JP3693201B2 - 内部動作周波数設定可能なdram - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般にSDRAMに関し、詳しくは内部動作周波数を設定可能なDRAMに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のSDRAMに於ては、SDRAMの動作モードを規定するパラメータとして、CASレイテンシ、バーストレングス、バーストタイプ等を外部から設定できる。これらのパラメータを設定する場合、SDRAMのコマンド入力からモード設定動作を指示し、アドレス入力からパラメータを入力してSDRAM内のモードレジスタにパラメータを書き込む。
【0003】
図8は、従来の16MSDRAMに於けるモードレジスタセットを説明するための図である。図8(A)は、SDRAMに供給されるクロック信号、図8(B)はコマンド入力、図8(C)はアドレス入力を示す。図8(B)及び(C)に示されるように、コマンド入力にモードレジスタセットコマンドMRSを入力し、アドレス入力にモードレジスタに設定するデータを入力する。データ入力後、コマンド入力にアクティベイトコマンドACTを入力して、新規設定されたモードを有効にする。
【0004】
図8(D)には、モードレジスタに設定されるデータとアドレス入力との関係を示す。図8(D)に示されるように、アドレス入力A0からA2の3ビットはバーストレングスを設定し、アドレス入力A3はバーストタイプを設定し、アドレス入力A4からA6の3ビットはCASレイテンシを設定する。なおA7以上のビットは現時点では用いられない。
【0005】
CASレイテンシとは、データ読み出しコマンド入力に対して、データ読み出し動作の開始がどれくらい遅れるかを設定するパラメータである。図9は、CASレイテンシを異なった値に設定した場合のデータ読み出し動作を示す。図9(A)はCASレイテンシ4の場合、図9(B)はCASレイテンシ3の場合、図9(C)はCASレイテンシ2の場合、図9(D)はCASレイテンシ1の場合を示す。各図に於て、上がクロック入力、下がデータ読み出しを示す。また1番目のクロックパルスの入力で、コマンド入力がなされるものとする。
【0006】
図に示されるように、CASレイテンシの値を大きく設定すると、SDRAMのクロック周波数を大きくして動作を高速にすることが可能になる。それと同時に、CASレイテンシの値が大きいとコマンド入力に対しての動作開始時の遅れが大きくなる。例えばCASレイテンシ4に於ては、クロック周波数167 MHzという高速な動作でデータ読み出しが可能となるが、データ読み出しの開始タイミングは、コマンド入力から4クロック後となる。また例えばCASレイテンシ1に於ては、クロック周波数は従来のDRAMと同等(56MHz程度)となり、コマンド入力に対する動作開始の遅れは1クロック以内となりこれも従来のDRAMと同等になる。
【0007】
ここで従来のSDRAMに於けるデータ読み出し及びデータ書き込み動作を以下に説明する。図10に、従来のSDRAMのメモリコアの一部分を示す。
まずデータ読み出しの場合を以下に説明する。ワード線選択信号WLがハイになると、トランジスタ200が導通されてメモリセルCELLに記憶された電位がセンスアンプ204に読み込まれる。コラム線選択信号CLがハイになると、トランジスタ201及び202が導通されて、センスアンプ204のデータがローカルデータバスLDB0及びLDB1に供給される。ここでローカルデータバスLDB0及びLDB1は、相補信号を伝送するものであり一方がハイの時には他方はローとなる。ローカルデータバスLDB0及びLDB1に供給された相補信号は、グローバルデータバスGDB0及びGDB1に伝送される。このグローバルデータバスGDB0及びGDB1のデータが、データ読み出し信号Readによって読み出しアンプ205から読み出される。
【0008】
このようにデータ伝送を相補信号で行うことが最も高速なアクセス動作を可能にする。従って、一対のデータバス線は電源電圧より低い電位にプリチャージされ、同電位になるようにショート信号SSを用いてトランジスタ203によって短絡される。連続読み出し動作に於ては、一度アクセスされた後、一対のデータバス線の電位をプリチャージ及びショート動作により同電位に設定して、次のアクセス動作のために準備しておく必要がある。
【0009】
データ書き込み動作に於ては、まずデータ書き込み信号Writeによってデータを書き込みアンプ206に書き込んで、グローバルデータバスGDB0及びGDB1にデータを供給する。以降は上述のデータ読み出し動作の逆であり、グローバルデータバスGDB0及びGDB1上のデータは、ローカルデータバスLDB0及びLDB1を介してセンスアンプ204に供給され、メモリセルCELLに記憶される。データ書き込み動作も相補信号により行われるので、一対のデータバス線の電位をプリチャージ及びショート動作により同電位に設定しておく必要がある。
【0010】
この様にデータ読み出し或いはデータ書き込み動作に於ては、まずプリチャージ及びショート動作により一対のデータバス線が同電位とされる。その後、コラム線選択信号CLによりセンスアンプ204がアクセスされるタイミングで、一対のデータバス線のうちの一方が高電位に変化し、もう一方のデータバスが低電位に変化する。この電位変化が、データとして読み出されるか、或いはデータとして書き込まれることになる。その後、次のセンスアンプに対するアクセスに備えて、プリチャージ及びショート動作により一対のデータバス線を同電位とする。
【0011】
