る。これは、一つの粉末の集団において、粒子径の小さ
い順からd1、d2、・・・di、・・dkの粒子径を
持つ粒子が、それぞれn1、n2、・・・ni、・・n
k個あり、また粒子1個当たりの表面積をそれぞれa
1、a2、・・・ai、・・akとした場合、SDは、
SD=(n1a1d1+n2a2d2+・・・+nia
idi+・・・+nkakdk)/(n1a1+n2a
2+・・・+niai+・・・+nkak)で求められ
ることになる。
nm未満の粒子を実質的に含有しないことが好ましい。
上述したように超微粒子は球状無機質粉末の高充填時に
樹脂組成物を増粘させ、流動性、成形性を著しく損なわ
せてしまう。とくに、50nm未満の粒子はその傾向が
著しく、本発明の球状無機質粉末においては、このよう
な超微粒子を実質的に含有しないことが好ましい。
有しないこととは、電子顕微鏡により倍率50,000
倍で撮影した任意の写真100枚中の50nm未満の粒
子個数を数え、写真1枚あたりの平均値として換算した
値が50個未満であることを意味する。50nm未満の
粒子はより少ない方が好ましいが、平均粒子数50個以
上となると、本発明の効果が急激に失われるといったこ
とはなく、この程度の個数ならば間違いなく発明の効果
が発現される。
査電子顕微鏡(日本電子社製モデル「FE−SEM、J
SM−6301F」)を用い、加速電圧15kV、照射
電流3×10-11Aの条件で撮影した。撮影の前処理と
して真空蒸着装置(日本電子社製モデル「JEE−4
X」)で球状無機質粉末に2秒間炭素を蒸着した後、さ
らに金−パラジウムを60秒間蒸着させた。
の程度としては、累積粒度分布75%(d75)未満の
粒子径を持つ粒子の平均球形度が0.90以上、d75
以上の粒子径を持つ粒子の平均球形度が0.85以上で
あることが好ましい。一般に球状無機質粉末の平均球形
度を上げれば流動性が向上する傾向にあるが、特にd7
5以上の粒子径を持つ粗い粒子の平均球形度を0.85
以上とすることで、本発明の効果をより高めることがで
きるものである。
コン社製モデル「SMZ−10型」)、走査型電子顕微
鏡等にて撮影した粒子像を画像解析装置(たとえば、日
本アビオニクス社製など)に取り込み、次のようにして
測定することができる。すなわち、写真から粒子の投影
面積(A)と周囲長(PM)を測定する。周囲長(P
M)に対応する真円の面積を(B)とすると、その粒子
の真円度はA/Bとして表示できる。そこで、試料粒子
の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定する
と、PM=2πr、B=πr2であるから、B=π×
(PM/2π)2となり、個々の粒子の球形度は、球形
度=A/B=A×4π/(PM)2として算出すること
ができる。このようにして得られた任意の粒子200個
の真円度を求めその平均値を平均球形度とした。
は、粒子像分析装置(たとえば、シスメックス社製モデ
ル「FPIA−1000」)にて定量的に自動計測され
た個々の粒子の円形度から、式、真円度=(円形度)2
により換算して求めることもできる。
カ、アルミナ、チタニア、マグネシア、カルシア等の無
機質粉末であり、それらの粉末を単独で用いても二種類
以上混合したものでもかまわない。とくに、半導体チッ
プと封止材料との熱膨張率を近づけるという点、半田耐
熱性、耐湿性、金型の低摩耗性という観点において、結
晶質シリカを高温で溶融する方法ないしは合成法で製造
された非晶質シリカが最適である。また、その非晶質率
は、粉末X線回折装置(たとえば、RIGAKU社製モ
デル「Mini Flex」)を用い、CuKα線の2
θが26°〜27.5°の範囲において試料のX線回折
分析を行い、特定回折ピークの強度比から測定すること
ができる。すなわち、結晶質シリカは、26.7°に主
ピークが存在するが、非晶質シリカでは、ピークは存在
しない。非晶質シリカと結晶質シリカが混在している
と、それらの割合に応じた26.7°のピーク高さが得
られるので、結晶質シリカ標準試料のX線強度に対する
試料のX線強度の比から、結晶質シリカ混在比(試料の
X線回折強度/結晶質シリカのX線回折強度)を算出
し、式、非晶質率(%)=(1−結晶質シリカ混在比)
×100から非晶質率を求めることができる。
る。本発明の樹脂組成物は本発明の球状無機質粉末を6
0〜96質量%含有しているものである。
シ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等の
ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンス
ルフィド、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶
ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネイト、
マレイミド変成樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニ
トリルーアクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アク
リロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴムース
チレン)樹脂等をあげることができる。
にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂が好まし
い。その具体例をあげれば、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、フェノール類とアルデヒド類のノボラック樹脂をエ
ポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビスフェノール
F及びビスフェノールSなどのグリシジルエーテル、フ
タル酸やダイマー酸などの多塩基酸とエポクロルヒドリ
ンとの反応により得られるグリシジルエステル酸エポキ
シ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹
脂、複素環式エポキシ樹脂、アルキル変性多官能エポキ
シ樹脂、βーナフトールノボラック型エオキシ樹脂、
1,6−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、2,
7−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビスヒド
ロキシビフェニル型エポキシ樹脂、更には難燃性を付与
するために臭素などのハロゲンを導入したエポキシ樹脂
等である。中でも、耐湿性や耐ハンダリフロー性の点か
らは、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビ
スヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン骨
格のエポキシ樹脂等が好適である。
シ樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定され
ず、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、レ
ゾルシノール、クロロフェノール、t−ブチルフェノー
ル、ノニルフェノール、イソプロピルフェノール、オク
チルフェノール等の群から選ばれた1種又は2種以上の
混合物をホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又は
パラキシレンとともに酸化触媒下で反応させて得られる
ノボラック型樹脂、ポリパラヒドロキシスチレン樹脂、
ビスフェノールAやビスフェノールS等のビスフェノー
ル化合物、ピロガロールやフロログルシノール等の3官
能フェノール類、無水マレイン酸、無水フタル酸や無水
ピロメリット酸等の酸無水物、メタフェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホン等の芳香族アミン等をあげることができる。
に応じて配合することができる。すなわち、低応力化剤
として、シリコ−ンゴム、ポリサルファイドゴム、アク
リル系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン系ブロックコ
ポリマ−や飽和型エラストマ−等のゴム状物質、各種熱
可塑性樹脂、シリコ−ン樹脂等の樹脂状物質、更にはエ
ポキシ樹脂、フェノ−ル樹脂の一部又は全部をアミノシ
リコ−ン、エポキシシリコ−ン、アルコキシシリコ−ン
などで変性した樹脂など、シランカップリング剤とし
て、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン等のエポキシシラン、アミノプロピルトリエ
トキシシラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、
N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のア
ミノシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリ
メトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン等の
疎水性シラン化合物やメルカプトシランなど、表面処理
剤として、Zrキレ−ト、チタネ−トカップリング剤、
アルミニウム系カップリング剤など、難燃助剤として、
Sb2O3、Sb2O4、Sb2O5など、難燃剤として、ハ
ロゲン化エポキシ樹脂やリン化合物など、着色剤とし
て、カ−ボンブラック、酸化鉄、染料、顔料などであ
る。更には、ワックス等の離型剤を添加することができ
る。その具体例をあげれば、天然ワックス類、合成ワッ
クス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エステル
類、パラフィンなどである
が要求される場合には、各種イオントラップ剤の添加が
有効である。イオントラップ剤の具体例としては、協和
化学社製商品名「DHF−4A」、「KW−200
0」、「KW−2100」や東亜合成化学工業社製商品
名「IXE−600」などである。
硬化剤との反応を促進させるために硬化促進剤を配合す