従って、データ読み出し動作或いはデータ書き込み動作を実行する際には、プリチャージ及びショート動作とセンスアンプに対するコラム線選択動作とを、動作クロックの1サイクル中に行う必要がある。これらの動作は、当然ながら長い時間をかけるほど、動作の信頼性が向上する。
【0012】
図9に示された上述の例に於ては、最も短い1サイクルの時間は6nsである(167 MHzの場合)。従って、最高周波数の場合には、6nsの期間をコラム線活性化時間(センスアンプアクセス時間)とショート動作時間(プリチャージは同時に行われる)に分割することになる。
【0013】
図11に、コラム線活性化動作及びショート動作を制御するための従来の回路を示す。図11の回路は、NOR回路40、信号生成部10、コラム線選択信号制御部41、ショート信号制御部42、Read信号制御部43、及びWrite信号制御部44を含む。信号生成部10は、RSフリップフロップを構成するNAND回路11及び12、遅延用インバータ21乃至29及びインバータ30よりなる遅延部13、インバータ14及び15、NOR回路16を含む。
【0014】
図12に図11の回路の動作を説明するためのタイムチャートを示す。このタイムチャートは、1サイクルを6nsとして、コラム線活性化時間を4ns、ショート時間を2nsに分割した場合を示す。
ここでNOR回路40を介して信号生成部10に入力される信号inzは、外部クロック信号CLKに同期して内部生成される内部パルス信号である。図12(A)乃至(I)に於て、CLKは外部クロック信号、inzは内部パルス信号、azは遅延部13の出力信号、outzは信号生成部10の出力信号、CLzはコラム線選択信号制御部41の出力信号、Shortxはショート信号制御部42の出力信号、ReadzはRead信号制御部43の出力信号、及びWritezはWrite信号制御部44の出力信号である。またWEzはデータ読み出し動作とデータ書き込み動作とのいずれかを指定するための信号である。
【0015】
図11及び図12を参照して、内部パルス信号inzがローからハイに変化すると、NAND回路11及び12からなるフリップフロップの状態が変化して、NAND回路11の出力がローからハイに変化する。この変化は図12(D)に示されるように、出力信号outzのローからハイへの変化として現われる。またNAND回路11の出力のローからハイへの変化は遅延部13によって遅延され、図12(C)に示されるように出力信号azのローからハイへの立ち上がりとして現われる。出力信号azはインバータ14を介してフリップフロップに入力されるので、出力信号azのローからハイへの変化によってフリップフロップのNAND回路11の出力がハイからローへと変化する。この変化は図12(D)に示されるように、出力信号outzのハイからローへの変化として現われる。このように内部パルス信号inzの各パルスの立ち上がりを契機として、出力信号outzは、所定時間(4ns)の間ハイとなる。この所定時間の間隔は、遅延部13の遅延時間によって決定される。
【0016】
出力信号outzは、コラム線選択信号制御部41、ショート信号制御部42、Read信号制御部43、及びWrite信号制御部44に供給される。コラム線選択信号制御部41は、遅延用インバータ51乃至53及びインバータ54によって、出力信号outzを所定時間遅延させて出力信号CLzとして出力する。出力信号CLzは図12(E)に示されており、図10のコラム線選択信号CLに対応する。ショート信号制御部42は、遅延用インバータ55乃至58及びインバータ59によって、出力信号outzを所定時間遅延させた後に反転して出力信号Shortxとして出力する。出力信号Shortxは図12(F)に示されており、図10のショート信号SSに対応する。
【0017】
またRead信号制御部43は、遅延用インバータ61及び62及びインバータ63によって、出力信号outzを所定時間遅延させて出力信号Readzとして出力する。Write信号制御部44は、遅延用インバータ65及びインバータ66及び67によって、出力信号outzを所定時間遅延させて出力信号Writezとして出力する。Read信号制御部43のNOR回路64及びWrite信号制御部44のNAND回路68は、信号WEzを入力として、読み出し動作と書き込み動作とを判別するために用いられる。ここでReadz信号は図10の読み出し信号Readに対応し、Writez信号は図10の書き込み信号Writeに対応する。
【0018】
このように、図12に示されるコラム線選択信号CL(CLz)とショート信号SS(Shortx)とは、逆相の信号として供給される。コラム線選択信号CLのハイ期間は4nsであり、1サイクルは6nsであるから、ショート信号SSのハイ期間は2nsとなる。つまりコラム線活性化動作とショート動作とで、1サイクルを4nsと2nsとに分割することになる。
【0019】
図13(A)乃至(C)は、CASレイテンシが3で1サイクルが7nsの場合を示し、図14(A)乃至(C)は、CASレイテンシが2で1サイクルが9nsの場合を示す。また図15(A)乃至(C)は、CASレイテンシが1で1サイクルが18nsの場合を示す。各図に於て、外部クロックCLK、コラム線選択信号CLz、及びショート信号Shortxが示される。
【0020】
図11に示されるように遅延部13の信号遅延時間は一定であるから、CASレイテンシが変更されても、コラム線選択信号CLzのパルス長(信号がハイレベルである期間の長さ)は4nsで変化することはない。従って、図13乃至図15に示されるように、CASレイテンシが3、2、1と短縮されていっても、コラム線活性化動作のための時間は4nsで固定であり、ショート動作のための時間だけが、3ns、5ns、14nsと増えていくことになる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、SDRAMが提供されるとき、実際に用いる最も高速なモードはCASレイテンシ3であり、それ以上高速なCASレイテンシ4は、将来の更なる高速動作のために用意されている。ところが上述のようにコラム線活性化動作期間は、CASレイテンシ4で動作可能である長さ(上述の例では4ns)に設定される。そしてそれ以下のCASレイテンシに対しても、同一のコラム線活性化動作期間(4ns)が割り当てられる。
【0022】
このようにCASレイテンシ4に合わせてコラム線活性化動作期間を設定することは、最高速のメモリ動作に合わせてコラム線活性化動作期間を設定することになる。実際に製造されたメモリチップのうちでは、最高速のCASレイテンシ4ではコラム線活性化動作のマージンが充分でなく、動作不可能な製品が何パーセントか含まれることは避けられない。ところが全てのCASレイテンシに対して同一のコラム線活性化動作期間を割り当てているので、このような不良製品は、将来の高速動作のためのCASレイテンシ4だけでなく、実際に用いるCASレイテンシ3、2、及び1に於ても動作不可能となってしまう。従って歩留り率が下がるという問題がある。
【0023】
従って本発明は、最高速の動作周波数に対応するCASレイテンシでは動作不可能であっても、それ以下のCASレイテンシに対しては動作可能なDRAMを提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に於ては、DRAMは、メモリセルアレイと、該メモリセルアレイにデータを読み書きするセンスアンプと、該センスアンプに接続された一対のデータバスと、該一対のデータバスを互いに短絡する短絡回路と、該センスアンプを該一対のデータバスに導通するアクセス期間及びアクセスタイミング、更に該短絡回路の短絡期間及び短絡タイミングを定める少なくとも一つの信号を生成する制御回路と、DRAMの動作モードを規定するパラメータを格納するモードレジスタを含み、前記制御回路は、該少なくとも一つの信号のパルス長によって該アクセス期間及び該短絡期間を定義する信号生成部と、該パラメータに応じて該パルス長を調整するパルス長制御部を含み、パラメータに応じて該アクセス期間と該短絡期間との両者を設定することを特徴とする。
【0025】
上記発明に於ては、モードレジスタに格納されたパラメータに応じてアクセス期間と短絡期間との両方を設定可能であるために、DRAMがある動作モードに設定された場合にはDRAMが動作不可能であったとしても、パラメータを変更して他の動作モードに設定した場合には、アクセス期間及び短絡期間とに充分なマージンを設けてDRAMを動作可能とすることが出来る。またパルス長を調整することによってアクセス期間及び短絡期間を所望の長さに設定することが出来る。
【0028】
請求項の発明に於ては、請求項記載のDRAMに於て、前記パラメータは、前記DRAMの最高動作周波数を規定するCASレイテンシであることを特徴とする。上記発明に於ては、モードレジスタに設定されたCASレイテンシよってアクセス期間と短絡期間との両方を設定可能であるために、DRAMの内部動作周波数がある周波数に設定された場合にはDRAMが動作不可能であったとしても、CASレイテンシを変更して他の周波数に設定した場合には、アクセス期間及び短絡期間とに充分なマージンを設けることが出来る。
【0030】
請求項3の発明に於ては、請求項記載のDRAMに於て、前記パルス長制御部は、前記CASレイテンシの各設定値に対して、前記アクセス期間及び前記短絡期間の比率が一定になるように前記パルス長を調整することを特徴とする。
【0031】
上記発明に於ては、CASレイテンシが短くなり動作周波数の1サイクルが長くなったとき、アクセス期間と短絡期間とが同一の比率を保ったまま長くなるので、最長のCASレイテンシではアクセス期間或いは短絡期間が不十分であっても、それ以下のCASレイテンシではアクセス期間及び短絡期間に充分なマージンを設けることが出来る。
【0032】
請求項の発明に於ては、請求項記載のDRAMに於て、前記パルス長制御部は、前記CASレイテンシの少なくとも幾つかの設定値に対してのみ前記アクセス期間及び前記短絡期間の比率が一定になるように前記パルス長を調整し、前記CASレイテンシのそれ以外の設定値に対しては該パルス長を変化させないことを特徴とする。
【0033】
上記発明に於ては、アクセス期間及び短絡期間に充分なマージンが得られるようなCASレイテンシに於てはパルス長の調整を行わないことによって、パルス長制御部の不必要な回路規模増大を避けることが出来る。請求項の発明に於ては、DRAMの内部動作タイミングを変更する方法は、メモリセルアレイにデータを読み書きするセンスアンプと該センスアンプに接続された一対のデータバスが設けられ、該センスアンプと該一対のデータバスとを導通するアクセス期間が第1の信号のパルス長によって規定され、該一対のデータバスを互いに短絡する短絡期間が第2の信号のパルス長によって規定されるDRAMに於て、a)該DRAMの動作モードを規定するパラメータをモードレジスタに格納し、b)該パラメータに基づいて、該第1の信号のパルス長と該第2の信号のパルス長の比率が一定であるように、該第1の信号のパルス長と該第2の信号のパルス長を変更する各段階を含むことを特徴とする。
【0034】