ることができる。その硬化促進剤としては、1,8ージ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセンー7,トリフェ
ニルホスフィン、ベンジルジメチルアミン、2−メチル
イミダゾール等がある。
量をブレンダーやヘンシェルミキサー等によりブレンド
した後、加熱ロール、ニーダー、一軸又は二軸押し出し
機等により混練したものを冷却後、粉砕することによっ
て製造することができる。
い、半導体チップを封止するには、トランスファーモー
ルド、マルチプランジャー等の公知の成形法を採用する
ことができる。
具体的に説明する。
より形成される高温火炎中に供給し、溶融・球状化処理
を行う際、火炎形成条件、原料粒度、原料供給量、分級
条件などを調整して、表1に示す単一の極大値を有する
10種の球状シリカ粉末を製造した。これらの球状シリ
カ粉末の非晶質率は、いずれも99%以上であった。こ
れらを表2および表3に示した種々の割合で配合して球
状非晶質シリカ粉末A〜Pを調整し、その粒度分布を測
定し、0.2〜1μmの領域、3〜10μmの領域およ
び20〜70μmの領域における極大値をそれぞれP
1、P2、P3として表に示した。また、BET法によ
り測定した比表面積SBと粒度分布により計算した理論
比表面積SCとの比を(SB/SC)を求めた。
止材料としての特性を評価するため、その粉末90%
(質量%、以下同じ)に、4,4’−ビス(2,3−エ
ポキシプロポキシ)−3,3’、5,5’−テトラメチ
ルビフェニル型エポキシ樹脂4.2%、フェノール樹脂
4.3%、トリフェニルホスフィン0.2%、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン0.5%、カーボ
ンブラック0.3%、カルナバワックス0.5%(合計
100%)を加え、ヘンシェルミキサーにてドライブレ
ンドした後、得られた配合物を同方向噛み合い二軸押出
混練機(スクリュー径D=25mm、ニーディングディ
スク長10Dmm、パドル回転数150rpm、吐出量
5kg/h、ヒーター温度105〜110℃)で加熱混
練した。吐出物を冷却プレス機にて冷却した後、粉砕し
て封止材料とした。得られた封止材料の流動性と成形性
を次に示す方法に従って評価した。それらの結果を表2
および表3に示す。
価) EMMI−I−66(Epoxy Molding M
aterial Institute;Society
of Plastic Industry)に準拠し
たスパイラルフロー測定用金型を取り付けたトランスフ
ァー成形機を用いて、スパイラルフロー値を測定した。
トランスファー成形条件は、金型温度175℃、成形圧
力7.4MPa、保圧時間90秒とした。
e;28mm×28mm、厚さ3.6mm、模擬ICチ
ップサイズ15mm×15mm)の半導体パッケージを
トランスファー成形機を用いて24個作製し、パッケー
ジ内に残存する0.1mm以上のボイド数を超音波探傷
機を用いてカウントし、1パッケージあたりのボイド数
を算出した。トランスファー成形条件は、金型温度17
5℃、成形圧力7.4MPa、保圧時間90秒とし、封
止材料のプレヒート温度を80℃とした。
質粉末の充填されてなる封止材料は、無機質粉末の充填
率が90質量%であっても流動性、成形性が高いレベル
にあることがわかる。
が高くても、流動性、成形性に優れる球状無機質粉末お
よび樹脂組成物が提供される。
Claims (6)
- 【請求項1】 3〜10μmの領域および20〜70μ
mの領域に極大値を示す頻度粒度分布を有し、BET法
により測定した比表面積SBと粒度分布により計算した
理論比表面積SCとの比(SB/SC)が2.5以下であ
ることを特徴とする球状無機質粉末。 - 【請求項2】 0.2〜1.5μmの領域、3〜10μ
mの領域および20〜70μmの領域に極大値を示す頻
度粒度分布を有し、BET法により測定した比表面積S
Bと粒度分布により計算した理論比表面積SCとの比(S
B/SC)が2.5以下であることを特徴とする球状無機
質粉末。 - 【請求項3】 50nm未満の粒子を実質的に含有しな
いことを特徴とする請求項1または2記載の球状無機質
粉末。 - 【請求項4】 d75未満の粒子径を持つ粒子の平均球
形度が0.90以上、d75以上の粒子径を持つ粒子の
平均球形度が0.85以上であることを特徴とする請求
項1〜3にいずれかに記載の球状無機質粉末。 - 【請求項5】 球状無機質粉末が非晶質シリカであるこ
とを特徴とする請求項1〜4にいずれかに記載の球状無
機質粉末。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の球状無
機質粉末を60〜96質量%含有してなることを特徴と
する樹脂組成物。
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JP2001204558A JP3571009B2 (ja) | 2001-07-05 | 2001-07-05 | 球状無機質粉末およびこれを充填した樹脂組成物 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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