上記発明に於ては、センスアンプをアクセスするアクセス期間と一対のデータバスを短絡する短絡期間との両方をモードレジスタ内のパラメータに基づいて変更可能であるために、DRAMの内部動作周波数が最高周波数に設定された場合にはDRAMが動作不可能であったとしても、他の周波数に設定された場合にはアクセス期間及び短絡期間とに充分なマージンを設けてDRAMを動作可能とすることが出来る。また動作モードに応じて動作周波数の1サイクルが長くなったとき、アクセス期間と短絡期間とが同一の比率を保ったまま長くなるので、ある動作モードではアクセス期間或いは短絡期間が不十分であっても、それ以外の動作モードではアクセス期間及び短絡期間に充分なマージンを設けることが出来る。
【0035】
請求項の発明に於ては、請求項記載の方法に於て、前記パラメータはCASレイテンシであることを特徴とする。上記発明に於ては、モードレジスタに設定されたCASレイテンシよってアクセス期間と短絡期間との両方を設定可能であるために、DRAMの内部動作周波数が最高周波数に設定された場合にはDRAMが動作不可能であったとしても、CASレイテンシを短くしてより低い周波数に設定した場合には、アクセス期間及び短絡期間とに充分なマージンを設けることが出来る。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の原理と実施例を添付の図面を用いて説明する。
図1に本発明の原理による読み出し・書き込み制御部1を示す。図1に於て、図11と同一の符号は同一の番号で参照され、その説明は省略される。図1の読み出し・書き込み制御部1は、信号生成部10、コラム線選択信号制御部41、ショート信号制御部42、Read信号制御部43、及びWrite信号制御部44を含み、これらの構成要素は図11に示される従来技術のものと同一である。読み出し・書き込み制御部1は更に、信号生成部10の動作をCASレイテンシ判別信号によって制御するCASレイテンシ判定制御部70を含む。
【0041】
CASレイテンシ判別制御部70は、CASレイテンシの設定値を示すCASレイテンシ判別信号CL1z乃至CL4zを受け取り、CASレイテンシ判別信号に応じて、信号生成部10が設定するコラム線活性化時間及びショート時間を変化させる。具体的には、例えば、CASレイテンシが減少して1サイクルの時間が増大するに従い、コラム線活性化時間及びショート時間を同一の割合で増大させる。即ち例えば、CASレイテンシ4に於てコラム線活性化時間及びショート時間が2:1の割合で設定されるならば、CASレイテンシ3、2、及び1に於ても、コラム線活性化時間及びショート時間を2:1の割合に保つ。
【0042】
このようにコラム線活性化時間及びショート時間を、最高速クロックに対応するCASレイテンシで設定された動作可能極限に近い値から、低速動作に移行するにつれて増大させることにより、他のCASレイテンシが設定された場合に、コラム線活性化時間及びショート時間の両方に対して充分なマージンを確保することが出来る。従って、仮に最高速クロックに対応するCASレイテンシで設定されたコラム線活性化時間或いはショート時間に於ては動作不可能で不良となった製品であっても、それ以下のCASレイテンシに於ては動作可能となる可能性が高い。
【0043】
図2は本発明の実施例による読み出し・書き込み制御部1を示す。図2に於て、図11と同一の符号は同一の番号で参照され、その説明は省略される。図2の読み出し・書き込み制御部1は、信号生成部10、コラム線選択信号制御部41、ショート信号制御部42、Read信号制御部43、及びWrite信号制御部44を含み、これらの構成要素は図11に示される従来技術のものと基本的に同一である。読み出し・書き込み制御部1は更に、CASレイテンシ判定制御部70を含む。CASレイテンシ判定制御部70が設けられたのに従って、信号生成部10のインバータ14は削除されている。
【0044】
CASレイテンシ判定制御部70は、第1の遅延部71と、第2の遅延部72と、NAND回路73とを含む。第1の遅延部71は、遅延用インバータ81乃至85、インバータ86、及びNAND回路87を含む。第2の遅延部72は、遅延用インバータ91乃至95、NOR回路96、及びNAND回路97を含む。
【0045】
図3に図2の回路の動作を説明するためのタイムチャートを示す。このタイムチャートは、CASレイテンシを4に設定した場合に、1サイクルの長さを6nsとして、コラム線活性化時間を4ns、ショート時間を2nsに分割した場合を示す。
【0046】
図3(A)乃至(H)に於て、CLKは外部クロック信号、inzは内部パルス信号、azは遅延部13の出力信号、bzはCASレイテンシ判定制御部70の第1の遅延部71の出力信号、czはCASレイテンシ判定制御部70の第2の遅延部72の出力信号、outzは信号生成部10の出力信号、CLzはコラム線選択信号制御部41の出力信号、Shortxはショート信号制御部42の出力信号である。
【0047】
図2及び図3を参照して、内部パルス信号inzがローからハイに変化すると、NAND回路11及び12からなるフリップフロップの状態が変化して、NAND回路11の出力がローからハイに変化する。この変化は図3(F)に示されるように、出力信号outzのローからハイへの変化として現われる。またNAND回路11の出力のローからハイへの変化は遅延部13によって遅延され、図3(C)に示されるように出力信号azのローからハイへの立ち上がりとして現われる。
【0048】
図3はCASレイテンシが4の場合を示すので、CASレイテンシ判別信号CL4z乃至CL1zのうちで、CASレイテンシ4に対応するCL4zのみがハイとなっている。この時、インバータ86及びNOR回路96の出力はローとなるので、第1の遅延部71の出力信号bzと第2の遅延部72の出力信号czとは共にハイとなる。従って、出力信号azに対してNAND回路73はインバータとして動作することになる。
【0049】
従って、出力信号azはインバータとして動作するNAND回路73を介してフリップフロップに入力されるので、出力信号azのローからハイへの変化によってフリップフロップのNAND回路11の出力がハイからローへと変化する。この変化は図3(F)に示されるように、出力信号outzのハイからローへの変化として現われる。このように内部パルス信号inzの各パルスの立ち上がりを契機として、出力信号outzは、所定時間(4ns)の間ハイとなる。この所定時間の長さは、遅延部13の遅延時間によって決定される。
【0050】
コラム線選択信号制御部41は、出力信号outzを所定時間遅延させて出力信号CLzとして出力する。出力信号CLzは図3(G)に示されており、図10のコラム線選択信号CLに対応する。ショート信号制御部42は、出力信号outzを所定時間遅延させた後に反転して出力信号Shortxとして出力する。出力信号Shortxは図3(H)に示されており、図10のショート信号SSに対応する。
【0051】
このように、図3に示されるコラム線選択信号CL(CLz)とショート信号SS(Shortx)とは、逆相の信号として供給される。遅延部13の遅延時間によって決定されるコラム線選択信号CLのハイ期間は4nsであり、1サイクルは6nsであるから、ショート信号SSのハイ期間は2nsとなる。つまりコラム線活性化動作とショート動作とで、1サイクルを4nsと2nsとに2:1の割合に分割することになる。
【0052】
図4に図2の回路の動作を説明するためのタイムチャートを示す。このタイムチャートは、CASレイテンシを3に設定した場合に、1サイクルの長さを7nsとして、コラム線活性化時間を4.6 ns、ショート時間を2.4 nsに分割する場合を示す。
【0053】
図2及び図4を参照して、内部パルス信号inzがローからハイに変化すると、NAND回路11及び12からなるフリップフロップの状態が変化して、NAND回路11の出力がローからハイに変化する。この変化は図4(F)に示されるように、出力信号outzのローからハイへの変化として現われる。またNAND回路11の出力のローからハイへの変化は遅延部13によって遅延され、図4(C)に示されるように出力信号azのローからハイへの立ち上がりとして現われる。
【0054】
図4はCASレイテンシが3の場合を示すので、CASレイテンシ判別信号CL4z乃至CL1zのうちで、CASレイテンシ3に対応するCL3zのみがハイとなっている。この時、CL4zがローであるからインバータ86の出力はハイとなり、第1の遅延部71のNAND回路87はインバータとして動作する。従って、第1の遅延部71に入力された信号azは、第1の遅延部71によって所定時間遅延されて、出力信号bzとしてNAND回路73に入力される。
【0055】
またCL3zがハイであるので、NOR回路96の出力はローとなり、第2の遅延部72の出力信号czはハイとなる。従って、NAND回路73に於て出力信号czは無視することが出来る。
従って、出力信号azと出力信号bzとのNANDがNAND回路73を介してフリップフロップに入力されるので、出力信号bzのローからハイへの変化によってフリップフロップのNAND回路11の出力がハイからローへと変化する。この変化は図4(F)に示されるように、出力信号outzのハイからローへの変化として現われる。このように内部パルス信号inzの各パルスの立ち上がりを契機として、出力信号outzは、所定時間(4.6 ns)の間ハイとなる。この所定時間の長さは、遅延部13及び第1の遅延部71の合計の遅延時間によって決定される。
【0056】
コラム線選択信号制御部41は、出力信号outzを所定時間遅延させて出力信号CLzとして出力する。出力信号CLzは図4(G)に示されており、図10のコラム線選択信号CLに対応する。ショート信号制御部42は、出力信号outzを所定時間遅延させた後に反転して出力信号Shortxとして出力する。出力信号Shortxは図4(H)に示されており、図10のショート信号SSに対応する。
【0057】
このように、図4に示されるコラム線選択信号CL(CLz)とショート信号SS(Shortx)とは、逆相の信号として供給される。遅延部13及び第1の遅延部71の合計遅延時間によって決定されるコラム線選択信号CLのハイ期間は4.6 nsであり、1サイクルは7nsであるから、ショート信号SSのハイ期間は2.4 nsとなる。つまりコラム線活性化動作とショート動作とで、1サイクルを4.6 nsと2.4 nsとに約2:1の割合に分割することになる。
【0058】
図5に図2の回路の動作を説明するためのタイムチャートを示す。このタイムチャートは、CASレイテンシを2に設定した場合に、1サイクルの長さを9nsとして、コラム線活性化時間を6ns、ショート時間を3nsに分割する場合を示す。
【0059】
図2及び図5を参照して、内部パルス信号inzがローからハイに変化すると、NAND回路11及び12からなるフリップフロップの状態が変化して、NAND回路11の出力がローからハイに変化する。この変化は図5(F)に示されるように、出力信号outzのローからハイへの変化として現われる。またNAND回路11の出力のローからハイへの変化は遅延部13によって遅延され、図5(C)に示されるように出力信号azのローからハイへの立ち上がりとして現われる。
【0060】
図5はCASレイテンシが2の場合を示すので、CASレイテンシ判別信号CL4z乃至CL1zのうちで、CASレイテンシ2に対応するCL2zのみがハイとなる。この時、CL4zがローであるからインバータ86の出力はハイとなり、第1の遅延部71のNAND回路87はインバータとして動作する。従って、第1の遅延部71に入力された信号azは、第1の遅延部71によって所定時間遅延されて、出力信号bzとしてNAND回路73及び第2の遅延回路72に供給される。
【0061】
第2の遅延回路72に於て、CASレイテンシ判別信号CL4z及びCL3zが共にローであるので、NOR回路96の出力はハイとなり、NAND回路97はインバータとして動作する。従って、第2の遅延部72に入力された信号bzは、第2の遅延部72によって所定時間遅延されて、出力信号czとしてNAND回路73に入力される。
【0062】
従って、出力信号az、bz、及びczのNANDがNAND回路73を介してフリップフロップに入力されるので、出力信号czのローからハイへの変化によってフリップフロップのNAND回路11の出力がハイからローへと変化する。この変化は図5(F)に示されるように、出力信号outzのハイからローへの変化として現われる。このように内部パルス信号inzの各パルスの立ち上がりを契機として、出力信号outzは、所定時間(6ns)の間ハイとなる。この所定時間の長さは、遅延部13、第1の遅延部71、及び第2の遅延部72の合計の遅延時間によって決定される。
【0063】
コラム線選択信号制御部41は、出力信号outzを所定時間遅延させて出力信号CLzとして出力する。出力信号CLzは図5(G)に示されており、図10のコラム線選択信号CLに対応する。ショート信号制御部42は、出力信号outzを所定時間遅延させた後に反転して出力信号Shortxとして出力する。出力信号Shortxは図5(H)に示されており、図10のショート信号SSに対応する。
【0064】
このように、図5に示されるコラム線選択信号CL(CLz)とショート信号SS(Shortx)とは、逆相の信号として供給される。遅延部13、第1の遅延部71、及び第2の遅延部72の合計遅延時間によって決定されるコラム線選択信号CLのハイ期間は6nsであり、1サイクルは9nsであるから、ショート信号SSのハイ期間は3nsとなる。つまりコラム線活性化動作とショート動作とで、1サイクルを6nsと3nsとに2:1の割合で分割することになる。
【0065】
図6に図2の回路の動作を説明するためのタイムチャートを示す。このタイムチャートは、CASレイテンシを1に設定した場合に、1サイクルの長さを18nsとして、コラム線活性化時間を6ns、ショート時間を12nsに分割する場合を示す。
【0066】
図6はCASレイテンシが1の場合を示すので、CASレイテンシ判別信号CL4z乃至CL1zのうちで、CASレイテンシ1に対応するCL1zのみがハイとなる。CASレイテンシ判別信号CL4z及びCL3zは共にローであるので、図2の回路は、図5のCASレイテンシが2の場合と同一の動作をすることになる。
【0067】
従って図6(B)に示されるコラム線選択信号CL(CLz)と図6(C)に示されるショート信号SS(Shortx)とは、図5の場合と同様に逆相の信号として供給される。但し、図6の場合の1サイクルは18nsであるから、遅延部13、第1の遅延部71、及び第2の遅延部72の合計遅延時間によって決定されるコラム線選択信号CLのハイ期間は6nsと同一であるが、、ショート信号SSのハイ期間は12nsとなる。つまりコラム線活性化動作とショート動作とで、1サイクルを6nsと12nsとに1:2の割合で分割することになる。
【0068】
本実施例に於ては、上述のように、CASレイテンシ1の場合にCASレイテンシ2の場合と同一のコラム線活性化時間を用いる。これはCASレイテンシ2の場合はCASレイテンシ4の場合と比較して、コラム線活性化時間に充分なマージンがあると判断できるので、CASレイテンシ1用の遅延部を特別に設けないでも、CASレイテンシ2と同様の設定を用いれば支障がないからである。このような構成は、遅延部を配置するための回路面積を考慮した場合に好ましい。勿論、CASレイテンシ1用に第3の遅延部を設けて、1サイクルを2:1の割合に分割するように、コラム線活性化動作とショート動作とを設定することは容易である。
【0069】
図7は、本発明によるSDRAMのブロック図を示す。図7のSDRAMは、クロック信号入力端子101、コマンド信号入力端子102、アドレス信号入力端子103、データ信号入出力端子104、内部クロック発生部105、コマンド入力バッファ106、アドレス入力バッファ107、データ出力バッファ108、データ入力バッファ109、モードレジスタコントロール部110、モードレジスタ111、コマンドデコード部112、アドレスデコード部113、パインライン114及び115、書き込みコントロール部116、書き込みアンプ117、センスアンプ118、ショート回路119、読み出しアンプ120、メモリセルアレイ121、及び図1に示す読み出し・書き込み制御部1を含む。
【0070】
図7の本発明によるSDRAMに於ては、読み出し・書き込み制御部1として、例えば図2に示す回路が用いられる。読み出し・書き込み制御部1として従来の図11の回路ではなく図2の回路を用いる以外は、従来のSDRAMと同一の構造である。
【0071】
図7のSDRAMの動作を簡単に説明する。クロック信号入力端子101に供給されたクロック信号は、内部クロック発生部105に供給されて、内部回路を制御するための様々な内部クロック信号が生成される。内部クロック発生部105から供給される内部クロック信号に基づいて、コマンド入力バッファ106、アドレス入力バッファ107、及びデータ入力バッファ109は各々、コマンド信号入力端子102、アドレス信号入力端子103、データ信号入出力端子104に入力されたコマンド信号、アドレス信号、及びデータ信号を取り込む。
【0072】
入力されたコマンド信号は、コマンド入力バッファ106からコマンドデコード部112に供給されてデコードされる。コマンドのデコード結果に応じて、内部回路が制御される。コマンドとしてモードレジスタセットコマンドが与えられたときには、モードレジスタコントロール部110がモードレジスタセットコマンドに応じて、アドレス入力バッファ107から供給されたアドレス信号をモードレジスタ111に書き込む。
【0073】
入力されたアドレス信号は、アドレス入力バッファ107からアドレスデコード部113に供給されてデコードされる。アドレスのデコード結果に応じて、メモリセルアレイ121の指定されたアドレスがアクセスされる。
入力されたデータ信号は、データ入力バッファ109から、書き込みアンプ117とセンスアンプ118とを介して、メモリセルアレイ121の指定されたアドレスに格納される。逆にメモリセルアレイ121の指定されたアドレスから読み出されたデータは、センスアンプ118、読み出しアンプ120、パイプライン114及び115を介して、データ出力バッファ108に供給される。データ出力バッファ108は、内部クロック発生部105からの内部クロックに基づいて、データをデータ入出力端子104に出力する。
【0074】
書き込みコントロール部116は、コマンドデコード部112のコマンドデコード結果に応じて、図1のRead/Write識別信号(図2のWEz)を読み出し・書き込み制御部1に供給する。またコマンドデコード結果に基づいて、データ入力バッファ109を制御する。
【0075】
モードレジスタ111は、設定されたCASレイテンシを示すCASレイテンシ判別信号CL1z乃至CL4zを出力する(CASレイテンシ設定が4以上可能なときには、更にCL5z・・・を出力する)。これらのCASレイテンシ判別信号はCL1z乃至CL4z、読み出し・書き込み制御部1に供給される。
【0076】
読み出し・書き込み制御部1は前述のように、コラム線選択信号CL、ショート信号SS、書き込み信号Write、及び読み出し信号Readを生成する。コラム線選択信号CLは、複数のセンスアンプを含むセンスアンプ118に供給されて、選択されたセンスアンプに対するデータ読み出し・データ書き込みを所定期間(コラム線活性化時間)だけ可能にする。ショート信号SSは、ショート回路119に供給されて、所定期間(ショート時間)だけグローバルデータバスGDB0及びGDB1を短絡する。書き込み信号Writeは、書き込みアンプ117に供給されて、データ入力バッファ109からの入力データを所定のタイミングでグローバルデータバスGDB0及びGDB1に供給する。書き込み信号Readは、読み出しアンプ120に供給されて、グローバルデータバスGDB0及びGDB1上の読み出しデータを所定のタイミングでパイプライン115に供給する。
【0077】
この読み出し・書き込み制御部1の動作に於ては、前述のように、コラム線活性化時間及びショート時間を、CASレイテンシ4で設定された動作可能極限に近い値から、低速動作に移行するにつれて増大させることにより、他のCASレイテンシが設定された場合に、コラム線活性化時間及びショート時間の両方に対して充分なマージンを確保することが出来る。従って、仮に最高速クロックに対応するCASレイテンシ(この場合はCASレイテンシ4)で設定されたコラム線活性化時間或いはショート時間に於ては動作不可能で不良となったSDRAMであっても、それ以下のCASレイテンシに於ては動作可能な製品となる可能性が高い。
【0078】
本発明は上述の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲を逸脱することなく様々な変形・修正が可能である。
【0079】
【発明の効果】
請求項1の発明に於ては、モードレジスタに格納されたパラメータに応じてアクセス期間と短絡期間との両方を設定可能であるために、DRAMがある動作モードに設定された場合にはDRAMが動作不可能であったとしても、パラメータを変更して他の動作モードに設定した場合には、アクセス期間及び短絡期間とに充分なマージンを設けてDRAMを動作可能とすることが出来る。またパルス長を調整することによってアクセス期間及び短絡期間を所望の長さに設定することが出来る。
【0081】
請求項の発明に於ては、モードレジスタに設定されたCASレイテンシよってアクセス期間と短絡期間との両方を設定可能であるために、DRAMの内部動作周波数がある周波数に設定された場合にはDRAMが動作不可能であったとしても、CASレイテンシを変更して他の周波数に設定した場合には、アクセス期間及び短絡期間とに充分なマージンを設けることが出来る。
【0082】
請求項3の発明に於ては、CASレイテンシが短くなり動作周波数の1サイクルが長くなったとき、アクセス期間と短絡期間とが同一の比率を保ったまま長くなるので、最長のCASレイテンシではアクセス期間或いは短絡期間が不十分であっても、それ以下のCASレイテンシではアクセス期間及び短絡期間に充分なマージンを設けることが出来る。
【0083】
請求項の発明に於ては、アクセス期間及び短絡期間に充分なマージンが得られるようなCASレイテンシに於てはパルス長の調整を行わないことによって、パルス長制御部の不必要な回路規模増大を避けることが出来る。請求項の発明に於ては、センスアンプをアクセスするアクセス期間と一対のデータバスを短絡する短絡期間との両方をモードレジスタ内のパラメータに基づいて変更可能であるために、DRAMの内部動作周波数が最高周波数に設定された場合にはDRAMが動作不可能であったとしても、他の周波数に設定された場合にはアクセス期間及び短絡期間とに充分なマージンを設けてDRAMを動作可能とすることが出来る。また動作モードに応じて動作周波数の1サイクルが長くなったとき、アクセス期間と短絡期間とが同一の比率を保ったまま長くなるので、ある動作モードではアクセス期間或いは短絡期間が不十分であっても、それ以外の動作モードではアクセス期間及び短絡期間に充分なマージンを設けることが出来る。
【0084】
請求項の発明に於ては、モードレジスタに設定されたCASレイテンシよってアクセス期間と短絡期間との両方を設定可能であるために、DRAMの内部動作周波数が最高周波数に設定された場合にはDRAMが動作不可能であったとしても、CASレイテンシを短くしてより低い周波数に設定した場合には、アクセス期間及び短絡期間とに充分なマージンを設けることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理による読み出し・書き込み制御部の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例による読み出し・書き込み制御部の回路構成を示す図である。
【図3】CASレイテンシが4の場合に図2の回路の動作を示すタイムチャートである。
【図4】CASレイテンシが3の場合に図2の回路の動作を示すタイムチャートである。
【図5】CASレイテンシが2の場合に図2の回路の動作を示すタイムチャートである。
【図6】CASレイテンシが1の場合に図2の回路の動作を示すタイムチャートである。
【図7】本発明によるSDRAMの構成を示す図である。
【図8】(A)乃至(D)は、モードレジスタへのデータ設定を説明するための図である。
【図9】CASレイテンシを異なった値に設定した場合のデータ読み出し或いはデータ書き込みの動作を示すタイムチャートである。
【図10】メモリコア周辺でのデータ読み出し及びデータ書き込みを説明するための図である。
【図11】コラム線活性化動作及びショート動作を制御するための従来の回路の回路構成を示す図である。
【図12】CASレイテンシが4の場合に図11の回路の動作を示すタイムチャートである。
【図13】CASレイテンシが3の場合に図11の回路の動作を示すタイムチャートである。
【図14】CASレイテンシが2の場合に図11の回路の動作を示すタイムチャートである。
【図15】CASレイテンシが1の場合に図11の回路の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 読み出し・書き込み制御部
10 信号生成部
13 遅延部
41 コラム線選択信号制御部41
42 ショート信号制御部
43 Read信号制御部
44 Write信号制御部
70 CASレイテンシ判定制御部
101 クロック信号入力端子101
102 コマンド信号入力端子
103 アドレス信号入力端子
104 データ信号入出力端子
105 内部クロック発生部
106 コマンド入力バッファ
107 アドレス入力バッファ
108 データ出力バッファ
109 データ入力バッファ
110 モードレジスタコントロール部
111 モードレジスタ
112 コマンドデコード部
113 アドレスデコード部
114、115 パインライン
116 書き込みコントロール部
117 書き込みアンプ
118 センスアンプ
119 ショート回路
120 読み出しアンプ
121 メモリセルアレイ
200 センスアンプ
205 読み出しアンプ
206 書き込みアンプ

Claims (6)

  1. メモリセルアレイと、該メモリセルアレイにデータを読み書きするセンスアンプと、
    該センスアンプに接続された一対のデータバスと、
    該一対のデータバスを互いに短絡する短絡回路と、
    該センスアンプを該一対のデータバスに導通するアクセス期間及びアクセスタイミング、更に該短絡回路の短絡期間及び短絡タイミングを定める少なくとも一つの信号を生成する制御回路と、
    DRAMの動作モードを規定するパラメータを格納するモードレジスタ、
    を含み、
    前記制御回路は、該少なくとも一つの信号のパルス長によって該アクセス期間及び該短絡期間を定義する信号生成部と、該パラメータに応じて該パルス長を調整するパルス長制御部を含み、
    パラメータに応じて該アクセス期間と該短絡期間との両者を設定することを特徴とするDRAM
  2. 前記パラメータは、読み出しレイテンシであることを特徴とする請求項1記載のDRAM。
  3. 前記パルス長制御部は、前記読み出しレイテンシの各設定値に対して、前記アクセス期間及び前記短絡期間の比率が一定になるように前記パルス長を調整することを特徴とする請求項2記載のDRAM。
  4. 前記パルス長制御部は、前記読み出しレイテンシの少なくとも幾つかの設定値に対してのみ前記アクセス期間及び前記短絡期間の比率が一定になるように前記パルス長を調整し、前記読み出しレイテンシのそれ以外の設定値に対しては該パルス長を変化させないことを特徴とする請求項3記載のDRAM。
  5. メモリセルアレイにデータを読み書きするセンスアンプと該センスアンプに接続された一対のデータバスが設けられ、該センスアンプと該一対のデータバスとを導通するアクセス期間が第1の信号のパルス長によって規定され、該一対のデータバスを互いに短絡する短絡期間が第2の信号のパルス長によって規定されるDRAMに於て、
    a)該DRAMの動作モードを規定するパラメータをモードレジスタに格納し、
    b)該パラメータに基づいて、該第1の信号のパルス長と該第2の信号のパルス長の比率が一定であるように、該第1の信号のパルス長と該第2の信号のパルス長を変更する各段階を含むことを特徴とするDRAMの内部動作タイミングを変更する方法。
  6. 前記パラメータは読み出しレイテンシであることを特徴とする請求項5記載の方法。
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